1 00:00:02,002 --> 00:00:04,838 (エリー)ガザル商会の経営権および 個人資産➨ 2 00:00:04,838 --> 00:00:08,008 加えて 商会の商会員や施設に➨ 3 00:00:08,008 --> 00:00:12,179 資材 その他一切 慰謝料として要求いたしますわ。 4 00:00:12,179 --> 00:00:15,349 (ガザル)うっ…。 5 00:00:15,349 --> 00:00:20,520 (アルテ)エリー会長 この度は ご迷惑をおかけしました。 6 00:00:20,520 --> 00:00:25,359 いえ 商業ギルドのせいでは ありませんから お気になさらず。 7 00:00:25,359 --> 00:00:29,363 実は 一つお耳に 入れておきたいのですが…。 8 00:00:29,363 --> 00:00:34,034 ガザルに石けんの製法を盗むように そそのかした男がいるそうです。 9 00:00:34,034 --> 00:00:37,204 えっ…? グランツ・カールトン。 10 00:00:37,204 --> 00:00:40,874 ガザル商会で 経理を担当していた男です。 11 00:00:40,874 --> 00:00:43,210 ただ 証拠がありませんので➨ 12 00:00:43,210 --> 00:00:47,381 処分することはできませんでした。 そうですか…。 13 00:00:47,381 --> 00:00:52,052 トレートル商会が ガザル商会を吸収した現在では➨ 14 00:00:52,052 --> 00:00:56,556 その グランツという男は 私の商会の商会員。 15 00:00:56,556 --> 00:01:01,161 アルテさん。 よろしければ彼の処遇は➨ 16 00:01:01,161 --> 00:01:03,864 私に一任して いただけないでしょうか。 17 00:02:48,535 --> 00:02:50,537 彼は? (ミレイ)はい。 18 00:02:50,537 --> 00:02:52,539 すでに呼び出しております。 19 00:02:52,539 --> 00:02:55,876 (グランツ)はぁ…。 (ドアの開閉音) 20 00:02:55,876 --> 00:02:59,546 エリー会長… こ この度は…。 21 00:02:59,546 --> 00:03:01,481 前置きはいいわ。 22 00:03:01,481 --> 00:03:03,817 私の言いたいことは わかっているわね? 23 00:03:03,817 --> 00:03:05,819 はい…! 24 00:03:05,819 --> 00:03:08,822 グランツ。 25 00:03:08,822 --> 00:03:11,658 あっ…。 26 00:03:11,658 --> 00:03:15,996 ご苦労さま。 約束の報酬よ。 こんなに…? 27 00:03:15,996 --> 00:03:17,998 それから あなたを➨ 28 00:03:17,998 --> 00:03:21,668 トレートル商会の幹部として雇うわ。 えっ 俺を…? 29 00:03:21,668 --> 00:03:26,840 ギルドには深く反省しているため 不問にすると伝えておきます。 30 00:03:26,840 --> 00:03:30,010 あっ ありがとうございます! 31 00:03:30,010 --> 00:03:33,513 《グランツは 私がミレイに 接触するように➨ 32 00:03:33,513 --> 00:03:35,515 命じた人物の一人。 33 00:03:35,515 --> 00:03:38,685 ガザルがもともと あくどい商売を 行っていたことは➨ 34 00:03:38,685 --> 00:03:40,854 調べがついていた。 35 00:03:40,854 --> 00:03:43,690 彼の悪事を 決定的なものにするためにも➨ 36 00:03:43,690 --> 00:03:48,862 石けんの製法を盗むよう そそのかす役が必要だった》 37 00:03:48,862 --> 00:03:53,533 それで… エリー会長…。 わかっているわ。 38 00:03:53,533 --> 00:03:57,838 例の約束の件ね。 はっ はい! お願いします! 39 00:04:00,640 --> 00:04:02,809 (ルリ)あぁ 神様…! 40 00:04:02,809 --> 00:04:04,811 あっ。 (ドアの開く音) 41 00:04:04,811 --> 00:04:09,149 帰ったぞ! あなた! どこへ行ってたの! 42 00:04:09,149 --> 00:04:11,985 ルノアがこんなに苦しんでいる時に! 