1 00:00:11,225 --> 00:00:15,730 《ユミエラ:季節は冬。 学園1年目も 終わりが近づいてきた。 2 00:00:15,730 --> 00:00:19,400 私は武術大会以降 ますます怖がられ 3 00:00:19,400 --> 00:00:22,903 孤高のぼっちぶりを 発揮している…》 4 00:00:22,903 --> 00:00:25,239 (パトリック)おはよう ユミエラ。 5 00:00:25,239 --> 00:00:27,241 おはよう。 6 00:00:27,241 --> 00:00:31,245 《最近 パトリック以外と 会話した記憶がない。 7 00:00:31,245 --> 00:00:33,247 でも ここしばらく アリシアや 8 00:00:33,247 --> 00:00:35,583 攻略対象と 関わることもなかったし 9 00:00:35,583 --> 00:00:40,087 平和そのものだ と思っていたのだが…》 10 00:00:40,087 --> 00:00:43,257 (エドウィン)最近 アリシアの私物が なくなるんだが 11 00:00:43,257 --> 00:00:45,259 心当たりはないか? 12 00:00:45,259 --> 00:00:47,428 《さようなら つかの間の平穏》 13 00:00:47,428 --> 00:00:50,097 ありません。 本当か? 14 00:00:50,097 --> 00:00:53,934 後で露見するより 今 白状したほうが身のためだぞ! 15 00:00:53,934 --> 00:00:57,438 殿下 証拠もなしに決めつけで 疑いをかけるのは 16 00:00:57,438 --> 00:00:59,607 いかがなものかと。 17 00:00:59,607 --> 00:01:03,110 他にも疑わしい者がいる。 18 00:01:03,110 --> 00:01:05,946 先にそちらを調べるとしよう。 19 00:01:05,946 --> 00:01:07,948 自分には聞かないのですか? 20 00:01:07,948 --> 00:01:11,148 お前がやるわけないだろう アッシュバトン。 21 00:01:14,555 --> 00:01:18,225 《ゲームでアリシアに 嫌がらせをするのは私だ。 22 00:01:18,225 --> 00:01:21,061 でも もちろん 私はやっていない。 23 00:01:21,061 --> 00:01:24,231 他の誰かの仕業 ということになる。 24 00:01:24,231 --> 00:01:27,902 学園の生徒でアリシアを嫌う者は多い。 25 00:01:27,902 --> 00:01:30,404 庶民だからと嫌う者 26 00:01:30,404 --> 00:01:34,241 王子たちと仲よくしているからと 嫌う者。 27 00:01:34,241 --> 00:01:38,913 イジメがエスカレートして アリシアが 登校拒否にでもなったりしたら》 28 00:01:38,913 --> 00:01:41,248 ((アリシア:わ~んっ)) 29 00:01:41,248 --> 00:01:45,252 《今後のレベル上げにも 響くかもしれない。 30 00:01:45,252 --> 00:01:47,252 張り込むか!》 31 00:03:27,221 --> 00:03:31,721 (鐘の音) 32 00:03:37,064 --> 00:03:39,066 何をしているのですか? 33 00:03:39,066 --> 00:03:42,903 あ… あの 違うんです! 私…。 34 00:03:42,903 --> 00:03:47,408 アリシアさんのことが心配… えっ? 35 00:03:47,408 --> 00:03:49,408 キャア~! 36 00:03:53,247 --> 00:03:55,583 ユ… ユミエラさん…。 37 00:03:55,583 --> 00:03:58,085 こっ 殺さないでください! 38 00:03:58,085 --> 00:04:00,421 《常々思うのだが 39 00:04:00,421 --> 00:04:04,592 私はなんだと 思われているのだろう…》 40 00:04:04,592 --> 00:04:08,292 私は エレノーラ様のために やっただけです…。 41 00:04:12,366 --> 00:04:14,368 (エレノーラ)ユミエラさんは わたくしが 42 00:04:14,368 --> 00:04:16,537 そんなことを指示したと おっしゃるの? 43 00:04:16,537 --> 00:04:20,207 いえ ご友人の方が 悪いことをしていたから 44 00:04:20,207 --> 00:04:22,209 お伝えに来ただけです。 45 00:04:22,209 --> 00:04:26,880 彼女も 自分の考えでやったと 言っていますし。 46 00:04:26,880 --> 00:04:31,385 ただ このことが エドウィン殿下の耳に入ったら 47 00:04:31,385 --> 00:04:35,285 エレノーラ様の命令だと 思われるかもしれませんね。 