1 00:00:06,840 --> 00:00:10,511 (アリスティード) メルフィ 休みたくなったら すぐに言ってくれ 2 00:00:10,511 --> 00:00:14,848 (メルフィエラ) しっかり英気を養いましたから私は大丈夫です 3 00:00:14,848 --> 00:00:18,919 公爵様こそ 昨日は一睡もされていないのですよね? 4 00:00:18,919 --> 00:00:22,689 心配ない 俺には これがあるからな 5 00:00:22,689 --> 00:00:26,026 それは… 今朝のキャボ 6 00:00:26,026 --> 00:00:28,529 えっと… 《すっぱ…》 7 00:00:28,529 --> 00:00:31,031 苦手で いらっしゃるのでは? 8 00:00:31,031 --> 00:00:34,101 苦手ではないぞ 目覚ましにちょうどいい 9 00:00:34,101 --> 00:00:36,370 <目覚まし!?> 10 00:00:36,370 --> 00:00:38,705 きちんと 休みを取ってください! 11 00:00:38,705 --> 00:00:42,542 私なら ミュランさんや ゼフさんに乗せてもらいますから 12 00:00:42,542 --> 00:00:45,045 それは却下だ 13 00:00:45,045 --> 00:00:47,714 何 目覚ましも冗談だ 14 00:00:47,714 --> 00:00:50,984 お前が気に入ってたから 何個か持ってきただけだ 15 00:00:52,052 --> 00:00:54,054 あ… あの… 16 00:00:54,054 --> 00:00:56,890 フン 公爵様? 17 00:00:56,890 --> 00:00:59,559 (小声で)頼るな えっ? 18 00:00:59,559 --> 00:01:02,896 俺以外の男を頼ろうとするな 19 00:01:02,896 --> 00:01:05,265 あ… 20 00:01:06,333 --> 00:01:08,669 フフッ 21 00:01:08,669 --> 00:01:10,671 笑うところではないぞ 22 00:01:10,671 --> 00:01:14,508 笑ってなどいませんよ フフフ… 23 00:01:14,508 --> 00:01:16,476 おい メルフィ 24 00:01:17,844 --> 00:01:23,317 <ガルブレイス領での公爵様は どんな暮らしをしておられるのかしら> 25 00:01:25,919 --> 00:01:29,189 <これまで出会った ガルブレイスの騎士達は> 26 00:01:29,189 --> 00:01:32,759 <全員が 公爵様を慕い 敬っていた> 27 00:01:33,860 --> 00:01:39,232 <まるで 公爵様を中心とした 大きな家族のような温かさ> 28 00:01:40,867 --> 00:01:46,039 <公爵領に住んでいるのは 一体 どんな人達なんだろう> 29 00:01:51,211 --> 00:01:53,180 ♬~ 30 00:03:27,841 --> 00:03:30,911 公爵様 ガルブレイス領には 31 00:03:30,911 --> 00:03:33,914 どのような町や村があるのですか? 32 00:03:33,914 --> 00:03:36,683 元々は 30ほどあったのだが 33 00:03:36,683 --> 00:03:39,186 17年前から徐々に減り始め 34 00:03:39,186 --> 00:03:42,522 今は 12の町村だけになってしまった 35 00:03:42,522 --> 00:03:45,592 大干ばつと大飢きんですね 36 00:03:45,592 --> 00:03:50,363 ガルブレイスでは あの出来事を厄災と呼んでいる 37 00:03:52,199 --> 00:03:56,036 その際 前ガルブレイス公爵が急逝し 38 00:03:56,036 --> 00:04:00,040 次の公爵に俺が選ばれた えっ? 39 00:04:00,040 --> 00:04:05,812 <前公爵様が飢餓によって他界するなんて ありえるのかしら> 40 00:04:05,812 --> 00:04:09,883 <何か病気か 不慮の事故でもない限り そんなこと…> 41 00:04:09,883 --> 00:04:12,319 エルゼニエ大森林の魔物が 42 00:04:12,319 --> 00:04:16,690 例年にないくらい大発生したのだ あ… 43 00:04:17,657 --> 00:04:21,161 討伐しても追いつかず 魔力をこごらせ 44 00:04:21,161 --> 00:04:24,998 狂化した大量の魔物が ガルブレイス領を襲った 45 00:04:24,998 --> 00:04:28,668 そんなことがあったなんて 知りませんでした 46 00:04:28,668 --> 00:04:33,173 もちろん 前公爵が使命を果たしたからな 47 00:04:33,173 --> 00:04:36,676 ガルブレイスの騎士達の多くが失われたが 48 00:04:36,676 --> 00:04:40,347 その甲斐もあって 他国に被害は及んでいない 49 00:04:40,347 --> 00:04:42,415 他の領地の騎士達は? 