1 00:00:19,019 --> 00:00:21,021 フッ… やはりおもしろいな お前は。 2 00:00:21,021 --> 00:00:23,023 程よく狂っている。 3 00:00:23,023 --> 00:00:25,359 しかも 無軌道な狂い方ではない。 4 00:00:25,359 --> 00:00:28,195 譲れぬ一点に特化した 狂い方だ。 5 00:00:28,195 --> 00:00:31,031 なんか けなされてる気がする。 6 00:00:31,031 --> 00:00:33,867 何を言う 褒めているのだぞ。 7 00:00:33,867 --> 00:00:38,205 問おう 汝 力を欲すか? 8 00:00:38,205 --> 00:00:41,041 まぁ あれば。 9 00:00:41,041 --> 00:00:43,043 聞き方を変えよう。 10 00:00:43,043 --> 00:00:45,379 もっと魔法が欲しいか? 11 00:00:45,379 --> 00:00:47,381 欲しい! 12 00:02:28,015 --> 00:02:31,852 お坊ちゃま? どうかなさいましたか? 13 00:02:31,852 --> 00:02:35,155 ん… え? 14 00:02:47,034 --> 00:02:49,036 《ど どこだ ここは? 15 00:02:49,036 --> 00:02:53,040 たしか さっきまで 仕事終わりの晩酌を…》 16 00:02:56,877 --> 00:02:58,879 あっ お坊ちゃま? 17 00:02:58,879 --> 00:03:01,882 えっ? えぇ~!? 18 00:03:01,882 --> 00:03:04,384 《俺の顔… だよな? 19 00:03:04,384 --> 00:03:06,386 こ… 子ども!?》 20 00:03:06,386 --> 00:03:09,389 (チャールズ)何をしている。 21 00:03:09,389 --> 00:03:13,894 リアム 五男とはいえ お前もハミルトン家の一員だ。 22 00:03:13,894 --> 00:03:17,330 キョロキョロせず 落ち着いて構えていろ。 23 00:03:17,330 --> 00:03:19,100 《リアム? 俺の名前か?》 24 00:03:19,100 --> 00:03:23,003 旦那様も 今日は機嫌がよさそうですね。 25 00:03:23,003 --> 00:03:25,005 《えっ あれで?》 26 00:03:25,005 --> 00:03:27,841 ご子息ばかりのハミルトン伯爵家に> 27 00:03:27,841 --> 00:03:30,844 ようやく お生まれになった ご息女ですから。 28 00:03:30,844 --> 00:03:32,846 《伯爵家?》 29 00:03:32,846 --> 00:03:35,182 妹君のお誕生お祝いパーティー> 30 00:03:35,182 --> 00:03:38,018 リアム様も楽しんでくださいね。 31 00:03:38,018 --> 00:03:40,520 あ… ハハッ。 32 00:03:40,520 --> 00:03:43,023 《夢… だよね?》 33 00:03:50,197 --> 00:03:53,200 夢… じゃなかった。 34 00:03:53,200 --> 00:03:55,368 (ノック) 35 00:03:55,368 --> 00:03:58,205 お召し物をお持ちしました。 36 00:03:58,205 --> 00:04:03,710 《この体の持ち主は どうやら リアム・ハミルトンという名で> 37 00:04:03,710 --> 00:04:06,046 伯爵家の五男らしい。 38 00:04:06,046 --> 00:04:10,550 昨夜は 妹が生まれたことを祝う パーティーだったらしいけど…。 39 00:04:10,550 --> 00:04:13,553 なんで こんなことに なっているのか> 40 00:04:13,553 --> 00:04:15,555 さっぱりわからない》 41 00:04:15,555 --> 00:04:18,325 よくお似合いです。 42 00:04:18,325 --> 00:04:21,328 広い庭だなぁ。 43 00:04:21,328 --> 00:04:24,831 見える範囲は すべて ハミルトン家の敷地ですから。 44 00:04:24,831 --> 00:04:28,001 えっ えぇ~!? 45 00:04:28,001 --> 00:04:32,172 妹が器量よしに育って 王家にでも嫁げば> 46 00:04:32,172 --> 00:04:34,841 とりあえず ハミルトン家は安泰さ。 47 00:04:34,841 --> 00:04:40,180 《リアム:彼はブルーノ。 ハミルトン家の四男で つまり 俺の兄らしい》 48 00:04:40,180 --> 00:04:42,849 それでも 没落寸前に 変わりはない。 49 00:04:42,849 --> 00:04:45,519 親父と 長男のアルブレビト兄貴は> 50 00:04:45,519 --> 00:04:48,355 相変わらず 功を焦って ピリピリしてる。 