1 00:00:13,732 --> 00:00:16,532 (走行音) 2 00:00:19,070 --> 00:00:45,930 ♪~ 3 00:00:45,930 --> 00:00:49,330 《幸人:ここが三ノ島か…》 4 00:00:51,436 --> 00:00:54,439 《幸人:二ノ島より 更に自然がいっぱいだし 5 00:00:54,439 --> 00:00:58,109 なんだかとても 厳かな雰囲気だ》 6 00:00:58,109 --> 00:01:06,785 ♪~ 7 00:01:06,785 --> 00:01:08,953 あそこにも島が…。 8 00:01:08,953 --> 00:01:11,122 (イビキ) 9 00:01:11,122 --> 00:01:13,058 (尽義)フガッ… うう…。 10 00:01:13,058 --> 00:01:15,894 眠そうですね。 んっ? ああ。 11 00:01:15,894 --> 00:01:19,230 さすがに2日連続で 徹夜飲みは つらかったぜ。 12 00:01:19,230 --> 00:01:22,567 でも パチンコで 大勝ちしちまったからな 13 00:01:22,567 --> 00:01:25,236 遊ばないわけには いかねえだろう? 14 00:01:25,236 --> 00:01:28,573 その一升瓶も戦利品なんですか? 15 00:01:28,573 --> 00:01:31,910 ああ これか? 春兄のところに 行くって言ったら 16 00:01:31,910 --> 00:01:34,746 百々子さんが お土産に持たせてくれてな。 17 00:01:34,746 --> 00:01:38,416 ヘヘ… 久しぶりに 2人で じっくりやるよ。 18 00:01:38,416 --> 00:01:40,585 まだ飲むのか…。 19 00:01:40,585 --> 00:01:43,755 尽義さんは ふだんはあまり ここに来ないんですか? 20 00:01:43,755 --> 00:01:46,257 そりゃそうだろ。 お前がどうしても 21 00:01:46,257 --> 00:01:49,594 春兄に会いたいって言うから 連れてきてやったけどよ 22 00:01:49,594 --> 00:01:52,263 こんな 森と神社しかないような島 23 00:01:52,263 --> 00:01:54,432 祭りの日以外では来ねえよ。 24 00:01:54,432 --> 00:01:56,601 日常的に使ってるのは 25 00:01:56,601 --> 00:01:59,270 春兄と そのバカ弟子2人ぐらいだしな。 26 00:01:59,270 --> 00:02:01,773 バカ弟子… それって 27 00:02:01,773 --> 00:02:05,610 ふくわけちゃたろうくんと あまのやこくんのことですか? 28 00:02:05,610 --> 00:02:07,946 あの2人 そんな名前だっけ? 29 00:02:07,946 --> 00:02:10,281 つうか なんで知ってるんだ? 30 00:02:10,281 --> 00:02:14,052 百々子さんに聞いたんです。 わざわざ? なんで? 31 00:02:14,052 --> 00:02:17,055 えっ? な… なんでって その…。 32 00:02:17,055 --> 00:02:19,057 と… 友達…。 33 00:02:19,057 --> 00:02:21,726 あん? お前ら もう ダチになったのか? 34 00:02:21,726 --> 00:02:24,562 (幸人)い… いや 別に そういうわけじゃないけど…。 35 00:02:24,562 --> 00:02:28,566 この前 尽義さんが 友達になれるかもって。 36 00:02:28,566 --> 00:02:32,070 と… 年も近いし そのうち いつか…。 37 00:02:32,070 --> 00:02:35,073 ほ… ほらっ…。 そうか。 38 00:02:35,073 --> 00:02:37,409 なれるといいな。 えっ? 39 00:02:37,409 --> 00:02:40,078 (夜胡)尽義さん! 八凪幸人くん! 40 00:02:40,078 --> 00:02:42,080 (茶太郎)こっち こっち~! 41 00:02:42,080 --> 00:02:45,250 (尽義)おっと 早速 そのバカ弟子2人だ。 42 00:02:45,250 --> 00:02:47,919 (茶太郎)先生の命令で 迎えに来てやったぞ! 43 00:02:47,919 --> 00:02:50,619 (夜胡)ようこそ 三ノ島へ。 44 00:04:34,559 --> 00:04:37,395 どうだ? 綾ヵでの生活には慣れたか? 45 00:04:37,395 --> 00:04:40,899 う~ん まだ 戸惑いのほうが大きいかな。 46 00:04:40,899 --> 00:04:44,402 ミタマとか海列車とか いろいろと ビックリしてるよ。 47 00:04:44,402 --> 00:04:48,740 それに 島の人たちが とても僕に親切にしてくれる。 