1 00:00:02,002 --> 00:00:14,615 ♬~ 2 00:01:59,720 --> 00:02:02,856 (聖華)伶亜さん。 3 00:02:02,856 --> 00:02:05,359 (伶亜)聖華… あんた…。 4 00:02:05,359 --> 00:02:07,327 《しげる:変身だと? 5 00:02:07,327 --> 00:02:09,830 誠司さんばかりか 聖華さんまで…》 6 00:02:09,830 --> 00:02:13,367 もう 苦しまないで。 7 00:02:13,367 --> 00:02:17,371 うっ… うちに近寄んな! 殺されたいんか! 8 00:02:17,371 --> 00:02:19,373 うっ… うっ! 9 00:02:19,373 --> 00:02:21,875 うぅ… ああ…。 10 00:02:21,875 --> 00:02:23,877 うぅ…。 あっ…。 11 00:02:23,877 --> 00:02:29,049 伶亜さん… 本当は そんなこと したくないんですよね? 12 00:02:29,049 --> 00:02:31,885 人を あやめるなんて。 13 00:02:31,885 --> 00:02:35,022 んっ… そうや うちかて…。 14 00:02:35,022 --> 00:02:42,562 けど 自分で書いた 特記事項が うちの正気を ズタズタにするんや。 15 00:02:42,562 --> 00:02:45,232 「うちは 美人を許さない」。 16 00:02:45,232 --> 00:02:49,236 「はらわたを えぐり取って 絶命させてやる」って。 17 00:02:49,236 --> 00:02:51,238 《哀れな女だ。 18 00:02:51,238 --> 00:02:54,408 だが 特記事項の書き換えは 不可能》 19 00:02:54,408 --> 00:02:58,545 きっと 何か方法があるはずです。 20 00:02:58,545 --> 00:03:01,681 それが何か わからないけれど。 21 00:03:01,681 --> 00:03:04,017 私も 一緒に考えます。 22 00:03:04,017 --> 00:03:08,488 だから…。 いい… 近寄んな 言うてるやろ! 23 00:03:08,488 --> 00:03:11,792 どうか もう 傷つかないで。 24 00:03:16,863 --> 00:03:18,832 あっ…。 25 00:03:23,036 --> 00:03:25,205 ああ… ああ…。 26 00:03:25,205 --> 00:03:27,374 あっ… ああ…。 27 00:03:27,374 --> 00:03:31,211 ああ… うっ… 腕が…。 28 00:03:31,211 --> 00:03:33,213 うちの…。 29 00:03:33,213 --> 00:03:35,549 うっ… ああ…。 30 00:03:35,549 --> 00:03:39,386 《奇跡だ… 絶対神の力でも➨ 31 00:03:39,386 --> 00:03:42,389 欠損を治すことなんて できないのに…》 32 00:03:42,389 --> 00:03:45,058 あっ…。 私➨ 33 00:03:45,058 --> 00:03:47,894 特記事項に お願いを書いたんです。 34 00:03:47,894 --> 00:03:52,065 「もし 友達が 心の底から 傷ついていたら➨ 35 00:03:52,065 --> 00:03:55,902 私は 天使になって 癒やしてあげたい」。 36 00:03:55,902 --> 00:04:00,307 「失ったものを 取り戻してあげたい」と。 37 00:04:00,307 --> 00:04:02,476 友達…。 38 00:04:02,476 --> 00:04:06,813 転生前 私の顔には 大きな傷があって➨ 39 00:04:06,813 --> 00:04:09,649 片目も 失っていました。 40 00:04:09,649 --> 00:04:12,152 あるべき物がない つらさ。 41 00:04:12,152 --> 00:04:15,822 それだけでも 取り除いてあげたいんです。 42 00:04:15,822 --> 00:04:19,826 《聖華さん 手足の他にも そんなに…》 43 00:04:19,826 --> 00:04:25,999 腕を… 体を治しただけでは 心の傷までは 癒やせないけれど。 44 00:04:25,999 --> 00:04:29,336 きっと 解決の道は 見つかります。 45 00:04:29,336 --> 00:04:33,006 だから 諦めないで 伶亜さん。 46 00:04:33,006 --> 00:04:35,175 来んな ブス! 47 00:04:35,175 --> 00:04:37,177 あっ…。 48 00:04:37,177 --> 00:04:40,180 ハハッ… ハハハッ…。 49 00:04:40,180 --> 00:04:43,016 ブス… そうや ブスや…。 50 00:04:43,016 --> 00:04:45,018 こんな 簡単なこと。 