43 00:04:11,985 --> 00:04:15,155 奥様 突然失礼いたします。 44 00:04:15,155 --> 00:04:17,157 あっ あなたは? 45 00:04:17,157 --> 00:04:22,496 私は トレートル商会 商会長 エリー・レイスと申します。 46 00:04:22,496 --> 00:04:25,665 娘さんのことは 聞いております。 えっ…? 47 00:04:25,665 --> 00:04:29,336 グランツさんは娘さんのために 働いていたのです。 48 00:04:29,336 --> 00:04:33,540 どうかご理解ください。 はっ はい…? 49 00:04:37,511 --> 00:04:40,680 ひどいわね。 馬車にはねられて…。 50 00:04:40,680 --> 00:04:45,185 なんとか金をかき集めて 治癒ポーションを与えていましたが➨ 51 00:04:45,185 --> 00:04:48,021 これ以上の回復は見込めないと…。 52 00:04:48,021 --> 00:04:53,026 大丈夫… 治癒魔法でなら きっと治りますわ。 53 00:04:53,026 --> 00:04:57,864 それは? 魔法を強化するマジックアイテムです。 54 00:04:57,864 --> 00:05:03,069 《もちろんウソ。 神器の存在を 知られるわけにはいかない》 55 00:05:04,971 --> 00:05:09,142 《「グリモア・ベルゼブブ」の能力は 魔法の記録。 56 00:05:09,142 --> 00:05:12,312 それも 王国の大司教から 収集した➨ 57 00:05:12,312 --> 00:05:14,981 強力な治癒魔法が記録されている。 58 00:05:14,981 --> 00:05:20,987 これを使えば 私でも強力な 治癒魔法を使うことができる》 59 00:05:20,987 --> 00:05:22,989 「ヒール」。 60 00:05:24,991 --> 00:05:28,795 (ルノア)はぁ… うぅ…。 61 00:05:32,666 --> 00:05:36,336 うっ… うぅ… あっ。 62 00:05:36,336 --> 00:05:39,839 おぉ ルノア! お父さん…? 63 00:05:39,839 --> 00:05:42,342 お母さんも? よかった! 64 00:05:42,342 --> 00:05:44,511 ありがとうございます! 65 00:05:44,511 --> 00:05:47,848 エリー会長! なんとお礼を したらよいか…! 66 00:05:47,848 --> 00:05:52,352 これはもともと 約束していた ことですので お気になさらず。 67 00:05:52,352 --> 00:05:56,356 ただ このことは 内緒にしていただけますか? 68 00:05:56,356 --> 00:05:59,059 頻繁には使えない魔法なので。 69 00:06:02,128 --> 00:06:05,799 《これでガザルの件も 後始末も終わり。 70 00:06:05,799 --> 00:06:10,303 それなりに大きな商会と すでに確立した販路。 71 00:06:10,303 --> 00:06:12,505 顧客も得ることができた》 72 00:06:16,142 --> 00:06:18,311 (ルーカス)う~ん… 何をどうすれば➨ 73 00:06:18,311 --> 00:06:21,982 金貨100枚を これだけの大金に 替えられるのか。 74 00:06:21,982 --> 00:06:23,984 言ったではないですか。 75 00:06:23,984 --> 00:06:28,154 私はあなた様に 多大な利益をもたらす と。 76 00:06:28,154 --> 00:06:32,492 エリザベート嬢… あっ いや… エリー会長。 77 00:06:32,492 --> 00:06:37,163 今後は帝都をはじめ 帝国内なら 自由に行動してかまわないよ。 78 00:06:37,163 --> 00:06:39,165 よろしいのですか? 79 00:06:39,165 --> 00:06:42,335 王国での指名手配の話は 聞いている。 80 00:06:42,335 --> 00:06:46,840 今更 君の亡命が 王国の策略だとは思わないさ。 81 00:06:46,840 --> 00:06:50,343 ご理解いただき うれしく思いますわ。 82 00:06:50,343 --> 00:06:54,180 君は なんというか…。 んっ? 83 00:06:54,180 --> 00:06:56,683 あっ いや 何でもないよ。 84 00:06:59,352 --> 00:07:03,123 帝都… ですか。 