51 00:04:48,355 --> 00:04:51,358 没落寸前って? はぁ? 52 00:04:51,358 --> 00:04:53,360 国が定めた決まりだよ。 53 00:04:53,360 --> 00:04:57,030 どんな貴族も 何らかの功績を 挙げられなければ> 54 00:04:57,030 --> 00:04:59,366 三代で その地位を失う。 55 00:04:59,366 --> 00:05:03,537 三代目である 親父が 兄貴に家督を譲れば> 56 00:05:03,537 --> 00:05:06,706 その瞬間 我がハミルトン家は平民だ。 57 00:05:06,706 --> 00:05:08,875 お前 わかってなかったのか? 58 00:05:08,875 --> 00:05:12,212 わ… わかってるよ もちろん アハハ…。 59 00:05:12,212 --> 00:05:15,549 (ブルーノ)親父や兄貴は 貴族の地位にしがみつこうと> 60 00:05:15,549 --> 00:05:18,818 必死だが 俺は なるようになれと思ってる。 61 00:05:18,818 --> 00:05:21,321 まっ 気ままに やらせてもらおうかな。 62 00:05:21,321 --> 00:05:23,323 《達観してるなぁ》 63 00:05:23,323 --> 00:05:26,326 ブルーノ兄さんって たしか 13歳だよね。 64 00:05:26,326 --> 00:05:28,328 お前も もう12だ。 65 00:05:28,328 --> 00:05:30,997 そろそろ将来のことを 考えておいたほうがいいぞ。 66 00:05:30,997 --> 00:05:34,167 (ドアの開閉音) 67 00:05:34,167 --> 00:05:38,171 では 本日の授業を始めますかな。 68 00:05:38,171 --> 00:05:41,675 今日は 魔法について 学びましょう。 69 00:05:41,675 --> 00:05:43,844 魔法!? ど どうした? 70 00:05:43,844 --> 00:05:47,013 魔法を学べるの? お おう…。 71 00:05:47,013 --> 00:05:52,018 うちの倉庫にも魔導書があるだろ。 そうか 貴族だから。 72 00:05:52,018 --> 00:05:55,021 ハハ… でも 期待するな。 73 00:05:55,021 --> 00:05:58,692 魔法を使える才能なんて 百人に一人だからな。 74 00:05:58,692 --> 00:06:03,863 ただし 魔法がどういうものかは 学んでおく必要がありますぞ。 75 00:06:03,863 --> 00:06:05,865 ふ~ん…。 76 00:06:05,865 --> 00:06:09,035 ハッ ハッ ハッ…。 77 00:06:09,035 --> 00:06:11,037 あら リアムお坊ちゃま。 78 00:06:11,037 --> 00:06:14,040 書庫…。 はい? 79 00:06:14,040 --> 00:06:16,343 書庫へ案内して。 80 00:06:20,146 --> 00:06:24,150 こちらでございます。 81 00:06:24,150 --> 00:06:26,653 本の匂い…。 82 00:06:33,493 --> 00:06:36,096 初級の火炎魔法…。 83 00:06:39,100 --> 00:06:42,002 ハッ…。 84 00:06:45,005 --> 00:06:50,010 集中… 呼吸… イメージ。 85 00:06:50,010 --> 00:06:52,012 《炎!》 86 00:06:52,012 --> 00:06:54,014 出た! すごい! 87 00:06:54,014 --> 00:06:56,683 リアムお坊ちゃまに こんな才能が…。 88 00:06:56,683 --> 00:06:58,885 おめでとうございます! 89 00:07:00,854 --> 00:07:03,189 魔導書を持ち出したい? はい。 90 00:07:03,189 --> 00:07:06,026 好きにしろ 他に用はあるか? 91 00:07:06,026 --> 00:07:09,029 いえ…。 だったら 下がれ。 92 00:07:09,029 --> 00:07:11,631 私は忙しい。 93 00:07:15,368 --> 00:07:18,638 《俺なんかに 興味はないって感じだな。 94 00:07:18,638 --> 00:07:20,640 でも 許可は得たぞ!》 95 00:07:22,976 --> 00:07:26,980 《魔法は知識の集合体。 知識は武器であり> 96 00:07:26,980 --> 00:07:29,649 王族や貴族に独占されている。 97 00:07:29,649 --> 00:07:34,154 だが 今は それを自由に学べる立場なのだ》 98 00:07:40,160 --> 00:07:42,162 フレイムカッター! 99 00:07:42,162 --> 00:07:44,998 よし 書いてあるとおりだ。 