1 00:00:03,780 --> 00:00:07,620 エネルギーを満たすことができる 2 00:00:09,280 --> 00:00:09,640 エネルギーを満たすことができる 3 00:00:09,640 --> 00:00:15,700 ん〜〜っ!ふわぁ〜〜っ!んっ、んっ、んっ……んくっ、んくっ……! 4 00:00:18,940 --> 00:00:22,380 ぷはぁ〜〜っ! 5 00:00:46,040 --> 00:00:59,340 ……5日以内に、無惨が来る。私を囮にして、 6 00:01:00,780 --> 00:01:03,160 無残の首を取ってくれ 7 00:01:06,980 --> 00:01:10,660 なぜ、そのように思われるのですか 8 00:01:14,280 --> 00:01:16,480 勘だよ、ただの。 9 00:01:17,560 --> 00:01:18,940 理屈はない。 10 00:01:20,000 --> 00:01:22,380 他の、子供たちは。 11 00:01:23,620 --> 00:01:27,380 私自身を、囮に使うことを、 12 00:01:28,360 --> 00:01:29,940 承知しないだろう 13 00:01:31,400 --> 00:01:35,200 君にしか頼めない、暁明。 14 00:01:37,980 --> 00:01:40,920 あの男は首を切っても死なない。 15 00:01:43,300 --> 00:01:45,900 おそらく無惨を滅ぼせるのは、 16 00:01:46,800 --> 00:01:49,980 日の光のみではないかと思っている。 17 00:01:51,560 --> 00:01:56,200 君が首を破壊しても、彼が死ななければ、 18 00:01:57,260 --> 00:01:59,980 日が昇るまでの持久戦となる。 19 00:02:00,000 --> 00:02:00,540 なるだろう 20 00:02:02,340 --> 00:02:03,040 御意 21 00:02:04,920 --> 00:02:07,480 御屋形様の頼みとあらば 22 00:02:11,640 --> 00:02:12,160 ありがとう 23 00:02:18,680 --> 00:02:19,600 どうか 24 00:02:20,560 --> 00:02:21,980 もうこれ以上 25 00:02:22,860 --> 00:02:25,500 私の大切な子供たちが 26 00:02:26,240 --> 00:02:28,580 死なないことを願って 27 00:02:30,380 --> 00:02:33,220 ……ちゅっ、ちゅぅ…… 28 00:02:35,100 --> 00:02:36,180 ふぅ…… 29 00:02:47,760 --> 00:02:59,980 これで私を追い詰めたつもりか!貴様らがこれから行くのは地獄だ!目障りな鬼狩りども、今宵見なさい! 30 00:03:00,000 --> 00:03:01,500 皆殺しにしてやろう! 31 00:03:02,580 --> 00:03:11,000 くっ……地獄に行くのはお前だ無惨!絶対に逃がさない! 32 00:03:12,360 --> 00:03:26,280 やってみろ。できるものなら……竈炭治郎を!必ず倒せ、鬼滅寺無惨! 33 00:03:32,540 --> 00:03:33,020 くっ 34 00:03:33,020 --> 00:03:38,500 陰陽絶対のリフシールド 35 00:03:39,060 --> 00:03:42,920 なんだここは上下左右めちゃくちゃだ 36 00:03:44,480 --> 00:03:47,980 敵の血鬼術で作られた場所なのか 37 00:03:50,860 --> 00:03:52,640 前後の状況はわからないが 38 00:03:53,480 --> 00:03:55,420 珠夜さんが無惨を抑え込んでいた 39 00:03:57,280 --> 00:03:59,980 だけどいつまで保つのか 40 00:04:00,000 --> 00:04:00,860 どっかわからない……! 41 00:04:00,960 --> 00:04:02,840 んんーーっ!! 42 00:04:03,580 --> 00:04:04,520 落ち着け、甘露寺! 43 00:04:05,920 --> 00:04:06,820 は、はいっ! 44 00:04:07,600 --> 00:04:08,200 離れるな 45 00:04:15,280 --> 00:04:21,420 胸に残る苦い記憶 46 00:04:22,520 --> 00:04:27,980 心縛り付ける影 47 00:04:30,020 --> 00:04:35,200 合わせ祈っても 48 00:04:36,000 --> 00:04:42,760 無限の克服まくり満ちる 49 00:04:43,640 --> 00:04:47,900 ああ 安心しよう最後 50 00:04:50,480 --> 00:04:55,920 頬をすり抜けてゆく 51 00:04:56,940 --> 00:04:59,820 積もり積もった 52 00:05:01,360 --> 00:05:03,720 悲しみに迷い 53 00:05:03,720 --> 00:05:07,180 一刻も早く無残のところへ行き倒さなければ 54 00:05:07,180 --> 00:05:11,200 前を向いて飛べ 55 00:05:17,480 --> 00:05:20,820 そこだ!叩きつけられて死ぬ! 56 00:05:21,580 --> 00:05:25,400 技を食い出して軌道を変え、建物のどこかを掴むんだ! 57 00:05:29,200 --> 00:05:29,980 ……大斉が 58 00:05:30,000 --> 00:05:33,040 いや悪い……落下の圧で踏ん張りが利かない……! 59 00:05:34,860 --> 00:05:41,480 元凶絶対の理不尽なダークネス 60 00:05:41,480 --> 00:05:45,540 ヨーヒョーライダーガーライン 61 00:05:45,540 --> 00:05:50,540 異教の闇を裂け――ッッ!! 62 00:05:51,820 --> 00:05:52,940 ――ッッ!! 63 00:06:13,340 --> 00:06:20,300 はぁっ、はぁっ、はぁっ……! 64 00:06:22,900 --> 00:06:23,360 大丈夫か? 65 00:06:23,420 --> 00:06:25,220 はぁっ、はぁっ……! 66 00:06:26,180 --> 00:06:27,380 はい、ありがとうございます! 67 00:06:30,140 --> 00:06:30,840 助かります! 68 00:06:33,380 --> 00:06:36,960 水の呼吸、一の型……水面斬り! 69 00:06:39,860 --> 00:06:40,500 炭治郎! 70 00:06:41,440 --> 00:06:52,880 ちゅっ……んっ、ちゅうぅぅぅっ……ちゅううぅぅぅっ……! 71 00:06:52,920 --> 00:06:56,700 ぐはっ、はぁっ……!んぐっ、ふぅっ……! 72 00:07:03,060 --> 00:07:12,260 《水の呼吸》《六の型》《三の型》《ねじれ渦》《幽竜舞い》 73 00:07:18,240 --> 00:07:29,940 うぅ……ギユウさんがすごい。俺のわずかな動きで何の技出すか把握。その後に自分も技を出してお互いが斬り合わないように動く 74 00:07:31,200 --> 00:07:35,180 この人ヤバい……どういう気持ちの顔コレ!? 75 00:07:35,960 --> 00:07:37,460 うぅぅ…… 76 00:07:38,500 --> 00:07:43,720 おそらくここが、品津川とイグロが言っていた鬼のアジトなのだろう。 77 00:07:47,420 --> 00:07:54,060 そうすると、俺たちをここに集めた奇物児の目的は、柱を含めた鬼殺隊の一層。 78 00:07:56,240 --> 00:07:59,620 ここから先、より一層注意を払わねばならん。 79 00:08:00,620 --> 00:08:04,400 ……はい。行くぞ 80 00:08:05,020 --> 00:08:05,260 はいっ! 81 00:08:06,740 --> 00:08:20,540 ――ッ、くっ……ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ……! 82 00:08:27,940 --> 00:08:29,600 ヘビーの呼吸…… 83 00:08:30,000 --> 00:08:46,380 呉の方、延々長だ!甘露寺に近づくな、ゴミども……! 84 00:08:46,800 --> 00:08:50,060 うわあああああ!ミグロさん、すてきぃ! 85 00:08:51,220 --> 00:08:55,640 ……怪我は、ないです!行くぞ!はいーっ! 86 00:09:07,300 --> 00:09:08,620 ぐぅっ! 87 00:09:12,860 --> 00:09:13,900 ぐぅっ! 88 00:09:16,500 --> 00:09:16,960 ぐぅっ! 89 00:09:16,960 --> 00:09:17,440 特許を! 90 00:09:17,620 --> 00:09:18,320 ぐぅっ! 91 00:09:18,760 --> 00:09:19,480 ぐぅっ! 92 00:09:24,720 --> 00:09:26,300 すごい量の鬼ですね 93 00:09:26,840 --> 00:09:29,980 加減程度の力を持たされているようだな 94 00:09:30,720 --> 00:09:33,520 これで私たちを消耗させるつもりなのだ 95 00:09:39,420 --> 00:09:40,760 お館様は 96 00:09:41,860 --> 00:09:43,680 一足先に浮かれた 97 00:09:45,460 --> 00:09:47,240 堂々たる最期だった 98 00:09:49,160 --> 00:09:50,100 あの方が 99 00:09:50,760 --> 00:09:54,080 鬼に見つかるような失敗をするとは思えない 100 00:09:54,940 --> 00:09:56,140 自ら囮に 101 00:09:57,820 --> 00:09:58,220 そうだ 102 00:09:59,220 --> 00:09:59,980 余命以外 103 00:10:00,000 --> 00:10:01,460 幾ばくもなかったために。 104 00:10:08,740 --> 00:10:09,720 御屋形様。 105 00:10:17,100 --> 00:10:20,560 御屋形様は、僕が鬼に襲われて 106 00:10:21,080 --> 00:10:23,360 生死の境を彷徨っていた時、 107 00:10:24,140 --> 00:10:25,980 ずっと励ましてくださった。 108 00:10:28,780 --> 00:10:29,920 今はの際の 109 00:10:30,000 --> 00:10:37,020 大使たちには、同じくそうしていた。父のように…… 110 00:10:39,480 --> 00:10:41,000 ああ、知っている 111 00:10:42,140 --> 00:10:55,120 無惨は兄だけでなく、僕たちの父まで奪った……あいつ、無惨。嬲り殺しにしてやる。地獄を見せてやる 112 00:10:56,340 --> 00:10:57,680 安心しろ 113 00:11:02,480 --> 00:11:05,260 みな、同じ思いだ 114 00:11:05,260 --> 00:11:17,660 ……お館様、守れなかった 115 00:11:18,720 --> 00:11:23,200 ぐぅっ……! 116 00:11:34,140 --> 00:11:41,980 次から次に湧くゴミども……かかってこいや! 117 00:11:42,640 --> 00:11:44,640 皆殺しにしてやるッ! 118 00:11:52,260 --> 00:11:53,660 ——ギャアアアッ! 119 00:11:54,500 --> 00:11:57,460 衝突——ボッシャアアッ! 120 00:11:58,420 --> 00:11:59,200 ウハッハッ! 121 00:12:00,480 --> 00:12:20,160 また落とされたぜ!せいっ、なんかとしてわけわからんところに来たか!バカすか鬼が出てくるもんで、修行の成果を試すのにちょうどいいぜ!ハッハー!ウィーッフゥー!セックスゥーッハァッハァッ! 122 00:12:24,300 --> 00:12:28,700 ……何なんだここは。鬼の根城か、他のみんなは…… 123 00:12:30,000 --> 00:12:33,860 兄貴……!兄貴も無事でいてくれ……! 124 00:12:39,140 --> 00:12:56,020 音が聞こえた……あいつが近くにいるかもしれない……許さない……あいつを絶対に許さない……! 125 00:13:00,000 --> 00:13:12,980 ちゅっ……ちゅぷっ、んんっ…… 126 00:13:19,920 --> 00:13:22,040 ……血の匂いがする 127 00:13:31,360 --> 00:13:32,520 ……ここはどこ? 128 00:13:38,900 --> 00:13:40,580 ――ドォーン! 129 00:13:43,200 --> 00:13:53,760 ちゅるっ、ちゅぷっ……ん?あれー、来たの? 130 00:14:00,000 --> 00:14:06,000 おいしそうだなぁ……後で、泣き目ちゃんにありがとうって言わなくちゃ 131 00:14:06,000 --> 00:14:14,800 はぁ、はぁ……はぁ、はぁ……はぁ、はぁ…… 132 00:14:15,660 --> 00:14:17,820 はぁ、はぁ……はぁ、はぁ…… 133 00:14:23,900 --> 00:14:29,900 忍、鬼殺隊をやめなさい。あなたは神 134 00:14:30,000 --> 00:14:37,580 頑張っているけれど……本当に頑張っているけれど……たぶん、忍は…… 135 00:14:38,180 --> 00:14:42,000 んっ……ふぅ、ふぅ、ふぅ…… 136 00:14:43,600 --> 00:14:56,060 普通の女の子の幸せを手に入れて、おばあさんになるまで生きて欲しいのよ……もう、十分だから 137 00:14:56,060 --> 00:14:59,980 やだっ!絶対やめない!レーザーで! 138 00:15:00,000 --> 00:15:16,820 その仇は必ず取る!言って!どんな鬼なの、どいつにやられたの!金枝恋さん、言ってよ!お願い!こんなことされて、私は普通になんて生きていけない!恋さんっ! 139 00:15:22,040 --> 00:15:25,820 頭から、血を被ったような鬼だった。 140 00:15:28,000 --> 00:15:28,920 やあやあ 141 00:15:30,000 --> 00:15:36,800 はじめまして。俺の名前はドーマ。いい夜だね…… 142 00:15:38,780 --> 00:15:45,400 ニコニコと屈託なく笑う。穏やかに、優しく喋る。 143 00:15:47,920 --> 00:15:55,860 しー……今話してるだろうに…… 144 00:16:00,980 --> 00:16:01,920 ……大丈夫ですか? 145 00:16:02,880 --> 00:16:06,680 わー、速いねー。柱なのかな? 146 00:16:07,360 --> 00:16:10,000 はっ……はっ……あっ! 147 00:16:10,740 --> 00:16:11,960 はっ、はっ……! 148 00:16:12,400 --> 00:16:13,180 ふぅ…… 149 00:16:16,120 --> 00:16:21,660 あ、大丈夫。そこにそのまま置いといて。後でちゃーんと食べるから 150 00:16:21,660 --> 00:16:28,680 ……その鬼の、使う武器は 151 00:16:30,000 --> 00:16:31,940 鋭い対の扇…… 152 00:16:35,100 --> 00:16:45,540 俺は万世極楽教の教祖なんだ。信者のみんなと幸せになるのが俺の務め。その子も残さず綺麗に食べるよ 153 00:16:47,480 --> 00:16:54,740 こいつが、姉さんを殺した鬼……みんなの幸せ? 154 00:16:55,320 --> 00:16:59,980 呆けたことを、この人は嫌がって助けを求めていた 155 00:17:00,000 --> 00:17:02,380 った。だから救ってあげただろう。 156 00:17:03,580 --> 00:17:06,020 その子はもう、苦しくないし、 157 00:17:06,540 --> 00:17:07,720 辛くもないし、 158 00:17:08,340 --> 00:17:09,540 怯えることもない。 159 00:17:10,540 --> 00:17:12,700 誰もがみんな死ぬのを怖がるから、 160 00:17:13,560 --> 00:17:15,500 だから俺が食べてあげてる。 161 00:17:16,320 --> 00:17:20,140 俺と共に生きていくんだ。永遠の時を。 162 00:17:21,560 --> 00:17:23,440 俺は信者たちの想いを、 163 00:17:23,900 --> 00:17:28,460 血を、肉を、しっかりと受け止めて救済し、 164 00:17:28,880 --> 00:17:29,860 高みへと 165 00:17:30,000 --> 00:17:30,900 導いている。 166 00:17:31,720 --> 00:17:38,960 ……正気とは思えませんね。あなた頭大丈夫ですか?本当に吐き気がする。 167 00:17:39,620 --> 00:17:45,260 へぇ……初対面なのに随分刺々しいなぁ…… 168 00:17:46,000 --> 00:17:54,940 あ、そうか。可哀想に、何か辛いことがあったんだね。聞いてあげよう、話してごらん。 169 00:17:56,580 --> 00:17:59,160 ……辛いも何もあるものか! 170 00:18:00,060 --> 00:18:05,560 私の姉を殺したのはお前だな!この羽織に見覚えはないか! 171 00:18:06,320 --> 00:18:06,760 ……? 172 00:18:20,420 --> 00:18:29,640 ああ、鼻の呼吸を使ってた女の子かな。優しくて可愛い子だったな。朝日が昇って食べ損ねた子だよ 173 00:18:30,520 --> 00:18:31,280 覚えてる 174 00:18:31,900 --> 00:18:33,560 ちゃんと食べてあげたかった 175 00:18:36,360 --> 00:18:40,440 牛の呼吸、オーガの舞、マダビキ 176 00:18:42,060 --> 00:18:44,900 すごい突きだね!手で止められなかった! 177 00:18:47,480 --> 00:18:51,920 血気術——蓮葉氷 178 00:18:53,520 --> 00:18:59,520 冷たい……灰を裂くような冷たい空気……んーっ 179 00:19:00,000 --> 00:19:14,580 早いねー、早いねー。だけど不憫だなぁ……突き技じゃ、鬼は殺せない……首だよ、やっぱり首を斬らなきゃ。 180 00:19:17,360 --> 00:19:21,820 ……好きでは殺せませんが、毒ならどうです? 181 00:19:23,020 --> 00:19:26,100 ……じゅるっ、じゅぷっ、じゅるるっ、じゅぷっ、じゅぷっ……! 182 00:19:26,880 --> 00:19:29,860 上限にこの毒が通用するかどうか…… 183 00:19:30,000 --> 00:19:36,480 今分かる。姉さん……お願い、姉さん…… 184 00:19:37,740 --> 00:19:45,940 ぶはっ!これは……ルイくんの山で使った毒より、強力だね…… 185 00:19:47,260 --> 00:19:52,300 やはり情報は共有されていた。毒は諸刃の剣…… 186 00:19:52,820 --> 00:19:59,300 調合を鬼ごとに変えてると、あの方も仰ってたなぁ…… 187 00:20:00,100 --> 00:20:28,100 はぁっ、んぐっ……あれぇ……毒、分解できちゃったみたいだなぁ……ごめんね、せっかく使ってくれたのに……その刀、鞘に仕舞う時の音が特殊だねぇ……そこで毒の調合を欠いているのかなぁ……? 188 00:20:28,600 --> 00:20:29,760 うわぁぁぁっ! 189 00:20:30,000 --> 00:20:40,720 楽しい!毒を喰らうのって面白いね!癖になりそう!次の調合なら効くと思う?やってみようよ! 190 00:20:42,360 --> 00:20:47,080 じゅるっ、じゅるっ、じゅるるっ……! 191 00:20:47,920 --> 00:20:58,660 そうですね。いいですよ、マーは。この辺りまでは想定内ですから 192 00:21:00,000 --> 00:21:02,260 フヘヘ、調合は終わった? 