ええ。 85 00:07:03,123 --> 00:07:06,626 せっかくルーカス様から移動の許可を いただいたのだから➨ 86 00:07:06,626 --> 00:07:08,628 活用させてもらいましょう。 87 00:07:08,628 --> 00:07:10,964 それと… これを。 88 00:07:10,964 --> 00:07:14,301 神殿への寄付ですね。 ええ。 89 00:07:14,301 --> 00:07:17,637 リブリス教には これからも 味方でいてもらうほうが➨ 90 00:07:17,637 --> 00:07:19,639 都合がいいもの。 91 00:07:19,639 --> 00:07:22,475 私に非がないかぎり 守ってくれるでしょう。 92 00:07:22,475 --> 00:07:24,477 はい。 (ノック) 93 00:07:24,477 --> 00:07:30,150 失礼します。 帝都の資料をお持ちしました。 94 00:07:30,150 --> 00:07:32,152 ご苦労さま。 95 00:07:32,152 --> 00:07:34,988 ルノア 見習いの仕事も慣れたものね。 96 00:07:34,988 --> 00:07:37,991 いっ いえ! まだまだです! 97 00:07:37,991 --> 00:07:41,995 ですが エリー会長に 助けていただいた身です。 98 00:07:41,995 --> 00:07:44,497 一生懸命 頑張ります! 99 00:07:44,497 --> 00:07:47,500 頼もしいわ。 はっ はい! 100 00:07:47,500 --> 00:07:50,003 では失礼いたします! 101 00:07:52,339 --> 00:07:56,676 《このとおり グランツの娘ルノアは すっかり元気になり➨ 102 00:07:56,676 --> 00:08:00,780 更に彼女は 商人として 非常に有用な➨ 103 00:08:00,780 --> 00:08:04,451 「アイテム・アナライズ」という 固定魔法が備わっていた。 104 00:08:04,451 --> 00:08:07,954 私はルノアを見習いとして そばに置きつつ➨ 105 00:08:07,954 --> 00:08:11,124 魔法を教えることにしたのだ》 106 00:08:11,124 --> 00:08:14,794 さて 帝都進出ともなれば➨ 107 00:08:14,794 --> 00:08:18,131 かつての商会のメンバーが必要ね。 はい。 108 00:08:18,131 --> 00:08:20,633 神器。 109 00:08:20,633 --> 00:08:23,036 「グリモア・ベルフェゴール」。 110 00:08:25,972 --> 00:08:28,641 《七つの魔導書のうちの一つ➨ 111 00:08:28,641 --> 00:08:32,812 「グリモア・ベルフェゴール」は 契約を記録する魔導書。 112 00:08:32,812 --> 00:08:36,649 精霊や魔界など 別世界の存在と契約し➨ 113 00:08:36,649 --> 00:08:41,154 対価を支払うことで 力を借りることができる》 114 00:08:41,154 --> 00:08:43,490 大いなる精霊に問う。 115 00:08:43,490 --> 00:08:47,494 はるかなる蒼穹を駆ける翼とは いかなる者か。 116 00:08:47,494 --> 00:08:51,998 風と旅の神の使徒よ 我 契約に従い➨ 117 00:08:51,998 --> 00:08:54,501 銀貨を供物としてささげる。 118 00:08:59,839 --> 00:09:02,042 みんな よろしくね。 119 00:09:04,778 --> 00:09:08,448 優秀な彼らならば すぐに集まってくれるでしょう。 120 00:09:08,448 --> 00:09:13,286 準備が整いしだい 帝都へと乗り込むわ。 121 00:09:13,286 --> 00:09:18,458 《それから 半年の間 我がトレートル商会は➨ 122 00:09:18,458 --> 00:09:23,296 多くの商会を次々と傘下に収め 大きく成長していった》 123 00:09:23,296 --> 00:09:26,800 とうとう帝都に 進出することにしたわ。 124 00:09:26,800 --> 00:09:28,802 おぉ ついに! 125 00:09:28,802 --> 00:09:31,638 そこでグランツ 私がいない間➨ 126 00:09:31,638 --> 00:09:34,474 ここでの商会長代理を任せます。 