1 00:00:02,002 --> 00:00:04,838 (アリシア)ユミエラさん… あなたが魔王なんですか? 2 00:00:04,838 --> 00:00:08,175 (ユミエラ)えっ? 3 00:00:08,175 --> 00:00:10,844 (ジェシカ)魔王…? (アリス)ユミエラさんが…? 4 00:00:10,844 --> 00:00:13,180 (ベッキー)確かに闇属性だけど…。 5 00:00:13,180 --> 00:00:15,849 《なぜアリシアは 魔王が復活することを➡ 6 00:00:15,849 --> 00:00:17,851 知っているのだろう?》 7 00:00:17,851 --> 00:00:22,523 私が魔王? なんの話ですか? 8 00:00:22,523 --> 00:00:24,524 エドくんが言ってました。 9 00:00:24,524 --> 00:00:28,695 2年後に魔王が復活するって。 エドくん…。 10 00:00:28,695 --> 00:00:31,865 《出会って1週間ほどで 王子に 「くん」づけとは➡ 11 00:00:31,865 --> 00:00:35,369 コミュ力だけはレベル99だな。 12 00:00:35,369 --> 00:00:43,043 というか あのバカ王子 アリシアに機密情報を話したのか…》 13 00:00:43,043 --> 00:00:46,713 エドウィン殿下が私を魔王だと おっしゃったのですか? 14 00:00:46,713 --> 00:00:51,551 エドくんは 「2年後に 魔王が復活する」とだけ…。 15 00:00:51,551 --> 00:00:56,890 でも ユミエラさんは その…。 16 00:00:56,890 --> 00:00:59,226 黒いから…。 黒? 17 00:00:59,226 --> 00:01:03,330 ああ…。 確かに私の髪は黒いですが➡ 18 00:01:03,330 --> 00:01:07,334 それを魔王と結び付ける根拠は あるんですか? 19 00:01:07,334 --> 00:01:10,504 それに 闇魔法が 悪い魔法ではないことは➡ 20 00:01:10,504 --> 00:01:12,506 授業でも習ったでしょう。 21 00:01:14,508 --> 00:01:17,177 (ウィリアム)ユミエラ・ドルクネス! (エドウィン)アリシアに何をした! 22 00:01:17,177 --> 00:01:20,013 (オズワルド)僕たちが来たからには もう大丈夫だからね。 23 00:01:20,013 --> 00:01:23,850 《何かされたのは どちらかというと私のほうです》 24 00:01:23,850 --> 00:01:29,022 アリシアさんが 魔王が復活するとか 私が魔王だとか➡ 25 00:01:29,022 --> 00:01:32,526 よくわからないことばかり 言うので 否定しただけです。 26 00:01:32,526 --> 00:01:36,530 《魔王復活については 秘密にして おかなくてはならない。 27 00:01:36,530 --> 00:01:38,865 王族ならわかるだろう。 28 00:01:38,865 --> 00:01:41,201 早く魔王なんて 与太話だと言ってくれ》 29 00:01:41,201 --> 00:01:44,538 2年後に魔王が復活するのは 真実だ。 30 00:01:44,538 --> 00:01:47,207 一部の人間しか 知らないことだがな。 31 00:01:47,207 --> 00:01:49,710 《バカ王子~!》 32 00:01:49,710 --> 00:01:52,713 そうか 貴様が魔王だったんだな! 33 00:01:52,713 --> 00:01:54,715 違います。 34 00:01:54,715 --> 00:01:58,618 《私は裏ボスですが 魔王ではありません》 35 00:03:41,021 --> 00:03:44,357 《魔王と聞いても動揺なし…。 36 00:03:44,357 --> 00:03:48,361 ウィリアムとオズワルドも すでに 聞いているということか…》 37 00:03:48,361 --> 00:03:52,032 そもそも 魔王が復活するのは 2年後なのでしょう? 38 00:03:52,032 --> 00:03:54,868 今ここにいる私は なんなのですか? 39 00:03:54,868 --> 00:03:59,206 ぐ…。 こ… これから悪事を 働くつもりなんだろう! 40 00:03:59,206 --> 00:04:01,475 俺が成敗してくれる! 41 00:04:01,475 --> 00:04:03,643 《この脳筋め…》 42 00:04:03,643 --> 00:04:05,812 えっと…。 43 00:04:05,812 --> 00:04:09,816 私に勝てるとでも? 44 00:04:09,816 --> 00:04:12,152 うっ…。 あなたも➡ 45 00:04:12,152 --> 00:04:14,154 本当に私が魔王だと? 