193 00:21:03,020 --> 00:21:04,780 いつでも来て大丈夫だよ 194 00:21:09,440 --> 00:21:15,920 やってみてとは言ったけど……同じ技じゃ味気ないな 195 00:21:17,220 --> 00:21:23,080 はっ、ははっ……はははっ! 196 00:21:23,200 --> 00:21:23,620 くっ……! 197 00:21:30,560 --> 00:21:31,520 ……ちゅっ 198 00:21:32,040 --> 00:21:37,140 あれぇ、さっきよりゆっくりだなぁ……こんなんじゃ…… 199 00:21:37,140 --> 00:21:41,740 虫の呼吸、猛火の舞……切削の誘い! 200 00:21:42,380 --> 00:21:46,920 ——ギュイッ!ギュイッ!ギュイッ! 201 00:21:50,100 --> 00:21:58,880 あれぇ……少し狂っちゃったか。上手く抵抗を受け流したんだね……すごいね!感心しちゃった! 202 00:22:00,000 --> 00:22:12,420 涙ぐましい努力の結晶だ。どんどん来ていいよ。毒が分解される前に、次の攻撃してきなよ。俺、頑張ってる人、応援したくなるんだよね。 203 00:22:13,120 --> 00:22:13,520 ちゅっ。 204 00:22:17,680 --> 00:22:21,160 ——ハッハッ!そう、その調子! 205 00:22:24,600 --> 00:22:28,200 俺は子供の頃から優しかったし、賢かった。 206 00:22:30,000 --> 00:22:32,800 かわいそうな人たちをいつだって助けてあげたし、 207 00:22:33,180 --> 00:22:34,600 幸せにしてあげた。 208 00:22:35,320 --> 00:22:36,760 それが俺の使命だから。 209 00:22:38,880 --> 00:22:41,520 この子の瞳の中には虹がある。 210 00:22:42,720 --> 00:22:45,560 白鶴ばみの頭髪は無垢な証。 211 00:22:46,860 --> 00:22:48,700 この子は特別な子だ。 212 00:22:49,360 --> 00:22:51,660 きっと神の声が聞こえてるわ 213 00:22:53,920 --> 00:22:57,160 俺の親の頭の鈍さは絶望的だった。 214 00:22:58,560 --> 00:22:59,540 そうでなければ、 215 00:23:00,000 --> 00:23:03,260 極楽教などというつまらない宗教を作れないけど…… 216 00:23:04,520 --> 00:23:05,900 かわいそうだったので、 217 00:23:06,900 --> 00:23:09,080 いつも話を合わせてあげてたなぁ。 218 00:23:10,980 --> 00:23:13,120 神の声なんて一度も聞こえなかった。 219 00:23:14,920 --> 00:23:18,400 初めは寄ってたかって崇められ祈られ、 220 00:23:18,940 --> 00:23:20,340 さすがに困ってしまった。 221 00:23:21,940 --> 00:23:25,320 子供相手に泣きながら、苦しい、つらい、 222 00:23:25,820 --> 00:23:27,860 どうしたらいいと言ってくる大人に、 223 00:23:28,600 --> 00:23:29,960 頭は大丈夫か 224 00:23:30,000 --> 00:23:31,000 心配になる。 225 00:23:32,780 --> 00:23:35,320 欠伸の出るような身の上話をした後、 226 00:23:36,400 --> 00:23:39,860 どうか極楽に導いてほしいと頭を下げられた。 227 00:23:41,400 --> 00:23:42,420 俺は泣いた。 228 00:23:43,880 --> 00:23:44,940 かわいそうに。 229 00:23:46,120 --> 00:23:48,160 極楽なんて存在しないんだよ。 230 00:23:49,460 --> 00:23:53,120 人間が妄想して創作したおとぎ話なんだよ。 231 00:23:54,600 --> 00:23:56,540 神も仏も存在しない。 232 00:23:57,700 --> 00:23:59,680 そんな簡単なことがこの人たちは 233 00:24:00,360 --> 00:24:02,540 何十年も生きていてわからないのだ。 234 00:24:03,940 --> 00:24:05,640 死んだら無になるだけ。 235 00:24:06,660 --> 00:24:08,260 何も感じなくなるだけ。 236 00:24:10,000 --> 00:24:11,220 心臓が止まり、 237 00:24:11,980 --> 00:24:15,040 脳も止まり、腐って土に還るだけ。 238 00:24:16,340 --> 00:24:18,780 生き物である以上、すべからくそうなる。 239 00:24:22,020 --> 00:24:24,440 こんな単純なことも受け入れられないんだね。 240 00:24:25,580 --> 00:24:27,120 頭が悪いと辛いよね。 241 00:24:28,760 --> 00:24:29,980 気の毒な人たち 242 00:24:30,440 --> 00:24:33,620 幸せにしてあげたい。助けてあげたい。 243 00:24:35,080 --> 00:24:36,300 そのために俺は、 244 00:24:37,580 --> 00:24:38,760 生まれてきたんだ。 245 00:24:45,920 --> 00:24:50,820 んー、五回目。これもダメだね。効かないや。 246 00:24:52,020 --> 00:24:53,740 どんどん効かなくなってくるね。 247 00:24:54,760 --> 00:24:57,380 あと何回、毒を調合できるのかな 248 00:24:57,800 --> 00:24:59,980 あー、駅がもう続く 249 00:25:00,000 --> 00:25:03,520 気づかない?汗が凄いなぁ……大丈夫? 250 00:25:04,840 --> 00:25:14,020 これが、上限の強さ……!ことごとく毒が効かない……!耐性がつくまでの速さが異常だ……! 251 00:25:14,800 --> 00:25:15,060 ぢゅるるっ……! 252 00:25:16,960 --> 00:25:25,920 廃方が壊死してるからね。辛いよね、さっき俺の血鬼術、吸っちゃったからな…… 253 00:25:27,840 --> 00:25:29,980 ……凍てついた血を切り…… 254 00:25:30,000 --> 00:25:32,500 異常にし扇で散布する 255 00:25:33,580 --> 00:25:36,740 呼吸すること自体に危険が伴う 256 00:25:44,700 --> 00:25:48,200 連撃で大量の毒を打ち込む 257 00:25:49,900 --> 00:25:52,460 虫の呼吸精霊の舞っ! 258 00:26:00,000 --> 00:26:01,800 クガンロッカクッ!! 259 00:26:04,320 --> 00:26:10,940 いやあ君、本当に速いね。今まであった柱の中で一番かも 260 00:26:10,940 --> 00:26:15,480 うぐっ……! 261 00:26:15,480 --> 00:26:17,700 切ら、れた…… 262 00:26:19,660 --> 00:26:25,680 毒じゃなく、首を切れたらよかったのにね。それだけ早かったら勝てたかも 263 00:26:27,800 --> 00:26:29,900 あー、無理かー。君 264 00:26:30,440 --> 00:26:31,460 ちいさいから 265 00:26:35,080 --> 00:26:59,900 なんで私の手はこんなに小さいのかななんでもっと身長が伸びなかったのかなあとほんの少しでも体が大きかったら鬼の首を切って倒せたのかな手が足が長ければ長いだけ筋肉の量も多いわけだから有利なのに 266 00:27:03,180 --> 00:27:04,900 姉さんは華奢だったけど、 267 00:27:05,920 --> 00:27:07,780 私より上背があった。 268 00:27:10,140 --> 00:27:12,020 姫島さんいいなぁ。 269 00:27:13,300 --> 00:27:15,400 あの人が助けに来てくれたら 270 00:27:15,400 --> 00:27:16,940 みんな安心するよね 271 00:27:21,560 --> 00:27:24,240 姉さんがあのとき言おうとした言葉を、 272 00:27:25,520 --> 00:27:26,780 私は知ってる。 273 00:27:30,840 --> 00:27:35,760 あれれー、やっぱりもう終わりか。仕方ないね 274 00:27:39,440 --> 00:27:47,180 たぶん、忍はあの鬼に負ける……そう言おうとして、やめてくれたんだよね 275 00:27:48,440 --> 00:27:57,800 しっかりしなさい。泣くことは許しません 276 00:28:00,000 --> 00:28:00,700 姉さん…… 277 00:28:01,360 --> 00:28:02,320 立ちなさい 278 00:28:03,000 --> 00:28:04,140 立てない…… 279 00:28:04,140 --> 00:28:09,560 失血で……左の肺もざっくり切られて息もできないの…… 280 00:28:10,660 --> 00:28:11,800 関係ありません。 281 00:28:12,760 --> 00:28:13,680 立ちなさい。 282 00:28:14,300 --> 00:28:15,860 虫柱胡蝶忍 283 00:28:18,680 --> 00:28:20,980 倒すと決めたなら倒しなさい。 284 00:28:21,580 --> 00:28:23,600 勝つと決めたのなら勝ちなさい。 285 00:28:25,120 --> 00:28:27,200 どんな犠牲を払っても勝つ。 286 00:28:28,120 --> 00:28:29,460 私とも叶とも。 287 00:28:30,100 --> 00:28:31,440 約束したんでしょ? 288 00:28:34,420 --> 00:28:35,440 叶…… 289 00:28:38,580 --> 00:28:42,340 ごめんごめん。半端に切ったから苦しいよね 290 00:28:42,340 --> 00:28:47,080 ……っ、ぅ……ぐすっ 291 00:28:48,060 --> 00:28:51,280 忍なら、ちゃんとやれる。頑張って 292 00:28:51,280 --> 00:28:53,540 ……ふぅ 293 00:28:57,660 --> 00:28:59,460 え?勃つの? 294 00:29:00,000 --> 00:29:05,880 立っちゃうの?えー……君、本当に人間なの? 295 00:29:06,960 --> 00:29:10,740 鎖骨も、肺も、あばらも切ってるのに…… 296 00:29:11,780 --> 00:29:15,420 君の身体の大きさ、その出血量だと 297 00:29:15,420 --> 00:29:18,140 死んでてもおかしくないんだけど…… 298 00:29:18,140 --> 00:29:19,020 だいぶだいぶ。 299 00:29:19,540 --> 00:29:23,240 あっ、ほらー!灰に血が入ってゴロゴロ音がしてる! 300 00:29:24,200 --> 00:29:26,380 想像を絶する痛みだろ…… 301 00:29:27,200 --> 00:29:29,440 俺がすぐに首をストンと落としてあげるから。 302 00:29:30,000 --> 00:29:35,240 無理しないで。君はもう助からないよ、意地を張らずに 303 00:29:35,880 --> 00:29:41,560 狙うならやはり急所の首!首に毒を叩き込めば勝機はある! 304 00:29:42,500 --> 00:29:49,600 ……無私の呼吸、心の前。約束じゃばら 305 00:29:49,600 --> 00:29:52,260 ——ザ・オー! 306 00:30:00,460 --> 00:30:13,020 んっ、ちゅううぅっ、じゅるるっ、じゅぷっ、じゅるるぅっ、ちゅううぅっ、じゅるるぅっ、ちゅううぅっ、じゅるるぅっ、ちゅううぅっ、じゅるるぅっ! 307 00:30:13,320 --> 00:30:25,900 四方八方にうねる動き。端を割るほどの踏み込み。速い……攻撃が読めない……ぐぅっ! 308 00:30:30,900 --> 00:30:31,740 低い……? 309 00:30:32,320 --> 00:30:33,360 おう…… 310 00:30:45,480 --> 00:30:59,940 幸せの道は……ずっとずっと、遠くまで続いているって思い込んでいた。破壊された 311 00:31:00,000 --> 00:31:00,620 そして初めて、 312 00:31:01,960 --> 00:31:03,080 その幸福が、 313 00:31:03,980 --> 00:31:07,100 薄いガラスの上に乗っていたものだと気づく。 314 00:31:10,680 --> 00:31:11,080 そして、 315 00:31:12,180 --> 00:31:14,060 自分たちが救われたように、 316 00:31:15,840 --> 00:31:17,580 まだ破壊されていない、 317 00:31:18,360 --> 00:31:19,940 誰かの幸福を、 318 00:31:21,160 --> 00:31:22,220 強くなって、 319 00:31:23,260 --> 00:31:24,720 守りたいと思った。 320 00:31:26,980 --> 00:31:27,380 そう、 321 00:31:29,200 --> 00:31:29,900 約束。 322 00:31:30,000 --> 00:31:30,460 した。 323 00:31:32,960 --> 00:31:34,140 鬼を倒そう。 324 00:31:35,400 --> 00:31:36,780 一体でも多く、 325 00:31:37,440 --> 00:31:38,260 二人で。 326 00:31:41,700 --> 00:31:43,500 私たちと同じ思いを、 327 00:31:44,960 --> 00:31:46,560 他の人にはさせない。 328 00:31:55,740 --> 00:31:57,120 力が弱くても、 329 00:32:01,320 --> 00:32:21,120 鬼の首が切れなくても、鬼を一体倒せば何十人。倒すのが上限だったら、何百人もの人を助けられる。できるできないじゃない。やらなきゃならないことがある。 330 00:32:27,060 --> 00:32:28,100 怒ってますか? 331 00:32:30,800 --> 00:32:31,240 そう、 332 00:32:31,980 --> 00:32:35,180 私怒ってるんですよ、炭治郎くん。 333 00:32:36,160 --> 00:32:37,040 ずっと、 334 00:32:38,200 --> 00:32:39,860 ずーっと、 335 00:32:40,660 --> 00:32:41,800 怒ってますよ。 336 00:32:44,840 --> 00:32:46,160 親を殺された。 337 00:32:48,300 --> 00:32:49,520 姉を殺された。 338 00:32:51,520 --> 00:32:54,020 カナヲ以外の継子も殺された。 339 00:32:56,100 --> 00:32:57,280 あの子たちだって、 340 00:32:58,660 --> 00:32:59,940 本当なら今も 341 00:33:00,900 --> 00:33:06,660 ……鬼に身内を殺されてなければ今も、家族と幸せに暮らしてた。 342 00:33:10,200 --> 00:33:22,160 ほんっと頭にくる……ふざけるな、馬鹿!なんで毒効かないのよ、こいつ!馬鹿野郎ッ! 343 00:33:30,240 --> 00:33:33,060 スゥゥゥゥ〜〜ッ!! 344 00:33:34,160 --> 00:33:59,980 偉い!頑張ったね!俺は感動したよ。こんな弱い女の子がここまでやれるなんて。姉さんより才もないのに、よく鬼狩りをやってくれたよ。今まで死ななかったことが奇跡だ。全部全部無駄だというのに、やり抜く愚かさ。これが人間の儚さだ 345 00:34:00,600 --> 00:34:24,200 人間の素晴らしさなんだよ!君は俺が食うに相応しい人だ。永遠を共に生きよう!言い残すことはあるかい?聞いてあげる。地獄に堕ちろ! 346 00:34:30,000 --> 00:34:31,000 シアンッ! 347 00:34:55,400 --> 00:34:59,100 あああああああぁぁぁぁーーッッ!!! 348 00:35:02,940 --> 00:35:09,960 あいつもきっとここにいる。あいつだって、俺と会わなきゃならないはずだ。 349 00:35:17,320 --> 00:35:29,440 好きな人や大切な人は、漠然と明日も明後日も生きてる気がする。それはただの願望でしかなくて。 350 00:35:30,120 --> 00:35:31,240 花の呼吸! 351 00:35:32,500 --> 00:35:35,780 絶対だよと約束されたものではないのに 352 00:35:36,360 --> 00:35:40,680 死の方——紅花衣ッ!! 353 00:35:47,220 --> 00:35:49,600 いやー、危ない危ない 354 00:35:53,580 --> 00:35:59,980 いつも生きてそばにいる。人は……どうなるのか 355 00:36:00,000 --> 00:36:02,680 どうしてかそう、思い込んでしまうんだ。 356 00:36:06,200 --> 00:36:10,860 吸収してる最中に、切りかからないでおくれよ。 357 00:36:15,060 --> 00:36:19,340 すー……すー…… 358 00:36:20,080 --> 00:36:26,620 おや?挑発に乗らないね。この子がさっき、 359 00:36:30,020 --> 00:36:59,640 俺の能力とか、教えたのかい?一瞬だったのにすごいなぁ。無駄なのにね。頑張り屋さんだね。いやぁ、それにしても、今日はいい夜だなぁ。次から次に、上等なご馳走がやってくる。あぁ、本当に。 360 00:37:00,000 --> 00:37:03,140 非常に……良い夜だ 361 00:37:08,380 --> 00:37:23,380 いるんだろう。出てこい。そこにいるのは分かってる 362 00:37:23,380 --> 00:37:29,120 ……口の利き方がなってねえぞ 363 00:37:30,000 --> 00:37:51,220 兄弟子に向かって……少しはマシになったようだが、相変わらず貧相な風体をしてやがる。久しぶりだなぁ、善逸。ははは…… 364 00:37:52,480 --> 00:37:59,980 開学、鬼になったお前を……俺はもう、兄弟子と思わない。 365 00:38:10,380 --> 00:38:11,020 ……はい 366 00:38:11,020 --> 00:38:19,880 くっ……水の呼吸、苦の果た……!水流飛沫、乱! 367 00:38:22,740 --> 00:38:23,720 気を抜くな 368 00:38:24,400 --> 00:38:24,460 はい! 369 00:38:26,120 --> 00:38:29,920 ……この世界はヤバい。建物自体が 370 00:38:30,000 --> 00:38:32,180 うごうご脈打って、生きてるみたいだ。 371 00:38:33,200 --> 00:38:35,620 義勇さんと俺を散り散りにしようとしてる。 372 00:38:37,060 --> 00:38:39,280 できるだけ他の大使たちと合流して、 373 00:38:39,740 --> 00:38:41,960 離れず無残のところへ向かわなければ! 374 00:38:50,080 --> 00:38:53,340 死亡!胡蝶忍、死亡! 375 00:38:54,520 --> 00:38:57,920 上弦の二と格闘の末、死亡! 376 00:39:00,000 --> 00:39:04,360 ……はぁ、はぁ、はぁ…… 377 00:39:30,700 --> 00:39:36,080 ぐすっ…… 378 00:39:36,080 --> 00:39:37,320 ああぁぁぁっ! 379 00:39:40,000 --> 00:39:45,820 カラス。首に下げている髪はなんだ。伝達が異様に早い 380 00:39:50,380 --> 00:39:57,100 しのぶが死んだ。下を向いてはならない。次に何をするかを考えるのだ 381 00:39:58,020 --> 00:39:58,420 はい 382 00:40:01,200 --> 00:40:04,600 ……他の柱や、鬼殺大使たちの状況はどうか? 383 00:40:06,800 --> 00:40:16,220 縦に四十、横に十二の層の中央。大使が鬼と戦闘中。その数、十以上。 384 00:40:18,740 --> 00:40:21,180 うぐっ、うぐっ……! 