1 00:00:34,034 --> 00:00:46,046 ♬~ 2 00:02:12,065 --> 00:02:18,071 ♬~ 3 00:02:18,071 --> 00:02:24,077 (樫尾公久)《い… いや… 何ぶっ込んでんだよ この子…!》 4 00:02:25,078 --> 00:02:29,082 (阿良川一生)今日の出場者 全員 破門です。 5 00:02:30,083 --> 00:02:34,021 (樫尾)《例の破門騒動について 一生師匠は この6年→ 6 00:02:34,021 --> 00:02:37,024 一切 答えてなかったのに…!》 7 00:02:41,028 --> 00:02:45,032 (一生)可能であれば 彼女と2人にしてもらえませんか? 8 00:02:45,032 --> 00:02:48,035 (スタッフ)えっ… あっ はい。 9 00:02:48,035 --> 00:02:53,040 すみません 取材の皆さま ご退出をお願いします。 10 00:02:54,041 --> 00:02:57,044 (ドアの開く音) (記者たちのざわめき) 11 00:03:00,047 --> 00:03:02,049 失礼します。 12 00:03:06,053 --> 00:03:08,055 (一生)さて…。 13 00:03:08,055 --> 00:03:11,058 志ぐまに聞いてこいと言われたか? 14 00:03:12,059 --> 00:03:15,062 (一生)何を驚くことがある。 15 00:03:15,062 --> 00:03:19,066 誰の弟子かも見抜けない ふ抜けだと思っていたかい? 16 00:03:20,067 --> 00:03:22,069 (桜咲朱音)さすがですね…。 17 00:03:22,069 --> 00:03:24,071 でも 師匠は関係ない。 18 00:03:25,072 --> 00:03:28,075 私が知りたくて聞いてるんです。 19 00:03:28,075 --> 00:03:30,077 なぜ そんなことを知りたい? 20 00:03:30,077 --> 00:03:33,013 私のおっ父は 阿良川志ん太→ 21 00:03:33,013 --> 00:03:36,016 あんたが破門宣告した落語家だ。 22 00:03:40,020 --> 00:03:42,022 そうか…。 23 00:03:42,022 --> 00:03:46,026 君は あの場にいたのか? もちろん。 24 00:03:46,026 --> 00:03:49,029 君はその高座を見て どう思った? 25 00:03:49,029 --> 00:03:51,031 どうもこうも…→ 26 00:03:51,031 --> 00:03:53,033 あの歓声が全てでしょ。 27 00:03:54,034 --> 00:03:56,036 あれは間違いなく 真打の芸だった! 28 00:03:57,037 --> 00:03:59,039 …本当に? 29 00:04:00,040 --> 00:04:02,042 心から そう言えるか? 30 00:04:05,045 --> 00:04:09,049 (阿良川志ん太)い… いやあ 私は落語家なもんでね…。 31 00:04:09,049 --> 00:04:12,052 適当なことをペラペラしゃべるしか 能がない。 32 00:04:13,053 --> 00:04:15,055 マクラは ちょっと硬かった。 33 00:04:17,057 --> 00:04:20,060 でも それは仕方ないっていうか。 34 00:04:20,060 --> 00:04:23,063 人生が懸かってる高座だし。 35 00:04:24,064 --> 00:04:27,067 それに… だからこそ 頑張れって気持ちで見れた! 36 00:04:27,067 --> 00:04:30,070 私も お客さんもそう! 37 00:04:30,070 --> 00:04:32,072 それが あの歓声につながったわけで…! 38 00:04:33,006 --> 00:04:36,009 (一生)ふむ… じゃあ 聞くが…。 39 00:04:38,011 --> 00:04:42,015 客に応援されるのが真打の芸か? 40 00:04:42,015 --> 00:04:44,017 ハッ…。 41 00:04:44,017 --> 00:04:49,022 聞き手に硬さを気取られ 同情され あまつさえ 応援されるのが→ 42 00:04:49,022 --> 00:04:52,025 芸を極めし者の高座か? 43 00:04:54,027 --> 00:04:59,032 落語に限らず 音楽や他の芸能にも言えることだが→ 44 00:04:59,032 --> 00:05:06,039 芸の後に応援がついてくるのであり 応援が芸に先立つのは 未熟さの証拠。 45 00:05:07,040 --> 00:05:11,044 (一生)真打とは 芸を極めた落語家の最高位。 