46 00:04:14,154 --> 00:04:16,156 アリシアが そう言っているので。 47 00:04:16,156 --> 00:04:18,158 《コイツもバカだった…》 48 00:04:18,158 --> 00:04:22,829 それに あなたのその強さも 魔王というのなら納得できる。 49 00:04:22,829 --> 00:04:25,499 《それは反論できない》 50 00:04:25,499 --> 00:04:27,667 確かに私は強いです。 51 00:04:27,667 --> 00:04:30,504 それこそ魔王並みかもしれません。 52 00:04:30,504 --> 00:04:34,174 ですが あなた方は弱すぎます。 53 00:04:34,174 --> 00:04:38,345 私を倒すというなら もっと強くなってください。 54 00:04:38,345 --> 00:04:41,014 《本物の魔王を 倒してもらうためにも➡ 55 00:04:41,014 --> 00:04:43,517 強くなってもらわないと困る。 56 00:04:43,517 --> 00:04:46,853 いや 待て。 この機会に➡ 57 00:04:46,853 --> 00:04:50,190 彼らにレベル上げのノウハウを 伝授すべきでは…。 58 00:04:50,190 --> 00:04:54,694 多少は私への印象が よくなるかもしれないし》 59 00:04:54,694 --> 00:04:58,365 あなた方にレベル上げの基本を お教えしようと思います。 60 00:04:58,365 --> 00:05:00,300 はぁ? 何を言って…。 61 00:05:00,300 --> 00:05:03,803 レベル上げの基本は 魔物を倒すことです。 62 00:05:03,803 --> 00:05:06,139 時間があったら とにかくダンジョンに潜り➡ 63 00:05:06,139 --> 00:05:08,141 倒せるだけ倒す。 64 00:05:08,141 --> 00:05:10,977 「守護の護符」は使わず 経験値が倍になる➡ 65 00:05:10,977 --> 00:05:13,480 「成長の護符」を 身につけてください。 66 00:05:13,480 --> 00:05:17,484 魔物を数多く倒すには 「魔物呼びの笛」を使うこと。 67 00:05:17,484 --> 00:05:21,488 更に 最高効率を出すには パーティーを組むのではなく➡ 68 00:05:21,488 --> 00:05:23,657 一人で戦う必要があります。 69 00:05:23,657 --> 00:05:27,661 防御特化の魔物より 攻撃特化の魔物と戦うほうが➡ 70 00:05:27,661 --> 00:05:30,163 戦闘時間が短くてオススメです。 71 00:05:30,163 --> 00:05:34,334 当然ながら 強い魔物のほうが 効率よくレベルを上げられるので➡ 72 00:05:34,334 --> 00:05:37,337 なるべくダンジョンの奥まで 潜ってください。 73 00:05:37,337 --> 00:05:40,507 レベル上げは いわば一種の作業行為ですから➡ 74 00:05:40,507 --> 00:05:44,844 一日のノルマを決めて できるだけ それを守ることが肝要です。 75 00:05:44,844 --> 00:05:47,514 特にアリシアさん。 76 00:05:47,514 --> 00:05:51,184 光魔法を使える あなたの責任は重大です。 77 00:05:51,184 --> 00:05:54,688 ぜひとも 闇属性のダンジョンで レベルを上げてください。 78 00:05:54,688 --> 00:05:56,690 えっ? えっ? 79 00:05:56,690 --> 00:06:00,794 《うん… やりきった。 80 00:06:00,794 --> 00:06:03,964 すばらしすぎて 誰も声を出せないでいるようだ》 81 00:06:03,964 --> 00:06:08,635 き… 貴様! 我々を殺す気か! 82 00:06:08,635 --> 00:06:12,138 《えっ?》 少し難しかったか…。 83 00:06:12,138 --> 00:06:15,308 行くぞ。 殿下たちなら大丈夫です。 84 00:06:15,308 --> 00:06:19,312 あっ もし怖かったら 私がついていきましょうか? 85 00:06:19,312 --> 00:06:22,315 いらん! 86 00:06:22,315 --> 00:06:25,151 私は私の方法で強くなる。 87 00:06:25,151 --> 00:06:28,989 《伝わらなかったか…。 でも 他のみんなは➡ 88 00:06:28,989 --> 00:06:31,992 このお役立ち情報を 喜んでくれたのでは?》 89 00:06:31,992 --> 00:06:34,494 魔物呼びの笛を使えって正気か? 