100 00:07:44,998 --> 00:07:47,834 どんどん 早く出せるようになってきた。 101 00:07:47,834 --> 00:07:50,837 慣れれば 本なしで 出せるようになるらしいけど…。 102 00:07:53,506 --> 00:07:55,675 やってみろよ。 103 00:07:55,675 --> 00:07:59,346 フレイムカッター。 魔導書なしで!? 104 00:07:59,346 --> 00:08:02,682 ふぅ…。 お前 これを独学で学んだのか? 105 00:08:02,682 --> 00:08:05,018 しかも 一ヶ月で? うん。 106 00:08:05,018 --> 00:08:07,854 ちょ ちょっと! その本 見せてみろ。 107 00:08:07,854 --> 00:08:13,360 《この本に秘密が? いや 普通の魔導書に見えるが…》 108 00:08:16,196 --> 00:08:18,965 ぐぬぬ…。 109 00:08:18,965 --> 00:08:20,967 ぬう! 110 00:08:20,967 --> 00:08:22,969 すごいな お前。 111 00:08:22,969 --> 00:08:24,971 魔法の才能があるヤツでも> 112 00:08:24,971 --> 00:08:27,807 覚えるまで 1年はかかる って話だぞ。 113 00:08:27,807 --> 00:08:33,646 《もともと この体… リアムには 魔法の才能があったってことか》 114 00:08:33,646 --> 00:08:36,483 魔法が使えれば 王国のそれなりの地位に> 115 00:08:36,483 --> 00:08:40,153 取り立てられるかもしれない。 出世できるかもな。 116 00:08:40,153 --> 00:08:43,990 そうなんだ? お前 そんなに頑張って> 117 00:08:43,990 --> 00:08:48,161 ハミルトンの家督でも狙ってるのか? えっ 跡取りってこと? 118 00:08:48,161 --> 00:08:50,663 そんなつもりは 全然ないけど。 119 00:08:50,663 --> 00:08:54,868 せいぜい アルブレビトの兄貴に 目をつけられないことだな。 120 00:08:58,505 --> 00:09:02,675 初級の火炎魔法は全部覚えた! 次は氷結魔法だ。 121 00:09:02,675 --> 00:09:05,678 くぅ~ 楽しい! (チャールズ)リアム。 122 00:09:05,678 --> 00:09:08,181 えっ! あっ…。 123 00:09:10,850 --> 00:09:13,686 魔法が使えるそうだな。 あっ はい。 124 00:09:13,686 --> 00:09:15,688 見せてみろ。 125 00:09:18,625 --> 00:09:22,796 なるほど だが この程度か。 126 00:09:22,796 --> 00:09:25,465 あの 氷結魔法は これからですが> 127 00:09:25,465 --> 00:09:27,634 火炎魔法なら。 128 00:09:27,634 --> 00:09:31,304 魔導書なしで!? 初級の魔法なら> 129 00:09:31,304 --> 00:09:33,640 全部マスターしました。 130 00:09:33,640 --> 00:09:36,142 これを一ヶ月で…。 131 00:09:36,142 --> 00:09:41,981 ハッハッハ… 天は我に味方した! おめでとうございます。 132 00:09:41,981 --> 00:09:45,485 リアムよ 欲しい魔導書があれば 遠慮なく言え。 133 00:09:45,485 --> 00:09:47,487 本当ですか!? 134 00:09:47,487 --> 00:09:50,824 《こんなうれしそうな顔 初めて見たな》 135 00:09:50,824 --> 00:09:52,992 入れ! (ノック) 136 00:09:52,992 --> 00:09:55,328 (ドアが開く音) 137 00:09:55,328 --> 00:09:58,665 例の男が。 なに!? 私の領地に? 138 00:09:58,665 --> 00:10:01,668 至急 兵を集めろ! ん? 139 00:10:05,338 --> 00:10:07,841 何があったんだろう? 140 00:10:07,841 --> 00:10:10,677 まっ 欲しい魔導書を 集めてくれるらしいし> 141 00:10:10,677 --> 00:10:13,012 この調子で… おっ! 142 00:10:13,012 --> 00:10:17,183 誰? ハミルトンの息子… か。 143 00:10:17,183 --> 00:10:20,353 うん リアム・ハミルトンっていう…。 144 00:10:20,353 --> 00:10:24,023 ドジったな 俺も。 まぁ これも運命。 145 00:10:24,023 --> 00:10:26,359 さっ 好きにしろ。 146 00:10:26,359 --> 00:10:28,361 えっと… 何を? 147 00:10:28,361 --> 00:10:31,197 俺を 捕まえにきたんじゃないのか? 