1 00:00:01,013 --> 00:00:02,991 《アリシア:おばあちゃんお元気ですか? 2 00:00:03,015 --> 00:00:04,993 私はとっても元気です!》 3 00:00:05,017 --> 00:00:06,995 (アリシア)は〜っ! 4 00:00:07,019 --> 00:00:11,667 《2学年の後半に入り魔法もずいぶん上達しました。 5 00:00:11,691 --> 00:00:14,336 ダンジョンで手に入れた魔石と交換して➡ 6 00:00:14,360 --> 00:00:17,839 新しい魔法の道具も手に入れられたし! 7 00:00:17,863 --> 00:00:21,843 周りの人たちにも助けられてなんとかやってます!》 8 00:00:21,867 --> 00:00:23,867 (剣げき音) 9 00:00:26,372 --> 00:00:29,017 (エドウィン)だあっ!(オズワルド)はっ! 10 00:00:29,041 --> 00:00:31,520 ふ〜っ! 11 00:00:31,544 --> 00:00:35,357 《アリシア:詳しいことはまだ言えないけど➡ 12 00:00:35,381 --> 00:00:37,526 みんなで力を合わせて➡ 13 00:00:37,550 --> 00:00:41,029 大勢の人のために頑張るつもりです!》 14 00:00:41,053 --> 00:00:45,853 《ユミエラ:アリシアたちのレベル上げは順調のようだ》 15 00:02:29,261 --> 00:02:32,240 (アラスター)失礼 ユミエラ・ドルクネス嬢かな? 16 00:02:32,264 --> 00:02:34,242 そうですが。 17 00:02:34,266 --> 00:02:37,412 (アラスター)私は王国の魔道具開発部から来た者だ。 18 00:02:37,436 --> 00:02:41,083 実験に協力してほしいのだが。 19 00:02:41,107 --> 00:02:43,919 学園長には許可を取ってある。 20 00:02:43,943 --> 00:02:46,543 この部屋は自由に使っていいそうだ。 21 00:02:49,115 --> 00:02:53,095 これは新型の魔法封じのかせでね。 22 00:02:53,119 --> 00:02:56,932 君の魔力に耐えられるか試してみたいんだ。 23 00:02:56,956 --> 00:02:59,201 これで魔法を使えばいいのですか? 24 00:02:59,225 --> 00:03:02,871 ああ出力を少しずつ上げていってくれ。 25 00:03:02,895 --> 00:03:05,207 わかりました。 26 00:03:05,231 --> 00:03:07,709 んっ…。 27 00:03:07,733 --> 00:03:09,933 あ…! 28 00:03:16,742 --> 00:03:19,888 はぁ…。 これで全力です。 29 00:03:19,912 --> 00:03:22,557 すごいですね この魔道具。 30 00:03:22,581 --> 00:03:26,061 よし 今だ!(物音) 31 00:03:26,085 --> 00:03:28,230 (アラスター)さっさと殺してズラかるぞ! 32 00:03:28,254 --> 00:03:31,400 魔道具の実験なんてウソだよ! 33 00:03:31,424 --> 00:03:33,735 ここまで簡単に引っ掛かるとはな! 34 00:03:33,759 --> 00:03:36,071 ハハハハハハハッ ハハハハ…! 35 00:03:36,095 --> 00:03:38,073 ふんっ。 36 00:03:38,097 --> 00:03:40,075 えっ? 37 00:03:40,099 --> 00:03:44,079 私は腕力も レベル99なので。 38 00:03:44,103 --> 00:03:46,081 じょ… 冗談ですよ。 39 00:03:46,105 --> 00:03:48,917 実験の協力 感謝します…。 40 00:03:48,941 --> 00:03:52,087 それは無理があるでしょう。 41 00:03:52,111 --> 00:03:54,756 うぅ…。 42 00:03:54,780 --> 00:03:58,593 (ロナルド)君を狙うなんてバカなことを考えるもんだ。 43 00:03:58,617 --> 00:04:01,863 どこの手の者だと思う?さあ…。 44 00:04:01,887 --> 00:04:06,201 レムレストか それともどこかの国のたくらみでしょうか。 45 00:04:06,225 --> 00:04:10,539 いずれにせよ 学園内に手引きした者がいるはずだ。 46 00:04:10,563 --> 00:04:13,041 注意するに越したことはなさそうだね。 47 00:04:13,065 --> 00:04:15,877 わかりました。 48 00:04:15,901 --> 00:04:18,401 < その2日後の夜> 49 00:04:22,908 --> 00:04:25,053 んぐっ! 50 00:04:25,077 --> 00:04:27,556 んっ? ありゃ? 51 00:04:27,580 --> 00:04:31,780 ええっと 暗殺者的な人ですよね?