1 00:00:35,168 --> 00:00:38,005 (エリー)ガザル商会の経営権および 個人資産➡ 2 00:00:38,005 --> 00:00:41,174 加えて 商会の商会員や施設に➡ 3 00:00:41,174 --> 00:00:45,345 資材 その他一切 慰謝料として要求いたしますわ。 4 00:00:45,345 --> 00:00:48,515 (ガザル)うっ…。 5 00:00:48,515 --> 00:00:53,687 (アルテ)エリー会長 この度は ご迷惑をおかけしました。 6 00:00:53,687 --> 00:00:58,525 いえ 商業ギルドのせいでは ありませんから お気になさらず。 7 00:00:58,525 --> 00:01:02,529 実は 一つお耳に 入れておきたいのですが…。 8 00:01:02,529 --> 00:01:07,200 ガザルに石けんの製法を盗むように そそのかした男がいるそうです。 9 00:01:07,200 --> 00:01:10,370 えっ…? グランツ・カールトン。 10 00:01:10,370 --> 00:01:14,041 ガザル商会で 経理を担当していた男です。 11 00:01:14,041 --> 00:01:16,376 ただ 証拠がありませんので➡ 12 00:01:16,376 --> 00:01:20,547 処分することはできませんでした。 そうですか…。 13 00:01:20,547 --> 00:01:25,218 トレートル商会が ガザル商会を吸収した現在では➡ 14 00:01:25,218 --> 00:01:29,723 その グランツという男は 私の商会の商会員。 15 00:01:29,723 --> 00:01:34,328 アルテさん。 よろしければ彼の処遇は➡ 16 00:01:34,328 --> 00:01:37,030 私に一任して いただけないでしょうか。 17 00:03:21,702 --> 00:03:23,703 彼は? (ミレイ)はい。 18 00:03:23,703 --> 00:03:25,706 すでに呼び出しております。 19 00:03:25,706 --> 00:03:29,042 (グランツ)はぁ…。 (ドアの開閉音) 20 00:03:29,042 --> 00:03:32,713 エリー会長… こ この度は…。 21 00:03:32,713 --> 00:03:34,648 前置きはいいわ。 22 00:03:34,648 --> 00:03:36,983 私の言いたいことは わかっているわね? 23 00:03:36,983 --> 00:03:38,985 はい…! 24 00:03:38,985 --> 00:03:41,988 グランツ。 25 00:03:41,988 --> 00:03:44,825 あっ…。 26 00:03:44,825 --> 00:03:49,162 ご苦労さま。 約束の報酬よ。 こんなに…? 27 00:03:49,162 --> 00:03:51,164 それから あなたを➡ 28 00:03:51,164 --> 00:03:54,835 トレートル商会の幹部として雇うわ。 えっ 俺を…? 29 00:03:54,835 --> 00:04:00,006 ギルドには深く反省しているため 不問にすると伝えておきます。 30 00:04:00,006 --> 00:04:03,176 あっ ありがとうございます! 31 00:04:03,176 --> 00:04:06,680 《グランツは 私がミレイに 接触するように➡ 32 00:04:06,680 --> 00:04:08,682 命じた人物の一人。 33 00:04:08,682 --> 00:04:11,852 ガザルがもともと あくどい商売を 行っていたことは➡ 34 00:04:11,852 --> 00:04:14,020 調べがついていた。 35 00:04:14,020 --> 00:04:16,857 彼の悪事を 決定的なものにするためにも➡ 36 00:04:16,857 --> 00:04:22,028 石けんの製法を盗むよう そそのかす役が必要だった》 37 00:04:22,028 --> 00:04:26,700 それで… エリー会長…。 わかっているわ。 38 00:04:26,700 --> 00:04:31,004 例の約束の件ね。 はっ はい! お願いします! 39 00:04:33,807 --> 00:04:35,976 (ルリ)あぁ 神様…! 40 00:04:35,976 --> 00:04:37,978 あっ。 (ドアの開く音) 41 00:04:37,978 --> 00:04:42,315 帰ったぞ! あなた! どこへ行ってたの! 42 00:04:42,315 --> 00:04:45,152 ルノアがこんなに苦しんでいる時に! 