46 00:05:11,044 --> 00:05:18,051 高座に弱さが垣間見える者に その地位がふさわしいと思うか? 47 00:05:23,056 --> 00:05:28,061 私はねえ 憂えているんだよ。 48 00:05:28,061 --> 00:05:32,999 落語家がメディアを席巻していたのは 過去の話。 49 00:05:32,999 --> 00:05:37,003 落語家を10人以上知っている人は 少ないだろう。 50 00:05:37,003 --> 00:05:41,007 落語を見に行ったことがあるとなれば さらに少ない。 51 00:05:41,007 --> 00:05:46,012 多種多様なエンターテインメントがあふれる 昨今において→ 52 00:05:46,012 --> 00:05:51,017 1つの芸能に客を引き込む労力は 今までと比べものにならない。 53 00:05:51,017 --> 00:05:56,022 落語という文化を より大きく発展させるために→ 54 00:05:56,022 --> 00:05:59,025 落語家に求められるのは なんだと思う? 55 00:05:59,025 --> 00:06:01,027 何…? 56 00:06:02,028 --> 00:06:05,031 《すごい…! 魔法みたいだ!》 57 00:06:07,033 --> 00:06:10,036 見た人を引き込む芸…。 58 00:06:10,036 --> 00:06:14,040 そうだ。 鍛え抜かれた圧倒的なパフォーマンスにこそ→ 59 00:06:14,040 --> 00:06:18,044 客は感動 興奮し 熱狂が生まれる。 60 00:06:18,044 --> 00:06:25,051 反対に 一度でも未熟なものを良しとすれば 芸の質は落ち 文化は衰退する。 61 00:06:25,051 --> 00:06:31,992 ゆえに 阿良川の真打に求められるのは 大衆を振り向かせる強靱な芸。 62 00:06:31,992 --> 00:06:36,997 自分の芸すら信じられない者が登れる 頂ではない。 63 00:06:38,999 --> 00:06:41,001 随分な言い草ですね。 64 00:06:41,001 --> 00:06:43,003 当然だ。 65 00:06:43,003 --> 00:06:47,007 落語家は芸人であるとともに 伝統芸能の担い手。 66 00:06:48,008 --> 00:06:54,014 (一生)先人たちから受け継いだ芸を守り 磨き 次の世代につなぐのが→ 67 00:06:54,014 --> 00:06:56,016 今を生きる落語家の責務。 68 00:06:56,016 --> 00:07:01,021 落語を弱くする者は 阿良川には要らん。 69 00:07:02,022 --> 00:07:04,024 《そういう理由だったのか…》 70 00:07:04,024 --> 00:07:09,029 《厳しい…。 厳しいけど 言ってることは よく分かる》 71 00:07:09,029 --> 00:07:15,035 《厳しさも文化を守るため。 第一人者としての矜持か…》 72 00:07:15,035 --> 00:07:19,039 《とはいえ やっぱり 恐ろしい人だ…》 73 00:07:19,039 --> 00:07:21,041 《文化を守るためとはいえ→ 74 00:07:21,041 --> 00:07:26,046 一門の弟子に対して ここまで非情な判断を下すなんて…》 75 00:07:27,047 --> 00:07:30,050 (樫尾)《まさに 芸に生きる修羅…》 76 00:07:32,986 --> 00:07:34,988 そうですか…。 77 00:07:35,989 --> 00:07:37,991 良かった…。 78 00:07:37,991 --> 00:07:41,995 あなたは 考えが… 信念がある人で。 79 00:07:41,995 --> 00:07:46,100 気まぐれやパフォーマンスだとか そんなくだらない理由じゃなくて。 80 00:07:46,100 --> 00:07:49,002 (一生)そうか。 81 00:07:49,002 --> 00:07:52,005 でも 一番良かったのは…→ 82 00:07:52,005 --> 00:07:55,008 それでも 私は→ 83 00:07:55,008 --> 00:07:58,011 おっ父の芸を信じてる…。 84 00:08:01,014 --> 00:08:05,018 認めさせますよ あなたが切り捨てた芸で! 85 00:08:06,019 --> 00:08:09,022 ありがとうございました。 失礼します。 86 00:08:09,022 --> 00:08:11,024 (歩き去る足音) 87 00:08:11,024 --> 00:08:13,026 (ドアの開閉音) 88 00:08:14,027 --> 00:08:16,029 私も良かったよ…。 