48 00:04:37,391 --> 00:04:39,393 周囲に勘ぐられますから 49 00:04:39,393 --> 00:04:42,062 彼女を罰するのも やめたほうがいいでしょう。 50 00:04:42,062 --> 00:04:44,732 私も このことは 黙っているつもりです。 51 00:04:44,732 --> 00:04:46,900 えっ? え~と…。 52 00:04:46,900 --> 00:04:50,404 そ… それだと アリシアさんはエドウィン殿下と…。 53 00:04:50,404 --> 00:04:52,406 何事もないでしょう。 54 00:04:52,406 --> 00:04:55,576 平民が王族に 嫁げるはずありませんし。 55 00:04:55,576 --> 00:04:57,745 たっ 確かにそうですわよね。 56 00:04:57,745 --> 00:05:00,748 《ウソです! アリシアが魔王を倒せば 57 00:05:00,748 --> 00:05:06,086 国王陛下は聖女の再来として 王子と結婚させるでしょう》 58 00:05:06,086 --> 00:05:10,024 ですから アリシアさんには 構わないようオススメします。 59 00:05:10,024 --> 00:05:12,026 こんなつまらないことで 60 00:05:12,026 --> 00:05:14,528 エレノーラ様に ケチがついてはいけませんから。 61 00:05:14,528 --> 00:05:16,530 もちろんですわ! 62 00:05:16,530 --> 00:05:19,033 でも なぜ あなたは そんなことを教えてくださるの? 63 00:05:19,033 --> 00:05:24,204 私は エレノーラ様とエドウィン殿下の幸せを 願っておりますので。 64 00:05:24,204 --> 00:05:26,540 まぁ…! 65 00:05:26,540 --> 00:05:28,876 ホントにあなたは 見る目がありますわ。 66 00:05:28,876 --> 00:05:30,878 誰が見たって…。 《チョロい! 67 00:05:30,878 --> 00:05:33,047 アリシアへのイジメを止める。 68 00:05:33,047 --> 00:05:35,049 実行犯の彼女をかばう。 69 00:05:35,049 --> 00:05:37,249 どちらの目的も達成だ》 70 00:05:39,219 --> 00:05:42,389 ユミエラにしては珍しい。 何が? 71 00:05:42,389 --> 00:05:46,226 いつものお前なら 犯人を突き出すと思ったんだ。 72 00:05:46,226 --> 00:05:48,896 殿下から エレノーラ嬢をたしなめてもらえば 73 00:05:48,896 --> 00:05:51,231 それで解決だろ? 74 00:05:51,231 --> 00:05:53,233 それは…。 75 00:05:53,233 --> 00:05:57,905 彼女は 私だったかもしれないから…。 76 00:05:57,905 --> 00:06:00,741 どういうことだ? もしも 77 00:06:00,741 --> 00:06:03,744 闇魔法を使えることを 隠していて 78 00:06:03,744 --> 00:06:09,083 レベル上げもしていない私が どこか他の世界にいたとして。 79 00:06:09,083 --> 00:06:11,018 会ったこともない親に 80 00:06:11,018 --> 00:06:13,854 他の貴族と 仲よくなるよう言われて 81 00:06:13,854 --> 00:06:17,524 必死になって エレノーラの派閥に入れてもらって…。 82 00:06:17,524 --> 00:06:20,527 そこでの私は一番の下っ端 83 00:06:20,527 --> 00:06:24,227 誰もやりたがらないことを させられるくらいに…。 84 00:06:27,034 --> 00:06:29,703 イジメの実行犯をやらされて 85 00:06:29,703 --> 00:06:33,207 それがバレたら エレノーラに切り捨てられて…。 86 00:06:33,207 --> 00:06:35,876 誰も味方になってくれなくて 87 00:06:35,876 --> 00:06:41,715 親が憎くて エレノーラが憎くて アリシアが憎くて…。 88 00:06:41,715 --> 00:06:44,218 《アリシア・エンライト。 89 00:06:44,218 --> 00:06:48,055 光魔法の彼女と 闇魔法の私。 90 00:06:48,055 --> 00:06:51,725 愛される彼女と 愛されない私。 91 00:06:51,725 --> 00:06:57,231 ゲームのユミエラは この世界の 被害者なのではないだろうか》 92 00:06:57,231 --> 00:07:01,401 そこで私は 復しゅうのために レベルを上げ始めるの。 