148 00:10:31,197 --> 00:10:33,867 なんで? 149 00:10:33,867 --> 00:10:37,036 ハッ… 神経がとがりすぎてたか。 150 00:10:37,036 --> 00:10:39,873 そうだな こんな子どもが。 151 00:10:39,873 --> 00:10:43,877 魔法を勉強してるのか? えっ? うん。 152 00:10:43,877 --> 00:10:49,549 初級の魔法か。 地道に繰り返して 身につけるのが いちばんだ。 153 00:10:49,549 --> 00:10:52,886 うん だから これから 練習しようと思って。 154 00:10:52,886 --> 00:10:55,688 そうか 頑張れよ。 はぁ…。 155 00:10:58,892 --> 00:11:01,895 もっと効率のいいやり方を 知りたくないか? 156 00:11:01,895 --> 00:11:04,063 えっ? 157 00:11:04,063 --> 00:11:07,367 効率のいい やり方って? こういうことだ。 158 00:11:10,236 --> 00:11:13,740 えぇ!? 異なる魔法を5つ同時に? 159 00:11:13,740 --> 00:11:18,511 どうだ? 全部まとめてやれば 時間が短縮できるだろ? 160 00:11:18,511 --> 00:11:21,681 すごい! どうすれば そんなことができるんですか? 161 00:11:21,681 --> 00:11:25,184 教えてほしいか? はい お願いします! 162 00:11:25,184 --> 00:11:27,687 フフッ… いいね 君! 163 00:11:27,687 --> 00:11:31,357 貴族にありがちな 無駄なプライドが染みついてないな。 164 00:11:31,357 --> 00:11:33,359 ハッハッハ…。 165 00:11:33,359 --> 00:11:35,695 《だって中身は 貴族じゃないから》 166 00:11:35,695 --> 00:11:41,534 地面に図形を描いてみろ。 右手で円 左手で四角 同時にだ。 167 00:11:41,534 --> 00:11:43,836 はぁ…。 168 00:11:48,207 --> 00:11:51,878 お~ うまいな。 それができるなら> 169 00:11:51,878 --> 00:11:53,880 要領は同じだ。 170 00:11:53,880 --> 00:11:56,683 左手と右手で 別の魔法を使ってみろ。 171 00:11:59,052 --> 00:12:03,056 《右手でフレイムカッター 左手でファイヤーボール。 172 00:12:03,056 --> 00:12:09,062 集中… 呼吸… イメージし 同時に解き放つ!》 173 00:12:12,732 --> 00:12:17,837 なるほど! はぁ…。 174 00:12:17,837 --> 00:12:20,506 おもしろい… 実におもしろいな。 175 00:12:20,506 --> 00:12:22,508 《俺は知らなかった。 176 00:12:22,508 --> 00:12:25,345 これが 百万人に一人の> 177 00:12:25,345 --> 00:12:28,147 秘法と呼ばれる テクニックだということを》 178 00:12:33,353 --> 00:12:36,856 今度は 3つ同時にやってみろ。 わかりました。 179 00:12:36,856 --> 00:12:39,192 フレイムカッター> 180 00:12:39,192 --> 00:12:41,361 ファイヤーボール> 181 00:12:41,361 --> 00:12:43,696 ホットフロア! 182 00:12:43,696 --> 00:12:46,366 できた! あっ ダメだった…。 183 00:12:46,366 --> 00:12:49,202 いや いい。 成功だ。 184 00:12:49,202 --> 00:12:51,537 今は魔力が足りなかっただけだ。 185 00:12:51,537 --> 00:12:54,540 この技法は 何倍も 魔力を消費するからな。 186 00:12:54,540 --> 00:12:57,377 そうなんだ。 こんな短時間で> 187 00:12:57,377 --> 00:12:59,879 3つ起動は とんでもないことだ。 188 00:12:59,879 --> 00:13:02,382 あとは 魔力を扱うコツだが…。 189 00:13:02,382 --> 00:13:05,184 そこに座って。 はい。 190 00:13:11,057 --> 00:13:14,394 この数字が何かわかるか? 191 00:13:14,394 --> 00:13:18,598 えっと… 2 3 5…。 192 00:13:20,833 --> 00:13:22,835 素数? 正解! 193 00:13:22,835 --> 00:13:25,004 さすがは貴族 ちゃんと学んでるな。 