1 00:00:01,669 --> 00:00:05,297 (アリスティード) メルフィ 休みたくなったら すぐに言ってくれ 2 00:00:05,297 --> 00:00:09,677 (メルフィエラ) しっかり英気を養いましたから私は大丈夫です 3 00:00:09,677 --> 00:00:13,848 公爵様こそ 昨日は一睡もされていないのですよね? 4 00:00:13,848 --> 00:00:17,518 心配ない 俺には これがあるからな 5 00:00:17,518 --> 00:00:20,855 それは… 今朝のキャボ 6 00:00:20,855 --> 00:00:23,315 えっと… 《すっぱ…》 7 00:00:23,315 --> 00:00:25,860 苦手で いらっしゃるのでは? 8 00:00:25,860 --> 00:00:29,029 苦手ではないぞ 目覚ましにちょうどいい 9 00:00:29,029 --> 00:00:31,157 <目覚まし!?> 10 00:00:31,157 --> 00:00:33,534 きちんと 休みを取ってください! 11 00:00:33,534 --> 00:00:37,329 私なら ミュランさんや ゼフさんに乗せてもらいますから 12 00:00:37,329 --> 00:00:39,874 それは却下だ 13 00:00:39,874 --> 00:00:42,543 何 目覚ましも冗談だ 14 00:00:42,543 --> 00:00:45,880 お前が気に入ってたから 何個か持ってきただけだ 15 00:00:46,881 --> 00:00:48,883 あ… あの… 16 00:00:48,883 --> 00:00:51,719 フン 公爵様? 17 00:00:51,719 --> 00:00:54,346 (小声で)頼るな えっ? 18 00:00:54,346 --> 00:00:57,725 俺以外の男を頼ろうとするな 19 00:00:57,725 --> 00:01:00,060 あ… 20 00:01:01,187 --> 00:01:03,564 フフッ 21 00:01:03,564 --> 00:01:05,566 笑うところではないぞ 22 00:01:05,566 --> 00:01:09,361 笑ってなどいませんよ フフフ… 23 00:01:09,361 --> 00:01:11,363 おい メルフィ 24 00:01:12,740 --> 00:01:18,204 <ガルブレイス領での公爵様は どんな暮らしをしておられるのかしら> 25 00:01:20,915 --> 00:01:24,084 <これまで出会った ガルブレイスの騎士達は> 26 00:01:24,084 --> 00:01:27,755 <全員が 公爵様を慕い 敬っていた> 27 00:01:28,756 --> 00:01:34,094 <まるで 公爵様を中心とした 大きな家族のような温かさ> 28 00:01:35,763 --> 00:01:40,935 <公爵領に住んでいるのは 一体 どんな人達なんだろう> 29 00:01:46,106 --> 00:01:48,108 ♪♪~ 30 00:03:17,865 --> 00:03:21,035 公爵様 ガルブレイス領には 31 00:03:21,035 --> 00:03:24,038 どのような町や村があるのですか? 32 00:03:24,038 --> 00:03:26,707 元々は 30ほどあったのだが 33 00:03:26,707 --> 00:03:29,209 17年前から徐々に減り始め 34 00:03:29,209 --> 00:03:32,504 今は 12の町村だけになってしまった 35 00:03:32,504 --> 00:03:35,716 大干ばつと大飢きんですね 36 00:03:35,716 --> 00:03:40,512 ガルブレイスでは あの出来事を厄災と呼んでいる 37 00:03:42,222 --> 00:03:46,060 その際 前ガルブレイス公爵が急逝し 38 00:03:46,060 --> 00:03:50,064 次の公爵に俺が選ばれた えっ? 39 00:03:50,064 --> 00:03:55,903 <前公爵様が飢餓によって他界するなんて ありえるのかしら> 40 00:03:55,903 --> 00:04:00,074 <何か病気か 不慮の事故でもない限り そんなこと…> 41 00:04:00,074 --> 00:04:02,368 エルゼニエ大森林の魔物が 42 00:04:02,368 --> 00:04:06,747 例年にないくらい大発生したのだ あ… 43 00:04:07,748 --> 00:04:11,251 討伐しても追いつかず 魔力をこごらせ 44 00:04:11,251 --> 00:04:15,089 狂化した大量の魔物が ガルブレイス領を襲った 45 00:04:15,089 --> 00:04:18,759 そんなことがあったなんて 知りませんでした 46 00:04:18,759 --> 00:04:23,263 もちろん 前公爵が使命を果たしたからな 47 00:04:23,263 --> 00:04:26,767 ガルブレイスの騎士達の多くが失われたが 48 00:04:26,767 --> 00:04:30,396 その甲斐もあって 他国に被害は及んでいない 49 00:04:30,396 --> 00:04:32,564 他の領地の騎士達は? 