ヒッ! 52 00:04:33,752 --> 00:04:36,565 そんなわけで2回も暗殺されかけたから➡ 53 00:04:36,589 --> 00:04:40,068 私に近づかないほうがいいわよ。 54 00:04:40,092 --> 00:04:42,237 どうしたの? パトリック。 55 00:04:42,261 --> 00:04:45,574 (パトリック)ユミエラはそれで平気なのか?えっ? 56 00:04:45,598 --> 00:04:47,909 このとおり ピンピンしているけど。 57 00:04:47,933 --> 00:04:50,745 ユミエラが殺される心配はしていない。 58 00:04:50,769 --> 00:04:53,748 しかし何者かに殺意を向けられて➡ 59 00:04:53,772 --> 00:04:55,750 平気なはずがないだろう…! 60 00:04:55,774 --> 00:05:00,355 《確かに 心のどこかでは私も傷ついているかもしれない。 61 00:05:00,379 --> 00:05:05,861 でも 襲われたときの感覚は何度も経験したような…》 62 00:05:05,885 --> 00:05:07,863 しばらく俺と一緒にいよう。 63 00:05:07,887 --> 00:05:10,198 ユミエラは何も心配することは…。 64 00:05:10,222 --> 00:05:13,368 あ…! 魔物と戦うときの感覚だ! 65 00:05:13,392 --> 00:05:15,370 魔物? 66 00:05:15,394 --> 00:05:18,707 魔物と戦うときもやるかやられるかでしょ。 67 00:05:18,731 --> 00:05:21,376 そういうのに私は慣れてるみたい。 68 00:05:21,400 --> 00:05:24,212 いや 魔物と人では…。 69 00:05:24,236 --> 00:05:26,236 危ない! 70 00:05:28,908 --> 00:05:32,721 犯人を捕まえてくる。パトリックは隠れてて! 71 00:05:32,745 --> 00:05:35,056 ユミエラ! 72 00:05:35,080 --> 00:05:37,058 わわっ…! 73 00:05:37,082 --> 00:05:41,229 許せない。 私一人ならともかく。 74 00:05:41,253 --> 00:05:44,399 パトリックに当たったらどうしてくれるんだ。 75 00:05:44,423 --> 00:05:46,423 ヒィ〜! 76 00:05:48,761 --> 00:05:53,061 《学園にいると パトリックや他の生徒を巻き込んでしまう》 77 00:05:55,434 --> 00:05:58,847 ⚟いくぞ〜 魔王! 78 00:05:58,871 --> 00:06:01,349 来い 勇者!返り討ちだ! 79 00:06:01,373 --> 00:06:03,351 やあ〜! 80 00:06:03,375 --> 00:06:06,021 ⚟負けるか〜! とりゃ〜! 81 00:06:06,045 --> 00:06:10,692 《この国では 髪の色が濃いだけで忌み嫌われる。 82 00:06:10,716 --> 00:06:14,195 私も入学したときは そうだった。 83 00:06:14,219 --> 00:06:16,698 そのあと レベルを怪しまれたり➡ 84 00:06:16,722 --> 00:06:18,700 魔王のうわさが立ったりして➡ 85 00:06:18,724 --> 00:06:21,870 髪の色どころじゃなくなった感もあるけど》 86 00:06:21,894 --> 00:06:25,040 みんなと遊ばないの? 87 00:06:25,064 --> 00:06:28,710 (フィル)えっ? おねえさんは?ただの通りすがり。 88 00:06:28,734 --> 00:06:31,713 どうしたの?仲間外れにされてるの? 89 00:06:31,737 --> 00:06:33,882 そういうわけじゃないですけど➡ 90 00:06:33,906 --> 00:06:37,886 ほら僕 髪の毛がこうだから…。 91 00:06:37,910 --> 00:06:39,888 見て。 92 00:06:39,912 --> 00:06:43,558 見てのとおり 私の髪は真っ黒。 93 00:06:43,582 --> 00:06:48,730 でも友達もいるし最近では話せる人も増えてきたわ。 94 00:06:48,754 --> 00:06:52,067 最初は避けられてたんだけどね。 95 00:06:52,091 --> 00:06:56,071 でも 少しずつ周りとの距離が近づいてきた感じ。 96 00:06:56,095 --> 00:06:58,073 すごいですね。 97 00:06:58,097 --> 00:07:01,343 僕 友達をつくる自信なんてないから。 98 00:07:01,367 --> 00:07:05,180 私も同じよ。 