1 00:00:02,002 --> 00:00:06,506 《ユミエラ:季節は冬。 学園1年目も 終わりが近づいてきた。 2 00:00:06,506 --> 00:00:10,177 私は武術大会以降 ますます怖がられ➡ 3 00:00:10,177 --> 00:00:13,680 孤高のぼっちぶりを 発揮している…》 4 00:00:13,680 --> 00:00:16,016 (パトリック)おはよう ユミエラ。 5 00:00:16,016 --> 00:00:18,018 おはよう。 6 00:00:18,018 --> 00:00:22,022 《最近 パトリック以外と 会話した記憶がない。 7 00:00:22,022 --> 00:00:24,024 でも ここしばらく アリシアや➡ 8 00:00:24,024 --> 00:00:26,360 攻略対象と 関わることもなかったし➡ 9 00:00:26,360 --> 00:00:30,864 平和そのものだ と思っていたのだが…》 10 00:00:30,864 --> 00:00:34,034 (エドウィン)最近 アリシアの私物が なくなるんだが➡ 11 00:00:34,034 --> 00:00:36,036 心当たりはないか? 12 00:00:36,036 --> 00:00:38,205 《さようなら つかの間の平穏》 13 00:00:38,205 --> 00:00:40,874 ありません。 本当か? 14 00:00:40,874 --> 00:00:44,711 後で露見するより 今 白状したほうが身のためだぞ! 15 00:00:44,711 --> 00:00:48,215 殿下 証拠もなしに決めつけで 疑いをかけるのは➡ 16 00:00:48,215 --> 00:00:50,384 いかがなものかと。 17 00:00:50,384 --> 00:00:53,887 他にも疑わしい者がいる。 18 00:00:53,887 --> 00:00:56,723 先にそちらを調べるとしよう。 19 00:00:56,723 --> 00:00:58,725 自分には聞かないのですか? 20 00:00:58,725 --> 00:01:01,929 お前がやるわけないだろう アッシュバトン。 21 00:01:05,332 --> 00:01:09,002 《ゲームでアリシアに 嫌がらせをするのは私だ。 22 00:01:09,002 --> 00:01:11,838 でも もちろん 私はやっていない。 23 00:01:11,838 --> 00:01:15,008 他の誰かの仕業 ということになる。 24 00:01:15,008 --> 00:01:18,679 学園の生徒でアリシアを嫌う者は多い。 25 00:01:18,679 --> 00:01:21,181 庶民だからと嫌う者➡ 26 00:01:21,181 --> 00:01:25,018 王子たちと仲よくしているからと 嫌う者。 27 00:01:25,018 --> 00:01:29,690 イジメがエスカレートして アリシアが 登校拒否にでもなったりしたら》 28 00:01:29,690 --> 00:01:32,025 ⦅アリシア:わ~んっ⦆ 29 00:01:32,025 --> 00:01:36,029 《今後のレベル上げにも 響くかもしれない。 30 00:01:36,029 --> 00:01:38,031 張り込むか!》 31 00:03:17,998 --> 00:03:22,502 (鐘の音) 32 00:03:27,841 --> 00:03:29,843 何をしているのですか? 33 00:03:29,843 --> 00:03:33,680 あ… あの 違うんです! 私…。 34 00:03:33,680 --> 00:03:38,185 アリシアさんのことが心配… えっ? 35 00:03:38,185 --> 00:03:40,187 キャア~! 36 00:03:44,024 --> 00:03:46,359 ユ… ユミエラさん…。 37 00:03:46,359 --> 00:03:48,862 こっ 殺さないでください! 38 00:03:48,862 --> 00:03:51,198 《常々思うのだが➡ 39 00:03:51,198 --> 00:03:55,368 私はなんだと 思われているのだろう…》 40 00:03:55,368 --> 00:03:59,072 私は エレノーラ様のために やっただけです…。 41 00:04:03,143 --> 00:04:05,145 (エレノーラ)ユミエラさんは わたくしが➡ 42 00:04:05,145 --> 00:04:07,314 そんなことを指示したと おっしゃるの? 43 00:04:07,314 --> 00:04:10,984 いえ ご友人の方が 悪いことをしていたから➡ 44 00:04:10,984 --> 00:04:12,986 お伝えに来ただけです。 45 00:04:12,986 --> 00:04:17,657 彼女も 自分の考えでやったと 言っていますし。 46 00:04:17,657 --> 00:04:22,162 ただ このことが エドウィン殿下の耳に入ったら➡ 47 00:04:22,162 --> 00:04:26,066 エレノーラ様の命令だと 思われるかもしれませんね。 