194 00:13:25,004 --> 00:13:27,340 《ちょうど習ったばかりだ》 195 00:13:27,340 --> 00:13:31,511 答えから言うと この技法は 素数の数でしか発動しない。 196 00:13:31,511 --> 00:13:34,514 なぜですか? さあな わからない。 197 00:13:34,514 --> 00:13:38,351 気になるなら いずれ お前が解き明かせ。 はぁ…。 198 00:13:38,351 --> 00:13:42,522 順調に覚えていくと まず4で つまずく。 199 00:13:42,522 --> 00:13:44,857 どうやっても成功しないからだ。 200 00:13:44,857 --> 00:13:48,194 (リアム)できもしない4とか6で はまってしまうわけですね。 201 00:13:48,194 --> 00:13:51,364 いいぞ 君は頭もいいみたいだ。 202 00:13:51,364 --> 00:13:53,366 だが ちょっと違う。 203 00:13:53,366 --> 00:13:57,203 4を超えたら その経験もあるから 6は それほど はまらない。 204 00:13:57,203 --> 00:14:00,039 (リアム)そっか。 だが 9で はまる。 205 00:14:00,039 --> 00:14:02,542 偶数から奇数になるからな。 ふむふむ。 206 00:14:02,542 --> 00:14:05,545 ちなみに…。 207 00:14:05,545 --> 00:14:08,047 これが俺の限界。 208 00:14:08,047 --> 00:14:10,216 13… ですね。 209 00:14:10,216 --> 00:14:13,553 俺の魔力的に 16までは いけそうなんだが…。 210 00:14:13,553 --> 00:14:16,222 13の次は17だからな。 211 00:14:16,222 --> 00:14:18,324 一気にハードルが上がる。 212 00:14:18,324 --> 00:14:20,660 そこが ひとつの壁っぽいですね。 213 00:14:20,660 --> 00:14:23,830 フッ… 年は いくつだ? 12です。 214 00:14:23,830 --> 00:14:26,666 将来有望だな 若さは武器だ。 215 00:14:26,666 --> 00:14:30,503 ついでに言えば 他人の助言に 耳を貸すことができるのは> 216 00:14:30,503 --> 00:14:34,340 もっと武器だ。 それって 普通のことなんじゃ? 217 00:14:34,340 --> 00:14:37,677 ハハハハ… お前 ホントに貴族か? 218 00:14:37,677 --> 00:14:40,346 《すみません ホントは違います》 219 00:14:40,346 --> 00:14:43,182 もっと魔法を覚えたいか? はい! 220 00:14:43,182 --> 00:14:45,184 なら これをやる。 221 00:14:48,354 --> 00:14:51,524 指輪? マジックペディアだ。 222 00:14:51,524 --> 00:14:54,527 平たく言えば どデカい魔導書だ。 えっ? 223 00:14:54,527 --> 00:14:57,530 これには 100冊分の 魔法が詰まっている。 224 00:14:57,530 --> 00:15:00,533 ひゃ… 100冊分の!? はめてみろ。 225 00:15:07,039 --> 00:15:12,044 《すごい! 300を超える魔法が どんどん頭の中に…》 226 00:15:12,044 --> 00:15:15,381 試してみていいですか? ああ。 227 00:15:15,381 --> 00:15:17,984 えっと まずは…。 228 00:15:17,984 --> 00:15:21,287 《フフッ そのひたむきさが いちばんの武器かもな》 229 00:15:23,990 --> 00:15:25,992 ウインドシュート! 230 00:15:28,494 --> 00:15:31,998 すごい! できましたよ… あれ? 231 00:15:31,998 --> 00:15:34,500 リアムお坊ちゃま! こんなところに> 232 00:15:34,500 --> 00:15:37,837 ひとりでいては危険です! えっ ひとり? 233 00:15:37,837 --> 00:15:41,340 はい なにやら 不審者が侵入したらしく。 234 00:15:41,340 --> 00:15:44,010 それは魔導書? あっ はい。 235 00:15:44,010 --> 00:15:47,013 旦那様から お渡しするようにと。 236 00:15:47,013 --> 00:15:51,017 『初級召喚魔法』? 早く お屋敷にお戻りください。 237 00:15:51,017 --> 00:15:54,187 わかった ありがとう! 238 00:15:54,187 --> 00:15:56,189 魔導書か いいタイミングだ。 239 00:15:56,189 --> 00:16:00,526 えっ! どこに行ってたんですか? どこにも行っちゃいない。 