90 00:06:34,494 --> 00:06:37,330 しかも守護の護符をつけずに ダンジョンって…。 91 00:06:37,330 --> 00:06:40,333 ⚟闇属性のダンジョンなんて知ってた? 92 00:06:40,333 --> 00:06:42,836 ⚟そんな恐ろしい場所が あったなんて…。 93 00:06:42,836 --> 00:06:45,038 ⚟彼女はそこから来たのかも。 94 00:06:47,173 --> 00:06:49,676 《あ… だめだこれ。 95 00:06:49,676 --> 00:06:51,845 それにしても アリシアは➡ 96 00:06:51,845 --> 00:06:55,015 なぜこうも 私を警戒するのだろう…。 97 00:06:55,015 --> 00:06:58,852 まさか 私と同じ転生者…。 98 00:06:58,852 --> 00:07:01,554 調べてみるか》 99 00:07:04,958 --> 00:07:08,295 《アリシアが ゲームのシナリオを うろ覚えだったとしたら➡ 100 00:07:08,295 --> 00:07:12,632 私のことを魔王だと勘違いした こともうなずけるが…》 101 00:07:12,632 --> 00:07:16,636 今度 クッキー焼いてきますね。 楽しみだな。 102 00:07:19,306 --> 00:07:22,309 授業はどう? うん なんとか。 103 00:07:24,978 --> 00:07:28,648 へぇ~ 家は海の近くか。 うん。 104 00:07:28,648 --> 00:07:32,485 《一日 アリシアを 観察してみたけど…。 105 00:07:32,485 --> 00:07:35,155 普通に いい子なんだよなぁ…》 106 00:07:35,155 --> 00:07:38,491 <ゲームでの彼女は 明るく純粋な性格で➡ 107 00:07:38,491 --> 00:07:43,163 自分の魔法を人のために 役立てようと学園に入学した。 108 00:07:43,163 --> 00:07:47,667 最初は貴族の慣習がわからず 学園になじめない。 109 00:07:47,667 --> 00:07:50,503 そこを攻略対象たちに助けられ➡ 110 00:07:50,503 --> 00:07:53,006 彼らと打ち解けていく…> 111 00:07:56,009 --> 00:07:58,011 よ~し よ~し。 112 00:08:00,780 --> 00:08:03,283 《この世界の彼女も…》 113 00:08:03,283 --> 00:08:06,286 にゃん にゃん。 《誰に対しても優しいし➡ 114 00:08:06,286 --> 00:08:08,621 性格も とても明るい。 115 00:08:08,621 --> 00:08:12,625 ただ 私に対しての反応が妙なだけだ。 116 00:08:12,625 --> 00:08:17,130 あと あんまり女の子と一緒に いない気がするんだよなあ…。 117 00:08:17,130 --> 00:08:22,635 まっ いつも男3人に囲まれてたら そりゃあ話しかけにくいか…》 118 00:08:22,635 --> 00:08:27,640 じゃあね 猫ちゃん。 ニャーン。 119 00:08:27,640 --> 00:08:31,478 《追わなきゃ…。 120 00:08:31,478 --> 00:08:33,813 しかし その前に➡ 121 00:08:33,813 --> 00:08:36,483 私には やらねばならないことがある! 122 00:08:36,483 --> 00:08:38,985 猫ちゃん!》 123 00:08:42,655 --> 00:08:44,858 にゃん にゃん。 124 00:08:46,993 --> 00:08:49,996 ミギャーッ! あ…! 125 00:08:49,996 --> 00:08:51,998 はぁ…。 126 00:08:51,998 --> 00:08:54,000 《やはり だめか…。 127 00:08:54,000 --> 00:08:58,004 ユミエラに転生してからは やたら動物に怖がられる》 128 00:09:00,774 --> 00:09:03,109 《彼はクラスメートの…。 129 00:09:03,109 --> 00:09:05,612 名前は たしか…。 130 00:09:05,612 --> 00:09:07,947 いや それよりも…》 131 00:09:07,947 --> 00:09:11,284 見てました? (パトリック)いや 何も見てない。 132 00:09:11,284 --> 00:09:13,620 《絶対に見てる》 133 00:09:13,620 --> 00:09:16,289 逃げられたわけではないのです。 134 00:09:16,289 --> 00:09:19,959 私は無理やりにでも 猫を捕まえることができました。 135 00:09:19,959 --> 00:09:24,564 ですので 「見逃してやった」 が正しい表現ですかね? 