93 00:07:01,401 --> 00:07:04,071 でも 闇は光に弱いから 94 00:07:04,071 --> 00:07:08,242 結局アリシアに殺されてしまう。 95 00:07:08,242 --> 00:07:13,347 そんなもしもを考えたから 実行犯の彼女を助けたかった。 96 00:07:13,347 --> 00:07:16,183 ふぅ…。 どうしたの? 97 00:07:16,183 --> 00:07:20,521 もしもそんな別の世界が あったらという仮定の話よ。 98 00:07:20,521 --> 00:07:23,690 変わらないじゃないか。 えっ? 99 00:07:23,690 --> 00:07:27,027 仮定のお前も 今のお前も 100 00:07:27,027 --> 00:07:30,030 レベルが高いか低いかの 違いしかない。 101 00:07:30,030 --> 00:07:33,200 その違いが大きいのよ。 102 00:07:33,200 --> 00:07:35,869 今のユミエラに味方はいるのか? 103 00:07:35,869 --> 00:07:38,705 この世界が嫌いか? 104 00:07:38,705 --> 00:07:41,005 もしそうなら 俺が…。 105 00:07:43,043 --> 00:07:47,047 大丈夫。 たまにこうして 話をする知り合いがいれば 106 00:07:47,047 --> 00:07:49,049 それで十分。 107 00:07:49,049 --> 00:07:51,718 そうか…。 108 00:07:51,718 --> 00:07:54,388 そろそろ寮に戻らなきゃ。 109 00:07:54,388 --> 00:07:57,724 じゃあね。 あっ ああ… また明日。 110 00:07:57,724 --> 00:08:02,229 《知り合い一人つくるだけで こんなに苦労するのに…。 111 00:08:02,229 --> 00:08:05,732 友人は いつつくれるのか…。 112 00:08:05,732 --> 00:08:09,332 恋人など とても考えられない…》 113 00:08:11,839 --> 00:08:15,342 知り合い… か。 114 00:08:15,342 --> 00:08:17,678 《数日後…》 115 00:08:17,678 --> 00:08:20,514 ユミエラさん! またお会いしましたわね。 116 00:08:20,514 --> 00:08:25,185 《先日のイジメ騒動以来 私は エレノーラに付きまとわれている》 117 00:08:25,185 --> 00:08:27,187 偶然ですね。 118 00:08:27,187 --> 00:08:29,523 わたくし今から お茶するところですの。 119 00:08:29,523 --> 00:08:32,025 特別に あなたもお招きしますわ。 120 00:08:32,025 --> 00:08:36,029 《特別のご招待が もう3日も続いているんだけど》 121 00:08:36,029 --> 00:08:38,532 すみません 用事がありますので。 122 00:08:38,532 --> 00:08:40,534 フフフ… アハハハ…。 123 00:08:40,534 --> 00:08:44,538 《本当に怖い…。 エレノーラが 何を考えているのかわからない。 124 00:08:44,538 --> 00:08:49,877 王妃様によれば 反国王派の筆頭がヒルローズ公爵だ。 125 00:08:49,877 --> 00:08:55,048 その娘であるエレノーラと 仲よくなるのは 遠慮したい》 126 00:08:55,048 --> 00:08:58,385 アハハハハッ。 《もう はっきり断ってしまおう。 127 00:08:58,385 --> 00:09:00,888 嫌われたら そのときはそのときだ!》 128 00:09:00,888 --> 00:09:04,558 エレノーラ様 もうお誘いは やめていただきたいのですが。 129 00:09:04,558 --> 00:09:06,560 どうしてですの? 130 00:09:06,560 --> 00:09:09,162 おいしいお菓子もありますのよ。 131 00:09:09,162 --> 00:09:11,164 《あざとさ レベル99!》 132 00:09:11,164 --> 00:09:15,502 私と仲よくしていると エドウィン殿下にも嫌われますよ。 133 00:09:15,502 --> 00:09:19,006 それは困りますわ! 相談に乗っていただける? 134 00:09:19,006 --> 00:09:21,174 《意味がわからない》 135 00:09:21,174 --> 00:09:24,177 行きますよ 行けばいいんでしょ。 136 00:09:24,177 --> 00:09:27,677 うれしいですわ! 《もうやだ このお嬢様》 137 00:09:30,017 --> 00:09:33,186 さあユミエラさん これを食べてちょうだい。 138 00:09:33,186 --> 00:09:36,356 いただきます。 