48 00:04:28,168 --> 00:04:30,170 周囲に勘ぐられますから➡ 49 00:04:30,170 --> 00:04:32,839 彼女を罰するのも やめたほうがいいでしょう。 50 00:04:32,839 --> 00:04:35,509 私も このことは 黙っているつもりです。 51 00:04:35,509 --> 00:04:37,677 えっ? え~と…。 52 00:04:37,677 --> 00:04:41,181 そ… それだと アリシアさんはエドウィン殿下と…。 53 00:04:41,181 --> 00:04:43,183 何事もないでしょう。 54 00:04:43,183 --> 00:04:46,353 平民が王族に 嫁げるはずありませんし。 55 00:04:46,353 --> 00:04:48,522 たっ 確かにそうですわよね。 56 00:04:48,522 --> 00:04:51,525 《ウソです! アリシアが魔王を倒せば➡ 57 00:04:51,525 --> 00:04:56,863 国王陛下は聖女の再来として 王子と結婚させるでしょう》 58 00:04:56,863 --> 00:05:00,800 ですから アリシアさんには 構わないようオススメします。 59 00:05:00,800 --> 00:05:02,803 こんなつまらないことで➡ 60 00:05:02,803 --> 00:05:05,305 エレノーラ様に ケチがついてはいけませんから。 61 00:05:05,305 --> 00:05:07,307 もちろんですわ! 62 00:05:07,307 --> 00:05:09,810 でも なぜ あなたは そんなことを教えてくださるの? 63 00:05:09,810 --> 00:05:14,981 私は エレノーラ様とエドウィン殿下の幸せを 願っておりますので。 64 00:05:14,981 --> 00:05:17,317 まぁ…! 65 00:05:17,317 --> 00:05:19,653 ホントにあなたは 見る目がありますわ。 66 00:05:19,653 --> 00:05:21,655 誰が見たって…。 《チョロい! 67 00:05:21,655 --> 00:05:23,824 アリシアへのイジメを止める。 68 00:05:23,824 --> 00:05:25,825 実行犯の彼女をかばう。 69 00:05:25,825 --> 00:05:28,028 どちらの目的も達成だ》 70 00:05:29,996 --> 00:05:33,166 ユミエラにしては珍しい。 何が? 71 00:05:33,166 --> 00:05:37,003 いつものお前なら 犯人を突き出すと思ったんだ。 72 00:05:37,003 --> 00:05:39,673 殿下から エレノーラ嬢をたしなめてもらえば➡ 73 00:05:39,673 --> 00:05:42,008 それで解決だろ? 74 00:05:42,008 --> 00:05:44,010 それは…。 75 00:05:44,010 --> 00:05:48,682 彼女は 私だったかもしれないから…。 76 00:05:48,682 --> 00:05:51,518 どういうことだ? もしも➡ 77 00:05:51,518 --> 00:05:54,521 闇魔法を使えることを 隠していて➡ 78 00:05:54,521 --> 00:05:59,860 レベル上げもしていない私が どこか他の世界にいたとして。 79 00:05:59,860 --> 00:06:01,795 会ったこともない親に➡ 80 00:06:01,795 --> 00:06:04,631 他の貴族と 仲よくなるよう言われて➡ 81 00:06:04,631 --> 00:06:08,301 必死になって エレノーラの派閥に入れてもらって…。 82 00:06:08,301 --> 00:06:11,304 そこでの私は一番の下っ端➡ 83 00:06:11,304 --> 00:06:15,008 誰もやりたがらないことを させられるくらいに…。 84 00:06:17,811 --> 00:06:20,480 イジメの実行犯をやらされて➡ 85 00:06:20,480 --> 00:06:23,984 それがバレたら エレノーラに切り捨てられて…。 86 00:06:23,984 --> 00:06:26,653 誰も味方になってくれなくて➡ 87 00:06:26,653 --> 00:06:32,492 親が憎くて エレノーラが憎くて アリシアが憎くて…。 88 00:06:32,492 --> 00:06:34,995 《アリシア・エンライト。 89 00:06:34,995 --> 00:06:38,832 光魔法の彼女と 闇魔法の私。 90 00:06:38,832 --> 00:06:42,502 愛される彼女と 愛されない私。 91 00:06:42,502 --> 00:06:48,008 ゲームのユミエラは この世界の 被害者なのではないだろうか》 92 00:06:48,008 --> 00:06:52,178 そこで私は 復しゅうのために レベルを上げ始めるの。 