1 00:00:03,003 --> 00:00:05,005 <(メルフィエラ)何て甘いニオイ!> 2 00:00:05,005 --> 00:00:08,134 <これが スクリムウーウッドの果実!> 3 00:00:08,134 --> 00:00:11,011 (リリアン) 姫様 もう終わりですか? 4 00:00:11,011 --> 00:00:15,141 はい 果実に含まれる分は吸い出しました 5 00:00:15,141 --> 00:00:19,854 ですが 果実は その魔力の大半を種に宿しているのです 6 00:00:19,854 --> 00:00:21,856 えっ? 7 00:00:22,857 --> 00:00:26,026 なので 種に残った魔力が染み出す前に 8 00:00:26,026 --> 00:00:29,321 実の部分を 切り出さなくてはいけません 9 00:00:29,321 --> 00:00:34,535 では この魔力測定器で 果肉の魔力を測ってみましょう 10 00:00:34,535 --> 00:00:36,537 (3人)おお~ 11 00:00:43,711 --> 00:00:47,047 姫様 私がやります! 12 00:00:47,047 --> 00:00:50,050 はい お願いします 13 00:00:50,050 --> 00:00:52,052 ♪♪~ 14 00:02:23,811 --> 00:02:26,438 よしっ! 15 00:02:26,438 --> 00:02:28,649 う~ん あっ… 16 00:02:28,649 --> 00:02:30,651 う~ん うわっ! 17 00:02:30,651 --> 00:02:33,988 (ブランシュ)リリアン そういうときは刃先ではなく 18 00:02:33,988 --> 00:02:36,282 刃元を使うといい 19 00:02:36,282 --> 00:02:38,993 貸してごらん 20 00:02:38,993 --> 00:02:42,288 剣と調理用の刃物は用途が違う 21 00:02:42,288 --> 00:02:46,292 野営では 自分で調理しなければならないから 22 00:02:47,293 --> 00:02:51,463 遠征に出たければ きちんと料理も覚えておくように 23 00:02:51,463 --> 00:02:54,842 はい 隊長 ありがとうございます! 24 00:03:00,848 --> 00:03:03,851 姫様 これくらいでいいですか? 25 00:03:03,851 --> 00:03:07,855 ありがとうございます リリアンさん 十分です 26 00:03:07,855 --> 00:03:11,025 その… 上手にできましたか? 27 00:03:11,025 --> 00:03:14,320 ええ とっても! リリアンさんのおかげです 28 00:03:14,320 --> 00:03:16,322 エヘヘ 29 00:03:18,198 --> 00:03:22,494 <それにしても 何て分厚い皮> 30 00:03:22,494 --> 00:03:25,706 <これも 図鑑に書き加えておかないと> 31 00:03:25,706 --> 00:03:30,711 あの その器具で どうやって魔力を測るのですか? 32 00:03:30,711 --> 00:03:36,216 これは 刺したものの残留魔力量を 測定する魔法器具です 33 00:03:36,216 --> 00:03:39,887 この針の中には ごく小さな穴が開いていて 34 00:03:39,887 --> 00:03:43,891 測定器本体の魔法陣が 発動するようになっています 35 00:03:43,891 --> 00:03:46,060 (ナタリー)よくできてますね 36 00:03:46,060 --> 00:03:50,356 その仕組みは 姫様がお考えになられたのですか? 37 00:03:50,356 --> 00:03:53,067 ええ 私の目標は 38 00:03:53,067 --> 00:03:56,904 皆が安心して 魔物を食せるようにすることですから 39 00:03:56,904 --> 00:04:01,367 私だけが その方法を知っていても意味がないので 40 00:04:01,367 --> 00:04:05,079 ゆくゆくは 誰もが簡単に下処理ができるよう 41 00:04:05,079 --> 00:04:09,249 こうした器具を普及させることを 視野に入れているのです 42 00:04:11,919 --> 00:04:16,924 この方法なら 魔力量が可視化される分 安心ですよね 43 00:04:16,924 --> 00:04:21,095 あの 姫様 かなり光っているようですが… 44 00:04:23,764 --> 00:04:25,766 赤色… 45 00:04:25,766 --> 00:04:28,769 残留魔力が まだ かなりあるようですね 46 00:04:28,769 --> 00:04:32,773 ということは 種を取り出せばいいのですね 47 00:04:42,408 --> 00:04:44,952 <ニ… ニオイが…> 48 00:04:44,952 --> 00:04:49,581 <あ…> <(ナタリー・リリアン)甘~い!