43 00:04:45,152 --> 00:04:48,321 奥様 突然失礼いたします。 44 00:04:48,321 --> 00:04:50,323 あっ あなたは? 45 00:04:50,323 --> 00:04:55,662 私は トレートル商会 商会長 エリー・レイスと申します。 46 00:04:55,662 --> 00:04:58,832 娘さんのことは 聞いております。 えっ…? 47 00:04:58,832 --> 00:05:02,502 グランツさんは娘さんのために 働いていたのです。 48 00:05:02,502 --> 00:05:06,706 どうかご理解ください。 はっ はい…? 49 00:05:10,677 --> 00:05:13,847 ひどいわね。 馬車にはねられて…。 50 00:05:13,847 --> 00:05:18,351 なんとか金をかき集めて 治癒ポーションを与えていましたが➡ 51 00:05:18,351 --> 00:05:21,188 これ以上の回復は見込めないと…。 52 00:05:21,188 --> 00:05:26,193 大丈夫… 治癒魔法でなら きっと治りますわ。 53 00:05:26,193 --> 00:05:31,031 それは? 魔法を強化するマジックアイテムです。 54 00:05:31,031 --> 00:05:36,236 《もちろんウソ。 神器の存在を 知られるわけにはいかない》 55 00:05:38,138 --> 00:05:42,309 《「グリモア・ベルゼブブ」の能力は 魔法の記録。 56 00:05:42,309 --> 00:05:45,478 それも 王国の大司教から 収集した➡ 57 00:05:45,478 --> 00:05:48,148 強力な治癒魔法が記録されている。 58 00:05:48,148 --> 00:05:54,154 これを使えば 私でも強力な 治癒魔法を使うことができる》 59 00:05:54,154 --> 00:05:56,156 「ヒール」。 60 00:05:58,158 --> 00:06:01,962 (ルノア)はぁ… うぅ…。 61 00:06:05,832 --> 00:06:09,502 うっ… うぅ… あっ。 62 00:06:09,502 --> 00:06:13,006 おぉ ルノア! お父さん…? 63 00:06:13,006 --> 00:06:15,508 お母さんも? よかった! 64 00:06:15,508 --> 00:06:17,677 ありがとうございます! 65 00:06:17,677 --> 00:06:21,014 エリー会長! なんとお礼を したらよいか…! 66 00:06:21,014 --> 00:06:25,518 これはもともと 約束していた ことですので お気になさらず。 67 00:06:25,518 --> 00:06:29,522 ただ このことは 内緒にしていただけますか? 68 00:06:29,522 --> 00:06:32,225 頻繁には使えない魔法なので。 69 00:06:35,295 --> 00:06:38,965 《これでガザルの件も 後始末も終わり。 70 00:06:38,965 --> 00:06:43,470 それなりに大きな商会と すでに確立した販路。 71 00:06:43,470 --> 00:06:45,672 顧客も得ることができた》 72 00:06:49,309 --> 00:06:51,478 (ルーカス)う~ん… 何をどうすれば➡ 73 00:06:51,478 --> 00:06:55,148 金貨100枚を これだけの大金に 替えられるのか。 74 00:06:55,148 --> 00:06:57,150 言ったではないですか。 75 00:06:57,150 --> 00:07:01,321 私はあなた様に 多大な利益をもたらす と。 76 00:07:01,321 --> 00:07:05,659 エリザベート嬢… あっ いや… エリー会長。 77 00:07:05,659 --> 00:07:10,330 今後は帝都をはじめ 帝国内なら 自由に行動してかまわないよ。 78 00:07:10,330 --> 00:07:12,332 よろしいのですか? 79 00:07:12,332 --> 00:07:15,502 王国での指名手配の話は 聞いている。 80 00:07:15,502 --> 00:07:20,006 今更 君の亡命が 王国の策略だとは思わないさ。 81 00:07:20,006 --> 00:07:23,510 ご理解いただき うれしく思いますわ。 82 00:07:23,510 --> 00:07:27,347 君は なんというか…。 んっ? 83 00:07:27,347 --> 00:07:29,849 あっ いや 何でもないよ。 84 00:07:32,519 --> 00:07:36,289 帝都… ですか。 