93 00:06:52,178 --> 00:06:54,848 でも 闇は光に弱いから➡ 94 00:06:54,848 --> 00:06:59,019 結局アリシアに殺されてしまう。 95 00:06:59,019 --> 00:07:04,124 そんなもしもを考えたから 実行犯の彼女を助けたかった。 96 00:07:04,124 --> 00:07:06,960 ふぅ…。 どうしたの? 97 00:07:06,960 --> 00:07:11,298 もしもそんな別の世界が あったらという仮定の話よ。 98 00:07:11,298 --> 00:07:14,467 変わらないじゃないか。 えっ? 99 00:07:14,467 --> 00:07:17,804 仮定のお前も 今のお前も➡ 100 00:07:17,804 --> 00:07:20,807 レベルが高いか低いかの 違いしかない。 101 00:07:20,807 --> 00:07:23,977 その違いが大きいのよ。 102 00:07:23,977 --> 00:07:26,646 今のユミエラに味方はいるのか? 103 00:07:26,646 --> 00:07:29,482 この世界が嫌いか? 104 00:07:29,482 --> 00:07:31,785 もしそうなら 俺が…。 105 00:07:33,820 --> 00:07:37,824 大丈夫。 たまにこうして 話をする知り合いがいれば➡ 106 00:07:37,824 --> 00:07:39,826 それで十分。 107 00:07:39,826 --> 00:07:42,495 そうか…。 108 00:07:42,495 --> 00:07:45,165 そろそろ寮に戻らなきゃ。 109 00:07:45,165 --> 00:07:48,501 じゃあね。 あっ ああ… また明日。 110 00:07:48,501 --> 00:07:53,006 《知り合い一人つくるだけで こんなに苦労するのに…。 111 00:07:53,006 --> 00:07:56,509 友人は いつつくれるのか…。 112 00:07:56,509 --> 00:08:00,113 恋人など とても考えられない…》 113 00:08:02,615 --> 00:08:06,119 知り合い… か。 114 00:08:06,119 --> 00:08:08,455 《数日後…》 115 00:08:08,455 --> 00:08:11,291 ユミエラさん! またお会いしましたわね。 116 00:08:11,291 --> 00:08:15,962 《先日のイジメ騒動以来 私は エレノーラに付きまとわれている》 117 00:08:15,962 --> 00:08:17,964 偶然ですね。 118 00:08:17,964 --> 00:08:20,300 わたくし今から お茶するところですの。 119 00:08:20,300 --> 00:08:22,802 特別に あなたもお招きしますわ。 120 00:08:22,802 --> 00:08:26,806 《特別のご招待が もう3日も続いているんだけど》 121 00:08:26,806 --> 00:08:29,309 すみません 用事がありますので。 122 00:08:29,309 --> 00:08:31,311 フフフ… アハハハ…。 123 00:08:31,311 --> 00:08:35,315 《本当に怖い…。 エレノーラが 何を考えているのかわからない。 124 00:08:35,315 --> 00:08:40,653 王妃様によれば 反国王派の筆頭がヒルローズ公爵だ。 125 00:08:40,653 --> 00:08:45,825 その娘であるエレノーラと 仲よくなるのは 遠慮したい》 126 00:08:45,825 --> 00:08:49,162 アハハハハッ。 《もう はっきり断ってしまおう。 127 00:08:49,162 --> 00:08:51,664 嫌われたら そのときはそのときだ!》 128 00:08:51,664 --> 00:08:55,335 エレノーラ様 もうお誘いは やめていただきたいのですが。 129 00:08:55,335 --> 00:08:57,337 どうしてですの? 130 00:08:57,337 --> 00:08:59,939 おいしいお菓子もありますのよ。 131 00:08:59,939 --> 00:09:01,941 《あざとさ レベル99!》 132 00:09:01,941 --> 00:09:06,279 私と仲よくしていると エドウィン殿下にも嫌われますよ。 133 00:09:06,279 --> 00:09:09,783 それは困りますわ! 相談に乗っていただける? 134 00:09:09,783 --> 00:09:11,951 《意味がわからない》 135 00:09:11,951 --> 00:09:14,954 行きますよ 行けばいいんでしょ。 136 00:09:14,954 --> 00:09:18,458 うれしいですわ! 《もうやだ このお嬢様》 137 00:09:20,794 --> 00:09:23,963 さあユミエラさん これを食べてちょうだい。 138 00:09:23,963 --> 00:09:27,133 いただきます。 