> 49 00:04:52,292 --> 00:04:55,796 私達が食べたときとは随分違うな 50 00:04:55,796 --> 00:05:00,300 はい これよりもっと黄緑っぽい色でしたよね 51 00:05:00,300 --> 00:05:03,095 ニオイもこう 独特で 52 00:05:03,095 --> 00:05:06,807 他に 何か気になることはありましたか? 53 00:05:06,807 --> 00:05:12,104 毒やマヒ 幻覚などの作用はなかったので 我慢して食べたんです 54 00:05:12,104 --> 00:05:15,649 ある程度であれば 浄化水で何とかなりますので 55 00:05:15,649 --> 00:05:17,943 でも あまりの臭みに 56 00:05:17,943 --> 00:05:21,488 正直 味なんて覚えてません 57 00:05:21,488 --> 00:05:23,824 ということは… 58 00:05:25,826 --> 00:05:30,664 やはり 赤い方は まだ熟していないということなのでしょう 59 00:05:36,336 --> 00:05:39,131 よし 反応がありません 60 00:05:39,131 --> 00:05:42,843 これで 食べてもおなかを壊すことはなくなりました 61 00:05:42,843 --> 00:05:45,345 おお~! 62 00:05:45,345 --> 00:05:47,973 では 毒味をしましょう 63 00:05:49,141 --> 00:05:52,519 私が先に食べてみますので 64 00:05:52,519 --> 00:05:54,688 皆さんは あとから… 65 00:05:54,688 --> 00:05:57,357 な… なりません! 毒味は私が! 66 00:05:57,357 --> 00:06:01,528 もし 姫様がお倒れになったら 閣下に顔向けができません! 67 00:06:01,528 --> 00:06:03,530 隊長 ズルい! 68 00:06:03,530 --> 00:06:06,533 私が食べてみたいと言ったんだから 私が毒味します! 69 00:06:06,533 --> 00:06:11,371 ダメだ リリアン お前は騎士とはいえ まだ成人していない 70 00:06:11,371 --> 00:06:13,373 ここは最年長である私が! 71 00:06:13,373 --> 00:06:17,169 隊長には お子さんがいるじゃないですか! ここは 私が 72 00:06:17,169 --> 00:06:19,379 あっ! 73 00:06:19,379 --> 00:06:22,007 んんんんっ… 74 00:06:22,007 --> 00:06:25,886 何これ あんま~い! 75 00:06:25,886 --> 00:06:28,013 あっ! 76 00:06:29,890 --> 00:06:33,560 それでは 私達もいただいてみましょう 77 00:06:36,563 --> 00:06:39,024 <果肉は すごいやわらかい> 78 00:06:39,024 --> 00:06:41,401 <少し粘り気もあるのね> 79 00:06:41,401 --> 00:06:44,029 <色はキレイなだいだい色> 80 00:06:44,029 --> 00:06:46,907 <ほんのり透明がかって みずみずしい> 81 00:06:48,742 --> 00:06:51,036 んっ! 82 00:06:51,036 --> 00:06:55,749 <何て芳醇な 幸せの味だわ!> 83 00:06:56,750 --> 00:07:01,922 <ミュランさんが 高級果実のネクタールより おいしいと言った意味が分かったわ> 84 00:07:01,922 --> 00:07:04,049 <ネクタールは生で食べると> 85 00:07:04,049 --> 00:07:08,428 <甘さの中にも 果実独特のえぐみがある けれど…> 86 00:07:08,428 --> 00:07:12,766 <スクリムウーウッドの果実には そのえぐみが全くない!