385 00:40:23,720 --> 00:40:27,620 さらにその壁向こうに、三十を超える鬼が迫っています。 386 00:40:34,640 --> 00:40:58,660 ユシローさんの目は、血鬼術を視覚することができる。人の目には見えない、術そのものを。この光の大小が、鬼それぞれの血鬼術の強さなのだろう。そして脈打つように動き続ける建造物もまた、術そのもの。それがどこまでも続いていく。 387 00:41:01,880 --> 00:41:28,800 ——なんという力。これは無限に広がる鬼の城だ。私たちはこの無限の鬼の城に誘い込まれた。しかし、ただ誘い込まれたわけではない。父は周到な準備をし、今日を迎えた。 388 00:41:30,180 --> 00:41:31,680 行名を繫ぎ目に 389 00:41:32,360 --> 00:41:35,500 柱がいつでも駆けつけられるよう配置を促し 390 00:41:36,040 --> 00:41:38,780 天となった鬼殺大使を千になすよう 391 00:41:38,780 --> 00:41:42,200 春日井烏に任を与え時を待った 392 00:41:43,860 --> 00:41:46,800 珠夜さん由四郎さんの力も借り 393 00:41:47,500 --> 00:41:47,900 そして 394 00:41:49,060 --> 00:41:51,160 それを完全なものにするために 395 00:41:51,960 --> 00:41:53,520 父母と共に 396 00:41:55,000 --> 00:41:56,920 姉たちも命を捧げた 397 00:42:00,680 --> 00:42:03,600 この戦い……負けはしない 398 00:42:10,340 --> 00:42:24,860 この大空間に自らの力を誇示するが如く放射される大きな力が5つ……このものが上限か。そのうちの1つは忍がいた地点とも合致する 399 00:42:25,720 --> 00:42:29,820 上限です!上限の6と吾妻大師が鉢合わせしました! 400 00:42:30,440 --> 00:42:31,280 上限…… 401 00:42:31,740 --> 00:42:32,740 他に大使は? 402 00:42:33,040 --> 00:42:35,460 いません。吾妻大使一人です! 403 00:42:35,860 --> 00:42:38,360 日之江の大使一人で、上限は厳しい 404 00:42:38,360 --> 00:42:39,620 急いで援軍を! 405 00:42:45,440 --> 00:42:58,760 ふぅん……変わってねぇなぁ。チビでみすぼらしい、軟弱なまんまでよ。柱には慣れたのかよ?なぁおい、善逸 406 00:43:00,520 --> 00:43:03,860 1の方以外、使えるようになったか? 407 00:43:05,560 --> 00:43:11,120 適当な穴埋めで上限の下っ端に入れたのが、ずいぶん嬉しいようだな 408 00:43:12,460 --> 00:43:17,820 へぇ……ははは、言うようになったじゃねえか、お前 409 00:43:18,980 --> 00:43:21,200 なんで鬼になんかなってんだ…… 410 00:43:21,940 --> 00:43:24,240 ははは、お前には…… 411 00:43:24,240 --> 00:43:28,020 雷の呼吸の継承権持った奴が、なんで鬼になった!? 412 00:43:30,660 --> 00:43:32,520 あんたが鬼になったせいで、 413 00:43:32,560 --> 00:43:33,780 じいちゃんは、 414 00:43:36,040 --> 00:43:37,200 腹切って死んだ! 415 00:43:39,000 --> 00:43:39,940 じいちゃんは、 416 00:43:40,880 --> 00:43:42,420 一人で腹を切ったんだ! 417 00:43:44,320 --> 00:43:45,780 解釈もつけずに! 418 00:43:47,400 --> 00:43:48,480 腹を切ったとき、 419 00:43:48,960 --> 00:43:50,840 誰かに首を落としてもらえなきゃ、 420 00:43:50,900 --> 00:43:53,400 長い時間苦しんで死ぬことになる! 421 00:43:54,200 --> 00:43:55,180 じいちゃんは、 422 00:43:55,940 --> 00:43:58,480 自分で喉も心臓もつかず死んだ! 423 00:43:59,520 --> 00:43:59,880 雷 424 00:44:00,000 --> 00:44:02,460 無理の呼吸の使い手から鬼を出したからだぞッ! 425 00:44:04,080 --> 00:44:17,460 知ったことじゃねえよ。だから、なんだ。悲しめ?悔い改めろってか?俺は、俺を評価しない奴なんぞ相手にしない 426 00:44:18,140 --> 00:44:24,640 俺は常に、どんな時も、正しく俺を評価する者につく 427 00:44:25,240 --> 00:44:29,980 ははは。ジジイが苦しんで死んだなら正直に言う 428 00:44:30,000 --> 00:44:33,980 反省するぜ。あれだけ俺が尽くしてやったのに…… 429 00:44:34,540 --> 00:44:50,540 俺を後継にせず、てめぇみたいなカスと共同で後継だと抜かしやがったクソジジイだ。元柱だろうが、耄碌したジジイに用はないからな。はははははははっ! 430 00:44:52,900 --> 00:44:59,200 ……じいちゃんは耄碌してねぇよ。俺がカスならあんたはクズだ 431 00:45:00,080 --> 00:45:09,520 一の型しか使えない俺と、一の型だけ使えないあんた……後継に恵まれなかったちーちゃんが気の毒でならねえよ! 432 00:45:10,100 --> 00:45:13,580 てめぇと俺を、一緒にすんじゃねえ! 433 00:45:14,740 --> 00:45:18,380 雷の呼吸、死の型……遠雷ッ! 434 00:45:18,640 --> 00:45:22,440 ギャアアアァァッ!! 435 00:45:26,900 --> 00:45:28,720 遅ぇんだよ、クズ…… 436 00:45:30,000 --> 00:45:46,420 はっ、くぅっ……切られた。速い……こいつ。動きがまるで……別人だ。俺は間違っちゃいねえ 437 00:45:46,420 --> 00:45:57,320 ちゅっ……ちゅぷっ…… 438 00:45:57,320 --> 00:45:59,980 圧倒的強者に、跪く。 439 00:46:00,000 --> 00:46:01,220 躓くことは恥じゃない。 440 00:46:02,740 --> 00:46:05,560 生きてさえいれば、なんとかなる。 441 00:46:08,160 --> 00:46:10,440 死ぬまでは、負けじゃない。 442 00:46:11,840 --> 00:46:14,320 地面に頭を擦りつけようが、 443 00:46:15,180 --> 00:46:18,820 家がなかろうが、泥水をすすろうが、 444 00:46:19,620 --> 00:46:22,120 金を盗んだことを罵られようが、 445 00:46:23,520 --> 00:46:26,340 生きてさえいれば、いつか勝てる。 446 00:46:27,040 --> 00:46:28,180 勝ってみせる。 447 00:46:28,860 --> 00:46:29,980 そう信じて、 448 00:46:30,000 --> 00:46:30,860 進んできたんだ 449 00:46:33,340 --> 00:46:59,080 鬼となり、さらなる強さが欲しいか。お前もあの方に認められれば、我らの仲間となるだろう。強い剣士ほど、鬼となるには時間がかかる。私は丸三日かかった 450 00:47:00,400 --> 00:47:20,820 呼吸が使える者を鬼とする場合、あの方からの血も多く頂戴せねばならぬ。そして稀に、鬼とならぬ体質の者も存在するが……お前はどうだろうな? 451 00:47:25,220 --> 00:47:29,980 ありがたき血だ。行って来たりとてこい 452 00:47:30,000 --> 00:47:40,180 こぼすことまかりならぬ。こぼしたときには、お前の首と胴は、泣き別れだ。 453 00:47:40,960 --> 00:47:44,120 ふぅ……ふぅ…… 454 00:47:46,700 --> 00:47:59,980 あの、身体中の細胞が、絶叫して泣き出すような恐怖……あれに比べれば、こんな…… 455 00:48:00,000 --> 00:48:02,280 こんな小物、大したことはない。 456 00:48:03,220 --> 00:48:06,740 力をつけたところで上限には及ばない。 457 00:48:07,720 --> 00:48:10,700 我妻善逸、こいつはカスだ。 458 00:48:11,340 --> 00:48:13,200 いつもべそべそと泣いていた。 459 00:48:13,820 --> 00:48:16,000 何の矜持も根性もない。 460 00:48:17,060 --> 00:48:22,320 助けてー!落とし穴あるよー!足くじいたー! 461 00:48:23,960 --> 00:48:25,100 こんなカスと、 462 00:48:25,620 --> 00:48:28,820 二人で光景だとぬかしやがったクソジジイ! 463 00:48:30,000 --> 00:48:31,160 ほれ、開学 464 00:48:32,280 --> 00:48:36,980 じーちゃん、ちょっと大きいんだけど 465 00:48:38,940 --> 00:48:41,580 俺とお前が一緒だと? 466 00:48:44,320 --> 00:48:50,400 そんなわけねーだろうが、死んで当然なんだよ! 467 00:48:56,660 --> 00:48:59,680 一の型しか習得できなかった俺と 468 00:49:00,740 --> 00:49:21,720 一の型以外の型はすべて習得できたあんた。だからじいちゃんは、俺たち二人を共同で雷の呼吸の後継者にしようとした。それをあんたは、鬼になってまで否定したかったんだな。 469 00:49:25,000 --> 00:49:25,580 ——来る! 470 00:49:26,100 --> 00:49:29,920 雷の呼吸、二の型——稲玉! 471 00:49:30,580 --> 00:49:35,320 ぐっ……一息で瞬きの間に五連撃……っ! 472 00:49:36,300 --> 00:49:36,880 ——っしゃあ! 473 00:49:38,660 --> 00:49:42,980 豪邸一服ったな!もう善悪の区別もつかなくなったんだな! 474 00:49:43,860 --> 00:49:58,360 善悪の区別はついてるぜ!どうした、てめぇはジジイのお気に入りなんだろうが!ジジイから御伝授いただいたもんをさっさと出したらどうだ! 475 00:50:00,000 --> 00:50:01,040 くぅっ……! 476 00:50:02,800 --> 00:50:08,440 どうした、遠慮すんなよ。いいから俺にぶつけてみろ! 477 00:50:08,800 --> 00:50:11,520 くっ……くぅっ……! 478 00:50:15,020 --> 00:50:23,840 雷の呼吸……一致のかた、霹靂一閃……! 479 00:50:27,640 --> 00:50:28,120 はははははっ! 480 00:50:30,380 --> 00:50:43,500 馬鹿正直に真っ直ぐ突っ込んでくるだけの基本の型なんか、喰らうかよ!雷の呼吸、三の型、十分精雷! 481 00:50:49,400 --> 00:50:51,620 回転しながらの波状攻撃……! 482 00:50:51,980 --> 00:50:55,300 どうした、もう終わりかァァッ! 483 00:50:57,060 --> 00:50:59,900 雷の呼吸、三の型、霹靂翠! 484 00:51:00,000 --> 00:51:02,000 一転八転……ッ! 485 00:51:04,280 --> 00:51:12,000 くっ……効かねえなァッ!雷の呼吸、五の型……! 486 00:51:17,540 --> 00:51:27,920 どうだ!血気術で強化された俺の刀の切れ味は、皮膚を肉をひび割って焼く斬撃だ! 487 00:51:30,000 --> 00:51:50,900 正しく評価し、認める者は善。低く評価し、認めない者が悪だ。分かったか?これが俺様の力だ!鬼になった俺様のな!一銭だろうが八連だろうが、それしか出来ねえお前が後継者とは、とんだ見込み違いだ! 488 00:51:51,100 --> 00:51:51,680 ぎゃっ!? 489 00:51:58,040 --> 00:51:59,080 ……これが? 490 00:52:00,000 --> 00:52:07,600 あんたの出した答えなんだな……分かってたよ、分かってたけど……! 491 00:52:12,900 --> 00:52:16,540 善逸、これで……終いだ! 492 00:52:17,440 --> 00:52:21,080 雷の呼吸……六の型! 493 00:52:30,200 --> 00:52:59,500 ——電轟雷轟!喰らった斬撃はお前の身体でひび割れ続ける!目に身体に焼き付けろ、俺の力を!鬼になり、雷の呼吸を超えたぁ!ハッハッハッ!俺は特別だ!お前とは違う!お前らとは違うんだ!やはりジジイの見込み違いだったようだな!ハッハッハッ! 494 00:53:00,040 --> 00:53:00,880 ははは…… 495 00:53:03,320 --> 00:53:08,320 開学を見習え!兄弟子のようになれ! 496 00:53:10,560 --> 00:53:14,080 雷の呼吸って、一の方がすべての方の基本だろう? 497 00:53:14,700 --> 00:53:18,920 一の方だけ使えないってことは、結局……な? 498 00:53:19,900 --> 00:53:23,080 他の方ができたところで、大したことねーよ 499 00:53:23,640 --> 00:53:27,500 それなのに、あの開学ってやつ、偉そうだよ 500 00:53:28,160 --> 00:53:29,820 柱になんかなれねーよ 501 00:53:30,380 --> 00:53:31,860 どうせすぐ死ぬだろ 502 00:53:33,500 --> 00:53:34,740 何すんだてめぇ! 503 00:53:37,040 --> 00:53:39,260 上の階級の奴殴ったって 504 00:53:40,680 --> 00:53:42,440 問題起こすな春日 505 00:53:43,240 --> 00:53:46,680 お前みたいなのがいるのは本当に恥だぜ 506 00:53:49,420 --> 00:53:53,440 開学が俺のことを嫌っていたのは十分わかっていたし 507 00:53:54,260 --> 00:53:56,200 俺だって開学が嫌いだった 508 00:53:58,420 --> 00:53:59,880 でも尊敬してたよ 509 00:54:00,620 --> 00:54:01,180 心から。 510 00:54:02,280 --> 00:54:05,040 あんたは努力してたし、ひたむきだった。 511 00:54:06,700 --> 00:54:07,600 いつも俺は、 512 00:54:08,280 --> 00:54:09,880 あんたの背中を見てた。 513 00:54:11,340 --> 00:54:13,300 特別だったよ、あんたは。 514 00:54:15,200 --> 00:54:16,600 じいちゃんや俺にとって、 515 00:54:17,280 --> 00:54:19,060 特別で大切な人だったよ。 516 00:54:20,420 --> 00:54:20,980 だけど、 517 00:54:22,040 --> 00:54:23,420 それじゃ足りなかったんだな。 518 00:54:24,640 --> 00:54:25,620 どんなときも、 519 00:54:26,920 --> 00:54:28,960 あんたからは不満の音がしてた。 520 00:54:31,860 --> 00:54:35,860 心の中の幸せを入れる箱に穴が開いてるんだ 521 00:54:37,680 --> 00:54:39,840 どんどん幸せがこぼれていく 522 00:54:41,840 --> 00:54:44,180 その穴に早く気づいて塞がなきゃ 523 00:54:44,800 --> 00:54:46,100 満たされることはない 524 00:54:49,280 --> 00:54:50,040 じいちゃん 525 00:54:51,020 --> 00:54:51,920 ごめん 526 00:54:53,400 --> 00:54:54,720 俺たちの道は 527 00:54:56,460 --> 00:54:57,320 分かたれた 528 00:55:08,220 --> 00:55:10,780 ……まだ余力が? 529 00:55:12,120 --> 00:55:13,760 ——ザクザクッ! 530 00:55:20,940 --> 00:55:22,400 な、なんだ……!? 531 00:55:30,480 --> 00:55:33,420 ごめん……兄貴 532 00:55:34,320 --> 00:55:34,780 ああ…… 533 00:55:53,860 --> 00:55:56,420 雷の呼吸……父の方 534 00:56:00,500 --> 00:56:02,460 この雷の神……! 535 00:56:11,240 --> 00:56:29,980 み、見えなかった……なんだ、今の技……早すぎる。俺の知らない型だ、何を使った!ちくしょう、ちくしょう!やっぱりあのジジイ贔屓しやがったな!お前にだけ教えて俺に教えながら! 536 00:56:30,000 --> 00:56:30,460 やったぁっ! 537 00:56:31,360 --> 00:56:32,080 違う……! 538 00:56:32,820 --> 00:56:33,280 はぁっ……! 539 00:56:34,780 --> 00:56:52,260 じいちゃんはそんな人じゃない!これは俺の型だよ。俺が考えた、俺だけの型。この技で、いつかあんたと型を並べて戦いたかった 540 00:56:56,600 --> 00:56:58,400 七つ目の技だと? 541 00:57:00,000 --> 00:57:28,020 六つしか型がない雷の呼吸から、七つ目を編み出した。あいつが?一の型しか使えない奴が?俺よりも劣っていたカツが!?くっ、耐えられない!耐えられない!そんな事実は受け入れられない!あんな奴に俺が、俺が負けるのか!?頭が変になりそうだ。 542 00:57:30,480 --> 00:57:42,240 いや……違う、負けじゃない。あの数も落下して死ぬ。もう体力は残っていないはず。あいつも俺と死ぬんだ! 543 00:57:43,080 --> 00:57:43,980 ははは…… 544 00:57:44,420 --> 00:57:57,940 人に与えないものはいずれ人から何も貰えなくなる。欲しがるばかりの奴は結局何も持ってないのと同じ。自分では何も生み出せないから…… 545 00:58:00,000 --> 00:58:02,380 一人で死ぬのは惨めだな 546 00:58:07,660 --> 00:58:11,200 んぐっ、ううぅぅぅっ……! 547 00:58:24,860 --> 00:58:25,860 ここは…… 548 00:58:34,960 --> 00:58:35,540 じいちゃん! 549 00:58:39,020 --> 00:58:59,980 ごめん。俺、開学と仲良くできなかった。手紙書いたりもしてたんだ。でも、返事してくんなくて。俺がいなかったら、開学もあんな風にならなかったかもしれない。本当ごめん。許して。何も恩返しできなくてごめん。じいちゃんが生きているうちに、 550 00:59:00,000 --> 00:59:04,180 柱にもさ、なりたかったんだけど……ごめんっ! 551 00:59:04,740 --> 00:59:06,200 じいちゃん、ごめんっ! 552 00:59:10,400 --> 00:59:12,240 俺のこと嫌いになった…… 553 00:59:13,160 --> 00:59:15,120 何か言ってくれよ、じいちゃんっ! 554 00:59:17,340 --> 00:59:20,400 くそっ、なんだこれっ!足に絡まって…… 555 00:59:22,160 --> 00:59:26,200 じいちゃんっ、俺っ、俺っ……うぐっ! 556 00:59:27,520 --> 00:59:29,880 くそっ……なっ…… 557 00:59:30,000 --> 00:59:30,860 うぅっ……! 558 00:59:31,040 --> 00:59:32,240 善逸…… 559 00:59:33,040 --> 00:59:39,840 はぁっ…… 560 00:59:39,840 --> 00:59:43,580 お前は、ワシの誇りじゃ 561 01:00:07,020 --> 01:00:14,320 ……どうだ、助かりそうか?顔見知りなんだよ!なんとかしてくれよ!頼むからな! 562 01:00:14,940 --> 01:00:22,300 うるさい黙れ、村田。