1 00:00:00,479 --> 00:00:05,479 (悟)<あの現象を 俺は リバイバルと呼んでいる> 2 00:00:08,111 --> 00:00:11,114 <だいたい 1分から5分くらい前に戻って 3 00:00:11,139 --> 00:00:13,141 同じ光景を見る> 4 00:00:13,166 --> 00:00:17,170 <決まって 何か悪いことが起こる直前だ> 5 00:00:17,354 --> 00:00:22,359 <結果 何度となく トラブルを回避してきた> 6 00:00:22,453 --> 00:00:25,453 (佐知子)おかえり 悟。 (悟)母さん…。 7 00:00:31,541 --> 00:00:38,771 (警察官)藤沼 悟さんですか?➡ 署で 事情を 聴かせていただきたいんですが。 8 00:02:14,625 --> 00:02:16,627 「マスクマン」見た?次最終回だって。 9 00:02:16,652 --> 00:02:20,656 (児童)あ~ 俺 「ブラック」 見んの忘れた! 10 00:02:21,163 --> 00:02:25,167 (悟)《昭和63年 2月15日?》 11 00:02:25,167 --> 00:02:27,169 ≪(戸の開閉音) 12 00:02:27,825 --> 00:02:31,825 (八代)おはよう みんな! (児童たち)おはようございます! 13 00:02:34,176 --> 00:02:40,182 (八代)どうした? 悟。 早く 席に着け。 (悟)えっ? あっ はい。 14 00:02:40,182 --> 00:02:43,182 (悟)《席 どこだ?》 15 00:02:45,187 --> 00:02:47,189 (悟)あっ。 16 00:02:47,557 --> 00:02:53,195 寝ぼけてんの? 藤沼。 えっ? そこ 雛月の席だべ。 あっ。 17 00:02:53,195 --> 00:02:57,195 (八代)月曜日…。 加代は 今週も遅刻か。 18 00:03:00,512 --> 00:03:03,205 (美里) 藤沼って 加代のこと好きなの? 19 00:03:03,205 --> 00:03:04,786 えっ? フッ。 20 00:03:04,811 --> 00:03:07,914 変わり者同士 お似合いだべさ。 21 00:03:08,210 --> 00:03:09,727 (八代)出席を取るぞ。 22 00:03:09,813 --> 00:03:12,214 《これは 現実なのか…》 23 00:03:12,214 --> 00:03:16,151 《何で こんな所に来ちまったんだ?》 24 00:03:16,151 --> 00:03:18,153 (児童)はい。 (児童)はい。 25 00:03:18,153 --> 00:03:22,153 《どういうことだよ? 18年も前だぞ》 26 00:03:29,164 --> 00:03:31,166 (児童) ドラクエⅢ どこまで いった? 27 00:03:31,166 --> 00:03:34,169 (児童)俺 レベル15。 (児童)えっ!? おっせえ! 28 00:03:34,169 --> 00:03:38,169 (児童)嘘! ホントは レベル25。 (児童)嘘つけ! 29 00:03:41,176 --> 00:03:45,897 (ケンヤ)悟 どうした? ちょっと 頭 痛いから 保健室。 30 00:03:45,961 --> 00:03:47,413 (ケンヤ)ランドセル 持ってか? 31 00:03:50,700 --> 00:03:54,185 まあ いいや。 先生には 言っといてやるよ。 32 00:03:56,307 --> 00:04:00,041 《いったい 何が? リバイバルなのか?》 33 00:04:00,876 --> 00:04:04,199 《何で こんな…。 訳 分かんねえ》 34 00:04:04,199 --> 00:04:06,199 あっ…。 35 00:04:12,207 --> 00:04:15,143 母さん! 36 00:04:15,143 --> 00:04:30,158 ♬~ 37 00:04:30,158 --> 00:04:32,160 (チャイム) 38 00:04:32,160 --> 00:04:37,165 ≪(足音) 39 00:04:37,165 --> 00:04:42,165 こ… こんにちは! (女性)ごめんね! お待たせ! 40 00:04:45,173 --> 00:04:48,176 《知らねえやつかよ》 41 00:04:48,176 --> 00:04:50,176 ≪(足をぶつける音) 42 00:04:52,180 --> 00:04:56,180 《そうか…。 