向こうから声をかけてきてくれたの。 99 00:07:05,204 --> 00:07:10,018 私は人と仲よくするのを半分諦めていたから。 100 00:07:10,042 --> 00:07:14,856 でも もし自分から周りの人に近づこうとしていたら➡ 101 00:07:14,880 --> 00:07:17,692 そんなに時間はかからなかったかもしれない。 102 00:07:17,716 --> 00:07:21,029 (フィル)そうですね。 だけど…。 103 00:07:21,053 --> 00:07:25,700 お嬢さん ユミエラ・ドルクネスだな。 104 00:07:25,724 --> 00:07:28,370 えっ? 何? 105 00:07:28,394 --> 00:07:30,372 おい!あっ! 106 00:07:30,396 --> 00:07:32,374 わぁ!(子どもたち)わっ!? 107 00:07:32,398 --> 00:07:34,376 みんな危ないから離れてて。 108 00:07:34,400 --> 00:07:36,900 めんどくせえ 一斉にかかるぞ! 109 00:07:38,904 --> 00:07:40,882 (男たちの雄たけび) 110 00:07:40,906 --> 00:07:43,406 ダークバインド!(雄たけび) 111 00:07:45,411 --> 00:07:48,723 すげえ!なんだ あれ?魔法使いか? 112 00:07:48,747 --> 00:07:50,725 あなたがリーダーですね。 113 00:07:50,749 --> 00:07:52,727 誰に依頼されたんですか? 114 00:07:52,751 --> 00:07:56,064 しっ 知らねえよ!わかりました。 115 00:07:56,088 --> 00:07:59,334 ここで残酷ショーを見せるのは教育に悪いから➡ 116 00:07:59,358 --> 00:08:02,671 向こうでじっくりお話ししましょうか。 117 00:08:02,695 --> 00:08:04,673 ホントに知らねえんだ! 118 00:08:04,697 --> 00:08:07,175 顔も見せないヤツに金もらって頼まれただけで! 119 00:08:07,199 --> 00:08:10,345 ウソじゃない 信じてぇ〜! 120 00:08:10,369 --> 00:08:15,517 本物の魔法使いだ。初めて見た。あのおねえさん誰? 121 00:08:15,541 --> 00:08:20,855 知らないけど… かっこいい。かっこいいな! 122 00:08:20,879 --> 00:08:23,525 (リタ)それからどうなったのですか? 123 00:08:23,549 --> 00:08:27,696 ちょっと脅してみたけど本当に何も知らないようだったの。 124 00:08:27,720 --> 00:08:31,720 だから いつもどおり兵隊さんに引き渡しておしまい。 125 00:08:33,892 --> 00:08:37,539 ねぇリタ このお茶の葉っていつものやつ? 126 00:08:37,563 --> 00:08:41,376 はい… いつもと同じものですよ。 127 00:08:41,400 --> 00:08:43,878 そう 気のせいかな。 128 00:08:43,902 --> 00:08:46,381 ねぇ 飲んでみてくれない? 129 00:08:46,405 --> 00:08:50,885 え…? あ… あの…。 130 00:08:50,909 --> 00:08:52,887 お許しください! 131 00:08:52,911 --> 00:08:55,056 やっぱり毒が入ってたのね。 132 00:08:55,080 --> 00:08:59,994 妹が…妹が人質に取られてしかたなく…。 133 00:09:00,018 --> 00:09:01,996 どんな毒を入れたの? 134 00:09:02,020 --> 00:09:04,833 1滴で致死量だと言われました。 135 00:09:04,857 --> 00:09:07,335 それを毎回 5滴ずつ…。 136 00:09:07,359 --> 00:09:09,838 《さすがに気付けよ 私。 137 00:09:09,862 --> 00:09:12,841 いくらヒットポイントが底なしだからって…》 138 00:09:12,865 --> 00:09:16,344 学園に暗殺者を手引きしたのもあなたね。 139 00:09:16,368 --> 00:09:19,514 は… はい。それを指示したのは? 140 00:09:19,538 --> 00:09:24,519 旦那様…お父君のドルクネス伯爵様です。 141 00:09:24,543 --> 00:09:29,524 まあ ひょっとしたら そうかなとは思っていたけれどね。 142 00:09:29,548 --> 00:09:32,026 妹さんが人質っていうのは? 143 00:09:32,050 --> 00:09:36,865 都にある旦那様のお屋敷で妹が働いているのです。 144 00:09:36,889 --> 00:09:39,033 どうか 妹だけは…。 