みそっかつの分際で……襲われないようしっかり周りを見てろ 563 01:00:22,300 --> 01:00:28,340 おめぇ!階級なんなんだよ!俺より下だったら許さねーからな! 564 01:00:29,400 --> 01:00:29,980 俺は…… 565 01:00:30,000 --> 01:00:42,120 俺は鬼なんだから階級なんぞ知るか……血気止めは使ってるが、この顔の傷、ひび割れが止まらなければ眼球まで避けるぞ。聞こえてるか? 566 01:00:47,000 --> 01:00:48,940 弱ってる奴に怖いこと言うなや! 567 01:00:49,720 --> 01:00:52,840 あと止血剤も使ってるが出血が止まらない 568 01:00:52,840 --> 01:00:53,660 やめろ! 569 01:00:54,280 --> 01:00:57,580 絶対大丈夫!絶対助かる!お前は死なねーぞ! 570 01:00:57,960 --> 01:00:59,840 頑張れアガツマ!頑張れ! 571 01:01:00,000 --> 01:01:00,640 頑張れー! 572 01:01:01,460 --> 01:01:13,160 お前の戦ってた上限はまだ、自分の術や能力を使いこなせてなかった。運のいいことだ。戦いが一年後だったら即死だったろうな 573 01:01:13,160 --> 01:01:18,840 ……気が滅入ることばっか、言ってんじゃねー! 574 01:01:20,000 --> 01:01:22,780 はぁ、はぁ、はぁ…… 575 01:01:26,620 --> 01:01:28,800 お、俺は間違ったこと言ってねーぞ! 576 01:01:31,100 --> 01:01:32,480 ……な、何だよ 577 01:01:33,040 --> 01:01:35,360 大声出すから鬼が来たぞ 578 01:01:35,360 --> 01:01:37,540 うおおおおおぉぉぉっ!! 579 01:01:37,540 --> 01:01:38,880 いい的だな 580 01:01:38,880 --> 01:01:40,700 ギュゥゥ…… 581 01:01:40,700 --> 01:01:44,120 おい!勇士郎と言ったか!我妻は頼んだ! 582 01:01:44,780 --> 01:01:45,680 行くぞー! 583 01:01:45,980 --> 01:01:48,920 ぐぅっ、ぐっ、ぐっ……! 584 01:01:49,060 --> 01:01:51,520 さっさと倒してくださいよ先輩 585 01:01:51,520 --> 01:01:53,500 おめー後で覚えてろよー! 586 01:01:53,860 --> 01:01:54,860 くそっ……! 587 01:01:56,920 --> 01:01:59,020 水の呼吸、二の肩 588 01:02:00,000 --> 01:02:01,680 水車を——おりゃあっ! 589 01:02:02,640 --> 01:02:03,460 いけっ! 590 01:02:03,660 --> 01:02:06,720 回り込むから、そっちから行けーっ! 591 01:02:07,000 --> 01:02:10,040 うおおおおおぉぉっ!! 592 01:02:23,720 --> 01:02:26,460 まずいな……遭遇する 593 01:02:30,260 --> 01:02:32,220 上限とまったく遭遇しない……! 594 01:02:32,940 --> 01:02:35,060 ムザンのいる場所はまだ遠いのか……!? 595 01:02:35,860 --> 01:02:37,380 他のみんなはまだ無事か……!? 596 01:02:40,780 --> 01:02:44,360 忍さん……きっと勝ちますから。 597 01:02:45,120 --> 01:02:47,700 きっとみんなが……俺たちが……! 598 01:02:49,760 --> 01:02:53,100 ぐはっ……なんだ、この揺れは……!? 599 01:02:53,100 --> 01:02:54,200 ぎ、ギユさんっ……! 600 01:02:54,660 --> 01:02:54,920 止まれ! 601 01:02:55,860 --> 01:02:56,560 落ち着け。 602 01:02:57,040 --> 01:02:59,980 くっ……また誰か…… 603 01:03:00,000 --> 01:03:03,300 誰か戦ってるのか……また誰かが死んでしまうのか……! 604 01:03:10,060 --> 01:03:18,640 いや、違う。こっちに近づいてる……くっ、この匂いは……! 605 01:03:19,660 --> 01:03:25,120 ——撃て!撃て!撃て! 606 01:03:27,240 --> 01:03:27,860 上だ! 607 01:03:28,000 --> 01:03:29,000 ハチロー、下がれ! 608 01:03:30,460 --> 01:03:52,600 くひっ……久しいなぁ。よく生きていたものだ、お前のような弱者が……かまど、炭治郎……アカナァァァッッ!! 609 01:04:18,440 --> 01:04:24,500 ……ちゅっ、んふっ……はぁ、はぁ……んっ、ちゅぅ…… 610 01:04:25,500 --> 01:04:29,980 おそらく、この肉の繭のようなものの中で…… 611 01:04:30,700 --> 01:04:33,760 人間に戻る薬を分解しているのね。 612 01:04:35,360 --> 01:04:36,580 鬼仏寺無惨。 613 01:04:37,520 --> 01:04:41,500 お前だけは、何としても葬らなくてはならない。 614 01:04:43,240 --> 01:04:46,160 それなのに、どうやっても…… 615 01:04:48,680 --> 01:04:53,320 ぐっ、うっ、うぐっ……! 616 01:04:54,440 --> 01:04:59,380 イズル、わたしも取り込まれる……お願い。 617 01:05:00,680 --> 01:05:05,080 誰か……早く来て……お願いっ! 618 01:05:19,920 --> 01:05:29,980 父上のお考えだと、ムザンが死ねば他の鬼も死ぬ。ならば鬼仏寺ムザンはまだ生きている 619 01:05:31,800 --> 01:05:59,980 いる。無惨の力が珠夜さんによって抑え込めているのだろう。抑え込めているがゆえ、勇士郎さんの目に反応しないが、無惨の力が復活するその前に、何としても倒さないとならない。しかし、この無限の城の中で、本当に鬼仏寺無惨を見つけることができる。 620 01:06:00,000 --> 01:06:00,720 どうかできるのか? 621 01:06:06,480 --> 01:06:25,980 焦らなくていい。お前はよくやっている。あいつは必ず姿を現す。私のところにも来ただろう。鬼仏寺無惨とは、そういう男だ。 622 01:06:32,020 --> 01:06:36,580 ……分かりました、父上。僕が必ずやり遂げます 623 01:06:38,940 --> 01:06:44,620 大使たちの力が尽きる前に見つけ、決着をつけなければ…… 624 01:06:45,360 --> 01:06:46,120 拾おう! 625 01:06:48,040 --> 01:06:55,200 グゥゥゥッ!グゥゥゥッ!グゥゥッ!グゥゥゥッ! 626 01:06:55,200 --> 01:06:59,980 はぁっ、盾になれー!俺たちが踏ん張って、柱の勝利! 627 01:07:00,000 --> 01:07:01,860 共謀を最小限にとどめるんだ! 628 01:07:02,720 --> 01:07:07,000 先へ!先へ行ってください!岩柱、早く! 629 01:07:07,520 --> 01:07:08,700 お前たち……! 630 01:07:09,060 --> 01:07:12,840 はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……! 631 01:07:17,360 --> 01:07:19,600 絶対、キムシャジを倒してください! 632 01:07:20,080 --> 01:07:20,520 お願いします! 633 01:07:21,960 --> 01:07:26,980 わかった。ここはお前たちに任せたぞ、時長! 634 01:07:30,000 --> 01:07:32,760 これこそ柱稽古の成果を見せるときだぞー! 635 01:07:33,480 --> 01:07:34,220 おうっ! 636 01:07:41,760 --> 01:07:59,720 みんなありがとう父上みんな頑張ってくれています泣くな 637 01:08:01,280 --> 01:08:05,620 絶対に手を止めるな。私たちは負けない 638 01:08:07,740 --> 01:08:08,100 はい 639 01:08:12,100 --> 01:08:29,900 キリヤ様もご立派なことだ。父を亡くされた心痛も癒える中、鬼殺隊の指揮を執り、己の使命を果たさんとしておられる。なあ、煉獄さんよ 640 01:08:31,540 --> 01:08:49,520 ……そうだな。年端もゆかぬ子供たちが、これほど我が身を奮い立てているのだ。私も恭次郎同様、煉獄家の名に恥じぬよう、命を賭してお守りする。 641 01:08:54,920 --> 01:08:58,520 ……すぅ……すぅ…… 642 01:09:02,980 --> 01:09:05,760 苦しんでいるように見える。 643 01:09:07,180 --> 01:09:12,440 御屋形様に協力していた珠夜という鬼が寄越した薬、 644 01:09:13,040 --> 01:09:15,680 言われた通り使ったが…… 645 01:09:17,540 --> 01:09:22,740 果たして根津子は人間に戻れるのだろうか。 646 01:09:24,160 --> 01:09:26,820 根津子が人間に戻れば 647 01:09:26,820 --> 01:09:29,640 無惨の目論見は潰える。 648 01:09:30,340 --> 01:09:36,020 千年以上かけて探し続けてきた完全体の夢。 649 01:09:36,660 --> 01:09:38,880 太陽の克服は 650 01:09:39,780 --> 01:09:41,440 振り出しに戻る。 651 01:09:43,720 --> 01:09:46,700 日光で消滅しない鬼は、 652 01:09:47,480 --> 01:09:52,060 この長い年月で根津子一人だけ。 653 01:10:04,320 --> 01:10:29,980 はぁ……最終局面という言葉が何度も頭をよぎる。そのたびに体の芯が震え、心拍が上がる。この長い戦いが今夜終わるかもしれない。まさかさらに。 654 01:10:30,000 --> 01:10:33,880 そこに自分が生きて立ち会おうとは……。 655 01:10:34,800 --> 01:10:35,580 勘次郎、 656 01:10:36,480 --> 01:10:40,940 思えばお前が鬼になった妹を連れてきた時から、 657 01:10:42,220 --> 01:10:47,500 何か大きな歯車が回り始めたような気がする。 658 01:10:49,420 --> 01:10:52,580 今までの戦いで築造されたものが 659 01:10:52,580 --> 01:10:55,360 巨大な装置だとしたならば、 660 01:10:56,160 --> 01:10:59,900 お前と根津子という二つの小さな歯 661 01:11:00,000 --> 01:11:07,700 馬車がはまったことにより停滞していた状況が一気に動き出した 662 01:11:11,500 --> 01:11:21,520 負けるな、目塚負けるな、炭治郎絶対に負けるな 663 01:11:22,340 --> 01:11:25,220 木の神・神楽、貫瀉! 664 01:11:28,520 --> 01:11:29,720 いけいけ 665 01:11:30,000 --> 01:11:32,720 行け!腕ぐらい斬れなきゃ、首なんて斬れない! 666 01:11:32,940 --> 01:11:35,040 うおおおおおおおぉぉぉっ!! 667 01:11:35,660 --> 01:11:39,280 ぢゅるっ、ぢゅるるるっ……! 668 01:11:39,680 --> 01:11:52,240 斬れた……攻撃もかわせた。通用する、戦える……!首は狙えなかった。けど次は……!木の神神楽、玄日香を……! 669 01:12:00,000 --> 01:12:03,940 ふっ、ふっ、ふっ…… 670 01:12:04,740 --> 01:12:06,020 ふぅん…… 671 01:12:07,760 --> 01:12:21,540 丹次郎、格段に技が練り上げられている。お前のその実力は柱に届くと言っても過言ではない。上限の3を相手に、これほど 672 01:12:21,540 --> 01:12:25,840 にぃにぃ〜〜のぉ〜 673 01:12:27,920 --> 01:12:28,800 あの日 674 01:12:30,220 --> 01:12:54,660 雪の中で絶望し、頭を垂れ、涙を流しながら妹の命乞いをするしかなかったお前が……戦えるようになった。命を、尊厳を奪われないために。 675 01:12:56,880 --> 01:12:59,080 この少年は弱くない 676 01:13:00,000 --> 01:13:10,700 侮辱するな。恭次郎の言葉は正しかったと認めよう。お前は確かに弱くなかった。敬意を表する 677 01:13:10,700 --> 01:13:26,360 ――術式展開。さあ、始めようか。宴の時間だ 678 01:13:30,140 --> 01:13:53,420 はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ…… 679 01:14:00,000 --> 01:14:00,320 へっ……? 680 01:14:00,520 --> 01:14:03,300 ガチャガチャガチャッ! 681 01:14:03,300 --> 01:14:04,960 えええぇぇぇっっ!! 682 01:14:05,580 --> 01:14:09,800 ガチャガチャガチャッ! 683 01:14:09,800 --> 01:14:17,740 ふん……水の呼吸、三の型、龍龍舞! 684 01:14:19,040 --> 01:14:25,040 水の柱か!これはいい、遭遇したのは50年ぶりだ! 685 01:14:27,160 --> 01:14:28,300 うぬっ……! 686 01:14:33,300 --> 01:14:43,180 《破壊策・断式》——《水の呼吸、十一の型》——《凪》 687 01:14:43,180 --> 01:14:46,180 ザッ!ガァッ! 688 01:14:48,540 --> 01:14:55,380 見たことがない技だ。以前殺した水の柱は使わなかった 689 01:14:55,380 --> 01:14:59,520 《広神神楽・烈術光鏡》! 690 01:15:00,140 --> 01:15:01,420 ぐぅっ……! 691 01:15:01,480 --> 01:15:03,280 なっ、消えた……!? 692 01:15:03,740 --> 01:15:04,540 後ろ……! 693 01:15:05,320 --> 01:15:07,000 木の神神楽、現に……! 694 01:15:07,940 --> 01:15:11,880 水の呼吸、二の型……水車……! 695 01:15:15,180 --> 01:15:18,560 ぐぅっ……!ぐぅぅっ……! 696 01:15:24,420 --> 01:15:26,040 木の神神楽……! 697 01:15:28,160 --> 01:15:29,940 全部、破壊殺……! 698 01:15:30,000 --> 01:15:32,620 客室機、カムロサキュアリー! 699 01:15:33,940 --> 01:15:36,000 受けた!ちゃんと刀で! 700 01:15:36,140 --> 01:15:36,960 ぐっ……! 701 01:15:40,500 --> 01:15:44,720 かすったか……僅かに、それでこの威力で……! 702 01:15:45,900 --> 01:15:48,260 なっ……くっ……! 703 01:15:49,440 --> 01:15:59,980 幽霊!練り上げられた剣技だ、素晴らしい!名を名乗れ、お前の名は何だ!覚えろ! 704 01:16:00,000 --> 01:16:00,580 ておきたい! 705 01:16:03,260 --> 01:16:08,560 鬼に名乗るような名は持ち合わせていない!俺は喋るのが嫌いだから話しかけるな! 706 01:16:09,960 --> 01:16:23,880 そうか!お前は喋るのが嫌いなのか!俺は喋るのが好きだ!何度でも聞くぞ!お前の名を……ぐああぁっ!てへっ、てへっ、はぁっ、てぇっ! 707 01:16:24,000 --> 01:16:24,600 うぐっ……! 708 01:16:26,780 --> 01:16:29,140 高い札、百式! 709 01:16:30,000 --> 01:16:31,520 流泉運航! 710 01:16:32,240 --> 01:16:38,560 ぐぼっ、ぐぼっ、ぐぼぉおおおおおおおぉぉっ! 711 01:16:40,200 --> 01:16:44,420 ぐぼっ、ぐぼっ、ぐぼっ、ぐぼぉおおおおおぉっ! 712 01:16:45,080 --> 01:16:45,500 ギィウさん! 713 01:16:47,620 --> 01:16:51,720 そうか。あいつはギィウという名前なのか 714 01:16:52,280 --> 01:16:54,180 ぐぼっ、ぐぼっ、ぐぼぉおおおおっ! 715 01:16:55,880 --> 01:16:57,080 火神神楽! 716 01:16:57,300 --> 01:16:59,760 破壊札……深淵! 717 01:17:00,000 --> 01:17:06,440 変身!尺骨炎妖!ぐっ……ぐああぁぁっ! 718 01:17:09,080 --> 01:17:14,340 ぐっ……ぐっ……ぐぅっ……! 719 01:17:18,100 --> 01:17:29,460 いい動きだ。短期間でよくぞここまで鍛錬したな。褒めてやる。それにしても恭次郎は良い仕事をしてくれたぞ 720 01:17:30,560 --> 01:17:35,980 あの夜、地面に転がっていたお前は圧倒的弱者。 721 01:17:36,460 --> 01:17:38,100 雑草でしかなかった。 722 01:17:38,940 --> 01:17:44,740 だがどうだ、今のお前は!目を見張る成長だ! 723 01:17:45,160 --> 01:17:49,040 俺は純粋に嬉しい!心が躍る! 724 01:17:51,700 --> 01:17:55,180 ……京次郎はあの夜、死んでよかった 725 01:17:58,280 --> 01:17:59,880 ともすると、 726 01:18:00,000 --> 01:18:02,220 誰以上強くなれなかったかもしれない。 727 01:18:03,200 --> 01:18:07,620 人間のままでいたがるようなくだらぬ価値観を持っていたし。 728 01:18:09,720 --> 01:18:10,780 ……なんだと。 729 01:18:18,340 --> 01:18:27,900 お前、お前はもう黙れ……煉獄さんのことを喋るな! 730 01:18:30,000 --> 01:18:32,760 なぜだ。俺は賞賛しているんだぞ。 731 01:18:33,320 --> 01:18:36,560 お前のことも、恭次郎のことも。 732 01:18:37,140 --> 01:18:40,220 違う。お前は侮辱しているだけだ。 733 01:18:40,800 --> 01:18:42,540 唾を吐きかけているだけだ。 734 01:18:43,080 --> 01:18:44,340 誰に対しても。 735 01:18:46,020 --> 01:18:49,380 勘違いだよ、炭治郎。俺は…… 736 01:18:49,880 --> 01:18:52,680 俺が嫌いなのは弱者のみ。 737 01:18:53,700 --> 01:18:57,280 俺が唾を吐きかけるのは弱者に対してだけ。 738 01:18:59,080 --> 01:18:59,720 そう…… 739 01:19:00,960 --> 01:19:03,220 弱者には虫唾が走る。 740 01:19:04,140 --> 01:19:05,360 反吐が出る。 741 01:19:07,000 --> 01:19:10,900 淘汰されるのは自然の摂理に他ならない 742 01:19:10,900 --> 01:19:14,840 お前の言ってることは全部間違ってる 743 01:19:18,560 --> 01:19:22,400 お前が今そこにいることが、その証明だよ 744 01:19:24,020 --> 01:19:26,640 生まれた時は誰もが弱い赤子だ。 745 01:19:27,260 --> 01:19:29,340 誰かに助けてもらわなきゃ生きられない。 746 01:19:30,480 --> 01:19:32,040 お前もそうだよ、アカザ。 