136 00:09:28,968 --> 00:09:31,471 失礼 用事がありますので。 137 00:09:35,809 --> 00:09:39,479 《どこ行ったんだろう…。 138 00:09:39,479 --> 00:09:41,481 いた!》 139 00:09:43,817 --> 00:09:45,819 (アリシア)あの この序文って➡ 140 00:09:45,819 --> 00:09:47,821 一度も聞いたことないんですけど。 141 00:09:47,821 --> 00:09:51,324 ああ それはアリシアには なじみがないかもしれないな。 142 00:09:51,324 --> 00:09:54,327 バルシャインの 貴族の心得みたいなものだ。 143 00:09:54,327 --> 00:09:56,329 そうなんですか。 144 00:09:56,329 --> 00:09:58,998 《エドウィンに 勉強を教わっているようだ。 145 00:09:58,998 --> 00:10:01,000 まるで乙女ゲーム。 146 00:10:01,000 --> 00:10:04,671 まっ 乙女ゲームなんだけど。 147 00:10:04,671 --> 00:10:09,342 アリシアは エドウィンの攻略ルートに入った ということだろうか…》 148 00:10:09,342 --> 00:10:11,845 (エドウィン)ところで アリシア。 君は なんで➡ 149 00:10:11,845 --> 00:10:14,848 ユミエラ・ドルクネスが魔王だと思った? 150 00:10:14,848 --> 00:10:16,850 彼女は魔王ではない。 151 00:10:16,850 --> 00:10:19,018 父からも そう言われているんだ。 152 00:10:19,018 --> 00:10:21,688 え… でも…。 153 00:10:21,688 --> 00:10:24,524 確かに彼女は 闇属性の持ち主だし➡ 154 00:10:24,524 --> 00:10:28,194 髪が黒く しかもレベルが99もある。 155 00:10:28,194 --> 00:10:32,098 しかし それだけで魔王と 決めつけるわけにはいかない。 156 00:10:35,368 --> 00:10:37,537 それは なんだ? 157 00:10:37,537 --> 00:10:41,040 (アリシア)ユミエラさんです。 158 00:10:41,040 --> 00:10:44,210 私… ユミエラさんが こう見えるんです。 159 00:10:44,210 --> 00:10:46,212 怖くて…。 160 00:10:46,212 --> 00:10:51,384 私が光魔法を使えるのと 何か関係あるのかもしれません。 161 00:10:51,384 --> 00:10:54,220 あ~。 162 00:10:54,220 --> 00:10:57,390 《どういうことだ。 属性の相性?》 163 00:10:57,390 --> 00:11:00,827 確かに ユミエラ・ドルクネスの強さは異常だ。 164 00:11:00,827 --> 00:11:04,497 レベル99なんて そうそう なれるはずがない。 165 00:11:04,497 --> 00:11:10,336 魔王ではないにしろ 私も警戒を緩めるつもりはない。 166 00:11:10,336 --> 00:11:12,505 もっとも 父上は彼女を➡ 167 00:11:12,505 --> 00:11:15,174 魔王討伐隊に 加えるつもりらしいが。 168 00:11:15,174 --> 00:11:17,677 そうなんですか!? まあ あれほどの力を➡ 169 00:11:17,677 --> 00:11:21,347 持っているのだから 当然ではあるが…。 170 00:11:21,347 --> 00:11:25,351 同じく 光魔法の使い手である 君も貴重な戦力だ。 171 00:11:25,351 --> 00:11:27,353 つまり我々は いずれ➡ 172 00:11:27,353 --> 00:11:31,024 協力して魔王に 立ち向かうことになるわけだ。 173 00:11:31,024 --> 00:11:36,196 アリシア 魔王の討伐なんて 危険な戦いに巻き込んで➡ 174 00:11:36,196 --> 00:11:39,699 すまない。 巻き込むだなんて…。 175 00:11:39,699 --> 00:11:42,202 世界の危機なら 無関係じゃないです! 176 00:11:42,202 --> 00:11:44,704 私の魔法で役に立てるなら➡ 177 00:11:44,704 --> 00:11:47,207 自分のできることを 頑張っていきたい! 178 00:11:47,207 --> 00:11:51,377 エドくん よろしくお願いします! 179 00:11:51,377 --> 00:11:53,379 (エドウィン)ああ 一緒に魔王を倒そう! 