139 00:09:27,133 --> 00:09:29,469 どうですの? 140 00:09:29,469 --> 00:09:32,305 なんというか 微妙な味ですね。 141 00:09:32,305 --> 00:09:34,641 おいしくないわけでは ないですが…。 142 00:09:34,641 --> 00:09:37,477 それほどおいしいわけでも…。 143 00:09:37,477 --> 00:09:40,647 これを作ったのは わたくしですのよ! 144 00:09:40,647 --> 00:09:43,483 《はっ! これは嫌われるチャンスだ!》 145 00:09:43,483 --> 00:09:48,988 ああ どうりで… というか かなりマズイ気もしてきました! 146 00:09:51,658 --> 00:09:53,660 《おいしいなどと 言ってしまったら➡ 147 00:09:53,660 --> 00:09:55,662 また付きまとわれる。 148 00:09:55,662 --> 00:09:58,331 さあ怒れ!》 149 00:09:58,331 --> 00:10:00,834 そうですわよね! どちらかといえば➡ 150 00:10:00,834 --> 00:10:03,670 失敗作ですわよね。 え…? 151 00:10:03,670 --> 00:10:06,339 でも わたくしのお友達は皆さん➡ 152 00:10:06,339 --> 00:10:08,675 世界一おいしいって 言うんですの! 153 00:10:08,675 --> 00:10:12,178 ユミエラさんだけですわ 本当のことを言ってくれたのは。 154 00:10:12,178 --> 00:10:16,015 《あれ…? もしかして選択肢 間違えた?》 155 00:10:16,015 --> 00:10:21,187 えっと… どうして急に お菓子作りなど始めたのですか? 156 00:10:21,187 --> 00:10:23,356 アリシアさんがエドウィン様に➡ 157 00:10:23,356 --> 00:10:26,025 手作りのお菓子を 持ってきたのですって。 158 00:10:26,025 --> 00:10:28,361 それで わたくしもと。 159 00:10:28,361 --> 00:10:30,697 《手作りのお菓子か…。 160 00:10:30,697 --> 00:10:32,699 さすがのコミュ力! 161 00:10:32,699 --> 00:10:36,870 じゃなくて! 今 私に必要なのは 嫌われる覚悟!》 162 00:10:36,870 --> 00:10:39,873 そんなことしなくて いいと思いますよ。 163 00:10:39,873 --> 00:10:42,876 というか エレノーラ様には たぶん無理です! 164 00:10:42,876 --> 00:10:44,878 そうですわよね! 165 00:10:44,878 --> 00:10:48,047 お友達がみんな やるべきだって 言うからやりましたけど➡ 166 00:10:48,047 --> 00:10:50,717 わたくしらしくないですわよね。 167 00:10:50,717 --> 00:10:53,052 え…? ユミエラさんは➡ 168 00:10:53,052 --> 00:10:56,222 わたくしのことをよく理解して くださっていますのね! 169 00:10:56,222 --> 00:10:58,725 《嫌われようとすればするほど➡ 170 00:10:58,725 --> 00:11:01,828 好感度が上がる不具合が 発生している…》 171 00:11:01,828 --> 00:11:04,831 お友達はみんな 完璧なわたくしが➡ 172 00:11:04,831 --> 00:11:07,667 間違いなどするはずないと 思っていますもの。 173 00:11:07,667 --> 00:11:10,670 意見が違っても わたくしが正しくて➡ 174 00:11:10,670 --> 00:11:13,339 自分が間違っていると 思ってしまう。 175 00:11:13,339 --> 00:11:16,009 《機嫌を損ねるのを 怖がってるだけだぞ。 176 00:11:16,009 --> 00:11:19,345 このお嬢様は バカみたいに素直だから➡ 177 00:11:19,345 --> 00:11:24,684 悪意ある誰かに コントロールされないか心配だ。 178 00:11:24,684 --> 00:11:27,854 すでにコントロールされている 可能性は? 179 00:11:27,854 --> 00:11:33,026 例えば アリシアを排除するよう 誰かに吹き込まれたとか…》 180 00:11:33,026 --> 00:11:37,197 先日 アリシアさんのものを 隠した件なのですけれど。 181 00:11:37,197 --> 00:11:41,868 そ… それを指示したのは わたくしではなくて えっと…。 182 00:11:41,868 --> 00:11:45,872 《いや 最終的な指示は エレノーラで間違いない。 