48 00:04:48,740 --> 00:04:51,910 会う人みんな 笑って話しかけてきてくれて 49 00:04:51,910 --> 00:04:54,913 知らない場所なのに すごく あたたかくて…。 50 00:04:54,913 --> 00:04:58,082 今まで あまり そういう経験がないから 51 00:04:58,082 --> 00:05:00,582 正直 どうしていいのかわからない。 52 00:05:02,754 --> 00:05:04,756 着いたぜ。 53 00:05:04,756 --> 00:05:06,925 (幸人)ここが…。 54 00:05:06,925 --> 00:05:10,261 一ノ島や二ノ島とは また違った感じの島だね。 55 00:05:10,261 --> 00:05:12,363 ここは どんな神社なの? 56 00:05:12,363 --> 00:05:15,199 (夜胡)この火泉神社は 水と火 57 00:05:15,199 --> 00:05:18,703 2頭の対になる龍神を 祀っているんです。 58 00:05:18,703 --> 00:05:20,705 龍? はい。 59 00:05:20,705 --> 00:05:24,542 あそこに見える四ノ島には 古くから2頭の龍がいて 60 00:05:24,542 --> 00:05:28,212 龍が暴れるたびに 災害が起きていました。 61 00:05:28,212 --> 00:05:31,883 ここは それを鎮めるために つくられた神社なんです。 62 00:05:31,883 --> 00:05:33,885 ただの伝説じゃないぜ。 63 00:05:33,885 --> 00:05:37,388 俺たちが子どもの頃にも 龍が暴れたことがあってさ 64 00:05:37,388 --> 00:05:39,724 あそこの火山が大噴火して 65 00:05:39,724 --> 00:05:42,894 一ノ島まで被害が出たんだ。 そんなに…。 66 00:05:42,894 --> 00:05:45,563 (夜胡)四ノ島には 火の龍が暴れ 67 00:05:45,563 --> 00:05:47,732 水の龍が それを鎮めた名残といわれる 68 00:05:47,732 --> 00:05:49,901 火口湖があるんです。 69 00:05:49,901 --> 00:05:51,903 火泉神社のご神体も 70 00:05:51,903 --> 00:05:55,073 それを模した火山岩を お祀りしているんですよ。 71 00:05:55,073 --> 00:05:57,575 《そういえば伊吹さんが…》 72 00:05:57,575 --> 00:06:00,411 ((伊吹:俺は もっと強くなる。 73 00:06:00,411 --> 00:06:02,413 あの龍よりも!)) 74 00:06:02,413 --> 00:06:04,582 龍…。 75 00:06:04,582 --> 00:06:08,920 《幸人:あれ? 僕は どこかで龍を…》 76 00:06:08,920 --> 00:06:10,922 (尽義)ヘックシュン! はっ! 77 00:06:10,922 --> 00:06:13,358 (茶太郎)なんだよ また道端で酔いつぶれて 78 00:06:13,358 --> 00:06:15,526 風邪でもひいたのか? (尽義)うるせえぞ 79 00:06:15,526 --> 00:06:17,528 茶太郎の分際で! 80 00:06:17,528 --> 00:06:19,697 お前たちは目上を もっと敬え。 81 00:06:19,697 --> 00:06:23,201 (夜胡)だったら もっと 目上らしくしてください! 82 00:06:23,201 --> 00:06:26,537 あなたが そんなのだと 同じ八凪一門というだけで 83 00:06:26,537 --> 00:06:29,874 俺たちまで恥をかくんですからね。 へぇへぇ。 84 00:06:29,874 --> 00:06:33,711 こんな師匠を持って お前も大変だな。 まあ…。 85 00:06:33,711 --> 00:06:37,048 なあ 幸人くん。 な… 何…? 86 00:06:37,048 --> 00:06:40,385 実は君に ちょっと折り入って 話したいことが。 87 00:06:40,385 --> 00:06:43,388 (尽義)お~い! ちゃこ! やたろう! 88 00:06:43,388 --> 00:06:45,556 あ~ うるさい! 2人ごっちゃにして 89 00:06:45,556 --> 00:06:48,226 呼ばないでください! 夜胡と茶太郎です。 90 00:06:48,226 --> 00:06:51,229 どうでもいいよ! とにかく俺は疲れた。 91 00:06:51,229 --> 00:06:55,233 ちょっと ここらで休憩して 迎え酒と しゃれ込みたいんだが。 92 00:06:55,233 --> 00:06:58,069 何 じいさんみたいなこと 言ってるんだよ。 93 00:06:58,069 --> 00:07:01,406 それに そのお酒も 先生へのお土産なんでしょう? 