139 00:09:36,356 --> 00:09:38,692 どうですの? 140 00:09:38,692 --> 00:09:41,528 なんというか 微妙な味ですね。 141 00:09:41,528 --> 00:09:43,864 おいしくないわけでは ないですが…。 142 00:09:43,864 --> 00:09:46,700 それほどおいしいわけでも…。 143 00:09:46,700 --> 00:09:49,870 これを作ったのは わたくしですのよ! 144 00:09:49,870 --> 00:09:52,706 《はっ! これは嫌われるチャンスだ!》 145 00:09:52,706 --> 00:09:58,206 ああ どうりで… というか かなりマズイ気もしてきました! 146 00:10:00,881 --> 00:10:02,883 《おいしいなどと 言ってしまったら 147 00:10:02,883 --> 00:10:04,885 また付きまとわれる。 148 00:10:04,885 --> 00:10:07,554 さあ怒れ!》 149 00:10:07,554 --> 00:10:10,057 そうですわよね! どちらかといえば 150 00:10:10,057 --> 00:10:12,893 失敗作ですわよね。 え…? 151 00:10:12,893 --> 00:10:15,562 でも わたくしのお友達は皆さん 152 00:10:15,562 --> 00:10:17,898 世界一おいしいって 言うんですの! 153 00:10:17,898 --> 00:10:21,401 ユミエラさんだけですわ 本当のことを言ってくれたのは。 154 00:10:21,401 --> 00:10:25,238 《あれ…? もしかして選択肢 間違えた?》 155 00:10:25,238 --> 00:10:30,410 えっと… どうして急に お菓子作りなど始めたのですか? 156 00:10:30,410 --> 00:10:32,579 アリシアさんがエドウィン様に 157 00:10:32,579 --> 00:10:35,248 手作りのお菓子を 持ってきたのですって。 158 00:10:35,248 --> 00:10:37,584 それで わたくしもと。 159 00:10:37,584 --> 00:10:39,920 《手作りのお菓子か…。 160 00:10:39,920 --> 00:10:41,922 さすがのコミュ力! 161 00:10:41,922 --> 00:10:46,093 じゃなくて! 今 私に必要なのは 嫌われる覚悟!》 162 00:10:46,093 --> 00:10:49,096 そんなことしなくて いいと思いますよ。 163 00:10:49,096 --> 00:10:52,099 というか エレノーラ様には たぶん無理です! 164 00:10:52,099 --> 00:10:54,101 そうですわよね! 165 00:10:54,101 --> 00:10:57,270 お友達がみんな やるべきだって 言うからやりましたけど 166 00:10:57,270 --> 00:10:59,940 わたくしらしくないですわよね。 167 00:10:59,940 --> 00:11:02,275 え…? ユミエラさんは 168 00:11:02,275 --> 00:11:05,445 わたくしのことをよく理解して くださっていますのね! 169 00:11:05,445 --> 00:11:07,948 《嫌われようとすればするほど 170 00:11:07,948 --> 00:11:11,051 好感度が上がる不具合が 発生している…》 171 00:11:11,051 --> 00:11:14,054 お友達はみんな 完璧なわたくしが 172 00:11:14,054 --> 00:11:16,890 間違いなどするはずないと 思っていますもの。 173 00:11:16,890 --> 00:11:19,893 意見が違っても わたくしが正しくて 174 00:11:19,893 --> 00:11:22,562 自分が間違っていると 思ってしまう。 175 00:11:22,562 --> 00:11:25,232 《機嫌を損ねるのを 怖がってるだけだぞ。 176 00:11:25,232 --> 00:11:28,568 このお嬢様は バカみたいに素直だから 177 00:11:28,568 --> 00:11:33,907 悪意ある誰かに コントロールされないか心配だ。 178 00:11:33,907 --> 00:11:37,077 すでにコントロールされている 可能性は? 179 00:11:37,077 --> 00:11:42,249 例えば アリシアを排除するよう 誰かに吹き込まれたとか…》 180 00:11:42,249 --> 00:11:46,420 先日 アリシアさんのものを 隠した件なのですけれど。 181 00:11:46,420 --> 00:11:51,091 そ… それを指示したのは わたくしではなくて えっと…。 182 00:11:51,091 --> 00:11:55,095 《いや 最終的な指示は エレノーラで間違いない。 