> 87 00:07:12,766 --> 00:07:16,436 <純粋に甘くて 飲み込んだら また食べたくなる> 88 00:07:16,436 --> 00:07:18,772 <そんな味!> 89 00:07:18,772 --> 00:07:21,233 ん~ま~ 90 00:07:21,233 --> 00:07:23,944 だ… 大丈夫なのか? 91 00:07:23,944 --> 00:07:26,613 と~っても甘いんですよ これ 92 00:07:26,613 --> 00:07:29,241 隊長も副隊長も ぜひ! 93 00:07:29,241 --> 00:07:33,078 わ… 分かった 食べてみよう 94 00:07:36,456 --> 00:07:39,251 はっ! はっ! 95 00:07:41,461 --> 00:07:43,463 (リリアン) あ~ おいしかった! 96 00:07:43,463 --> 00:07:46,633 姫様 本当にありがとうございました 97 00:07:46,633 --> 00:07:48,635 どういたしまして 98 00:07:48,635 --> 00:07:51,805 でも これは リリアンさんのおかげですよ 99 00:07:51,805 --> 00:07:53,807 えっ? 100 00:07:53,807 --> 00:07:58,812 私も こんなにおいしい 魔樹の果実を食べたのは初めてです 101 00:07:58,812 --> 00:08:02,107 リリアンさんが ミュランさんのうわごとを覚えていなければ 102 00:08:02,107 --> 00:08:04,651 食べずじまいだったかもしれません 103 00:08:04,651 --> 00:08:07,654 だから ありがとうございます 104 00:08:07,654 --> 00:08:09,990 エヘヘ… 105 00:08:09,990 --> 00:08:13,660 さあ あとは 公爵様にお出ししなくちゃ! 106 00:08:13,660 --> 00:08:15,662 喜んでくださいますかね? 107 00:08:15,662 --> 00:08:19,666 こんなにおいしいのですから きっと喜んでくださると思います 108 00:08:19,666 --> 00:08:22,502 エヘヘ 姫様 嬉しそう 109 00:08:22,502 --> 00:08:24,671 はい 嬉しいです 110 00:08:24,671 --> 00:08:28,842 公爵様にも この幸せの味をお届けしたいですから 111 00:08:29,843 --> 00:08:35,015 <この果実に関しては 公爵様も苦い思いをされている> 112 00:08:36,016 --> 00:08:39,686 <その嫌な記憶を 塗り替えて差し上げたい> 113 00:08:42,022 --> 00:08:44,024 よしっ! 114 00:08:44,024 --> 00:08:46,026 姫様 それは? 115 00:08:46,026 --> 00:08:49,696 こうして 切り口を 空気にさらさないようにしておくことで 116 00:08:49,696 --> 00:08:54,534 新鮮な状態で保存することができます おお~ 117 00:08:54,534 --> 00:08:57,329 さらに 先ほど魔力を抽出した 118 00:08:57,329 --> 00:09:01,333 曇水晶を乗せると 実を冷やすこともできるのです 119 00:09:01,333 --> 00:09:03,710 なるほど すごい! 120 00:09:03,710 --> 00:09:06,171 (ブランシュ)姫様… うん? 121 00:09:06,171 --> 00:09:10,550 大変申し訳ありませんでした! えっ? 122 00:09:10,550 --> 00:09:15,180 私は正直 姫様のことを信用しておりませんでした 123 00:09:15,180 --> 00:09:20,560 忠誠を捧げるべき主人に対し 先入観で大変失礼な態度を… 124 00:09:20,560 --> 00:09:25,357 私も 姫様が ここまで本気だとは思っておらず 125 00:09:25,357 --> 00:09:27,734 (ナタリー・ブランシュ) 申し訳ありません! 126 00:09:27,734 --> 00:09:31,071 お二人とも 謝罪の必要はありません 127 00:09:31,071 --> 00:09:35,909 私のことを ほとんど知らないのですから そう思うのも当たり前です 128 00:09:36,910 --> 00:09:41,581 し… しかし… まだ 分かりませんよ 129 00:09:41,581 --> 00:09:43,750 実は… 130 00:09:43,750 --> 00:09:47,087 悪いことを 考えているかもしれませんし 131 00:09:47,087 --> 00:09:51,216 うん? 