183 00:11:45,872 --> 00:11:49,375 問題は 誰がなんのために 言いだしたのかだ》 184 00:11:49,375 --> 00:11:53,880 では エレノーラ様は どうお考えに なっていたのですか? 185 00:11:53,880 --> 00:11:56,382 アリシアさんの私物を隠すことを。 186 00:11:56,382 --> 00:11:58,384 わ… わたくしは…。 187 00:11:58,384 --> 00:12:01,321 あまりいいことではないと 思ってましたの! 188 00:12:01,321 --> 00:12:05,325 でも皆さんが そうしたほうが よいとおっしゃるから…。 189 00:12:05,325 --> 00:12:09,162 《アリシアへのイジメは 取り巻きの誰かの思いつき。 190 00:12:09,162 --> 00:12:11,331 それに周りが同調し➡ 191 00:12:11,331 --> 00:12:15,168 エレノーラも そうすべきだと 思い込んでしまっただけらしい…。 192 00:12:15,168 --> 00:12:19,672 大きな陰謀の一環 というわけではなさそうだ。 193 00:12:19,672 --> 00:12:22,175 家柄に惑わされていたが➡ 194 00:12:22,175 --> 00:12:25,345 エレノーラは 悪い子ではない… と思う》 195 00:12:25,345 --> 00:12:29,849 はぁ… ご友人を 信用し過ぎないほうがいいですよ。 196 00:12:29,849 --> 00:12:32,352 あら! 大丈夫ですわ! 197 00:12:32,352 --> 00:12:35,188 ユミエラさんが お友達になってくださるから。 198 00:12:35,188 --> 00:12:37,190 《なりません!》 199 00:12:37,190 --> 00:12:40,860 ユミエラさんには いろいろアドバイスを頂きたいの。 200 00:12:40,860 --> 00:12:43,363 わたくしとエドウィン様の 恋愛について。 201 00:12:43,363 --> 00:12:46,366 そういうのに 詳しくありませんので…。 202 00:12:46,366 --> 00:12:50,870 でも! ユミエラさんは わたくしとエドウィン様の結婚は➡ 203 00:12:50,870 --> 00:12:53,706 間違いないと おっしゃっていたでしょう? 204 00:12:53,706 --> 00:12:57,210 《ウソでした… とはとても言えない…。 205 00:12:57,210 --> 00:12:59,212 どうしてこうなった…》 206 00:12:59,212 --> 00:13:01,214 ウフッ。 207 00:13:03,149 --> 00:13:05,151 《そして数日後》 208 00:13:05,151 --> 00:13:07,153 (ドアの開く音) 209 00:13:07,153 --> 00:13:10,823 ユミエラさん! わたくしが 会いに来て差し上げましたわよ! 210 00:13:10,823 --> 00:13:12,825 うわ~ ついに部屋にまで➡ 211 00:13:12,825 --> 00:13:15,128 押しかけてくるように なりましたか。 212 00:13:17,497 --> 00:13:19,499 なんで入れたの? 213 00:13:19,499 --> 00:13:22,802 (リタ)ヒルローズ家のご令嬢を お断りするわけには…。 214 00:13:26,005 --> 00:13:28,841 あれ? いつものお茶と違うんじゃない? 215 00:13:28,841 --> 00:13:32,845 ヒルローズ家のご令嬢に 半端なものを出すわけには…。 216 00:13:32,845 --> 00:13:36,015 おいしいですわ! 217 00:13:36,015 --> 00:13:39,352 はぁ… なんなの? あのお嬢様…。 218 00:13:39,352 --> 00:13:43,523 俺も少し話してみたが 悪い人ではなさそうだ。 219 00:13:43,523 --> 00:13:46,693 ユミエラのほうから歩み寄っても いいんじゃないか? 220 00:13:46,693 --> 00:13:51,197 う~ん… 考えておく。 221 00:13:51,197 --> 00:13:55,368 それじゃあ。 あ… ちょっと待ってくれ。 222 00:13:55,368 --> 00:13:58,871 ユミエラは学年末パーティーには出るのか? 223 00:13:58,871 --> 00:14:03,810 いいえ 興味ないから。 そうか…。 224 00:14:03,810 --> 00:14:07,313 気が変わったら 気軽に来ればいいさ。 225 00:14:07,313 --> 00:14:10,983 《学年末パーティーか…。 226 00:14:10,983 --> 00:14:15,988 それは社交界の練習も兼ねた 本格的な夜会らしい。 227 00:14:15,988 --> 00:14:19,659 私には縁がないので 欠席でいいと思う。 