183 00:11:55,095 --> 00:11:58,598 問題は 誰がなんのために 言いだしたのかだ》 184 00:11:58,598 --> 00:12:03,103 では エレノーラ様は どうお考えに なっていたのですか? 185 00:12:03,103 --> 00:12:05,605 アリシアさんの私物を隠すことを。 186 00:12:05,605 --> 00:12:07,607 わ… わたくしは…。 187 00:12:07,607 --> 00:12:10,544 あまりいいことではないと 思ってましたの! 188 00:12:10,544 --> 00:12:14,548 でも皆さんが そうしたほうが よいとおっしゃるから…。 189 00:12:14,548 --> 00:12:18,385 《アリシアへのイジメは 取り巻きの誰かの思いつき。 190 00:12:18,385 --> 00:12:20,554 それに周りが同調し 191 00:12:20,554 --> 00:12:24,391 エレノーラも そうすべきだと 思い込んでしまっただけらしい…。 192 00:12:24,391 --> 00:12:28,895 大きな陰謀の一環 というわけではなさそうだ。 193 00:12:28,895 --> 00:12:31,398 家柄に惑わされていたが 194 00:12:31,398 --> 00:12:34,568 エレノーラは 悪い子ではない… と思う》 195 00:12:34,568 --> 00:12:39,072 はぁ… ご友人を 信用し過ぎないほうがいいですよ。 196 00:12:39,072 --> 00:12:41,575 あら! 大丈夫ですわ! 197 00:12:41,575 --> 00:12:44,411 ユミエラさんが お友達になってくださるから。 198 00:12:44,411 --> 00:12:46,413 《なりません!》 199 00:12:46,413 --> 00:12:50,083 ユミエラさんには いろいろアドバイスを頂きたいの。 200 00:12:50,083 --> 00:12:52,586 わたくしとエドウィン様の 恋愛について。 201 00:12:52,586 --> 00:12:55,589 そういうのに 詳しくありませんので…。 202 00:12:55,589 --> 00:13:00,093 でも! ユミエラさんは わたくしとエドウィン様の結婚は 203 00:13:00,093 --> 00:13:02,929 間違いないと おっしゃっていたでしょう? 204 00:13:02,929 --> 00:13:06,433 《ウソでした… とはとても言えない…。 205 00:13:06,433 --> 00:13:08,435 どうしてこうなった…》 206 00:13:08,435 --> 00:13:10,435 ウフッ。 207 00:13:12,372 --> 00:13:14,374 《そして数日後》 208 00:13:14,374 --> 00:13:16,376 (ドアの開く音) 209 00:13:16,376 --> 00:13:20,046 ユミエラさん! わたくしが 会いに来て差し上げましたわよ! 210 00:13:20,046 --> 00:13:22,048 うわ~ ついに部屋にまで 211 00:13:22,048 --> 00:13:24,348 押しかけてくるように なりましたか。 212 00:13:26,720 --> 00:13:28,722 なんで入れたの? 213 00:13:28,722 --> 00:13:32,022 (リタ)ヒルローズ家のご令嬢を お断りするわけには…。 214 00:13:35,228 --> 00:13:38,064 あれ? いつものお茶と違うんじゃない? 215 00:13:38,064 --> 00:13:42,068 ヒルローズ家のご令嬢に 半端なものを出すわけには…。 216 00:13:42,068 --> 00:13:45,238 おいしいですわ! 217 00:13:45,238 --> 00:13:48,575 はぁ… なんなの? あのお嬢様…。 218 00:13:48,575 --> 00:13:52,746 俺も少し話してみたが 悪い人ではなさそうだ。 219 00:13:52,746 --> 00:13:55,916 ユミエラのほうから歩み寄っても いいんじゃないか? 220 00:13:55,916 --> 00:14:00,420 う~ん… 考えておく。 221 00:14:00,420 --> 00:14:04,591 それじゃあ。 あ… ちょっと待ってくれ。 222 00:14:04,591 --> 00:14:08,094 ユミエラは学年末パーティーには出るのか? 223 00:14:08,094 --> 00:14:13,033 いいえ 興味ないから。 そうか…。 224 00:14:13,033 --> 00:14:16,536 気が変わったら 気軽に来ればいいさ。 225 00:14:16,536 --> 00:14:20,207 《学年末パーティーか…。 226 00:14:20,207 --> 00:14:25,212 それは社交界の練習も兼ねた 本格的な夜会らしい。 227 00:14:25,212 --> 00:14:28,882 私には縁がないので 欠席でいいと思う。 