1 00:02:09,053 --> 00:02:12,056 (八代)<一つ 昔の話をしようか> 2 00:02:12,056 --> 00:02:16,060 <僕が 小学6年生だったころの話だ> 3 00:02:16,060 --> 00:02:18,062 <あるとき クラスメートの女子が➡ 4 00:02:18,062 --> 00:02:23,067 ハムスターが 7~8匹入った箱を 僕のところに持ってきた> 5 00:02:23,067 --> 00:02:26,070 <不注意から繁殖させてしまい➡ 6 00:02:26,070 --> 00:02:28,072 それ以上 飼うことができなくなって➡ 7 00:02:28,072 --> 00:02:30,074 途方に暮れていた> 8 00:02:30,074 --> 00:02:33,077 <引き取った僕は うちに帰ると➡ 9 00:02:33,077 --> 00:02:38,082 果実酒用の大瓶に水を入れて ハムスターを 全て中に落とした> 10 00:02:38,082 --> 00:02:42,086 <3時間後 夕食を終えて 部屋に戻った僕は➡ 11 00:02:42,086 --> 00:02:44,088 その光景に 目を奪われた> 12 00:02:44,088 --> 00:02:50,094 <そこには 力尽きて浮いている 他のハムスターの上を渡り歩く➡ 13 00:02:50,094 --> 00:02:52,096 1匹のハムスターがいた> 14 00:02:52,096 --> 00:02:55,099 <正直 しびれた> 15 00:02:55,099 --> 00:02:59,103 <僕は そいつをスパイスと名付け 飼育することにした> 16 00:02:59,103 --> 00:03:01,105 <その光景を見たとき➡ 17 00:03:01,105 --> 00:03:05,043 僕は 『蜘蛛の糸』という 短編小説を思い出した> 18 00:03:05,043 --> 00:03:08,046 <知っているかな? 悪行の限りを尽くして➡ 19 00:03:08,046 --> 00:03:11,049 地獄に落とされた カンダタという男に➡ 20 00:03:11,049 --> 00:03:15,053 1匹の蜘蛛を助けたという 生前 唯一の善行によって➡ 21 00:03:15,053 --> 00:03:19,057 釈迦が極楽から 蜘蛛の糸を垂らしてやった> 22 00:03:19,057 --> 00:03:22,060 <カンダタは 極楽を目指して 登り始めるが➡ 23 00:03:22,060 --> 00:03:26,064 他の亡者たちが 後を追ってくると 次々と蹴落とした> 24 00:03:26,064 --> 00:03:28,066 <すると…> 25 00:03:28,066 --> 00:03:34,072 <糸は切れ カンダタは 再び 地獄へと落ちていった> 26 00:03:34,072 --> 00:03:37,075 <こんな話 信じてもらえるとは 思わないんだけど➡ 27 00:03:37,075 --> 00:03:39,077 あえて言うよ> 28 00:03:39,077 --> 00:03:42,080 <いや 君なら 分かってくれるかもしれない> 29 00:03:42,080 --> 00:03:45,083 <スパイスと出会って以来➡ 30 00:03:45,083 --> 00:03:48,086 僕には 蜘蛛の糸が 見えるようになった> 31 00:03:48,086 --> 00:03:52,090 <それが見えた人間を 殺してきた> 32 00:03:52,090 --> 00:03:57,095 <だけど あるとき 一人の少年が 僕の計画を阻止した> 33 00:03:57,095 --> 00:04:03,034 <そして その少年の頭の上にも 蜘蛛の糸が現れた> 34 00:04:03,034 --> 00:04:05,036 (悟)八代! 35 00:04:05,036 --> 00:04:08,039 ≪俺は お前の未来を知ってるぞ! 36 00:04:08,039 --> 00:04:12,043 <しかし 彼は 死ぬことはなかった> 37 00:04:12,043 --> 00:04:16,047 <僕は そいつに スパイスと名付けて➡ 38 00:04:16,047 --> 00:04:19,050 観察することにした> 39 00:04:19,050 --> 00:04:23,054 <それが君だよ 悟> 40 00:04:23,054 --> 00:04:33,054 ♬~ 41 00:08:16,420 --> 00:08:20,424 (佐知子) お会計は 987円になります。➡ 42 00:08:20,424 --> 00:08:23,427 ありがとうございます。 