228 00:14:19,659 --> 00:14:21,661 でも ゲームでは➡ 229 00:14:21,661 --> 00:14:23,996 好感度の一番高い攻略対象と➡ 230 00:14:23,996 --> 00:14:27,500 パーティー会場を抜け出す というイベントがあった。 231 00:14:27,500 --> 00:14:33,172 今のアリシアが ちゃんとエドウィンルートを たどっているか確認するチャンスだ》 232 00:14:33,172 --> 00:14:35,842 ちょっと顔を出してみようか。 233 00:14:35,842 --> 00:14:38,511 ユミエラさん! パーティーのドレスは決まりましたの? 234 00:14:38,511 --> 00:14:40,513 うわっ 出た! 235 00:14:40,513 --> 00:14:44,183 制服じゃだめなんですか? だめに決まってますわ。 236 00:14:44,183 --> 00:14:47,186 すてきなドレスを着て ダンスをしますのよ! 237 00:14:47,186 --> 00:14:49,689 相手がいませんので。 えっ? 238 00:14:49,689 --> 00:14:51,858 パトリックさんは? 239 00:14:51,858 --> 00:14:55,361 《なんでそこでパトリックの名前が 出てくるのだろうか。 240 00:14:55,361 --> 00:14:58,865 ダンス自体は授業で習っている。 241 00:14:58,865 --> 00:15:04,470 レベル99の身体能力を活用すれば キレッキレに踊れるだろうが…》 242 00:15:04,470 --> 00:15:06,806 パトリックは関係ないです。 243 00:15:06,806 --> 00:15:08,975 あと ドレスがないので…。 244 00:15:08,975 --> 00:15:11,477 なら わたくしのを 貸して差し上げますわ! 245 00:15:11,477 --> 00:15:13,479 一緒に選びましょう! 246 00:15:13,479 --> 00:15:16,315 いや やっぱりあるかも しれないのでいいです。 247 00:15:16,315 --> 00:15:18,484 だったら ユミエラさんの部屋ですわね~! 248 00:15:18,484 --> 00:15:20,987 《なんで!?》 249 00:15:20,987 --> 00:15:24,157 お嬢様がドレスを…? 250 00:15:24,157 --> 00:15:27,994 《そんなに驚かなくても…》 おじゃましますわ! 251 00:15:27,994 --> 00:15:30,997 学年末パーティーで必要になってね。 252 00:15:30,997 --> 00:15:32,999 私のドレスってある? 253 00:15:32,999 --> 00:15:36,002 もしなかったら 制服でもかまわないし…。 254 00:15:36,002 --> 00:15:39,839 だめですよ! せっかくの パーティーなんですから。 そうですわ! 255 00:15:39,839 --> 00:15:42,175 お化粧もしましょう! しましょう! 256 00:15:42,175 --> 00:15:44,177 化粧はいいって…。 257 00:15:44,177 --> 00:15:48,181 ご安心ください! 実家にいた頃 妹で練習してたので➡ 258 00:15:48,181 --> 00:15:50,349 ヘアメークにも自信があります。 259 00:15:50,349 --> 00:15:54,353 それで結局… ドレスってあるの? 260 00:15:57,023 --> 00:15:59,325 あるにはあるのですが…。 261 00:16:01,294 --> 00:16:04,130 はぁ… ホントすてき。 262 00:16:04,130 --> 00:16:07,466 このフリルとかリボンとか 大げさで最高ね。 263 00:16:07,466 --> 00:16:12,138 子ども向けのはやり物を 一とおりそろえた感じですわね。 264 00:16:12,138 --> 00:16:15,141 奥様が注文したものでして。 265 00:16:15,141 --> 00:16:19,979 《まだ会ったこともない母は 私を何歳だと思っているのだ》 266 00:16:19,979 --> 00:16:22,481 ⚟ドルクネス様 お届け物です。 267 00:16:22,481 --> 00:16:24,484 私が出ますね。 268 00:16:24,484 --> 00:16:26,486 でも これかわいいですわ! 269 00:16:26,486 --> 00:16:29,655 残念だけど パーティーは諦めよう。 270 00:16:29,655 --> 00:16:32,825 そんな! まだ わたくしのドレスが ありますわ! 271 00:16:32,825 --> 00:16:36,996 《残念? 別に楽しみでも なかったはずなのに…。 