1 00:00:02,252 --> 00:00:06,089 (ナレーション) パルスの王位を証明する 宝剣ルクナバード 2 00:00:06,464 --> 00:00:09,676 ヒルメスとギーヴが それを巡って争うさなか― 3 00:00:09,801 --> 00:00:13,847 聖騎士団残党が侵入 持ち去ってしまった 4 00:00:13,972 --> 00:00:15,348 ヒルメスは すぐさま― 5 00:00:15,473 --> 00:00:18,435 大司祭ボダンの足取りを 追うのだった 6 00:00:19,519 --> 00:00:21,271 (夜盗たち)うおー! 7 00:00:21,396 --> 00:00:22,647 (夜盗)ぐおっ (夜盗)ふん! 8 00:00:22,772 --> 00:00:24,566 (メルレイン)はあ! (夜盗)うわっ 9 00:00:26,651 --> 00:00:28,445 (夜盗)てめえ やりやがったな! 10 00:00:28,737 --> 00:00:29,571 (メルレイン)くっ… 11 00:00:29,696 --> 00:00:31,948 (夜盗)殺す! てめえら皆殺しだ! 12 00:00:34,701 --> 00:00:36,619 (ザンデ) 夜盗のようですな 13 00:00:36,745 --> 00:00:37,954 放っておきますか? 14 00:00:40,999 --> 00:00:42,000 (従者)ひいっ 15 00:00:42,125 --> 00:00:43,710 (夜盗)1人で いきりやがって 16 00:00:46,546 --> 00:00:47,547 (イリーナ)お逃げなさい 17 00:00:47,672 --> 00:00:48,590 (ヒルメス)あっ… 18 00:00:49,299 --> 00:00:50,592 (イリーナ)あなただけでも 19 00:00:51,009 --> 00:00:52,844 ここまで お供してきたんだ 20 00:00:52,969 --> 00:00:54,095 今更 放っては おけません あっ 21 00:00:54,095 --> 00:00:55,055 今更 放っては おけません あっ (馬てい音) 22 00:00:55,638 --> 00:00:57,223 (ジョバンナ)姫様 いけません 23 00:00:57,432 --> 00:00:59,642 (夜盗)死ね! うおっ 24 00:01:00,435 --> 00:01:01,269 (メルレイン)あっ 25 00:01:01,394 --> 00:01:03,146 (ザンデ)はあ! てや! 26 00:01:03,521 --> 00:01:05,940 何だ? 銀の仮面? 27 00:01:06,066 --> 00:01:07,275 (夜盗)やっちまえ! 28 00:01:10,653 --> 00:01:12,405 うおー! 29 00:01:12,530 --> 00:01:13,698 (夜盗たちのうめき声) 30 00:01:17,202 --> 00:01:19,746 (夜盗たちのうめき声) 31 00:01:21,831 --> 00:01:23,166 (倒れる音) 32 00:01:25,335 --> 00:01:28,254 (メルレイン)助かった 礼を言う 33 00:01:28,546 --> 00:01:32,217 お主らは パルス軍の騎士殿と お見受けいたすが 34 00:01:32,342 --> 00:01:33,718 もし… (ジョバンナ)姫様! 35 00:01:34,385 --> 00:01:35,720 私どもは― 36 00:01:35,845 --> 00:01:38,473 パルスのヒルメス王子と いう方を捜しています 37 00:01:39,098 --> 00:01:42,727 騎士殿 何か ご存じではないでしょうか? 38 00:01:42,977 --> 00:01:45,647 (ヒルメス) 何のことか分からぬな 39 00:01:46,022 --> 00:01:47,190 あなたは… 40 00:01:48,399 --> 00:01:51,236 ヒルメス様ではございませんか? 41 00:01:52,445 --> 00:01:57,450 ♪~ 42 00:03:15,570 --> 00:03:20,575 ~♪ 43 00:03:26,289 --> 00:03:29,250 (イリーナ)ヒルメス様 覚えていらっしゃいませんか? 44 00:03:29,375 --> 00:03:33,004 私です マルヤムの内親王イリーナです 45 00:03:33,129 --> 00:03:34,881 知らぬと言っておろう 46 00:03:35,006 --> 00:03:38,509 貴様 礼儀というものを 知らんのか! あっ 47 00:03:38,635 --> 00:03:41,429 (ヒルメス)エクバターナに 向かっているのなら やめておけ 48 00:03:41,846 --> 00:03:44,891 その手形を持って ザーブル城へ行け 49 00:03:45,016 --> 00:03:46,935 計らいで保護される 50 00:03:47,060 --> 00:03:49,103 (メルレイン)おい お主! 51 00:03:50,063 --> 00:03:50,897 あ… 52 00:03:56,194 --> 00:04:00,490 騎士殿の言うとおり ザーブル城へ向かいましょう 53 00:04:03,660 --> 00:04:05,203 よろしいのですか? 