50 00:04:42,415 --> 00:04:46,186 陛下に 援軍を要請なさらなかったのですか? 51 00:04:46,186 --> 00:04:48,855 もちろん 援軍は呼んだのだろうが 52 00:04:48,855 --> 00:04:52,726 国全体の大惨事では どこにも余力はない 53 00:04:53,693 --> 00:04:56,696 それに ガルブレイスの騎士は 54 00:04:56,696 --> 00:05:00,767 命を賭して戦うことを 国に誓約している 55 00:05:00,767 --> 00:05:03,770 誰かがやらねばならないことだ 56 00:05:03,770 --> 00:05:08,441 俺も 俺を慕う騎士達も それを受け入れた 57 00:05:10,143 --> 00:05:12,212 それが 王命 58 00:05:12,212 --> 00:05:17,484 ガルブレイスの名を継ぐ者の宿命であり 運命だ 59 00:05:17,484 --> 00:05:21,822 命を賭して 魔物と戦い ラングディアス王国を守る 60 00:05:21,822 --> 00:05:24,825 二度と厄災を起こしてはならないと 61 00:05:24,825 --> 00:05:29,496 俺は 散っていった騎士の命に誓っている 62 00:05:36,336 --> 00:05:38,305 あっ! 63 00:05:39,673 --> 00:05:41,641 <あなたは…> 64 00:05:42,676 --> 00:05:48,014 <あなたは常に 死を覚悟しているというの?> 65 00:05:48,014 --> 00:05:50,350 い… 嫌です 66 00:05:50,350 --> 00:05:54,421 <それを… その どうしようもない運命を> 67 00:05:54,421 --> 00:05:57,190 <受け入れているというの?> 68 00:05:57,190 --> 00:05:59,693 嫌です 公爵様! 69 00:05:59,693 --> 00:06:01,695 命を賭してなんて 70 00:06:01,695 --> 00:06:04,698 そんなふうに 笑って言わないでください! 71 00:06:04,698 --> 00:06:07,133 メルフィ… 72 00:06:07,133 --> 00:06:09,135 私の母も 73 00:06:09,135 --> 00:06:14,474 公爵様と同じように まるで運命を受け入れるように死にました 74 00:06:14,474 --> 00:06:16,810 私は嫌です 75 00:06:16,810 --> 00:06:20,647 だから… だから もっと研究して 76 00:06:20,647 --> 00:06:24,484 私も… 誰も苦しまなくていいように 77 00:06:24,484 --> 00:06:26,820 研究を続けて… 78 00:06:26,820 --> 00:06:28,788 <だから…> 79 00:06:29,823 --> 00:06:32,192 メルフィ すまない 80 00:06:33,894 --> 00:06:37,497 命を軽んじているわけではないのだ 81 00:06:37,497 --> 00:06:39,499 公爵様 82 00:06:39,499 --> 00:06:42,335 いえ アリスティード様 83 00:06:42,335 --> 00:06:44,838 私が ここにいます 84 00:06:44,838 --> 00:06:47,507 同じ運命ならば 私は 85 00:06:47,507 --> 00:06:50,777 あなた様と出会ったことを 運命と呼びたい 86 00:06:52,345 --> 00:06:54,414 <騎士ではない私では> 87 00:06:54,414 --> 00:06:57,584 <何の誓約にもならないかもしれないけど> 88 00:07:04,357 --> 00:07:06,526 <どうか…> 89 00:07:06,526 --> 00:07:08,795 あ… 90 00:07:08,795 --> 00:07:11,131 私の研究は 91 00:07:11,131 --> 00:07:14,801 あの魔法陣は きっと お役に立ちます 92 00:07:14,801 --> 00:07:18,138 あなた様や 騎士達が傷つかなくていいように 93 00:07:18,138 --> 00:07:22,642 私 頑張って 成果を出しますから 94 00:07:22,642 --> 00:07:27,414 だから 私と一緒に生きることを考えませんか? 