1 00:00:01,435 --> 00:00:07,724 ♬~ 2 00:01:40,417 --> 00:01:42,419 (インタビュアー)今年で20周年を迎える→ 3 00:01:42,419 --> 00:01:45,422 学生落語選手権大会 可楽杯。 4 00:01:46,456 --> 00:01:53,430 例年の参加規定は 18歳以上の 短大 大学 専門学校生ということでしたが…。 5 00:01:53,430 --> 00:01:56,400 (阿良川一生) ええ そう聞いておりましたが→ 6 00:01:56,400 --> 00:02:01,388 私の意向で 高校生まで出場枠を広げていただいた。 7 00:02:01,388 --> 00:02:05,392 私自身 アマチュア… しかも 若い世代の落語を見る機会なんて→ 8 00:02:05,392 --> 00:02:07,411 そうないんでね。 9 00:02:07,411 --> 00:02:12,416 可能なら より広い層の落語を見たいと わがままを言いまして。 10 00:02:12,416 --> 00:02:14,418 そうなんですね。 11 00:02:14,418 --> 00:02:17,404 (一生)想像と違うかな? (インタビュアー)えっ? 12 00:02:17,404 --> 00:02:19,406 (一生)よく言われるんだよ。 13 00:02:19,406 --> 00:02:22,426 もっと怖い人だと思ってたとね。 14 00:02:22,426 --> 00:02:26,430 これでも 私 人を笑わせる商売の者ですから。 15 00:02:26,430 --> 00:02:29,416 ええ… そう緊張しないで。 リラックス リラックス。 16 00:02:29,416 --> 00:02:32,436 す… すみません。 17 00:02:32,436 --> 00:02:37,407 では なぜ今年は 審査員を務めようと思われたんですか? 18 00:02:37,407 --> 00:02:43,447 20周年という節目の年でしたし 何より 若い世代に落語の良さを伝えたい。 19 00:02:43,447 --> 00:02:47,417 若い人たちのほとんどが 落語を見たことがない。 20 00:02:47,417 --> 00:02:51,405 これはね 由々しきことだと思うんですよ。 21 00:02:51,405 --> 00:02:53,423 なるほど…。 22 00:02:53,423 --> 00:02:58,428 若い世代への落語の訴求に 大変関心を持ってらっしゃるんですね。 23 00:02:58,428 --> 00:03:01,431 当然です。 考えてもみてください。 24 00:03:01,431 --> 00:03:06,386 新しいお客さまを呼べない芸能に 未来がありますか? 25 00:03:06,386 --> 00:03:11,391 娯楽があふれる現代で 落語という文化の火を絶やさないために→ 26 00:03:11,391 --> 00:03:14,394 やれることをやらないとね。 27 00:03:15,429 --> 00:03:17,464 (一生)ああ そうだ。 28 00:03:17,464 --> 00:03:22,419 若い世代が感じる 今の落語界についても 伺いたいね。 29 00:03:22,419 --> 00:03:27,441 大会の優勝者と私が話す時間を設ける っていうのは どうですか? 30 00:03:27,441 --> 00:03:29,493 えっ… 本当ですか!? (スタッフのざわめき) 31 00:03:29,493 --> 00:03:31,545 〓もちろん。 32 00:03:31,545 --> 00:03:35,482 〓では 優勝者は 私との歓談を特典にいたしましょう。 33 00:03:35,482 --> 00:03:37,434 〓(インタビュアー)すごい! 34 00:03:37,434 --> 00:03:40,437 (阿良川ぐりこ)なるほど。 相変わらず手広くやってんだな。 35 00:03:41,421 --> 00:03:45,442 (ぐりこ)それで この大会に出ようと 師匠の許しをもらいに来たってわけだ。 36 00:03:45,442 --> 00:03:47,444 (桜咲朱音)そうです。 37 00:03:47,444 --> 00:03:52,449 (ぐりこ)悪いこと言わねえから 帰るか 俺と一緒に庭掃除してたほうがいいな。 38 00:03:52,449 --> 00:03:54,418 何? その2択。 39 00:03:54,418 --> 00:03:58,438 だって この可楽杯ってのは アマチュアの大会だろ? 40 00:03:58,438 --> 00:04:00,424 この大会に出るってことは→ 41 00:04:00,424 --> 00:04:04,411 「私は プロじゃありません。 アマチュアです」 って宣言するようなもんだ。 42 00:04:04,411 --> 00:04:08,415 それってよ 不義理なことだと 俺は思う。 43 00:04:10,434 --> 00:04:15,405 (ぐりこ)それによ 優勝したら 一生師匠と歓談するとか言ってたろ? 44 00:04:15,405 --> 00:04:17,407 拷問だよ 拷問。 45 00:04:17,407 --> 00:04:19,392 やめとけ やめとけ。 46 00:04:19,392 --> 00:04:21,445 私の目的は それです。 