51 00:04:45,018 --> 00:04:47,354 伶亜さん…。 友達面すんな! 52 00:04:47,354 --> 00:04:50,690 あんたの泣き顔 不細工やねん。 53 00:04:50,690 --> 00:04:55,362 フッ… せやから あんたは うちのターゲットと違う。 54 00:04:55,362 --> 00:04:57,364 《ほう…》 55 00:04:57,364 --> 00:04:59,366 んっ! あっ…。 56 00:05:04,137 --> 00:05:06,807 ああ…。 んっ…。 57 00:05:06,807 --> 00:05:09,509 《リーズ 頼んだぜ》 58 00:05:12,512 --> 00:05:14,481 おっと…。 59 00:05:17,817 --> 00:05:19,986 《怖かっただろうに。 60 00:05:19,986 --> 00:05:23,590 よく頑張ったな 聖華さん》 61 00:05:25,692 --> 00:05:29,029 んっ… んっ! ハァ…。 62 00:05:29,029 --> 00:05:31,031 ああ…。 63 00:05:31,031 --> 00:05:36,036 ハァハァ ハァハァ…。 64 00:05:36,036 --> 00:05:38,038 んっ… ハァ…。 65 00:05:38,038 --> 00:05:40,507 ハァ…。 66 00:05:40,507 --> 00:05:42,509 んっ…。 67 00:05:42,509 --> 00:05:46,513 あっ… ハァハァ…。 68 00:05:46,513 --> 00:05:50,517 くっ… んっ…。 69 00:05:50,517 --> 00:05:52,519 ハッ! 70 00:05:57,023 --> 00:06:00,126 なんや… 殺しに来たんか? 71 00:06:00,126 --> 00:06:02,462 人聞きの悪い。 72 00:06:02,462 --> 00:06:06,466 リーズから 居場所を聞いて 様子を見に来ただけだ。 73 00:06:06,466 --> 00:06:09,135 あんた 自分の目を? 74 00:06:09,135 --> 00:06:12,639 そうや 他に方法あるんか? 75 00:06:12,639 --> 00:06:17,143 発想は ともかく 体を傷つけんのは 頂けねえ。 76 00:06:17,143 --> 00:06:19,813 聖華さんも きっと悲しむ。 77 00:06:19,813 --> 00:06:22,983 フンッ… 下手こいたわ。 78 00:06:22,983 --> 00:06:26,486 とっとと やっとけば よかった。 んっ…。 79 00:06:26,486 --> 00:06:30,991 なあ 俺と 取り引きしねえか? えっ? 80 00:06:30,991 --> 00:06:34,160 あんたの望むもの 提供できなくもないぜ。 81 00:06:34,160 --> 00:06:36,162 取り引き? 82 00:06:36,162 --> 00:06:39,165 商材は 視力のみをなくす方法。 83 00:06:39,165 --> 00:06:42,335 はぁ? そんな 都合のええもん…。 84 00:06:42,335 --> 00:06:45,005 あっ…。 85 00:06:45,005 --> 00:06:47,340 なっ… なんや それ…。 86 00:06:47,340 --> 00:06:51,845 闇属性の最上級スキル 五指冥界封じ。 87 00:06:51,845 --> 00:06:55,849 五感の どれかを闇に封じちまう おっかねえやつさ。 88 00:06:55,849 --> 00:06:59,519 これが 俺だけが用意できる 商材だ。 89 00:06:59,519 --> 00:07:02,789 こいつで あんたの視力を封印する。 90 00:07:02,789 --> 00:07:05,959 代わりに あんたは 強く生きろ。 91 00:07:05,959 --> 00:07:08,962 あんた 一体 何者や。 92 00:07:08,962 --> 00:07:10,964 ただの営業マンさ。 93 00:07:10,964 --> 00:07:13,300 あいにく 名刺は 切らしているがな。 94 00:07:13,300 --> 00:07:16,636 うさんくさ! 高いコピー機とか 売ってそうやわ。 95 00:07:16,636 --> 00:07:18,972 《んっ… 鋭いな》 96 00:07:18,972 --> 00:07:22,309 聖華さんは あんたに こう言ったよな。 97 00:07:22,309 --> 00:07:25,812 「もう これ以上 傷つかないで」と。 98 00:07:25,812 --> 00:07:29,316 そこで 弊社が ご用意いたしましたのが これ。 99 00:07:29,316 --> 00:07:32,986 目を傷つけず 視力を封じるスキルでございます。 100 00:07:32,986 --> 00:07:36,323 通販番組か。 《ツッコミも 鋭いじゃねえか》 101 00:07:36,323 --> 00:07:40,660 つい 商談にしちまうのは 営業マンの さがだ。 