43 00:08:23,427 --> 00:08:43,447 ♬~ 44 00:08:43,447 --> 00:09:03,467 ♬~ 45 00:09:03,467 --> 00:09:10,474 ♬~ 46 00:09:10,474 --> 00:09:14,474 (佐知子)《そういえば 悟が いつか言ってたっけ》 47 00:09:16,480 --> 00:09:21,419 《ホントはさ 上野には 電車1本で行けるんだ》 48 00:09:21,419 --> 00:09:23,421 (佐知子)《ホントだ》➡ 49 00:09:23,421 --> 00:09:27,425 《あの言葉は 何だったんだべ…》 50 00:09:27,425 --> 00:09:47,445 ♬~ 51 00:09:47,445 --> 00:10:07,465 ♬~ 52 00:10:07,465 --> 00:10:15,465 ♬~ 53 00:10:18,409 --> 00:10:21,409 (佐知子)おはよう 悟。 54 00:10:29,420 --> 00:10:34,425 (北村)うん 驚きだ。 とても 15年 眠っていたとは…。 55 00:10:34,425 --> 00:10:38,429 じゅう… ご… ね…。 56 00:10:38,429 --> 00:10:40,431 (北村)ほう… 声が出たね。➡ 57 00:10:40,431 --> 00:10:43,431 こりゃ リハビリを始める日も 遠くなさそうだ。 58 00:10:45,436 --> 00:10:49,440 <15年もの間 毎日 4時間かけて➡ 59 00:10:49,440 --> 00:10:54,445 お母さんは 僕の体を ケアし続けてくれたそうだ> 60 00:10:54,445 --> 00:10:59,450 <3年ほど前からは EMSという装置を使い➡ 61 00:10:59,450 --> 00:11:02,453 僕が目覚める日に備えていた> 62 00:11:02,453 --> 00:11:06,457 <関節のケア 筋肉のケア> 63 00:11:06,457 --> 00:11:10,461 <小5のころ 139cmだった 僕の身長は➡ 64 00:11:10,461 --> 00:11:14,398 169cmになっていた> 65 00:11:14,398 --> 00:11:17,401 <北村先生は 「お母さんのおかげ」と➡ 66 00:11:17,401 --> 00:11:21,405 「あり得ない」を 交互に連発していた> 67 00:11:21,405 --> 00:11:25,409 (北村)さて 悟君 そろそろ頃合いだと思う。 68 00:11:25,409 --> 00:11:27,411 次の質問に答えてくれ。 69 00:11:27,411 --> 00:11:32,416 君が眠りにつく前のことで 最後に覚えていることは 何かな? 70 00:11:32,416 --> 00:11:35,416 (悟)最後に 覚えていること…。 71 00:11:41,425 --> 00:11:43,427 《あれ?》 72 00:11:43,427 --> 00:11:45,429 《あれ?》 73 00:11:45,429 --> 00:11:47,429 《何だっけ?》 74 00:11:50,434 --> 00:11:55,434 <その記憶は 固く閉ざされた扉に 阻まれていた> 75 00:11:57,441 --> 00:11:59,441 (北村)見てみるかい? 76 00:12:02,446 --> 00:12:04,448 驚かないね。 えっ? 77 00:12:04,448 --> 00:12:08,452 11歳のころとは だいぶ 顔も変わってるはずなんだけど。 78 00:12:08,452 --> 00:12:11,455 まあ 記憶が 混乱しているわけだし➡ 79 00:12:11,455 --> 00:12:15,393 自分というものに対する認識に 多少 誤差が出てるのかも。 80 00:12:15,393 --> 00:12:18,396 <そのときは そうなのかな くらいに思っていた> 81 00:12:18,396 --> 00:12:20,398 <けれど…> 82 00:12:20,398 --> 00:12:23,401 《初めて見たはずの 平成という元号にも➡ 83 00:12:23,401 --> 00:12:25,403 何も違和感を覚えなかった》 84 00:12:25,403 --> 00:12:30,408 《我慢。 心拍計。 喪失感。 仲裁》 85 00:12:30,408 --> 00:12:35,413 《全部 読める…。 いったい いつ覚えたんだ?》 86 00:12:35,413 --> 00:12:39,413 《僕は 何なんだ?》 87 00:12:42,420 --> 00:12:45,423 (佐知子)おはよう 悟。 88 00:12:45,423 --> 00:12:47,425 おはよう。 89 00:12:47,425 --> 00:12:50,428 (佐知子) 悟 お客さんが来てくれたよ。 90 00:12:50,428 --> 00:12:55,433 (ケンヤ)久しぶり 悟。 (ヒロミ)悟君 元気そうだね。 