89 00:08:17,030 --> 00:08:20,033 それこそ 私の望むところだ。 90 00:08:25,038 --> 00:08:27,040 (スタッフのせき払い) 91 00:08:28,041 --> 00:08:30,043 (樫尾)あっ…。 92 00:08:37,984 --> 00:08:42,989 (高良木ひかる) 《よく分かった。 私の「競合」が誰なのか》 93 00:08:42,989 --> 00:08:45,992 《あらゆる面で彼女の上に行く》 94 00:08:45,992 --> 00:08:49,996 《それが 可楽杯で私が主役になるための最低条件》 95 00:08:50,997 --> 00:08:54,000 《何が 競合…》 96 00:08:54,000 --> 00:08:56,002 《相手にもなっとらんやんか…》 97 00:08:57,003 --> 00:08:59,005 (阿良川一剣)へえ~。 98 00:09:00,006 --> 00:09:04,010 (一剣)もしかして 負けん気が強いタイプ? いいじゃない。 99 00:09:04,010 --> 00:09:08,014 阿良川一剣… 師匠…。 100 00:09:08,014 --> 00:09:10,016 少し時間あるかな? 101 00:09:11,017 --> 00:09:14,020 (練磨家からし)なあ 昇平よお。 102 00:09:14,020 --> 00:09:19,025 古典で有名な落語家って誰よ? 阿良川一生以外で。 103 00:09:19,025 --> 00:09:23,029 (昇平)え~… いろいろいるけど やっぱ→ 104 00:09:23,029 --> 00:09:27,033 「破邪顕正」 三明亭円相師匠じゃない? 105 00:09:27,033 --> 00:09:29,035 なんで? 106 00:09:31,037 --> 00:09:34,040 えっ? ちょっ… からし…? 107 00:09:34,974 --> 00:09:39,979 どういうつもりですか? 立ち聞きなんて! (樫尾)すみません…。 いや どうも…。 108 00:09:39,979 --> 00:09:43,983 (一生) 言葉を選んでしゃべるのも骨が折れる。 109 00:09:43,983 --> 00:09:45,985 (阿良川魁生)お疲れさまでした。 110 00:09:45,985 --> 00:09:47,987 魁生…。 111 00:09:47,987 --> 00:09:51,991 あの嬢ちゃんのこと なんで黙ってた? 112 00:09:52,992 --> 00:09:55,995 (一生) おまえなら 誰の弟子かくらい見抜けるだろ。 113 00:09:55,995 --> 00:09:58,998 そのほうが楽しんでいただけるかと。 114 00:09:58,998 --> 00:10:02,001 フンッ。 つまらねえ気を回しやがって。 115 00:10:02,001 --> 00:10:07,006 どこの誰が相手だろうと 俺が聞くのは芸だけだ。 116 00:10:07,006 --> 00:10:09,008 無論 おまえでもな。 117 00:10:11,010 --> 00:10:14,013 今日は負けたけど すぐに追いついてやりますから! 118 00:10:14,013 --> 00:10:16,015 覚悟してくださいね! 119 00:10:18,017 --> 00:10:20,019 心得ています。 120 00:10:20,019 --> 00:10:27,026 ♬~ 121 00:10:27,026 --> 00:10:32,031 …にしても あの野郎。 122 00:10:32,031 --> 00:10:36,035 「志ぐまの芸」を…→ 123 00:10:36,035 --> 00:10:39,038 いまだ幻を追う… か。 124 00:10:43,042 --> 00:10:46,045 (一生)フッ。 器に足る資質かな…。 125 00:10:52,051 --> 00:10:56,055 (岩清水真智子) 《優勝したのに ずっと浮かない顔…》 126 00:10:56,055 --> 00:11:00,059 《一生さんと何を話したのかは さすがに聞けないけど→ 127 00:11:00,059 --> 00:11:04,063 恐らく かなりきついことを言われたんでしょう》 128 00:11:05,064 --> 00:11:07,066 (岩清水)《あんなに会場を沸かせたのに》 129 00:11:07,066 --> 00:11:09,068 (拍手) 130 00:11:09,068 --> 00:11:12,071 《落語って 厳しい世界なのね…》 131 00:11:15,074 --> 00:11:20,079 (岩清水)あの… 師匠さんの家に 報告に行くのは分かるんですが→ 132 00:11:20,079 --> 00:11:22,081 なんで 私も…? 