47 00:04:21,445 --> 00:04:24,414 目的って… 一生師匠と話すのか? 48 00:04:24,414 --> 00:04:26,450 何 話すんだよ? 49 00:04:26,450 --> 00:04:30,403 なんで おっ父を破門にしたのか その理由。 50 00:04:30,403 --> 00:04:32,405 おまえ…。 51 00:04:32,405 --> 00:04:34,424 ありがとう。 えっ? 52 00:04:34,424 --> 00:04:38,445 私のことを思って止めてくれてるって 分かってます。 53 00:04:38,445 --> 00:04:42,432 でも こんなチャンス 次 いつ来るか分かんない。 54 00:04:42,432 --> 00:04:45,402 だから… ごめんなさい! 55 00:04:45,402 --> 00:04:47,437 なっ… おい! 56 00:04:47,437 --> 00:04:49,406 《褒められたことじゃないのは分かってる》 57 00:04:49,406 --> 00:04:52,409 《だけど それでも このチャンスを逃したくない》 58 00:04:52,409 --> 00:04:54,411 《だから なんとか 師匠から…!》 59 00:04:58,448 --> 00:05:00,417 (阿良川志ぐま)出たらいいんじゃないか? 60 00:05:00,417 --> 00:05:02,419 えっ… いいんですか? 61 00:05:02,419 --> 00:05:04,421 だから そう言ってるだろ。 62 00:05:04,421 --> 00:05:08,425 俺が言いたいことは 全部 ぐりこが言っちまったしな。 63 00:05:08,425 --> 00:05:12,445 えっ!? あっ… 聞いてたんですか。 64 00:05:12,445 --> 00:05:16,433 あんなにでかい声で話してたら 嫌でも聞こえる。 65 00:05:16,433 --> 00:05:20,437 まあ 聞いていなくても 返事は変わらんかっただろうがな。 66 00:05:20,437 --> 00:05:24,457 真幸ちゃんも言ってたろ。 止めても無駄だって。 67 00:05:24,457 --> 00:05:26,409 師匠…。 68 00:05:26,409 --> 00:05:31,398 ただし 可楽杯出場を認める代わりに 1つ 条件を出す。 69 00:05:32,566 --> 00:05:34,401 『寿限無』だ。 70 00:05:34,401 --> 00:05:37,404 その大会 『寿限無』で勝ってこい。 71 00:05:38,421 --> 00:05:43,443 寿限無 寿限無 五劫のすり切れず…。 72 00:05:43,443 --> 00:05:45,445 《『寿限無』…》 73 00:05:45,445 --> 00:05:47,430 (志ぐま)どうした? 自信がないか? 74 00:05:47,430 --> 00:05:50,467 あっ… いえ やれます! 75 00:05:50,467 --> 00:05:52,435 『寿限無』で 必ず優勝してみせます! 76 00:05:52,435 --> 00:05:56,439 そうと決まれば 稽古に励め。 はい! 77 00:05:57,440 --> 00:05:59,442 失礼します! 78 00:06:07,450 --> 00:06:10,420 (志ぐま)柄にもねえことやりやがって。 79 00:06:10,420 --> 00:06:15,425 ったく 相変わらず がむしゃらだな あんたは…。 80 00:06:17,444 --> 00:06:21,464 《『寿限無』は 一つの決まり文句を繰り返すことで→ 81 00:06:21,464 --> 00:06:24,434 どれだけ笑いを取れるかが肝になる噺》 82 00:06:24,434 --> 00:06:26,419 《つまり…→ 83 00:06:26,419 --> 00:06:30,423 右ストレート一本だけで勝ってこい っていうこと》 84 00:06:30,423 --> 00:06:32,425 許可が出た!? 85 00:06:32,425 --> 00:06:35,445 さっきは ごめんなさい。 私もカーッとなってて…。 86 00:06:35,445 --> 00:06:39,449 いやいや… まあ 師匠がいいなら いいんだけどよ…。 87 00:06:39,449 --> 00:06:44,421 しかし 『寿限無』をやれってのは きついな。 88 00:06:44,421 --> 00:06:49,459 落語を知らなくても『寿限無』は知ってる って人がいるくらい有名な噺だ。 89 00:06:49,459 --> 00:06:54,431 みんな知ってるせいで そんなにウケないから 『寿限無』は寄席でも めったにかからない。 90 00:06:54,431 --> 00:06:57,434 正直 賞レースでやるような噺じゃねえよ。 91 00:06:57,434 --> 00:06:59,436 それでも…→ 92 00:06:59,436 --> 00:07:03,440 師匠に 『寿限無』で勝つって言いましたから やるしかないです! 93 00:07:03,440 --> 00:07:07,444 ヘッ…。 ああ そうですか。 なら しょうがねえな。 94 00:07:07,444 --> 00:07:09,429 行くぞ。 