102 00:07:40,660 --> 00:07:46,333 さて この商材の有効期限は 光のスキルで 相殺するまで。 103 00:07:46,333 --> 00:07:48,835 どうだい? 品質には 自信があるぜ。 104 00:07:48,835 --> 00:07:50,837 んっ…。 105 00:07:50,837 --> 00:07:53,840 1つ 聞いてええ? 106 00:07:53,840 --> 00:07:57,177 なんで あんた そこまでして あの子を守ろうとするん? 107 00:07:57,177 --> 00:07:59,512 やっぱ あの子が美人やから? 108 00:07:59,512 --> 00:08:01,448 んっ…。 109 00:08:01,448 --> 00:08:06,619 実は 俺も 特記事項で しくじった口でな。 あっ…。 110 00:08:06,619 --> 00:08:11,791 最初は このパーティーが信用できず 抜けるつもりだった。 111 00:08:11,791 --> 00:08:14,995 なのに 聖華さんは お構いなしに➨ 112 00:08:14,995 --> 00:08:17,998 無邪気な親切を 差し伸べてきたのさ。 113 00:08:17,998 --> 00:08:21,468 俺は その借りを 返してる最中でな。 114 00:08:21,468 --> 00:08:24,137 彼女に何かあったら 困るわけだよ。 115 00:08:24,137 --> 00:08:27,474 (伶亜)義理堅いんやな。 それに イケメンや。 116 00:08:27,474 --> 00:08:30,810 声だけやけど。 《やかましいわ》 117 00:08:30,810 --> 00:08:33,146 聖華が羨ましいわ。 118 00:08:33,146 --> 00:08:36,983 うちにも あんたらみたいな 仲間がおったらな。 119 00:08:36,983 --> 00:08:38,985 《やっと 笑ったな》 120 00:08:38,985 --> 00:08:42,322 俺らのパーティーに同行するか? 121 00:08:42,322 --> 00:08:46,826 誠司さんなら…。 遠慮しとくわ。 122 00:08:46,826 --> 00:08:49,496 うちは もう 手を汚しすぎた。 123 00:08:49,496 --> 00:08:52,332 自分で 自分の道を 見つけなあかん。 124 00:08:52,332 --> 00:08:57,003 さあ そのスキルで うちの視力 封印してよ。 125 00:08:57,003 --> 00:08:59,672 ああ…。 126 00:08:59,672 --> 00:09:02,675 取り引き 成立だ。 127 00:09:13,953 --> 00:09:15,955 あっ…。 128 00:09:15,955 --> 00:09:19,459 んっ…。 起きましたか。 129 00:09:19,459 --> 00:09:22,629 あっ…。 130 00:09:22,629 --> 00:09:25,632 私が そんなことを? 131 00:09:25,632 --> 00:09:29,636 聖華さんのお願いが生んだ力だよ。 132 00:09:29,636 --> 00:09:34,641 私に そんな力があったなんて。 133 00:09:34,641 --> 00:09:36,643 しげるさん。 134 00:09:36,643 --> 00:09:40,647 私 この力で たくさんの人を 手助けしたいです。 135 00:09:40,647 --> 00:09:43,650 聖華さん。 はい? 136 00:09:43,650 --> 00:09:46,319 この力のことは 秘密にしておきましょう。 137 00:09:46,319 --> 00:09:48,655 えっ? どうしてですか? 138 00:09:48,655 --> 00:09:51,991 その力が 価値あるものだからです。 139 00:09:51,991 --> 00:09:56,663 はっ? 価値があるのに 使っては いけないんですか? 140 00:09:56,663 --> 00:09:58,665 例え話をします。 141 00:09:58,665 --> 00:10:03,503 物語とかの盗賊は 何を盗みますか? 宝物です。 142 00:10:03,503 --> 00:10:07,006 では どうして 宝物を盗むんでしょう? 143 00:10:07,006 --> 00:10:09,509 ああ… あっ…。 144 00:10:09,509 --> 00:10:12,345 そう 価値のあるものだからです。 145 00:10:12,345 --> 00:10:17,016 世の中には 悪いやつ 危険な人間も 大勢います。 146 00:10:17,016 --> 00:10:19,519 これは あなたが 17歳➨ 147 00:10:19,519 --> 00:10:22,355 分別のある年齢だから 言うことです。 148 00:10:22,355 --> 00:10:25,358 いいですか? はい。 