仕事 行ってるよな》 43 00:05:10,198 --> 00:05:22,144 ♬~ 44 00:05:22,144 --> 00:05:24,144 《母さん…》 45 00:05:30,152 --> 00:05:32,152 ≪(ドアの開く音) 46 00:05:35,157 --> 00:05:38,160 うん? 47 00:05:38,160 --> 00:05:43,165 ただいま。 あっ…。 48 00:05:43,165 --> 00:05:46,168 母さん…。 母さん? 49 00:05:46,168 --> 00:05:49,171 えっ? お… お母さんって言ったでしょ? 50 00:05:49,171 --> 00:05:50,667 変な子ね。 51 00:05:50,948 --> 00:05:54,176 ハンバーグとミートボール どっちさ 食べたい? 52 00:05:54,176 --> 00:05:57,179 ハ… ハンバーグ。 53 00:05:57,179 --> 00:06:12,194 ♬~ 54 00:06:12,194 --> 00:06:14,330 もう少し 待ってね。 うん。 55 00:06:19,134 --> 00:06:21,948 フフフッ。 56 00:06:22,137 --> 00:06:28,656 (佐知子)朝さ 笛がないとか 大騒ぎして ケンカしたのにさもう忘れたみたい。 57 00:06:29,144 --> 00:06:32,224 ごめんなさい お母さん。 58 00:06:33,148 --> 00:06:36,148 泣かなくてもいいべさ。 えっ? 59 00:06:40,155 --> 00:06:42,690 フフッ。 60 00:06:43,158 --> 00:06:45,335 《俺にも こんな時間があったんだ》 61 00:06:46,161 --> 00:06:50,774 《忘れていた? いや 気付かなかったんだ》 62 00:06:51,024 --> 00:06:55,166 《何げなく過ごしていた 俺が 失ってしまった時間》 63 00:06:58,173 --> 00:07:00,173 《やっぱり これは リバイバルだ》 64 00:07:02,177 --> 00:07:04,901 《これは チャンスなんだ》 65 00:07:05,812 --> 00:07:09,180 《この時間を失ってたまるか》 66 00:07:11,186 --> 00:07:13,205 お母さん。 うん? 67 00:07:13,708 --> 00:07:18,126 おいしいよ。 ありがとう。 なしたの? 悟。 68 00:07:18,126 --> 00:07:22,130 ごちそうさま。 (佐知子)はーい。 69 00:07:22,130 --> 00:07:24,132 (児童)おはよう! (児童)おはよう! 70 00:07:24,842 --> 00:07:28,136 《俺は このまま 18年間を やり直すのか?》 71 00:07:28,136 --> 00:07:31,787 (オサム)おはよう 悟! お… おっす! オサム! 72 00:07:31,936 --> 00:07:35,814 《これが リバイバルなら ここにいるのは 偶然じゃない》 73 00:07:35,923 --> 00:07:39,147 《きっと 何か悪いことを防ぐためだ》 74 00:07:39,147 --> 00:07:44,152 《つまり ここが 母さんを救う起点?》 75 00:07:44,319 --> 00:07:49,157 《でも 何で この時代なんだ。 違和感なんて どこにも…》 76 00:07:49,157 --> 00:07:51,157 《うん?》 77 00:07:58,166 --> 00:08:01,169 うん? 78 00:08:01,169 --> 00:08:06,174 《雛月 加代。 確か 母親と2人暮らし》 79 00:08:06,174 --> 00:08:11,174 (八代)よっ。 (児童たち)うわぁ。 すげえ。 80 00:08:13,148 --> 00:08:16,148 《うん? 打撲傷?》 81 00:08:17,994 --> 00:08:22,999 (オサム)やっぱ このグループ 変わってるよな。 誰とも ドラクエの話 できないんだもん。 82 00:08:23,024 --> 00:08:28,029 う… うーん。 だってヒロはファイファンだしカズは シューティングしかやんないし。 83 00:08:28,029 --> 00:08:32,352 《ヒロ…。 カズ…。 