95 00:07:09,429 --> 00:07:11,448 えっ… どこに? 96 00:07:11,448 --> 00:07:14,417 (ぐりこ)こぐま兄さんのところだ。 ほらよ。 おおっ…。 97 00:07:14,417 --> 00:07:16,419 こぐま兄さん? なんで? 98 00:07:16,419 --> 00:07:18,455 (ぐりこ)なんでもクソもねえよ。 99 00:07:18,455 --> 00:07:23,460 こぐま兄さんは 志ぐま一門の寺子屋だぜ。 あっ…。 100 00:07:24,444 --> 00:07:26,429 (バイクの走行音) 101 00:07:26,429 --> 00:07:29,432 なんせ 偏差値70超えの元東大生! 102 00:07:29,432 --> 00:07:31,401 東大!? 103 00:07:31,401 --> 00:07:33,403 しかも 落研出身! 104 00:07:33,403 --> 00:07:35,405 ええっ? (ぐりこ)お・ち・け・ん! 105 00:07:36,406 --> 00:07:38,408 (ぐりこの声)今回の話にうってつけだろ? 106 00:07:38,408 --> 00:07:42,395 この時間なら 図書館にいるはずだ。 話 聞きに行こうぜ。 107 00:07:42,395 --> 00:07:44,397 ぜってえ 力になってくれる。 108 00:07:48,468 --> 00:07:50,420 (阿良川こぐま)いや ならないから。 109 00:07:50,420 --> 00:07:52,422 そこをなんとか! (ぐりこ)頼みますよ 兄さん! 110 00:07:52,422 --> 00:07:54,424 やだ。 111 00:07:54,424 --> 00:07:59,429 事情は知らないけど 入門が決まってるのに 素人の大会に出るなんて 意識低い。 112 00:07:59,429 --> 00:08:02,432 あり得ない。 信じられない。 うわっ…! あっ…! 113 00:08:02,432 --> 00:08:04,401 (こぐま)意味分かんない。 うっ…! 114 00:08:04,401 --> 00:08:07,454 あの… 思ってた感じと違うんすけど…。 115 00:08:07,454 --> 00:08:09,406 兄さん 言う時は言う人なんだ…。 116 00:08:09,406 --> 00:08:12,392 (こぐま)聞いてる? (ぐりこ・朱音)はい! すいません! 117 00:08:12,392 --> 00:08:15,412 (こぐま)大体 君の教育は 享二の仕事でしょ。 118 00:08:15,412 --> 00:08:18,415 職務怠慢。 何をやってるんだか。 119 00:08:18,415 --> 00:08:22,419 お言葉ですけど ここにいないからって 兄弟子のことを呼び捨ては…。 120 00:08:22,419 --> 00:08:24,421 (ぐりこ)馬鹿! 121 00:08:24,421 --> 00:08:27,490 こぐま兄さんは 享二兄さんの兄弟子! えっ!? 122 00:08:27,490 --> 00:08:29,426 (ぐりこ)年齢も芸歴も こぐま兄さんが上だ! 123 00:08:29,426 --> 00:08:31,428 があーっ…! 124 00:08:31,428 --> 00:08:33,430 ごめんね 威厳がなくて…。 125 00:08:33,430 --> 00:08:35,699 (朱音・ぐりこ)す… すみませんでした! 126 00:08:35,699 --> 00:08:37,417 (こぐま)いいよ 気にしてないから。 127 00:08:37,417 --> 00:08:40,387 「享二兄さん」のところに行っておいでよ。 128 00:08:40,387 --> 00:08:42,405 そう言わず… お願いします! 129 00:08:42,405 --> 00:08:45,392 私 どうしても可楽杯で勝ちたくて…! 130 00:08:45,392 --> 00:08:47,394 (こぐま)知らないよ そんなこ…。 131 00:08:48,445 --> 00:08:51,414 だから なんとか! 分かった。 いいよ。 132 00:08:51,414 --> 00:08:53,416 えっ? (ぐりこ)えっ!? 133 00:08:53,416 --> 00:08:58,405 何してるの? この後 落語会なんだ。 やるなら 早くしよう。 134 00:09:00,457 --> 00:09:03,426 (こぐま)なるほど。 事情は分かった。 135 00:09:03,426 --> 00:09:05,428 じゃあ まずは 『寿限無』を見せて。 136 00:09:05,428 --> 00:09:07,414 えっ!? こ こ こ… ここでですか? 137 00:09:07,414 --> 00:09:10,433 (こぐま)だって 見ないと 助言のしようがないし。 138 00:09:10,433 --> 00:09:12,419 …分かりました。 やりますよ。 139 00:09:19,442 --> 00:09:24,447 「ねえ おまえさん どうするんだい? もう 子供が生まれて7日がたつんだよ」。 140 00:09:24,447 --> 00:09:26,449 「ああ… もう初七日か」。 141 00:09:26,449 --> 00:09:29,419 「馬鹿だねえ。 お七夜っていうんだよ」。 142 00:09:29,419 --> 00:09:31,421 「お七夜? はあ…」。 