54 00:04:05,328 --> 00:04:08,206 その… お知り合いだったのでは? 55 00:04:08,331 --> 00:04:10,083 (ヒルメス) 出過ぎたことを言うな 56 00:04:10,208 --> 00:04:11,042 はっ 57 00:04:12,001 --> 00:04:15,296 (ヒルメス)いまだに 王位を回復することもできず― 58 00:04:15,630 --> 00:04:18,549 どの面下げて会えるものか 59 00:04:19,926 --> 00:04:24,430 (ヒルメス)ハァ ハァ ハァ… 60 00:04:24,931 --> 00:04:27,392 うわー! 61 00:04:29,102 --> 00:04:30,311 叔父上! 62 00:04:31,020 --> 00:04:33,273 なぜですか! 63 00:04:38,736 --> 00:04:40,029 はっ! 64 00:04:41,239 --> 00:04:43,825 うっ くっ… 65 00:04:44,784 --> 00:04:48,830 (尊師)お主は 火事で焼け死んだことになっている 66 00:04:49,956 --> 00:04:50,999 (ヒルメス)何者だ? 67 00:04:51,958 --> 00:04:55,044 (尊師)お主の祖父 ゴタルゼス二世と― 68 00:04:55,169 --> 00:04:56,838 懇意にしていた者だ 69 00:05:00,091 --> 00:05:02,927 (ヒルメス) お前が俺を助けたのか? 70 00:05:03,469 --> 00:05:06,097 (尊師)怨念に引かれただけだ 71 00:05:06,222 --> 00:05:09,892 炎の中で全てを憎む声が― 72 00:05:10,018 --> 00:05:12,353 我らを呼び寄せたのだ 73 00:05:12,478 --> 00:05:15,648 不気味なやつめ 何が望みだ? 74 00:05:16,649 --> 00:05:18,901 世界に混乱を 75 00:05:19,819 --> 00:05:24,407 お主の復しゅうは あまたの悲劇を生むであろうな 76 00:05:24,866 --> 00:05:28,995 それ以上に望むものなど あろうものか 77 00:05:29,120 --> 00:05:34,083 力を蓄えた後 この国に戻ってくるがよい 78 00:05:34,208 --> 00:05:40,173 そのとき 我らがお主の目となり耳となろう 79 00:05:43,217 --> 00:05:44,469 (ヒルメス) お呼びでしょうか? 80 00:05:44,969 --> 00:05:48,347 (ゴルナー)夜中に 剣の稽古をしているらしいな 81 00:05:48,765 --> 00:05:51,851 かくまってやっている恩を 忘れおって 82 00:05:51,976 --> 00:05:53,061 (ゴルナー)いいか 83 00:05:53,186 --> 00:05:56,439 人に見つかって 疑われるようなまねはするな 84 00:05:56,564 --> 00:06:00,318 お前がパルス先王の 小せがれであることが知れては― 85 00:06:00,443 --> 00:06:02,070 わしの首が飛ぶ 86 00:06:02,195 --> 00:06:06,157 まっ やっかい者は お前ばかりではないか 87 00:06:06,282 --> 00:06:10,787 ハハッ ハハハッ ハハハハ… 88 00:06:19,003 --> 00:06:20,088 (ヒルメス)あ… 89 00:06:33,309 --> 00:06:34,310 あっ 90 00:06:37,980 --> 00:06:39,899 目が見えないのか? そなたは 91 00:06:41,692 --> 00:06:43,653 なのに なぜ花を摘む? 