1 00:00:02,400 --> 00:00:04,540 あれが雲隠れ岬 2 00:00:06,860 --> 00:00:08,120 どうする 3 00:00:08,120 --> 00:00:10,600 やめるなら 今のうちだよ 4 00:01:44,980 --> 00:01:46,920 命がけの仕事 5 00:01:46,920 --> 00:01:51,080 今のお前は何の役にも立たないお荷物だ 6 00:01:51,080 --> 00:01:54,980 それでも私らと一緒にクムジと戦うってんなら 7 00:01:54,980 --> 00:01:57,800 それ相応の覚悟を見せてもらうよ 8 00:01:57,800 --> 00:01:59,000 覚悟 9 00:01:59,660 --> 00:02:02,200 分かった 何をすればいいの 10 00:02:02,920 --> 00:02:05,420 千樹草を取ってきてもらおうか 11 00:02:07,760 --> 00:02:09,470 船長 それは... 12 00:02:09,470 --> 00:02:11,360 口を挟むんじゃないよ 13 00:02:11,360 --> 00:02:12,790 お前には無理だろ 14 00:02:13,440 --> 00:02:14,900 千樹草って 15 00:02:14,900 --> 00:02:19,080 雲隠れ岬にしか生えない貴重な薬草でね 16 00:02:19,080 --> 00:02:23,280 病や傷の治りを激的に早める万能薬さ 17 00:02:23,280 --> 00:02:24,520 万能薬 18 00:02:24,520 --> 00:02:29,140 千樹草があれば今負傷している仲間も早く回復する 19 00:02:29,140 --> 00:02:32,440 これからの戦いに大いに必要なものだ 20 00:02:32,720 --> 00:02:36,260 丁度いつも取りに行っている奴が負傷しててね 21 00:02:36,260 --> 00:02:40,440 そいつの代わりをしてくれなら お前を認めてやるよ 22 00:02:40,980 --> 00:02:41,960 分かった 23 00:02:43,600 --> 00:02:45,600 言い忘れてたけど 24 00:02:46,360 --> 00:02:50,080 千樹草は断崖絶壁の中腹に生えている 25 00:02:50,080 --> 00:02:52,860 誰の手も借りずに一人で行くんだよ 26 00:02:53,940 --> 00:02:55,420 初めからそのつもり 27 00:02:55,420 --> 00:02:56,880 ヨナ 無茶だよ 28 00:02:56,880 --> 00:02:58,670 ユン お願い 29 00:02:59,800 --> 00:03:02,680 これは私の 仕事だから 30 00:03:04,360 --> 00:03:06,180 いい心掛けだ 31 00:03:06,400 --> 00:03:08,880 ジェハ 案内しておやり 32 00:03:08,880 --> 00:03:10,680 はい はい 33 00:03:10,680 --> 00:03:12,560 じゃあ ちょっと行ってくる 34 00:03:12,840 --> 00:03:14,720 すぐ戻るね 35 00:03:15,740 --> 00:03:18,580 あそこに小さな足場があるだろう 36 00:03:18,580 --> 00:03:23,220 そこから降りていくと ちょうど君が入れるくらいの空洞がある 37 00:03:23,900 --> 00:03:26,680 そこにある千樹草を摘んでくる 38 00:03:26,680 --> 00:03:27,870 それだけだ 39 00:03:27,870 --> 00:03:29,280 簡単だろう 40 00:03:31,280 --> 00:03:32,960 簡単 41 00:03:32,960 --> 00:03:35,160 我ながら意地悪だな 42 00:03:35,860 --> 00:03:39,180 この状況に足が竦まない人間はいない 43 00:03:39,180 --> 00:03:43,370 試しとはいえ ギガン船長も酷なことを 44 00:03:46,060 --> 00:03:47,200 よし 45 00:03:55,040 --> 00:03:56,460 大丈夫 46 00:03:56,780 --> 00:04:01,740 ギガン船長は体の小さな私に見合う仕事をくれたのよ 47 00:04:08,360 --> 00:04:11,100 足が 動かない 48 00:04:11,100 --> 00:04:13,720 嫌だ ここに居たくない 49 00:04:13,720 --> 00:04:14,700 助けて 50 00:04:14,700 --> 00:04:16,300 死にたくない 51 00:04:17,820 --> 00:04:19,200 落ち着いて 52 00:04:19,200 --> 00:04:20,880 大して風じゃない 53 00:04:24,520 --> 00:04:26,440 