143 00:09:31,421 --> 00:09:33,423 (ぐりこ)〈『寿限無』〉 144 00:09:33,423 --> 00:09:36,426 〈和尚に息子の名付けの相談をした八五郎〉 145 00:09:36,426 --> 00:09:39,462 〈縁起のいい名前の候補を たくさんもらい→ 146 00:09:39,462 --> 00:09:44,417 それを全部詰め込んだ長い名前を つけてしまったことで起こる騒動〉 147 00:09:44,417 --> 00:09:47,437 「僕の頭 ぶって コブこさえたんだ」 「なんだって?」。 148 00:09:47,437 --> 00:09:51,424 「うちの寿限無 寿限無 五劫のすり切れず 海砂利水魚の水行末…」。 149 00:09:51,424 --> 00:09:55,445 (ぐりこ)《この噺の肝は なんといっても この言い立て》 150 00:09:55,445 --> 00:09:58,448 《となると 必要になるのが しゃべりの技術》 151 00:09:58,448 --> 00:10:02,418 《この長ぜりふをかまずに 一言一句 粒立てて→ 152 00:10:02,418 --> 00:10:04,404 リズミカルにテンポ良く発声する》 153 00:10:04,404 --> 00:10:06,456 「頭を殴ったってのかい!?」 「えっ 何!?」。 154 00:10:06,456 --> 00:10:10,426 「うちの寿限無 寿限無 五劫のすり切れず 海砂利水魚の水行末 雲行末 風来末→ 155 00:10:10,426 --> 00:10:12,428 食う寝るところに住むところ→ 156 00:10:12,428 --> 00:10:14,564 やぶら小路のぶら小路 パイポパイポ…」。 157 00:10:14,564 --> 00:10:17,433 《いや でも この出来なら…》 158 00:10:17,433 --> 00:10:19,469 「グーリンダイの ポンポコナーのポンポコピーの→ 159 00:10:19,469 --> 00:10:22,438 長久命の長助が!? えっ どれ 金ちゃん コブ見せてみろ」。 160 00:10:22,438 --> 00:10:24,440 「ん!?」。 161 00:10:24,440 --> 00:10:26,442 「コブなんか ねえじゃねえか」。 162 00:10:26,442 --> 00:10:29,412 「ううっ… あんまり名前が長いから→ 163 00:10:29,412 --> 00:10:31,414 コブが引っ込んじゃった」。 164 00:10:31,414 --> 00:10:33,416 (拍手) (こぐま)うん すごいね。 165 00:10:33,416 --> 00:10:35,418 はあっ…! 166 00:10:35,418 --> 00:10:38,438 こんな場所で 一席やり切るなんて すごい心臓。 167 00:10:38,438 --> 00:10:41,441 えっ? でも 兄さんが…。 168 00:10:41,441 --> 00:10:44,427 稽古してる動画を見せて って意味だったんだけど→ 169 00:10:44,427 --> 00:10:47,430 いきなり 噺 始めたから びっくりしたよ。 170 00:10:47,430 --> 00:10:50,416 なら 止めてくださいよ! 恥っず~! 171 00:10:50,416 --> 00:10:53,386 どうでした? 正直 学生相手なら…。 172 00:10:53,386 --> 00:10:55,388 甘いね。 173 00:10:56,406 --> 00:10:58,408 『寿限無』は基礎的な落語。 174 00:10:58,408 --> 00:11:01,461 落語初心者が覚える噺だ。 175 00:11:01,461 --> 00:11:04,414 そして 可楽杯に来る客の大半は 出場者と同じく→ 176 00:11:04,414 --> 00:11:08,434 大学や高校で部活などに所属する 落語経験者。 177 00:11:08,434 --> 00:11:10,436 つまり→ 178 00:11:10,436 --> 00:11:13,423 客のほとんどが『寿限無』をやれる。 179 00:11:13,423 --> 00:11:15,425 みんな 名人たちの『寿限無』を聞いて覚えるから→ 180 00:11:15,425 --> 00:11:17,427 耳も肥えてる。 181 00:11:17,427 --> 00:11:20,413 そんな客相手にウケを取るのは 簡単じゃない。 182 00:11:20,413 --> 00:11:22,415 それと もう一つ。 183 00:11:22,415 --> 00:11:27,437 可楽杯は 予選と決勝 2回 審査があるということ。 184 00:11:27,437 --> 00:11:30,406 プロの審査が入るのは決勝だけだけど→ 185 00:11:30,406 --> 00:11:33,409 見に来る客は ほぼ同じ顔ぶれ。 186 00:11:33,409 --> 00:11:37,413 当然 他の出場者は 予選と決勝で噺を変えてくる。 187 00:11:37,413 --> 00:11:41,401 でも 『寿限無』で勝ってこいってことは 予選も決勝もってことだよね。 188 00:11:41,401 --> 00:11:43,403 はい。 