91 00:12:55,433 --> 00:12:58,436 <小林 賢也と 杉田 広美は➡ 92 00:12:58,436 --> 00:13:01,439 クラスで 特に仲の良かった2人だ> 93 00:13:01,439 --> 00:13:05,443 <ケンヤは 弁護士 ヒロミは 医師だという> 94 00:13:05,443 --> 00:13:09,447 <2人とは 他愛もない話をした> 95 00:13:09,447 --> 00:13:12,450 <ケンヤは 僕に 何か尋ねたいようだったが➡ 96 00:13:12,450 --> 00:13:15,386 お母さんに 何か 言い含められていたのだと思う> 97 00:13:15,386 --> 00:13:20,391 <その日は ただ雑談に終始した> 98 00:13:20,391 --> 00:13:24,395 したっけ。 (ヒロミ)したっけ。 99 00:13:24,395 --> 00:13:28,399 <僕の方にも聞きたいことは たくさんあったけど➡ 100 00:13:28,399 --> 00:13:30,401 どうも お母さんは➡ 101 00:13:30,401 --> 00:13:33,404 僕の過去の話題を 避けているようだ> 102 00:13:33,404 --> 00:13:37,408 <15年間 いつか目覚めると信じて➡ 103 00:13:37,408 --> 00:13:40,411 お母さんは 僕のためだけに生きてきた> 104 00:13:40,411 --> 00:13:43,414 <お母さんが そう望んでいるなら➡ 105 00:13:43,414 --> 00:13:45,414 もう思い出さなくて いいんじゃないか?> 106 00:13:50,421 --> 00:13:54,425 うっ… ああ…。 107 00:13:54,425 --> 00:13:59,430 (看護師)大丈夫かい? 今日は ここまでにしようか。 108 00:13:59,430 --> 00:14:06,437 ハァ ハァ ハァ…。 109 00:14:06,437 --> 00:14:09,440 ≪悟。 110 00:14:09,440 --> 00:14:29,393 ♬~ 111 00:14:29,393 --> 00:14:31,393 おめでとう 加代。 112 00:16:51,101 --> 00:16:53,103 (雛月)今は 結婚して 杉田 加代になったよ。 113 00:16:53,103 --> 00:16:56,106 ああ その子の父親ってヒロミ? (雛月)うん。 114 00:16:56,106 --> 00:16:59,109 ヒロミが 何か話したそうに してたのって 子供のことかな。 115 00:16:59,109 --> 00:17:02,112 (雛月)かも。 そういえば➡ 116 00:17:02,112 --> 00:17:06,116 ヒロミに似て まつげ長いね。 (雛月)うん 男の子だけどね。➡ 117 00:17:06,116 --> 00:17:13,123 名前は 未来。 未来か… いい名前だね。 118 00:17:13,123 --> 00:17:17,127 (雛月)悟…。 ホントは 抵抗あったんだ。➡ 119 00:17:17,127 --> 00:17:20,130 私たちだけ幸せになって いいんだべかって。 120 00:17:20,130 --> 00:17:22,132 (雛月)悟が眠ってしまったのは➡ 121 00:17:22,132 --> 00:17:25,135 私たちのことが 原因かもしれないのに。 122 00:17:25,135 --> 00:17:31,141 何だか… 悟を置き去りにするみたいで。 123 00:17:31,141 --> 00:17:37,147 加代 僕の運命は 僕のものだ。 君が責任を感じる必要はないよ。 124 00:17:37,147 --> 00:17:39,149 今の僕が こうなってるのは➡ 125 00:17:39,149 --> 00:17:43,153 きっと 僕自身が 望んだことの結果だ。 126 00:17:43,153 --> 00:17:47,157 15年も寝てたくせに 口が達者だね。 127 00:17:47,157 --> 00:17:49,157 えっ? ああ…。 128 00:17:51,095 --> 00:17:53,097 それでもね 悟。 独りぼっちでいることしか➡ 129 00:17:53,097 --> 00:17:55,099 想像できなかった私が➡ 130 00:17:55,099 --> 00:18:00,104 今 こうして家族といられるのは 悟がいてくれたおかげだよ。➡ 131 00:18:00,104 --> 00:18:03,107 ありがとう。 132 00:18:03,107 --> 00:18:05,109 《ありがとうか…》 133 00:18:05,109 --> 00:18:08,112 《僕は いったい何を…》 134 00:18:08,112 --> 00:18:11,115 (未来の泣き声) 135 00:18:11,115 --> 00:18:15,119 よーしよし おなかすいたの? よしよし。 136 00:18:15,119 --> 00:18:21,119 (未来の泣き声) 137 00:18:24,128 --> 00:18:27,131 悟? 