50 00:04:32,564 --> 00:04:36,276 陛下に 援軍を要請なさらなかったのですか? 51 00:04:36,276 --> 00:04:38,946 もちろん 援軍は呼んだのだろうが 52 00:04:38,946 --> 00:04:42,783 国全体の大惨事では どこにも余力はない 53 00:04:43,784 --> 00:04:46,787 それに ガルブレイスの騎士は 54 00:04:46,787 --> 00:04:50,958 命を賭して戦うことを 国に誓約している 55 00:04:50,958 --> 00:04:53,961 誰かがやらねばならないことだ 56 00:04:53,961 --> 00:04:58,590 俺も 俺を慕う騎士達も それを受け入れた 57 00:05:00,300 --> 00:05:02,428 それが 王命 58 00:05:02,428 --> 00:05:07,599 ガルブレイスの名を継ぐ者の宿命であり 運命だ 59 00:05:07,599 --> 00:05:11,979 命を賭して 魔物と戦い ラングディアス王国を守る 60 00:05:11,979 --> 00:05:14,982 二度と厄災を起こしてはならないと 61 00:05:14,982 --> 00:05:19,611 俺は 散っていった騎士の命に誓っている 62 00:05:26,452 --> 00:05:28,454 あっ! 63 00:05:29,830 --> 00:05:31,832 <あなたは…> 64 00:05:32,332 --> 00:05:37,671 <あなたは常に 死を覚悟しているというの?> 65 00:05:37,671 --> 00:05:39,965 い… 嫌です 66 00:05:39,965 --> 00:05:44,136 <それを… その どうしようもない運命を> 67 00:05:44,136 --> 00:05:46,847 <受け入れているというの?> 68 00:05:46,847 --> 00:05:49,349 嫌です 公爵様! 69 00:05:49,349 --> 00:05:51,351 命を賭してなんて 70 00:05:51,351 --> 00:05:54,354 そんなふうに 笑って言わないでください! 71 00:05:54,354 --> 00:05:56,857 メルフィ… 72 00:05:56,857 --> 00:05:58,859 私の母も 73 00:05:58,859 --> 00:06:04,156 公爵様と同じように まるで運命を受け入れるように死にました 74 00:06:04,156 --> 00:06:06,533 私は嫌です 75 00:06:06,533 --> 00:06:10,370 だから… だから もっと研究して 76 00:06:10,370 --> 00:06:14,166 私も… 誰も苦しまなくていいように 77 00:06:14,166 --> 00:06:16,543 研究を続けて… 78 00:06:16,543 --> 00:06:18,545 <だから…> 79 00:06:19,546 --> 00:06:21,882 メルフィ すまない 80 00:06:23,717 --> 00:06:27,179 命を軽んじているわけではないのだ 81 00:06:27,179 --> 00:06:29,181 公爵様 82 00:06:29,181 --> 00:06:32,017 いえ アリスティード様 83 00:06:32,017 --> 00:06:34,561 私が ここにいます 84 00:06:34,561 --> 00:06:37,189 同じ運命ならば 私は 85 00:06:37,189 --> 00:06:40,567 あなた様と出会ったことを 運命と呼びたい 86 00:06:42,027 --> 00:06:44,196 <騎士ではない私では> 87 00:06:44,196 --> 00:06:47,407 <何の誓約にもならないかもしれないけど> 88 00:06:54,039 --> 00:06:56,416 <どうか…> 89 00:06:56,416 --> 00:06:58,585 あ… 90 00:06:58,585 --> 00:07:00,921 私の研究は 91 00:07:00,921 --> 00:07:04,591 あの魔法陣は きっと お役に立ちます 92 00:07:04,591 --> 00:07:07,928 あなた様や 騎士達が傷つかなくていいように 93 00:07:07,928 --> 00:07:12,432 私 頑張って 成果を出しますから 94 00:07:12,432 --> 00:07:17,229 だから 私と一緒に生きることを考えませんか? 