240 00:16:00,526 --> 00:16:03,696 インビジブルの魔法で 姿を消してたのさ。 241 00:16:03,696 --> 00:16:07,533 その指輪に入ってる。 難しいが 覚えれば便利だぞ。 242 00:16:07,533 --> 00:16:09,869 はい! さてと…。 243 00:16:09,869 --> 00:16:12,538 どうやら 長くとどまっては いられないらしい。 244 00:16:12,538 --> 00:16:15,041 最後に もう一つ教えてやる。 245 00:16:15,041 --> 00:16:18,144 その魔導書を開いてみろ。 246 00:16:18,144 --> 00:16:22,815 《火の下級精霊 サラマンダーの 召喚魔法か》 247 00:16:22,815 --> 00:16:26,486 で 指輪をはめた状態で その魔法を使ってみろ。 248 00:16:26,486 --> 00:16:28,487 わかりました。 249 00:16:35,328 --> 00:16:38,331 (サラマンダー)あぎゃ! 250 00:16:38,331 --> 00:16:40,333 えっ 入った! 251 00:16:40,333 --> 00:16:43,669 魔導書の内容を マジックペディアに取り込んだんだ。 252 00:16:43,669 --> 00:16:46,672 白いページが余ってる ノートだと思えばいい。 253 00:16:46,672 --> 00:16:51,510 でも こんなすごいものを…。 指輪自体は大したものじゃない。 254 00:16:51,510 --> 00:16:53,846 でも 荷物は減るから便利だろ? 255 00:16:53,846 --> 00:16:56,515 はい すごく助かります。 256 00:16:56,515 --> 00:16:58,518 他のも取り込んでみろ。 257 00:17:07,860 --> 00:17:11,364 できました。 あれ? 258 00:17:11,364 --> 00:17:13,699 また インビジブル? 259 00:17:13,699 --> 00:17:16,202 ((魔法頑張れ またどこかで会おう。 260 00:17:16,202 --> 00:17:19,972 追伸 俺のことは誰にも話すな)) 261 00:17:19,972 --> 00:17:25,311 《短い時間で名前も知らないけど あの人は… 師匠だ。 262 00:17:25,311 --> 00:17:29,315 師匠が去って 一ヶ月ほどがたったころ…》 263 00:17:29,315 --> 00:17:31,317 フレイムカッター! 264 00:17:33,819 --> 00:17:36,489 ノーム召喚。 265 00:17:36,489 --> 00:17:39,825 ファイヤーボール 三連。 266 00:17:39,825 --> 00:17:41,827 シルフ召喚。 267 00:17:41,827 --> 00:17:44,997 燃えないよう空気を遮断しろ。 (シルフ)うん。 268 00:17:44,997 --> 00:17:49,001 ノーム 穴を塞げ。 269 00:17:49,001 --> 00:17:51,504 炎が消えたら 土をひっぺがせ。 270 00:17:53,839 --> 00:17:56,342 (炭をたたく音) 271 00:17:56,342 --> 00:18:00,012 う~ん いい音。 それは白炭か? 272 00:18:00,012 --> 00:18:02,682 ブルーノ兄さん! ふ~ん…。 273 00:18:02,682 --> 00:18:08,187 白炭は 木炭より高温で燃えて 煙も出ないし 長持ちする。 274 00:18:08,187 --> 00:18:11,857 でも いい窯がなきゃ これほどのものはできない。 275 00:18:11,857 --> 00:18:15,528 これを魔法で作っちまうとは 驚きだな! 276 00:18:15,528 --> 00:18:18,297 こっちは…。 277 00:18:18,297 --> 00:18:22,802 レククロの結晶だな。 消費した魔力を回復する。 278 00:18:22,802 --> 00:18:25,471 これも お前が魔法で? うん。 279 00:18:25,471 --> 00:18:28,808 5つの魔法を 同時に使わなきゃいけないから> 280 00:18:28,808 --> 00:18:32,311 最初は苦労したけど。 すごいな。 281 00:18:32,311 --> 00:18:35,982 お前なら この先も ひとりでも やっていけるだろう。 282 00:18:35,982 --> 00:18:38,985 どういうこと? 俺の結婚が決まった。 283 00:18:38,985 --> 00:18:41,320 えぇ!? 284 00:18:41,320 --> 00:18:43,823 下級貴族の婿養子だ。 285 00:18:43,823 --> 00:18:48,327 ハミルトン家に比べりゃ貧乏だけど その分 自由にできる。 286 00:18:48,327 --> 00:18:51,163 おめでとう… で いいのかな? 