94 00:07:01,406 --> 00:07:05,743 確か 桃の花が そろそろだったよな? 95 00:07:05,743 --> 00:07:08,079 やあ! やあ! ちょっと お前らも 96 00:07:08,079 --> 00:07:10,581 花見酒につきあえよ。 嫌です。 嫌だよ! 97 00:07:10,581 --> 00:07:13,184 いいから いいから~。 わっ バカ! よせ! 98 00:07:13,184 --> 00:07:15,186 (夜胡)そっちは昨日の雨で 滑りやすく…。 99 00:07:15,186 --> 00:07:17,188 うわっ! うおぅ! うわ~! 100 00:07:17,188 --> 00:07:19,857 (尽義)ひ~ 冷てえ~! (鞍馬)やれやれ。 101 00:07:19,857 --> 00:07:22,026 あっ 鞍馬さん。 102 00:07:22,026 --> 00:07:25,530 (鞍馬)彼らには 着替えを用意してあげないとね。 103 00:07:25,530 --> 00:07:27,532 (鞍馬)いらっしゃい 八凪幸人くん。 104 00:07:27,532 --> 00:07:31,202 我が火泉神社へようこそ。 105 00:07:31,202 --> 00:07:34,205 ♪(鼻歌) 106 00:07:34,205 --> 00:07:36,207 (尽義)ふぅ~。 107 00:07:36,207 --> 00:07:38,876 温泉だけはいいよな ここは。 108 00:07:38,876 --> 00:07:41,379 何を偉そうに。 ちょっとは反省しろよ。 109 00:07:41,379 --> 00:07:43,381 そういや 幸人は? 110 00:07:43,381 --> 00:07:46,881 (夜胡)幸人くんなら 先生と書物庫に行きましたよ。 111 00:07:50,388 --> 00:07:52,390 わぁ… おじゃまします。 112 00:07:52,390 --> 00:07:56,060 どうぞ 足を崩して 楽にしてくださいね。 はい。 113 00:07:56,060 --> 00:07:58,563 大丈夫? 寒くはないかな? 114 00:07:58,563 --> 00:08:01,899 あめちゃんをお食べ。 あ… ありがとうございます。 115 00:08:01,899 --> 00:08:04,569 最近は オレンジ味が人気あってね。 116 00:08:04,569 --> 00:08:06,571 たくさん買ってあるんだ。 117 00:08:06,571 --> 00:08:10,241 ああ そうそう。 おいしそうな おまんじゅうを もらったっけ。 118 00:08:10,241 --> 00:08:12,677 ん~ どこにしまったかな? 119 00:08:12,677 --> 00:08:15,847 あの 鞍馬さん。 んっ? フフ…。 120 00:08:15,847 --> 00:08:19,350 君が僕に会いたがっていると 尽義から聞いたよ。 121 00:08:19,350 --> 00:08:22,019 何かあったのかい? はい。 122 00:08:22,019 --> 00:08:25,523 僕 この間 伊吹朱さんと会いました。 123 00:08:25,523 --> 00:08:28,025 あっ…! 124 00:08:28,025 --> 00:08:31,028 あ… あの 鞍馬さん? 125 00:08:31,028 --> 00:08:34,866 ああ 失礼。 あの者に会ったのですね? 126 00:08:34,866 --> 00:08:38,870 はい。 伊吹さんが アラミタマを はらうのを見ました。 127 00:08:38,870 --> 00:08:42,874 弾丸をたくさん撃ち込んで そして それを…。 128 00:08:42,874 --> 00:08:45,376 そうか…。 129 00:08:45,376 --> 00:08:48,045 恐ろしいものを 見てしまったんだね。 130 00:08:48,045 --> 00:08:50,715 でも 僕には よくわからなくて…。 131 00:08:50,715 --> 00:08:54,719 鞍馬さんとは あまりに やり方が違いすぎて…。 132 00:08:54,719 --> 00:08:59,557 幸人くん 命脈に関しては どこまで理解していますか? 133 00:08:59,557 --> 00:09:02,226 地面の底に流れてる命のエネルギー…。 134 00:09:02,226 --> 00:09:05,062 とだけ 尽義さんからは聞いています。 135 00:09:05,062 --> 00:09:07,732 (鞍馬)それは確かに そうなのだけど…。 136 00:09:07,732 --> 00:09:11,669 では 脈接ぎとしての力は どうやって使っているのかな? 137 00:09:11,669 --> 00:09:14,839 命脈の力をくみ出して いろいろなことを 138 00:09:14,839 --> 00:09:17,341 イイ感じに収めるって 説明を受けてます。 139 00:09:17,341 --> 00:09:20,845 なるほど。 