ええ。 85 00:07:36,289 --> 00:07:39,793 せっかくルーカス様から移動の許可を いただいたのだから➡ 86 00:07:39,793 --> 00:07:41,795 活用させてもらいましょう。 87 00:07:41,795 --> 00:07:44,130 それと… これを。 88 00:07:44,130 --> 00:07:47,467 神殿への寄付ですね。 ええ。 89 00:07:47,467 --> 00:07:50,804 リブリス教には これからも 味方でいてもらうほうが➡ 90 00:07:50,804 --> 00:07:52,806 都合がいいもの。 91 00:07:52,806 --> 00:07:55,642 私に非がないかぎり 守ってくれるでしょう。 92 00:07:55,642 --> 00:07:57,644 はい。 (ノック) 93 00:07:57,644 --> 00:08:03,316 失礼します。 帝都の資料をお持ちしました。 94 00:08:03,316 --> 00:08:05,318 ご苦労さま。 95 00:08:05,318 --> 00:08:08,154 ルノア 見習いの仕事も慣れたものね。 96 00:08:08,154 --> 00:08:11,157 いっ いえ! まだまだです! 97 00:08:11,157 --> 00:08:15,161 ですが エリー会長に 助けていただいた身です。 98 00:08:15,161 --> 00:08:17,664 一生懸命 頑張ります! 99 00:08:17,664 --> 00:08:20,667 頼もしいわ。 はっ はい! 100 00:08:20,667 --> 00:08:23,169 では失礼いたします! 101 00:08:25,505 --> 00:08:29,843 《このとおり グランツの娘ルノアは すっかり元気になり➡ 102 00:08:29,843 --> 00:08:33,947 更に彼女は 商人として 非常に有用な➡ 103 00:08:33,947 --> 00:08:37,617 「アイテム・アナライズ」という 固定魔法が備わっていた。 104 00:08:37,617 --> 00:08:41,121 私はルノアを見習いとして そばに置きつつ➡ 105 00:08:41,121 --> 00:08:44,290 魔法を教えることにしたのだ》 106 00:08:44,290 --> 00:08:47,961 さて 帝都進出ともなれば➡ 107 00:08:47,961 --> 00:08:51,297 かつての商会のメンバーが必要ね。 はい。 108 00:08:51,297 --> 00:08:53,800 神器。 109 00:08:53,800 --> 00:08:56,202 「グリモア・ベルフェゴール」。 110 00:08:59,139 --> 00:09:01,808 《七つの魔導書のうちの一つ➡ 111 00:09:01,808 --> 00:09:05,979 「グリモア・ベルフェゴール」は 契約を記録する魔導書。 112 00:09:05,979 --> 00:09:09,816 精霊や魔界など 別世界の存在と契約し➡ 113 00:09:09,816 --> 00:09:14,320 対価を支払うことで 力を借りることができる》 114 00:09:14,320 --> 00:09:16,656 大いなる精霊に問う。 115 00:09:16,656 --> 00:09:20,660 はるかなる蒼穹を駆ける翼とは いかなる者か。 116 00:09:20,660 --> 00:09:25,165 風と旅の神の使徒よ 我 契約に従い➡ 117 00:09:25,165 --> 00:09:27,667 銀貨を供物としてささげる。 118 00:09:33,006 --> 00:09:35,208 みんな よろしくね。 119 00:09:37,944 --> 00:09:41,614 優秀な彼らならば すぐに集まってくれるでしょう。 120 00:09:41,614 --> 00:09:46,453 準備が整いしだい 帝都へと乗り込むわ。 121 00:09:46,453 --> 00:09:51,624 《それから 半年の間 我がトレートル商会は➡ 122 00:09:51,624 --> 00:09:56,463 多くの商会を次々と傘下に収め 大きく成長していった》 123 00:09:56,463 --> 00:09:59,966 とうとう帝都に 進出することにしたわ。 124 00:09:59,966 --> 00:10:01,968 おぉ ついに! 125 00:10:01,968 --> 00:10:04,804 そこでグランツ 私がいない間➡ 126 00:10:04,804 --> 00:10:07,640 ここでの商会長代理を任せます。 