189 00:11:43,403 --> 00:11:48,424 ただでさえ不利な『寿限無』なのに 予選と決勝で同じ噺をしないといけない。 190 00:11:48,424 --> 00:11:53,429 2回目となれば客席の反応も落ちるし それは審査にも影響する。 191 00:11:54,430 --> 00:11:56,432 そもそも 可楽杯で勝つなら→ 192 00:11:56,432 --> 00:11:59,402 やるのが難しい噺や いろんなくすぐりを足せる噺だ。 193 00:11:59,402 --> 00:12:01,404 『寿限無』は向いてないよ。 194 00:12:01,404 --> 00:12:07,427 でも 師匠のことだから 『寿限無』を選んだ理由があるはず…。 195 00:12:07,427 --> 00:12:10,446 けど やっぱ 難しいですよね。 196 00:12:10,446 --> 00:12:13,449 どうしよう… 言い立てのキレを上げるとか? 197 00:12:14,417 --> 00:12:17,453 君 『寿限無』の元々のサゲ 知ってる? 198 00:12:17,453 --> 00:12:20,406 えっ? さっきのじゃないんですか? 199 00:12:20,406 --> 00:12:23,459 違う。 元々のサゲは…→ 200 00:12:23,459 --> 00:12:25,428 寿限無が死ぬんだ。 201 00:12:25,428 --> 00:12:29,499 (風の音) 202 00:12:29,499 --> 00:12:34,420 (こぐま)成長した寿限無は 友達と2人で川に落ち 溺れる。 203 00:12:34,420 --> 00:12:37,473 友達は すぐに助けを呼べたが→ 204 00:12:37,473 --> 00:12:42,478 寿限無は 名前が長すぎるせいで 助けを呼ぶのに時間がかかって 帰らぬ人に。 205 00:12:43,446 --> 00:12:47,450 子の幸せを願い つけた名前のせいで 子が死ぬ。 206 00:12:48,468 --> 00:12:52,455 「過ぎたるは及ばざるがごとし」の 皮肉が込められた噺だよ。 207 00:12:52,455 --> 00:12:54,457 初めて知りました…。 208 00:12:54,457 --> 00:12:56,459 不勉強だね。 209 00:12:56,459 --> 00:12:59,462 君は 噺に興味がない? 深く知りたいと思わないの? 210 00:12:59,462 --> 00:13:01,464 それは…。 211 00:13:01,464 --> 00:13:04,434 さっき 君の落語を聞いてて思ったけどさ→ 212 00:13:04,434 --> 00:13:09,455 君の言い立ては いまだ音だね。 言葉になっていない。 213 00:13:09,455 --> 00:13:11,441 助言は ここまで。 214 00:13:11,441 --> 00:13:14,444 あとは 自分でよく悩み 考えなよ。 215 00:13:14,444 --> 00:13:17,447 「学は及ばざるがごとくせよ」だ。 216 00:13:17,447 --> 00:13:19,465 あの…。 何? 217 00:13:19,465 --> 00:13:22,435 すいません めっちゃ ありがたいんですけど→ 218 00:13:22,435 --> 00:13:27,440 あんなに嫌がってたのに なんで よくしてくれるんだろうって…。 219 00:13:29,459 --> 00:13:32,462 (阿良川志ん太) こぐまは よく勉強してるな。 220 00:13:35,431 --> 00:13:37,400 …別に。 221 00:13:37,400 --> 00:13:40,386 ただ 僕が根に持つタイプだった ってだけだよ。 222 00:13:42,422 --> 00:13:45,425 (こぐま)じゃあ 僕 行くから。 あとは どうぞ ご勝手に。 223 00:13:45,425 --> 00:13:48,411 (ぐりこ)すみません 兄さん。 ありがとうございます! 224 00:13:48,411 --> 00:13:50,413 あの…! (こぐま・ぐりこ)ん? 225 00:13:50,413 --> 00:13:53,416 すみません もう一個 お願いが…。 226 00:13:56,419 --> 00:14:00,423 (ぐりこ)兄さんの高座を勉強させてくれって 言い出すとはな。 227 00:14:00,423 --> 00:14:03,426 だって 気になるじゃないですか。 228 00:14:03,426 --> 00:14:08,431 まだ言葉になってないって意味 私 まだ ちゃんと分かってないし…。 229 00:14:08,431 --> 00:14:12,368 (ぐりこ)だから 見て勉強しようってんだろ? おまえって ホント 単純だよな。 230 00:14:12,368 --> 00:14:14,437 悪いですか? 231 00:14:14,437 --> 00:14:16,406 いや 大正解。 232 00:14:16,406 --> 00:14:21,477 あんなに一つの噺に向き合う落語家 俺は こぐま兄さんしか知らねえよ。 233 00:14:21,477 --> 00:14:23,396 〓♬~(出囃子) (ぐりこ)おっ。 234 00:14:23,396 --> 00:14:26,399 高座は勉強になるし それに こぐま兄さんは…。 