95 00:07:21,775 --> 00:07:25,445 一緒に 生きる? 96 00:07:25,445 --> 00:07:30,075 あ… だからといって お前を危険にさらすわけにはいかない 97 00:07:30,075 --> 00:07:34,079 お前は必ず俺が守る 私も守りたいんです! 98 00:07:34,079 --> 00:07:37,249 アリスティード様と やり方は違いますけど 99 00:07:37,249 --> 00:07:41,962 私だって みんなを… あなた様を守りたい! 100 00:07:41,962 --> 00:07:45,966 <何て まっすぐな目だ> 101 00:07:46,967 --> 00:07:49,803 メルフィ… はっ! 102 00:07:49,803 --> 00:07:51,972 無理だと言わないでください! 103 00:07:51,972 --> 00:07:55,475 私は私らしく できることをやります! 104 00:07:55,475 --> 00:07:57,811 だが 俺は 105 00:07:57,811 --> 00:08:00,480 お前が傷つくのは嫌だ 106 00:08:01,648 --> 00:08:04,985 <お前の言葉は こんなにも嬉しい> 107 00:08:05,986 --> 00:08:10,657 <だが 俺は その言葉を どう受け止めればいいのか分からない> 108 00:08:11,658 --> 00:08:15,287 泣かないでくれ 泣いてません 109 00:08:17,664 --> 00:08:20,667 お前を悲しませたくはないのだが 110 00:08:20,667 --> 00:08:24,296 俺はずっと それを当たり前だと思っていたのだ 111 00:08:24,296 --> 00:08:27,007 死んでも仕方ないと 112 00:08:27,007 --> 00:08:29,509 それを当たり前だなんて 113 00:08:31,511 --> 00:08:36,683 メルフィ ただの昔話だが 聞きたいか? 114 00:08:36,683 --> 00:08:39,853 どんな小さなことだって かまいません 115 00:08:39,853 --> 00:08:43,690 アリスティード様のこと 聞かせてください 116 00:08:43,690 --> 00:08:49,321 <本当は メルフィエラに どう思われるのか気になって仕方がない> 117 00:08:49,321 --> 00:08:51,531 <婚約したばかりだが> 118 00:08:51,531 --> 00:08:56,328 <失望されたくないという気持ちが 強く湧き上がってくる> 119 00:08:56,328 --> 00:08:58,538 <情けない> 120 00:09:03,043 --> 00:09:07,339 <情けない自分を 知られたくないという思いと> 121 00:09:07,339 --> 00:09:10,884 <全てを知ってほしいという 相反する思いが> 122 00:09:10,884 --> 00:09:13,720 <俺の中でせめぎ合う> 123 00:09:13,720 --> 00:09:15,722 <けれど> 124 00:09:15,722 --> 00:09:18,183 今さら変えられない過去だが 125 00:09:18,183 --> 00:09:21,186 お前には 俺のことを知ってほしい 126 00:09:25,065 --> 00:09:29,194 俺は 前ラングディアス国王陛下の次男として 127 00:09:29,194 --> 00:09:31,571 この世に生を受けた 128 00:09:31,571 --> 00:09:34,741 アリスティード様が 王子様? 129 00:09:34,741 --> 00:09:37,369 《はあ はあ…》 130 00:09:37,369 --> 00:09:39,579 《兄様!》 131 00:09:39,579 --> 00:09:43,583 《(マクシム)やあ アリスティード 今日も元気そうだね》 132 00:09:43,583 --> 00:09:45,585 《はい!》 133 00:09:45,585 --> 