228 00:14:28,882 --> 00:14:30,884 でも ゲームでは 229 00:14:30,884 --> 00:14:33,220 好感度の一番高い攻略対象と 230 00:14:33,220 --> 00:14:36,723 パーティー会場を抜け出す というイベントがあった。 231 00:14:36,723 --> 00:14:42,395 今のアリシアが ちゃんとエドウィンルートを たどっているか確認するチャンスだ》 232 00:14:42,395 --> 00:14:45,065 ちょっと顔を出してみようか。 233 00:14:45,065 --> 00:14:47,734 ユミエラさん! パーティーのドレスは決まりましたの? 234 00:14:47,734 --> 00:14:49,736 うわっ 出た! 235 00:14:49,736 --> 00:14:53,406 制服じゃだめなんですか? だめに決まってますわ。 236 00:14:53,406 --> 00:14:56,409 すてきなドレスを着て ダンスをしますのよ! 237 00:14:56,409 --> 00:14:58,912 相手がいませんので。 えっ? 238 00:14:58,912 --> 00:15:01,081 パトリックさんは? 239 00:15:01,081 --> 00:15:04,584 《なんでそこでパトリックの名前が 出てくるのだろうか。 240 00:15:04,584 --> 00:15:08,088 ダンス自体は授業で習っている。 241 00:15:08,088 --> 00:15:13,693 レベル99の身体能力を活用すれば キレッキレに踊れるだろうが…》 242 00:15:13,693 --> 00:15:16,029 パトリックは関係ないです。 243 00:15:16,029 --> 00:15:18,198 あと ドレスがないので…。 244 00:15:18,198 --> 00:15:20,700 なら わたくしのを 貸して差し上げますわ! 245 00:15:20,700 --> 00:15:22,702 一緒に選びましょう! 246 00:15:22,702 --> 00:15:25,538 いや やっぱりあるかも しれないのでいいです。 247 00:15:25,538 --> 00:15:27,707 だったら ユミエラさんの部屋ですわね~! 248 00:15:27,707 --> 00:15:30,210 《なんで!?》 249 00:15:30,210 --> 00:15:33,380 お嬢様がドレスを…? 250 00:15:33,380 --> 00:15:37,217 《そんなに驚かなくても…》 おじゃましますわ! 251 00:15:37,217 --> 00:15:40,220 学年末パーティーで必要になってね。 252 00:15:40,220 --> 00:15:42,222 私のドレスってある? 253 00:15:42,222 --> 00:15:45,225 もしなかったら 制服でもかまわないし…。 254 00:15:45,225 --> 00:15:49,062 だめですよ! せっかくの パーティーなんですから。 そうですわ! 255 00:15:49,062 --> 00:15:51,398 お化粧もしましょう! しましょう! 256 00:15:51,398 --> 00:15:53,400 化粧はいいって…。 257 00:15:53,400 --> 00:15:57,404 ご安心ください! 実家にいた頃 妹で練習してたので 258 00:15:57,404 --> 00:15:59,572 ヘアメークにも自信があります。 259 00:15:59,572 --> 00:16:03,572 それで結局… ドレスってあるの? 260 00:16:06,246 --> 00:16:08,546 あるにはあるのですが…。 261 00:16:10,517 --> 00:16:13,353 はぁ… ホントすてき。 262 00:16:13,353 --> 00:16:16,690 このフリルとかリボンとか 大げさで最高ね。 263 00:16:16,690 --> 00:16:21,361 子ども向けのはやり物を 一とおりそろえた感じですわね。 264 00:16:21,361 --> 00:16:24,364 奥様が注文したものでして。 265 00:16:24,364 --> 00:16:29,202 《まだ会ったこともない母は 私を何歳だと思っているのだ》 266 00:16:29,202 --> 00:16:31,705 ≪ドルクネス様 お届け物です。 267 00:16:31,705 --> 00:16:33,707 私が出ますね。 268 00:16:33,707 --> 00:16:35,709 でも これかわいいですわ! 269 00:16:35,709 --> 00:16:38,878 残念だけど パーティーは諦めよう。 270 00:16:38,878 --> 00:16:42,048 そんな! まだ わたくしのドレスが ありますわ! 271 00:16:42,048 --> 00:16:46,219 《残念? 別に楽しみでも なかったはずなのに…。 