悪いこと とは? 132 00:09:51,216 --> 00:09:55,220 《やあ~!》 ま… 窓を全開にして回るとか! 133 00:09:55,220 --> 00:09:58,098 子供のいたずら ですかね? 134 00:09:58,098 --> 00:10:01,601 ド… ドラゴンのフンを庭にばらまくとか! 135 00:10:01,601 --> 00:10:04,229 《え~い!》 136 00:10:04,229 --> 00:10:06,398 肥料になるのでは? 137 00:10:06,398 --> 00:10:08,400 えっと えっと… 138 00:10:08,400 --> 00:10:11,111 あっ! おいしい魔物を独り占めする! 139 00:10:11,111 --> 00:10:14,614 姫様 それはひどいです! ププッ… 140 00:10:14,614 --> 00:10:18,243 勝手に ドラゴンを食べてしまうかもしれませんし 141 00:10:18,243 --> 00:10:23,415 あっ こ… これからすぐに 公爵様のことを嫌いになって 142 00:10:23,415 --> 00:10:25,959 マーシャルレイドに帰ります! 143 00:10:25,959 --> 00:10:27,961 あ… 144 00:10:27,961 --> 00:10:30,797 (アリスティード)そう… なのか? 145 00:10:30,797 --> 00:10:33,133 あっ! 146 00:10:33,133 --> 00:10:36,636 メルフィは これから俺を嫌いになって 147 00:10:36,636 --> 00:10:39,431 マーシャルレイドに帰ると 148 00:10:39,431 --> 00:10:42,434 <こ… ここ… 公爵様!?> 149 00:10:46,980 --> 00:10:50,150 メルフィは これから俺を嫌いになって 150 00:10:50,150 --> 00:10:52,652 マーシャルレイドに帰ると 151 00:10:52,652 --> 00:10:57,657 <こ… ここ… 公爵様 なぜ 背後にいらっしゃるの!?> 152 00:10:57,657 --> 00:11:00,827 それは 悲しくて寂しいことだな 153 00:11:00,827 --> 00:11:05,290 俺は 何か嫌われることをしてしまったのか 154 00:11:05,290 --> 00:11:09,669 あっ ここ… これは その たとえ話で 155 00:11:09,669 --> 00:11:11,671 えっと だから その… 156 00:11:11,671 --> 00:11:15,008 公爵様を嫌いになったりしてません! 157 00:11:15,008 --> 00:11:18,845 いいのだ 嫌われることには慣れている 158 00:11:18,845 --> 00:11:21,681 そんな 違います 159 00:11:21,681 --> 00:11:27,187 アリスティード様 私 本当に違うんです 160 00:11:27,187 --> 00:11:30,857 <どうしよう 傷つけてしまった> 161 00:11:30,857 --> 00:11:34,861 閣下 姫様をけしかけたのは私なのです! 162 00:11:34,861 --> 00:11:39,491 姫様の考える悪いことを教えてほしいと 容易なことを… 163 00:11:39,491 --> 00:11:43,495 姫様は ご自身が閣下の隣に並び立つにふさわしいか 164 00:11:43,495 --> 00:11:45,705 見極めるようにおっしゃいました 165 00:11:45,705 --> 00:11:49,709 目が曇っていたのは 私達の方なのです 166 00:11:49,709 --> 00:11:54,047 <ナタリーさん そこまで暴露しなくても> 167 00:11:54,047 --> 00:11:59,219 姫様は 閣下にスクリムウーウッドを おいしく食べていただきたいだけなんです 168 00:11:59,219 --> 00:12:02,055 幸せの味をお届けしたいって 169 00:12:02,055 --> 00:12:04,724 リリアンさん その話は! 170 00:12:04,724 --> 00:12:08,228 <ううう… 確かにそうだけど> 171 00:12:08,228 --> 00:12:13,066 <人様の口から改めて言われると 恥ずかしさでどうにかなりそう> 172 00:12:14,234 --> 00:12:17,070 そうなのか? メルフィ 173 00:12:17,070 --> 00:12:19,239 そ… それは… 174 00:12:19,239 --> 00:12:23,910 姫様 さっきの嬉しそうな顔を 見せてあげてくださいよ! 