127 00:10:07,640 --> 00:10:09,642 おっ 俺がですか? 128 00:10:09,642 --> 00:10:15,148 あなたには 私の代理を務める力が 十分にあると判断しました。 129 00:10:15,148 --> 00:10:17,984 しっかり頼むわよ。 はい! 130 00:10:17,984 --> 00:10:21,488 それとスティア あなたはグランツ付きの 秘書として➡ 131 00:10:21,488 --> 00:10:23,990 補佐をお願い。 (スティア)かしこまりました。 132 00:10:28,328 --> 00:10:31,164 (エリー)もうすぐ貴族の社交シーズンよ。 133 00:10:31,164 --> 00:10:34,667 ルノアはまだ 社交界には 参加できないけれど➡ 134 00:10:34,667 --> 00:10:38,004 帝都は この国の中心。 よく学びなさい。 135 00:10:38,004 --> 00:10:40,006 はい! 136 00:10:40,006 --> 00:10:43,009 んっ? うわぁっ! 急に揺れ始めましたね。 137 00:10:43,009 --> 00:10:45,011 (エリー)そうね。 138 00:10:45,011 --> 00:10:49,015 ミレイ 気をつけてね。 はい 心得ております。 139 00:10:49,015 --> 00:10:51,851 あの… 何を気をつけるのですか? 140 00:10:51,851 --> 00:10:54,187 それはね…。 ひぃっ! 141 00:10:54,187 --> 00:10:56,856 えぇっ なっ 何…!? 142 00:10:56,856 --> 00:11:01,361 こう 荒れた街道じゃ 領兵の巡回も ろくにされないわ。 143 00:11:01,361 --> 00:11:05,031 だからこんな感じの… 野盗が出るのよ。 144 00:11:05,031 --> 00:11:07,867 お嬢ちゃんたち 危ないよぉ? 145 00:11:07,867 --> 00:11:10,203 護衛も付けずに移動するなんて~。 146 00:11:10,203 --> 00:11:13,373 ミレイはルノアを。 かしこまりました。 147 00:11:13,373 --> 00:11:17,377 あぁ? なんだい? お嬢ちゃん。 148 00:11:17,377 --> 00:11:21,548 ふっ まさか1人で 俺たちを相手にするつもりかい。 149 00:11:21,548 --> 00:11:23,550 ええ そうよ。 150 00:11:23,550 --> 00:11:25,718 肝が据わってやがる! 151 00:11:25,718 --> 00:11:28,221 こりゃ かわいがりがいが あるぜぇ~! 152 00:11:28,221 --> 00:11:30,223 遠慮するわ。 153 00:11:30,223 --> 00:11:33,493 があっ! うぉ!? 154 00:11:33,493 --> 00:11:36,162 無詠唱魔法! 上級魔導士だ! 155 00:11:36,162 --> 00:11:39,332 クソ! 囲め! 魔法を使わせるな! 156 00:11:39,332 --> 00:11:42,168 別に 魔法を使わなくても いいのよ? 157 00:11:42,168 --> 00:11:45,505 うぅっ! 158 00:11:45,505 --> 00:11:47,507 うわぁ! 159 00:11:47,507 --> 00:11:51,177 うぉっ! うわぁ! 160 00:11:51,177 --> 00:11:53,479 うおっ! うぅっ… ひぃっ…! 161 00:11:56,182 --> 00:11:59,686 まっ 待て! ここ 降参だ! 降参する! 162 00:11:59,686 --> 00:12:03,690 降参…? おっ 俺は ただの農民だったんだ。 163 00:12:03,690 --> 00:12:08,027 でも 税を払ったら 生活できなくて仕方なく…。 164 00:12:08,027 --> 00:12:10,697 そう…。 あぁ だから…。 165 00:12:10,697 --> 00:12:12,699 言い訳はいらないわ。 う うぅ…。 166 00:12:15,368 --> 00:12:18,371 どんな理由があろうと あなたは野盗。 167 00:12:18,371 --> 00:12:22,709 私は商人として 野盗を許す気はないわ。 168 00:12:22,709 --> 00:12:25,378 (ルノア)こ… 殺したんですか? 169 00:12:25,378 --> 00:12:29,048 ルノア。 