127 00:09:34,474 --> 00:09:36,476 おっ 俺がですか? 128 00:09:36,476 --> 00:09:41,981 あなたには 私の代理を務める力が 十分にあると判断しました。 129 00:09:41,981 --> 00:09:44,818 しっかり頼むわよ。 はい! 130 00:09:44,818 --> 00:09:48,321 それとスティア あなたはグランツ付きの 秘書として➨ 131 00:09:48,321 --> 00:09:50,824 補佐をお願い。 (スティア)かしこまりました。 132 00:09:55,161 --> 00:09:57,997 (エリー)もうすぐ貴族の社交シーズンよ。 133 00:09:57,997 --> 00:10:01,501 ルノアはまだ 社交界には 参加できないけれど➨ 134 00:10:01,501 --> 00:10:04,838 帝都は この国の中心。 よく学びなさい。 135 00:10:04,838 --> 00:10:06,840 はい! 136 00:10:06,840 --> 00:10:09,843 んっ? うわぁっ! 急に揺れ始めましたね。 137 00:10:09,843 --> 00:10:11,845 (エリー)そうね。 138 00:10:11,845 --> 00:10:15,849 ミレイ 気をつけてね。 はい 心得ております。 139 00:10:15,849 --> 00:10:18,685 あの… 何を気をつけるのですか? 140 00:10:18,685 --> 00:10:21,020 それはね…。 ひぃっ! 141 00:10:21,020 --> 00:10:23,690 えぇっ なっ 何…!? 142 00:10:23,690 --> 00:10:28,194 こう 荒れた街道じゃ 領兵の巡回も ろくにされないわ。 143 00:10:28,194 --> 00:10:31,865 だからこんな感じの… 野盗が出るのよ。 144 00:10:31,865 --> 00:10:34,701 お嬢ちゃんたち 危ないよぉ? 145 00:10:34,701 --> 00:10:37,036 護衛も付けずに移動するなんて~。 146 00:10:37,036 --> 00:10:40,206 ミレイはルノアを。 かしこまりました。 147 00:10:40,206 --> 00:10:44,210 あぁ? なんだい? お嬢ちゃん。 148 00:10:44,210 --> 00:10:48,381 ふっ まさか1人で 俺たちを相手にするつもりかい。 149 00:10:48,381 --> 00:10:50,383 ええ そうよ。 150 00:10:50,383 --> 00:10:52,552 肝が据わってやがる! 151 00:10:52,552 --> 00:10:55,054 こりゃ かわいがりがいが あるぜぇ~! 152 00:10:55,054 --> 00:10:57,056 遠慮するわ。 153 00:10:57,056 --> 00:11:00,326 があっ! うぉ!? 154 00:11:00,326 --> 00:11:02,996 無詠唱魔法! 上級魔導士だ! 155 00:11:02,996 --> 00:11:06,165 クソ! 囲め! 魔法を使わせるな! 156 00:11:06,165 --> 00:11:09,002 別に 魔法を使わなくても いいのよ? 157 00:11:09,002 --> 00:11:12,338 うぅっ! 158 00:11:12,338 --> 00:11:14,340 うわぁ! 159 00:11:14,340 --> 00:11:18,011 うぉっ! うわぁ! 160 00:11:18,011 --> 00:11:20,313 うおっ! うぅっ… ひぃっ…! 161 00:11:23,016 --> 00:11:26,519 まっ 待て! ここ 降参だ! 降参する! 162 00:11:26,519 --> 00:11:30,523 降参…? おっ 俺は ただの農民だったんだ。 163 00:11:30,523 --> 00:11:34,861 でも 税を払ったら 生活できなくて仕方なく…。 164 00:11:34,861 --> 00:11:37,530 そう…。 あぁ だから…。 165 00:11:37,530 --> 00:11:39,532 言い訳はいらないわ。 う うぅ…。 166 00:11:42,202 --> 00:11:45,205 どんな理由があろうと あなたは野盗。 167 00:11:45,205 --> 00:11:49,542 私は商人として 野盗を許す気はないわ。 168 00:11:49,542 --> 00:11:52,212 (ルノア)こ… 殺したんですか? 169 00:11:52,212 --> 00:11:55,882 ルノア。 