92 00:06:45,530 --> 00:06:46,781 (イリーナ)見えなくても― 93 00:06:47,406 --> 00:06:49,784 花の香りは分かりますから 94 00:06:56,791 --> 00:06:59,752 (ヒルメス) この花はゼリアというのだ 95 00:06:59,877 --> 00:07:00,711 (イリーナ)まあ 96 00:07:01,462 --> 00:07:06,300 ふちが青紫で 中心に向かって だんだんと白くなる 97 00:07:06,425 --> 00:07:08,094 花びらの形は… 98 00:07:08,553 --> 00:07:10,596 言っても分からぬな 99 00:07:10,721 --> 00:07:13,141 ほら 触ってみるといい 100 00:07:13,266 --> 00:07:14,767 ゼリア 101 00:07:15,810 --> 00:07:18,604 あなたのお名前は? (ヒルメス)ん… 102 00:07:19,981 --> 00:07:21,524 お名前は? 103 00:07:22,400 --> 00:07:23,734 (ヒルメス)ヒルメス 104 00:07:24,652 --> 00:07:26,362 ヒルメス様 105 00:07:28,531 --> 00:07:29,574 (ヒルメス)よせ! 106 00:07:29,699 --> 00:07:31,909 けがをしているのですね 107 00:07:32,034 --> 00:07:35,913 でも これなら あなたを間違えることがない 108 00:07:36,873 --> 00:07:38,291 お前の名前は? 109 00:07:38,958 --> 00:07:40,835 私は イリーナ 110 00:07:40,960 --> 00:07:42,170 (ジョバンナ)姫様! 111 00:07:42,462 --> 00:07:44,255 (ジョバンナ) また このような所に 112 00:07:44,714 --> 00:07:46,674 今日は寒うございます 113 00:07:46,799 --> 00:07:49,760 お体に悪いですよ どうぞ中へ 114 00:07:50,094 --> 00:07:52,513 あ… (ジョバンナ)どうなさいました? 115 00:08:01,189 --> 00:08:02,231 (イリーナ)フフッ 116 00:08:02,356 --> 00:08:05,359 フフフフ… 117 00:08:05,485 --> 00:08:08,696 (ヒルメス)そろそろ戻らねば 家来が心配するぞ 118 00:08:08,821 --> 00:08:12,074 (イリーナ)ジョバンナなら 今日は買い物に行っています 119 00:08:12,200 --> 00:08:14,327 それに 城の方々は― 120 00:08:14,452 --> 00:08:16,913 むしろ 私に 会いたくないでしょうし 121 00:08:18,039 --> 00:08:20,416 その目のせいか? (イリーナ)ええ 122 00:08:21,042 --> 00:08:23,169 不吉の象徴なのだとか 123 00:08:23,628 --> 00:08:24,879 (ヒルメス)ん… 124 00:08:25,004 --> 00:08:26,422 (イリーナ)ヒルメス様 125 00:08:27,048 --> 00:08:29,592 今日の雲は どんな形かしら? 126 00:08:30,009 --> 00:08:33,638 (ヒルメス) ん… 今日は特に大きいな 127 00:08:33,763 --> 00:08:34,931 (イリーナ)どのくらい? 128 00:08:35,598 --> 00:08:37,642 国ぐらいあるかもしれないな 129 00:08:37,767 --> 00:08:38,893 まあ 130 00:08:39,018 --> 00:08:43,022 それが流れている ずっと ずっと… 131 00:08:43,147 --> 00:08:44,732 (イリーナ) 目が見えなくても― 132 00:08:44,857 --> 00:08:47,944 ヒルメス様が お話ししてくれるから楽しいわ 133 00:08:48,528 --> 00:08:51,322 (ヒルメス) 楽しい? 俺の話がか? 134 00:08:51,447 --> 00:08:52,448 ええ 135 00:08:54,617 --> 00:08:55,826 そうか 136 00:08:58,371 --> 00:08:59,997 なあ イリーナ 137 00:09:00,790 --> 00:09:03,751 この海の向こうにパルスがある 138 00:09:03,876 --> 00:09:07,338 (イリーナ)ええ とても豊かな国だと聞いています 139 00:09:08,464 --> 00:09:09,757 (ヒルメス)俺は… 140 00:09:10,716 --> 00:09:13,511 そのパルスの王子だ (イリーナ)え? 141 00:09:13,636 --> 00:09:16,222 (ヒルメス)今は 素性を隠して こんな暮らしをしているが― 142 00:09:16,847 --> 00:09:18,808 いつか王の座を手に入れる 143 00:09:18,933 --> 00:09:20,518 ヒルメス様… 144 00:09:20,643 --> 00:09:24,105 (ヒルメス)そうしたら お前をどこにでも連れていける 145 00:09:25,147 --> 