00:09:49,214 <兄のマクシムは 第7代国王にして> 134 00:09:49,214 --> 00:09:52,092 <賢者と名高い マクシマス陛下と同じ> 135 00:09:52,092 --> 00:09:56,096 <濃い金髪に 深い紫色の目を していることから> 136 00:09:56,096 --> 00:09:59,391 <賢者の再来と 呼ばれていた> 137 00:09:59,391 --> 00:10:01,393 <その一方で 俺は> 138 00:10:01,393 --> 00:10:05,939 <目に魔力が宿る 魔眼持ちとして騒がれていたが> 139 00:10:06,940 --> 00:10:08,942 《兄様はすごいです》 140 00:10:08,942 --> 00:10:14,114 《賢くて 物覚えもいいと 教育係や乳母も言っています》 141 00:10:14,114 --> 00:10:18,618 《そうかい? 弟のお前に褒められるのは嬉しいな》 142 00:10:18,618 --> 00:10:21,788 《なのに 僕は魔法を暴走させて》 143 00:10:21,788 --> 00:10:25,625 《城を壊してしまってばかりで 恥ずかしい》 144 00:10:25,625 --> 00:10:28,962 《お前は 人より少し不器用なだけだよ》 145 00:10:28,962 --> 00:10:31,631 《(爆発音)》 146 00:10:31,631 --> 00:10:33,800 《ああ…》 147 00:10:33,800 --> 00:10:38,138 《だから 力を発動するときは あれほど…》 148 00:10:38,138 --> 00:10:40,432 《うっ! くっ…》 149 00:10:41,433 --> 00:10:45,145 《あっ! アリスティード王子!》 150 00:10:45,145 --> 00:10:49,274 《(荒い息づかい)》 《また魔力の暴走で熱が!》 151 00:10:50,275 --> 00:10:52,277 あなた様が無事でよかった! 152 00:10:52,277 --> 00:10:54,988 魔力の暴走は 本当に危険なのです 153 00:10:54,988 --> 00:10:58,992 発熱が続けば 命を落としてしまうことも 154 00:10:58,992 --> 00:11:02,996 大丈夫だ 昨日も心配してくれていたな 155 00:11:05,665 --> 00:11:07,667 <メルフィ> 156 00:11:07,667 --> 00:11:11,671 <お前はそれで 誰か近しい人> 157 00:11:11,671 --> 00:11:14,174 <母親を亡くしたのだろう?> 158 00:11:16,009 --> 00:11:18,470 <お前が話してくれるのを> 159 00:11:18,470 --> 00:11:21,473 <俺は 果たして待つべきなのだろうか> 160 00:11:24,851 --> 00:11:29,689 <その後 ようやく 魔力に耐えうる体力がつき始めたときには> 161 00:11:29,689 --> 00:11:34,486 <俺の居場所は 王城から騎士団の詰め所になっていた> 162 00:11:34,486 --> 00:11:36,488 <理由は簡単だ> 163 00:11:36,488 --> 00:11:38,490 《(ケイオス)はあ…》 164 00:11:38,490 --> 00:11:41,493 《あなたが 噂の暴走王子ですか》 165 00:11:41,493 --> 00:11:45,038 《文官や使用人達から 恐れられていますよ》 166 00:11:45,038 --> 00:11:47,040 《フン!》 167 00:11:50,210 --> 00:11:53,880 <出会ったときから ケイオスは口うるさかったが> 168 00:11:53,880 --> 00:11:58,051 <俺に忠誠を誓ってくれた 初めての騎士だ> 169 00:11:59,511 --> 00:12:04,224 父親の跡を継いで 王国騎士団に入ることもできたというのに 170 00:12:04,224 --> 00:12:07,227 ガルブレイスまで ついてきてくれた 171 00:12:07,227 --> 00:12:09,521 信頼のおける相方だ 172 00:12:09,521 --> 00:12:12,065 ステキなお話ですね 173 00:12:13,066 --> 00:12:15,068 あっ… 174 00:12:15,068 --> 00:12:19,739 寒くはないか? いいえ とても暖かいです 175 00:12:19,739 --> 00:12:21,741 そうか 176 00:12:21,741 --> 00:12:23,743 まだ聞きたいか? 