133 00:11:22,081 --> 00:11:24,083 (阿良川ぐりこ) いや どうしても会いたいって。 134 00:11:24,083 --> 00:11:26,085 (岩清水)えっ!? 師匠が私に!? 135 00:11:26,085 --> 00:11:28,087 ⚟(阿良川まいける)師匠なら留守だよ。 136 00:11:29,088 --> 00:11:31,090 (まいける)仕事だってさ。 137 00:11:31,090 --> 00:11:33,092 もう少ししたら帰ってくるんじゃない? 138 00:11:34,027 --> 00:11:36,029 どなたですか…? 139 00:11:36,029 --> 00:11:39,032 (ぐりこ)志ぐま一門の弟子で最も芸歴が長い→ 140 00:11:39,032 --> 00:11:44,037 俺やこぐま兄さん 享二兄さんの兄弟子→ 141 00:11:44,037 --> 00:11:46,039 阿良川まいける兄さんです。 142 00:11:46,039 --> 00:11:51,044 聞いたよ~。 学生落語大会に出たんだって? 143 00:11:51,044 --> 00:11:55,048 つれないなあ。 俺に何も教えてくれないなんてさ。 144 00:11:55,048 --> 00:11:57,050 すみませ…。 (まいける)謝ってほしいんじゃない。 145 00:11:58,051 --> 00:12:02,055 まず やることがあるでしょって言ってんの。 146 00:12:02,055 --> 00:12:04,057 や… やること? 147 00:12:05,058 --> 00:12:07,060 かんぱ~い! 148 00:12:07,060 --> 00:12:11,064 可楽杯? お疲れさま~! 149 00:12:11,064 --> 00:12:15,068 いや… やることって これですか!? 150 00:12:15,068 --> 00:12:18,071 (まいける)プハー! あったり前でしょ! 151 00:12:18,071 --> 00:12:22,075 学生イベントとはいえ 『寿限無』で優勝しろって難題→ 152 00:12:22,075 --> 00:12:27,080 しかも 審査員は 一生師匠に 一剣師匠までいたっていうじゃない。 153 00:12:27,080 --> 00:12:31,084 厳しい条件の中 よくやったよ。 154 00:12:31,084 --> 00:12:34,087 それをねぎらわないで どうすんのさ。 155 00:12:35,021 --> 00:12:37,023 《でも 兄さん 何もしてなくない?》 156 00:12:37,023 --> 00:12:41,027 いやー 今日の酒は 格段にうまいねえ! 157 00:12:43,029 --> 00:12:47,033 (阿良川こぐま)考えるだけ無駄。 飲む口実が欲しいだけだから。 158 00:12:47,033 --> 00:12:49,035 あっ そういうこと…。 159 00:12:49,035 --> 00:12:53,039 ちょっと~! ベアちゃん! その言い方 ひどくな~い? 160 00:12:53,039 --> 00:12:55,041 ベアちゃん? 161 00:12:55,041 --> 00:12:57,043 (まいける)そう! 162 00:12:59,045 --> 00:13:02,048 (まいける)かわいいっしょ? えー かわいい! 163 00:13:02,048 --> 00:13:05,051 (こぐま)兄さん! そのあだ名やめてって 言ってるじゃないですか! 164 00:13:05,051 --> 00:13:08,054 じゃあ ぐまぐま? でも 呼びづらくな~い? 165 00:13:08,054 --> 00:13:10,056 普通に呼んでください! 166 00:13:10,056 --> 00:13:14,060 あの… 私 お邪魔じゃ…。 (ぐりこ)いや! そんな…。 167 00:13:16,062 --> 00:13:21,067 (まいける)これは これは お呼び立てしたのに とんだ失礼を。 168 00:13:21,067 --> 00:13:26,072 お邪魔だなんて とんでもない。 すてきな女性とご一緒できて幸せです。 169 00:13:26,072 --> 00:13:28,074 (岩清水)《えーっ…》 170 00:13:28,074 --> 00:13:31,077 兄さん! 先生相手に何してるんですか! 171 00:13:31,077 --> 00:13:36,082 (まいける)俺を好きになる権利は どの女性にも等しくあるべきだろ? ねえ? 172 00:13:37,016 --> 00:13:39,018 (阿良川享二)浮かない顔だな。 173 00:13:39,018 --> 00:13:41,020 享二兄さん! 