145 00:09:39,057 --> 00:09:42,203 じゃあ その妹さんを迎えに行くわよ。 146 00:09:42,227 --> 00:09:44,539 あなたも ついてきて。 147 00:09:44,563 --> 00:09:49,377 私 行ったことないんだけどドルクネス家って どこにあるの? 148 00:09:49,401 --> 00:09:52,901 あそこです。 あの大通りの右側の。 149 00:09:56,241 --> 00:09:58,219 妹さんの居場所はわかる? 150 00:09:58,243 --> 00:10:01,890 いつもなら仕事を終えて部屋に下がっているかと。 151 00:10:01,914 --> 00:10:03,914 わかったわ。 行きましょう。 152 00:10:06,418 --> 00:10:09,731 サラ!(ドアの開く音) 153 00:10:09,755 --> 00:10:11,733 (サラ)お姉ちゃん!? 154 00:10:11,757 --> 00:10:14,235 よかった 無事だったのね! 155 00:10:14,259 --> 00:10:16,404 えっ? どういうこと? 156 00:10:16,428 --> 00:10:19,908 あっ! もしかして ユミエラお嬢様? 157 00:10:19,932 --> 00:10:24,245 そう。 あなたは私の両親の人質になっていたの。 158 00:10:24,269 --> 00:10:27,916 リタが私を殺さないとあなたを殺すって。 159 00:10:27,940 --> 00:10:31,085 ごめんね サラ。これでお別れなの。 160 00:10:31,109 --> 00:10:33,588 今までありがとうね。えっ!? 161 00:10:33,612 --> 00:10:36,925 お嬢様 責任は私一人で取ります。 162 00:10:36,949 --> 00:10:39,427 妹のことだけは どうか…。 163 00:10:39,451 --> 00:10:41,930 《いつの間にそんな話になってるの?》 164 00:10:41,954 --> 00:10:44,265 できれば妹の見ていないところで➡ 165 00:10:44,289 --> 00:10:46,601 一思いに…。いやいやいや➡ 166 00:10:46,625 --> 00:10:49,270 私 鬼じゃないから。は…? 167 00:10:49,294 --> 00:10:52,106 罰を与えたりする気はないってこと。 168 00:10:52,130 --> 00:10:54,275 あなたは脅されてたんだし➡ 169 00:10:54,299 --> 00:10:57,946 被害といえば 紅茶がおいしくなかっただけだしね。 170 00:10:57,970 --> 00:11:00,882 お嬢様! いえ ユミエラ様に➡ 171 00:11:00,906 --> 00:11:03,718 この命尽きるまでの忠誠をささげます! 172 00:11:03,742 --> 00:11:06,221 あ… うん ありがと…。 173 00:11:06,245 --> 00:11:09,057 ちょっと用事があるからここで待っててね。 174 00:11:09,081 --> 00:11:11,281 はい…。 175 00:11:15,420 --> 00:11:17,565 はぁ…。 176 00:11:17,589 --> 00:11:19,567 こんばんは。 177 00:11:19,591 --> 00:11:21,569 (ユミエラの父)誰だ! 178 00:11:21,593 --> 00:11:24,906 あっ ただいまって言ったほうがよかったですか? 179 00:11:24,930 --> 00:11:28,076 (ユミエラの母)ただいま?お前 まさか!? 180 00:11:28,100 --> 00:11:32,080 お初にお目にかかります。お父様 お母様。 181 00:11:32,104 --> 00:11:35,917 あなたたちの一人娘のユミエラですよ。 182 00:11:35,941 --> 00:11:42,090 政略結婚に利用しようとし殺そうとした ユミエラ・ドルクネスですよ。 183 00:11:42,114 --> 00:11:44,592 《こうして会ってみてわかったが➡ 184 00:11:44,616 --> 00:11:47,428 私はそれほど両親を憎んでいない。 185 00:11:47,452 --> 00:11:50,098 もちろん親としてはどうかと思うが➡ 186 00:11:50,122 --> 00:11:54,269 甘やかされて育っていたら今の私はなかっただろう》 187 00:11:54,293 --> 00:11:58,106 クソッ 連中め高い金を払ってやったのに。 188 00:11:58,130 --> 00:12:01,042 私を殺そうとしたことは認めるのですね? 189 00:12:01,066 --> 00:12:04,379 そもそもお前が 私たちを裏切ったのが原因だろう! 190 00:12:04,403 --> 00:12:06,714 裏切ったとはどういうことですか? 