180 00:11:53,379 --> 00:11:57,183 《ともあれ アリシアは 転生者ではなさそうだ…》 181 00:11:59,218 --> 00:12:01,321 (ノック) 182 00:12:01,321 --> 00:12:04,657 学園長 お呼び出しと聞いて伺いました。 183 00:12:04,657 --> 00:12:07,060 ⚟どうぞ。 《声が違う?》 184 00:12:08,995 --> 00:12:10,997 (ロナルド)はじめまして ユミエラさん。 185 00:12:10,997 --> 00:12:14,601 新しく学園長に就任した ロナルドだよ。 186 00:12:16,669 --> 00:12:18,671 ユミエラ・ドルクネスです。 187 00:12:18,671 --> 00:12:21,341 あの 前の学園長は? 188 00:12:21,341 --> 00:12:25,178 退職したよ。 君は気にしなくて大丈夫。 189 00:12:25,178 --> 00:12:27,513 《まるで作り物の笑顔だ。 190 00:12:27,513 --> 00:12:31,684 安心感を与える笑顔の お手本そのままって感じ》 191 00:12:31,684 --> 00:12:35,188 私は陛下の命を受けて 学園に来ている。 192 00:12:35,188 --> 00:12:37,857 魔王復活の件についても 把握しているから➡ 193 00:12:37,857 --> 00:12:39,859 安心していいよ。 194 00:12:39,859 --> 00:12:42,695 さあ 座って。 はい。 195 00:12:42,695 --> 00:12:46,366 どうぞ。 ありがとうございます。 196 00:12:46,366 --> 00:12:49,869 《魔王の件を知らされている ということは➡ 197 00:12:49,869 --> 00:12:52,705 陛下の信頼も厚いのだろう》 198 00:12:52,705 --> 00:12:55,208 エドウィン殿下も困った方だ。 199 00:12:55,208 --> 00:12:59,379 まさか国家機密を公衆の面前で しゃべってしまうなんて。 200 00:12:59,379 --> 00:13:01,481 君も災難だったね。 201 00:13:01,481 --> 00:13:05,652 《まあ 好奇の目で見られるのは 入学式から ずっとだけど》 202 00:13:05,652 --> 00:13:09,822 (ロナルド)殿下は あんな短慮なことを する人ではなかったのだけれど➡ 203 00:13:09,822 --> 00:13:12,325 最近は不安定というか…。 204 00:13:12,325 --> 00:13:16,996 ふだんは 彼を支えてくれる 2人にしても同じ調子でね。 205 00:13:16,996 --> 00:13:19,332 殿下たちに 何かあったのでしょうか? 206 00:13:19,332 --> 00:13:22,001 ハハハ… 君がそれを言うのかい? 207 00:13:22,001 --> 00:13:24,003 《ですよね~》 208 00:13:24,003 --> 00:13:27,674 彼らは幼い頃から 飛び抜けて優秀だった。 209 00:13:27,674 --> 00:13:32,679 なのに突然 自分たちのプライドを 打ち砕く者が現れたんだ。 210 00:13:32,679 --> 00:13:35,348 動揺しても無理はないと思うよ。 211 00:13:35,348 --> 00:13:37,850 魔王復活の話については➡ 212 00:13:37,850 --> 00:13:40,853 国の公式見解では否定する。 213 00:13:40,853 --> 00:13:46,192 でも 一度出てしまったうわさを 消すのは ほぼ不可能だ。 214 00:13:46,192 --> 00:13:49,028 もちろん 陛下は君が魔王だなんてことは➡ 215 00:13:49,028 --> 00:13:53,199 ありえないとわかってるから 安心してね。 216 00:13:53,199 --> 00:13:58,037 王家は魔王についての情報を どこまで把握しているのですか? 217 00:13:58,037 --> 00:14:01,974 さあ 私もそこまでは。 218 00:14:01,974 --> 00:14:05,645 《だめだ。 何を考えてるのか わかんない…。 219 00:14:05,645 --> 00:14:08,314 なんとなく この人は苦手だ…》 220 00:14:08,314 --> 00:14:12,151 さて 今日は挨拶の他に 頼みたいことがあるんだ。 221 00:14:12,151 --> 00:14:14,987 頼み事… 私にですか? 222 00:14:14,987 --> 00:14:17,824 そう。 もうすぐ始まる野外演習で➡ 223 00:14:17,824 --> 00:14:20,827 君には運営側に回ってほしい。 