00:09:29,068 俺は王になって お前を自由にしてやる 146 00:09:43,249 --> 00:09:44,542 時は来ましたぞ 147 00:09:44,667 --> 00:09:45,501 はっ! 148 00:09:46,669 --> 00:09:49,338 お前は… あのとき以来か 149 00:09:49,463 --> 00:09:53,718 アンドラゴラス王は お子に王太子の称号を与えたぞ 150 00:09:53,843 --> 00:09:55,011 何だと? 151 00:09:55,136 --> 00:09:57,388 俺がこうしている間に ぬけぬけと 152 00:09:57,888 --> 00:10:00,683 その者の名はアルスラーン 153 00:10:00,808 --> 00:10:02,685 運命に従うのだ 154 00:10:02,810 --> 00:10:05,855 さすれば 道は自然と開けよう 155 00:10:05,980 --> 00:10:07,273 フフフフ… (ヒルメス)おい! 156 00:10:08,441 --> 00:10:10,776 ルシタニア兵!? なぜここに… 157 00:10:10,901 --> 00:10:15,823 (ゴルナー)既にマルヤム本国は ルシタニア侵攻によって陥落寸前 158 00:10:16,282 --> 00:10:20,077 ならば どちらに くみした方がよいか 分かるな? 159 00:10:20,369 --> 00:10:22,997 (ヒルメス) 貴様 国を売るというのか! 160 00:10:23,414 --> 00:10:27,251 そういうことだ ついでに お前も売ることにしたよ 161 00:10:27,543 --> 00:10:31,088 離れにかくまっている 我が国の姫と共にな 162 00:10:31,213 --> 00:10:32,423 くっ… 163 00:10:32,798 --> 00:10:34,091 (ルシタニア兵たち)うわっ (ゴルナー)ああっ 164 00:10:34,216 --> 00:10:35,176 (ルシタニア兵)貴様! 165 00:10:35,301 --> 00:10:37,887 うわっ (ルシタニア兵)ぐあっ 166 00:10:38,137 --> 00:10:39,263 (ヒルメス)やあ! 167 00:10:40,806 --> 00:10:42,475 (ゴルナー)ひっ… (ルシタニア兵)ああ… 168 00:10:44,560 --> 00:10:47,521 よせ 頼む… 許してくれ! 169 00:10:48,105 --> 00:10:50,107 (雷鳴) 170 00:10:50,483 --> 00:10:52,193 (ジョバンナ)姫様 こちらへ 171 00:10:52,318 --> 00:10:53,235 (物音) (ジョバンナ)あっ! 172 00:10:53,736 --> 00:10:55,613 ひっ… (イリーナ)衛兵! 173 00:10:55,738 --> 00:10:57,907 衛兵はいないのですか 174 00:10:58,240 --> 00:11:00,868 (ルシタニア兵たち)ヘヘヘ… 175 00:11:01,494 --> 00:11:05,498 (ルシタニア兵)おやおや もう逃げないのか? フフフ… 176 00:11:06,832 --> 00:11:08,125 うわあ! 177 00:11:11,587 --> 00:11:13,756 (ルシタニア兵) な… 何だ? 貴様は! 178 00:11:15,049 --> 00:11:16,300 うっ… うわ! 179 00:11:16,550 --> 00:11:18,052 (ヒルメス)はあ! (ルシタニア兵)ぐわー! 180 00:11:18,177 --> 00:11:19,512 (ヒルメス)ハァ ハァ… 181 00:11:19,637 --> 00:11:22,348 (イリーナ)ヒルメス様! ヒルメス様なのですね 182 00:11:22,473 --> 00:11:24,016 来るな! 183 00:11:26,143 --> 00:11:29,105 今日 この時が始まりだ 184 00:11:29,855 --> 00:11:31,565 俺は行く 185 00:11:32,650 --> 00:11:33,859 ヒルメス様… 186 00:11:33,984 --> 00:11:36,028 (雷鳴) 187 00:11:44,412 --> 00:11:45,704 (雷鳴) 188 00:11:47,957 --> 00:11:51,460 (ヒルメス)くっ… くうう… 189 00:11:55,589 --> 00:11:57,675 我が名はヒルメス 190 00:11:57,800 --> 00:12:00,261 父の名はオスロエス 191 00:12:00,386 --> 00:12:02,471 パルスの真の王は… 192 00:12:02,596 --> 00:12:03,973 (雷鳴) 193 00:12:04,640 --> 00:12:06,725 (ヒルメス)この俺だ! 194 00:12:09,979 --> 00:12:14,775 (ヒルメス)よもや こんな所で 生きて再会するとはな イリーナ 195 00:12:14,900 --> 00:12:16,360 (伝令)サーム様より報告です 196 00:12:16,735 --> 00:12:18,487 (ザンデ) 足取りがつかめたのか? 