191 00:12:06,738 --> 00:12:08,716 お前が国王派の連中と➡ 192 00:12:08,740 --> 00:12:11,886 戦争の準備を進めていることはわかっているのだ! 193 00:12:11,910 --> 00:12:14,555 戦争の準備?(ユミエラの父)そうだ。 194 00:12:14,579 --> 00:12:16,557 お前も一枚かんでいるのだろう。 195 00:12:16,581 --> 00:12:20,061 元はと言えば 我ら反国王派が考えていた計画を➡ 196 00:12:20,085 --> 00:12:23,398 かすめ取ったのだ!あなたが敵についたせいで➡ 197 00:12:23,422 --> 00:12:26,401 私たちは肩身の狭い思いをさせられたのよ! 198 00:12:26,425 --> 00:12:29,904 《ははあ… 話が見えてきた。 199 00:12:29,928 --> 00:12:34,742 国王は魔王の侵攻に備えて軍備をととのえている。 200 00:12:34,766 --> 00:12:39,914 過激派は それを他国との戦争の準備だと勘違いしたのだろう。 201 00:12:39,938 --> 00:12:41,916 彼らはその出兵によって➡ 202 00:12:41,940 --> 00:12:45,586 国王派が勢力を増すことを恐れているのだ。 203 00:12:45,610 --> 00:12:48,423 私は国王に気に入られている。 204 00:12:48,447 --> 00:12:52,093 反国王派からの誘いもすべて断ってきた。 205 00:12:52,117 --> 00:12:55,763 両親は私を敵に渡すぐらいならと考え➡ 206 00:12:55,787 --> 00:13:00,034 暗殺を試みたそういうことだろう》 207 00:13:00,058 --> 00:13:02,203 他国との戦争などありません。 208 00:13:02,227 --> 00:13:05,540 私自身にも侵略戦争をする気はありません。 209 00:13:05,564 --> 00:13:07,542 なぜだ! 手柄を立てれば➡ 210 00:13:07,566 --> 00:13:10,545 ドルクネス家は中央での役職を手に入れられる! 211 00:13:10,569 --> 00:13:13,381 もう中央もどきなどとバカにされずに済むのよ! 212 00:13:13,405 --> 00:13:16,551 お父様 領地に帰りませんか? 213 00:13:16,575 --> 00:13:20,555 今の領地で 何か事業を興してもいいかもしれません。 214 00:13:20,579 --> 00:13:24,058 バカなことを!領地なんかは代官に任せて➡ 215 00:13:24,082 --> 00:13:26,060 税だけを取ればいいのだ! 216 00:13:26,084 --> 00:13:29,731 お母様はどうですか?私に田舎暮らしをしろと言うの? 217 00:13:29,755 --> 00:13:32,066 髪が黒いだけでもやっかいなのに! 218 00:13:32,090 --> 00:13:34,402 なんであなたみたいな子が生まれたのよ! 219 00:13:34,426 --> 00:13:36,404 《この両親はだめだ。 220 00:13:36,428 --> 00:13:39,407 もとより親としては期待していなかったが➡ 221 00:13:39,431 --> 00:13:43,578 貴族として それ以前に人として だめすぎる》 222 00:13:43,602 --> 00:13:48,082 お父様 爵位をお譲りください。何を言って…! 223 00:13:48,106 --> 00:13:50,084 拒否してもいいのですよ。 224 00:13:50,108 --> 00:13:52,253 跡取りは私しかいないのですから➡ 225 00:13:52,277 --> 00:13:57,258 お父様がいなくなれば自動的に私が伯爵です。 226 00:13:57,282 --> 00:13:59,861 だ… 誰か! 衛兵を呼べ! 227 00:13:59,885 --> 00:14:02,196 私に勝てる兵隊がいるとでも? 228 00:14:02,220 --> 00:14:04,198 実の親を脅すのか! 229 00:14:04,222 --> 00:14:08,202 実の子に暗殺者を差し向けた人には言われたくないです。 230 00:14:08,226 --> 00:14:12,707 ユ… ユミエラ あなたにはよい縁談がたくさん来ているのよ。 231 00:14:12,731 --> 00:14:15,877 大きな家へ嫁げば幸せになれるから。 232 00:14:15,901 --> 00:14:18,046 今も十分幸せですから。 233 00:14:18,070 --> 00:14:20,381 あなたは黒い髪をしているのよ? 234 00:14:20,405 --> 00:14:22,717 普通にしていて幸せになれるはずないじゃない。 235 00:14:22,741 --> 00:14:26,554 私の黒い髪を好きだと言ってくれる人もいるんです。 