95 00:07:31,985 --> 00:07:35,655 一緒に 生きる? 96 00:07:35,655 --> 00:07:40,327 あ… だからといって お前を危険にさらすわけにはいかない 97 00:07:40,327 --> 00:07:44,331 お前は必ず俺が守る 私も守りたいんです! 98 00:07:44,331 --> 00:07:47,400 アリスティード様と やり方は違いますけど 99 00:07:47,400 --> 00:07:52,172 私だって みんなを… あなた様を守りたい! 100 00:07:52,172 --> 00:07:56,142 <何て まっすぐな目だ> 101 00:07:57,177 --> 00:08:00,013 メルフィ… はっ! 102 00:08:00,013 --> 00:08:02,082 無理だと言わないでください! 103 00:08:02,082 --> 00:08:05,618 私は私らしく できることをやります! 104 00:08:05,618 --> 00:08:07,954 だが 俺は 105 00:08:07,954 --> 00:08:10,623 お前が傷つくのは嫌だ 106 00:08:11,791 --> 00:08:15,161 <お前の言葉は こんなにも嬉しい> 107 00:08:16,129 --> 00:08:20,700 <だが 俺は その言葉を どう受け止めればいいのか分からない> 108 00:08:21,801 --> 00:08:25,472 泣かないでくれ 泣いてません 109 00:08:27,807 --> 00:08:30,810 お前を悲しませたくはないのだが 110 00:08:30,810 --> 00:08:34,481 俺はずっと それを当たり前だと思っていたのだ 111 00:08:34,481 --> 00:08:37,150 死んでも仕方ないと 112 00:08:37,150 --> 00:08:39,619 それを当たり前だなんて 113 00:08:41,654 --> 00:08:46,726 メルフィ ただの昔話だが 聞きたいか? 114 00:08:46,726 --> 00:08:49,996 どんな小さなことだって かまいません 115 00:08:49,996 --> 00:08:53,833 アリスティード様のこと 聞かせてください 116 00:08:53,833 --> 00:08:59,506 <本当は メルフィエラに どう思われるのか気になって仕方がない> 117 00:08:59,506 --> 00:09:01,574 <婚約したばかりだが> 118 00:09:01,574 --> 00:09:06,513 <失望されたくないという気持ちが 強く湧き上がってくる> 119 00:09:06,513 --> 00:09:08,681 <情けない> 120 00:09:13,186 --> 00:09:17,524 <情けない自分を 知られたくないという思いと> 121 00:09:17,524 --> 00:09:21,027 <全てを知ってほしいという 相反する思いが> 122 00:09:21,027 --> 00:09:23,863 <俺の中でせめぎ合う> 123 00:09:23,863 --> 00:09:25,865 <けれど> 124 00:09:25,865 --> 00:09:28,368 今さら変えられない過去だが 125 00:09:28,368 --> 00:09:31,337 お前には 俺のことを知ってほしい 126 00:09:35,208 --> 00:09:39,279 俺は 前ラングディアス国王陛下の次男として 127 00:09:39,279 --> 00:09:41,714 この世に生を受けた 128 00:09:41,714 --> 00:09:44,784 アリスティード様が 王子様? 129 00:09:44,784 --> 00:09:47,554 《はあ はあ…》 130 00:09:47,554 --> 00:09:49,622 《兄様!》 131 00:09:49,622 --> 00:09:53,626 《(マクシム)やあ アリスティード 今日も元気そうだね》 132 00:09:53,626 --> 00:09:55,628 《はい!》 133 00:09:55,628 --> 00:09:59,399 <兄のマクシムは 第7代国王にして> 134 00:09:59,399 --> 00:10:02,235 <賢者と名高い マクシマス陛下と同じ> 135 00:10:02,235 --> 00:10:06,172 <濃い金髪に 深い紫色の目をしていることから> 136 00:10:06,172 --> 00:10:09,509 <賢者の再来と呼ばれていた> 137 00:10:09,509 --> 00:10:11,511 <その一方で 俺は> 138 00:10:11,511 --> 00:10:15,982 <目に魔力が宿る 魔眼持ちとして騒がれていたが> 139 00:10:17,016 --> 00:10:19,018 《兄様はすごいです》 140 00:10:19,018 --> 00:10:24,090 《賢くて 物覚えもいいと 教育係や乳母も言っています》 141 00:10:24,090 --> 00:10:28,695 《そうかい? 弟のお前に褒められるのは嬉しいな》 142 00:10:28,695 --> 00:10:31,764 《なのに 僕は魔法を暴走させて》 143 00:10:31,764 --> 00:10:35,702 《城を壊してしまってばかりで 恥ずかしい》 144 00:10:35,702 --> 00:10:39,038 《お前は 人より少し不器用なだけだよ》 145 00:10:39,038 --> 00:10:41,708 《(爆発音)》 146 00:10:41,708 --> 00:10:43,776 《ああ…》 147 00:10:43,776 --> 00:10:48,214 《だから 力を発動するときは あれほど…》 148 00:10:48,214 --> 00:10:50,483 《うっ! くっ…》 149 00:10:51,551 --> 00:10:55,221 《あっ! アリスティード王子!》 150 00:10:55,221 --> 00:10:59,292 《(荒い息づかい)》 《⚟また魔力の暴走で熱が!》 151 00:11:00,293 --> 00:11:02,295 あなた様が無事でよかった! 152 00:11:02,295 --> 00:11:05,064 魔力の暴走は 本当に危険なのです 153 00:11:05,064 --> 00:11:09,002 発熱が続けば 命を落としてしまうことも 154 00:11:09,002 --> 00:11:12,972 大丈夫だ 昨日も心配してくれていたな 155 00:11:15,675 --> 00:11:17,677 <メルフィ> 156 00:11:17,677 --> 00:11:21,681 <お前はそれで 誰か近しい人> 157 00:11:21,681 --> 00:11:24,150 <母親を亡くしたのだろう?> 158 00:11:26,019 --> 00:11:28,521 <お前が話してくれるのを> 159 00:11:28,521 --> 00:11:31,491 <俺は 果たして待つべきなのだろうか> 160 00:11:34,727 --> 00:11:39,566 <その後 ようやく 魔力に耐えうる体力がつき始めたときには> 161 00:11:39,566 --> 00:11:44,504 <俺の居場所は 王城から騎士団の詰め所になっていた> 162 00:11:44,504 --> 00:11:46,506 <理由は簡単だ> 163 00:11:46,506 --> 00:11:48,508 《(ケイオス)はあ…➡》 164 00:11:48,508 --> 00:11:51,511 《あなたが 噂の暴走王子ですか》 165 00:11:51,511 --> 00:11:55,014 《文官や使用人達から 恐れられていますよ》 166 00:11:55,014 --> 00:11:56,983 《フン!》 167 00:12:00,086 --> 00:12:03,856 <出会ったときから ケイオスは口うるさかったが> 168 00:12:03,856 --> 00:12:08,027 <俺に忠誠を誓ってくれた 初めての騎士だ> 169 00:12:09,462 --> 00:12:14,133 父親の跡を継いで 王国騎士団に入ることもできたというのに 170 00:12:14,133 --> 00:12:17,136 ガルブレイスまで ついてきてくれた 171 00:12:17,136 --> 00:12:19,472 信頼のおける相方だ 172 00:12:19,472 --> 00:12:21,941 ステキなお話ですね 173 00:12:22,976 --> 00:12:24,978 あっ… 174 00:12:24,978 --> 00:12:29,649 寒くはないか? いいえ とても暖かいです 175 00:12:29,649 --> 00:12:31,651 そうか 176 00:12:31,651 --> 00:12:33,653 まだ聞きたいか? 