先代が言っていた 54 00:04:26,800 --> 00:04:31,620 緋龍王とは四龍にとっては血に刻まれた絶対なる君主 55 00:04:32,440 --> 00:04:35,240 どんな男が来るのかと思っていた 56 00:04:35,240 --> 00:04:40,400 きっと強大な力で四龍を支配する 偉ぶった野郎なんだろうと 57 00:04:41,690 --> 00:04:43,120 しかし 58 00:04:43,120 --> 00:04:49,460 ここにいるのは特別な力など何も持たない まぎれもないか弱い少女 59 00:04:50,740 --> 00:04:55,960 あの時 四龍を統べる者だと 僕の血が認めた 60 00:04:55,960 --> 00:04:57,400 だが 61 00:04:57,420 --> 00:05:01,460 目の前のこんなにも弱い震えている少女が 62 00:05:01,460 --> 00:05:03,260 その人だというのか 63 00:05:03,780 --> 00:05:07,500 本当に 彼女が四龍の主なのか 64 00:05:08,380 --> 00:05:11,440 ヨナちゃん 無理することはない 65 00:05:11,440 --> 00:05:13,600 怖ければ 戻ればいい 66 00:05:13,600 --> 00:05:16,360 船長の与えた仕事は無理だ 67 00:05:16,360 --> 00:05:21,220 よって 君は僕らとともにクムジと戦うことはできないけれど 68 00:05:21,980 --> 00:05:25,020 だれもそんなこと強制していないのだから 69 00:05:25,020 --> 00:05:28,220 君が自ら危険に飛び込む必要はない 70 00:05:28,220 --> 00:05:30,720 そうだ 戻れ 71 00:05:30,720 --> 00:05:33,140 君は女の子なんだから 72 00:05:33,140 --> 00:05:34,560 戻れ 73 00:05:40,590 --> 00:05:41,760 ヨナ 74 00:05:42,180 --> 00:05:44,200 戻れ...ない 75 00:05:44,960 --> 00:05:45,930 大丈夫 76 00:05:45,930 --> 00:05:47,640 何が大丈夫だ 77 00:05:47,640 --> 00:05:49,830 こんな 簡単な仕事 78 00:05:49,830 --> 00:05:51,240 何が簡単だ 79 00:05:51,240 --> 00:05:55,160 こなせなきゃ ギガン船長は勿論 80 00:05:55,160 --> 00:05:59,190 ハク達にも 合わせる顔ないもの 81 00:06:03,120 --> 00:06:05,220 アオ ありがとう 82 00:06:06,140 --> 00:06:07,160 頑張る 83 00:06:08,900 --> 00:06:13,860 震えるが 止まった訳でも 涙が止まった訳でもないのに 84 00:06:13,860 --> 00:06:15,840 どうして進める 85 00:06:16,160 --> 00:06:19,320 君のような力のない女の子が 86 00:06:24,400 --> 00:06:25,460 ヨナちゃん 87 00:06:26,180 --> 00:06:29,340 よかった 薬が目的で 88 00:06:29,340 --> 00:06:30,640 どうして 89 00:06:31,420 --> 00:06:32,560 例えば 90 00:06:33,020 --> 00:06:38,980 今 ハクやユン キジャやシンアが大怪我をしてたとして 91 00:06:39,220 --> 00:06:42,280 千樹草があれば治るものであったなら 92 00:06:42,280 --> 00:06:44,820 私は何があっても取りに行く 93 00:06:46,100 --> 00:06:50,540 例え矢の降る戦場の真ん中に生えていても 取りに行く 94 00:06:52,340 --> 00:06:55,360 そう思えば どこへだって行けるよ 95 00:06:58,320 --> 00:06:59,900 足 震えてるよ 96 00:07:02,080 --> 00:07:04,440 誰が失うのが怖いかい 97 00:07:05,360 --> 00:07:06,420 怖い 98 00:07:07,250 --> 00:07:09,000 それが一番怖いの 99 00:07:09,940 --> 00:07:12,420 誰かを失って泣く人を見るのも 100 00:07:14,320 --> 00:07:17,340 誰かを失いたくないという思いが 101 00:07:17,340 --> 00:07:20,500 震える足を前に進ませるのか 102 00:07:20,940 --> 00:07:24,540 今は クムジに怯える阿波の人々のため 103 00:07:26,100 --> 00:07:28,660 どこかのバカと同じだ 104 00:07:29,000 --> 