174 00:13:41,020 --> 00:13:45,024 (享二)大会 優勝できたんだってな。 おめでとう。 175 00:13:46,025 --> 00:13:50,029 (享二)ほら “海”の大将も喜んでたぞ。 176 00:13:51,030 --> 00:13:53,032 (御来屋 守)ンフフフフ…。 みくちゃん…。 177 00:13:54,033 --> 00:13:59,038 (享二)何があったかは知らん。 今は そんな気分じゃないのかもしれんが→ 178 00:13:59,038 --> 00:14:05,044 自分の成功を喜んでくれる人がいる。 こんなに幸せなことはないと思う。 179 00:14:05,044 --> 00:14:09,048 今ぐらいは 悩みの種を忘れてみてもいいんじゃないか? 180 00:14:09,048 --> 00:14:11,050 兄さん…。 181 00:14:13,052 --> 00:14:15,054 享二兄さん どうぞ! 182 00:14:15,054 --> 00:14:19,058 おお すまない。 のどが からからだったんだ。 183 00:14:21,060 --> 00:14:24,063 キュー…。 (朱音・ぐりこ)享二兄さん!? 184 00:14:24,063 --> 00:14:27,066 ちょっ… 何 飲ませたんですか!? (ぐりこ)えっ!? 何って…。 185 00:14:27,066 --> 00:14:30,069 あれ あれ あれ… 享二兄さんといったら オレンジのお酒だろ? 186 00:14:30,069 --> 00:14:34,006 兄さん お酒飲めないんすよ!! えっ!? そうだったっけ? 187 00:14:34,006 --> 00:14:39,011 (享二)いやはや 俺としたことが… 祝う気持ちが欠けていた。 188 00:14:39,011 --> 00:14:41,013 享二兄さん…? 189 00:14:42,014 --> 00:14:46,018 かっぽれだ! 皆で かっぽれを踊るぞー!! 190 00:14:46,018 --> 00:14:48,020 《享二兄さん!?》 191 00:14:48,020 --> 00:14:52,024 酒飲ませたでしょ。 享二 あれで酒乱なんだよ。 192 00:14:52,024 --> 00:14:54,026 (ぐりこ・朱音)そうなんですか!? 193 00:14:54,026 --> 00:14:56,028 ⚟(享二)朱音! 朱音 見ろ! ⚟(まいける)いいねえ 享ちん! 194 00:14:56,028 --> 00:14:59,031 ⚟じゃあ 俺 三味線 弾くね! ⚟(享二)朱音! 朱音! 朱音! 195 00:14:59,031 --> 00:15:02,034 ⚟これは かっぽれだといって 寄席の踊りの一つだ! 196 00:15:02,034 --> 00:15:04,036 ⚟ちょちょっ… 享二兄さん! 足元…。 (享二)いくぞ! アソレ! 197 00:15:04,036 --> 00:15:07,039 かっぽ… れ…。 198 00:15:08,040 --> 00:15:10,042 し… 師匠…。 199 00:15:12,044 --> 00:15:18,050 (志ぐま) おまえたち… なんだ この体たらくは…。 200 00:15:19,051 --> 00:15:22,054 踊るなら本気でやれ!! 半端にやるなーっ! 201 00:15:22,054 --> 00:15:24,056 そっち!? 202 00:15:24,056 --> 00:15:26,058 (まいける)当然でしょ。 ♬~(三味線) 203 00:15:26,058 --> 00:15:31,998 芸人たるもの 楽しむのも楽しませるのも 全力でやらないとねー。 204 00:15:31,998 --> 00:15:33,100 あかねるは 楽器や踊りは? 205 00:15:33,100 --> 00:15:36,002 《あかねる!?》 206 00:15:36,002 --> 00:15:38,004 いや 何も…。 207 00:15:38,004 --> 00:15:41,007 (まいける)歌や踊り 鳴り物に曲芸→ 208 00:15:41,007 --> 00:15:44,010 芸に幅があるからできることもある。 209 00:15:44,010 --> 00:15:49,015 噺だけ稽古すれば極められるほど 落語は甘くないよ。 210 00:15:50,016 --> 00:15:54,020 (まいける)まあー これから いろいろ勉強しなきゃだね。 211 00:15:54,020 --> 00:15:56,022 …はい! 212 00:15:56,022 --> 00:16:00,026 (享二)全力で踊るぞ! 