177 00:12:33,653 --> 00:12:37,156 ここから先は あまりいい話でもない 178 00:12:37,156 --> 00:12:40,226 17年前のことですね 179 00:12:40,226 --> 00:12:44,831 それは 国の秘密のようなものではないのですか? 180 00:12:44,831 --> 00:12:47,333 お前であれば大丈夫だ 181 00:12:47,333 --> 00:12:51,004 陛下もご承知の上で この婚約は成立したのだ 182 00:12:51,004 --> 00:12:53,840 私は果報者でございます 183 00:12:53,840 --> 00:12:55,908 俺自身も驚いている 184 00:12:55,908 --> 00:13:00,179 誰かと 婚姻を結ぶつもりなどなかったはずが 185 00:13:00,179 --> 00:13:04,150 お前と出会った途端に 覆ってしまったからな 186 00:13:06,119 --> 00:13:08,621 <前国王であった父は> 187 00:13:08,621 --> 00:13:12,125 <次男の俺を 次期ガルブレイス公爵にして> 188 00:13:12,125 --> 00:13:15,194 <国王を継ぐ 兄の臣下に下らせることで> 189 00:13:15,194 --> 00:13:19,966 <継承者問題が勃発しないよう 画策していた> 190 00:13:19,966 --> 00:13:23,970 <当時 全領土を襲った 大干ばつによる大飢きんで> 191 00:13:23,970 --> 00:13:26,039 <国は弱体化し> 192 00:13:26,039 --> 00:13:29,642 <今にも暴走しそうな貴族達を抑えるには> 193 00:13:29,642 --> 00:13:31,711 <そうするしかなかったのだ> 194 00:13:32,712 --> 00:13:36,316 <だが 貴族の中には 俺を立太子させ> 195 00:13:36,316 --> 00:13:40,820 <他国に攻め込むという究極論を 提唱する者が出てきた> 196 00:13:40,820 --> 00:13:44,824 <魔力が強く 魔眼持ちの王子を旗頭にして> 197 00:13:44,824 --> 00:13:49,495 <戦争を仕掛け 領土を増やすというものだ> 198 00:13:49,495 --> 00:13:54,967 <そして 戦争提唱派と穏健派の間で内紛が勃発し> 199 00:13:56,169 --> 00:13:58,237 <戦いに巻き込まれた> 200 00:13:58,237 --> 00:14:00,506 《(ケイオスが泣いている)》 201 00:14:00,506 --> 00:14:03,176 <ケイオスの父親が亡くなった> 202 00:14:04,177 --> 00:14:07,780 《水や食糧の奪い合いで嫌になるわ》 203 00:14:07,780 --> 00:14:12,785 《ええ それに ガルブレイスの魔物が襲ってきたという話よ》 204 00:14:12,785 --> 00:14:15,254 《国は何をやっているの?》 205 00:14:20,860 --> 00:14:22,862 《(ドアが開く)》 206 00:14:22,862 --> 00:14:25,465 《兄さん 兄さん!》 207 00:14:25,465 --> 00:14:29,135 《そんなに慌てて どうしたんだい? アリスティード》 208 00:14:29,135 --> 00:14:31,971 《はあ はあ…》 209 00:14:31,971 --> 00:14:35,975 《僕が… 継ぐ から》 《えっ?》 210 00:14:35,975 --> 00:14:38,311 《僕が ガルブレイスを継ぐから》 211 00:14:38,311 --> 00:14:41,981 《だから 兄さんは国王になって! それで…》 212 00:14:41,981 --> 00:14:44,650 《二度と こんな悲劇を起こさないで!》 213 00:14:47,820 --> 00:14:52,792 《こんなにも幼いお前に そんなことを言わせてしまうなんて》 214 00:14:55,828 --> 00:14:58,898 《悲しいね アリスティード》 215 00:14:58,898 --> 00:15:00,867 《あ…》 216 00:15:02,168 --> 00:15:05,638 《分かった かわいい弟よ》 217 00:15:10,777 --> 00:15:15,782 《(マクシム)度重なる心労により 陛下がご退位なさることとなった》 218 00:15:15,782 --> 00:15:18,117 《私が跡を継ぐ》 219 00:15:18,117 --> 00:15:21,454 《一刻も早く この苦しみを終わらせるぞ!》 