224 00:14:20,827 --> 00:14:23,329 野外演習? 225 00:14:27,834 --> 00:14:29,836 ⚟行け行け~! ⚟そっち行ったぞ! 226 00:14:29,836 --> 00:14:31,838 ⚟囲め 囲め! ⚟逃がすな! 227 00:14:31,838 --> 00:14:34,006 (魔物の鳴き声) 228 00:14:34,006 --> 00:14:37,310 ⚟えいっ! (魔物のうめき声) 229 00:14:39,679 --> 00:14:44,016 <野外演習とは 要するにレベル上げのことだ。 230 00:14:44,016 --> 00:14:49,355 学園が安全に配慮しつつ 生徒に魔物狩りをさせる。 231 00:14:49,355 --> 00:14:54,026 確かに レベル99の私が 参加する必要はない。 232 00:14:54,026 --> 00:14:57,029 うっかり魔物を 全滅でもさせてしまったら➡ 233 00:14:57,029 --> 00:14:59,699 他の生徒の邪魔をしてしまう> 234 00:14:59,699 --> 00:15:03,970 ⦅ロナルド:演習は中央貴族と 地方貴族に班分けされている。 235 00:15:03,970 --> 00:15:07,306 君には 地方貴族を担当してもらうよ。 236 00:15:07,306 --> 00:15:09,475 だいぶ大ざっぱに分けるんですね。 237 00:15:09,475 --> 00:15:11,978 都会暮らしの中央貴族に比べて➡ 238 00:15:11,978 --> 00:15:15,648 地方貴族は 領地で魔物と戦うことも多い。 239 00:15:15,648 --> 00:15:19,152 必然的にレベル上げへのやる気に 差が出る。 240 00:15:19,152 --> 00:15:22,155 別々にするほうが効率的なんだよ。 241 00:15:22,155 --> 00:15:24,490 エドウィン殿下や 彼のお友達も➡ 242 00:15:24,490 --> 00:15:27,660 中央貴族と 同じ演習をするのですか? 243 00:15:27,660 --> 00:15:31,664 彼らには特別強化のための 補習授業を用意している。 244 00:15:31,664 --> 00:15:33,833 《特別強化! 245 00:15:33,833 --> 00:15:36,502 どんなレベル上げをするのか 気になる!》 246 00:15:36,502 --> 00:15:38,671 目標は レベル40。 247 00:15:38,671 --> 00:15:42,842 卒業までになんとか そこまでは 到達してもらう予定だ。 248 00:15:42,842 --> 00:15:47,180 できれば レベル60ぐらいには なってほしいのですけれど。 249 00:15:47,180 --> 00:15:50,016 アドルフ団長で レベル60だよ。 250 00:15:50,016 --> 00:15:52,518 2年でそれは無理がある⦆ 251 00:15:52,518 --> 00:15:55,354 《十分 可能だと思うけどなぁ…》 252 00:15:55,354 --> 00:15:58,191 (魔法教師)はい 少し休憩です。 253 00:15:58,191 --> 00:16:00,960 (魔法教師)魔力切れの人や ケガをした人は➡ 254 00:16:00,960 --> 00:16:03,462 ポーションの補給を 忘れないでくださいね。 255 00:16:03,462 --> 00:16:06,966 《なんて和やかな演習だろう…。 少なすぎる…。 256 00:16:06,966 --> 00:16:10,470 しかも 低レベルの魔物に対し 過剰な戦力。 257 00:16:10,470 --> 00:16:15,975 明らかなオーバーキル。 更に教師たちによる警護付き。 258 00:16:15,975 --> 00:16:19,479 貴族の子弟を危険にさらす わけにもいかないだろうが➡ 259 00:16:19,479 --> 00:16:21,481 これでは…》 260 00:16:21,481 --> 00:16:25,151 効率が悪い。 効率が悪い。 261 00:16:25,151 --> 00:16:27,486 《猫のときの…。 262 00:16:27,486 --> 00:16:30,990 え~と…》 パトリック・アッシュバトンだ。 263 00:16:30,990 --> 00:16:33,826 パトリックさんも 効率が悪いと思いますか。 264 00:16:33,826 --> 00:16:37,163 もっと魔物が多くても 対応できると思うのですが。 265 00:16:37,163 --> 00:16:43,169 そうだな。 前衛と後衛に分かれて 連携を取れば 十分可能だと思う。 266 00:16:43,169 --> 00:16:46,172 《久しぶりのクラスメートとの会話だ》 267 00:16:46,172 --> 00:16:50,176 アッシュバトン領では 前衛と後衛に 分かれてレベル上げを? 