では 僕が尽義に成り代わって 140 00:09:20,845 --> 00:09:23,681 君の理解を もう少し手伝おうかな。 141 00:09:23,681 --> 00:09:25,683 あれが見えるかい? 142 00:09:25,683 --> 00:09:28,686 今 君がいる ここが三ノ島だ。 143 00:09:28,686 --> 00:09:31,689 あっちに一ノ島 二ノ島がある。 144 00:09:31,689 --> 00:09:34,859 そしてあそこに 四ノ島が見えるでしょう? 145 00:09:34,859 --> 00:09:37,361 はい。 この綾ヵ諸島の下には 146 00:09:37,361 --> 00:09:40,198 大きな命脈が通っていてね 147 00:09:40,198 --> 00:09:42,867 集中すれば 君も感じ取れるはずだ。 148 00:09:42,867 --> 00:09:45,536 目をつむってみて。 149 00:09:45,536 --> 00:09:50,208 命脈は基本的に 世界のどこでも流れているけど 150 00:09:50,208 --> 00:09:54,378 この綾ヵ諸島のそれは どこまでも太くて近い。 151 00:09:54,378 --> 00:09:58,049 本土では 由緒ある神社や特別な木や岩に 152 00:09:58,049 --> 00:10:01,886 ほんの少し漂っているだけの 命脈の気配が 153 00:10:01,886 --> 00:10:05,389 この島では そこら中に満ちあふれている。 154 00:10:05,389 --> 00:10:07,391 感じられるかい? 155 00:10:07,391 --> 00:10:09,727 その命脈の気配を感じながら 156 00:10:09,727 --> 00:10:12,897 深く 深く 意識をおろしてごらん。 157 00:10:12,897 --> 00:10:14,899 その本流が見えてくるから 158 00:10:14,899 --> 00:10:18,236 僕たち脈接ぎは そこから力を借りる。 159 00:10:18,236 --> 00:10:20,571 それが術になる。 160 00:10:20,571 --> 00:10:23,407 あっ! あっ…。 大丈夫かい? 161 00:10:23,407 --> 00:10:25,743 す… すごいです! 地中深くに 162 00:10:25,743 --> 00:10:28,079 キラキラした大きな流れが見えました。 163 00:10:28,079 --> 00:10:30,915 あれが命脈なんですね! ああ。 164 00:10:30,915 --> 00:10:33,251 あまり深く入り込みすぎると 165 00:10:33,251 --> 00:10:35,751 人の身では危ないから気をつけ…。 166 00:10:37,922 --> 00:10:41,759 鞍馬さん? 君は…。 167 00:10:41,759 --> 00:10:44,929 あっ…。 ああ このミタマは 168 00:10:44,929 --> 00:10:47,932 その命脈から生じる あぶくのようなものだよ。 169 00:10:47,932 --> 00:10:49,934 本来は無害なんだけど 170 00:10:49,934 --> 00:10:52,770 その場所がよどんだり 汚れたりすると 171 00:10:52,770 --> 00:10:56,440 アラミタマと化すことがある。 172 00:10:56,440 --> 00:11:00,611 それを浄化し 再び 本来の流れに戻してやるのが 173 00:11:00,611 --> 00:11:03,114 僕たち脈接ぎの使命なんだ。 174 00:11:03,114 --> 00:11:07,118 なのに伊吹さんは それを 強くなるために食べていた。 175 00:11:07,118 --> 00:11:11,122 そう…。 そして アラミタマを 体にとどめるということは 176 00:11:11,122 --> 00:11:14,058 自らが よどみになるということ。 177 00:11:14,058 --> 00:11:16,060 それは 言葉をかえると 178 00:11:16,060 --> 00:11:19,730 あの者自身が アラミタマ化していくことに等しい。 179 00:11:19,730 --> 00:11:22,566 そのことは わかるかな? うん。 180 00:11:22,566 --> 00:11:25,569 脈接ぎとしては 絶対に許されないことを 181 00:11:25,569 --> 00:11:28,739 あの男はしているんだ。 はい…。 182 00:11:28,739 --> 00:11:31,075 《でも なぜ伊吹さんは 183 00:11:31,075 --> 00:11:33,244 そんな恐ろしいことをしてまで 184 00:11:33,244 --> 00:11:36,344 強くなろうと しているんだろう…?》 185 00:11:40,084 --> 00:11:42,253 待ってたぜ。 