220 00:15:21,454 --> 00:15:24,457 <こうして 兄は国王> 221 00:15:24,457 --> 00:15:27,226 <俺は騎士となる道を選んだ> 222 00:15:29,796 --> 00:15:33,633 《しかし 陛下 ガルブレイスの騎士達の役割が》 223 00:15:33,633 --> 00:15:36,469 《魔物の討伐だけでは 割に合わない》 224 00:15:36,469 --> 00:15:39,138 《何か保障制度を設けたい》 225 00:15:39,138 --> 00:15:41,140 《そうだね》 226 00:15:41,140 --> 00:15:43,810 《では 5年間務め上げると》 227 00:15:43,810 --> 00:15:48,881 《王国騎士団の資格を得られる なんてのはどうかな?》 228 00:15:48,881 --> 00:15:53,653 《ふむ それなら 戦力の拡充にもつながりそうだ》 229 00:15:53,653 --> 00:15:59,325 《それと 我々は討伐した魔物を 利用できないかと考えています》 230 00:15:59,325 --> 00:16:02,829 《個体によっては 希少な資源となる魔物もいるから》 231 00:16:02,829 --> 00:16:05,264 《捨て置くだけでは惜しいのだ》 232 00:16:05,264 --> 00:16:08,334 《角や爪 革や毛皮など》 233 00:16:08,334 --> 00:16:11,938 《使えるものを 国に買い取っていただきたいのです》 234 00:16:11,938 --> 00:16:15,775 《なるほど うん 分かった》 235 00:16:15,775 --> 00:16:19,145 《品質によっては 高値で買い取ろう》 236 00:16:20,847 --> 00:16:23,816 《感謝する 国王陛下》 237 00:16:27,119 --> 00:16:33,125 まあ 陛下と俺が兄弟だからこそ 実現したのかもしれないけどな 238 00:16:33,125 --> 00:16:36,128 <そんなことが…> 239 00:16:36,128 --> 00:16:39,198 けれど その仕組みはすばらしいです 240 00:16:39,198 --> 00:16:41,200 魔物が多く生息し 241 00:16:41,200 --> 00:16:46,205 それを退治できる強い騎士達がいる ガルブレイス領だから成り立つのですね 242 00:16:46,205 --> 00:16:48,207 そうかもな 243 00:16:48,207 --> 00:16:51,477 だから 我々は魔物を狩り続けるのだ 244 00:16:51,477 --> 00:16:54,647 それが 国を守ることにつながる 245 00:16:55,982 --> 00:17:02,054 そして 万が一にも再び厄災に 見舞われることになろうものなら 命を… 246 00:17:02,054 --> 00:17:06,993 命を懸けるのではなく 厄災そのものを何とかする道を考えましょう 247 00:17:06,993 --> 00:17:09,161 あ… あっ いや… 248 00:17:09,161 --> 00:17:11,931 しかし そんなことが… 249 00:17:11,931 --> 00:17:13,933 魔物は どんどん増えます 250 00:17:13,933 --> 00:17:16,602 狩り続けるにも限界があります 251 00:17:16,602 --> 00:17:18,938 だが 誰かがやらねば… 252 00:17:18,938 --> 00:17:23,009 アリスティード様を犠牲にしてですか? うっ… 253 00:17:23,009 --> 00:17:26,612 私は嫌です そんなこと 却下です 254 00:17:26,612 --> 00:17:28,581 はっ! 255 00:17:31,617 --> 00:17:33,686 私の新しい研究 256 00:17:33,686 --> 00:17:36,689 生きた個体から魔力 いえ 257 00:17:36,689 --> 00:17:39,692 魔毒を吸い出す方法が確立できたら 258 00:17:39,692 --> 00:17:43,963 魔物が狂化せず 人を襲うことがなくなれば 259 00:17:43,963 --> 00:17:47,633 命を懸けることは しなくてもいいのですよね? 