236 00:14:26,578 --> 00:14:31,893 私の幸せを勝手に決めつけないでください。 237 00:14:31,917 --> 00:14:34,896 ブラックホール。 238 00:14:34,920 --> 00:14:37,065 ヒッ!選んでください。 239 00:14:37,089 --> 00:14:41,069 軟禁されるか ここで潔く死ぬか。 240 00:14:41,093 --> 00:14:44,238 《本気で命を奪う気はないけど》 241 00:14:44,262 --> 00:14:46,574 あぁ…。 242 00:14:46,598 --> 00:14:49,744 さあ どうしますか。 243 00:14:49,768 --> 00:14:52,580 わかった 言うとおりにする! 244 00:14:52,604 --> 00:14:55,104 だから 殺さないでくれ…! 245 00:14:57,609 --> 00:15:01,189 (国王)事情はわかった。大変だったな。 246 00:15:01,213 --> 00:15:06,027 だが 領地を継ぐとはどんな心変わりがあった? 247 00:15:06,051 --> 00:15:11,032 黒髪への差別をなくせないかと考えています。 それには➡ 248 00:15:11,056 --> 00:15:15,203 私が目立つ場所で活躍するのが一番だと思いまして。 249 00:15:15,227 --> 00:15:19,207 なるほど。だがそれは いばらの道だぞ。 250 00:15:19,231 --> 00:15:23,377 すぐになくすのは無理でも少しでも軽くできたらいいのです。 251 00:15:23,401 --> 00:15:27,882 エドウィン殿下が自らの偏見を克服されたように。 252 00:15:27,906 --> 00:15:30,384 ふむ。 253 00:15:30,408 --> 00:15:33,221 この騒ぎで一つわかったことがあるの。 254 00:15:33,245 --> 00:15:36,891 私ってどうやら人を殺すのが嫌みたい。 255 00:15:36,915 --> 00:15:39,727 だろうな。 ご両親はもちろん➡ 256 00:15:39,751 --> 00:15:42,730 暗殺者も命を取らずに捕らえているし。 257 00:15:42,754 --> 00:15:48,069 強さは人間の限界を極めたけれど人の心は ちゃんとあったのね。 258 00:15:48,093 --> 00:15:51,572 たま〜に心配だったけどホッとしたわ。 259 00:15:51,596 --> 00:15:55,910 俺は ユミエラは誰より人間らしいと思っていたぞ。 260 00:15:55,934 --> 00:15:59,013 しかしよく伯爵になる決心をしたな。 261 00:15:59,037 --> 00:16:02,350 ええ ある男の子がきっかけでね。 262 00:16:02,374 --> 00:16:04,519 男!? どこの誰だ!? 263 00:16:04,543 --> 00:16:06,521 10歳くらいの子どもよ。 264 00:16:06,545 --> 00:16:10,858 黒っぽい髪を引け目に感じて独りぼっちでいたの。 265 00:16:10,882 --> 00:16:13,861 10歳… そうか。 266 00:16:13,885 --> 00:16:17,532 それで 世の中 丸ごと変えなきゃなって思って。 267 00:16:17,556 --> 00:16:20,201 苦労してる人はたくさんいると思うし。 268 00:16:20,225 --> 00:16:23,204 ならば俺もできるかぎり力になろう。 269 00:16:23,228 --> 00:16:26,874 ありがとう。それで 相談なんだけどね。 270 00:16:26,898 --> 00:16:28,876 な… なんだ。 271 00:16:28,900 --> 00:16:32,547 私は レベルだけは高いけれど世間知らずだし➡ 272 00:16:32,571 --> 00:16:35,550 そばで力になってくれる人が必要なの。 273 00:16:35,574 --> 00:16:37,552 伯爵になったからには➡ 274 00:16:37,576 --> 00:16:40,555 跡継ぎのことだって考えなくてはならないし。 275 00:16:40,579 --> 00:16:44,058 あ… 跡継ぎ。 そうだな 確かに。 276 00:16:44,082 --> 00:16:47,061 だからね… あなたに私の…。 277 00:16:47,085 --> 00:16:50,898 う… うん。私の…。 278 00:16:50,922 --> 00:16:53,401 養子になってほしいの!ズコッ! 279 00:16:53,425 --> 00:16:56,404 あなた次男だから家を継がなくていいでしょ。 280 00:16:56,428 --> 00:16:58,406 養子は嫌だ! 281 00:16:58,430 --> 00:17:03,177 そう… パトリックと家族になれたらうれしいなって思ったんだけど➡ 282 00:17:03,201 --> 00:17:07,014 やっぱり嫌だったわよね。