287 00:18:51,163 --> 00:18:54,667 親父の大失敗を知ってるか? 父上の? 288 00:18:54,667 --> 00:18:58,004 ああ お前が生まれて すぐのことだ。 289 00:18:58,004 --> 00:19:01,340 親父は 女の子が 生まれてくるのを望んでいた。 290 00:19:01,340 --> 00:19:03,342 娘なら 王族に嫁がせて> 291 00:19:03,342 --> 00:19:06,178 貴族の地位を つなぐことができるからな。 292 00:19:06,178 --> 00:19:09,515 でも 生まれたお前は男だった。 293 00:19:09,515 --> 00:19:11,851 功績を挙げようと焦った 親父は> 294 00:19:11,851 --> 00:19:15,021 領内に封印された 強大な魔物を 討伐するため> 295 00:19:15,021 --> 00:19:19,458 1,000人の兵を出した。 だが 結果は惨敗。 296 00:19:19,458 --> 00:19:22,461 かろうじて 魔物を 再封印することはできたが> 297 00:19:22,461 --> 00:19:26,298 9割の兵を失った。 (リアム)そんなことが…。 298 00:19:26,298 --> 00:19:29,468 親父や兄貴は 貴族の地位を つなごうと必死だが> 299 00:19:29,468 --> 00:19:32,972 正直 俺は ハミルトン家は もう終わりだと思ってる。 300 00:19:32,972 --> 00:19:37,476 お前も ぼちぼち独り立ちの方法を 考えたほうがいい。 301 00:19:37,476 --> 00:19:40,780 そっか~ ありがとう ブルーノ兄さん。 302 00:19:42,982 --> 00:19:44,984 《リアム:まずは資金か》 303 00:19:44,984 --> 00:19:46,986 <またのお越しを。 304 00:19:49,321 --> 00:19:52,158 いい値で売れたぞ! 305 00:19:52,158 --> 00:19:54,827 この調子で独立資金を…。 そうなると> 306 00:19:54,827 --> 00:19:57,329 もっと稼げる商品がほしいなぁ。 307 00:19:57,329 --> 00:19:59,331 (おなかが鳴る音) 308 00:20:01,834 --> 00:20:03,836 塩1つ。 あいよ。 309 00:20:07,506 --> 00:20:10,109 おまち! うわぁ! 310 00:20:13,012 --> 00:20:15,014 うまい! 311 00:20:15,014 --> 00:20:17,850 《この街 麺類が人気なんだよなぁ》 312 00:20:17,850 --> 00:20:20,052 そうだ! 313 00:20:22,021 --> 00:20:24,023 ねぇ! (2人)ん? 314 00:20:24,023 --> 00:20:26,525 リアムお坊ちゃま どうなされました? 315 00:20:26,525 --> 00:20:29,361 ちょっと試してもらいたいものが あるんだけど。 316 00:20:29,361 --> 00:20:31,530 はぁ…。 317 00:20:31,530 --> 00:20:35,534 これに お湯を注げば? うん。 318 00:20:35,534 --> 00:20:39,705 しばらく待って…。 319 00:20:39,705 --> 00:20:42,708 食べてみて。 320 00:20:42,708 --> 00:20:45,377 こ これは…。 おいしいです! 321 00:20:45,377 --> 00:20:47,546 成功だ! 不思議! 322 00:20:47,546 --> 00:20:49,548 お湯を注いだだけなのに。 323 00:20:49,548 --> 00:20:52,885 作るのは簡単だ。 買ってきた生麺に> 324 00:20:52,885 --> 00:20:57,890 濃いめのダシを染み込ませて ウンディーネに水分を抜かせれば 完成。 325 00:20:57,890 --> 00:21:02,895 保存食なのに おいしいなんて! これは何という食べ物ですか? 326 00:21:02,895 --> 00:21:05,397 すぐに食べられるから…。 327 00:21:05,397 --> 00:21:07,733 即席麺! かな? 328 00:21:07,733 --> 00:21:09,735 ひょっとして お坊ちゃまが これを? 329 00:21:09,735 --> 00:21:11,737 信じられん。 330 00:21:11,737 --> 00:21:14,406 《これは 人気商品になるんじゃないか?》 331 00:21:14,406 --> 00:21:18,010 すばらしい商品ですが… 申し訳ありません。 332 00:21:18,010 --> 00:21:20,346 うちでは取り引きはできかねます。 333 00:21:20,346 --> 00:21:24,850 どうして!? リアム様がハミルトン家の五男だからです。 