00:07:33,820 いや 少し力があるだけ バカのがましだね 105 00:07:35,340 --> 00:07:36,640 見てらんない 106 00:07:41,120 --> 00:07:42,420 ジェハ 107 00:07:42,880 --> 00:07:44,300 ついてきてくれるの 108 00:07:46,560 --> 00:07:50,280 まぁ まぁ 途中までね 見張りだよ 109 00:07:51,040 --> 00:07:52,120 ありがとう 110 00:07:54,200 --> 00:07:57,160 言っとくけど 手は貸さないよ 111 00:07:58,060 --> 00:08:02,700 うん でも あなたの声が近くにあると 安心するの 112 00:08:02,700 --> 00:08:04,700 そこに居てくれるだけで 113 00:08:05,500 --> 00:08:06,760 どうしてかな 114 00:08:08,180 --> 00:08:09,600 どうして 115 00:08:10,160 --> 00:08:11,980 こっちが聞きたいよ 116 00:08:12,880 --> 00:08:23,520 この僕が もっと君の声を 姿を 感じていたいと思うなんて 初めて会った時よりも 117 00:08:23,540 --> 00:08:28,300 これも四龍の血が僕の体に流れているせいだろう 118 00:08:28,300 --> 00:08:30,220 きっとそうに違いない 119 00:08:30,740 --> 00:08:33,160 それ以外 何がある 120 00:08:36,540 --> 00:08:39,840 なんて四龍の血とは 厄介なんだ 121 00:08:42,740 --> 00:08:45,380 さて 僕はここまでだよ 122 00:08:45,860 --> 00:08:48,300 この先は狭くて僕は行けない 123 00:08:48,300 --> 00:08:49,960 君だけで行くんだ 124 00:08:56,960 --> 00:09:00,060 ずっと 強くなりたかった 125 00:09:00,960 --> 00:09:03,100 初めは自分を守るため 126 00:09:03,600 --> 00:09:07,810 次は 私のためにすべてを捨ててきたハクを守るため 127 00:09:08,940 --> 00:09:14,340 そして 私を生かしてくれた仲間達に報いるため 128 00:09:20,580 --> 00:09:23,560 足よ 動け 129 00:09:24,140 --> 00:09:27,290 少しずつでも 一方ずつでも 130 00:09:28,140 --> 00:09:30,060 この恐怖に打ち勝てば 131 00:09:30,060 --> 00:09:31,420 きっと 132 00:09:31,900 --> 00:09:35,600 欲しかった強さに 近づける気がするから 133 00:09:44,640 --> 00:09:46,940 これが千樹草 134 00:09:54,740 --> 00:09:56,060 よかった 135 00:09:57,480 --> 00:10:00,280 私にも辿り着けた 136 00:10:03,860 --> 00:10:05,820 どうしました 船長 137 00:10:05,820 --> 00:10:07,600 時化てきたね 138 00:10:07,600 --> 00:10:09,390 え そうっすか 139 00:10:09,620 --> 00:10:13,460 この分じゃ 急がないとあの娘やばいね 140 00:10:15,340 --> 00:10:16,440 雷獣 141 00:10:16,840 --> 00:10:17,880 なんたい 142 00:10:19,380 --> 00:10:20,570 案内してくれ 143 00:10:22,600 --> 00:10:24,680 ヨナちゃん 大丈夫 144 00:10:26,780 --> 00:10:27,640 ヨナ 145 00:10:27,640 --> 00:10:28,560 戻れ 146 00:10:36,040 --> 00:10:37,240 ヨナちゃん 147 00:10:40,660 --> 00:10:41,720 ヨナ 148 00:10:46,340 --> 00:10:47,320 ヨナ 149 00:10:50,360 --> 00:10:54,700 何てことだ こんな近くにいて助けられないなんて 150 00:10:55,360 --> 00:10:58,960 あんなに あんなにか弱い少女を 151 00:11:01,620 --> 00:11:02,740 ジェハ 152 00:11:04,740 --> 00:11:05,900 ヨナちゃん 153 00:11:08,120 --> 00:11:10,460 大丈夫か 今助ける 154 00:11:10,470 --> 00:11:11,300 ダメ 155 00:11:11,920 --> 00:11:14,020 ここで手を借りたら 156 00:11:14,500 --> 00:11:18,220 