思い出してきた》 84 00:08:32,477 --> 00:08:35,036 悟なんて ファミコン 持ってないべや。 85 00:08:35,036 --> 00:08:36,744 《そうだっけか》 86 00:08:36,846 --> 00:08:41,423 でも オサム ドラクエ仲間とは ドラクエの話しかできないだろ? 87 00:08:41,564 --> 00:08:45,847 俺は 趣味が ばらばらな このメンバーだから いいと思ってるよ。 88 00:08:45,949 --> 00:08:50,051 《ケンヤ。 昔 思ってたとおり 頭のいいやつだ》 89 00:08:50,681 --> 00:08:55,475 ところでさ 悟一つ 聞いていいか? えっ? 何? 90 00:08:55,546 --> 00:08:58,152 (ケンヤ)お前雛月のこと 好きなの? えっ!? 91 00:08:58,176 --> 00:08:59,059 えっ!? 92 00:08:59,171 --> 00:09:02,063 授業中 ずっと見てたろ。 (ヒロミ)えっ そうなの? 93 00:09:02,063 --> 00:09:06,067 あっ そうそう! 朝も突っ立って 雛月のこと ずっと見てたべさ! 94 00:09:06,067 --> 00:09:11,072 (カズ)何だ 悟! それなら 何で 俺たちに相談しねえのよ! 95 00:09:11,072 --> 00:09:13,074 俺に 任せれや! なっ…。 96 00:09:13,074 --> 00:09:16,961 (カズ)俺が 雛月と話せるように しちゃるからよ! 97 00:09:17,031 --> 00:09:18,804 こ… 声が大きいよ。 98 00:09:18,829 --> 00:09:19,358 (カズ)うん? 99 00:09:19,721 --> 00:09:25,120 あ… あの 好きっていうか ちょっと気になってる。 100 00:09:25,120 --> 00:09:27,880 わ~っ 言った! (ヒロミ)悟君 大胆! 101 00:09:27,973 --> 00:09:30,851 よっしゃ! よく言った! 放課後に会えるよう 102 00:09:30,906 --> 00:09:33,126 俺が 段取りしちゃる! あっ! 103 00:09:35,130 --> 00:09:37,481 (雛月)バカなの? 《ど直球だな!》 104 00:09:37,692 --> 00:09:39,188 第一声が それかよ! 105 00:09:41,136 --> 00:09:42,588 《声に出てた…》 106 00:09:43,138 --> 00:09:47,810 《カズのやつ 何のひねりもなく 俺が好きだって 伝えやがったな》 107 00:09:50,345 --> 00:09:54,752 あ… あのさ 友達になれないかなって思って。 108 00:09:55,150 --> 00:09:57,152 帰る方向も 一緒だしさ。 109 00:09:57,152 --> 00:10:01,156 私なんかの どこを見て そんなこと言ってるの? 110 00:10:01,156 --> 00:10:03,158 《めんどくせえ がきだな…》 111 00:10:03,158 --> 00:10:06,161 でも 何か 少し分かる。 112 00:10:06,161 --> 00:10:11,161 藤沼ってさ 私と一緒で 偽者だから。 113 00:10:13,151 --> 00:10:17,105 《何だ こいつ…。 何を言ってる》 114 00:10:17,105 --> 00:10:20,108 昨日 走って帰る藤沼 見たよ。 えっ? 115 00:10:20,108 --> 00:10:25,113 母親って そんなに大切なもの? 116 00:10:25,113 --> 00:10:30,118 うん! そう。 117 00:10:30,118 --> 00:10:33,121 ちょっ… 雛月! 待ってよ! 118 00:10:33,121 --> 00:10:40,128 お前と 友達になりたいんだ! 友達? 119 00:10:40,128 --> 00:10:45,133 じゃあ 私のために 人を殺せる? 120 00:10:45,133 --> 00:10:48,136 《僕なら 助けられたはずなのに!》 