334 00:21:24,850 --> 00:21:28,354 ハミルトン家の許可なく 領内で商売していいのは> 335 00:21:28,354 --> 00:21:34,026 長男のアルブレビト様だけなのです。 そんな~。 336 00:21:34,026 --> 00:21:36,028 (ドアの開閉音) 337 00:21:36,028 --> 00:21:38,197 これでよろしかったので? (アルブレビト)ああ。 338 00:21:38,197 --> 00:21:41,700 領内で勝手なことは この俺が許さん。 339 00:21:41,700 --> 00:21:47,706 リアムめ! こんなものを 作れるほどの魔法を いつの間に。 340 00:21:47,706 --> 00:21:50,543 まさか そんな決まりが あったなんて…。 341 00:21:50,543 --> 00:21:52,545 独立資金を貯めるためなんて> 342 00:21:52,545 --> 00:21:55,381 父上の許可が下りるとは 思えないし…。 343 00:21:55,381 --> 00:21:58,050 成人して 家から独立すればいいけど> 344 00:21:58,050 --> 00:22:00,052 何年後になるか…。 345 00:22:00,052 --> 00:22:04,056 あとは ハミルトン家の領地じゃない 遠い場所で…。 346 00:22:04,056 --> 00:22:06,725 やってやろうじゃないか。 347 00:22:06,725 --> 00:22:09,128 絶対に売ってやる! 348 00:22:11,063 --> 00:22:13,065 アイテムボックス。 349 00:22:13,065 --> 00:22:15,067 《マジックペディアで覚えた 収納魔法だ。 350 00:22:15,067 --> 00:22:18,838 この小さな空間内に 大量の物が収納できる> 351 00:22:18,838 --> 00:22:20,840 便利な魔法だ》 352 00:22:20,840 --> 00:22:22,841 解除。 353 00:22:22,841 --> 00:22:24,843 再発動。 354 00:22:24,843 --> 00:22:27,847 《最初は 魔法を解除すると 中の物も消えていたが> 355 00:22:27,847 --> 00:22:30,516 一ヶ月に及ぶ 練習の末> 356 00:22:30,516 --> 00:22:34,019 解除しても 中の物が消えなくなったのだ。 357 00:22:34,019 --> 00:22:37,022 そして もうひとつ試したい魔法が》 358 00:22:37,022 --> 00:22:39,692 契約召喚 契約! 359 00:22:39,692 --> 00:22:42,695 《召喚魔法には 大きく2種類ある。 360 00:22:42,695 --> 00:22:44,697 精霊を呼び出す 精霊召喚と> 361 00:22:44,697 --> 00:22:48,701 実際の生き物と契約し あるじとなることで> 362 00:22:48,701 --> 00:22:51,370 それを呼び出す 契約召喚だ。 363 00:22:51,370 --> 00:22:54,039 今 使うのは 契約召喚。 364 00:22:54,039 --> 00:22:56,542 それも 普通じゃない使い方だ》 365 00:22:56,542 --> 00:22:58,544 うまくいってくれよ…。 366 00:22:58,544 --> 00:23:00,713 契約の対象は> 367 00:23:00,713 --> 00:23:04,116 俺自身! 契約召喚 リアム! 368 00:23:10,889 --> 00:23:13,726 成功… なのか? 369 00:23:13,726 --> 00:23:16,562 俺が本物で…。 俺が幻影。 370 00:23:16,562 --> 00:23:18,664 やった! 成功だ。 371 00:23:21,667 --> 00:23:24,336 じゃあ 頼んだぞ。 任せろ。 372 00:23:24,336 --> 00:23:28,641 《リアム:そして 俺は 自分の幻影を送り出した》 373 00:23:31,677 --> 00:23:33,879 (リアム)きた~! 374 00:23:36,181 --> 00:23:38,183 銀貨が入った! 375 00:23:38,183 --> 00:23:40,185 《このアイテムボックスの魔法は> 376 00:23:40,185 --> 00:23:43,188 同じリアムなら 離れた場所で同時に使える。 377 00:23:43,188 --> 00:23:46,358 つまり 物の移動が 簡単に行えるのだ。 378 00:23:46,358 --> 00:23:49,361 本物のリアムが 商品を作り> 379 00:23:49,361 --> 00:23:52,031 幻影のリアムが 領外で売るのだ》 380 00:23:52,031 --> 00:23:55,367 普通に売りに行ったら 往復6日はかかるところを…。 381 00:23:55,367 --> 00:24:00,072 やったぞ! 独立に向けて バリバリ稼ぐぞ!