野盗は ゴブリンやオークと同じ。 170 00:11:55,882 --> 00:12:00,153 ヤツらは商人が懸命に稼いだ お金を力で奪うの。 171 00:12:00,153 --> 00:12:03,489 時には命ごとね。 あっ…。 172 00:12:03,489 --> 00:12:06,826 情けをかけて逃がせば 別の人が襲われる。 173 00:12:06,826 --> 00:12:11,331 だから 野盗は見つけしだい 確実に殺すのが鉄則よ。 174 00:12:11,331 --> 00:12:16,035 覚えておきなさい。 はっ… はい…。 175 00:12:22,342 --> 00:12:24,844 (ミレイ)エリー様 前方をご覧ください。 176 00:12:24,844 --> 00:12:30,149 ヒッチハイカーですが いかがしますか? 止めてちょうだい。 177 00:12:36,022 --> 00:12:40,526 (エリー)聖職者を放っておくのは さすがにね…。 178 00:12:43,863 --> 00:12:47,367 (ティーダ)いや~ 助かったッスよ~! 179 00:12:47,367 --> 00:12:52,205 帝都まで歩き続けることを考えて 心が折れそうだったッス。 180 00:12:52,205 --> 00:12:54,374 それはちょうどよかったわ。 181 00:12:54,374 --> 00:12:57,210 私たちも帝都に 向かうところだったから。 182 00:12:57,210 --> 00:13:02,148 ホント 感謝ッス。 これも神のお導きッスね~! 183 00:13:02,148 --> 00:13:07,654 改めまして私はティーダ。 見てのとおり 歩き神官 的な? 184 00:13:07,654 --> 00:13:10,156 歩き神官… ですか? 185 00:13:10,156 --> 00:13:13,826 修行の一環として 各地を旅して回り➨ 186 00:13:13,826 --> 00:13:16,162 田舎の村々を訪れては➨ 187 00:13:16,162 --> 00:13:19,165 無償で治癒魔法を施す 聖職者のことよ。 188 00:13:19,165 --> 00:13:22,335 医者や薬師もいないような 田舎だと➨ 189 00:13:22,335 --> 00:13:25,171 歩き神官は とてもありがたい存在なの。 190 00:13:25,171 --> 00:13:27,840 無償で治してあげるなんて すごい! 191 00:13:27,840 --> 00:13:29,842 ええ ホント…。 192 00:13:29,842 --> 00:13:33,846 ティーダ様は立派ね。 いやいや 修行ッスから。 193 00:13:33,846 --> 00:13:36,683 あぁ それと… 敬称はいらないッスよ。 194 00:13:36,683 --> 00:13:39,852 あらそう? じゃあ ティーダと呼ぶわね。 195 00:13:39,852 --> 00:13:44,357 ちなみに私はエリー。 私 ルノアです。 196 00:13:44,357 --> 00:13:48,027 で 向こうの彼女がミレイよ。 197 00:13:48,027 --> 00:13:51,364 エリーさん ルノアちゃん ミレイさん。 198 00:13:51,364 --> 00:13:54,067 帝都まで どうかよろしくッス! 199 00:13:58,204 --> 00:14:01,140 エリー会長…。 さっきはどうして➨ 200 00:14:01,140 --> 00:14:03,643 野盗が現れるって わかったんですか? 201 00:14:03,643 --> 00:14:05,978 荒れた街道になったからよ。 202 00:14:05,978 --> 00:14:10,483 領地を治める上で 街道の整備はとても重要なの。 203 00:14:10,483 --> 00:14:14,487 ルーカス様は 街道の整備にも 力を入れてらっしゃる➨ 204 00:14:14,487 --> 00:14:16,489 すばらしい領主様よ。 205 00:14:16,489 --> 00:14:20,827 それに比べて ここの領主は たぶん愚か者ね。 206 00:14:20,827 --> 00:14:26,666 街道を整備すれば物流がよくなり 領地の景気もよくなるわ。 207 00:14:26,666 --> 00:14:31,337 景気のいい領地には 商人や 冒険者が集まってくるものよ。 208 00:14:31,337 --> 00:14:36,008 その結果 どんどん税収も増えて 領が潤う。 