121 00:10:48,650 --> 00:10:53,203 《殺される雛月には 事件以前から 何かが起きている》 122 00:10:54,142 --> 00:10:58,142 《この大きな違和感を解決すれば もしかしたら…》 123 00:11:10,159 --> 00:11:14,163 (雛月)《藤沼ってさ 私と一緒で 偽者だから》 124 00:11:14,163 --> 00:11:17,166 《俺の中身が 本物じゃないと 見抜いたわけじゃない》 125 00:11:17,166 --> 00:11:21,170 《まあ 手探り状態で 過ごしていたのは 確かだけど》 126 00:11:21,170 --> 00:11:24,173 《それは 小学生だったころも同じだ》 127 00:11:24,173 --> 00:11:26,175 《周りと うまく付き合うために 128 00:11:26,432 --> 00:11:29,178 こう ありたいという自分を 演じていた》 129 00:11:29,178 --> 00:11:32,178 (白鳥) 《恥ずかしがらず 勇気を持って》 130 00:11:35,184 --> 00:11:39,832 《この狭い社会の中で 自分が 適応していくためだ》 131 00:11:42,042 --> 00:11:44,193 《きっと それを見抜かれている》 132 00:11:44,193 --> 00:11:50,199 《「私と一緒」と言った雛月も おそらく…》 133 00:11:50,653 --> 00:11:52,843 熱いね 悟! 134 00:11:52,937 --> 00:11:57,673 それで 雛月とは どうだったんだ? ちゃんと 一緒に帰るべって言えたか? 135 00:11:57,704 --> 00:12:00,995 あっ… いや まだ 少し 話しただけだから。 136 00:12:01,104 --> 00:12:03,382 (オサム)話したって 2人で? うん…。 137 00:12:03,483 --> 00:12:08,762 おお! そりゃ 脈ありってことだべ! 雛月が 二人っきりで話すなんてよ! 138 00:12:09,231 --> 00:12:12,991 《うぜえ…。 どう扱えばいいんだ こいつら》 139 00:12:13,061 --> 00:12:17,160 ちゃかすなよ みんな。 焦って 台無しになったら どうすんだよ。 140 00:12:17,160 --> 00:12:19,162 (カズ)そうだな…。 141 00:12:19,503 --> 00:12:22,165 《まっ 意味は 曲がったままだけどな》 142 00:12:22,165 --> 00:12:23,835 (ケンヤ)悟。 143 00:12:23,929 --> 00:12:29,172 6年になってもクラス替えは ないんだしさ大事に いけよ。 うん。 144 00:12:29,172 --> 00:12:31,406 [マイク](アナウンス) 皆さん 下校の時刻と…。 145 00:12:31,656 --> 00:12:34,911 《そういえば 雛月がいなくなるのは いつだ?》 146 00:12:35,036 --> 00:12:37,180 《あまり 時間は…》 ≪(オサム)悟! 帰ろうよ! 147 00:12:37,180 --> 00:12:39,182 う… うん。 148 00:12:39,182 --> 00:12:40,573 (オサム)あれ? 149 00:12:40,784 --> 00:12:44,739 悟 こないだ マクレガーの手袋 買ったんじゃなかったっけ? 150 00:12:44,848 --> 00:12:47,994 《あっ… そういや そんなの持ってたな》 151 00:12:48,057 --> 00:12:50,057 どっかに 忘れてきたのかな…。 152 00:12:50,097 --> 00:12:52,195 (オサム)ああ そんじゃ きっと アジトじゃない? 153 00:12:52,195 --> 00:12:56,199 あっ…。 みんな ちょっと アジト 寄ってかない? 154 00:12:56,199 --> 00:12:57,657 何 言ってんの? 155 00:12:57,743 --> 00:13:02,205 雪が降って すぐは 足跡が残るから 行かないって 決まりだべさ。 156 00:13:02,205 --> 00:13:06,209 そ… そうだっけ? ア… アハハッ。 157 00:13:06,751 --> 00:13:08,227 (カズ)したっけ! (オサム)また あした! 158 00:13:08,227 --> 00:13:10,227 (ケンヤ)おう! (悟・ヒロミ)したっけ! 159 00:13:13,048 --> 00:13:19,895 ケンヤ! うん? さっきはありがと。 正直周りで わいわいやられると調子 狂っちゃう…。 160 00:13:19,981 --> 00:13:23,812 そりゃ そうだろ。 まあ 気にすんなよ。 