175 00:12:23,910 --> 00:12:27,247 閣下 姫様は 閣下のお話になると 176 00:12:27,247 --> 00:12:30,083 とってもステキな笑顔になるんですよ! 177 00:12:30,083 --> 00:12:33,378 ほう 本当か? リリアン 178 00:12:33,378 --> 00:12:37,924 本当です! 目がキラキラしてて まるで恋する乙女のよう… 179 00:12:37,924 --> 00:12:40,552 そこまで そこまで~! 180 00:12:40,552 --> 00:12:43,388 フッ あ… 181 00:12:43,388 --> 00:12:46,099 フフフフ… あっ! 182 00:12:46,099 --> 00:12:49,102 <やられた! このイジワルな顔!> 183 00:12:49,102 --> 00:12:53,940 <誤解なんてしていない 少し前から話を聞いておられたんだわ!> 184 00:12:55,775 --> 00:12:58,570 あ… 捕まえたぞ メルフィ 185 00:12:58,570 --> 00:13:00,947 はなっ… 放し… 186 00:13:02,407 --> 00:13:05,952 悪かった 少しからかっただけだ 187 00:13:05,952 --> 00:13:08,955 と言いたいところだが 188 00:13:08,955 --> 00:13:11,958 お前達が 盛り上がっているのを聞いて 189 00:13:11,958 --> 00:13:14,794 少し寂しくなったのでな 190 00:13:17,297 --> 00:13:19,799 ごめんなさい アリスティード様 191 00:13:19,799 --> 00:13:23,803 冗談でも 口にすべきではありませんでした 192 00:13:23,803 --> 00:13:26,598 ああ 分かっていても お前から 193 00:13:26,598 --> 00:13:30,310 き… 嫌いだと言われるのは心臓に悪い 194 00:13:30,310 --> 00:13:33,980 勝手に話を聞いていた俺も悪いのだが 195 00:13:33,980 --> 00:13:39,152 そ… そうですよ 一体どこから入ってこられたのですか? 196 00:13:39,152 --> 00:13:41,321 あそこだ 197 00:13:43,615 --> 00:13:49,162 言わなかったか? 俺のテールの間とここは内扉でつながっている 198 00:13:49,162 --> 00:13:53,625 ご… 誤解するなよ 普段は鍵をかけておく 199 00:13:53,625 --> 00:13:57,629 だが ちょうど こいつが起き出したものでな 200 00:13:57,629 --> 00:13:59,631 うん? 201 00:13:59,631 --> 00:14:01,633 土産があると言っただろ? 202 00:14:01,633 --> 00:14:05,345 それって スクリムウーウッドの果実じゃ… 203 00:14:05,345 --> 00:14:07,347 もう一つの方だ 204 00:14:07,347 --> 00:14:10,350 お前を驚かそうと思ってな 205 00:14:10,350 --> 00:14:13,186 これが ガルブレイスの守り神 206 00:14:13,186 --> 00:14:16,189 天狼の赤ん坊だ 207 00:14:16,189 --> 00:14:18,191 (天狼の仔が鳴く) 208 00:14:23,363 --> 00:14:27,659 <か… かわいい~!> 209 00:14:27,659 --> 00:14:29,661 どうだ? 210 00:14:29,661 --> 00:14:33,373 <フワフワの天狼の仔と 美丈夫の公爵様> 211 00:14:33,373 --> 00:14:36,376 <何というか ズルいわ!> 212 00:14:39,379 --> 00:14:41,881 この子は どうしたのですか? 