209 00:14:36,008 --> 00:14:40,847 だから領主様は 街道の整備や 保守に力を入れるんですね。 210 00:14:40,847 --> 00:14:44,851 そうよ。 じゃあ もし街道が荒れていたら? 211 00:14:44,851 --> 00:14:47,186 う~んと…。 212 00:14:47,186 --> 00:14:52,859 領地の物流が滞って… 農村部や へき地にある村に➨ 213 00:14:52,859 --> 00:14:56,362 十分な物資が行き届かなくなる? そうね。 214 00:14:56,362 --> 00:15:00,299 他には何があるかしら。 えっ? えっと…。 215 00:15:00,299 --> 00:15:02,635 ふわぁ~っ。 216 00:15:02,635 --> 00:15:06,139 逆に考えるといいッスよ。 逆に? 217 00:15:06,139 --> 00:15:09,809 街道が荒れていると 農村部やへき地で作った➨ 218 00:15:09,809 --> 00:15:13,813 食料や薬を 街まで運ぶコストが上がるッス。 219 00:15:13,813 --> 00:15:16,649 あっ! 食料や薬などの➨ 220 00:15:16,649 --> 00:15:20,486 生活必需品の価格が高騰します! 正解! 221 00:15:20,486 --> 00:15:25,825 街では それらを購入するため… 民衆の財布のひもが固くなる。 222 00:15:25,825 --> 00:15:29,162 すると当然 景気は落ち込んでいくッスね~。 223 00:15:29,162 --> 00:15:33,666 物価が高騰するのは 農村部や へき地も例外じゃないわ。 224 00:15:33,666 --> 00:15:37,837 結果として食い詰めた 農民なんかが野盗になり➨ 225 00:15:37,837 --> 00:15:40,673 野盗に対処するための 護衛を雇うから➨ 226 00:15:40,673 --> 00:15:46,179 更に輸送費が上がり ますます 物価が高騰する悪循環ね。 227 00:15:46,179 --> 00:15:51,184 聖職者は経済にも強いのね。 商人ほどじゃないッス~! 228 00:15:51,184 --> 00:15:56,189 じゃあ どうしてここの領主様は 街道を整備しないのでしょうか。 229 00:15:56,189 --> 00:15:59,192 言ったでしょ 愚か者なのよ。 230 00:15:59,192 --> 00:16:01,627 目先のお金しか見てなくて➨ 231 00:16:01,627 --> 00:16:04,130 街道の整備費を ケチっているのでしょう。 232 00:16:04,130 --> 00:16:08,801 上に立つ者が愚かだと 民は不幸になるわ…。 233 00:16:08,801 --> 00:16:11,804 あっ…。 んっ? 234 00:16:11,804 --> 00:16:16,108 エリー様。 言ったそばから…。 (いななき) 235 00:16:18,811 --> 00:16:21,314 ミレイ ルノアとティーダをお願い。 236 00:16:21,314 --> 00:16:23,316 へへへ…。 237 00:16:26,319 --> 00:16:29,322 いやいや 私も前に出るッスよ。 238 00:16:29,322 --> 00:16:32,325 えっ? 心配いらないッス~。 239 00:16:32,325 --> 00:16:35,127 わかったわ。 240 00:16:39,332 --> 00:16:42,668 半分 お願いしてもいい? 了解ッス! 241 00:16:42,668 --> 00:16:46,839 《面倒だけれど… さすがに聖職者の前では➨ 242 00:16:46,839 --> 00:16:48,841 殺さないほうがいいわよね》 243 00:16:51,844 --> 00:16:54,847 うおっ! うぅ…。 244 00:16:57,016 --> 00:17:00,620 《こんなものかしら…》 (ティーダ)死ね! クズども! 245 00:17:00,620 --> 00:17:02,622 わぁ! 246 00:17:02,622 --> 00:17:07,960 神威ッス! 神の命により 汝らに神罰を下すッス! 247 00:17:07,960 --> 00:17:09,962 おとなしく! 神の! 248 00:17:09,962 --> 00:17:12,632 罰を! 受けるッス! 《あら?》 249 00:17:12,632 --> 00:17:16,135 ふぅ~ こっちは終わったッスよ~! 250 00:17:16,135 --> 00:17:18,471 お疲れさま…。 