野盗は ゴブリンやオークと同じ。 170 00:12:29,048 --> 00:12:33,319 ヤツらは商人が懸命に稼いだ お金を力で奪うの。 171 00:12:33,319 --> 00:12:36,656 時には命ごとね。 あっ…。 172 00:12:36,656 --> 00:12:39,993 情けをかけて逃がせば 別の人が襲われる。 173 00:12:39,993 --> 00:12:44,497 だから 野盗は見つけしだい 確実に殺すのが鉄則よ。 174 00:12:44,497 --> 00:12:49,202 覚えておきなさい。 はっ… はい…。 175 00:12:55,508 --> 00:12:58,011 (ミレイ)エリー様 前方をご覧ください。 176 00:12:58,011 --> 00:13:03,316 ヒッチハイカーですが いかがしますか? 止めてちょうだい。 177 00:13:09,188 --> 00:13:13,693 (エリー)聖職者を放っておくのは さすがにね…。 178 00:13:17,030 --> 00:13:20,533 (ティーダ)いや~ 助かったッスよ~! 179 00:13:20,533 --> 00:13:25,371 帝都まで歩き続けることを考えて 心が折れそうだったッス。 180 00:13:25,371 --> 00:13:27,540 それはちょうどよかったわ。 181 00:13:27,540 --> 00:13:30,376 私たちも帝都に 向かうところだったから。 182 00:13:30,376 --> 00:13:35,314 ホント 感謝ッス。 これも神のお導きッスね~! 183 00:13:35,314 --> 00:13:40,820 改めまして私はティーダ。 見てのとおり 歩き神官 的な? 184 00:13:40,820 --> 00:13:43,322 歩き神官… ですか? 185 00:13:43,322 --> 00:13:46,993 修行の一環として 各地を旅して回り➡ 186 00:13:46,993 --> 00:13:49,328 田舎の村々を訪れては➡ 187 00:13:49,328 --> 00:13:52,332 無償で治癒魔法を施す 聖職者のことよ。 188 00:13:52,332 --> 00:13:55,501 医者や薬師もいないような 田舎だと➡ 189 00:13:55,501 --> 00:13:58,337 歩き神官は とてもありがたい存在なの。 190 00:13:58,337 --> 00:14:01,007 無償で治してあげるなんて すごい! 191 00:14:01,007 --> 00:14:03,009 ええ ホント…。 192 00:14:03,009 --> 00:14:07,013 ティーダ様は立派ね。 いやいや 修行ッスから。 193 00:14:07,013 --> 00:14:09,849 あぁ それと… 敬称はいらないッスよ。 194 00:14:09,849 --> 00:14:13,019 あらそう? じゃあ ティーダと呼ぶわね。 195 00:14:13,019 --> 00:14:17,523 ちなみに私はエリー。 私 ルノアです。 196 00:14:17,523 --> 00:14:21,194 で 向こうの彼女がミレイよ。 197 00:14:21,194 --> 00:14:24,530 エリーさん ルノアちゃん ミレイさん。 198 00:14:24,530 --> 00:14:27,233 帝都まで どうかよろしくッス! 199 00:14:31,370 --> 00:14:34,307 エリー会長…。 さっきはどうして➡ 200 00:14:34,307 --> 00:14:36,809 野盗が現れるって わかったんですか? 201 00:14:36,809 --> 00:14:39,145 荒れた街道になったからよ。 202 00:14:39,145 --> 00:14:43,649 領地を治める上で 街道の整備はとても重要なの。 203 00:14:43,649 --> 00:14:47,653 ルーカス様は 街道の整備にも 力を入れてらっしゃる➡ 204 00:14:47,653 --> 00:14:49,655 すばらしい領主様よ。 205 00:14:49,655 --> 00:14:53,993 それに比べて ここの領主は たぶん愚か者ね。 206 00:14:53,993 --> 00:14:59,832 街道を整備すれば物流がよくなり 領地の景気もよくなるわ。 207 00:14:59,832 --> 00:15:04,504 景気のいい領地には 商人や 冒険者が集まってくるものよ。 208 00:15:04,504 --> 00:15:09,175 その結果 どんどん税収も増えて 領が潤う。 