197 00:12:18,612 --> 00:12:22,241 (伝令)はっ ボダンの聖騎士団は 旧マルヤム領内にて― 198 00:12:22,366 --> 00:12:25,870 復興を図っている王族たちと 接触しているようです 199 00:12:25,995 --> 00:12:30,624 (ヒルメス)没落貴族を利用し 力を取り戻そうという腹か 200 00:12:31,417 --> 00:12:34,503 行くぞ ザンデ (ザンデ)はっ 201 00:12:35,796 --> 00:12:38,340 (ナレーション) ペシャワールが 震かんしていた 202 00:12:38,466 --> 00:12:40,801 捕らわれの身だった アンドラゴラス王が― 203 00:12:40,926 --> 00:12:42,553 王妃タハミーネを連れて― 204 00:12:42,678 --> 00:12:45,723 突然 ペシャワールへ 入城を果たしたのである 205 00:12:45,848 --> 00:12:48,476 (アンドラゴラス三世) 我が国土を 回復するため― 206 00:12:48,601 --> 00:12:50,769 南方の 海岸地帯へ赴き― 207 00:12:50,895 --> 00:12:52,771 新たな兵を集めよ! 208 00:12:53,189 --> 00:12:55,983 その数 5万に達するまで― 209 00:12:56,108 --> 00:12:59,695 国王の下へ帰参するに及ばず 210 00:13:04,074 --> 00:13:07,786 (アルスラーン) 勅命 謹んでお受けいたします 211 00:13:12,833 --> 00:13:16,295 何をしておる? 勅命は既に下った 212 00:13:16,420 --> 00:13:19,465 旅装を整えて すぐに出立するがよいぞ 213 00:13:20,090 --> 00:13:21,091 (ナルサス)陛下 214 00:13:21,383 --> 00:13:25,304 王太子殿下が勅命に従うは パルス人として当然 215 00:13:25,804 --> 00:13:30,226 殿下にお仕えする我らも 不詳ながら補佐させていただき― 216 00:13:30,351 --> 00:13:32,228 微力を尽くしたく存じます 217 00:13:32,353 --> 00:13:36,106 ダリューンとナルサスの両名は 我が陣営に残れ 218 00:13:36,232 --> 00:13:36,982 (ダリューン・ナルサス)なっ… 219 00:13:37,191 --> 00:13:39,860 (アンドラゴラス三世) アルスラーンに 同行することは認めぬ 220 00:13:43,531 --> 00:13:45,950 (ダリューン)これでは 体のいい追放ではないか 221 00:13:46,075 --> 00:13:48,869 (ジャスワント)殿下の 今日までの功績を考えれば― 222 00:13:48,994 --> 00:13:51,121 むしろ たたえるべきこと 223 00:13:51,247 --> 00:13:53,749 パルスの暴君という うわさは 本当のようだ 224 00:13:54,208 --> 00:13:56,961 殿下が実子でないという話― 225 00:13:57,086 --> 00:14:00,631 裏付けはなかったが いよいよもって本当かもしれん 226 00:14:01,257 --> 00:14:03,717 王妃様まで姿を見せぬとは 227 00:14:04,176 --> 00:14:06,554 (ナルサス) 王に そうさせられて いるならまだしも― 228 00:14:06,679 --> 00:14:09,848 自らの意思であった場合 残酷だな 229 00:14:10,266 --> 00:14:12,226 しかし まずい事態だ 230 00:14:12,935 --> 00:14:17,022 王の救出で殿下の発言力を 増大させる予定だったが― 231 00:14:17,439 --> 00:14:19,483 こうなっては しかたがない 232 00:14:22,069 --> 00:14:25,781 (ファランギース) 私は アルスラーン殿下に お仕えするまでじゃ 233 00:14:25,906 --> 00:14:27,992 ここで殿下の元を去っては― 234 00:14:28,117 --> 00:14:31,370 先代の女神官(カーヒーナ)長に たたられてしまう 235 00:14:31,495 --> 00:14:36,458 国王の怒りより 死者のたたりの方が私は恐ろしい 236 00:14:36,709 --> 00:14:38,669 お主こそ どうするのだ? 