177 00:12:23,743 --> 00:12:27,247 ここから先は あまりいい話でもない 178 00:12:27,247 --> 00:12:30,375 17年前のことですね 179 00:12:30,375 --> 00:12:34,921 それは 国の秘密のようなものではないのですか? 180 00:12:34,921 --> 00:12:37,382 お前であれば大丈夫だ 181 00:12:37,382 --> 00:12:41,094 陛下もご承知の上で この婚約は成立したのだ 182 00:12:41,094 --> 00:12:43,930 私は果報者でございます 183 00:12:43,930 --> 00:12:46,099 俺自身も驚いている 184 00:12:46,099 --> 00:12:50,270 誰かと 婚姻を結ぶつもりなどなかったはずが 185 00:12:50,270 --> 00:12:54,274 お前と出会った途端に 覆ってしまったからな 186 00:12:56,276 --> 00:12:58,778 <前国王であった父は> 187 00:12:58,778 --> 00:13:02,282 <次男の俺を 次期ガルブレイス公爵にして> 188 00:13:02,282 --> 00:13:05,410 <国王を継ぐ 兄の臣下に下らせることで> 189 00:13:05,410 --> 00:13:10,123 <継承者問題が勃発しないよう 画策していた> 190 00:13:10,123 --> 00:13:14,127 <当時 全領土を襲った 大干ばつによる大飢きんで> 191 00:13:14,127 --> 00:13:16,296 <国は弱体化し> 192 00:13:16,296 --> 00:13:19,799 <今にも暴走しそうな貴族達を抑えるには> 193 00:13:19,799 --> 00:13:21,968 <そうするしかなかったのだ> 194 00:13:22,969 --> 00:13:26,431 <だが 貴族の中には 俺を立太子させ> 195 00:13:26,431 --> 00:13:30,977 <他国に攻め込むという究極論を 提唱する者が出てきた> 196 00:13:30,977 --> 00:13:34,981 <魔力が強く 魔眼持ちの王子を旗頭にして> 197 00:13:34,981 --> 00:13:39,611 <戦争を仕掛け 領土を増やすというものだ> 198 00:13:39,611 --> 00:13:45,158 <そして 戦争提唱派と穏健派の間で内紛が勃発し> 199 00:13:46,326 --> 00:13:48,453 <戦いに巻き込まれた> 200 00:13:48,453 --> 00:13:50,622 《(ケイオスが泣いている)》 201 00:13:50,622 --> 00:13:53,333 <ケイオスの父親が亡くなった> 202 00:13:54,334 --> 00:13:58,004 《水や食糧の奪い合いで嫌になるわ》 203 00:13:58,004 --> 00:14:03,009 《ええ それに ガルブレイスの魔物が襲ってきたという話よ》 204 00:14:03,009 --> 00:14:05,470 《国は何をやっているの?》 205 00:14:10,684 --> 00:14:12,686 《(ドアが開く)》 206 00:14:12,686 --> 00:14:15,146 《兄さん 兄さん!》 207 00:14:15,146 --> 00:14:18,858 《そんなに慌てて どうしたんだい? アリスティード》 208 00:14:18,858 --> 00:14:21,695 《はあ はあ…》 209 00:14:21,695 --> 00:14:25,699 《僕が… 継ぐ から》 《えっ?》 210 00:14:25,699 --> 00:14:27,993 《僕が ガルブレイスを継ぐから》 211 00:14:27,993 --> 00:14:31,705 《だから 兄さんは国王になって! それで…》 212 00:14:31,705 --> 00:14:34,374 《二度と こんな悲劇を起こさないで!》 213 00:14:37,544 --> 00:14:42,549 《こんなにも幼いお前に そんなことを言わせてしまうなんて》 214 00:14:45,552 --> 00:14:48,722 《悲しいね アリスティード》 215 00:14:48,722 --> 00:14:50,724 《あ…》 216 00:14:51,891 --> 00:14:55,395 《分かった かわいい弟よ》 217 00:15:00,567 --> 00:15:05,572 《(マクシム)度重なる心労により 陛下がご退位なさることとなった》 218 00:15:05,572 --> 00:15:07,907 《私が跡を継ぐ》 219 00:15:07,907 --> 00:15:11,202 《一刻も早く この苦しみを終わらせるぞ!》 