ギガン船長との約束が 157 00:11:18,220 --> 00:11:20,340 君って子は 158 00:11:35,080 --> 00:11:36,100 ジェハ 159 00:11:36,760 --> 00:11:40,360 まったく 凄い子だよ 君は 160 00:11:40,940 --> 00:11:44,220 この僕をここまでハラハラさせるんだからね 161 00:11:44,520 --> 00:11:47,940 結局 助けられちゃった 162 00:11:48,260 --> 00:11:50,480 見損なわないでほしいな 163 00:11:51,060 --> 00:11:57,580 僕は本来 女性は真綿でくるむように大事にする主義なんだ 164 00:12:01,440 --> 00:12:04,800 なにわ笑ってんだい 能天気 165 00:12:04,800 --> 00:12:08,400 この海に飛び込んでまで助けようとしてくれたのね 166 00:12:08,400 --> 00:12:09,560 ありがとう 167 00:12:11,240 --> 00:12:13,000 船長には内緒だ 168 00:12:13,780 --> 00:12:14,780 でも 169 00:12:14,780 --> 00:12:15,700 それ 170 00:12:16,840 --> 00:12:21,300 その千樹草は君が自分の力で手に入れ 守った 171 00:12:21,680 --> 00:12:24,840 だから船長との約束は果たされたんだ 172 00:12:25,840 --> 00:12:28,480 僕が今やったことはおまけ 173 00:12:28,480 --> 00:12:30,840 船長に言う必要はない 174 00:12:33,620 --> 00:12:36,100 まだ 全然果たせてないわ 175 00:12:36,960 --> 00:12:40,440 これを持って 皆の元へ帰らないと 176 00:12:45,360 --> 00:12:49,520 ね こんなところに生えてるの 千樹草 177 00:12:49,550 --> 00:12:52,080 言ったろう 絶壁だって 178 00:12:52,090 --> 00:12:53,520 絶壁すぎでしょ 179 00:12:53,520 --> 00:12:54,640 無茶だよ 180 00:12:54,640 --> 00:12:55,800 海は荒れてるし 181 00:12:55,800 --> 00:12:58,180 ヨナなんか風に飛ばされちゃうよ 182 00:12:58,180 --> 00:13:00,100 私が降りてお助けする 183 00:13:00,100 --> 00:13:01,260 お待ち 184 00:13:02,100 --> 00:13:07,100 あの娘は私の信頼を得るために この仕事を引き受けたんだよ 185 00:13:07,320 --> 00:13:10,420 お前らはその覚悟を踏みにじる気かい 186 00:13:10,420 --> 00:13:12,460 しかし何があったら 187 00:13:12,460 --> 00:13:14,720 ヨナは女の子なんだよ 188 00:13:14,720 --> 00:13:18,300 女だって戦わなければならない時があるんだ 189 00:13:18,540 --> 00:13:19,880 舐めるんじゃないよ 190 00:13:21,120 --> 00:13:23,780 ハク そなたはよいのか 191 00:13:23,880 --> 00:13:25,100 ハク 192 00:13:26,680 --> 00:13:27,840 ヨナ 193 00:13:39,280 --> 00:13:41,160 ヨナ 194 00:13:42,460 --> 00:13:44,560 もう バカ バカ 195 00:13:44,560 --> 00:13:46,000 無茶ばっかり 196 00:13:46,000 --> 00:13:47,420 ごめんなさい 197 00:13:47,620 --> 00:13:49,100 千樹草は 198 00:13:50,380 --> 00:13:51,380 ここに 199 00:13:54,000 --> 00:13:55,100 確かに 200 00:13:55,580 --> 00:13:57,790 じゃ約束通りお前を 201 00:13:57,790 --> 00:13:58,720 いいえ 202 00:13:59,560 --> 00:14:02,830 私 ジェハに助けてもらいました 203 00:14:04,100 --> 00:14:09,360 突然の大波に海に投げ出されそうになって 助けてもらったの 204 00:14:10,160 --> 00:14:12,970 私一人の力じゃ なしえなかった 205 00:14:13,520 --> 00:14:16,280 では 諦めるんだね 206 00:14:16,800 --> 00:14:17,760 いいえ 207 00:14:18,800 --> 00:14:21,600 もう一度 一人で取ってくる 208 00:14:29,220 --> 