251 00:17:18,471 --> 00:17:21,974 (ティーダ)おや エリーさんは 殺してないんッスね。 252 00:17:21,974 --> 00:17:23,976 意外と 博愛主義ッスか? 253 00:17:23,976 --> 00:17:25,978 そういうわけでは…。 254 00:17:25,978 --> 00:17:30,316 あっ もしかして 私の前だから 配慮してくれたッスか? 255 00:17:30,316 --> 00:17:34,153 すみませんッス~。 でも 野盗は➨ 256 00:17:34,153 --> 00:17:37,156 生きてても他人に 迷惑をかけるだけッスから。 257 00:17:37,156 --> 00:17:41,327 ついでッス。 エリーさんの分も 始末しちゃうッスね。 258 00:17:41,327 --> 00:17:43,329 うん…? 259 00:17:43,329 --> 00:17:46,165 おや? 目を覚ましたッスか? 260 00:17:46,165 --> 00:17:49,335 ひっ! 待ってください シスター様! 261 00:17:49,335 --> 00:17:54,006 リブリス教の教えでは やり直す機会が 与えられると聞きました! 262 00:17:54,006 --> 00:17:57,009 どうかご慈悲を~! 263 00:17:57,009 --> 00:18:01,447 神は慈悲深く… 人は罪を犯す生き物…。 264 00:18:01,447 --> 00:18:07,620 反省して心を入れ替えるならば 神は慈悲を与えられるッス。 265 00:18:07,620 --> 00:18:09,622 な なら…。 266 00:18:09,622 --> 00:18:13,292 しかし 野盗は人にあらず…。 ひぃっ! 267 00:18:13,292 --> 00:18:16,963 神の慈悲の対象外ッス! 268 00:18:16,963 --> 00:18:20,466 神罰ッス! 269 00:18:20,466 --> 00:18:23,803 《聖職者の認識を 改めるべきかしら…》 270 00:18:23,803 --> 00:18:27,139 (ティーダ)おっ! おほっ! これはこれは。 271 00:18:27,139 --> 00:18:30,977 なかなかのものッス! 何してるの? 272 00:18:30,977 --> 00:18:34,647 これッスよ! 金歯? 273 00:18:34,647 --> 00:18:39,819 換金すれば いい額になるッスよ 当たりの野盗ッスね。 274 00:18:39,819 --> 00:18:43,656 とりあえず血を流しなさい。 ルノアがおびえるわ。 275 00:18:43,656 --> 00:18:46,158 おぉ~! かたじけないッス! 276 00:18:49,662 --> 00:18:52,832 殿下! (フリード)騒がしいぞ なんだ? 277 00:18:52,832 --> 00:18:56,669 貧民区の炊き出し案ですが… お考え直しください。 278 00:18:56,669 --> 00:19:01,273 なぜだ? 今日の食事にも困る 貧民への施しだ。 279 00:19:01,273 --> 00:19:04,944 俺への感謝こそあれども 問題などないだろう。 280 00:19:04,944 --> 00:19:07,780 殿下 予算報告書には➨ 281 00:19:07,780 --> 00:19:09,949 お目を通していただいて いるのでしょうか? 282 00:19:09,949 --> 00:19:11,951 当たり前だ。 283 00:19:11,951 --> 00:19:14,620 このような 無計画な炊き出しを続けては➨ 284 00:19:14,620 --> 00:19:17,123 すぐに国庫が 干上がってしまいます。 285 00:19:17,123 --> 00:19:19,125 何をバカな。 286 00:19:19,125 --> 00:19:23,129 あの女は毎週のように 貧民どもに 施しをしていただろうが。 287 00:19:23,129 --> 00:19:27,133 あれはすべて エリザベート様の私財でございます。 288 00:19:27,133 --> 00:19:29,802 国王陛下への献策以外で➨ 289 00:19:29,802 --> 00:19:33,305 エリザベート様が国庫に 手を付けたことはございません。 290 00:19:33,305 --> 00:19:36,475 それに加えて エリザベート様は➨ 291 00:19:36,475 --> 00:19:38,978 貧困層の者たちに 仕事をあっせんして➨ 292 00:19:38,978 --> 00:19:42,314 生活が安定するように 補助されていました。 