260 00:17:47,633 --> 00:17:49,702 それは… 261 00:17:49,702 --> 00:17:52,138 それに 魔毒を吸い出せたら 262 00:17:52,138 --> 00:17:55,641 狂化した魔物だって おいしくいただけるかもしれませんし! 263 00:17:55,641 --> 00:17:57,710 あ… 264 00:17:57,710 --> 00:17:59,679 フッ 265 00:18:08,988 --> 00:18:10,990 はっ! 266 00:18:10,990 --> 00:18:14,827 ア… アアア… アリスティード様 唇がしっかり つい… 267 00:18:14,827 --> 00:18:18,164 マネごとではなく つい… ハハハハハ 268 00:18:18,164 --> 00:18:21,667 お前から こんなにも熱い思いをもらったのだ 269 00:18:21,667 --> 00:18:23,736 抑えられるわけがないだろう 270 00:18:23,736 --> 00:18:26,739 も… もう! 私は真面目に… 271 00:18:26,739 --> 00:18:30,176 俺も真面目に考えてるさ メルフィエラ 272 00:18:30,176 --> 00:18:32,745 お前と一緒に生きる方法を 273 00:18:36,248 --> 00:18:40,252 からかわないでください… うん? 274 00:18:40,252 --> 00:18:43,422 ほら 見えるか? メルフィ 275 00:18:44,690 --> 00:18:48,761 もうすぐだ あと一刻もすればガルブレイス領だぞ 276 00:18:48,761 --> 00:18:52,231 そして この下が エルゼニエ大森林だ 277 00:18:53,366 --> 00:18:57,870 すごいだろう 俺も全てを把握できないくらい広くてな 278 00:18:57,870 --> 00:19:00,373 地図がないと迷ってしまうぞ 279 00:19:00,373 --> 00:19:02,875 大森林といいますか 280 00:19:02,875 --> 00:19:04,944 もはや 魔境ですね 281 00:19:04,944 --> 00:19:07,880 ハハッ 違いない 282 00:19:07,880 --> 00:19:10,883 ここは 魔鉱石が産出される土地で 283 00:19:10,883 --> 00:19:15,154 地下深くには 巨大な魔脈と鉱脈が横たわっている 284 00:19:16,322 --> 00:19:19,659 魔力をふんだんに含んだ 土壌と空気のせいで 285 00:19:19,659 --> 00:19:22,661 ほぼ魔物しか生息できぬのだ 286 00:19:22,661 --> 00:19:26,165 <魔物しか生息できない森だなんて!> 287 00:19:26,165 --> 00:19:29,835 <じゃなかった とっても危険だわ> 288 00:19:29,835 --> 00:19:31,837 見ろ うん? 289 00:19:31,837 --> 00:19:36,342 あれが一番大きな川 ガルバース川だ 290 00:19:36,342 --> 00:19:39,412 その東にあるのが 支流のキャルバース川で 291 00:19:39,412 --> 00:19:42,681 さらにそれが 3つに分かれている 292 00:19:42,681 --> 00:19:47,186 川とは 同じ場所に集中しているものなのですか? 293 00:19:47,186 --> 00:19:49,955 ここが特別なのだろう 294 00:19:51,524 --> 00:19:55,528 あの遠くにそびえる ガルバース山脈からの雪解け水が 295 00:19:55,528 --> 00:20:00,032 地下を通って ここから地上へと流れ出している 296 00:20:00,032 --> 00:20:04,704 しかし これほどの雪解け水と川があれば 297 00:20:04,704 --> 00:20:06,639 そう思うだろう? 298 00:20:06,639 --> 00:20:11,143 だが 17年前の厄災では かれてしまったのだ 299 00:20:11,143 --> 00:20:14,213 <こんなすごい川が かれてしまったのなら> 300 00:20:14,213 --> 00:20:17,683 <マーシャルレイド領なんて ひとたまりもなかったはず> 301 00:20:19,985 --> 00:20:22,988 <そういえば なぜ ラングディアス王国で> 302 00:20:22,988 --> 00:20:26,492 <あんな広範囲の 大干ばつが起こったのか> 303 00:20:26,492 --> 00:20:29,328 <公爵様は ご存じなのかしら> 304 00:20:29,328 --> 00:20:31,664 あの 公爵様 305 00:20:31,664 --> 00:20:34,734 すまない メルフィ このままでは危険だ またげるか? 