272 00:16:46,219 --> 00:16:49,819 私は なんで残念だと 感じているのだろうか》 273 00:16:52,058 --> 00:16:55,562 王妃様からです。 えっ!? 王妃様から? 274 00:16:55,562 --> 00:16:59,065 時々 お菓子を 送ってくださるのですが…。 275 00:16:59,065 --> 00:17:01,735 今日のはいつものより 大きいですね。 276 00:17:01,735 --> 00:17:06,406 《まさか そんな都合よく…》 277 00:17:06,406 --> 00:17:14,180 ♪~ 278 00:17:14,180 --> 00:17:16,850 (どよめき) 279 00:17:16,850 --> 00:17:20,750 ユミエラさん とてもお似合いですわ! どうも。 280 00:17:23,189 --> 00:17:27,694 《いた! ふむ… まだイベントは発動してないようだ》 281 00:17:27,694 --> 00:17:31,531 パトリックさんに エスコートは頼まなかったのですか? 282 00:17:31,531 --> 00:17:34,534 なんで パトリックの名前が 出てくるのですか? 283 00:17:34,534 --> 00:17:36,703 えっ? だってユミエラさんは…。 284 00:17:36,703 --> 00:17:38,705 ユミエラ! 285 00:17:38,705 --> 00:17:49,215 ♪~ 286 00:17:49,215 --> 00:17:52,051 はっ!? わ… わたくしは 邪魔にならないように 287 00:17:52,051 --> 00:17:54,220 向こうに行っていますわ~! 288 00:17:54,220 --> 00:17:56,389 《余計な気を遣うんじゃない。 289 00:17:56,389 --> 00:17:59,559 私たちは ただの知り合い同士。 290 00:17:59,559 --> 00:18:01,728 パトリックも そう思って…》 291 00:18:01,728 --> 00:18:03,730 来てたんだな。 292 00:18:03,730 --> 00:18:06,065 一応 参加しておこうかなって。 293 00:18:06,065 --> 00:18:10,503 でも やっぱり 帰ろうかと思っていたところ。 294 00:18:10,503 --> 00:18:14,803 《なんだか ドレス姿が ちょっと恥ずかしくて…》 295 00:18:17,010 --> 00:18:19,345 どうしたの? 296 00:18:19,345 --> 00:18:21,514 な… なんでもない。 297 00:18:21,514 --> 00:18:23,683 《なんでもないことは ないだろう》 298 00:18:23,683 --> 00:18:25,852 本当にどうしたの? 299 00:18:25,852 --> 00:18:28,688 誰かを捜しているとか? なんでもない…。 300 00:18:28,688 --> 00:18:31,691 (ウィリアム)アリシアはどこ行った? (オズワルド)エドの姿も見えない。 301 00:18:31,691 --> 00:18:33,693 (ウィリアム)二人で抜け出したのか? 302 00:18:33,693 --> 00:18:35,862 (オズワルド)捜しに行こう! 303 00:18:35,862 --> 00:18:38,865 《ここに来た目的は達成だな》 304 00:18:38,865 --> 00:18:41,367 (ウィリアム)ハァ ハァ ハァ…。 305 00:18:41,367 --> 00:18:45,538 ハァ ハァ… 思い切ったことを してしまったな。 306 00:18:45,538 --> 00:18:48,708 今頃 ウィルやオズは大騒ぎしているぞ。 307 00:18:48,708 --> 00:18:52,712 星空が すごくきれいに 見える場所を見つけたの。 308 00:18:52,712 --> 00:18:55,381 エドくんに どうしても教えたくなって。 309 00:18:55,381 --> 00:18:59,385 アリシアに こんな大胆さがあるとは 意外だよ。 310 00:18:59,385 --> 00:19:02,885 うん。 自分でもビックリ。 311 00:19:06,392 --> 00:19:10,163 じゃあ私 そろそろ帰るね。 312 00:19:10,163 --> 00:19:12,163 待ってくれ。 313 00:19:18,338 --> 00:19:21,674 その… 一曲だけでいい。 314 00:19:21,674 --> 00:19:24,511 踊っていただけますか? 315 00:19:24,511 --> 00:19:27,180 《なんかすごい貴族っぽい。 316 00:19:27,180 --> 00:19:31,684 私も 「喜んで」とか言わないと…》 317 00:19:31,684 --> 00:19:33,686 いいけど。 