186 00:11:42,253 --> 00:11:45,256 (夜胡)幸人くん ちょっと時間いいですか? 187 00:11:45,256 --> 00:11:48,556 えっ? 君と 話がしたい。 188 00:11:56,767 --> 00:11:59,270 ふい~ さっぱりした~。 189 00:11:59,270 --> 00:12:01,272 春兄 冷えたビールある? 190 00:12:01,272 --> 00:12:05,109 尽義 こちらへ座りなさい。 えっ…。 191 00:12:05,109 --> 00:12:07,445 なんかのお説教か? 192 00:12:07,445 --> 00:12:11,882 朱と会ったみたいだね。 様子はどうだった? 193 00:12:11,882 --> 00:12:15,553 あ~ その件か…。 へいへい。 194 00:12:15,553 --> 00:12:19,890 ん~ まあ あんま いい状況じゃねえよな。 195 00:12:19,890 --> 00:12:23,728 アラミタマを食らう弊害は 確実に体に出てきてるよ。 196 00:12:23,728 --> 00:12:25,730 あの愚か者…! 197 00:12:25,730 --> 00:12:29,400 でも 春兄も朱兄の気持ちは 知ってんだろう。 198 00:12:29,400 --> 00:12:32,069 だからといって 自ら悪鬼と化す所業を 199 00:12:32,069 --> 00:12:34,369 師匠が喜ぶとでも思うかい? 200 00:12:36,407 --> 00:12:38,909 朱兄はただ きっと もう目の前で 201 00:12:38,909 --> 00:12:41,912 誰も死なせたくないだけなんだよ。 202 00:12:41,912 --> 00:12:45,583 尽義… 人は死ぬものだよ。 203 00:12:45,583 --> 00:12:51,383 すべては ただ命脈に戻る それが曲げようのない摂理だ。 204 00:12:53,424 --> 00:12:57,094 あと ここは少しお説教。 幸人くんが わざわざ 205 00:12:57,094 --> 00:12:59,096 僕のところに 来る必要がないくらい 206 00:12:59,096 --> 00:13:02,099 しっかり いろいろと 教えてあげてほしいな。 207 00:13:02,099 --> 00:13:04,268 命脈や朱のこととか。 208 00:13:04,268 --> 00:13:06,270 あ~ そのことね。 209 00:13:06,270 --> 00:13:09,607 どうも 先生面になるのが 柄じゃないんだよな。 210 00:13:09,607 --> 00:13:12,376 いや あの子も それを待っているよ。 211 00:13:12,376 --> 00:13:14,378 覚えてないとは言うけれど 212 00:13:14,378 --> 00:13:17,548 尽義が あんなに大事に 面倒見ていたこと 213 00:13:17,548 --> 00:13:20,885 きっと心のどこかに 刻まれているはずさ。 214 00:13:20,885 --> 00:13:25,056 そんなもんかねぇ…。 215 00:13:25,056 --> 00:13:29,226 ところで ビールは? はあ… まったく…。 216 00:13:29,226 --> 00:13:36,567 ♪~ 217 00:13:36,567 --> 00:13:38,569 《どこに行くんだろう…》 218 00:13:38,569 --> 00:13:42,269 (茶太郎)お~い! 幸人くん こっち こっち。 219 00:13:44,575 --> 00:13:46,577 すごい…。 だろ? 220 00:13:46,577 --> 00:13:50,247 さて 幸人くん この間 初めて会ってから 221 00:13:50,247 --> 00:13:53,417 俺たち 君のことを いろいろと話し合いました。 222 00:13:53,417 --> 00:13:57,588 話し合った結果 やっぱりちゃんと 伝えておこうと思ったんだ。 223 00:13:57,588 --> 00:14:00,091 これは 俺たち2人の総意なんですが。 224 00:14:00,091 --> 00:14:02,593 お前とは同じくらいの年だし 225 00:14:02,593 --> 00:14:04,762 もっと仲よく なれるんじゃないかって。 226 00:14:04,762 --> 00:14:07,264 えっ? それって と… とも…。 227 00:14:07,264 --> 00:14:10,267 そう 友達です。 仲よくしようぜ。 228 00:14:10,267 --> 00:14:12,203 はっ…! 229 00:14:12,203 --> 00:14:19,210 《友達…! いや でも また僕の力が暴走したら…》 230 00:14:19,210 --> 00:14:23,214 (茶太郎)お前は先生の 更に先生の息子だろう? 231 00:14:23,214 --> 00:14:25,716 なら 俺たちと同じ一門だ。 