237 00:14:39,003 --> 00:14:42,673 (ギーヴ) 俺には アンドラゴラス王とやらに 従う義理はない 238 00:14:43,424 --> 00:14:48,929 お主 国王陛下と王太子殿下との 決裂を望んでいるのではないか? 239 00:14:49,221 --> 00:14:51,181 おや そう聞こえたか? 240 00:14:51,473 --> 00:14:52,933 そうとしか聞こえぬ 241 00:14:53,392 --> 00:14:57,730 ファランギース殿が とうとう 俺の心を読むようになられた 242 00:14:57,855 --> 00:14:59,857 気持ちの悪いことを言うな 243 00:14:59,982 --> 00:15:01,150 (ギーヴ)ん? 244 00:15:01,275 --> 00:15:04,737 いきなり邪魔に入るとは 無粋なやつだ 245 00:15:04,862 --> 00:15:07,907 (エラム)廊下は 兵士たちが見張っていますので 246 00:15:08,908 --> 00:15:10,910 ナルサス様からの伝言です 247 00:15:21,211 --> 00:15:23,047 (アルスラーン) 覚悟はしていたが― 248 00:15:23,172 --> 00:15:26,425 やはり私は 実子ではないということか 249 00:15:26,884 --> 00:15:27,718 だから… 250 00:15:29,553 --> 00:15:32,932 いや 追放されたとは考えまい 251 00:15:33,057 --> 00:15:34,892 自由を与えられたと思おう 252 00:15:35,559 --> 00:15:38,395 そう思えば 父を恨まずに済む 253 00:15:39,897 --> 00:15:43,233 皆 今まで ありがとう 254 00:15:45,069 --> 00:15:48,489 (キシュワード)王太子殿下は ご出立されたようにございます 255 00:15:48,614 --> 00:15:49,782 陛下 256 00:15:50,157 --> 00:15:51,408 キシュワード 257 00:15:51,533 --> 00:15:55,746 お主は アルスラーンの臣下か パルスの国民か? 258 00:15:55,871 --> 00:15:57,623 (キシュワード) はっ 無論のこと― 259 00:15:57,748 --> 00:16:01,627 私めは 代々 パルスの国王の廷臣でございます 260 00:16:01,919 --> 00:16:04,338 (キシュワード) その立場を忘れたことは ございませぬ 261 00:16:04,463 --> 00:16:06,298 ならば膝をつけ 262 00:16:06,423 --> 00:16:10,594 なんじが膝をつくべき 唯一の相手が ここにおるのだ 263 00:16:10,719 --> 00:16:11,762 (キシュワード)はっ 264 00:16:20,479 --> 00:16:24,149 くっ… ナルサス よく じっとしていられるな 265 00:16:24,274 --> 00:16:26,276 お主も心配性だな 266 00:16:26,402 --> 00:16:29,530 殿下は 別に 敵国に赴かれるわけではないのだ 267 00:16:29,863 --> 00:16:30,906 何だと… 268 00:16:33,075 --> 00:16:34,284 あ… 269 00:16:36,704 --> 00:16:38,247 (机をたたく音) (ダリューン)あっ 270 00:16:41,375 --> 00:16:43,752 (ダリューン)“心配… ない” 271 00:16:44,169 --> 00:16:45,337 あっ 272 00:16:45,462 --> 00:16:49,883 (ナルサス) “既にエラムとアルフリードに 事情を説明してある” 273 00:16:51,093 --> 00:16:55,139 あ… ああ どなって悪かった 274 00:16:55,264 --> 00:16:57,891 殿下なら きっと大丈夫であろうな 275 00:16:58,767 --> 00:17:00,436 (ナルサス)“あの子らは賢い” 276 00:17:00,561 --> 00:17:03,272 “自分のやるべきことは 分かっているはずだ” 277 00:17:04,064 --> 00:17:06,233 “それでも最悪の場合…” 278 00:17:11,655 --> 00:17:12,489 (兵士)火事だ! 279 00:17:12,865 --> 00:17:14,366 (兵士)急げ! 280 00:17:14,491 --> 00:17:16,035 (兵士)何だ? (兵士たち)うわっ 281 00:17:18,454 --> 00:17:19,621 何事だ! 282 00:17:20,080 --> 00:17:22,082 (兵士) ハァ… 申し上げます! 