268 00:16:50,176 --> 00:16:53,179 ああ。 前衛が魔物を押さえつけ➡ 269 00:16:53,179 --> 00:16:56,682 後衛が攻撃をする。 これが基本だ。 270 00:16:56,682 --> 00:17:00,786 前衛と後衛で 経験値の配分に 偏りが出ませんか? 271 00:17:00,786 --> 00:17:04,957 逆でもやるんだ。 後衛が魔法で 魔物の動きを止めて➡ 272 00:17:04,957 --> 00:17:09,295 前衛が攻撃する。 まあ安定度は下がるがな。 273 00:17:09,295 --> 00:17:12,798 《はやり集団だと 効率が落ちるっぽいな…。 274 00:17:12,798 --> 00:17:17,803 つまり 私のレベル上げ理論は 間違っていなかった!》 275 00:17:17,803 --> 00:17:21,140 そのやり方って 今 この場でもできますか? 276 00:17:21,140 --> 00:17:23,809 人数的にはできると思うが➡ 277 00:17:23,809 --> 00:17:26,812 魔物の数が少ないから 意味がないと思うぞ。 278 00:17:26,812 --> 00:17:29,815 私が いいものを持ってますよ。 279 00:17:29,815 --> 00:17:32,818 魔物呼びの笛か!? おい! やめろ! 280 00:17:32,818 --> 00:17:34,820 (笛の音) 281 00:17:34,820 --> 00:17:36,822 えっ!? 何? 282 00:17:36,822 --> 00:17:39,325 ユミエラさん 何をして…! 283 00:17:39,325 --> 00:17:42,328 (魔物のうなり声) 284 00:17:42,328 --> 00:17:45,498 えっ? えっ? なんだ? 盾と槍を持っている者は前へ! 285 00:17:45,498 --> 00:17:47,500 わ… わかった 急げ! 286 00:17:49,502 --> 00:17:51,671 前衛は魔物の足止めに集中! 287 00:17:51,671 --> 00:17:54,173 後衛は魔法で範囲攻撃! 288 00:17:54,173 --> 00:17:56,509 魔力が切れたら 取りこぼし分を➡ 289 00:17:56,509 --> 00:17:58,678 武器で攻撃してくれ! ⚟わかった! 290 00:17:58,678 --> 00:18:02,114 ケガをしたら すぐに下がって ポーションで治療! ⚟はい! 291 00:18:02,114 --> 00:18:05,618 (うなり声) 292 00:18:09,455 --> 00:18:11,457 攻撃! 293 00:18:11,457 --> 00:18:17,964 ♬~ 294 00:18:17,964 --> 00:18:20,132 追撃するぞ! 295 00:18:20,132 --> 00:18:31,811 ♬~ 296 00:18:31,811 --> 00:18:33,980 大丈夫か? はい。 297 00:18:33,980 --> 00:18:36,649 前衛 すぐ立て直しを。 (生徒たち)はい! 298 00:18:36,649 --> 00:18:38,651 慌てず 確実にしとめろ! 299 00:18:38,651 --> 00:18:47,493 ♬~ 300 00:18:47,493 --> 00:18:49,495 へぇ…。 301 00:18:51,497 --> 00:18:55,167 ハァ ハァ…。 302 00:18:55,167 --> 00:18:58,504 ユミエラ! いきなり なんてことをしてくれたんだ! 303 00:18:58,504 --> 00:19:01,774 《んっ? 何をそんなに怒って…? 304 00:19:01,774 --> 00:19:05,778 あっ そうか。 後衛が消耗しすぎて➡ 305 00:19:05,778 --> 00:19:08,948 前衛のレベル上げができないから 怒ってるんだな》 306 00:19:08,948 --> 00:19:12,451 心配しなくても大丈夫ですよ。 なっ!? 307 00:19:12,451 --> 00:19:17,289 魔力切れの方もいるでしょうから 次の足止めは私がやります。 308 00:19:17,289 --> 00:19:20,126 はっ? 次? やめろ! 309 00:19:20,126 --> 00:19:22,128 (笛の音) 310 00:19:22,128 --> 00:19:24,964 え~っ!? もうだめだ! 今度こそ死ぬ…。 311 00:19:24,964 --> 00:19:27,800 私が魔物の動きを止めるので➡ 312 00:19:27,800 --> 00:19:33,639 前衛の方たちは ゆっくり とどめを刺していってください。 