そうは言ってないだろ! 283 00:17:07,038 --> 00:17:10,351 だったらどうして… そうか! 284 00:17:10,375 --> 00:17:13,187 大丈夫 私はすぐに隠居するし➡ 285 00:17:13,211 --> 00:17:15,856 パトリックのお嫁さんをイビったりしないから! 286 00:17:15,880 --> 00:17:17,880 ん…。んっ? 287 00:17:19,884 --> 00:17:22,697 <季節が変わり 収穫の時期➡ 288 00:17:22,721 --> 00:17:25,533 バルシャイン王国の建国祭が催され➡ 289 00:17:25,557 --> 00:17:29,870 国王はこの機会に魔王復活の発表を行った> 290 00:17:29,894 --> 00:17:33,708 間もなくいにしえの魔王が復活する。 291 00:17:33,732 --> 00:17:39,880 復活と同時に 魔王は魔物の軍勢を我が国に向かわせるであろう。 292 00:17:39,904 --> 00:17:42,049 だが心配はいらぬ。 293 00:17:42,073 --> 00:17:46,053 このときに備えすでに万全の準備を整えている。 294 00:17:46,077 --> 00:17:48,389 魔物の軍勢に対しては➡ 295 00:17:48,413 --> 00:17:52,393 騎士団長アドルフが全軍の総指揮官を務める。 296 00:17:52,417 --> 00:17:54,562 そして魔王の討伐には➡ 297 00:17:54,586 --> 00:17:59,333 第二王子エドウィン率いる少数精鋭の部隊が向かう。 298 00:17:59,357 --> 00:18:03,671 (拍手) 299 00:18:03,695 --> 00:18:07,675 《とうとう表舞台に立つことになってしまった。 300 00:18:07,699 --> 00:18:12,013 でも これで少しでも黒髪への差別が減らせるなら➡ 301 00:18:12,037 --> 00:18:14,015 それも悪くはないだろう》 302 00:18:14,039 --> 00:18:17,018 こんなところにいたのか。 303 00:18:17,042 --> 00:18:19,520 パトリック? どうしてここに。 304 00:18:19,544 --> 00:18:22,690 窓からユミエラが見えたから来てみた。 305 00:18:22,714 --> 00:18:25,526 あんな遠くからよく見つけられたわね。 306 00:18:25,550 --> 00:18:27,528 気付かれたか。 307 00:18:27,552 --> 00:18:29,530 実は レベル60になったんだ。 308 00:18:29,554 --> 00:18:31,699 それで遠目もきくようになった。 309 00:18:31,723 --> 00:18:35,703 60!? ってアドルフ騎士団長と同じじゃない! 310 00:18:35,727 --> 00:18:40,374 そのとおりだ。 もうしばらく隠しておくつもりだったんだがな。 311 00:18:40,398 --> 00:18:43,377 あ…最近 学園にいなかったのって。 312 00:18:43,401 --> 00:18:46,380 暇さえあれば ダンジョンに潜っていた。 313 00:18:46,404 --> 00:18:49,550 あとは成長の護符の力も大きいな。 314 00:18:49,574 --> 00:18:53,054 ちょっと! 守護の護符をつけないと危ないじゃない! 315 00:18:53,078 --> 00:18:56,891 いや これをつけるべきだと言ったのは ユミエラだろう? 316 00:18:56,915 --> 00:18:59,827 確かに言ったけど それでもだめ! 317 00:18:59,851 --> 00:19:02,163 パトリックに何かあったら 私が…。 318 00:19:02,187 --> 00:19:04,332 お前がむちゃなことをするたびに➡ 319 00:19:04,356 --> 00:19:07,335 俺も同じ気持ちになってたんだからな。 320 00:19:07,359 --> 00:19:10,671 あっ それは… ごめん。 321 00:19:10,695 --> 00:19:13,841 これからむちゃは控えるようにするわ。 322 00:19:13,865 --> 00:19:17,345 わかってくれたか よかった。 323 00:19:17,369 --> 00:19:21,349 《でも 私が今までにしたむちゃなことって 何?》 324 00:19:21,373 --> 00:19:24,852 ユミエラ 頼みがある。 325 00:19:24,876 --> 00:19:27,688 俺を魔王討伐に同行させてくれないか。 326 00:19:27,712 --> 00:19:31,025 それはだめ。やはり まだ力不足か? 327 00:19:31,049 --> 00:19:36,364 じゃなくて あなたが力を最大限に発揮するのは 集団戦だと思う。 