747 01:19:33,680 --> 01:19:35,600 記憶にはないのかもしれないけど、 748 01:19:36,200 --> 01:19:39,940 赤ん坊の時、お前は誰かに守られ、助けられ、 749 01:19:40,780 --> 01:19:41,800 今生きているんだ。 750 01:19:47,360 --> 01:19:49,840 強い者は弱い者を助け守る。 751 01:19:50,660 --> 01:19:52,360 そして弱い者は強くなり、 752 01:19:52,740 --> 01:19:55,180 また自分より弱い者を助け守る。 753 01:19:56,480 --> 01:19:58,060 これが自然の摂理だ。 754 01:19:59,300 --> 01:19:59,920 アカザ、 755 01:20:00,540 --> 01:20:02,660 俺はお前の考え方を許さない。 756 01:20:03,540 --> 01:20:04,260 これ以上、 757 01:20:04,760 --> 01:20:06,480 お前の好きにはさせない! 758 01:20:11,620 --> 01:20:13,460 ……理解した。 759 01:20:17,080 --> 01:20:20,920 俺はこいつを体の芯から受け付けないのだ。 760 01:20:22,300 --> 01:20:25,220 強くなってもなお不快感が消えない。 761 01:20:30,580 --> 01:20:59,980 何をするにも、初めはみんな赤ん坊だ。周りから手助けされて覚えていくものだ。他人と背比べをしてるんじゃない。戦う相手はいつも自分自身だ。重要なのは、昨日の自分より強くなることだ。それを十年二十年と続けていければ、立派なものさ。そして今度は、お前が勝つ。 762 01:21:00,000 --> 01:21:01,720 お前が人を手助けしてやるんだ 763 01:21:02,820 --> 01:21:07,820 んっ……ちゅぷっ、じゅるるっ、じゅぷぅっ 764 01:21:07,820 --> 01:21:12,720 ……っ!なんだ、何もないところを振り払ったぞ 765 01:21:12,720 --> 01:21:23,660 ……炭治郎、やはりお前は不快だ 766 01:21:25,600 --> 01:21:29,980 赤い札、採式!万葉千矢投げ! 767 01:21:30,000 --> 01:21:32,780 くぅうううっ……! 768 01:21:33,560 --> 01:21:35,580 速い、とてつもなく……! 769 01:21:35,980 --> 01:21:41,700 いや、速いというよりこれは……!この感じ、この正確さ、これは……! 770 01:21:44,420 --> 01:21:45,740 くぅううっ……! 771 01:21:46,420 --> 01:21:48,160 赤い札、却式! 772 01:21:48,880 --> 01:21:49,680 したっ……! 773 01:21:50,520 --> 01:21:51,480 くぅううっ……! 774 01:21:52,160 --> 01:21:54,080 飛竜星仙輪ッ……! 775 01:21:55,320 --> 01:21:55,900 くぅううっ……! 776 01:22:00,140 --> 01:22:02,620 なんとか動作予知して攻撃を受けきれても、 777 01:22:02,680 --> 01:22:05,340 威力が凄すぎて負傷をゼロにできない! 778 01:22:06,100 --> 01:22:07,300 正確無比な技。 779 01:22:08,060 --> 01:22:10,660 羅針盤のように確実に隙を刺してくる。 780 01:22:12,600 --> 01:22:13,720 ……無理ッ! 781 01:22:14,160 --> 01:22:16,180 人体の急所に向かってくる攻撃は、 782 01:22:16,260 --> 01:22:18,380 磁石に吸い寄せられているみたいだ。 783 01:22:19,140 --> 01:22:20,820 何故だ、何だろう。 784 01:22:21,980 --> 01:22:23,820 何に反応して吸い寄せられるんだ。 785 01:22:24,760 --> 01:22:26,240 思い出せ、考えろ。 786 01:22:28,020 --> 01:22:29,080 何かあるはずだ。 787 01:22:30,000 --> 01:22:32,900 今までの赤座の幻灯を推理すれば……! 788 01:22:33,340 --> 01:22:34,620 くっ、うぅぅっ……! 789 01:22:36,460 --> 01:22:39,400 ひのかみ神楽、鬼燐翔郎ッ……! 790 01:22:41,940 --> 01:22:42,640 ぐぅっ……! 791 01:22:49,620 --> 01:22:59,980 ははっ、面白い技だ。確実に避けた刀身が伸びたように見える。どういう振り方をしたのか、刃の切っ先に…… 792 01:23:00,000 --> 01:23:03,340 君が陽炎のごとく由来だな!興味深いッ! 793 01:23:03,560 --> 01:23:07,740 て……てやぁっ! 794 01:23:08,000 --> 01:23:14,100 ぶふぅっ……! 795 01:23:14,320 --> 01:23:17,600 木の神神楽、煙霧ッ! 796 01:23:18,800 --> 01:23:22,960 ふんっ……しまった……折られるっ! 797 01:23:24,020 --> 01:23:29,880 くっ……いい絶気だッ! 798 01:23:30,000 --> 01:23:34,060 くっ……離せ、離せ離せっ……! 799 01:23:35,800 --> 01:23:39,380 ダメだ、手を……離さないっ……! 800 01:23:51,200 --> 01:23:52,240 ギルさんっ! 801 01:23:52,880 --> 01:23:58,280 ……俺は頭に来てる 802 01:23:59,020 --> 01:23:59,980 猛烈な…… 803 01:24:00,000 --> 01:24:01,340 実に背中が痛いからだ。 804 01:24:02,660 --> 01:24:05,000 よくも遠くまで飛ばしてくれたな、 805 01:24:05,900 --> 01:24:06,960 上弦の三。 806 01:24:10,660 --> 01:24:11,320 俺は 807 01:24:12,220 --> 01:24:14,420 極力刀を抜きたくはないし、 808 01:24:15,220 --> 01:24:18,900 誰彼構わず娯楽のように手合わせするのも好きではない。 809 01:24:20,780 --> 01:24:21,700 けれども今、 810 01:24:22,680 --> 01:24:25,620 己が圧倒される強者と久々に出会い、 811 01:24:26,160 --> 01:24:29,380 短時間で感覚が鋭く錬磨されるのがわかった。 812 01:24:31,200 --> 01:24:35,100 閉じていた感覚が叩き起こされ引きずられる 813 01:24:35,760 --> 01:24:37,320 強者の立つ場所へ 814 01:24:38,460 --> 01:24:40,980 ギリギリの命の取り合いというものが 815 01:24:41,960 --> 01:24:46,480 どれほど人の実力を伸ばすのか理解した 816 01:24:50,540 --> 01:24:51,560 キーウさん 817 01:25:00,760 --> 01:25:03,600 ——フゥゥッ! 818 01:25:05,140 --> 01:25:05,760 ——フゥゥッ! 819 01:25:08,980 --> 01:25:10,400 朝が発現? 820 01:25:10,640 --> 01:25:12,600 速度が……上がった! 821 01:25:12,840 --> 01:25:16,480 ——フゥゥッ! 822 01:25:17,820 --> 01:25:20,860 水の呼吸、死の型。討ちしよう! 823 01:25:22,060 --> 01:25:23,900 ——フッ、フッ! 824 01:25:24,360 --> 01:25:25,640 ——フゥッ! 825 01:25:26,740 --> 01:25:27,780 ——フッ! 826 01:25:28,720 --> 01:25:29,500 ——フッ! 827 01:25:35,040 --> 01:25:35,920 ——ギュイッ! 828 01:25:35,920 --> 01:25:41,900 速い、どちらも……だけど、ギユウさんの上がった速度に、すぐ赤座は順応した! 829 01:25:42,740 --> 01:25:47,080 くぅっ……!お前の力はこんなものかっ! 830 01:25:47,560 --> 01:25:49,300 くぅううっ……! 831 01:25:51,420 --> 01:25:55,300 くぅっ、くぅっ……!くぅっ、くぅっ……! 832 01:25:56,160 --> 01:25:59,480 もっとだ!もっと撃ってこいっ! 833 01:26:10,220 --> 01:26:15,280 ぐうっ、ぐうっ、ぐうぅっ……! 834 01:26:15,420 --> 01:26:18,520 ぎぃっ、ぐうっ、ぐうぅっ……! 835 01:26:23,020 --> 01:26:24,780 はあああっ!! 836 01:26:29,000 --> 01:26:29,880 銃の形! 837 01:26:30,760 --> 01:26:32,060 追征流転! 838 01:26:32,580 --> 01:26:36,640 ハァアアアッ!! 839 01:26:40,120 --> 01:26:42,300 うおおおっ!! 840 01:26:43,720 --> 01:26:48,100 ハァアアアッ!! 841 01:26:49,520 --> 01:26:52,700 父の方を雫波紋突き! 842 01:26:52,860 --> 01:26:56,000 破壊され、乱式へッ!! 843 01:27:06,820 --> 01:27:12,520 ギルダ!アカザ!落ち着け……! 844 01:27:16,640 --> 01:27:20,820 考えろ、焦るな。絶対に思考を放棄するな! 845 01:27:22,040 --> 01:27:23,040 てめぇっ! 846 01:27:23,220 --> 01:27:29,980 なぜアカザの攻撃は磁石のように正確なのか。背後や視覚からの攻撃にも敵わない 847 01:27:30,000 --> 01:27:31,000 必ず反応する理由。 848 01:27:32,640 --> 01:27:33,520 考えろ! 849 01:27:35,280 --> 01:27:36,300 くっ…… 850 01:27:38,480 --> 01:27:40,800 その陶器、練り上げられている。 851 01:27:41,200 --> 01:27:43,040 思考の領域に近い。 852 01:27:46,620 --> 01:27:48,260 煉獄さんとの戦いで、 853 01:27:48,760 --> 01:27:51,480 アカザは陶器という言葉を使った。 854 01:27:53,860 --> 01:27:54,900 陶器ってなんだ? 855 01:27:55,780 --> 01:27:58,340 俺が匂いで色々なことを感知できるように、 856 01:27:59,060 --> 01:27:59,840 アカザも 857 01:28:00,000 --> 01:28:01,660 刀輝で何かを感知している……! 858 01:28:11,420 --> 01:28:14,720 ……ふぅ、ふぅ…… 859 01:28:16,020 --> 01:28:20,020 ヒリヒリすんだよな、敵が狙ってくるところは 860 01:28:20,780 --> 01:28:25,740 だから、伊之助は牛太郎の攻撃に気づいたんだな。後ろからだったのに凄いな 861 01:28:26,740 --> 01:28:29,980 へっへっへ、俺は人より身体の価値が…… 862 01:28:30,000 --> 01:28:32,740 強いからな。後ろからだろうが、 863 01:28:32,800 --> 01:28:35,540 誰かが俺を見ていれば見てるってわかるぜ 864 01:28:36,100 --> 01:28:37,240 やってみせてくれよ 865 01:28:38,040 --> 01:28:39,840 ははは、いいぜぇ! 866 01:28:40,940 --> 01:28:41,360 ……ごくっ 867 01:28:45,340 --> 01:28:46,680 右肩見てるだろ! 868 01:28:47,000 --> 01:28:48,280 すごい!当たりだ! 869 01:28:49,220 --> 01:28:52,840 特に殺気を込めて見てくる奴は一発でわかる。 870 01:28:53,420 --> 01:28:56,020 自分に害があるもんはやべーからな。 871 01:28:56,540 --> 01:28:59,940 殺気って、身体の皮にグサグサ刺さってくるんだ 872 01:29:01,720 --> 01:29:02,300 だぜ 873 01:29:02,820 --> 01:29:05,200 伊之助も研ぎ澄ました肌の感覚で、 874 01:29:05,680 --> 01:29:07,620 目には見えないものを感知してた。 875 01:29:09,180 --> 01:29:09,780 それから、 876 01:29:10,400 --> 01:29:11,560 何を話したっけ。 877 01:29:12,840 --> 01:29:13,620 あの時…… 878 01:29:14,900 --> 01:29:15,920 ただ逆に、 879 01:29:16,500 --> 01:29:20,120 殺気とか外気がない奴って気づきづらかったりするんだよな。 880 01:29:21,020 --> 01:29:22,380 あのチビババア! 881 01:29:23,640 --> 01:29:26,860 藤の花の家紋の家のババアは恐ろしかったぜ。 882 01:29:28,480 --> 01:29:29,500 いつの間にか、 883 01:29:32,320 --> 01:29:35,000 握り飯持って俺の後ろに座ってたんだ! 884 01:29:36,500 --> 01:29:39,280 ババアなんて言っちゃダメだ!おばーさん! 885 01:29:39,480 --> 01:29:40,380 ババアさん! 886 01:29:40,620 --> 01:29:41,080 こら! 887 01:29:41,900 --> 01:29:43,240 俺は思ったね。 888 01:29:43,640 --> 01:29:46,560 殺気を出さずに近づけりゃ気づかれねえ。 889 01:29:46,680 --> 01:29:49,220 そしたら殺せない奴はいねえっての。 890 01:29:49,540 --> 01:29:50,280 ふんふん 891 01:29:50,800 --> 01:29:52,740 うーん、でもそれは 892 01:29:53,300 --> 01:29:56,440 おばーさんが伊之助に危害を加える気がなかったからだろ? 893 01:29:57,340 --> 01:29:59,540 殺気を出さずに鬼を倒すのは 894 01:30:00,000 --> 01:30:00,800 不可能だと思うよ? 895 01:30:01,720 --> 01:30:02,520 むぅ…… 896 01:30:03,800 --> 01:30:05,360 ま、そりゃそうだわな。 897 01:30:05,920 --> 01:30:08,580 殺気のこもってないヘロヘロの一撃じゃ、 898 01:30:08,700 --> 01:30:11,440 俺の家庭首輪、斬れねえよな 899 01:30:13,100 --> 01:30:14,740 たわいもない会話だったけど、 900 01:30:15,440 --> 01:30:17,740 何か確信をついているような気がする。 901 01:30:18,620 --> 01:30:19,400 せいっ……! 902 01:30:20,500 --> 01:30:23,520 赤座の、完治する、と仮定する。 903 01:30:24,020 --> 01:30:27,060 闘気とは何だろう。殺気とは違うのか。 904 01:30:27,780 --> 01:30:28,960 戦おうとする意志、 905 01:30:30,000 --> 01:30:41,900 した時間?それとも量?俺の、匂いでの動作予知のようなもの。赤座の戦いの羅針盤、狂わせる方法はないか? 906 01:30:46,620 --> 01:30:49,300 ——ギャルッ!ギャルッ! 907 01:30:49,740 --> 01:30:54,360 ——ギェッ!《黄の神神楽》、演舞! 908 01:30:57,180 --> 01:30:58,760 胴がガラ空きだぞ! 909 01:31:00,000 --> 01:31:01,000 炭治郎ッ! 910 01:31:03,580 --> 01:31:04,960 ——入る! 911 01:31:11,080 --> 01:31:13,000 ぐぅっ……! 912 01:31:13,000 --> 01:31:14,900 ぐぅっ……! 913 01:31:16,360 --> 01:31:28,960 はっ……陶器……磁石……羅針盤……感知……殺気……不可能……思考の領域…… 914 01:31:30,540 --> 01:31:34,200 そうか……あれだ。 915 01:31:43,200 --> 01:31:45,300 んー……すごっ! 916 01:31:46,060 --> 01:31:52,480 ぷはっ!はははっ!え?え?ほらっ! 917 01:31:52,520 --> 01:31:56,640 父さんは、日の神神楽を舞う時、何を考えているの? 918 01:31:58,060 --> 01:31:59,560 もし父さんが辛かったら…… 919 01:32:00,000 --> 01:32:01,100 来年から俺が代わるよ。 920 01:32:02,180 --> 01:32:03,860 父さんの身体が心配なんだ。 921 01:32:06,580 --> 01:32:07,700 ありがとう、炭治郎。 922 01:32:08,700 --> 01:32:10,720 でも父さんはここ数年、 923 01:32:10,800 --> 01:32:13,440 神楽が辛いと思ったことはない。 924 01:32:15,160 --> 01:32:16,360 不思議なもので、 925 01:32:16,800 --> 01:32:19,780 お祖父ちゃんに神楽を習ったばかりの頃は、 926 01:32:20,640 --> 01:32:23,940 今より若く健康で力もあったのに、 927 01:32:24,440 --> 01:32:26,840 息も絶え絶えになって辛かった。 928 01:32:31,240 --> 01:32:32,340 一年に一度、 929 01:32:32,840 --> 01:32:36,020 年の初めに代々かまど家が行ってきた神楽は、 930 01:32:37,320 --> 01:32:40,260 日没から夜明けまで延々と続ける 931 01:32:40,260 --> 01:32:41,700 過酷なものだった。 932 01:32:43,460 --> 01:32:45,220 全部で十にある舞方を、 933 01:32:45,920 --> 01:32:50,020 夜明けまで何百、何千、何万と繰り返す。 934 01:32:53,420 --> 01:32:56,960 単純に無駄な動きが多かったんだろうと思う。 935 01:32:57,900 --> 01:32:59,980 大切なのは正しい 936 01:33:00,000 --> 01:33:02,300 正しい呼吸と、正しい動き。 937 01:33:02,920 --> 01:33:07,020 最小限の動作で、最大限の力を出すことなんだ。 938 01:33:07,860 --> 01:33:12,860 そうすると、だんだん頭の中が透明になってくる 939 01:33:14,500 --> 01:33:15,460 透明 940 01:33:17,000 --> 01:33:18,260 初めのうちは、 941 01:33:18,780 --> 01:33:23,640 覚えなければならない動きや感覚を拾わなければならない。 942 01:33:24,560 --> 01:33:25,960 五感を開き、 943 01:33:26,060 --> 01:33:29,980 自分の体の形を血管の一つ一つ 944 01:33:30,000 --> 01:33:31,300 まで認識する。 945 01:33:34,120 --> 01:33:36,180 このときは本当に苦しい。 946 01:33:36,940 --> 01:33:41,520 このままもがき続けても先が行き詰まっているとしか思えない。 947 01:33:42,640 --> 01:33:45,800 たくさんのことを覚え吸収したあとは、 948 01:33:46,460 --> 01:33:48,640 必要でないものをそぎ落とす。 949 01:33:49,500 --> 01:33:54,020 その動きに必要なものだけ残して、閉じる。 