283 00:17:22,207 --> 00:17:24,543 馬屋や見張り塔から火の手が! 284 00:17:24,668 --> 00:17:26,378 (キシュワード)何だと!? 285 00:17:27,504 --> 00:17:28,630 (兵士)水だ! 消せ! 286 00:17:29,006 --> 00:17:30,966 (兵士)これ以上 広げるな! 287 00:17:31,091 --> 00:17:33,218 (兵士)ん? (兵士)ダリューン様! 288 00:17:33,510 --> 00:17:34,344 (兵士たち)うわっ 289 00:17:34,720 --> 00:17:36,180 道を空けろ! 290 00:17:38,599 --> 00:17:39,808 はあ! (兵士たち)ああ… 291 00:17:40,142 --> 00:17:41,602 (兵士) すぐにキシュワード様に! 292 00:17:41,727 --> 00:17:42,561 (兵士)はっ 293 00:17:43,479 --> 00:17:45,481 (兵士たち)ん? ああっ 294 00:17:45,773 --> 00:17:48,192 (ジャスワント) 我が祖国シンドゥラを離れて― 295 00:17:48,317 --> 00:17:49,735 こんな異国に参ったのは― 296 00:17:50,110 --> 00:17:52,821 アルスラーン殿下に 3つの借りがあるからです 297 00:17:52,946 --> 00:17:56,992 それをお返しもせず 殿下のそばを 離れるわけにはいきませぬ 298 00:17:57,117 --> 00:17:59,745 (ギーヴ)相変わらず堅いな (兵士)止まれ! 299 00:17:59,870 --> 00:18:01,246 (兵士たち)うわ! 300 00:18:02,790 --> 00:18:06,502 人間 己の気持ちに 正直でなくちゃな 301 00:18:09,922 --> 00:18:11,340 (ナルサス)うっ (いななき) 302 00:18:11,465 --> 00:18:12,341 (エラム)ナルサス様! 303 00:18:13,008 --> 00:18:14,843 くそ… (アルフリード)ナルサス! 304 00:18:21,600 --> 00:18:23,894 行くぞ エラム (エラム)はっ 305 00:18:31,193 --> 00:18:32,236 (ダリューン)あっ 306 00:18:33,403 --> 00:18:34,613 キシュワード殿 307 00:18:34,947 --> 00:18:37,366 どこへ行く? ダリューン卿 308 00:18:38,033 --> 00:18:39,827 (ダリューン)キシュワード殿 309 00:18:39,952 --> 00:18:42,788 お主と交えるやいばなど 俺は持たぬ 310 00:18:42,913 --> 00:18:43,997 剣を引いてくれ 311 00:18:44,331 --> 00:18:45,916 甘いな ダリューン 312 00:18:46,041 --> 00:18:49,503 パルス武人にとって 王命は絶対であるはず 313 00:18:49,920 --> 00:18:52,422 (ダリューン) お主の正言は耳に痛いが― 314 00:18:52,548 --> 00:18:56,635 俺としては 王太子殿下を お守りする以外に道がないのだ 315 00:18:57,010 --> 00:19:00,055 (キシュワード)ヴァフリーズ老の 遺言を守るためか? 316 00:19:00,180 --> 00:19:02,266 それもある だが… 317 00:19:06,145 --> 00:19:08,814 今では 俺自身がそうしたいのだ 318 00:19:09,690 --> 00:19:12,734 なるほど よく分かった 319 00:19:13,527 --> 00:19:18,240 やはり 国王の臣として お主を通すわけにはいかぬ! 320 00:19:18,615 --> 00:19:20,617 うおー! 321 00:19:21,577 --> 00:19:24,079 双刀将軍(ターヒール)の陣を突破したくば― 322 00:19:24,204 --> 00:19:26,123 我が剣を2本とも折っていけ! 323 00:19:30,043 --> 00:19:31,003 はあ! 324 00:19:31,128 --> 00:19:33,630 お主が相手では手加減できぬぞ! 