232 00:14:25,716 --> 00:14:29,553 よかったら 一緒に先生から 脈接ぎのこと教わらないか。 233 00:14:29,553 --> 00:14:34,391 でも 僕は一応 尽義さんから教わってるから。 234 00:14:34,391 --> 00:14:38,062 アレはダメだ。 うん アレはダメだと思う。 235 00:14:38,062 --> 00:14:40,064 ハハ…。 236 00:14:40,064 --> 00:14:42,399 君は とても素質がありそうだから 237 00:14:42,399 --> 00:14:45,069 鞍馬先生みたいに筋道立てて 238 00:14:45,069 --> 00:14:48,405 正道を教えてくれる人のほうが いいんじゃないですか? 239 00:14:48,405 --> 00:14:52,243 どんな道でもそうですが 師匠選びは大事ですよ? 240 00:14:52,243 --> 00:14:54,578 うんうん。 まあでも 241 00:14:54,578 --> 00:14:57,248 どちらにしても俺たち お前の実力を 242 00:14:57,248 --> 00:14:59,416 一度ちゃんと 確かめておきたいんだよ。 243 00:14:59,416 --> 00:15:03,921 ですから この修行場に 来てもらいました。 修行場? 244 00:15:03,921 --> 00:15:06,590 ああ。 脈接ぎとしての 力を測るのには 245 00:15:06,590 --> 00:15:09,290 ここが最適だって 先生は言っていた。 246 00:15:12,363 --> 00:15:15,366 あの…。 まあ見てな。 247 00:15:15,366 --> 00:15:18,766 万物、 大道を恃みて生ず。 248 00:15:22,873 --> 00:15:25,073 むむむ…。 249 00:15:27,211 --> 00:15:29,211 えっ? 250 00:15:31,715 --> 00:15:34,718 ふぅ… とまあ こんなもんだ。 251 00:15:34,718 --> 00:15:36,887 どうだ すごいだろう。 はあ…。 252 00:15:36,887 --> 00:15:39,723 ハハ… 茶太郎の力が足りないから 253 00:15:39,723 --> 00:15:42,893 幸人くんも いまいち ピンときていないんですよ。 むっ。 254 00:15:42,893 --> 00:15:46,063 今度は俺の術を見ていてください。 255 00:15:46,063 --> 00:15:50,568 万物、 大道を恃みて生ず。 256 00:15:50,568 --> 00:15:52,568 むっ…。 257 00:15:54,905 --> 00:15:57,305 むう… フンッ。 258 00:15:59,243 --> 00:16:01,912 どうです!? 茶太郎のより大きいでしょう? 259 00:16:01,912 --> 00:16:05,583 俺と大して違わないよ! それに 幹の太さなら 260 00:16:05,583 --> 00:16:08,752 俺のほうが太いからな! また負け惜しみを! 261 00:16:08,752 --> 00:16:11,088 だいたい君は いつもそうだ。 262 00:16:11,088 --> 00:16:14,191 じゃんけんで負けたのに 後出ししたって難癖つけて 263 00:16:14,191 --> 00:16:16,360 風呂掃除を渋って。 お前だって 264 00:16:16,360 --> 00:16:19,863 この間 俺が先生に褒められた 庭掃除をけなして。 265 00:16:19,863 --> 00:16:23,033 なにい? このお。 まあまあ。 266 00:16:23,033 --> 00:16:25,035 幸人くんは どっちが すごいと思います!? 267 00:16:25,035 --> 00:16:27,037 俺だよな!? アハハ…。 268 00:16:27,037 --> 00:16:30,374 そ… それより この術は いったい どういうものなの? 269 00:16:30,374 --> 00:16:33,377 わかりやすく教えてよ。 270 00:16:33,377 --> 00:16:35,713 いいでしょう。 やっぱり先生から 271 00:16:35,713 --> 00:16:38,215 ちゃんと基礎を学んだほうが いいですね。 272 00:16:38,215 --> 00:16:42,052 心を空っぽにして 命脈の存在を感じるんだ。 273 00:16:42,052 --> 00:16:45,723 そして 体を解放して その力を種に流し込む。 274 00:16:45,723 --> 00:16:47,891 そうすると木が生える。 わかる? 275 00:16:47,891 --> 00:16:49,893 な… なるほど。 276 00:16:49,893 --> 00:16:51,895 《よくは わからないけど…。 