950 01:33:56,000 --> 01:33:56,740 閉じる? 951 01:33:57,780 --> 01:33:59,980 人はよく聞こうとするとき、 952 01:34:00,000 --> 01:34:01,700 目を閉じるだろう。 953 01:34:03,040 --> 01:34:05,320 そういうふうに、その瞬間、 954 01:34:06,100 --> 01:34:09,080 最も必要なものを選び取っていくんだよ。 955 01:34:10,240 --> 01:34:14,680 やがて、体中の血管や筋肉の開く閉じるを、 956 01:34:15,160 --> 01:34:19,240 瞬きするように早く簡単にこなせるようになる。 957 01:34:21,420 --> 01:34:25,600 そのとき、光明が指す道が開ける。 958 01:34:28,140 --> 01:34:29,980 頭の中が透明になる 959 01:34:30,540 --> 01:34:33,320 透き通る世界が見え始める。 960 01:34:34,360 --> 01:34:35,280 しかしこれは、 961 01:34:35,820 --> 01:34:40,660 力の限りもがいて苦しんだからこそ届いた領域。 962 01:34:41,480 --> 01:34:42,820 俺もそこに行けるかな 963 01:34:44,320 --> 01:34:47,220 たゆまぬ努力を続ければな。 964 01:34:48,560 --> 01:34:50,180 ほら、できたぞ 965 01:34:50,700 --> 01:34:51,140 ありがとう 966 01:34:55,780 --> 01:34:57,860 父が病死する十日前。 967 01:34:58,760 --> 01:34:59,980 熊が人を襲った 968 01:35:00,000 --> 01:35:02,740 食う事件が一つ向こうの山で起きた。 969 01:35:04,180 --> 01:35:06,100 家の周りに篝火を焚き、 970 01:35:06,820 --> 01:35:09,040 鈴のついた縄を張り巡らしていた。 971 01:35:27,980 --> 01:35:28,940 ……炭治郎 972 01:35:30,000 --> 01:35:34,460 3つだво 973 01:35:34,460 --> 01:35:37,460 ついてこい 974 01:35:37,460 --> 01:35:50,100 んっ、はっ――はぁ……ふぅ……んっ、はぁ…はぁ…… 975 01:35:50,100 --> 01:35:52,520 ふぅ……んっ、はぁ ح spacious 976 01:35:52,520 --> 01:35:59,980 ふぅ…はぁ、はぁ…ん、ふぅ……はぁ 977 01:36:08,660 --> 01:36:12,580 んっ、ふぅ……んんっ、ふぅ…… 978 01:36:13,140 --> 01:36:16,220 ぐぅっ、うっ、うっ……! 979 01:36:19,160 --> 01:36:22,280 ぐぅっ、ぐぅっ、ぐぅっ……! 980 01:36:26,840 --> 01:36:29,560 腹を空かしているのは気の毒だが…… 981 01:36:30,000 --> 01:36:48,360 それ以上、こちらに来るのは許さない。俺の家族に危害を加える者は、何人であろうと容赦はしない。警告を聞かない場合……命を奪うこととしている 982 01:36:49,840 --> 01:36:53,040 ギャオオオォォォォォォォ……ッ! 983 01:37:00,500 --> 01:37:03,360 人間の胴体ほどの太さがある熊の首が、 984 01:37:04,180 --> 01:37:06,560 鈴の音と共にコトンと落ちた。 985 01:37:09,180 --> 01:37:10,520 目では追えなかったけど、 986 01:37:11,040 --> 01:37:12,020 たぶん父は 987 01:37:12,660 --> 01:37:15,400 瞬きの間に二回、切り込んだと思う。 988 01:37:18,260 --> 01:37:19,220 そうでなければ、 989 01:37:19,780 --> 01:37:22,180 あの斧の幅で首を落とすのは不可能だ。 990 01:37:24,300 --> 01:37:26,400 父の匂いは少しも揺れなかった。 991 01:37:27,740 --> 01:37:29,800 熊の首を切る前後で恐怖もなく、 992 01:37:30,500 --> 01:37:33,140 怯みもせず、殺気も放たず。 993 01:37:41,160 --> 01:37:42,460 ちゃんと見たか? 994 01:37:44,240 --> 01:37:46,340 今見たことを忘れるが 995 01:37:49,840 --> 01:37:53,240 父は自分の力を悪戯にひけらかす人ではない。 996 01:37:54,280 --> 01:37:55,520 後になって気づいた。 997 01:37:56,720 --> 01:37:57,280 あれは、 998 01:37:58,100 --> 01:37:59,920 見取り稽古をさせてくれたんだ。 999 01:38:01,320 --> 01:38:04,300 透き通る世界が見える父さんの体さばきから、 1000 01:38:05,020 --> 01:38:06,140 俺が学べるよう。 1001 01:38:08,920 --> 01:38:11,040 父さんも、おじいちゃんも、 1002 01:38:11,560 --> 01:38:12,680 ひいおじいちゃんも。 1003 01:38:13,920 --> 01:38:15,100 きっと同じように。 1004 01:38:17,920 --> 01:38:19,700 絶対に諦めるな。 1005 01:38:20,420 --> 01:38:22,180 考え続けることだ。 1006 01:38:23,100 --> 01:38:25,820 どんな壁もいつか打ち破る、 1007 01:38:26,540 --> 01:38:28,200 たゆまぬ努力で。 1008 01:38:30,560 --> 01:38:31,640 分かってる父さん 1009 01:38:32,580 --> 01:38:33,440 だからあの時 1010 01:38:34,220 --> 01:38:35,860 アカザの吸い付くような 1011 01:38:36,220 --> 01:38:38,040 あの不可避の一撃を躱せた 1012 01:38:41,760 --> 01:38:43,080 多分あの一撃は 1013 01:38:43,480 --> 01:38:45,800 俺の命を完全に奪うものだった 1014 01:38:47,140 --> 01:38:49,240 ギユウさんと代わる代わる技を出し 1015 01:38:49,820 --> 01:38:51,560 一瞬の休息を取りつつ 1016 01:38:52,120 --> 01:38:55,180 致命傷になるような一撃からは庇ってもらっていたけど 1017 01:38:56,380 --> 01:38:59,340 あの瞬間はギユウさんでも間に合わなかった 1018 01:39:01,320 --> 01:39:03,980 だけど無理かもしれないとは 1019 01:39:04,520 --> 01:39:06,120 あの時なぜか思わなかった 1020 01:39:07,460 --> 01:39:09,040 一瞬だけ感じたんだ 1021 01:39:09,860 --> 01:39:11,220 一瞬だけ入れた 1022 01:39:13,380 --> 01:39:14,140 あの世界 1023 01:39:19,020 --> 01:39:20,420 透き通る世界 1024 01:39:23,520 --> 01:39:26,180 身体が透き通って見えた 1025 01:39:27,940 --> 01:39:29,980 ハンテングが自身の心臓に隠された 1026 01:39:30,000 --> 01:39:31,140 溢れていたときも同じだった。 1027 01:39:32,300 --> 01:39:34,280 見えたのか嗅いだのかはわからない。 1028 01:39:39,840 --> 01:39:40,440 回避。 1029 01:39:41,380 --> 01:39:43,680 それだけに集中して他の感覚は閉じた。 1030 01:39:44,760 --> 01:39:46,000 未だかつてないほど、 1031 01:39:46,560 --> 01:39:47,840 体が速く動いた。 1032 01:39:50,180 --> 01:39:53,100 父さんが教えてくれた透き通る世界に入れたとき、 1033 01:39:53,620 --> 01:39:56,360 動きの予測と攻撃の速度が格段に上がる。 1034 01:39:58,980 --> 01:39:59,980 相手の背中 1035 01:40:00,000 --> 01:40:03,120 動き血管の流れや収縮が透けて見えて 1036 01:40:04,000 --> 01:40:08,600 自らの筋肉の収縮もより早く鮮明にわかった 1037 01:40:12,980 --> 01:40:16,980 アカザがおそらく探知している闘気を閉じた状態で 1038 01:40:17,580 --> 01:40:19,080 首を狙えるかもしれない 1039 01:40:19,900 --> 01:40:22,300 はあああああああッ!! 1040 01:40:30,920 --> 01:40:31,760 ギュギュギュッ……! 1041 01:40:32,780 --> 01:40:35,460 見極めろ……見極めろ……! 1042 01:40:36,260 --> 01:40:37,540 ギュギュギュッ……! 1043 01:40:38,880 --> 01:40:50,660 もう水の型は全て出し尽くしたようだな。もう十分だ、魏優。終わりにしよう、よくここまで持ちこたえた! 1044 01:40:51,060 --> 01:40:59,900 うぐっ……馬鹿……振り下ろす刃を……側面から…… 1045 01:41:02,040 --> 01:41:03,600 殴りもっと……? 1046 01:41:04,280 --> 01:41:05,800 さらば…… 1047 01:41:05,800 --> 01:41:06,780 うぐっ……! 1048 01:41:35,860 --> 01:41:45,860 攻撃の中途で腕を切って止めるとは。呼吸の音が違う。髪も目も……炭治郎に救われた。 1049 01:41:48,240 --> 01:41:59,020 体中の細胞が産毛に至るまで、今すぐこいつを殺せと言っている。こいつには何らかの変化が起きた。 1050 01:42:00,780 --> 01:42:06,100 危険だ……奴は炭治郎に集中している 1051 01:42:07,220 --> 01:42:18,480 好機……術式展開終止機、黄銀嵐斬光! 1052 01:42:22,340 --> 01:42:26,220 また攻撃の速度が上がる!威力が増大している! 1053 01:42:26,960 --> 01:42:29,980 受けきれるか……凪では……! 1054 01:42:30,000 --> 01:42:37,600 ファイアー!ファイアー!ファイアー! 1055 01:42:38,500 --> 01:42:47,760 ファイアー!ファイアー!ファイアー! 1056 01:42:51,680 --> 01:42:54,600 父さんが言ったのはここだったんだ 1057 01:42:55,580 --> 01:42:58,600 これが……透き通る世界 1058 01:43:07,220 --> 01:43:27,140 ……何だろう?不思議だ。時間がゆっくり進む……いいや、動きがゆっくりに見えてるのか……ああっ!不可避だ! 1059 01:43:27,780 --> 01:43:29,980 ほぼ同時に100発も乱れる 1060 01:43:30,960 --> 01:43:35,360 うち、薙手も全ては防ぎきれなかった…… 1061 01:43:37,680 --> 01:43:52,520 大したものだ。生きているとはさすがだな。致命傷はなんとか買わせたか。恭次郎や炭治郎のように死ぬことはない。お前も鬼になれ、義勇 1062 01:43:52,520 --> 01:43:59,980 ……気づいてない?背後の炭治郎に。気配が…… 1063 01:44:00,540 --> 01:44:06,560 威力を尽くして戦うに当たる敵を得て、喜びを覚えたことを否定はできません。 1064 01:44:06,560 --> 01:44:11,860 炭治郎、斬れ。まだ動けるなら狙え。気づかれぬうちに、首を……! 1065 01:44:12,380 --> 01:44:15,520 アカザ、今からお前の首を斬る! 1066 01:44:16,020 --> 01:44:17,940 うぐっ……!? 1067 01:44:21,840 --> 01:44:29,980 馬鹿正直に呼ぶとは……生きている?まさかこいつが、あの攻撃を…… 1068 01:44:30,000 --> 01:44:59,980 食らってなお……いや、問題ない。どんな攻撃でも俺の破壊札羅針は完治する!相手の闘気が強ければ強いほど、羅針の反応も強まるだけ!……なんだ、なんだこの奇妙な気配は。何か別の生き物になったようだ。こいつ……闘気が来た! 1069 01:45:00,000 --> 01:45:07,500 消えた!?臓器がない!?ならお待ちつけ!来る!?うぐっ……! 1070 01:45:11,940 --> 01:45:15,640 ——ギノカミ・カグラ——斜陽転身 1071 01:45:30,000 --> 01:45:40,320 んんっ、はぁ……バカ、な……! 1072 01:45:47,960 --> 01:45:59,580 闘気のない人間を、この数百年一度も見たことはない。赤子にすら薄い闘気があった、だというのに…… 1073 01:46:00,120 --> 01:46:03,940 こいつはあの一瞬、まったく闘気がなくなった! 1074 01:46:08,200 --> 01:46:12,360 そこにいるはずのない異物と対面しているような状態に、 1075 01:46:12,460 --> 01:46:14,740 感覚が混乱を起こした。 1076 01:46:15,560 --> 01:46:17,720 俺の羅針は無反応。 1077 01:46:20,640 --> 01:46:22,980 だがそんなことは問題ではない! 1078 01:46:23,640 --> 01:46:26,180 戦いの場においては、予期せぬこと、 1079 01:46:26,320 --> 01:46:28,360 初めて遭遇する事態、 1080 01:46:28,460 --> 01:46:29,980 すべてを即座に理解する。 1081 01:46:30,000 --> 01:46:32,040 繰り返し、対処しなければならない。 1082 01:46:32,660 --> 01:46:34,580 俺はそれができる……! 1083 01:46:35,960 --> 01:46:37,520 はず、だった。 1084 01:46:39,640 --> 01:46:42,420 しかし、この短時間の戦闘で、 1085 01:46:42,500 --> 01:46:46,240 こいつは何かを掴み、俺の速度を上回った。 1086 01:46:47,220 --> 01:46:51,120 数百年間の武術の粋を正々堂々、 1087 01:46:51,220 --> 01:46:53,440 真正面から打ち砕かれた。 1088 01:46:55,060 --> 01:46:58,960 その瞳の中には、憎しみも怒りもなく、 1089 01:47:00,000 --> 01:47:01,520 殺気も闘気もなかった。 1090 01:47:02,640 --> 01:47:05,560 おそらくその瞳が捉えていたものは、 1091 01:47:06,320 --> 01:47:09,620 俺の求めていた思考の領域。 1092 01:47:11,640 --> 01:47:14,260 無我の境地に他ならない。 1093 01:47:16,440 --> 01:47:20,600 その境地があるということを漠然と感じていたが、 1094 01:47:21,740 --> 01:47:25,320 今なお俺はそこへ辿り着けずにいた。 1095 01:47:32,960 --> 01:47:34,160 ……っ! 1096 01:47:35,320 --> 01:47:40,900 まだだ!まだ戦える!俺はまだ強くなる! 1097 01:47:43,980 --> 01:47:50,440 ぐ、ぐぅっ……!首を、繋げようとしてる……! 1098 01:47:51,220 --> 01:47:55,120 ぐおおおおおぉぉっ!! 1099 01:47:55,900 --> 01:47:56,720 うおおっ……! 1100 01:47:57,920 --> 01:47:58,700 くっ……! 1101 01:48:00,000 --> 01:48:23,400 終われない……こんなところで……俺は強くなる。誰よりも強くならなければ、強く……もっと強く…… 1102 01:48:33,500 --> 01:48:52,000 崩れた……終わりだ……勝った……目が回る……筋肉の痙攣が……身体がもう限界なんだ…… 1103 01:48:54,640 --> 01:48:56,460 大丈夫か、炭治郎! 1104 01:48:56,540 --> 01:48:59,980 ……身体の崩壊が早い 1105 01:49:00,000 --> 01:49:04,780 始まらない……これは……これは……ターンッ! 1106 01:49:07,420 --> 01:49:28,320 くっ……まだ動く。体が崩れない。首の断面が閉じてる……目が、合わねえ……ぐっ…… 1107 01:49:30,320 --> 01:49:37,840 じゅるっ、じゅぷっ、じゅるるっ、じゅぷっ、じゅるるっ、じゅぷっ、じゅぷっ……! 1108 01:49:38,060 --> 01:49:56,580 ぐはっ……そんな、そんな……!首を斬っても死なない!何か条件があるのか、妓夫太郎たちのように!いや違う、頭は崩れて消えた。今、変わろうとしてる……!赤座も、別の何かに……! 1109 01:49:56,720 --> 01:49:58,220 ぐぅっ、ぐぅっ……! 1110 01:50:00,000 --> 01:50:01,860 ぐぅっ、ぐぅっ……! 1111 01:50:03,700 --> 01:50:11,600 無惨と同じように、首が弱点じゃなくなろうとしてる……!戦いは終わってない、戦いは……! 1112 01:50:11,960 --> 01:50:12,580 また…… 1113 01:50:13,440 --> 01:50:14,120 丹次郎! 1114 01:50:14,860 --> 01:50:19,820 失神……当然だ。とっくに限界を超えてる……! 1115 01:50:25,300 --> 01:50:25,960 ぐっ…… 1116 01:50:30,120 --> 01:50:33,020 水の呼吸……死の型……! 1117 01:50:35,900 --> 01:50:36,840 討ちしよう! 1118 01:50:42,320 --> 01:50:43,540 再生する……! 1119 01:50:44,220 --> 01:50:46,920 頭をなくしてなお、この速さで……! 1120 01:50:51,020 --> 01:50:57,200 ぐっ、ぐうぅっ……!ど、どくっ……ぐぅっ、ぐうぅっ……! 1121 01:51:00,000 --> 01:51:02,640 ぐああああああぁぁぁっ! 1122 01:51:07,360 --> 01:51:20,380 はっ……あっ、あっ……左耳がまったく聞こえない。右手は感覚がない。力は入るが、どの程度役に立つか…… 1123 01:51:30,000 --> 01:51:35,960 待て!俺は……まだ、生きてるぞ。 1124 01:51:37,380 --> 01:51:41,020 丹次郎を殺しなければ、まず俺を倒せ! 1125 01:51:45,760 --> 01:51:59,980 不屈の精神。どんな苦境に立たされても決して折れない。俺たちは侍じゃない。刀を持たない。しかし心に立つ。 1126 01:52:00,000 --> 01:52:01,040 立ちを持っている 1127 01:52:02,720 --> 01:52:05,560 しかし心に太刀を持っている 1128 01:52:07,360 --> 01:52:10,180 使うのは己の拳のみ 1129 01:52:12,100 --> 01:52:14,640 目障り……だ 1130 01:52:14,640 --> 01:52:19,640 はぁ…… 1131 01:52:26,200 --> 01:52:26,600 やめて 1132 01:52:32,960 --> 01:52:34,480 ……誰だ? 1133 01:52:40,640 --> 01:52:44,040 白磁さん、もうやめて…… 1134 01:52:47,860 --> 01:52:53,260 離せ。手を離せ。誰だ、お前は 1135 01:52:55,900 --> 01:52:57,520 もうやめにしましょう。 1136 01:53:00,000 --> 01:53:00,680 行きましょう……! 1137 01:53:01,920 --> 01:53:02,880 駄目だ。 