325 00:19:36,425 --> 00:19:37,509 はあー! 326 00:19:38,468 --> 00:19:39,386 (いななき) 327 00:19:40,637 --> 00:19:41,638 (兵士たち)ああ… 328 00:19:41,972 --> 00:19:45,142 (ファランギース)誠 宮廷人とは哀れなものじゃ 329 00:19:45,475 --> 00:19:48,395 形式的な忠誠心や 義理のために― 330 00:19:48,520 --> 00:19:51,982 人間本来の情をも 捨てねばならぬとはな 331 00:19:52,107 --> 00:19:54,401 行くぞ (ダリューン)おう 332 00:19:55,861 --> 00:19:58,280 (ファランギース) 今は逃げるが先決じゃ 333 00:19:59,156 --> 00:20:02,201 何をしている 早く追え! (兵士たち)はっ! 334 00:20:03,911 --> 00:20:05,871 (キシュワード) 本気で追ったところで― 335 00:20:05,996 --> 00:20:09,166 お前らの手に負える 連中ではないがな 336 00:20:09,541 --> 00:20:11,293 (アズライールの鳴き声) (キシュワード)ん? 337 00:20:11,418 --> 00:20:13,587 (アズライールの鳴き声) 338 00:20:13,921 --> 00:20:15,047 フッ 339 00:20:31,605 --> 00:20:32,981 (アルスラーン)はぁ… 340 00:20:33,982 --> 00:20:34,942 行かねば… (アズライールの鳴き声) 341 00:20:35,067 --> 00:20:35,943 あっ 342 00:20:36,068 --> 00:20:41,406 (アズライールの鳴き声) 343 00:20:42,908 --> 00:20:44,243 アズライール! 344 00:20:44,785 --> 00:20:47,287 私を心配して来てくれたのか 345 00:20:47,412 --> 00:20:49,706 (アズライールの鳴き声) 346 00:20:51,667 --> 00:20:53,252 (ダリューン)殿下! 347 00:21:00,425 --> 00:21:01,718 ああ… 348 00:21:04,137 --> 00:21:07,349 ダリューン ナルサス エラム 349 00:21:07,474 --> 00:21:12,521 ファランギース アルフリード ギーヴ ジャスワント 350 00:21:20,570 --> 00:21:26,410 殿下 我ら 殿下のおしかりも 国王陛下のお怒りも覚悟の上で― 351 00:21:26,535 --> 00:21:29,288 自分たちの生き方を 定めたのでござれば― 352 00:21:29,830 --> 00:21:33,041 どうぞ お供させていただきたく存じます 353 00:21:34,543 --> 00:21:39,047 もともと私が兵を挙げたとき いてくれたのは お主たちだけだ 354 00:21:39,172 --> 00:21:40,841 (アズライールの鳴き声) 355 00:21:41,591 --> 00:21:42,634 (アルスラーン)フッ 356 00:21:43,760 --> 00:21:46,805 いや 2人と1羽 増えたかな 357 00:21:47,180 --> 00:21:48,557 フフッ 358 00:21:49,349 --> 00:21:52,060 おとがめになっても 無駄でございます 359 00:21:52,936 --> 00:21:55,731 お主たちをとがめたりするものか 360 00:22:00,485 --> 00:22:05,824 そんな不遜なことをしては それこそ 神々が罰を下されよう 361 00:22:13,373 --> 00:22:15,208 よく来てくれた 362 00:22:15,751 --> 00:22:18,086 本当に よく来てくれた 363 00:22:20,672 --> 00:22:23,258 (ナレーション) もはや征馬は孤影ならず 364 00:22:23,759 --> 00:22:25,719 非情な勅命を果たすには― 365 00:22:25,844 --> 00:22:30,932 あと4万9,993人の兵士を 集めなくてはならないが― 366 00:22:31,058 --> 00:22:35,771 その程度のことは 困難と呼ぶに 値しないように思われた 367 00:22:37,314 --> 00:22:41,359 目指すはギラン 南方の港である 368 00:22:42,986 --> 00:22:47,991 ♪~ 369 00:24:07,904 --> 00:24:12,909 ~♪ 370 00:24:14,327 --> 00:24:17,289 (ナレーション)シャガードは ナルサスの遠い親戚にあたる 371 00:24:17,998 --> 00:24:21,501 ナルサスの父親の姉の夫の いとこの息子だそうだ 372 00:24:21,877 --> 00:24:22,878 次回… 373 00:24:25,297 --> 00:24:27,924 少年は そして王となる