209 00:15:09,175 --> 00:15:14,013 だから領主様は 街道の整備や 保守に力を入れるんですね。 210 00:15:14,013 --> 00:15:18,017 そうよ。 じゃあ もし街道が荒れていたら? 211 00:15:18,017 --> 00:15:20,353 う~んと…。 212 00:15:20,353 --> 00:15:26,025 領地の物流が滞って… 農村部や へき地にある村に➡ 213 00:15:26,025 --> 00:15:29,529 十分な物資が行き届かなくなる? そうね。 214 00:15:29,529 --> 00:15:33,466 他には何があるかしら。 えっ? えっと…。 215 00:15:33,466 --> 00:15:35,802 ふわぁ~っ。 216 00:15:35,802 --> 00:15:39,305 逆に考えるといいッスよ。 逆に? 217 00:15:39,305 --> 00:15:42,975 街道が荒れていると 農村部やへき地で作った➡ 218 00:15:42,975 --> 00:15:46,979 食料や薬を 街まで運ぶコストが上がるッス。 219 00:15:46,979 --> 00:15:49,816 あっ! 食料や薬などの➡ 220 00:15:49,816 --> 00:15:53,653 生活必需品の価格が高騰します! 正解! 221 00:15:53,653 --> 00:15:58,991 街では それらを購入するため… 民衆の財布のひもが固くなる。 222 00:15:58,991 --> 00:16:02,328 すると当然 景気は落ち込んでいくッスね~。 223 00:16:02,328 --> 00:16:06,833 物価が高騰するのは 農村部や へき地も例外じゃないわ。 224 00:16:06,833 --> 00:16:11,003 結果として食い詰めた 農民なんかが野盗になり➡ 225 00:16:11,003 --> 00:16:13,840 野盗に対処するための 護衛を雇うから➡ 226 00:16:13,840 --> 00:16:19,345 更に輸送費が上がり ますます 物価が高騰する悪循環ね。 227 00:16:19,345 --> 00:16:24,350 聖職者は経済にも強いのね。 商人ほどじゃないッス~! 228 00:16:24,350 --> 00:16:29,355 じゃあ どうしてここの領主様は 街道を整備しないのでしょうか。 229 00:16:29,355 --> 00:16:32,358 言ったでしょ 愚か者なのよ。 230 00:16:32,358 --> 00:16:34,794 目先のお金しか見てなくて➡ 231 00:16:34,794 --> 00:16:37,296 街道の整備費を ケチっているのでしょう。 232 00:16:37,296 --> 00:16:41,968 上に立つ者が愚かだと 民は不幸になるわ…。 233 00:16:41,968 --> 00:16:44,971 あっ…。 んっ? 234 00:16:44,971 --> 00:16:49,275 エリー様。 言ったそばから…。 (いななき) 235 00:16:51,978 --> 00:16:54,480 ミレイ ルノアとティーダをお願い。 236 00:16:54,480 --> 00:16:56,482 へへへ…。 237 00:16:59,485 --> 00:17:02,488 いやいや 私も前に出るッスよ。 238 00:17:02,488 --> 00:17:05,491 えっ? 心配いらないッス~。 239 00:17:05,491 --> 00:17:08,294 わかったわ。 240 00:17:12,498 --> 00:17:15,835 半分 お願いしてもいい? 了解ッス! 241 00:17:15,835 --> 00:17:20,006 《面倒だけれど… さすがに聖職者の前では➡ 242 00:17:20,006 --> 00:17:22,008 殺さないほうがいいわよね》 243 00:17:25,011 --> 00:17:28,014 うおっ! うぅ…。 244 00:17:30,182 --> 00:17:33,786 《こんなものかしら…》 (ティーダ)死ね! クズども! 245 00:17:33,786 --> 00:17:35,788 わぁ! 246 00:17:35,788 --> 00:17:41,127 神威ッス! 神の命により 汝らに神罰を下すッス! 247 00:17:41,127 --> 00:17:43,129 おとなしく! 神の! 248 00:17:43,129 --> 00:17:45,798 罰を! 受けるッス! 《あら?》 249 00:17:45,798 --> 00:17:49,302 ふぅ~ こっちは終わったッスよ~! 250 00:17:49,302 --> 00:17:51,637 お疲れさま…。 