161 00:13:24,070 --> 00:13:26,162 悟。 俺はさ 162 00:13:26,162 --> 00:13:32,168 お前が 雛月を気にしていることが何だか すごく大事なことのように 思えるんだ。 163 00:13:32,419 --> 00:13:35,171 もしかしたら 余計なことかもしれないけど 164 00:13:35,660 --> 00:13:38,174 何でも 相談してくれないか? 165 00:13:38,174 --> 00:13:41,177 きっと みんなも 悟に 協力したいと思ってる。 166 00:13:41,177 --> 00:13:43,179 うん。 ありがとう。 167 00:13:43,179 --> 00:13:46,182 みんなに 悪気がないのも分かってる。 168 00:13:46,182 --> 00:13:49,185 カズのおかげで 雛月と話すこと できたし。 169 00:13:49,185 --> 00:13:52,942 で 実際 どうだった? えっ? 170 00:13:53,013 --> 00:13:55,412 雛月。 あっ ああ…。 171 00:13:55,437 --> 00:13:57,193 話 できたの? 172 00:13:57,193 --> 00:14:01,197 うん。 ちょっとだけ 本音で話してくれたと思う。 173 00:14:01,197 --> 00:14:04,200 そうか。 ところでさ 悟 174 00:14:04,200 --> 00:14:06,200 最近 お前…。 175 00:14:08,171 --> 00:14:13,042 文集 読んだ? えっ? あっ いや 読んでないよ。 176 00:14:13,042 --> 00:14:16,045 意外と面白いからさ 今度 読んでみなよ。 177 00:14:16,045 --> 00:14:20,045 したっけ。 また あした。 したっけ。 178 00:14:25,054 --> 00:14:30,344 《ケンヤは たぶん雛月の作文のことを 面白いと言ったんだ》 179 00:14:31,645 --> 00:14:35,025 (雛月)「私だけがいない街 雛月 加代」 180 00:14:35,763 --> 00:14:41,070 「今より もっと大きくなって一人で どこへでも 行けるようになったら 181 00:14:41,070 --> 00:14:45,074 遠い国に行ってみたい。 遠い島に行ってみたい」 182 00:14:45,074 --> 00:14:48,077 「誰もいない島に行ってみたい」 183 00:14:48,077 --> 00:14:53,082 「つらいことも 悲しいこともない 島に行ってみたい」 184 00:14:53,082 --> 00:15:00,089 「島には 大人も子供も クラスメートも 先生もお母さんもいない」 185 00:15:00,089 --> 00:15:04,894 「その島で 私は 登りたいときに 木に登り 186 00:15:05,003 --> 00:15:09,131 泳ぎたいときに 海で泳ぎ 眠りたいときに 眠る」 187 00:15:09,131 --> 00:15:15,137 「その島で 私は私だけがいなくなった街のことを 考える」 188 00:15:15,137 --> 00:15:18,140 「子供は いつものように 学校に行く」 189 00:15:18,140 --> 00:15:21,143 「大人は いつものように 会社に行く」 190 00:15:21,143 --> 00:15:25,147 「お母さんは いつものように ご飯を食べる」 191 00:15:25,147 --> 00:15:32,154 「私は 私だけがいない街のことを 考えると 気持ちが軽くなる」 192 00:15:32,154 --> 00:15:36,158 「遠く 遠くへ行きたい」 193 00:15:36,158 --> 00:15:39,234 《雛月の作文は 紛れもなく SOSだ》 194 00:15:39,289 --> 00:15:42,164 ≪(ドアの開く音) ≪(佐知子)ただいま。 195 00:15:42,679 --> 00:15:44,899 いただきます。 うん? 196 00:15:44,954 --> 00:15:48,294 《たぶん ケンヤは 俺が 恋愛感情なんかじゃなく 197 00:15:48,411 --> 00:15:52,174 文集を読んで 雛月に 関心を持ったと思っている》 198 00:15:52,845 --> 00:15:55,041 お母さん。 