213 00:14:41,881 --> 00:14:47,220 森で狂化したベルゲニオンに襲われていたのを 一時的に保護したのだ 214 00:14:47,220 --> 00:14:50,056 どうやら 親とはぐれたようでな 215 00:14:50,056 --> 00:14:53,059 今も騎士達に捜させてはいるが 216 00:14:54,060 --> 00:14:58,064 <公爵様は 一時的に保護と言われたので> 217 00:14:58,064 --> 00:15:01,401 <この子は いずれ大森林に放すのよね> 218 00:15:01,401 --> 00:15:04,904 <それまでに 親が見つかるといいのだけど> 219 00:15:04,904 --> 00:15:08,533 どうして 天狼が ガルブレイスの守り神に? 220 00:15:08,533 --> 00:15:10,535 初代公爵が 221 00:15:10,535 --> 00:15:15,415 1頭の天狼とともに この地を治めたという言い伝えがあってな 222 00:15:15,415 --> 00:15:20,420 以来 天狼は ガルブレイス公爵家の象徴になっているのだ 223 00:15:21,421 --> 00:15:24,090 この子は何を食べるのですか? 224 00:15:24,090 --> 00:15:27,927 とりあえず ヤギの乳と牛の肉をやってみたが 225 00:15:27,927 --> 00:15:30,430 肉は あまり食べなかった 226 00:15:30,430 --> 00:15:34,100 天狼の赤ん坊など 育てたことはないからな 227 00:15:34,100 --> 00:15:37,437 何が正解なのか分からん 228 00:15:37,437 --> 00:15:42,275 でしたら 魔物の肉をあげてみたら いかがでしょう? 229 00:15:42,275 --> 00:15:47,572 なるほど 野生で育ったのならば それも道理だな 230 00:15:47,572 --> 00:15:50,950 よし 騎竜のエサをやってみるか 231 00:15:50,950 --> 00:15:53,286 ブランシュ 用意を頼む 232 00:15:53,286 --> 00:15:57,457 了解いたしました 行くよ リリアン! 233 00:15:57,457 --> 00:16:02,128 ええ~ もう少し見ていたかったのに~ 234 00:16:07,967 --> 00:16:10,136 ふう… 235 00:16:10,136 --> 00:16:12,597 やっと落ち着けたな 236 00:16:16,142 --> 00:16:19,479 あ… あの 公爵様 237 00:16:19,479 --> 00:16:22,607 この子の方が 触り心地がいいですよ 238 00:16:22,607 --> 00:16:26,152 うん? でも 俺はこっちの方がいい 239 00:16:26,152 --> 00:16:29,489 お前の髪を触っていると癒やされる 240 00:16:29,489 --> 00:16:31,991 そう ですか 241 00:16:31,991 --> 00:16:34,786 <ガルブレイス公爵夫人の務めは> 242 00:16:34,786 --> 00:16:38,331 <公爵様を癒やし ねぎらうこと> 243 00:16:38,331 --> 00:16:42,627 <でも やっぱり は… 恥ずかしい…> 244 00:16:44,129 --> 00:16:47,674 公爵様 おなかがすいていらっしゃいませんか? 245 00:16:47,674 --> 00:16:49,843 おお… 246 00:16:53,138 --> 00:16:55,682 ほう これが 247 00:16:55,682 --> 00:16:59,018 スクリムウーウッドの果実には いい思い出がないが 248 00:16:59,018 --> 00:17:01,020 期待できるニオイだな 249 00:17:01,020 --> 00:17:04,524 フフッ きっと びっくりされますよ 250 00:17:08,528 --> 00:17:10,697 どうですか? 251 00:17:10,697 --> 00:17:14,325 うまい! 疲れた体に染みる味がする 252 00:17:14,325 --> 00:17:16,870 これなら いくらでも食えるぞ! 253 00:17:18,163 --> 00:17:20,874 (天狼の仔が鳴く) 254 00:17:20,874 --> 00:17:23,710 ほら メルフィ あ~んだ 255 00:17:23,710 --> 00:17:26,171 あ~ん 256 00:17:26,171 --> 00:17:29,549 アハハッ 幸せな甘さです! 