149 00:10:25,358 --> 00:10:29,028 あなたは きれいな人だ。 えっ…。 150 00:10:29,028 --> 00:10:33,533 そんなこと…。 あの 伶亜が命を狙った。 151 00:10:33,533 --> 00:10:36,202 それが証拠です。 きれいなうえに➨ 152 00:10:36,202 --> 00:10:38,705 すばらしい力を持つ 宝物。 153 00:10:38,705 --> 00:10:40,874 悪いやつが 見逃すはずありません。 154 00:10:40,874 --> 00:10:43,042 自分の大切な価値を➨ 155 00:10:43,042 --> 00:10:46,045 悪党に めちゃくちゃに されたくないでしょう? 156 00:10:46,045 --> 00:10:48,047 ああ…。 157 00:10:48,047 --> 00:10:50,884 でも 私 どうしたら…。 158 00:10:50,884 --> 00:10:54,721 すべてを疑えって 言ってるんじゃないんです。 159 00:10:54,721 --> 00:10:56,890 相手を見極めてほしいんです。 160 00:10:56,890 --> 00:10:59,993 信用できる人間なのかどうか。 161 00:10:59,993 --> 00:11:03,329 羊なのか おおかみなのか。 162 00:11:03,329 --> 00:11:06,332 フフッ…。 ああ…。 163 00:11:06,332 --> 00:11:08,334 わかりました。 164 00:11:08,334 --> 00:11:11,337 鋭い牙が生えていないか 見極めます。 165 00:11:11,337 --> 00:11:16,342 だけど もし… もしもだよ。 166 00:11:16,342 --> 00:11:19,345 聖華さん いくら 気を付けていても➨ 167 00:11:19,345 --> 00:11:21,514 怖い目に遭ってしまったら➨ 168 00:11:21,514 --> 00:11:25,351 そのときは 大声で 俺を呼んでください。 169 00:11:25,351 --> 00:11:28,354 いつでも どんな場所でも 駆けつけます。 170 00:11:28,354 --> 00:11:32,692 だから ちょっとくらい 失敗しても 大丈夫だよ。 171 00:11:32,692 --> 00:11:34,694 しげるさん。 172 00:11:34,694 --> 00:11:38,364 はい ありがとうございます。 173 00:11:38,364 --> 00:11:41,034 んっ? 174 00:11:41,034 --> 00:11:46,206 こういうときって 握手するんですよね? 175 00:11:46,206 --> 00:11:48,207 んっ…。 176 00:11:48,207 --> 00:11:50,210 んっ…。 んっ? 177 00:11:50,210 --> 00:11:52,212 んっ…。 フフッ…。 178 00:11:54,247 --> 00:11:56,249 《あまりの激痛に➨ 179 00:11:56,249 --> 00:11:58,585 彼女の手の ぬくもりも わからねえ。 180 00:11:58,585 --> 00:12:02,989 ただ かすかに震える 小さな手のひらを➨ 181 00:12:02,989 --> 00:12:07,794 握り潰さないようにするのが 精いっぱいだった》 182 00:12:09,829 --> 00:12:12,332 (誠司)じゃあ 伶亜さんは…。 183 00:12:12,332 --> 00:12:15,668 はい。 昨夜のうちに たちました。 184 00:12:15,668 --> 00:12:18,838 それで 聖華さんに この言葉を。 185 00:12:18,838 --> 00:12:22,342 「心の傷を 癒やしてくれて ありがとう」。 186 00:12:22,342 --> 00:12:26,846 「いつか会えたら 力になるよ」と。 187 00:12:26,846 --> 00:12:30,183 伶亜さん… フフッ…。 188 00:12:30,183 --> 00:12:33,853 せめて 見送りくらいしたかったですね。 189 00:12:33,853 --> 00:12:36,022 《それは すまん… 俺のせいだ》 190 00:12:36,022 --> 00:12:39,192 大丈夫ですよ。 彼女 晴れ晴れとした顔で➨ 191 00:12:39,192 --> 00:12:41,194 旅立ちました。 192 00:12:41,194 --> 00:12:44,530 これから 道を見つけるとか なんとか。 193 00:12:44,530 --> 00:12:50,036 ねっ 聖華さん。 んっ? どういうことですか? 194 00:12:50,036 --> 00:12:52,038 フッ…。 195 00:12:52,038 --> 00:12:54,641 女の子同士の秘密です。 196 00:12:56,743 --> 00:12:59,746 ヴァレリア公国って どんな所でしょう? 