大丈夫? うん。 138 00:18:27,131 --> 00:18:32,136 急に 色々 話してごめん。 疲れさせちゃったね。 139 00:18:32,136 --> 00:18:34,138 じゃあ また来るから。 140 00:18:34,138 --> 00:18:37,141 うん。 したっけ。 141 00:18:37,141 --> 00:18:51,088 ♬~ 142 00:18:51,088 --> 00:18:53,090 ≪(ドアの開く音) 143 00:18:53,090 --> 00:18:56,093 あら 悟 戻ってたの? 144 00:18:56,093 --> 00:18:59,096 ああ。 さっき 雛月が来たよ。 145 00:18:59,096 --> 00:19:04,096 うん。 私も会った。 赤ちゃん めんこかったね~。 146 00:19:06,103 --> 00:19:09,106 あのさ お母さん。 147 00:19:09,106 --> 00:19:12,109 なあに? 148 00:19:12,109 --> 00:19:15,112 あいつら また来てる。 149 00:19:15,112 --> 00:19:18,115 何? ゴシップ誌のカメラマン。 150 00:19:18,115 --> 00:19:22,119 15年間 眠ってた あんたのことを 記事にしたいんだべさ。 151 00:19:22,119 --> 00:19:25,122 ふ~ん。 ああ そういや 悟。 152 00:19:25,122 --> 00:19:29,126 何か話あるの? いや… 何でもないよ。 153 00:19:29,126 --> 00:19:33,130 ≪(ノック) (佐知子)どうぞ。 154 00:19:33,130 --> 00:19:35,132 ≪(ドアの開く音) 155 00:19:35,132 --> 00:19:38,135 こんにちは。 (佐知子)お世話になっております。 156 00:19:38,135 --> 00:19:43,140 北村先生 僕 いつごろ 歩けるようになるんですか? 157 00:19:43,140 --> 00:19:45,142 (北村)さあね 君しだいかな。 158 00:19:45,142 --> 00:19:48,145 じゃあ 今日からリハビリの量を 倍にしてください。 159 00:19:48,145 --> 00:19:51,081 えっ? 早く 外を歩きたいんです。 160 00:19:51,081 --> 00:19:54,084 あっ ああ…。 考えておくよ。 [TEL](バイブレーターの音) 161 00:19:54,084 --> 00:19:56,086 ちょっと失礼。 162 00:19:56,086 --> 00:19:59,089 (北村)ええ。 ありがとうございます 理事。➡ 163 00:19:59,089 --> 00:20:02,092 順調に回復しています。➡ 164 00:20:02,092 --> 00:20:05,095 いつ記憶を取り戻しても おかしくない状態です。➡ 165 00:20:05,095 --> 00:20:11,101 いえ 先日もお話ししたとおり その件は お断りいたします。➡ 166 00:20:11,101 --> 00:20:14,101 私の患者は マウスではありませんので…! 167 00:20:16,106 --> 00:20:18,106 (北村)失礼します。 168 00:20:21,111 --> 00:20:25,111 (看護師)すごいじゃないか 悟君! だいぶ 手足の筋力が上がったね。 169 00:20:29,119 --> 00:20:34,119 うっ… うう…! 170 00:20:42,132 --> 00:20:46,136 うっ… うう…! 171 00:20:46,136 --> 00:20:49,156 うう…! 172 00:20:49,156 --> 00:20:52,075 (看護師)おめでとう 悟君! (看護師)すごいよ 藤沼さん!➡ 173 00:20:52,075 --> 00:20:55,078 本当に歩ききるなんて。 (看護師)よく頑張ったね。 174 00:20:55,078 --> 00:20:58,078 ハァ ハァ ハァ…。 175 00:21:08,091 --> 00:21:12,095 (佐知子)悟 ケンヤ君が お見舞いに来てくれたわよ。 176 00:21:12,095 --> 00:21:15,098 やあ ケンヤ。 (ケンヤ)こんな時間に ごめんよ。 177 00:21:15,098 --> 00:21:17,100 わざわざ来てくれて ありがとう。 178 00:21:17,100 --> 00:21:19,100 (澤田)こんにちは 悟君。 179 00:21:21,104 --> 00:21:23,106 初めまして…。 180 00:21:23,106 --> 00:21:27,110 (澤田)お母さんの元同僚でね 君が小学校に上がる前に➡ 181 00:21:27,110 --> 00:21:30,113 何度か会ったことがあるんだが。 