318 00:19:33,686 --> 00:19:38,024 《ああ… そっけない感じに なってしまった》 319 00:19:38,024 --> 00:19:40,527 ユミエラらしいな。 320 00:19:40,527 --> 00:19:44,364 《笑ってくれたので よしとするか》 321 00:19:44,364 --> 00:19:52,372 ♪~ 322 00:19:52,372 --> 00:19:56,042 《脳内では 完璧に踊れているのだけど 323 00:19:56,042 --> 00:19:59,212 なんで動きが ちぐはぐに なってしまうのだろう…。 324 00:19:59,212 --> 00:20:04,384 完璧に私をリードしてくれるパトリックが 妬ましい》 325 00:20:04,384 --> 00:20:07,720 もっとリラックスして。 足を踏んでもいいぞ。 326 00:20:07,720 --> 00:20:10,056 潰れてもいいの? やめろ! 327 00:20:10,056 --> 00:20:12,225 踏むと踏みつけるは違うだろ! 328 00:20:12,225 --> 00:20:15,728 《あ…。 329 00:20:15,728 --> 00:20:17,828 体が動いてきた》 330 00:20:21,401 --> 00:20:24,237 《楽しいかも。 331 00:20:24,237 --> 00:20:28,741 どうしてだろう? 332 00:20:28,741 --> 00:20:33,580 まぁいっか…》 333 00:20:33,580 --> 00:20:35,580 (どよめき) 334 00:20:37,917 --> 00:20:41,087 見られ過ぎじゃない? えっ そうか? 335 00:20:41,087 --> 00:20:43,923 このドレスは 返り血で赤く染まったとか 336 00:20:43,923 --> 00:20:47,427 戦闘ロボットがダンスを始めて ビックリしたとか。 337 00:20:47,427 --> 00:20:49,429 ロボッ… えっ!? 338 00:20:49,429 --> 00:20:52,432 とにかく そんな話をしているのよ。 339 00:20:52,432 --> 00:20:54,434 聞かなくてもわかるわ。 340 00:20:54,434 --> 00:20:58,771 フッ… いや ユミエラがきれいだからだ。 341 00:20:58,771 --> 00:21:01,608 《なっ…! 落ち着こう。 342 00:21:01,608 --> 00:21:05,445 私は社交辞令に 一喜一憂するようなことはしない。 343 00:21:05,445 --> 00:21:09,549 でも 手汗が出てきた。 どうしよう》 344 00:21:09,549 --> 00:21:12,552 そういうことを 誰にでも言ってると 345 00:21:12,552 --> 00:21:16,389 信用なくすわよ。 ユミエラは鈍感というか…。 346 00:21:16,389 --> 00:21:20,393 社交辞令に気の利いた返しなんて できるわけないでしょ。 347 00:21:20,393 --> 00:21:23,396 いや… 鈍感なのは俺もか。 348 00:21:23,396 --> 00:21:25,565 今日やっと気付いた。 349 00:21:25,565 --> 00:21:27,567 俺は…。 350 00:21:27,567 --> 00:21:29,767 (拍手) 351 00:21:32,905 --> 00:21:35,074 えっと 何? 352 00:21:35,074 --> 00:21:37,410 あっ! 手をつなぐのが 嫌だったとかじゃなくて 353 00:21:37,410 --> 00:21:39,412 私の汗が…。 354 00:21:39,412 --> 00:21:42,081 わかってる。 なんでもない。 355 00:21:42,081 --> 00:21:46,919 《少し不機嫌そうだ。 ごめんね ダンス下手で》 356 00:21:46,919 --> 00:21:51,919 パトリック もしよかったら 次の曲も。 357 00:21:54,260 --> 00:21:56,596 ユミエラさん! 358 00:21:56,596 --> 00:21:58,598 僕と踊っていただけますか? 359 00:21:58,598 --> 00:22:00,933 えっ!? 360 00:22:00,933 --> 00:22:03,936 《悪いが パトリック以外と踊る気はない。 361 00:22:03,936 --> 00:22:07,774 ここは必殺の 断り文句の出番だ!》 362 00:22:07,774 --> 00:22:11,711 私 自分より 強い人がタイプですので! 363 00:22:11,711 --> 00:22:15,381 え… あっ はい。 失礼しました~。 364 00:22:15,381 --> 00:22:18,051 《よし 撃退できた!》 365 00:22:18,051 --> 00:22:21,220 強い人が… タイプ。 366 00:22:21,220 --> 00:22:24,320 大丈夫? ああ…。