220 00:15:11,202 --> 00:15:14,205 <こうして 兄は国王> 221 00:15:14,205 --> 00:15:17,042 <俺は騎士となる道を選んだ> 222 00:15:19,586 --> 00:15:23,423 《しかし 陛下 ガルブレイスの騎士達の役割が》 223 00:15:23,423 --> 00:15:26,217 《魔物の討伐だけでは 割に合わない》 224 00:15:26,217 --> 00:15:28,928 《何か保障制度を設けたい》 225 00:15:28,928 --> 00:15:30,930 《そうだね》 226 00:15:30,930 --> 00:15:33,600 《では 5年間務め上げると》 227 00:15:33,600 --> 00:15:38,772 《王国騎士団の資格を得られる なんてのはどうかな?》 228 00:15:38,772 --> 00:15:43,443 《ふむ それなら 戦力の拡充にもつながりそうだ》 229 00:15:43,443 --> 00:15:49,074 《それと 我々は討伐した魔物を 利用できないかと考えています》 230 00:15:49,074 --> 00:15:52,619 《個体によっては 希少な資源となる魔物もいるから》 231 00:15:52,619 --> 00:15:55,080 《捨て置くだけでは惜しいのだ》 232 00:15:55,080 --> 00:15:58,249 《角や爪 革や毛皮など》 233 00:15:58,249 --> 00:16:01,795 《使えるものを 国に買い取っていただきたいのです》 234 00:16:01,795 --> 00:16:05,632 《なるほど うん 分かった》 235 00:16:05,632 --> 00:16:08,968 《品質によっては 高値で買い取ろう》 236 00:16:10,804 --> 00:16:13,807 《感謝する 国王陛下》 237 00:16:16,976 --> 00:16:22,982 まあ 陛下と俺が兄弟だからこそ 実現したのかもしれないけどな 238 00:16:22,982 --> 00:16:25,985 <そんなことが…> 239 00:16:25,985 --> 00:16:29,114 けれど その仕組みはすばらしいです 240 00:16:29,114 --> 00:16:31,116 魔物が多く生息し 241 00:16:31,116 --> 00:16:36,121 それを退治できる強い騎士達がいる ガルブレイス領だから成り立つのですね 242 00:16:36,121 --> 00:16:38,123 そうかもな 243 00:16:38,123 --> 00:16:41,292 だから 我々は魔物を狩り続けるのだ 244 00:16:41,292 --> 00:16:44,504 それが 国を守ることにつながる 245 00:16:45,839 --> 00:16:52,011 そして 万が一にも再び厄災に 見舞われることになろうものなら 命を… 246 00:16:52,011 --> 00:16:57,016 命を懸けるのではなく 厄災そのものを何とかする道を考えましょう 247 00:16:57,016 --> 00:16:59,144 あ… あっ いや… 248 00:16:59,144 --> 00:17:01,855 しかし そんなことが… 249 00:17:01,855 --> 00:17:03,857 魔物は どんどん増えます 250 00:17:03,857 --> 00:17:06,526 狩り続けるにも限界があります 251 00:17:06,526 --> 00:17:08,862 だが 誰かがやらねば… 252 00:17:08,862 --> 00:17:13,032 アリスティード様を犠牲にしてですか? うっ… 253 00:17:13,032 --> 00:17:16,536 私は嫌です そんなこと 却下です 254 00:17:16,536 --> 00:17:18,538 はっ! 255 00:17:21,541 --> 00:17:23,710 私の新しい研究 256 00:17:23,710 --> 00:17:26,713 生きた個体から魔力 いえ 257 00:17:26,713 --> 00:17:29,716 魔毒を吸い出す方法が確立できたら 258 00:17:29,716 --> 00:17:33,887 魔物が狂化せず 人を襲うことがなくなれば 259 00:17:33,887 --> 00:17:37,557 命を懸けることは しなくてもいいのですよね? 