はあ…。 182 00:21:30,113 --> 00:21:35,113 もう20年以上前だもの いくら何でも 覚えてないべさ。 183 00:21:40,123 --> 00:21:44,123 (ケンヤ)じゃあ また来るから。 (澤田)お大事に。 184 00:21:46,129 --> 00:21:50,067 (澤田)15年も待ったんだ。 いまさら焦っても仕方ないさ。➡ 185 00:21:50,067 --> 00:21:53,067 まっ ゆっくりやろう。 (ケンヤ)ええ。 186 00:21:58,075 --> 00:22:00,075 ん? 187 00:22:02,079 --> 00:22:04,079 こんにちは。 188 00:22:06,083 --> 00:22:10,087 そうか 久美ちゃん 再来週 手術なのか。 189 00:22:10,087 --> 00:22:14,091 (久美)お姉ちゃんから 骨髄っていう血をもらうの。 190 00:22:14,091 --> 00:22:17,094 それで治るんだって。 191 00:22:17,094 --> 00:22:20,094 でもね… 怖いんだ。 192 00:22:23,100 --> 00:22:26,103 (久美) 《15年も眠ってたって 本当?》 193 00:22:26,103 --> 00:22:30,107 久美ちゃんが この病院に来てから もう3カ月くらいたつね。 194 00:22:30,107 --> 00:22:32,109 うん。 195 00:22:32,109 --> 00:22:36,113 久美ちゃんに カッコイイところ 見せようって頑張ってきたからな。 196 00:22:36,113 --> 00:22:39,113 いなくなると 張り合いなくなるよ。 197 00:22:46,123 --> 00:22:48,125 勇気。 198 00:22:48,125 --> 00:22:50,060 えっ? 199 00:22:50,060 --> 00:22:54,064 勇気の出し方 教えようか? 200 00:22:54,064 --> 00:22:57,067 大切な人の笑顔を 思い浮かべるんだ。 201 00:22:57,067 --> 00:23:00,067 もちろん 君も笑顔でね。 202 00:23:03,073 --> 00:23:05,075 (男性)時の放浪者。➡ 203 00:23:05,075 --> 00:23:12,082 15年間 眠ってた男の幼女趣味。 心は子供 体は大人 退院間近!?➡ 204 00:23:12,082 --> 00:23:14,084 ってのは どうよ? (男性)いいね。 205 00:23:14,084 --> 00:23:16,153 うわっ! 206 00:23:16,153 --> 00:23:22,092 ≪病院内で 一般人の盗撮。 名誉毀損。 住居侵入。➡ 207 00:23:22,092 --> 00:23:24,094 じゅうぶん 刑事処罰の対象になる。➡ 208 00:23:24,094 --> 00:23:28,098 さっさと出ていきたまえ。 209 00:23:28,098 --> 00:23:32,102 すっごく奇麗な お花だったんだよ。 210 00:23:32,102 --> 00:23:34,104 西園さん! こんにちは。 211 00:23:34,104 --> 00:23:36,104 やあ 久美ちゃん。 212 00:23:38,108 --> 00:23:42,112 (西園)藤沼 悟君。 えっ? ええ。 213 00:23:42,112 --> 00:23:45,115 (西園)僕だよ。 忘れてしまったかな?➡ 214 00:23:45,115 --> 00:23:49,136 いや 僕の方も だいぶ 変わったからな。➡ 215 00:23:49,136 --> 00:23:53,056 ほら 小学校5年生のとき 担任だった➡ 216 00:23:53,056 --> 00:23:55,056 八代 学だよ。 217 00:23:57,060 --> 00:24:00,063 (八代)今は 西園と名乗っているんだ。➡ 218 00:24:00,063 --> 00:24:03,066 下の名前も 「まなぶ」にした。 219 00:24:03,066 --> 00:24:06,069 どうして 名前を変えたんですか? 220 00:24:06,069 --> 00:24:10,073 (八代)実は 5年前に結婚してね。 婿養子に入ったんだ。 221 00:24:10,073 --> 00:24:13,076 へぇ…。 (八代)妻のお父さんは➡ 222 00:24:13,076 --> 00:24:15,078 長く 市議会議員を やっていたんだが➡ 223 00:24:15,078 --> 00:24:17,080 3年前に亡くなってね。➡ 224 00:24:17,080 --> 00:24:21,084 その地盤を引き継ぐ形で 市議になった。➡ 225 00:24:21,084 --> 00:24:25,088 そのタイミングで 下の名前も 読みやすいように変えたんだ。 