1138 01:53:03,680 --> 01:53:06,540 俺は奴らを殺さなければならない。 1139 01:53:08,060 --> 01:53:09,780 ……どうしてですか 1140 01:53:11,240 --> 01:53:13,920 俺は強くならなければいけない。 1141 01:53:14,780 --> 01:53:17,300 邪魔をする奴は殺す。 1142 01:53:18,820 --> 01:53:20,560 どうしてですか……! 1143 01:53:21,520 --> 01:53:24,300 どうして強くなりたいのですか……! 1144 01:53:26,560 --> 01:53:27,380 それは…… 1145 01:53:28,420 --> 01:53:29,980 強くなければ、 1146 01:53:30,780 --> 01:53:33,300 持って帰ってこられないからだ。 1147 01:53:36,140 --> 01:53:38,200 親父に薬を…… 1148 01:53:40,460 --> 01:53:42,300 強くならなければ。 1149 01:53:44,880 --> 01:53:48,640 ぬすんだ財布を持って逃げ切ることができないし、 1150 01:53:50,060 --> 01:53:51,800 強くならなければ 1151 01:53:51,800 --> 01:53:54,120 返り討ちにあっても勝てない。 1152 01:53:55,680 --> 01:53:57,360 強くならなければ 1153 01:53:57,920 --> 01:53:59,980 奉行所に捕まって競馬に 1154 01:54:00,000 --> 01:54:00,900 こいつを喰らう……! 1155 01:54:02,020 --> 01:54:03,780 ゴクッ、ゴクッ……! 1156 01:54:04,580 --> 01:54:11,060 スリの刺青は、もう両腕に三本線だ。次は手首を斬り落とすぞ! 1157 01:54:11,680 --> 01:54:17,540 はっ、はははっ……!はははははっ……! 1158 01:54:17,860 --> 01:54:21,380 ……しゃがめ!しゃがむんだっ! 1159 01:54:21,840 --> 01:54:28,460 斬るなら斬りやがれ!両手首斬られたって足がある!押しで擦ってやるよ! 1160 01:54:30,000 --> 01:54:31,680 実技は捕まらねーぜ……! 1161 01:54:32,240 --> 01:54:34,440 ちゅっ、ちゅっ…… 1162 01:54:34,440 --> 01:54:46,040 僅か11で犯罪を繰り返し、大の男ですら失神する百叩きを受けてこの威勢……お前は鬼子だ! 1163 01:54:46,460 --> 01:54:54,360 何とでも言ってろ!そうだ、俺は鬼子だ!生まれた時から歯が生えてたらしいからな! 1164 01:54:54,660 --> 01:54:55,280 無礼者! 1165 01:54:55,540 --> 01:54:56,460 このガキ! 1166 01:54:56,860 --> 01:54:58,980 鬼子で結構だこの野郎! 1167 01:55:00,080 --> 01:55:10,620 くっ……ふんっ……白磁ぃっ! 1168 01:55:11,000 --> 01:55:21,440 だっ、白磁ぃっ!お前がまた捕まったって聞いて、オヤジさんが首くくって死んじまったぁっ!死んじまったよぉっ! 1169 01:55:26,160 --> 01:55:28,180 ……白磁…… 1170 01:55:30,000 --> 01:55:34,480 真っ当に生きろ……まだやり直せる…… 1171 01:55:42,020 --> 01:55:59,020 貧乏人は、生きることさえ許されねえのか……親父、こんな世の中はクソくらえだ…… 1172 01:56:00,000 --> 01:56:06,060 はぁ……どいつもこいつも、くたばっちまえ! 1173 01:56:06,420 --> 01:56:08,500 オオオォォォォッ!! 1174 01:56:08,500 --> 01:56:10,560 ヒィッ!ヘイッ!ヘイッ! 1175 01:56:10,600 --> 01:56:29,980 なんでこんなクソみたいな奴らが生きてて、俺のオヤジが死ななきゃならねぇんだ!迷惑なんかじゃなかった!なんで謝るんだよ!オヤジは何も悪いことなんかしてないだろ!盗みの刑罰を受けろ! 1176 01:56:30,000 --> 01:56:31,560 るのだって、辛くなかった! 1177 01:56:32,300 --> 01:56:35,680 ムツで滅多打ちにされようが、骨を折られようが! 1178 01:56:36,200 --> 01:56:39,320 親父のためなら耐えられる!何百年でも! 1179 01:56:39,580 --> 01:56:42,140 反省しろ!真面目に働けいっ! 1180 01:56:42,260 --> 01:56:47,440 う、うるせぇ黙れクソが……金は足りねえんだ…… 1181 01:56:48,120 --> 01:56:50,420 高いんだよ、薬は……! 1182 01:56:52,080 --> 01:56:55,160 どんどん痩せていくんだ……親父が。 1183 01:56:56,900 --> 01:56:59,700 背中もボコボコ骨が浮き始めてた。 1184 01:57:00,320 --> 01:57:03,000 もっと栄養のあるもんを食わせたいんだ 1185 01:57:05,700 --> 01:57:07,960 俺は死んだってよかったのに 1186 01:57:10,900 --> 01:57:12,460 親父のためなら 1187 01:57:19,240 --> 01:57:22,600 親父のっ!ためならぁっ!! 1188 01:57:31,120 --> 01:57:50,020 おーおー、大したもんだ。子供が殺されそうだってんで呼ばれてきてみれば、大人七人も素手でのしちまってる。お前、筋がいいなー。大人相手に武器も取らず勝つなんてよー。気持ちのいい奴だなー。 1189 01:57:52,940 --> 01:57:59,960 誰だこいつは。俺は何を見てる。俺の記憶なのか。 1190 01:58:00,660 --> 01:58:04,500 俺の道場に来ないか。門下生が誰もいなくてな 1191 01:58:05,060 --> 01:58:08,120 うるせえクソジジイ!ぶち殺すぞ! 1192 01:58:08,680 --> 01:58:12,080 その刺青、江戸の罪人だな。 1193 01:58:12,860 --> 01:58:14,940 江戸で所払いの刑を食らって、 1194 01:58:15,000 --> 01:58:17,020 この地まで流れてきたわけか 1195 01:58:17,520 --> 01:58:19,160 だったらなんだってんだ! 1196 01:58:19,680 --> 01:58:21,780 てめえに関係ねえだろうが! 1197 01:58:22,260 --> 01:58:25,440 うむ、まずは生まれ変われ少年。 1198 01:58:26,560 --> 01:58:27,520 さあ来い! 1199 01:58:29,000 --> 01:58:29,980 くぬ…… 1200 01:58:30,000 --> 01:58:33,060 この……くたばれクソジジイッ!! 1201 01:58:34,000 --> 01:58:36,420 ぐ……ぐっ……! 1202 01:58:38,780 --> 01:58:42,080 ぶぐっ……!ぶっ、ぶぐっ……! 1203 01:58:52,260 --> 01:58:59,280 いやぁ、頑丈な奴だ。あれだけ殴ったのに、反告もせず目を覚ますとは 1204 01:59:00,500 --> 01:59:01,500 俺は桂蔵。 1205 01:59:02,300 --> 01:59:06,340 祖龍という素手で戦う武術の道場をやってるんだがな。 1206 01:59:07,180 --> 01:59:09,320 門下生が一人もいなくてな。 1207 01:59:10,420 --> 01:59:12,020 便利屋のようなことをして 1208 01:59:12,560 --> 01:59:13,820 利銭を稼いでるんだ。 1209 01:59:16,780 --> 01:59:18,980 お前にまずやってもらいたいのは 1210 01:59:19,600 --> 01:59:21,460 両親の娘の看病だ。 1211 01:59:22,340 --> 01:59:24,960 俺は仕事があるもんで任せたい。 1212 01:59:26,740 --> 01:59:29,980 先日妻が看病疲れで受水自殺して 1213 01:59:30,000 --> 01:59:33,640 してしまって……ええ、大変なんだなぁ、これが。 1214 01:59:38,300 --> 01:59:40,420 本当に俺が不甲斐ないせいで、 1215 01:59:41,200 --> 01:59:43,180 妻にも娘にも苦労をかける。 1216 01:59:46,160 --> 01:59:50,840 ……娘一人の家に、罪人の俺を置いてっていいのかよ。 1217 01:59:53,220 --> 01:59:58,480 罪人のお前は、先刻ボコボコにしてやっつけたから、大丈夫だ。 1218 02:00:01,640 --> 02:00:03,040 ……似ている 1219 02:00:03,040 --> 02:00:21,880 ……そうか。お前がどうにも不快だったのは、こんなつまらない過去を想起させるからだったんだな 1220 02:00:21,880 --> 02:00:29,220 ……俺の娘の、小雪だ 1221 02:00:30,360 --> 02:00:32,060 ごほっ、ごほっ…… 1222 02:00:32,920 --> 02:00:39,980 くだらない過去……くだらない…… 1223 02:00:43,900 --> 02:00:46,320 ごほっ、ごほっ…… 1224 02:00:48,920 --> 02:00:52,060 白磁、すまねえな…… 1225 02:00:53,740 --> 02:00:54,920 どうだい、小雪 1226 02:00:55,960 --> 02:00:57,440 ごほっ、ごほっ…… 1227 02:00:58,080 --> 02:00:58,880 起きて大丈夫か? 1228 02:01:01,900 --> 02:01:06,860 ……確かに朝より顔色良くなってるな。少しは虫か? 1229 02:01:07,740 --> 02:01:09,420 んっ…… 1230 02:01:11,000 --> 02:01:17,300 ああ、こいつな。名前は……何度聞いても名前言わねえんだ。 1231 02:01:18,160 --> 02:01:19,880 おら、突っ立ってないで。 1232 02:01:20,200 --> 02:01:20,720 ……もう 1233 02:01:21,920 --> 02:01:27,500 ここ座れ。じゃあ俺が戻るまでに聞き出しといてくれ。 1234 02:01:34,680 --> 02:01:47,540 ……あ、あの。か、顔……怪我、大丈夫? 1235 02:01:51,300 --> 02:01:59,980 きっと治す、助ける、守る。俺の人生はもう終わる 1236 02:02:00,000 --> 02:02:04,060 表現を吐き散らかすだけの、くだらないものだった。 1237 02:02:14,060 --> 02:02:15,640 ……ごほっ、ごほっ。 1238 02:02:20,880 --> 02:02:21,600 ……ありがとう。 1239 02:02:24,120 --> 02:02:28,340 いちいち言わなくていいです。気にせず寝ててください。 1240 02:02:30,160 --> 02:02:33,860 ……ごめんなさい、面倒かけて。 1241 02:02:34,360 --> 02:02:40,300 いいですって。ここ、閉めますか? 1242 02:02:41,520 --> 02:02:44,680 ううん、このままでいい。 1243 02:02:47,260 --> 02:02:59,600 小雪は本当に身体が弱かった。一晩中つきっきりで、額に乗せる手ぬぐいや寝間着を替えたり、こまめに水を飲ませて…… 1244 02:03:00,140 --> 02:03:04,300 厠に行くときは当然抱えていかなければならなかった。 1245 02:03:08,160 --> 02:03:11,620 もともと俺は親父の看病をしていたし、 1246 02:03:12,260 --> 02:03:15,320 人並み外れて辛抱の利く体だったから、 1247 02:03:15,820 --> 02:03:17,440 大して辛くもない。 1248 02:03:22,240 --> 02:03:24,380 ……いつもごめんね 1249 02:03:31,960 --> 02:03:36,440 病で苦しむ人間はなぜいつも謝るのか。 1250 02:03:37,720 --> 02:03:40,000 手間をかけて申し訳ない。 1251 02:03:40,660 --> 02:03:43,100 咳の音がうるさくて申し訳ない。 1252 02:03:44,040 --> 02:03:46,720 満足に働けず申し訳ない。 1253 02:03:49,140 --> 02:03:51,440 自分のことは自分でしたいだろう。 1254 02:03:52,340 --> 02:03:53,780 咳だって止まらないんだ。 1255 02:03:54,260 --> 02:03:56,420 普通に呼吸できりゃしたいだろう。 1256 02:03:57,820 --> 02:03:59,360 一番苦しいのは 1257 02:04:00,060 --> 02:04:01,640 ……本人のはずなのに 1258 02:04:01,640 --> 02:04:14,000 ……いつもごめんね。私のせいで、鍛錬もできないし、遊びにもいけない 1259 02:04:15,160 --> 02:04:23,560 遊びたいとは思わない。昔っから。空いた時間にそこらで鍛錬してるので、気になさらず 1260 02:04:25,420 --> 02:04:29,980 でも……たまには、気分転換に…… 1261 02:04:31,100 --> 02:04:36,200 今夜は花火も上がるそうだから、行ってきて…… 1262 02:04:39,340 --> 02:04:41,520 そうですね。めまいがおさまっていたら、 1263 02:04:42,120 --> 02:04:44,720 背負って橋の手前まで行きましょうか 1264 02:04:50,480 --> 02:04:51,980 今日行けなくても、 1265 02:04:52,600 --> 02:04:55,220 来年も再来年も花火は上がるから、 1266 02:04:55,800 --> 02:04:57,560 そのとき行けばいいですよ。 1267 02:05:00,540 --> 02:05:06,760 ちゅっ、ちゅぷっ、ちゅぷっ、ちゅぷっ、ちゅぷっ、ちゅぷっ…… 1268 02:05:06,760 --> 02:05:22,280 看病で唯一面倒だと思ったのは、会話の途中で小雪がやたらめそめそと泣くことだった。病床で気が滅入っているのだろうが、泣かれるとどうにも居心地悪くなる。 1269 02:05:31,220 --> 02:05:33,820 んぐっ……ぐぬぅっ! 1270 02:05:34,540 --> 02:05:35,600 ぐはぁっ……! 1271 02:05:38,700 --> 02:05:56,860 ああ、なるほど。白磁の箔はこれか。狛犬の駒か。なるほどな。お前はやっぱり俺と同じだな。何か守るものがないと駄目なんだよ。御社を守ってる狛犬みたいなもんだ。はははっ! 1272 02:06:00,740 --> 02:06:02,860 侍でも何でもない師範が 1273 02:06:03,380 --> 02:06:06,280 これほどの土地と道場を持っているのは、 1274 02:06:07,100 --> 02:06:10,260 老人が山賊に襲われていたのを助けたところ、 1275 02:06:11,000 --> 02:06:14,220 その老人は祖龍の業にいたく感動し、 1276 02:06:14,680 --> 02:06:19,540 継ぐ者がいなかった土地と古い道場を師範に譲ったかららしい。 1277 02:06:22,960 --> 02:06:23,800 しかし、 1278 02:06:24,460 --> 02:06:28,880 その土地と道場を自分たちのものにしたかった奴らは面白くない。 1279 02:06:30,000 --> 02:06:34,480 隣接した剣術道場は、祖竜道場に嫌がらせをしてた。 1280 02:06:36,540 --> 02:06:40,800 そのせいで、祖竜道場には門下生が増えなかった。 1281 02:06:48,500 --> 02:06:53,120 だが、ここでの稽古と小雪の看病で、 1282 02:06:54,640 --> 02:06:57,360 俺の心は救われた。 1283 02:07:01,800 --> 02:07:03,440 んっ、ふぅっ……! 1284 02:07:12,020 --> 02:07:28,880 ……ふふふ。三年経って、俺は18になった。小雪は16、伏せることもほとんどなくなり、普通に暮らせるようになっていた 1285 02:07:30,740 --> 02:07:31,320 ふふっ 1286 02:07:33,620 --> 02:07:35,260 白磁、ちょっと 1287 02:07:36,640 --> 02:07:37,040 はい 1288 02:07:39,360 --> 02:07:47,520 あのな……この道場、継いでくれないか。白磁。小雪もお前のことが好きだと言っているし 1289 02:07:57,980 --> 02:07:59,920 罪人の刺青が入っている 1290 02:08:00,000 --> 02:08:03,740 自分の未来なんて、うまく想像ができなかった。 1291 02:08:05,880 --> 02:08:06,740 ましてや、 1292 02:08:07,400 --> 02:08:10,460 誰かがそんな自分を好いてくれる未来なんて、 1293 02:08:10,480 --> 02:08:11,640 なおさら。 1294 02:08:14,220 --> 02:08:17,740 もしかしたら俺は、親父が言ったように、 1295 02:08:18,480 --> 02:08:21,240 これからまっとうな生き方ができるのか? 1296 02:08:22,960 --> 02:08:26,820 人生をやり直せるかもしれないという淡い期待が、 1297 02:08:27,700 --> 02:08:29,840 収拾もつかないほど大きく 1298 02:08:30,000 --> 02:08:30,640 膨らんで……。 1299 02:08:37,500 --> 02:08:39,100 この時の俺は、 1300 02:08:40,080 --> 02:08:44,620 命に代えても守りたいと思った二人が毒殺されるなど、 1301 02:08:45,560 --> 02:08:47,300 夢にも思わなかった。 1302 02:08:53,120 --> 02:08:56,140 墓参りに行ってたんだ、親父の。 1303 02:08:57,400 --> 02:08:59,900 祝言をあげるって報告したくて。 1304 02:09:03,920 --> 02:09:09,220 んっ……ちゅっ、ちゅぷっ…… 1305 02:09:09,220 --> 02:09:25,820 日が暮れる前には道場に戻ったのに……聞く前から吐きそうだった。横隔膜が痙攣して、嫌な予感に鳥肌が立っていた。 1306 02:09:26,380 --> 02:09:28,600 んっ……ちゅっ 1307 02:09:28,600 --> 02:09:29,980 誰かが井戸! 1308 02:09:30,000 --> 02:09:42,120 どっかを入れた!毛蔵さんやお前とは直接やり合っても勝てないから、あいつら酷い真似を!もたらし、あんまりだ!小雪ちゃんまで殺された! 1309 02:09:45,640 --> 02:09:52,880 俺は大事な人間が危機に見舞われている時、いつも傍にいない。 1310 02:10:01,880 --> 02:10:09,380 ……約束、したのに。本当に俺でいいんですか? 1311 02:10:11,940 --> 02:10:17,920 子供の頃、花火を見に行く話をしたの、覚えていますか? 1312 02:10:19,060 --> 02:10:22,640 え?いや、えっと…… 1313 02:10:22,640 --> 02:10:29,980 ……白磁さんとの些細なお話で、私、嬉しいかも 1314 02:10:30,000 --> 02:10:31,480 ことがたくさんありました。 1315 02:10:33,720 --> 02:10:36,360 今年花火を見れなかったとしても、 1316 02:10:37,000 --> 02:10:41,520 来年、再来年見に行けばいいって言ってくれた。 1317 02:10:43,080 --> 02:10:47,940 私は、来年も再来年も生きている自分の未来が、 1318 02:10:48,500 --> 02:10:50,660 うまく想像できませんでした。 