235 00:14:28,401 --> 00:14:30,403 (拍手) あっ…。 236 00:14:30,403 --> 00:14:33,473 (ぐりこ)高座の上じゃあ 別人だ。 237 00:14:33,473 --> 00:14:36,476 〓♬~(出囃子) 238 00:14:38,478 --> 00:14:43,416 〓♬~(出囃子) (拍手) 239 00:14:43,416 --> 00:14:47,403 ようこそ お運びいただきまして ありがとうございます。 240 00:14:47,403 --> 00:14:49,405 《あれが こぐま兄さん!?》 241 00:14:49,405 --> 00:14:51,457 《さっきまでと全然違う!》 242 00:14:51,457 --> 00:14:54,427 「前座は人にあらず」という言葉があります。 243 00:14:54,427 --> 00:14:58,414 今どき 時代錯誤な言葉ではございますが→ 244 00:14:58,414 --> 00:15:03,403 一人前の落語家になるには それだけ厳しい修業に耐える必要がある。 245 00:15:03,403 --> 00:15:07,390 ですが この修業も 昔のほうが厳しかったそうで。 246 00:15:07,390 --> 00:15:10,409 江戸の時分に 三笑亭可楽という落語家がおりまして…。 247 00:15:10,409 --> 00:15:12,412 えっ!? 248 00:15:12,412 --> 00:15:15,398 最も古い職業落語家としても 知られています。 249 00:15:15,398 --> 00:15:18,401 えー この可楽 当時は大変な人気で…。 250 00:15:19,418 --> 00:15:22,422 可楽杯の由来だな。 知らなかったのか? 251 00:15:22,422 --> 00:15:24,423 それは知ってましたけど…。 252 00:15:24,423 --> 00:15:26,426 これって なんの噺ですか? 253 00:15:26,426 --> 00:15:28,428 これはな→ 254 00:15:28,428 --> 00:15:30,429 『今戸の狐』っつう噺だ。 255 00:15:31,414 --> 00:15:33,399 (ぐりこ)『今戸の狐』。 256 00:15:33,399 --> 00:15:37,403 三笑亭可楽の弟子 前座の良助を通して→ 257 00:15:37,403 --> 00:15:39,405 江戸時代の寄席や風俗→ 258 00:15:39,405 --> 00:15:42,408 また 修業の厳しさ故に起きる ひと騒動を語る。 259 00:15:42,408 --> 00:15:44,410 へえ~。 260 00:15:45,394 --> 00:15:47,463 ちゃんと勉強しろよ。 261 00:15:47,463 --> 00:15:50,399 えー 当時の前座には お給金がなかった。 262 00:15:50,399 --> 00:15:53,419 ところが 芸人は 見えを売る商売。 263 00:15:53,419 --> 00:15:56,422 内職も禁じられておりますから。 264 00:15:56,422 --> 00:16:00,426 前座の稼ぎは 寄席の中入りで売る くじの売り上げのみ。 265 00:16:00,426 --> 00:16:05,414 くじの景品は 金花糖という 砂糖と水だけでできたお菓子。 266 00:16:05,414 --> 00:16:08,434 さっきの今で この噺をやるんだ。 267 00:16:08,434 --> 00:16:11,437 兄さんは おまえに何かを伝えようとしてるんだろうよ。 268 00:16:11,437 --> 00:16:14,440 (こぐま)こっそり内職をする者も 多かったようで→ 269 00:16:14,440 --> 00:16:16,442 良助も その一人。 270 00:16:16,442 --> 00:16:20,446 良助が住んでいたのが ただ今の台東区の今戸。 271 00:16:20,446 --> 00:16:23,432 《珍しい噺だ…》 272 00:16:23,432 --> 00:16:27,420 《落語は 登場人物の会話で物語が進むのが 普通なのに→ 273 00:16:27,420 --> 00:16:30,406 この噺は ナレーションで物語が進んでいく》 274 00:16:30,406 --> 00:16:36,429 この狐に絵を塗る内職を紹介してくれたのが お向かいのおかみさん。 275 00:16:36,429 --> 00:16:40,466 このおかみさん 元は 千住の女郎屋上がりの器量よし。 276 00:16:40,466 --> 00:16:44,420 処刑場だった小塚原から来たってんで 当時 千住は 「コツ」と…。 277 00:16:44,420 --> 00:16:49,442 《だから 他の噺と比べると 落語っぽいやりとりの笑いは少ない》 278 00:16:49,442 --> 00:16:51,427 (こぐま)「コツの妻」と呼ばれて…。 《だけど…→ 279 00:16:51,427 --> 00:16:53,446 聴き応えがある》 へえ~。 280 00:16:53,446 --> 00:16:56,449 さて 寄席が跳ねると 前座が集まって→ 281 00:16:56,449 --> 00:16:59,418 くじの売り上げを チャリン チャリーンと数え合う。 