226 00:24:25,088 --> 00:24:29,092 じゃあ 今は 政治家なの? (八代)まだ1年生議員だけどね。 227 00:24:29,092 --> 00:24:32,095 へぇ~ でも 八代先生なら➡ 228 00:24:32,095 --> 00:24:34,097 立派な政治家に なれそうな気がする。 229 00:24:34,097 --> 00:24:37,100 (八代)ハハハハ…。➡ 230 00:24:37,100 --> 00:24:42,105 久美ちゃんとは 白血病の チャリティーイベントで知り合ってね。➡ 231 00:24:42,105 --> 00:24:46,109 たまたま この病院の理事が 知人だったんで 紹介したんだ。 232 00:24:46,109 --> 00:24:48,111 そうだったんですか。 233 00:24:48,111 --> 00:24:51,047 (八代)君が目覚めたことは もっと前に知ったんだけどね。➡ 234 00:24:51,047 --> 00:24:54,047 すっかり お見舞いが 遅くなってしまった。 235 00:24:56,052 --> 00:24:58,054 今日は わざわざ僕のために? 236 00:24:58,054 --> 00:25:03,059 (八代)この15年間 君が 目覚めるのを心待ちにしていた。 237 00:25:03,059 --> 00:25:06,062 あっ… ありがとう。 238 00:25:06,062 --> 00:25:09,065 (八代) 君とは 色々あったじゃないか。 239 00:25:09,065 --> 00:25:12,068 ごめんなさい 僕…。 240 00:25:12,068 --> 00:25:15,071 (八代)ああ 聞いてるよ。 241 00:25:15,071 --> 00:25:19,075 まだ記憶が 完全には 戻ってないんだろ? 242 00:25:19,075 --> 00:25:21,075 おいおい 思い出していけばいい。 243 00:25:26,082 --> 00:25:46,102 ♬~ 244 00:25:46,102 --> 00:26:02,052 ♬~ 245 00:26:02,052 --> 00:26:04,054 (八代)やあ。 246 00:26:04,054 --> 00:26:06,056 八代先生。 247 00:26:06,056 --> 00:26:08,058 君も 久美ちゃんのところに? 248 00:26:08,058 --> 00:26:10,060 ええ。 あさって手術で➡ 249 00:26:10,060 --> 00:26:13,063 自由に会えるのは 今日までだって聞いたから。 250 00:26:13,063 --> 00:26:16,066 (八代)ああ 僕も 今 会ってきたところだ。 251 00:26:16,066 --> 00:26:19,069 といっても よく眠っていて 話せなかったがね。 252 00:26:19,069 --> 00:26:23,073 そうですか。 じゃあ 後にしようかな。 253 00:26:23,073 --> 00:26:27,077 せっかくだし ちょっと話しませんか? 254 00:26:27,077 --> 00:26:29,079 (八代)ああ。 ゴシップ誌のやつらに➡ 255 00:26:29,079 --> 00:26:32,079 邪魔をされても あれだし 場所を変えようか。 256 00:26:35,085 --> 00:26:38,085 (八代) 実は いい場所を見つけたんだ。 257 00:26:43,093 --> 00:26:46,093 知らなかっただろ? こんなエレベーターがあるなんて。 258 00:26:48,098 --> 00:26:51,098 ちょっとした冒険じゃないか。 259 00:26:58,108 --> 00:27:01,108 屋上を押してもらっていいかい? 260 00:27:07,117 --> 00:27:12,117 ≪(物音) 261 00:27:20,130 --> 00:27:22,132 残念。 262 00:27:22,132 --> 00:27:25,135 晴れていたら 夕日が奇麗なんだけどな。 263 00:27:25,135 --> 00:27:29,139 でも ここなら 変なカメラマンも来ないだろう。 264 00:27:29,139 --> 00:27:34,144 ホントは 立ち入り禁止だから 誰にも言うなよ。 265 00:27:34,144 --> 00:27:37,147 そういえば 悟も よく ケンヤやヒロミたちと➡ 266 00:27:37,147 --> 00:27:42,152 アジトへ行こうって 秘密基地ごっこをしてたよな。 267 00:27:42,152 --> 00:27:44,152 八代。 268 00:27:49,175 --> 00:27:51,094 俺の記憶は➡ 269 00:27:51,094 --> 00:27:53,094 戻っているぞ。 270 00:28:01,104 --> 00:28:11,104 ♬~