00:14:33,200 海に投げ出された女を見殺しなんてまねしたら 209 00:14:33,210 --> 00:14:36,440 私がジェハを海に叩き落としていたよ 210 00:14:39,060 --> 00:14:40,700 目が真っ赤だね 211 00:14:40,700 --> 00:14:42,460 だいぶ泣いただろう 212 00:14:42,460 --> 00:14:44,640 塩水が目に入っただけよ 213 00:14:46,260 --> 00:14:47,880 手は傷だらけ 214 00:14:47,880 --> 00:14:49,590 足はがくがく 215 00:14:50,240 --> 00:14:52,360 根性あるじゃないか 216 00:14:52,620 --> 00:14:57,930 お前見たい奴は 窮地に立たされても決して仲間を裏切らない 217 00:14:59,120 --> 00:15:01,540 そういうバカは嫌いじゃないよ 218 00:15:02,060 --> 00:15:03,520 船に乗りな 219 00:15:05,180 --> 00:15:07,900 君は合格だよ ヨナちゃん 220 00:15:10,820 --> 00:15:13,330 や やった 221 00:15:13,330 --> 00:15:15,000 よかったね ヨナちゃん 222 00:15:14,540 --> 00:15:15,700 頑張った 223 00:15:15,400 --> 00:15:16,780 ヨナちゃん いくつ 224 00:15:15,500 --> 00:15:18,570 ほら 汚い手でそのお方に触れるでない 225 00:15:21,460 --> 00:15:25,640 あの子が絡むと 君はそういう顔がするんだね 226 00:15:25,640 --> 00:15:29,800 あんたこそ 十年くらい老け込んだ顔になってんぞ 227 00:15:30,600 --> 00:15:33,040 それはいけない 本当に 228 00:15:33,820 --> 00:15:39,600 彼女があまりに必死で引き下がらないから 寿命が縮む思いだったよ 229 00:15:39,840 --> 00:15:41,860 随分入れ込んでんな 230 00:15:41,860 --> 00:15:45,400 僕は女の子にはいつだって入れ込むよ 231 00:15:46,100 --> 00:15:49,280 でも あんな子は初めてだ 232 00:15:49,860 --> 00:15:54,100 純粋で頑固で そのくせ足元はふらふらで 233 00:15:54,100 --> 00:15:57,400 僕にとっては非常に厄介でめんどくさい 234 00:15:58,860 --> 00:16:01,400 護衛する奴の気が知れないね 235 00:16:02,900 --> 00:16:04,120 まぁな 236 00:16:04,360 --> 00:16:06,760 よっぽと大切なんだね 237 00:16:06,760 --> 00:16:08,880 まっ 幼馴染だし 238 00:16:09,020 --> 00:16:10,300 恋人 239 00:16:10,300 --> 00:16:11,460 まさか 240 00:16:12,200 --> 00:16:15,660 大事な 預かりもんだ 241 00:16:15,880 --> 00:16:17,760 預かりものね 242 00:16:17,760 --> 00:16:18,920 なんだよ 243 00:16:18,920 --> 00:16:24,980 なんとなく 君と彼女は近いようでいて 距離があるなと思ってさ 244 00:16:26,220 --> 00:16:31,200 それって君が彼女を本気で欲しいと思ってないあらかな 245 00:16:32,020 --> 00:16:34,040 でっかいお世話だ 246 00:16:34,040 --> 00:16:35,760 なんでてめぇがそんなこと 247 00:16:35,760 --> 00:16:37,820 なんでかなぁ 248 00:16:38,520 --> 00:16:41,060 彼女に興味を持ったからかも 249 00:16:42,780 --> 00:16:44,210 うそ 250 00:16:46,140 --> 00:16:48,820 今のハクの顔 面白かったよ 251 00:16:48,820 --> 00:16:50,920 ちょっと疲れが取れた 252 00:16:59,840 --> 00:17:03,400 彼女を本気で欲しいと思ってないからかな 253 00:17:04,220 --> 00:17:06,340 知るか そんなこと 254 00:17:08,020 --> 00:17:12,740 ずっと ずっと兄妹見たいに側にいて 255 00:17:12,940 --> 00:17:16,060 彼奴と姫さんが治める国を守ろうと 256 00:17:17,140 --> 00:17:19,840 それだけを誓って 日々を生きてきた 257 00:17:21,540 --> 00:17:25,560 今 なんとか生きようとしている姫さんに 258 