257 00:17:29,549 --> 00:17:31,885 ああ 258 00:17:34,345 --> 00:17:36,723 さあ できた 259 00:17:36,723 --> 00:17:38,725 (天狼の仔が鳴く) 260 00:17:40,560 --> 00:17:44,189 か… (リリアン・メルフィエラ)かわいい~! 261 00:17:46,357 --> 00:17:49,903 この子は どのくらいで成獣になるのですか? 262 00:17:49,903 --> 00:17:52,197 1年後には独り立ちする 263 00:17:52,197 --> 00:17:55,742 成獣になるには それから4年はかかるな 264 00:17:55,742 --> 00:17:59,204 この紋章は 私達の誇りなんですよ 265 00:17:59,204 --> 00:18:03,917 姫様は 天狼の成獣をご覧になったことはありますか? 266 00:18:03,917 --> 00:18:07,378 いいえ 図鑑でしか知らないの 267 00:18:07,378 --> 00:18:11,758 きっと とても神々しい姿なのでしょうね 268 00:18:11,758 --> 00:18:14,385 (リリアン) はい それはもう! 269 00:18:14,385 --> 00:18:18,389 ほら 一気に食べると吐き戻してしまうよ 270 00:18:18,389 --> 00:18:22,769 ゆっくり そう ゆっくり食べなさい 271 00:18:24,604 --> 00:18:26,773 (天狼の仔が鳴く) 272 00:18:26,773 --> 00:18:29,609 今度は全部食べましたね 273 00:18:31,778 --> 00:18:33,780 うん? 274 00:18:33,780 --> 00:18:35,782 (天狼の仔が鳴く) 275 00:18:35,782 --> 00:18:39,410 あっ リリアン 捨ててもいいボロ布を持ってきて! 276 00:18:39,410 --> 00:18:42,789 (リリアン)ええっ!? (ブランシュ)粗相をしそうなんだ 早く! 277 00:18:42,789 --> 00:18:45,124 何だと! 278 00:18:47,418 --> 00:18:53,132 やれやれ このまま母親が見つからなければ 困ったことになるな 279 00:18:53,132 --> 00:18:55,969 いつまで 保護するおつもりですか? 280 00:18:55,969 --> 00:19:00,974 自分でエサを取れるようになれば 野生に返すつもりだったが 281 00:19:00,974 --> 00:19:05,812 こんなふうに世話を焼いていたら それも難しくなるだろう 282 00:19:05,812 --> 00:19:10,441 初代公爵様は 天狼を手なずけられたのでしょう? 283 00:19:10,441 --> 00:19:12,819 あくまで伝説だぞ 284 00:19:12,819 --> 00:19:17,991 <でも だとすれば 天狼の飼育も可能かもしれない> 285 00:19:17,991 --> 00:19:21,452 <私は あなたのような子を食べる専門だから> 286 00:19:21,452 --> 00:19:24,998 <育てる方法は 分からないのだけどね> 287 00:19:26,165 --> 00:19:28,167 (天狼の仔が鳴く) 288 00:19:28,167 --> 00:19:31,170 お… おい どうした? (天狼の仔が吠える) 289 00:19:31,170 --> 00:19:35,174 アハッ 懐かれちゃいましたね 隊長 290 00:19:35,174 --> 00:19:39,012 お前が幼年学校の頃に 騎士になりたいと 291 00:19:39,012 --> 00:19:43,474 ブランシュのあとをついて回っていたときも あんな感じだったぞ 292 00:19:43,474 --> 00:19:46,853 か… 閣下! 違うのか? 293 00:19:46,853 --> 00:19:51,024 あれは その ついて回っていたのではなく… 294 00:19:51,024 --> 00:19:53,026 ハハハ… 295 00:19:53,026 --> 00:19:56,863 <リリアンさんは いつから騎士を目指していたのかしら> 296 00:19:56,863 --> 00:20:02,327 <こんなにも若くして認められたのだから たくさん努力したに違いないわ> 297 00:20:02,327 --> 00:20:08,708 そうか お前が ルセーブル工房で剣を造って もう半年か 298 00:20:08,708 --> 00:20:13,046 ブランシュが許可を出せば 短期遠征くらい連れていってやろう 299 00:20:13,046 --> 00:20:15,048 本当ですか! 