260 00:17:37,557 --> 00:17:39,726 それは… 261 00:17:39,726 --> 00:17:42,061 それに 魔毒を吸い出せたら 262 00:17:42,061 --> 00:17:45,565 狂化した魔物だって おいしくいただけるかもしれませんし! 263 00:17:45,565 --> 00:17:47,734 あ… 264 00:17:47,734 --> 00:17:49,736 フッ 265 00:17:58,912 --> 00:18:00,914 はっ! 266 00:18:00,914 --> 00:18:04,751 ア… アアア… アリスティード様 唇がしっかり つい… 267 00:18:04,751 --> 00:18:08,087 マネごとではなく つい… ハハハハハ 268 00:18:08,087 --> 00:18:11,591 お前から こんなにも熱い思いをもらったのだ 269 00:18:11,591 --> 00:18:13,760 抑えられるわけがないだろう 270 00:18:13,760 --> 00:18:16,763 も… もう! 私は真面目に… 271 00:18:16,763 --> 00:18:20,099 俺も真面目に考えてるさ メルフィエラ 272 00:18:20,099 --> 00:18:22,769 お前と一緒に生きる方法を 273 00:18:26,231 --> 00:18:30,235 からかわないでください… うん? 274 00:18:30,235 --> 00:18:33,404 ほら 見えるか? メルフィ 275 00:18:34,614 --> 00:18:38,785 もうすぐだ あと一刻もすればガルブレイス領だぞ 276 00:18:38,785 --> 00:18:42,247 そして この下が エルゼニエ大森林だ 277 00:18:43,248 --> 00:18:47,794 すごいだろう 俺も全てを把握できないくらい広くてな 278 00:18:47,794 --> 00:18:50,255 地図がないと迷ってしまうぞ 279 00:18:50,255 --> 00:18:52,799 大森林といいますか 280 00:18:52,799 --> 00:18:54,968 もはや 魔境ですね 281 00:18:54,968 --> 00:18:57,971 ハハッ 違いない 282 00:18:57,971 --> 00:19:00,974 ここは 魔鉱石が産出される土地で 283 00:19:00,974 --> 00:19:05,270 地下深くには 巨大な魔脈と鉱脈が横たわっている 284 00:19:06,271 --> 00:19:09,649 魔力をふんだんに含んだ 土壌と空気のせいで 285 00:19:09,649 --> 00:19:12,652 ほぼ魔物しか生息できぬのだ 286 00:19:12,652 --> 00:19:16,155 <魔物しか生息できない森だなんて!> 287 00:19:16,155 --> 00:19:19,826 <じゃなかった とっても危険だわ> 288 00:19:19,826 --> 00:19:21,828 見ろ うん? 289 00:19:21,828 --> 00:19:26,291 あれが一番大きな川 ガルバース川だ 290 00:19:26,291 --> 00:19:29,460 その東にあるのが 支流のキャルバース川で 291 00:19:29,460 --> 00:19:32,672 さらにそれが 3つに分かれている 292 00:19:32,672 --> 00:19:37,176 川とは 同じ場所に集中しているものなのですか? 293 00:19:37,176 --> 00:19:40,013 ここが特別なのだろう 294 00:19:41,472 --> 00:19:45,476 あの遠くにそびえる ガルバース山脈からの雪解け水が 295 00:19:45,476 --> 00:19:50,023 地下を通って ここから地上へと流れ出している 296 00:19:50,023 --> 00:19:54,694 しかし これほどの雪解け水と川があれば 297 00:19:54,694 --> 00:19:56,696 そう思うだろう? 298 00:19:56,696 --> 00:20:01,200 だが 17年前の厄災では かれてしまったのだ 299 00:20:01,200 --> 00:20:04,329 <こんなすごい川が かれてしまったのなら> 300 00:20:04,329 --> 00:20:07,874 <マーシャルレイド領なんて ひとたまりもなかったはず> 301 00:20:10,043 --> 00:20:13,046 <そういえば なぜ ラングディアス王国で> 302 00:20:13,046 --> 00:20:16,507 <あんな広範囲の 大干ばつが起こったのか> 303 00:20:16,507 --> 00:20:19,344 <公爵様は ご存じなのかしら> 304 00:20:19,344 --> 00:20:21,721 あの 公爵様 305 00:20:21,721 --> 00:20:24,891 すまない メルフィ このままでは危険だ またげるか? 