00:17:26,000 --> 00:17:30,060 イル陛下からの大事な預かり者である姫さんに 259 00:17:31,120 --> 00:17:33,700 これ以上 望むとこなど 260 00:17:36,020 --> 00:17:37,640 なに泣いてるんっすか 261 00:17:37,640 --> 00:17:39,740 なん なんでもないわ 262 00:17:43,240 --> 00:17:45,700 痛い痛い痛い 263 00:17:45,700 --> 00:17:47,320 なんだこりゃ 264 00:17:47,320 --> 00:17:51,760 千樹草取りに行ったときに木の棘がいっぱい刺さって 265 00:17:51,760 --> 00:17:54,280 針で取るものだって聞いたから 266 00:17:54,280 --> 00:17:57,070 ぐりぐりと針で抉ってたわけですかい 267 00:17:57,070 --> 00:18:00,320 凄く痛いのに取れないと 268 00:18:00,320 --> 00:18:02,300 針は火で炙りましたか 269 00:18:03,200 --> 00:18:04,360 なにそれ 270 00:18:04,360 --> 00:18:05,720 大変だ 271 00:18:05,720 --> 00:18:08,920 傷口が化膿して明日には手が腐って落ちますよ 272 00:18:11,360 --> 00:18:12,690 刺すわよ 273 00:18:14,060 --> 00:18:16,740 とりあえず 傷口を洗ってください 274 00:18:19,520 --> 00:18:22,900 ユンの荷物勝手に漁ったら怒られちゃうよ 275 00:18:22,900 --> 00:18:25,640 緊急事態だ 仕方ない 276 00:18:26,440 --> 00:18:27,380 あった 277 00:18:27,380 --> 00:18:29,000 それ蜂蜜 278 00:18:30,120 --> 00:18:31,700 なにをするの 279 00:18:31,700 --> 00:18:36,800 これを患部に塗って しばらく置けば 自然に棘は出てきます 280 00:18:36,800 --> 00:18:38,150 本当に 281 00:18:39,040 --> 00:18:42,040 昔は爺によく針で抉られて 282 00:18:42,040 --> 00:18:45,920 こんな楽な方法があると知った時は殺意芽生えたね 283 00:18:45,920 --> 00:18:47,840 ムンドクらしいわ 284 00:18:49,200 --> 00:18:50,360 本当に 285 00:18:51,160 --> 00:18:54,820 なんて手してんですか お姫様が 286 00:18:56,720 --> 00:19:00,100 私 少しは強くなれた? 287 00:19:00,700 --> 00:19:03,500 少しはハクに近づけたかな 288 00:19:04,900 --> 00:19:08,180 君と彼女は近いようで距離がある 289 00:19:08,680 --> 00:19:11,560 本気で欲しいと思ってないからかな 290 00:19:12,620 --> 00:19:15,060 うるせぇな たれ目 291 00:19:15,860 --> 00:19:18,360 多分 そうなんだろうよ 292 00:19:19,060 --> 00:19:23,150 そういつは今まで 何度も押し殺してきたんだから 293 00:19:23,780 --> 00:19:24,800 ハク 294 00:19:24,800 --> 00:19:26,680 蜂蜜垂れてる 295 00:19:33,160 --> 00:19:36,740 あ あの ハ ハク 296 00:19:39,060 --> 00:19:40,000 ハク 297 00:19:44,080 --> 00:19:47,000 もう...いい 298 00:19:51,060 --> 00:19:53,880 なにやってんだ 俺は 299 00:19:55,620 --> 00:19:57,860 姫さんが自由に生きる 300 00:19:58,580 --> 00:20:01,840 それで満足しとけ 馬鹿野郎 301 00:20:02,680 --> 00:20:06,300 今更 欲なんて 顔を出してくれるなよ 302 00:20:10,480 --> 00:20:15,880 お前の取ってきた千樹草で 仲間の容態が回復に向かっているそうだ 303 00:20:16,680 --> 00:20:18,960 みんなお前に感謝してるってよ 304 00:20:19,760 --> 00:20:20,880 よかった 305 00:20:23,080 --> 00:20:25,760 もう 犠牲を出してたくないからね 306 00:20:25,760 --> 00:20:27,840 亡くなった人がいるの 307 00:20:27,840 --> 00:20:31,820 そりゃあね 海賊なんてやってんだ 308 00:20:31,820 --> 00:20:34,350 無傷ってわけにはいかないよ 309 00:20:35,060 --> 00:20:39,620 この戦いが終わったら 海賊を解散して 310 00:20:39,880 --> 00:20:43,440 彼奴らを普通の生活に戻してやりたいんだ 311 00:20:43,440 --> 00:20:45,760 そう...