282 00:16:59,418 --> 00:17:03,422 これを たまたま通りかかったヤクザ者が耳にして→ 283 00:17:03,422 --> 00:17:09,428 「ははあ… 可楽んとこの弟子たちが ばくちをしているな」と勘違いをした。 284 00:17:09,428 --> 00:17:12,431 その頃 江戸では サイコロを使ったばくちが大はやり。 285 00:17:12,431 --> 00:17:16,435 《聞けば聞くほど 知らなかったことが分かっていく》 286 00:17:16,435 --> 00:17:19,455 《落語の中の世界が広がっていく…》 287 00:17:19,455 --> 00:17:21,457 狐という遊び。 288 00:17:23,392 --> 00:17:25,394 《知る面白さ…》 289 00:17:25,394 --> 00:17:28,414 《落語って こんな面白さがあったんだ!》 290 00:17:28,414 --> 00:17:32,401 ばくちで使うサイコロは 鹿の骨で作ったものが多かった。 291 00:17:32,401 --> 00:17:36,422 骨で作ったサイコロ 「コツの賽」なんて言い方をしました。 292 00:17:36,422 --> 00:17:38,424 すごいっすね…。 293 00:17:38,424 --> 00:17:43,446 こういう歴史の話って 覚えるのも難しいし 相当調べないと できなさそう。 294 00:17:43,446 --> 00:17:46,432 それは この噺に限ったことじゃねえよ。 295 00:17:46,432 --> 00:17:48,401 えっ? 296 00:17:48,401 --> 00:17:50,403 (ぐりこの声) こぐま兄さんは 自分がやる噺を→ 297 00:17:50,403 --> 00:17:56,425 時代背景から風俗 舞台になった場所まで とにかく徹底的に調べる。 298 00:17:56,425 --> 00:17:59,428 なんで また…。 性分もあるだろうな。 299 00:17:59,428 --> 00:18:01,414 元々 ネガティブな人だし→ 300 00:18:01,414 --> 00:18:06,419 しっかり下調べしないと不安で 堂々とやれないって言ってたっけ。 301 00:18:06,419 --> 00:18:08,371 でも 一番は…。 302 00:18:08,371 --> 00:18:12,425 (こぐま)調べることで 噺に対する理解が深まる。 303 00:18:12,425 --> 00:18:16,445 そしたら 今より面白くやれるようになるかもしれない。 304 00:18:16,445 --> 00:18:19,432 逆に 調べない理由を教えてよ。 305 00:18:20,433 --> 00:18:23,402 貪欲に学び 得た知識を噺に生かす。 306 00:18:23,402 --> 00:18:27,390 これが… 寺子屋 阿良川こぐまの落語だ。 307 00:18:27,390 --> 00:18:30,409 (観客の笑い声) 308 00:18:30,409 --> 00:18:32,378 「おい おめえが良助かい」。 309 00:18:32,378 --> 00:18:35,448 「おめえんところでよ こっそり狐をやってるっていうじゃねえか」。 310 00:18:35,448 --> 00:18:37,416 「場所は どこだい?」。 311 00:18:37,416 --> 00:18:39,418 「はあ… そこの戸棚の中にできてますが」。 312 00:18:39,418 --> 00:18:41,420 「戸棚?」。 313 00:18:42,405 --> 00:18:45,424 「なんだい? こりゃ」 「ええ 狐です」。 314 00:18:45,424 --> 00:18:48,427 「これじゃねえ。 俺が言ってんのは コツの賽だ!」。 315 00:18:48,427 --> 00:18:51,497 「ああ~! コツの妻なら…→ 316 00:18:51,497 --> 00:18:53,432 お向かいのおかみさんです」。 317 00:18:53,432 --> 00:18:58,437 (観客の笑い声) (拍手) 318 00:18:58,437 --> 00:19:09,448 ♬~ 319 00:19:09,448 --> 00:19:12,401 こぐま 前髪 上げたら? 320 00:19:12,401 --> 00:19:14,403 えっ…。 321 00:19:18,407 --> 00:19:22,428 (柏家白州)『今戸の狐』なんて 珍しい噺をやりましたね。 322 00:19:22,428 --> 00:19:25,414 僕 初めて見ましたよ。 323 00:19:25,414 --> 00:19:28,417 (こぐま)別に… 範を示しただけだよ。 324 00:19:29,402 --> 00:19:32,438 《くみ取ってくれたかな…》 325 00:19:32,438 --> 00:19:35,441 《知ることで落語に生きることは たくさんある》 326 00:19:35,441 --> 00:19:39,445 《でも それは 本人の意欲があってこそ》 327 00:19:39,445 --> 00:19:42,431 《さて どうなるか…》 328 00:19:44,433 --> 00:19:46,435 (岩清水真智子)可楽杯に出るんですね。 329 00:19:46,435 --> 00:19:50,439 では 私のほうで 出場の手配をしておきましょう。 