306 00:20:24,891 --> 00:20:27,226 えっ? は… はい 307 00:20:29,354 --> 00:20:33,524 (ミュラン)閣下 聞こえますか? ベルゲニオンの大群です! 308 00:20:33,524 --> 00:20:37,528 距離 後方1000フォルン 規模… 309 00:20:37,528 --> 00:20:39,530 200!? 310 00:20:39,530 --> 00:20:43,743 どんどん増えています! 距離 800フォルン! 311 00:20:43,743 --> 00:20:45,745 俺が先頭になる 312 00:20:45,745 --> 00:20:49,082 しんがりは荷がない者 2名 誰がいける! 313 00:20:49,082 --> 00:20:52,251 ゼフです エリックとしんがりを務めます! 314 00:20:52,251 --> 00:20:55,380 よし 任せたぞ! (エリック・ゼフ)はっ! 315 00:20:58,925 --> 00:21:01,928 <迫ってくる魔物って> 316 00:21:01,928 --> 00:21:03,930 <あれのこと!?> 317 00:21:05,390 --> 00:21:07,767 <すごい数!> 318 00:21:07,767 --> 00:21:10,269 (ミュラン)距離 約600フォルン! 319 00:21:10,269 --> 00:21:13,773 閣下 ヤツら 加速を使っているようです 320 00:21:13,773 --> 00:21:15,775 こちらも加速するぞ 321 00:21:15,775 --> 00:21:19,779 限界まで騎竜同士の間隔を寄せろ! 了解! 322 00:21:19,779 --> 00:21:23,574 メルフィ これを 防風メガネだ かけておけ 323 00:21:23,574 --> 00:21:26,119 あっ ありがとうございます 324 00:21:28,121 --> 00:21:32,959 到着して早々すまないが これが ガルブレイス領なのだ 325 00:21:32,959 --> 00:21:35,128 平気です 326 00:21:35,128 --> 00:21:38,965 あれ 魔物ですよね? 魔鳥ですか? 327 00:21:38,965 --> 00:21:41,592 ああ ベルゲニオンだ 328 00:21:41,592 --> 00:21:45,138 加速の魔法を使って 群れで狩りをするのだが 329 00:21:45,138 --> 00:21:48,141 こちらが単騎であれば まだしも 330 00:21:48,141 --> 00:21:51,978 こうして 集団移動中に襲ってくるのは珍しい 331 00:21:51,978 --> 00:21:55,314 <早速出会った エルゼニエ大森林の魔物が> 332 00:21:55,314 --> 00:21:57,817 <図鑑にも載ってなかったなんて> 333 00:21:57,817 --> 00:22:00,611 <運がいいのか 悪いのか> 334 00:22:00,611 --> 00:22:04,824 <食べるのは大好きだけど 食べられるのは遠慮したい> 335 00:22:04,824 --> 00:22:07,827 (ミュラン)閣下 準備完了です! 336 00:22:07,827 --> 00:22:11,164 メルフィエラ しっかりつかまって 体を固定するように 337 00:22:11,164 --> 00:22:13,624 は… はい! 338 00:22:13,624 --> 00:22:16,335 距離 約400フォルン! 339 00:22:16,335 --> 00:22:19,005 準備はいいな? はい! 340 00:22:21,841 --> 00:22:24,010 あ… 341 00:22:24,010 --> 00:22:26,179 よし いくぞ! 342 00:22:27,180 --> 00:22:29,849 <これが 加速の魔法!?> 343 00:22:29,849 --> 00:22:33,019 <す… すごい> 344 00:22:33,019 --> 00:22:35,021 はっ! 345 00:22:35,021 --> 00:22:38,858 <地面!? ぶ… ぶつかる~!> 346 00:22:41,194 --> 00:22:58,211 ♪♪~