1319 02:10:52,680 --> 02:10:54,140 母もそうだった。 1320 02:10:55,760 --> 02:10:58,540 だから、私が死ぬのを見たくなくて、 1321 02:10:59,280 --> 02:10:59,980 自殺した。 1322 02:11:00,000 --> 02:11:01,520 したんです、きっと。 1323 02:11:02,500 --> 02:11:06,900 父も、心のどこかで諦めているのがわかっていました。 1324 02:11:08,540 --> 02:11:10,820 私があまりにも弱すぎて。 1325 02:11:12,300 --> 02:11:14,080 だけど白磁さんには、 1326 02:11:14,900 --> 02:11:17,020 私の未来が見えていた。 1327 02:11:18,380 --> 02:11:20,240 当たり前のことのように、 1328 02:11:20,820 --> 02:11:24,320 来年、再来年の話をしてくれたんです。 1329 02:11:25,980 --> 02:11:27,580 本当に嬉しかった。 1330 02:11:39,680 --> 02:11:48,580 私は白磁さんがいいんです。私と夫婦になってくれますか? 1331 02:11:56,560 --> 02:11:59,980 ……はい。俺は誰よりも…… 1332 02:12:00,000 --> 02:12:15,400 も強くなって、一生あなたを守ります。……結局、口先ばかりで何一つ成し遂げられなかった。 1333 02:12:16,060 --> 02:12:17,160 ……ふふっ。 1334 02:12:28,740 --> 02:12:29,820 なんだいあんた? 1335 02:12:30,000 --> 02:12:32,760 ……っ、無礼じゃないか! 1336 02:12:33,260 --> 02:12:35,560 貴様……!ソリューの……! 1337 02:12:36,820 --> 02:12:38,300 んぐっ……! 1338 02:12:44,300 --> 02:12:45,320 ひゃああぁぁっ……! 1339 02:12:46,300 --> 02:12:52,200 はぁっ、はぁっ、はぁっ……!うぐっ、うぐぅぅっ……! 1340 02:12:52,600 --> 02:12:54,320 ひっ、うぅぅっ……! 1341 02:12:54,860 --> 02:12:56,680 はぁっ、はぁっ、はぁっ……! 1342 02:13:00,000 --> 02:13:02,180 ドリュウ道場の親子が毒殺された後、 1343 02:13:02,740 --> 02:13:07,380 生き残りの門下生の一人が隣接する剣術道場を襲撃、 1344 02:13:08,440 --> 02:13:10,020 67名を殺害した。 1345 02:13:10,700 --> 02:13:14,320 手口は素手による頭部破壊、内臓破壊。 1346 02:13:15,000 --> 02:13:18,940 ほとんどの遺体は潰されて原形もなくひしゃげた上、 1347 02:13:19,640 --> 02:13:21,940 体の一部が大きく欠損。 1348 02:13:22,500 --> 02:13:26,480 現場は顎や脳や目玉、手足、内臓が 1349 02:13:26,920 --> 02:13:29,980 天井および壁に飛び散り張り付く地獄へ! 1350 02:13:30,840 --> 02:13:33,420 下手人は尋常の人間ではないっ! 1351 02:13:39,120 --> 02:13:54,940 はぁ、はぁ……はぁ、はぁ……はぁ、はぁ、はぁ…… 1352 02:13:57,080 --> 02:13:59,880 鬼を配置した覚えのない場。 1353 02:14:00,000 --> 02:14:11,860 ……この場所で、鬼が出たとの大騒ぎ。わざわざ出向いてきてみれば、ただの人間とはな。何ともつまらん 1354 02:14:11,860 --> 02:14:16,500 どけ……殺せ……! 1355 02:14:21,320 --> 02:14:29,980 十二体ほど、強い鬼を作ろうと思っているんだ。お前は与えられるこの血の量に…… 1356 02:14:30,000 --> 02:14:31,100 耐えられるかな 1357 02:14:33,880 --> 02:14:44,020 そう……うぅ……もう、どうでもいい……すべて、が…… 1358 02:14:49,180 --> 02:14:58,220 ギュイッ!ギュイッ! 1359 02:15:00,000 --> 02:15:05,380 鬼になって記憶をなくし、また俺は強さを求めた。 1360 02:15:06,200 --> 02:15:14,900 ぐうぅっ、ぐうぅっ……!ぐうぅっ、ぐうぅっ……! 1361 02:15:20,900 --> 02:15:24,140 もっとだ!もっと撃ってこい! 1362 02:15:28,620 --> 02:15:29,940 守りたかった。 1363 02:15:30,000 --> 02:15:34,780 ったものはもう何一つ残っていないというのに。 1364 02:15:37,460 --> 02:15:39,940 家族を失った世界で、 1365 02:15:40,680 --> 02:15:44,100 生きていたかったわけでもないくせに。 1366 02:15:47,100 --> 02:15:51,760 百年以上、無意味な殺戮を繰り返し、 1367 02:15:53,280 --> 02:15:57,660 なんともまあ惨めで滑稽で…… 1368 02:16:00,000 --> 02:16:01,440 つまらない話だ。 1369 02:16:07,220 --> 02:16:12,280 死んだところで、三人と同じ場所には行けない。 1370 02:16:14,100 --> 02:16:16,700 よくも思い出させたな、 1371 02:16:17,340 --> 02:16:18,800 あんな過去を。 1372 02:16:21,020 --> 02:16:22,420 人間め、 1373 02:16:23,140 --> 02:16:25,700 やわく脆い弱者。 1374 02:16:27,120 --> 02:16:28,600 すぐ死ぬ、 1375 02:16:29,500 --> 02:16:33,180 壊れる……消えてなくなる……! 1376 02:16:34,420 --> 02:16:49,060 じゅるるっ……まだ死なない……そんな馬鹿な……今、やらねば……ここで再生されると、もう後がない……! 1377 02:16:51,560 --> 02:16:53,480 はぁっ……くぅっ……! 1378 02:16:54,780 --> 02:16:57,920 はぁっ……気絶してた……戦闘中に……! 1379 02:16:58,960 --> 02:17:07,380 ……!頭が、頭が再生しかけている……!うわぁ、首を斬ったのに……! 1380 02:17:13,880 --> 02:17:19,260 赤い札、滅式……!やめろおおおおおぉぉっ!! 1381 02:17:19,260 --> 02:17:27,440 こいつ、まだ動くのか……!?何度でも首を斬る……!勝つんだ、義勇さんと二人で、赤谷! 1382 02:17:28,620 --> 02:17:40,400 ギュイッ……刀が……!すっぽ抜けた……悪力が……ッ! 1383 02:17:41,680 --> 02:17:42,700 うぐっ……! 1384 02:17:48,240 --> 02:17:52,000 生まれ変われ……少年 1385 02:17:55,420 --> 02:17:57,320 弱い奴が嫌いだ 1386 02:17:59,860 --> 02:18:06,120 弱い奴は正々堂々やり合わず井戸に毒を入れる 1387 02:18:07,600 --> 02:18:08,560 醜い 1388 02:18:10,320 --> 02:18:13,740 弱い奴は辛抱が足りない 1389 02:18:14,300 --> 02:18:16,400 すぐ自暴自棄になる 1390 02:18:18,620 --> 02:18:21,080 守る拳で人を殺した 1391 02:18:23,140 --> 02:18:26,500 師範の大切な祖龍を血まみれにし 1392 02:18:26,500 --> 02:18:38,040 親父……親父の遺言も守れない……そうだ、俺が殺したかったのは…… 1393 02:18:43,600 --> 02:18:50,120 まずいまずいまずい!刀が飛んでった!殴ったくらいじゃ止まらない! 1394 02:19:00,820 --> 02:19:11,580 ……!赤座は煉獄さんに使った滅式を出そうとしている……!義勇さんを連れて攻撃圏外に……! 1395 02:19:16,440 --> 02:19:18,180 構うな、俺に……! 1396 02:19:24,140 --> 02:19:25,600 殺さなければ…… 1397 02:19:28,360 --> 02:19:33,020 俺の嫌いな……弱い奴を……! 1398 02:19:44,060 --> 02:19:45,140 うぐっ……! 1399 02:20:15,820 --> 02:20:25,180 自分で、自分を……どうして自分を攻撃したんだ、どうして…… 1400 02:20:28,800 --> 02:20:35,900 一瞬、赤座から感謝の匂いがした。どうして笑った? 1401 02:20:40,740 --> 02:20:54,660 もういい、やめろ!再生するな!勝負はついた、俺は負けた!あの瞬間、完敗した。 1402 02:20:56,500 --> 02:20:59,440 正、堂々、見事な技だった。 1403 02:21:01,440 --> 02:21:05,000 敵の動きを完璧に読み、ギリギリで回転。 1404 02:21:05,780 --> 02:21:08,920 敵が攻撃を出し切る前に切り込む。 1405 02:21:10,100 --> 02:21:11,200 終わりだ。 1406 02:21:13,000 --> 02:21:16,640 潔く、地獄へ行きたい…… 1407 02:21:20,080 --> 02:21:21,680 どこに行きたいんだろう。 1408 02:21:29,360 --> 02:21:31,140 ……足が止まった。 1409 02:21:34,120 --> 02:21:41,360 ……親父、もう平気か?苦しくねえか? 1410 02:21:43,440 --> 02:21:48,020 大丈夫だ、伯父。ありがとうな 1411 02:21:48,020 --> 02:21:56,420 ……ごめん、親父 1412 02:21:56,500 --> 02:22:01,900 ……ごめん。お礼やり直せなかった。ダメだった 1413 02:22:01,900 --> 02:22:15,820 ……関係ねえよ。お前がどんな風になろうが、息子は息子。弟子は弟子。死んでも見捨てない 1414 02:22:17,660 --> 02:22:21,660 天国には、連れて行ってやらねえが…… 1415 02:22:21,660 --> 02:22:24,580 ……師範 1416 02:22:26,500 --> 02:22:27,420 はっ……! 1417 02:22:27,840 --> 02:22:36,380 強くなりたいのではなかったのか。お前はこれで終わりなのか、アカザ。 1418 02:22:38,900 --> 02:22:56,460 そうだ……俺は強くなる。強くなりたい。首を切られたからなんだ?勝負?関係ない!皆殺しにしてやる!俺はまだ強くなれる! 1419 02:22:56,500 --> 02:23:03,220 る……!約束を、守らなければっ……! 1420 02:23:13,820 --> 02:23:25,460 白磁さん、ありがとう。もう十分です……もういいの 1421 02:23:26,580 --> 02:23:28,240 もう、いいのよ…… 1422 02:23:28,240 --> 02:23:30,400 アカザァァァァッ!! 1423 02:23:35,940 --> 02:23:55,320 はぁっ、うぅっ……ごめんっ!ごめんっ、守れなくてごめんっ!大事な時そばにいなくてごめんっ!約束を何一つ守れなかったっ!許してくれっ、俺を許してくれっ、頼むっ! 1424 02:23:56,500 --> 02:23:57,780 許してくれ…… 1425 02:24:02,000 --> 02:24:06,360 私たちのことを思い出してくれてよかった 1426 02:24:07,800 --> 02:24:11,860 元の白磁さんに戻ってくれてよかった 1427 02:24:14,200 --> 02:24:23,720 おかえり、白磁 1428 02:24:27,920 --> 02:24:31,440 ……よう、白磁。おかえり 1429 02:24:40,380 --> 02:24:44,260 ただいま……戻ったよ 1430 02:24:47,980 --> 02:24:51,860 おかえりなさい……あなた 1431 02:24:56,500 --> 02:24:57,480 ……ああ 1432 02:24:57,480 --> 02:25:22,920 ……消えた 1433 02:25:27,820 --> 02:25:49,400 はぁ、はぁ……終わった……?早く、次は珠夜さんの……ところに…… 1434 02:25:56,780 --> 02:25:58,120 ……炭治郎…… 1435 02:26:00,920 --> 02:26:03,020 う、うぐっ……! 1436 02:26:07,620 --> 02:26:10,380 ああぁっ!ああぁっ! 1437 02:26:11,280 --> 02:26:21,200 炭治郎、義勇、上弦の山撃破!疲労困憊により意識保てず、失神! 1438 02:26:26,800 --> 02:26:33,420 炭治郎、義勇、上弦の三、撃破!撃破! 1439 02:26:40,900 --> 02:26:54,560 赤座の気配が消えた。敗北するとは……赤座。 1440 02:26:56,500 --> 02:27:21,220 私に勝つのではなかったか。更なる高みへの開けた道をも、自ら放棄するとは……軟弱千万……! 1441 02:27:26,860 --> 02:27:46,100 あっ……あれぇ?アカザ殿、もしかして死んじゃった?一瞬、変な気配になったけど、気のせいだよね。アカザ殿が、何か別の生き物になるような…… 1442 02:27:49,180 --> 02:27:56,180 死んじゃったから、もうわかんないや。あははは!えーと…… 1443 02:27:56,880 --> 02:28:03,360 なんだっけ?あ、そうだそうだ。キミに名前を聞いたんだよね? 1444 02:28:16,660 --> 02:28:23,080 ダチロー!ギユー!上弦の山!撃破!撃破! 1445 02:28:24,180 --> 02:28:25,040 姫島さん! 1446 02:28:27,220 --> 02:28:30,740 よくやった、富岡。よくやった、かまど 1447 02:28:30,740 --> 02:28:36,680 凍える僕らの歌、遠くまで 1448 02:28:36,680 --> 02:28:39,580 富岡さん!文次郎君!すごい! 1449 02:28:40,380 --> 02:28:42,560 俺たちも後に続くぞ 1450 02:28:43,500 --> 02:28:44,080 はい! 1451 02:28:46,780 --> 02:28:51,720 探しに来たんだ、手を伸ばして 1452 02:28:52,480 --> 02:28:56,340 空の中で光る 1453 02:28:59,220 --> 02:29:00,920 死ぬなよ、馬鹿妻! 1454 02:29:01,180 --> 02:29:05,180 ずっとそばに、繋いだ 1455 02:29:05,180 --> 02:29:24,020 ああああぁぁっ!早く死ねと突っつくぞ、いいか!一番背え鬼のところに案内しやがれ!分かったな、猪突脳死!ほれ、こっちだこっち!欲しすぎて許せ! 1456 02:29:24,360 --> 02:29:26,000 この小さな手 1457 02:29:26,500 --> 02:29:29,480 手のひらに余るけど 1458 02:29:30,540 --> 02:29:31,400 優しい恋には 1459 02:29:31,400 --> 02:29:32,520 兄貴はどこに? 1460 02:29:34,620 --> 02:29:40,900 見たものがどこにも帰らない明日へ 1461 02:29:40,900 --> 02:29:42,180 ガブッと! 1462 02:29:43,700 --> 02:29:46,080 上弦連れてこい!上弦! 1463 02:29:46,600 --> 02:29:50,220 ほらぁっ!逃げてんじゃねえぞぉっ! 1464 02:29:50,480 --> 02:29:52,740 きっとだよ 1465 02:29:59,160 --> 02:30:03,460 88の層から北への侵入路無残不在 1466 02:30:05,040 --> 02:30:09,200 南東127の層無残不在 1467 02:30:10,700 --> 02:30:14,440 どこだどこだどこにいる 1468 02:30:15,460 --> 02:30:19,720 90から100にかけての層もそれぞれ無残不在 1469 02:30:22,340 --> 02:30:26,420 100と33の層、走破。無惨、不在 1470 02:30:28,560 --> 02:30:40,440 私たちの辛さが必ずお前を見つけてみせる。この城の全てを虱潰しに、どこまでもどこまでもお前を追い詰める 1471 02:30:41,480 --> 02:30:45,380 オウッ!オウッ!オウッ!オウッ!オウッ! 1472 02:30:49,720 --> 02:30:52,560 はぁ、はぁ、はぁ…… 1473 02:30:56,060 --> 02:30:58,340 北東に多重構造物移動 1474 02:30:59,200 --> 02:31:02,280 上下、左右に新たな構造物が移動! 1475 02:31:03,440 --> 02:31:09,840 折り重なって……ひとつになります! 1476 02:31:16,200 --> 02:31:17,120 はぁ、はぁ…… 1477 02:31:17,120 --> 02:31:18,520 これほどまでに…… 1478 02:31:20,540 --> 02:31:28,960 いや……しかし、負けるわけにはいかない。カラス、行ってくれ!無惨の元へ! 1479 02:31:29,100 --> 02:31:33,860 見ぬ夜明けは遠く 1480 02:31:33,860 --> 02:31:49,500 目障りな鬼狩りめ!貴様らが私のところに辿り着くことはない。表現の首を取っていい気になっているだろうが、私をやらねば無と同じことを……! 1481 02:31:50,580 --> 02:32:19,280 フハハハハハ!私の顔を拝むことなく、意味もなく死ぬのだ!愚かで無意味なお前たちにふさわしい!この後、今生きてることを後悔させてやる!もがき、苦しみのたうち回るのだ。そしてこの夜が、お前たち鬼狩りの最後! 1482 02:32:20,440 --> 02:32:21,880 命日となる! 1483 02:32:22,200 --> 02:32:26,880 一人じゃないと叫びながら 1484 02:32:26,880 --> 02:32:32,460 一人ぼっちで血濡れる僕ら 1485 02:32:32,460 --> 02:32:37,560 繋いだ全ての想いを 1486 02:32:38,620 --> 02:32:41,320 輝いてほしいする 1487 02:32:46,340 --> 02:32:49,400 死ぬんじゃねぇぞ 1488 02:33:02,900 --> 02:33:05,640 炭治郎 1489 02:33:05,640 --> 02:33:12,540 夢見ていたんだ君がそばにいて 1490 02:33:13,280 --> 02:33:18,380 懐かしい青空を見上げてた 1491 02:33:19,720 --> 02:33:24,640 生きていることは美しいんだよ 1492 02:33:24,640 --> 02:33:29,760 それだけでいいよと笑ってた 1493 02:33:30,300 --> 02:33:35,440 胸に残された道しるべは 1494 02:33:35,440 --> 02:33:40,760 光へと続いているから 1495 02:33:40,760 --> 02:33:43,740 I'll break through the wall 1496 02:33:44,440 --> 02:33:46,640 闇の中を 1497 02:33:46,640 --> 02:33:48,560 I'll break through the wall 1498 02:33:50,520 --> 02:33:52,580 駆け抜け 1499 02:33:57,420 --> 02:34:01,340 悲しみよりも強い歌 1500 02:34:03,100 --> 02:34:06,720 君のもとへ届くように 1501 02:34:08,540 --> 02:34:11,720 あと一歩だけ 1502 02:34:12,960 --> 02:34:14,500 ひとつだけ 1503 02:34:15,920 --> 02:34:18,780 夜を越えて 1504 02:34:26,060 --> 02:34:28,060 行け