328 00:19:36,388 --> 00:19:39,867 だから魔物の軍勢と戦ってほしいの。 329 00:19:39,891 --> 00:19:42,870 私はそっちまで手が回らないし。 330 00:19:42,894 --> 00:19:45,706 そうか… わかった。 331 00:19:45,730 --> 00:19:47,708 あとね。 332 00:19:47,732 --> 00:19:51,045 魔王を倒した男女はなんて呼ばれるか知ってる? 333 00:19:51,069 --> 00:19:54,048 ああ 勇者と聖女になるのか。 334 00:19:54,072 --> 00:19:57,551 私と二人で新しい国をつくるつもりなら➡ 335 00:19:57,575 --> 00:19:59,553 一緒に戦ってもいいけれど。 336 00:19:59,577 --> 00:20:02,056 いや さすがにごめんだな。 337 00:20:02,080 --> 00:20:06,060 ユミエラが王妃になりたいのなら力を貸してもいいが。 338 00:20:06,084 --> 00:20:09,730 嫌に決まってるじゃない。だろうな。 339 00:20:09,754 --> 00:20:13,567 なんで パトリックはそんなにレベル上げを急いだの? 340 00:20:13,591 --> 00:20:15,903 魔王復活に備えて? 341 00:20:15,927 --> 00:20:18,906 ユミエラが…。私が? 342 00:20:18,930 --> 00:20:21,909 ユミエラよりも強くなりたかったんだ。 343 00:20:21,933 --> 00:20:24,412 どうして? あっ やっぱり➡ 344 00:20:24,436 --> 00:20:27,581 いつも授業とかで負けてるのが悔しかったとか? 345 00:20:27,605 --> 00:20:30,918 あっ でもほら 人の価値って強さだけじゃないから…。 346 00:20:30,942 --> 00:20:34,755 いつか ダンスを誘ったヤツに言ってただろう。 347 00:20:34,779 --> 00:20:38,092 「自分より強い男が好みだ」って。 348 00:20:38,116 --> 00:20:40,516 え…。 349 00:20:42,620 --> 00:20:47,268 あの… あれはお断りのためのでっちあげというか➡ 350 00:20:47,292 --> 00:20:50,438 本気でそんなことは思っていないのだけれど…。 351 00:20:50,462 --> 00:20:53,441 たぶんそうだろうとは思っていた。 352 00:20:53,465 --> 00:20:56,444 ただ ユミエラのそばに立つには➡ 353 00:20:56,468 --> 00:20:59,568 それなりの強さが必要だと思って。 354 00:21:01,739 --> 00:21:03,717 そろそろ花火の時間だな。 355 00:21:03,741 --> 00:21:07,388 あのねパトリック じゃんけんをしましょう。 356 00:21:07,412 --> 00:21:10,724 はっ?はい じゃ〜んけん。 357 00:21:10,748 --> 00:21:12,726 (2人)ぽん。 358 00:21:12,750 --> 00:21:16,397 急になんだ? 暗くて勝敗がわからないのだが…。 359 00:21:16,421 --> 00:21:20,901 パトリックの勝ち。 じゃんけんはあなたのほうが強いのね。 360 00:21:20,925 --> 00:21:26,225 私 やっぱり自分より強い人が好きだから…。 361 00:21:32,270 --> 00:21:35,749 (打ち上げ花火の音) 362 00:21:35,773 --> 00:21:41,073 《パトリック暗闇で見えないなんてウソでしょ》 363 00:21:44,282 --> 00:21:46,260 <学年が変わる頃➡ 364 00:21:46,284 --> 00:21:49,763 侵攻してくる魔物の軍勢が確認された。 365 00:21:49,787 --> 00:21:52,266 ついに魔王が復活したのだ。 366 00:21:52,290 --> 00:21:54,435 王立学園からも➡ 367 00:21:54,459 --> 00:21:57,771 レベルが高い生徒が選抜されて軍に加わった。 368 00:21:57,795 --> 00:21:59,874 思ったより数が多いのは➡ 369 00:21:59,898 --> 00:22:02,376 効率的なレベル上げができたからだろう。 370 00:22:02,400 --> 00:22:04,545 もっとも この人は➡ 371 00:22:04,569 --> 00:22:08,215 魔法の成績も残念なので留守番である。 372 00:22:08,239 --> 00:22:13,554 そして私たち討伐部隊は魔王の本拠地へと向かった> 373 00:22:13,578 --> 00:22:16,078 《いよいよ決戦だ》