251 00:17:51,637 --> 00:17:55,141 (ティーダ)おや エリーさんは 殺してないんッスね。 252 00:17:55,141 --> 00:17:57,143 意外と 博愛主義ッスか? 253 00:17:57,143 --> 00:17:59,145 そういうわけでは…。 254 00:17:59,145 --> 00:18:03,482 あっ もしかして 私の前だから 配慮してくれたッスか? 255 00:18:03,482 --> 00:18:07,320 すみませんッス~。 でも 野盗は➡ 256 00:18:07,320 --> 00:18:10,323 生きてても他人に 迷惑をかけるだけッスから。 257 00:18:10,323 --> 00:18:14,493 ついでッス。 エリーさんの分も 始末しちゃうッスね。 258 00:18:14,493 --> 00:18:16,495 うん…? 259 00:18:16,495 --> 00:18:19,332 おや? 目を覚ましたッスか? 260 00:18:19,332 --> 00:18:22,501 ひっ! 待ってください シスター様! 261 00:18:22,501 --> 00:18:27,173 リブリス教の教えでは やり直す機会が 与えられると聞きました! 262 00:18:27,173 --> 00:18:30,176 どうかご慈悲を~! 263 00:18:30,176 --> 00:18:34,613 神は慈悲深く… 人は罪を犯す生き物…。 264 00:18:34,613 --> 00:18:40,786 反省して心を入れ替えるならば 神は慈悲を与えられるッス。 265 00:18:40,786 --> 00:18:42,788 な なら…。 266 00:18:42,788 --> 00:18:46,459 しかし 野盗は人にあらず…。 ひぃっ! 267 00:18:46,459 --> 00:18:50,129 神の慈悲の対象外ッス! 268 00:18:50,129 --> 00:18:53,632 神罰ッス! 269 00:18:53,632 --> 00:18:56,969 《聖職者の認識を 改めるべきかしら…》 270 00:18:56,969 --> 00:19:00,306 (ティーダ)おっ! おほっ! これはこれは。 271 00:19:00,306 --> 00:19:04,143 なかなかのものッス! 何してるの? 272 00:19:04,143 --> 00:19:07,813 これッスよ! 金歯? 273 00:19:07,813 --> 00:19:12,985 換金すれば いい額になるッスよ 当たりの野盗ッスね。 274 00:19:12,985 --> 00:19:16,822 とりあえず血を流しなさい。 ルノアがおびえるわ。 275 00:19:16,822 --> 00:19:19,325 おぉ~! かたじけないッス! 276 00:19:22,828 --> 00:19:25,998 殿下! (フリード)騒がしいぞ なんだ? 277 00:19:25,998 --> 00:19:29,835 貧民区の炊き出し案ですが… お考え直しください。 278 00:19:29,835 --> 00:19:34,440 なぜだ? 今日の食事にも困る 貧民への施しだ。 279 00:19:34,440 --> 00:19:38,110 俺への感謝こそあれども 問題などないだろう。 280 00:19:38,110 --> 00:19:40,946 殿下 予算報告書には➡ 281 00:19:40,946 --> 00:19:43,115 お目を通していただいて いるのでしょうか? 282 00:19:43,115 --> 00:19:45,117 当たり前だ。 283 00:19:45,117 --> 00:19:47,787 このような 無計画な炊き出しを続けては➡ 284 00:19:47,787 --> 00:19:50,289 すぐに国庫が 干上がってしまいます。 285 00:19:50,289 --> 00:19:52,291 何をバカな。 286 00:19:52,291 --> 00:19:56,295 あの女は毎週のように 貧民どもに 施しをしていただろうが。 287 00:19:56,295 --> 00:20:00,299 あれはすべて エリザベート様の私財でございます。 288 00:20:00,299 --> 00:20:02,968 国王陛下への献策以外で➡ 289 00:20:02,968 --> 00:20:06,472 エリザベート様が国庫に 手を付けたことはございません。 290 00:20:06,472 --> 00:20:09,642 それに加えて エリザベート様は➡ 291 00:20:09,642 --> 00:20:12,144 貧困層の者たちに 仕事をあっせんして➡ 292 00:20:12,144 --> 00:20:15,481 生活が安定するように 補助されていました。 