300 00:20:15,048 --> 00:20:18,217 あの ルセーブルというのは… 301 00:20:18,217 --> 00:20:22,221 公爵様の剣を造った 鍛冶師のいる工房ですか? 302 00:20:22,221 --> 00:20:25,725 ああ ルセーブルはブランシュの夫 303 00:20:25,725 --> 00:20:28,728 ガレオが鍛冶師頭の工房だ 304 00:20:30,355 --> 00:20:33,358 あ… 話していなかったのか? 305 00:20:33,358 --> 00:20:35,360 あ… はい 306 00:20:35,360 --> 00:20:38,738 姫様は大層 ご興味がおありのようでしたが 307 00:20:38,738 --> 00:20:42,742 私の一存で紹介していいものかと 308 00:20:42,742 --> 00:20:45,244 それもそうだな 309 00:20:45,244 --> 00:20:49,082 で どうだ? お前から見たメルフィエラは 310 00:20:49,082 --> 00:20:52,251 ええ そうですね 311 00:20:52,251 --> 00:20:56,547 姫様は 刃物をとても丁寧に扱われていますし 312 00:20:56,547 --> 00:20:59,384 使いこなしてもおられます 313 00:20:59,384 --> 00:21:03,388 これならきっと ガレオも認めるのではないかと… 314 00:21:05,556 --> 00:21:10,395 とは思うのですが 我が夫ながら頑固者で 315 00:21:10,395 --> 00:21:12,397 <なるほど> 316 00:21:12,397 --> 00:21:17,402 <ガレオさんは自分が認めた者にしか その腕を振るわない人なのね> 317 00:21:17,402 --> 00:21:22,407 俺から話を通すにしても 本人に会わせろと言いそうだな 318 00:21:22,407 --> 00:21:25,118 恐らく 避けては通れないかと 319 00:21:25,118 --> 00:21:29,122 ならばいっそ 顔合わせのときに同席させるか 320 00:21:29,122 --> 00:21:31,958 ですが… 321 00:21:32,959 --> 00:21:35,586 <私の技量を認めてもらうには> 322 00:21:35,586 --> 00:21:39,132 <実際に 魔物をさばくところを見てもらうとか?> 323 00:21:39,132 --> 00:21:41,592 (ブランシュ)姫様 あっ はい 324 00:21:41,592 --> 00:21:45,805 夫・ガレオは 気難しい上 大変 口が悪く 325 00:21:45,805 --> 00:21:49,142 お会いした際 無礼を働くかもしれません 326 00:21:49,142 --> 00:21:51,436 いえ そんな… 327 00:21:51,436 --> 00:21:53,980 どうする? メルフィ 328 00:21:55,982 --> 00:21:58,317 もちろん お会いします! 329 00:22:02,989 --> 00:22:06,159 (ラフォルグ) 心配いりませんわ 姫様 330 00:22:06,159 --> 00:22:09,328 こんなにお美しいのですもの 331 00:22:09,328 --> 00:22:11,998 (セロー)とてもよくお似合いです 332 00:22:11,998 --> 00:22:14,333 <いよいよ お披露目> 333 00:22:14,333 --> 00:22:20,465 <私が ガルブレイスの公爵夫人にふさわしいと 認めていただかなくては> 334 00:22:20,465 --> 00:22:25,011 大丈夫 いつもの姫様らしくしていらして 335 00:22:27,346 --> 00:22:29,348 <そうね> 336 00:22:29,348 --> 00:22:32,643 <私は悪名高い悪食令嬢> 337 00:22:32,643 --> 00:22:36,022 <今さら 何を言われたって怖くないわ> 338 00:22:37,356 --> 00:22:39,859 <いくわよ メルフィエラ!> 339 00:22:41,027 --> 00:22:58,377 ♪♪~