277 00:16:51,895 --> 00:16:54,732 ただ さっき鞍馬さんに 命脈の存在を 278 00:16:54,732 --> 00:16:58,068 感じさせてもらったからかな? なんとなく…》 279 00:16:58,068 --> 00:17:01,071 この辺でいいか。 思いっきりやっていいぞ。 280 00:17:01,071 --> 00:17:03,407 まあ いきなり 俺たちぐらいまでやるのは 281 00:17:03,407 --> 00:17:05,409 難しいと思いますけどね。 282 00:17:05,409 --> 00:17:07,411 《力を流し込む。 283 00:17:07,411 --> 00:17:10,080 これは どうすればいいか わかる…》 284 00:17:10,080 --> 00:17:14,685 万物、 大道を恃みて生ず。 285 00:17:14,685 --> 00:17:16,685 おっ? 286 00:17:20,524 --> 00:17:24,324 あやかいな! まあ ここまでは当然ですね。 287 00:17:26,697 --> 00:17:29,197 へぇ~。 これは なかなか…。 288 00:17:31,702 --> 00:17:33,702 えっ? ちょ ちょっと これは…。 289 00:17:36,206 --> 00:17:38,876 こんなの見たことない…。 幸人くん! 290 00:17:38,876 --> 00:17:42,046 このままだと この修行場が メチャクチャになってしまいます! 291 00:17:42,046 --> 00:17:44,048 えっ? えっ? 止めてくれ! 292 00:17:44,048 --> 00:17:46,383 お前の力がすごいのは わかったから! 293 00:17:46,383 --> 00:17:49,553 ち… 違うっ。 止まらなくて! (夜胡/茶太郎)えっ!? 294 00:17:49,553 --> 00:17:52,389 止まれ! 止まれ! 止まれ! 止まれ! 止まれ! 止まれ~! 295 00:17:52,389 --> 00:17:54,391 (茶太郎/夜胡)うわっ! 296 00:17:54,391 --> 00:17:57,394 ♪~ 297 00:17:57,394 --> 00:17:59,396 幸人くん! 298 00:17:59,396 --> 00:18:01,899 ク… クソッ 止まれ! 止まってくれよ! 299 00:18:01,899 --> 00:18:04,068 僕は こんなの望んでいない! 300 00:18:04,068 --> 00:18:06,070 こんなの…。 301 00:18:06,070 --> 00:18:09,239 ♪~ 302 00:18:09,239 --> 00:18:12,676 やれやれ…。 おい 未熟者! 303 00:18:12,676 --> 00:18:15,346 自分じゃ どうしようもないことが あったらさ 304 00:18:15,346 --> 00:18:18,849 素直に周りに 助けてくださいって言えよ。 305 00:18:18,849 --> 00:18:23,187 そうしたら この偉い偉い お師匠様が助けてやるからさ。 306 00:18:23,187 --> 00:18:26,857 お前が覚えることは まず それだな。 307 00:18:26,857 --> 00:18:29,026 尽義さん…? 308 00:18:29,026 --> 00:18:31,028 調和だよ 調和。 309 00:18:31,028 --> 00:18:35,699 力は出すだけじゃない 整えないとな。 310 00:18:35,699 --> 00:18:38,202 俺と一緒にやってみな。 311 00:18:38,202 --> 00:18:41,372 ほれ 集中 集中。 312 00:18:41,372 --> 00:18:44,541 (2人)惚たり恍たり、 中に象あり 313 00:18:44,541 --> 00:18:47,711 恍たり惚たり、 中に物あり 314 00:18:47,711 --> 00:18:50,711 窈たり冥たり、 中に精あり。 315 00:18:54,385 --> 00:18:57,721 そうさ お前なら出来るはずさ。 316 00:18:57,721 --> 00:19:04,561 ♪~ 317 00:19:04,561 --> 00:19:07,898 芽が出て膨らんで 花が咲いてっと…。 318 00:19:07,898 --> 00:19:12,169 自然はさ そうやって 元に戻りたがるんだよ。 319 00:19:12,169 --> 00:19:15,172 なっ? できたじゃねえか。 うっ。 320 00:19:15,172 --> 00:19:18,842 (尽義)さて 俺は春兄と飲んでくるわ。 321 00:19:18,842 --> 00:19:21,678 お前は ソイツらと遊んでいな。 322 00:19:21,678 --> 00:19:24,014 じゃ そゆことで~。 323 00:19:24,014 --> 00:19:28,314 尽義さん! その…。 ありがとう… ございます…。 324 00:19:30,354 --> 00:19:32,689 へいへ~い。 