293 00:20:15,481 --> 00:20:17,483 貧困層の救済とは➡ 294 00:20:17,483 --> 00:20:20,653 ただ何も考えずに 食事を与えればよい➡ 295 00:20:20,653 --> 00:20:23,322 というものではない…。 ちっ 面倒なことよ。 296 00:20:23,322 --> 00:20:25,658 なら 炊き出しなどやめてしまえ! 297 00:20:25,658 --> 00:20:30,162 貧民など勝手に飢えて死ね! で 殿下! 298 00:20:30,162 --> 00:20:33,499 お待ちください! うるっさい! 299 00:20:33,499 --> 00:20:39,171 はぁ… エリザベート様がいらっしゃれば こんなことには…。 300 00:20:39,171 --> 00:20:43,008 今頃 どこにいらっしゃるのか…。 301 00:20:43,008 --> 00:20:47,847 ぷはぁ~! いやぁ~ 生き返るッスね~。 302 00:20:47,847 --> 00:20:51,016 おねえさ~ん! エールお代わりッス。 はぁ~い。 303 00:20:51,016 --> 00:20:55,187 そんなに飲んで大丈夫なの? 聖職者なんでしょ? 304 00:20:55,187 --> 00:21:00,025 ご存じッスか? 神はこう言ってるッス…。 305 00:21:00,025 --> 00:21:03,362 「汝 まぁ飲め」って…。 306 00:21:03,362 --> 00:21:07,700 なんつって! あっはは~! 酔っぱらい…。 307 00:21:07,700 --> 00:21:12,371 まぁ お酒は神が我らに お与えになった➡ 308 00:21:12,371 --> 00:21:15,040 命の水ッスからね~! 309 00:21:15,040 --> 00:21:18,043 それに あの野盗どものおかげで➡ 310 00:21:18,043 --> 00:21:21,547 ずいぶんと懐が あったまったッスから…。 311 00:21:21,547 --> 00:21:25,551 こういうときこそ 飲まなきゃバチが当たるッス! 312 00:21:25,551 --> 00:21:30,055 もう換金したの? この街に着いてすぐに! 313 00:21:30,055 --> 00:21:33,159 なかなかの金額になったッスよ~。 314 00:21:33,159 --> 00:21:37,663 あっ もちろんお金は 山分けにするッス。 315 00:21:37,663 --> 00:21:41,834 全額受け取っていいわよ。 えっ いいんッスか!? 316 00:21:41,834 --> 00:21:45,337 気にしないで。 お布施とでも思ってちょうだい。 317 00:21:45,337 --> 00:21:49,175 エリーさ~ん…。 318 00:21:49,175 --> 00:21:51,844 なんと~! 319 00:21:51,844 --> 00:21:57,349 信心深いお方ッスか~! ちょっ はっ 離れて! 鼻水が! 320 00:21:57,349 --> 00:22:01,520 なんだかエリー会長 楽しそうですね。 321 00:22:01,520 --> 00:22:05,191 以前は心を許せるような 方がいなくて➡ 322 00:22:05,191 --> 00:22:08,694 いつも張り詰めた表情を していました。 323 00:22:08,694 --> 00:22:10,863 ですが最近はよく…。 324 00:22:10,863 --> 00:22:15,568 楽しそうに笑っていらして うれしいです…。 325 00:22:19,538 --> 00:22:23,709 話のわからぬ愚か者の相手は 疲れるが➡ 326 00:22:23,709 --> 00:22:28,047 君を前にすれば ささくれた心も癒やされるな。 327 00:22:28,047 --> 00:22:31,884 (シルビア)うふふ… ありがとうございます。 328 00:22:31,884 --> 00:22:35,821 でも…。 あっ。 329 00:22:35,821 --> 00:22:38,824 見るだけでよろしいんですか? 330 00:22:38,824 --> 00:22:41,327 はぁっ シルビィ…! 331 00:22:47,666 --> 00:22:52,504 (ロザリア)まったく… あんなバカに 足元をすくわれるなんて…。 332 00:22:52,504 --> 00:22:56,508 情けないことね エリザベート。