272 00:16:36,996 --> 00:16:40,600 私は なんで残念だと 感じているのだろうか》 273 00:16:42,835 --> 00:16:46,339 王妃様からです。 えっ!? 王妃様から? 274 00:16:46,339 --> 00:16:49,842 時々 お菓子を 送ってくださるのですが…。 275 00:16:49,842 --> 00:16:52,511 今日のはいつものより 大きいですね。 276 00:16:52,511 --> 00:16:57,183 《まさか そんな都合よく…》 277 00:16:57,183 --> 00:17:04,957 ♬~ 278 00:17:04,957 --> 00:17:07,627 (どよめき) 279 00:17:07,627 --> 00:17:11,531 ユミエラさん とてもお似合いですわ! どうも。 280 00:17:13,966 --> 00:17:18,471 《いた! ふむ… まだイベントは発動してないようだ》 281 00:17:18,471 --> 00:17:22,308 パトリックさんに エスコートは頼まなかったのですか? 282 00:17:22,308 --> 00:17:25,311 なんで パトリックの名前が 出てくるのですか? 283 00:17:25,311 --> 00:17:27,480 えっ? だってユミエラさんは…。 284 00:17:27,480 --> 00:17:29,482 ユミエラ! 285 00:17:29,482 --> 00:17:39,992 ♬~ 286 00:17:39,992 --> 00:17:42,828 はっ!? わ… わたくしは 邪魔にならないように➡ 287 00:17:42,828 --> 00:17:44,997 向こうに行っていますわ~! 288 00:17:44,997 --> 00:17:47,166 《余計な気を遣うんじゃない。 289 00:17:47,166 --> 00:17:50,336 私たちは ただの知り合い同士。 290 00:17:50,336 --> 00:17:52,505 パトリックも そう思って…》 291 00:17:52,505 --> 00:17:54,507 来てたんだな。 292 00:17:54,507 --> 00:17:56,842 一応 参加しておこうかなって。 293 00:17:56,842 --> 00:18:01,280 でも やっぱり 帰ろうかと思っていたところ。 294 00:18:01,280 --> 00:18:05,584 《なんだか ドレス姿が ちょっと恥ずかしくて…》 295 00:18:07,787 --> 00:18:10,122 どうしたの? 296 00:18:10,122 --> 00:18:12,291 な… なんでもない。 297 00:18:12,291 --> 00:18:14,460 《なんでもないことは ないだろう》 298 00:18:14,460 --> 00:18:16,629 本当にどうしたの? 299 00:18:16,629 --> 00:18:19,465 誰かを捜しているとか? なんでもない…。 300 00:18:19,465 --> 00:18:22,468 (ウィリアム)アリシアはどこ行った? (オズワルド)エドの姿も見えない。 301 00:18:22,468 --> 00:18:24,470 (ウィリアム)二人で抜け出したのか? 302 00:18:24,470 --> 00:18:26,639 (オズワルド)捜しに行こう! 303 00:18:26,639 --> 00:18:29,642 《ここに来た目的は達成だな》 304 00:18:29,642 --> 00:18:32,144 (ウィリアム)ハァ ハァ ハァ…。 305 00:18:32,144 --> 00:18:36,315 ハァ ハァ… 思い切ったことを してしまったな。 306 00:18:36,315 --> 00:18:39,485 今頃 ウィルやオズは大騒ぎしているぞ。 307 00:18:39,485 --> 00:18:43,489 星空が すごくきれいに 見える場所を見つけたの。 308 00:18:43,489 --> 00:18:46,158 エドくんに どうしても教えたくなって。 309 00:18:46,158 --> 00:18:50,162 アリシアに こんな大胆さがあるとは 意外だよ。 310 00:18:50,162 --> 00:18:53,666 うん。 自分でもビックリ。 311 00:18:57,169 --> 00:19:00,940 じゃあ私 そろそろ帰るね。 312 00:19:00,940 --> 00:19:02,942 待ってくれ。 313 00:19:09,115 --> 00:19:12,451 その… 一曲だけでいい。 314 00:19:12,451 --> 00:19:15,287 踊っていただけますか? 315 00:19:15,287 --> 00:19:17,957 《なんかすごい貴族っぽい。 316 00:19:17,957 --> 00:19:22,461 私も 「喜んで」とか言わないと…》 317 00:19:22,461 --> 00:19:24,463 いいけど。 