あっ! 325 00:19:32,689 --> 00:19:35,689 あの… ごめんね 大丈夫? 326 00:19:39,196 --> 00:19:41,365 すごい! 超すげえ! えっ? 327 00:19:41,365 --> 00:19:44,368 君は本当にすごい力を 持ってるんですね! えっ? 328 00:19:44,368 --> 00:19:47,538 修行始めて数日って マジかよ! えっ? 329 00:19:47,538 --> 00:19:51,375 さすがは先生の 更に先生の息子だけありますね。 330 00:19:51,375 --> 00:19:53,710 俺らも負けてられねえな! 331 00:19:53,710 --> 00:19:57,714 えっと… 2人とも 僕のこと怖くないの? 332 00:19:57,714 --> 00:20:00,551 怖い? なんでですか? だって…。 333 00:20:00,551 --> 00:20:03,053 (茶太郎)なあ お前 本当に俺たちと一緒に 334 00:20:03,053 --> 00:20:05,055 先生の弟子にならないか? 335 00:20:05,055 --> 00:20:09,393 お前とだったら うまくやってけると思うな! 336 00:20:09,393 --> 00:20:16,066 《そうか… この子たちは 僕のことが怖くないのか…。 337 00:20:16,066 --> 00:20:18,235 そうか…》 338 00:20:18,235 --> 00:20:20,904 幸人くん? どうかしましたか? 339 00:20:20,904 --> 00:20:23,073 (幸人)なんでもないよ。 340 00:20:23,073 --> 00:20:26,910 そうだね。 僕たちは うまくやっていけるよね。 341 00:20:26,910 --> 00:20:29,580 じゃあ…。 でも…。 342 00:20:29,580 --> 00:20:32,583 ((そうさ お前なら出来るはずさ)) 343 00:20:32,583 --> 00:20:36,920 フッ… まあ 当分は あの師匠でいいかな? 344 00:20:36,920 --> 00:20:40,090 (2人)えっ? えっ? え~! 345 00:20:40,090 --> 00:20:42,259 (茶太郎)なんで あんなヤツを! (夜胡)本当にいいんですか!? 346 00:20:42,259 --> 00:20:44,261 (茶太郎)考え直してくれ~! 347 00:20:44,261 --> 00:20:46,261 クシュンッ! んっ? 348 00:22:16,720 --> 00:22:21,558 ♪~ 349 00:22:21,558 --> 00:22:24,558 (イビキ) 350 00:22:27,064 --> 00:22:29,064 やれやれ…。 351 00:22:32,903 --> 00:22:37,074 はあ~ 今日は疲れたな~。 幸人くん 遅いですね。 352 00:22:37,074 --> 00:22:40,074 (幸人)お待たせ… えっと…。 353 00:22:42,579 --> 00:22:46,279 何 緊張してんだよ。 おけは そこにありますよ。 354 00:22:48,251 --> 00:22:50,587 おじゃま… します…。 355 00:22:50,587 --> 00:22:52,923 なあ 本土って マジでミタマいねえの? 356 00:22:52,923 --> 00:22:54,925 えっ? う… うん。 357 00:22:54,925 --> 00:22:58,095 少なくとも 僕が見たことはなかったかな…。 358 00:22:58,095 --> 00:23:00,263 (夜胡)都会じゃ 人の気が多すぎて 359 00:23:00,263 --> 00:23:03,100 命脈を感じるのも 一苦労そうですね。 360 00:23:03,100 --> 00:23:06,436 この島じゃ ごく当たり前にミタマがいるよね。 361 00:23:06,436 --> 00:23:08,772 アラミタマのように 実体化しないかぎり 362 00:23:08,772 --> 00:23:11,274 普通の人には 見えませんけどね。 363 00:23:11,274 --> 00:23:14,711 ハハ… あやかい島だろ。 あやかい? 364 00:23:14,711 --> 00:23:17,381 (茶太郎)あやかいは あやかいだ。 (幸人)なんですか それ。 365 00:23:17,381 --> 00:23:20,381 (夜胡)あやかいな~。 (茶太郎)あやかいよな~。 366 00:23:28,058 --> 00:23:31,561 《これは…。 367 00:23:31,561 --> 00:23:34,398 命脈のときの感覚といい 368 00:23:34,398 --> 00:23:38,735 単に師匠の息子というだけでは 異質すぎる…。 369 00:23:38,735 --> 00:23:42,035 彼は いったい何者なんだ…》 370 00:23:49,579 --> 00:23:54,879 師匠 俺… うまくやれるかな…。