朱音! うっす! 213 00:16:00,026 --> 00:16:08,034 ♬~(演奏) 214 00:16:08,034 --> 00:16:10,036 (享二)よっ! オイトナ! 215 00:16:10,036 --> 00:16:12,038 (一同)よいよい! 216 00:16:12,038 --> 00:16:18,044 ♬~(まいける)「沖の暗いのに」 217 00:16:18,044 --> 00:16:28,054 ♬~「白帆がサ 見ゆる」 218 00:16:28,054 --> 00:16:31,057 ♬~(一同)「アサテ ヨイトコリャセー」 219 00:16:31,057 --> 00:16:37,997 ♬~(まいける)「あれは紀伊の国 ヤレコノコレワイノサ」 220 00:16:37,997 --> 00:16:41,000 ♬~(一同)「アッ ヨイトサッサッサ」 221 00:16:41,000 --> 00:16:44,003 しっかりついてこい! はい! 222 00:16:45,004 --> 00:16:49,008 (岩清水)《やっぱり 落語家は厳しい世界…》 223 00:16:49,008 --> 00:16:57,016 ♬~(まいける)「みかん船じゃサ」 224 00:16:57,016 --> 00:16:59,018 ♬~「見ゆる」 225 00:16:59,018 --> 00:17:01,020 ♬~(一同)「アサテ ヨイトコリャセ」 226 00:17:01,020 --> 00:17:04,023 ♬~(まいける)「あれは 紀伊の国」 227 00:17:04,023 --> 00:17:06,025 (岩清水)《ですが だからこそ…》 228 00:17:06,025 --> 00:17:08,027 ♬~(まいける)「ヤレコノコレワイノサ」 229 00:17:08,027 --> 00:17:11,030 ♬~(一同)「ヨイトサッサッサ」 230 00:17:11,030 --> 00:17:15,034 (岩清水)《すてきな世界でもあるんですね…》 231 00:17:15,034 --> 00:17:19,038 ♬~(一同)「アサテ かっぽれ かっぽれ」 232 00:17:19,038 --> 00:17:21,040 ♬~「ヨッ!」 233 00:17:28,047 --> 00:17:31,050 《6年前の破門騒動は→ 234 00:17:31,050 --> 00:17:34,987 阿良川一生が 今の落語界に打った くさびだった…》 235 00:17:34,987 --> 00:17:38,991 《その時 破門された父の背中を追う少女…》 236 00:17:38,991 --> 00:17:43,996 《いきなり可楽杯優勝で鮮烈デビュー… か》 237 00:17:43,996 --> 00:17:48,000 《さすがに 立ち聞きした話を 記事にするわけにはいかないよな》 238 00:17:48,000 --> 00:17:50,002 《だけど…》 239 00:17:51,003 --> 00:17:53,005 どんどん盛り上げて→ 240 00:17:53,005 --> 00:17:56,008 できれば 「落語界期待の スーパールーキー登場!」ってとこまで→ 241 00:17:56,008 --> 00:17:58,010 お願いしたいんですがね。 242 00:17:58,010 --> 00:18:02,014 《外野なりに せいぜい盛り上げさせてもらうよ…!》 243 00:18:03,015 --> 00:18:09,021 (享二)兄さん! 俺は先輩としての範を…! 兄弟子の背中ってやつを…! 244 00:18:09,021 --> 00:18:11,023 (まいける)うんうん そうだねー。 245 00:18:11,023 --> 00:18:13,025 朱音にはね 分かってほしくて…。 兄さん 気を付けて! 246 00:18:13,025 --> 00:18:15,027 気を付けようねー。 てやんでい! べらぼうめー! 247 00:18:15,027 --> 00:18:17,029 (まいける)てやんでいだねー。 248 00:18:17,029 --> 00:18:19,031 酔いすぎ。 (岩清水)ですね…。 249 00:18:28,040 --> 00:18:30,042 フウ…。 ⚞(足音) 250 00:18:30,042 --> 00:18:31,978 師匠。 ん…? 251 00:18:31,978 --> 00:18:34,981 おお… まだ残ってたか。 252 00:18:34,981 --> 00:18:40,987 例の可楽杯 勝ってきたそうだな。 よくやった。 253 00:18:41,988 --> 00:18:47,994 阿良川一生から聞きました おっ父の破門の理由。 254 00:18:51,998 --> 00:18:55,001 (志ぐま)そうか…。 255 00:18:56,002 --> 00:19:02,008 朱音 ここに座りなさい。 少し話そうか。 256 00:19:03,009 --> 00:19:05,011 はい…。 257 00:19:11,017 --> 00:19:15,021 (志ぐま)さて 何から話そうか。 