293 00:19:42,314 --> 00:19:44,316 貧困層の救済とは➨ 294 00:19:44,316 --> 00:19:47,486 ただ何も考えずに 食事を与えればよい➨ 295 00:19:47,486 --> 00:19:50,156 というものではない…。 ちっ 面倒なことよ。 296 00:19:50,156 --> 00:19:52,491 なら 炊き出しなどやめてしまえ! 297 00:19:52,491 --> 00:19:56,996 貧民など勝手に飢えて死ね! で 殿下! 298 00:19:56,996 --> 00:20:00,332 お待ちください! うるっさい! 299 00:20:00,332 --> 00:20:06,005 はぁ… エリザベート様がいらっしゃれば こんなことには…。 300 00:20:06,005 --> 00:20:09,842 今頃 どこにいらっしゃるのか…。 301 00:20:09,842 --> 00:20:14,680 ぷはぁ~! いやぁ~ 生き返るッスね~。 302 00:20:14,680 --> 00:20:17,850 おねえさ~ん! エールお代わりッス。 はぁ~い。 303 00:20:17,850 --> 00:20:22,021 そんなに飲んで大丈夫なの? 聖職者なんでしょ? 304 00:20:22,021 --> 00:20:26,859 ご存じッスか? 神はこう言ってるッス…。 305 00:20:26,859 --> 00:20:30,196 「汝 まぁ飲め」って…。 306 00:20:30,196 --> 00:20:34,533 なんつって! あっはは~! 酔っぱらい…。 307 00:20:34,533 --> 00:20:39,205 まぁ お酒は神が我らに お与えになった➨ 308 00:20:39,205 --> 00:20:41,874 命の水ッスからね~! 309 00:20:41,874 --> 00:20:44,877 それに あの野盗どものおかげで➨ 310 00:20:44,877 --> 00:20:48,380 ずいぶんと懐が あったまったッスから…。 311 00:20:48,380 --> 00:20:52,384 こういうときこそ 飲まなきゃバチが当たるッス! 312 00:20:52,384 --> 00:20:56,889 もう換金したの? この街に着いてすぐに! 313 00:20:56,889 --> 00:20:59,992 なかなかの金額になったッスよ~。 314 00:20:59,992 --> 00:21:04,497 あっ もちろんお金は 山分けにするッス。 315 00:21:04,497 --> 00:21:08,667 全額受け取っていいわよ。 えっ いいんッスか!? 316 00:21:08,667 --> 00:21:12,171 気にしないで。 お布施とでも思ってちょうだい。 317 00:21:12,171 --> 00:21:16,008 エリーさ~ん…。 318 00:21:16,008 --> 00:21:18,677 なんと~! 319 00:21:18,677 --> 00:21:24,183 信心深いお方ッスか~! ちょっ はっ 離れて! 鼻水が! 320 00:21:24,183 --> 00:21:28,354 なんだかエリー会長 楽しそうですね。 321 00:21:28,354 --> 00:21:32,024 以前は心を許せるような 方がいなくて➨ 322 00:21:32,024 --> 00:21:35,528 いつも張り詰めた表情を していました。 323 00:21:35,528 --> 00:21:37,696 ですが最近はよく…。 324 00:21:37,696 --> 00:21:42,401 楽しそうに笑っていらして うれしいです…。 325 00:21:46,372 --> 00:21:50,543 話のわからぬ愚か者の相手は 疲れるが➨ 326 00:21:50,543 --> 00:21:54,880 君を前にすれば ささくれた心も癒やされるな。 327 00:21:54,880 --> 00:21:58,717 (シルビア)うふふ… ありがとうございます。 328 00:21:58,717 --> 00:22:02,655 でも…。 あっ。 329 00:22:02,655 --> 00:22:05,658 見るだけでよろしいんですか? 330 00:22:05,658 --> 00:22:08,160 はぁっ シルビィ…! 331 00:22:14,500 --> 00:22:19,338 (ロザリア)まったく… あんなバカに 足元をすくわれるなんて…。 332 00:22:19,338 --> 00:22:23,342 情けないことね エリザベート。