330 00:19:50,439 --> 00:19:52,425 先生 私のために…! 331 00:19:52,425 --> 00:19:54,410 (岩清水)違います。 332 00:19:54,410 --> 00:19:57,430 本校としても 出場者を把握する必要があるので。 333 00:19:57,430 --> 00:19:59,432 ですよねえ…。 (キーボードを打つ音) 334 00:19:59,432 --> 00:20:01,434 あっ それと もう一個。 335 00:20:01,434 --> 00:20:05,421 江戸時代に関する本で おすすめってありますか? 336 00:20:05,421 --> 00:20:08,441 本ですか…? また なんで? 337 00:20:08,441 --> 00:20:12,445 私も まだ 何が どう生きるのかは 分かんないんですけど…。 338 00:20:12,445 --> 00:20:16,415 でも 知ることでしか 私は前に進めない。 339 00:20:16,415 --> 00:20:18,417 そんな気がします。 340 00:20:20,419 --> 00:20:22,421 何が言いたいのか さっぱり分かりませんが…。 341 00:20:22,421 --> 00:20:24,440 すんません…。 342 00:20:24,440 --> 00:20:28,427 私も 本は好きで いろいろ読みますが おすすめですか…。 343 00:20:28,427 --> 00:20:30,446 一冊でもいいので! 344 00:20:30,446 --> 00:20:33,432 ありすぎて絞れませんね…。 345 00:20:33,432 --> 00:20:35,384 歴史系の書籍がいいかしら? 346 00:20:35,384 --> 00:20:38,404 でも 山本周五郎の小説はマストよね…。 347 00:20:38,404 --> 00:20:41,424 いや 図鑑や食生活の本も面白いし…。 348 00:20:41,424 --> 00:20:43,426 いや… あっ ホントに一冊でいいんで…。 349 00:20:43,426 --> 00:20:45,394 (岩清水)考えても らちが明きませんね。 350 00:20:45,394 --> 00:20:47,413 図書室に行きましょう。 えっ!? 351 00:20:47,413 --> 00:20:49,398 (岩清水)何してるんですか 早く。 352 00:20:49,398 --> 00:20:53,419 (樫尾公久)へえ~ 出場申し込みが去年の3倍! 353 00:20:53,419 --> 00:20:57,406 しかも マスコミ各社からも 取材依頼が殺到してるって→ 354 00:20:57,406 --> 00:20:59,442 すごいじゃないですか 今年の可楽杯。 355 00:20:59,442 --> 00:21:03,429 いやあ こんな大ごとになるとは…。 もう 毎日 てんやわんやでして。 356 00:21:03,429 --> 00:21:06,432 (樫尾)いいじゃないですか てんやわんや! 357 00:21:06,432 --> 00:21:08,467 どんどん盛り上げて→ 358 00:21:08,467 --> 00:21:11,403 できれば 落語界期待のスーパールーキー登場! 359 00:21:11,403 --> 00:21:13,422 …ってとこまで お願いしたいんですがね。 360 00:21:13,422 --> 00:21:15,391 よくおっしゃいますよね それ。 361 00:21:15,391 --> 00:21:18,444 ええ 何度でも おっしゃいますよ。 362 00:21:18,444 --> 00:21:23,415 僕はね 今の漫才やコントなんかのブームに 勝るとも劣らないムーブメントを→ 363 00:21:23,415 --> 00:21:26,418 落語でも起こせると思うんです。 364 00:21:26,418 --> 00:21:29,438 で ブームを作るのは いつだって 若い才能! 365 00:21:29,438 --> 00:21:31,423 また言ってる。 366 00:21:31,423 --> 00:21:36,428 そういう意味じゃ 今年の可楽杯 僕 すっごく楽しみなんです。 367 00:21:36,428 --> 00:21:41,383 当代一の名を欲しいままにする名人 阿良川一生をはじめとする→ 368 00:21:41,383 --> 00:21:44,403 実力派の審査員たち。 369 00:21:44,403 --> 00:21:47,406 司会は 新進気鋭の二ツ目 阿良川魁生。 370 00:21:47,406 --> 00:21:51,393 そこに集う 例年の3倍以上の原石たち。 371 00:21:51,393 --> 00:21:54,413 これで何も起きないはウソでしょ! 372 00:21:54,413 --> 00:21:56,432 (鳴き声) 373 00:21:56,432 --> 00:22:01,437 寿限無 寿限無 五劫のすり切れず 海砂利水魚の水行末 雲行末 風来末…。 374 00:22:02,404 --> 00:22:04,406 (樫尾の声)断言しますよ。 375 00:22:04,406 --> 00:22:08,410 今年の可楽杯は 特別な大会になる! 376 00:22:10,429 --> 00:22:15,434 ♬~