306 00:20:34,734 --> 00:20:37,103 えっ? は… はい 307 00:20:39,338 --> 00:20:43,409 🔊(ミュラン)閣下 聞こえますか? ベルゲニオンの大群です! 308 00:20:43,409 --> 00:20:47,413 🔊距離 後方1000フォルン 規模… 309 00:20:47,413 --> 00:20:49,415 🔊200!? 310 00:20:49,415 --> 00:20:53,686 🔊どんどん増えています! 距離 800フォルン! 311 00:20:53,686 --> 00:20:55,688 俺が先頭になる 312 00:20:55,688 --> 00:20:59,024 しんがりは荷がない者 2名 誰がいける! 313 00:20:59,024 --> 00:21:02,094 ゼフです エリックとしんがりを務めます! 314 00:21:02,094 --> 00:21:05,164 🔊よし 任せたぞ! (エリック・ゼフ)はっ! 315 00:21:08,801 --> 00:21:11,804 <迫ってくる魔物って> 316 00:21:11,804 --> 00:21:13,773 <あれのこと!?> 317 00:21:15,307 --> 00:21:17,643 <すごい数!> 318 00:21:17,643 --> 00:21:20,146 🔊(ミュラン)距離 約600フォルン! 319 00:21:20,146 --> 00:21:23,649 🔊閣下 ヤツら 加速を使っているようです 320 00:21:23,649 --> 00:21:25,651 こちらも加速するぞ 321 00:21:25,651 --> 00:21:29,655 限界まで騎竜同士の間隔を寄せろ! 🔊了解! 322 00:21:29,655 --> 00:21:33,492 メルフィ これを 防風メガネだ かけておけ 323 00:21:33,492 --> 00:21:35,961 あっ ありがとうございます 324 00:21:37,997 --> 00:21:42,835 到着して早々すまないが これが ガルブレイス領なのだ 325 00:21:42,835 --> 00:21:44,904 平気です 326 00:21:44,904 --> 00:21:48,841 あれ 魔物ですよね? 魔鳥ですか? 327 00:21:48,841 --> 00:21:51,510 ああ ベルゲニオンだ 328 00:21:51,510 --> 00:21:55,014 加速の魔法を使って 群れで狩りをするのだが 329 00:21:55,014 --> 00:21:58,017 こちらが単騎であれば まだしも 330 00:21:58,017 --> 00:22:01,854 こうして 集団移動中に襲ってくるのは珍しい 331 00:22:01,854 --> 00:22:05,191 <早速出会った エルゼニエ大森林の魔物が> 332 00:22:05,191 --> 00:22:07,626 <図鑑にも載ってなかったなんて> 333 00:22:07,626 --> 00:22:10,462 <運がいいのか 悪いのか> 334 00:22:10,462 --> 00:22:14,533 <食べるのは大好きだけど 食べられるのは遠慮したい> 335 00:22:14,533 --> 00:22:17,536 🔊(ミュラン)閣下 準備完了です! 336 00:22:17,536 --> 00:22:20,973 メルフィエラ しっかりつかまって 体を固定するように 337 00:22:20,973 --> 00:22:23,475 は… はい! 338 00:22:23,475 --> 00:22:26,145 🔊距離 約400フォルン! 339 00:22:26,145 --> 00:22:28,714 準備はいいな? はい! 340 00:22:31,650 --> 00:22:33,719 あ… 341 00:22:33,719 --> 00:22:35,888 よし いくぞ! 342 00:22:36,989 --> 00:22:39,658 <これが 加速の魔法!?> 343 00:22:39,658 --> 00:22:42,728 <す… すごい> 344 00:22:42,728 --> 00:22:44,730 はっ! 345 00:22:44,730 --> 00:22:48,601 <地面!? ぶ… ぶつかる~!> 346 00:22:51,003 --> 00:23:07,987 ♬~