318 00:19:24,463 --> 00:19:28,801 《ああ… そっけない感じに なってしまった》 319 00:19:28,801 --> 00:19:31,303 ユミエラらしいな。 320 00:19:31,303 --> 00:19:35,141 《笑ってくれたので よしとするか》 321 00:19:35,141 --> 00:19:43,149 ♬~ 322 00:19:43,149 --> 00:19:46,819 《脳内では 完璧に踊れているのだけど➡ 323 00:19:46,819 --> 00:19:49,989 なんで動きが ちぐはぐに なってしまうのだろう…。 324 00:19:49,989 --> 00:19:55,161 完璧に私をリードしてくれるパトリックが 妬ましい》 325 00:19:55,161 --> 00:19:58,497 もっとリラックスして。 足を踏んでもいいぞ。 326 00:19:58,497 --> 00:20:00,833 潰れてもいいの? やめろ! 327 00:20:00,833 --> 00:20:03,002 踏むと踏みつけるは違うだろ! 328 00:20:03,002 --> 00:20:06,505 《あ…。 329 00:20:06,505 --> 00:20:08,607 体が動いてきた》 330 00:20:12,178 --> 00:20:15,014 《楽しいかも。 331 00:20:15,014 --> 00:20:19,518 どうしてだろう? 332 00:20:19,518 --> 00:20:24,356 まぁいっか…》 333 00:20:24,356 --> 00:20:26,358 (どよめき) 334 00:20:28,694 --> 00:20:31,864 見られ過ぎじゃない? えっ そうか? 335 00:20:31,864 --> 00:20:34,700 このドレスは 返り血で赤く染まったとか➡ 336 00:20:34,700 --> 00:20:38,204 戦闘ロボットがダンスを始めて ビックリしたとか。 337 00:20:38,204 --> 00:20:40,206 ロボッ… えっ!? 338 00:20:40,206 --> 00:20:43,209 とにかく そんな話をしているのよ。 339 00:20:43,209 --> 00:20:45,211 聞かなくてもわかるわ。 340 00:20:45,211 --> 00:20:49,548 フッ… いや ユミエラがきれいだからだ。 341 00:20:49,548 --> 00:20:52,384 《なっ…! 落ち着こう。 342 00:20:52,384 --> 00:20:56,222 私は社交辞令に 一喜一憂するようなことはしない。 343 00:20:56,222 --> 00:21:00,326 でも 手汗が出てきた。 どうしよう》 344 00:21:00,326 --> 00:21:03,329 そういうことを 誰にでも言ってると➡ 345 00:21:03,329 --> 00:21:07,166 信用なくすわよ。 ユミエラは鈍感というか…。 346 00:21:07,166 --> 00:21:11,170 社交辞令に気の利いた返しなんて できるわけないでしょ。 347 00:21:11,170 --> 00:21:14,173 いや… 鈍感なのは俺もか。 348 00:21:14,173 --> 00:21:16,342 今日やっと気付いた。 349 00:21:16,342 --> 00:21:18,344 俺は…。 350 00:21:18,344 --> 00:21:20,546 (拍手) 351 00:21:23,682 --> 00:21:25,851 えっと 何? 352 00:21:25,851 --> 00:21:28,187 あっ! 手をつなぐのが 嫌だったとかじゃなくて➡ 353 00:21:28,187 --> 00:21:30,189 私の汗が…。 354 00:21:30,189 --> 00:21:32,858 わかってる。 なんでもない。 355 00:21:32,858 --> 00:21:37,696 《少し不機嫌そうだ。 ごめんね ダンス下手で》 356 00:21:37,696 --> 00:21:42,701 パトリック もしよかったら 次の曲も。 357 00:21:45,037 --> 00:21:47,373 ユミエラさん! 358 00:21:47,373 --> 00:21:49,375 僕と踊っていただけますか? 359 00:21:49,375 --> 00:21:51,710 えっ!? 360 00:21:51,710 --> 00:21:54,713 《悪いが パトリック以外と踊る気はない。 361 00:21:54,713 --> 00:21:58,551 ここは必殺の 断り文句の出番だ!》 362 00:21:58,551 --> 00:22:02,488 私 自分より 強い人がタイプですので! 363 00:22:02,488 --> 00:22:06,158 え… あっ はい。 失礼しました~。 364 00:22:06,158 --> 00:22:08,828 《よし 撃退できた!》 365 00:22:08,828 --> 00:22:11,997 強い人が… タイプ。 366 00:22:11,997 --> 00:22:15,100 大丈夫? ああ…。