258 00:19:16,022 --> 00:19:19,025 師匠は おっ父の破門の理由を…。 259 00:19:19,025 --> 00:19:26,032 いや。 だが 落語を審査した上でのことだろう。 260 00:19:26,032 --> 00:19:31,971 あの男は 昔から 頑固で自分勝手で傍若無人で→ 261 00:19:31,971 --> 00:19:36,976 それでいて 落語にだけは正直な男だった。 262 00:19:38,978 --> 00:19:44,984 まあ… どんな理由があっても あの破門宣言は納得できんがな。 263 00:19:47,987 --> 00:19:49,989 (志ぐま)おまえも知っているだろうが→ 264 00:19:49,989 --> 00:19:53,993 師匠に破門されたら 落語家は廃業するのが通例。 265 00:19:53,993 --> 00:19:55,995 だが…。 266 00:19:55,995 --> 00:19:59,999 (志ぐまの声) 破門後に他の一門に弟子入りを許され→ 267 00:19:59,999 --> 00:20:03,002 落語家を続けている者もいなくはない。 268 00:20:03,002 --> 00:20:07,006 まあ 本来あるまじきことだがな。 269 00:20:07,006 --> 00:20:13,012 事実 あの日 破門された後 別の一門に入り直し 真打になった者もいる。 270 00:20:14,013 --> 00:20:17,016 じゃあ おっ父だって…。 271 00:20:17,016 --> 00:20:21,020 ああ。 落語家を続けられる芽はあった。 272 00:20:21,020 --> 00:20:24,023 (志ぐまの声)だが 志ん太は…。 273 00:20:24,023 --> 00:20:27,026 (志ぐま)確かに破門は免れない。 274 00:20:27,026 --> 00:20:31,030 だが 「志ん太なら ぜひ」と言ってくれている 師匠方も多かった。 275 00:20:31,030 --> 00:20:36,035 廃業せずとも 他の一門で落語家を続ける道も…。 276 00:20:36,035 --> 00:20:39,038 寂しいこと言わないでくださいよ。 277 00:20:41,040 --> 00:20:46,045 (志ん太)弟子入りとは 師匠と親子の関係を結ぶようなもの。 278 00:20:46,045 --> 00:20:52,051 僕は 落語家である前に 阿良川志ぐまの弟子でいたいんです。 279 00:20:56,055 --> 00:20:59,058 …不出来な弟子で申し訳ありません。 280 00:21:01,060 --> 00:21:10,069 (虫の鳴き声) 281 00:21:11,070 --> 00:21:13,072 …意味分かんない。 282 00:21:13,072 --> 00:21:19,078 よその一門でもなんでもいいから 落語家を続けてほしかった。 283 00:21:20,079 --> 00:21:25,084 (朱音の声)…って 弟子入り修行前の私なら言ってたと思う。 284 00:21:25,084 --> 00:21:27,086 でも 今は…。 285 00:21:28,087 --> 00:21:33,092 おっ父の気持ち 少し分かるなって…。 286 00:21:34,026 --> 00:21:37,029 今 聞けて良かったです。 287 00:21:38,030 --> 00:21:43,035 それに… おっ父らしいなっていうか。 288 00:21:43,035 --> 00:21:49,041 (朱音の声)私 知ってましたから おっ父が師匠のことを慕ってたってこと。 289 00:21:49,041 --> 00:21:56,048 おっ父 言ってましたしね… 俺が志ぐまの芸を継承するんだって。 290 00:21:59,051 --> 00:22:04,056 家にも師匠のことが書かれた本 たくさんありましたし。 291 00:22:04,056 --> 00:22:07,059 師匠の芸も尊敬してたんだなって。 292 00:22:10,062 --> 00:22:12,064 よく分かる…。 293 00:22:12,064 --> 00:22:15,067 分かるからこそ 強くなる気持ちもある。 294 00:22:19,071 --> 00:22:21,073 師匠。 ん…? 295 00:22:22,074 --> 00:22:27,079 これからも ご指導ご鞭撻のほど よろしくお願いします。 296 00:22:29,081 --> 00:22:32,084 真打まで まだまだ先は長いぞ。 297 00:22:34,019 --> 00:22:38,023 いいですね 望むところですよ! 298 00:22:42,027 --> 00:22:47,032 ♬~