何? 199 00:15:55,072 --> 00:15:58,180 誕生日さ 友達 呼んで パーティー やっていい? 200 00:15:58,180 --> 00:16:00,182 う… うん いいよ。 201 00:16:00,182 --> 00:16:03,185 でも このうちじゃ 大勢は 入れないべさ。 202 00:16:03,185 --> 00:16:05,187 大丈夫。 5人くらい。 203 00:16:05,187 --> 00:16:08,552 あんたが そんなこと言うの 初めてだね。 204 00:16:08,701 --> 00:16:11,799 おっきいケーキ 買うべか? うん。 ありがとう。 205 00:16:11,908 --> 00:16:17,067 《俺が 今 なすべきことは 雛月に もっと踏み込むことだ》 206 00:16:18,134 --> 00:16:20,943 《俺が 過去にやらなかった アクションを起こす》 207 00:16:21,162 --> 00:16:27,143 《それによって 雛月の行動を変えてこの先 俺の周りで起こる事件を 回避する》 208 00:16:27,458 --> 00:16:30,143 《それを ずっと 繰り返していけば…》 209 00:16:32,148 --> 00:16:34,150 ≪(佐知子)悟 起きてる? 210 00:16:34,616 --> 00:16:39,155 5人って あんた 彼女でも できた? 211 00:16:39,155 --> 00:16:44,160 何だ。 寝てるの? 《妖怪め》 212 00:16:44,160 --> 00:16:46,162 《そういや 思い出した》 213 00:16:46,162 --> 00:16:49,959 《俺は このおふくろの サトリみたいな観察眼が嫌で 214 00:16:50,060 --> 00:16:53,169 文集 見せなかったんだ》 215 00:16:53,169 --> 00:16:56,172 《俺は 何 書いたんだっけ?》 216 00:16:56,172 --> 00:16:59,175 (チャイム) 217 00:16:59,175 --> 00:17:01,176 (児童) よーし。 帰って ドラクエやろう! 218 00:17:01,201 --> 00:17:01,906 (児童)俺も! 219 00:17:01,963 --> 00:17:05,181 (カズ)また 雪か。アジト 行けねえな。 (オサム)あっ。 220 00:17:05,507 --> 00:17:08,444 悟。 雛月 帰っちゃうよ。 いいの? 221 00:17:08,531 --> 00:17:10,793 オサム。 いいんだ ケンヤ。 222 00:17:10,887 --> 00:17:13,389 追っ掛けるから。 オサム ありがとう。 したっけ! 223 00:17:13,577 --> 00:17:15,884 したっけ! (カズ)したっけ! 224 00:17:15,946 --> 00:17:20,125 おお…。 (ヒロミ)悟君 大胆だな~。 225 00:17:22,131 --> 00:17:26,494 《走らなくたって 雛月が どこにいるかは 分かってる》 226 00:17:27,136 --> 00:17:32,281 《おそらく 母親から 虐待を受けている雛月は 家に帰りたくなくて 227 00:17:32,609 --> 00:17:36,145 いつも 暗くなるまで あの公園にいるんだ》 228 00:17:36,145 --> 00:17:41,145 《俺は ただ 変な女って思ってたっけ》 229 00:17:47,156 --> 00:17:50,159 ≪雛月! 230 00:17:50,499 --> 00:17:53,432 (雛月)藤沼…。 何してんの? こんなとこで。 231 00:17:53,643 --> 00:17:58,162 俺のせりふだろ それ。 友達になりたいって言っただろ。 232 00:18:00,169 --> 00:18:04,173 人殺しは できないけど…。 冗談に決まってるべさ。 233 00:18:04,277 --> 00:18:07,176 《うわっ…。 俺の苦手なタイプ》 234 00:18:07,176 --> 00:18:11,266 藤沼ってさ 何か ふりをしてるでしょ? 235 00:18:11,500 --> 00:18:13,224 えっ? 笑ってるふり。 236 00:18:13,356 --> 00:18:20,122 優しいふり。 心配しているふり…。 別に 悪いことだって思わないよ。 237 00:18:20,122 --> 00:18:25,122 人のこと 言えないけど 藤沼の顔が見えない。 