313 00:19:33,639 --> 00:19:35,641 (うなり声) 314 00:19:35,641 --> 00:19:38,310 ダークバインド。 315 00:19:38,310 --> 00:19:44,150 ♬~ 316 00:19:44,150 --> 00:19:46,819 どうぞ 攻撃してください。 317 00:19:46,819 --> 00:19:49,155 (イアン)えっと それは…? 318 00:19:49,155 --> 00:19:52,658 私の魔法です。 ダークバインドといいまして➡ 319 00:19:52,658 --> 00:19:54,994 対象物を動けなくできます。 320 00:19:54,994 --> 00:19:57,496 (イアン)襲ってきたりしませんか? 321 00:19:57,496 --> 00:20:01,667 大丈夫ですよ。 魔物は しっかりと拘束していますから。 322 00:20:01,667 --> 00:20:04,670 いや 魔物じゃなくて…。 んっ? 323 00:20:09,175 --> 00:20:11,844 問題ない。 この腕は安全だ。 324 00:20:11,844 --> 00:20:16,182 なんか大丈夫 っぽいな。 そういうことなら…。 うん。 325 00:20:16,182 --> 00:20:18,851 《襲うって私の魔法のことか。 326 00:20:18,851 --> 00:20:21,187 そんなに怖いかな》 327 00:20:21,187 --> 00:20:25,524 パトリックさんの指揮 お見事でした。 328 00:20:25,524 --> 00:20:28,194 これでも辺境伯家の出だからな。 329 00:20:28,194 --> 00:20:31,530 入学前から戦闘も ある程度は…。 330 00:20:31,530 --> 00:20:33,866 んっ? はぁ…。 331 00:20:33,866 --> 00:20:38,070 悪気はないんだな。 なんの話ですか? いや…。 332 00:20:40,706 --> 00:20:42,908 うっ! 333 00:20:47,046 --> 00:20:50,716 回復します。 えっ? 334 00:20:50,716 --> 00:20:54,720 《闇魔法にも 治癒や回復は存在する。 335 00:20:54,720 --> 00:20:57,890 が… 難点が一つ。 336 00:20:57,890 --> 00:20:59,992 とてもグロい》 337 00:20:59,992 --> 00:21:02,995 うわぁ…。 338 00:21:05,664 --> 00:21:09,168 大丈夫だと思いますけど 痛みはありませんか? 339 00:21:11,337 --> 00:21:14,673 ない。 大丈夫だ。 助かった。 340 00:21:14,673 --> 00:21:17,510 《よかった。 違う属性の者に➡ 341 00:21:17,510 --> 00:21:20,846 副作用があったら どうしようかと思った》 342 00:21:20,846 --> 00:21:23,349 なんで私の前に出たのですか? 343 00:21:23,349 --> 00:21:25,684 すまん 危ないと思って。 344 00:21:25,684 --> 00:21:29,522 《危ない? レベル99なのに?》 345 00:21:29,522 --> 00:21:33,025 お前は もっと 自分の身を大事にしろ! 346 00:21:33,025 --> 00:21:35,861 何かあってからでは遅いんだぞ! 347 00:21:35,861 --> 00:21:41,667 《この人は 本当に ただ私を 心配して守ろうとしたのか…》 348 00:21:44,036 --> 00:21:46,872 あ… ありがとうございます。 349 00:21:46,872 --> 00:21:51,210 《こういうことは初めてで なんだか恥ずかしい…》 350 00:21:51,210 --> 00:21:54,880 ユミエラ。 今度から 魔物呼びの笛を吹くときは➡ 351 00:21:54,880 --> 00:21:58,217 前もって知らせてくれ。 わかりました。 352 00:21:58,217 --> 00:22:00,486 では 今からもう一度吹きますね。 353 00:22:00,486 --> 00:22:03,155 えっ? 待て ユミエラ! (笛の音) 354 00:22:03,155 --> 00:22:05,991 え~! ウソだろ! もうやだ! 355 00:22:05,991 --> 00:22:07,993 (魔法教師)ユミエラさん! (魔物のうなり声) 356 00:22:07,993 --> 00:22:11,664 ダークバインド。 (笛の音) 357 00:22:11,664 --> 00:22:14,667 ダークバインド。 358 00:22:14,667 --> 00:22:16,669 (笛の音) 359 00:22:16,669 --> 00:22:20,072 や~め~ろ~!