なの 312 00:20:45,760 --> 00:20:49,240 一人だけ難しい奴がいるがね 313 00:20:49,240 --> 00:20:50,800 難しい 314 00:20:50,800 --> 00:20:52,020 ジェハだよ 315 00:20:53,780 --> 00:20:56,640 彼奴はこの船が家だからね 316 00:20:56,760 --> 00:21:00,920 異形の存在故 ここが一番居心地よいのさ 317 00:21:00,920 --> 00:21:05,620 じゃ 海賊を解散したら ジェハは一人になるの 318 00:21:05,620 --> 00:21:09,460 お前が 連れてってくれるかい 319 00:21:10,780 --> 00:21:14,480 そうしたいけど 私と行くのは嫌だって 320 00:21:15,960 --> 00:21:18,860 彼奴はまだ親離れできないのかね 321 00:21:18,860 --> 00:21:21,110 心外だなぁ船長 322 00:21:22,240 --> 00:21:25,120 僕は本来 一人が好きなんだよ 323 00:21:25,120 --> 00:21:28,780 海賊がなくなったって 気ままにやっていくさ 324 00:21:28,780 --> 00:21:32,800 それこそ 異形の龍達とつるんで何になるんだい 325 00:21:32,800 --> 00:21:35,940 ヨナちゃんと二人旅なら考えるけど 326 00:21:36,680 --> 00:21:39,680 でも 子守はしんどいから 327 00:21:39,680 --> 00:21:42,560 もう少し大人の女性になったらね 328 00:21:42,880 --> 00:21:44,390 ジェハは意地悪ね 329 00:21:44,390 --> 00:21:45,670 ハクみたい 330 00:21:46,940 --> 00:21:48,260 それは面白い 331 00:21:48,760 --> 00:21:50,480 珍しいね 332 00:21:50,480 --> 00:21:54,280 女と見れば砂吐くようなセリフしか言わないのに 333 00:21:56,920 --> 00:21:59,340 気になってんのかい あの娘 334 00:22:01,840 --> 00:22:03,110 御冗談を 335 00:22:07,380 --> 00:22:09,700 シンア どうしたの 336 00:22:11,280 --> 00:22:16,820 船が 港に 集まって来ている 337 00:22:19,880 --> 00:22:21,020 何隻だい 338 00:22:21,400 --> 00:22:22,440 7 339 00:22:22,440 --> 00:22:23,620 七隻 340 00:22:24,660 --> 00:22:29,640 武器を持った人が乗ってる 341 00:22:29,640 --> 00:22:33,640 クムジめ 私らを威嚇してるつもりかい 342 00:22:33,640 --> 00:22:35,360 面白いじゃないか 343 00:22:35,360 --> 00:22:37,640 滔々動き出したみたいだね 344 00:22:38,080 --> 00:22:39,820 一体 なにが 345 00:22:39,820 --> 00:22:42,540 ついに戦いが始まったのさ 346 00:22:42,820 --> 00:22:44,540 小僧共 集めな 347 00:22:51,820 --> 00:22:55,200 クムジは徐々に戦力を増やしつつある 348 00:22:55,200 --> 00:23:01,700 それは恐らくクムジにとって一番大事な取引が近くに控えているから 349 00:23:03,160 --> 00:23:05,280 戒帝国との間でね 350 00:23:05,280 --> 00:23:06,840 戒帝国 351 00:23:06,840 --> 00:23:10,320 と言っても 阿波近くの一部の連中 352 00:23:10,320 --> 00:23:13,340 クムジのお得意様と言った所さ 353 00:23:13,560 --> 00:23:15,980 一番大事な取引というのは 354 00:23:18,280 --> 00:23:20,100 人身売買さ 355 00:23:27,620 --> 00:23:28,920 大丈夫だよ 356 00:23:29,360 --> 00:23:33,260 俺が行くからには 絶対にヨナは死なせない 357 00:23:33,980 --> 00:23:37,600 次回 暁のヨナ 第二十話 358 00:23:37,600 --> 00:23:39,440 勇気の連鎖