238 00:18:27,129 --> 00:18:31,133 そのとおりだと思うよ。 俺は 演じてる。 239 00:18:31,133 --> 00:18:34,908 人に好かれたい… 友達が欲しい… 240 00:18:35,025 --> 00:18:38,640 人と接するのが苦手な自分に 何ができるって考えたら… 241 00:18:40,522 --> 00:18:45,147 俺の方が みんなのことを 好きになろうって思ったんだ。 242 00:18:45,147 --> 00:18:49,147 そしたら 演じるのが 少し楽になった。 243 00:18:51,153 --> 00:18:57,159 うん。 私も演じているうちに 本当になる気がするよ。 244 00:18:57,435 --> 00:19:01,138 (愛梨)《口に出して言ってるうちに 本当になる気がする》 245 00:19:01,163 --> 00:19:05,455 《懐かしいと感じた 愛梨の言葉と同じ?》 246 00:19:06,025 --> 00:19:12,108 《みんな 何かを手に入れるために 我慢して 努力して スキルを身に付ける》 247 00:19:12,108 --> 00:19:19,115 《自分を奮い立たせて…》 《雛月も そうなんじゃないか? 今 きっと 耐えてる》 248 00:19:19,115 --> 00:19:22,118 《俺とは 真逆で 無関心を装ってる》 249 00:19:22,118 --> 00:19:25,405 《何も感じない自分を 演じようとしている》 250 00:19:25,997 --> 00:19:31,127 《でも たかが 10歳の女の子が そんなに強いわけない》 251 00:19:31,127 --> 00:19:34,664 雛月 これ もらってくれる? えっ? 252 00:19:35,647 --> 00:19:39,135 バースデーパーティーやるんだ。 来てよ。 253 00:19:39,135 --> 00:19:42,138 わ… 私が行ってもいいの? 254 00:19:42,138 --> 00:19:44,140 他にも 人 いっぱい来るんでしょ? 255 00:19:44,140 --> 00:19:48,140 まだ 分かんない。 最初に 雛月に渡そうって 決めてたから。 256 00:19:50,146 --> 00:19:54,150 3月2日だから。 えっ? 257 00:19:54,150 --> 00:19:57,153 来てくれるよね? 258 00:19:57,153 --> 00:19:59,155 あっ うん…。 259 00:19:59,735 --> 00:20:02,647 藤沼 手 冷たくない? 260 00:20:02,764 --> 00:20:05,557 ああ… まあ 冷たいけど。 261 00:20:05,877 --> 00:20:08,747 手袋 どっかに 置き忘れちゃったみたいなんだ。 262 00:20:12,101 --> 00:20:15,104 えっ… あっ…。 263 00:20:15,452 --> 00:20:21,110 《おい 29歳 しっかりしろ。 何 照れてんだよ》 264 00:20:21,110 --> 00:20:24,113 藤沼 もう いいよ。 あっ…。 265 00:20:24,113 --> 00:20:27,116 ヘヘヘッ。 俺の方が 少し 手 おっきいね。 266 00:20:27,116 --> 00:20:28,766 バカなの? 267 00:20:30,119 --> 00:20:36,321 でもさ最近の藤沼は 少し 話しやすい。 268 00:20:36,837 --> 00:20:37,891 《まあ…》 269 00:20:38,127 --> 00:20:41,130 雛月に 嘘をつかないって 決めたからな。 270 00:20:41,130 --> 00:20:44,130 《声に出てた…》 271 00:20:46,135 --> 00:20:51,140 ひ… 雛月! したっけ! また あしたな! 272 00:20:51,140 --> 00:20:54,140 《あいつも 手袋してなかったな》 273 00:20:57,146 --> 00:21:02,904 《ここが 18年前 雛月が 最後に目撃された場所》 274 00:21:03,310 --> 00:21:07,848 《遺体が見つかるのは 雪が解けた後だったはず》 275 00:21:09,158 --> 00:21:17,166 こんな公園で 雛月を 独りぼっちにさせない… 俺は。 276 00:21:17,166 --> 00:21:20,169 《俺は 未来を変えたい》