197 00:12:59,746 --> 00:13:04,350 きっと すてきな街ですよね? そうですね 楽しみです。 198 00:13:04,350 --> 00:13:06,519 はめを 外しすぎないようにしないと。 199 00:13:06,519 --> 00:13:08,521 はい 気を付けます。 200 00:13:08,521 --> 00:13:10,690 (誠司)前のハンバーガーは 最高だったな。 201 00:13:10,690 --> 00:13:12,692 私も ハンバーガー 大好きなんです。 202 00:13:12,692 --> 00:13:14,694 しっかり 英気を養おう。 はい! 203 00:13:14,694 --> 00:13:17,697 (誠司)今なら 何バーガーだって 食べられそうだ。 204 00:13:17,697 --> 00:13:19,699 《リーズ:伶亜が そんなことを…。 205 00:13:19,699 --> 00:13:24,203 ああ… 少なくとも もう 聖華さんを襲うことはないぜ。 206 00:13:24,203 --> 00:13:26,706 それにしても 驚きました。 207 00:13:26,706 --> 00:13:30,209 聖華さんが あんな まばゆい姿になるなんて。 208 00:13:30,209 --> 00:13:33,546 でも あんた 人のウインドウが読めたはずじゃ? 209 00:13:33,546 --> 00:13:37,550 はい。 ですが 聖華さんの特記事項には➨ 210 00:13:37,550 --> 00:13:40,386 具体的な変身の記述がなくて。 211 00:13:40,386 --> 00:13:45,058 「聖華さんの」ってことは 誠司さんの特記事項には…。 212 00:13:45,058 --> 00:13:48,061 あっ… ええ…。 213 00:13:48,061 --> 00:13:52,065 それは もう 懇切丁寧な 変身プロセスが…。 214 00:13:52,065 --> 00:13:54,734 《嫌がりすぎでは…。 215 00:13:54,734 --> 00:13:58,404 どんだけ 中二病フルスロットルの 内容なんだ?》 216 00:13:58,404 --> 00:14:01,808 できれば その特記事項の 全文を知りたいんだが。 217 00:14:01,808 --> 00:14:05,311 えっ… ああ…。 218 00:14:05,311 --> 00:14:08,314 《そんな 絶望をあらわにするなよ》 219 00:14:08,314 --> 00:14:10,817 弱点を把握しておきたいんだ。 220 00:14:10,817 --> 00:14:12,985 弱点ですか? 221 00:14:12,985 --> 00:14:16,656 そう 特記事項に潜む 弱点。 222 00:14:16,656 --> 00:14:19,992 特記事項は 得られるメリットも 強力だが➨ 223 00:14:19,992 --> 00:14:23,162 反面 デメリットも でかいからな。 224 00:14:23,162 --> 00:14:25,998 わかりました。 225 00:14:25,998 --> 00:14:28,668 どうにか 紙に書き出します。 226 00:14:28,668 --> 00:14:33,005 祈ってください… あたしが 全文を書き切れるように。 227 00:14:33,005 --> 00:14:35,341 《目 死んでんぞ》 228 00:14:35,341 --> 00:14:38,344 まあ すぐじゃなくてもいい。 229 00:14:38,344 --> 00:14:42,014 誠司さん自身が 旅のゴールを決めるころで。 230 00:14:42,014 --> 00:14:44,350 (リーズ)ゴールというと? 231 00:14:44,350 --> 00:14:47,520 誠司さんが 前に言ってたんだ。 232 00:14:47,520 --> 00:14:51,691 情報を… 選択肢を多く 得るために都市部へ出たい。 233 00:14:51,691 --> 00:14:55,862 何をなすべきかを見いだすのは それからでしょうね。 234 00:14:55,862 --> 00:15:00,500 で… 俺なりに いろいろ考えて思ったのさ。 235 00:15:00,500 --> 00:15:05,505 誠司さん 彼は いつか 王様になるべきだと。 236 00:15:05,505 --> 00:15:08,674 あっ…。 恭志郎が言ってたんだ。 237 00:15:08,674 --> 00:15:12,845 同期の仲間が よう兵から 王様になったって。 238 00:15:12,845 --> 00:15:15,848 つまり この世界じゃ 転生者でも➨ 239 00:15:15,848 --> 00:15:20,019 玉座に手が届く 可能性がある。 ああ…。 240 00:15:20,019 --> 00:15:22,021 聖華さんと 誠司さん。 241 00:15:22,021 --> 00:15:24,690 2人は 真っ白な人たちだ。 242 00:15:24,690 --> 00:15:28,027 聖華さんは 何も知らない むくな白さ。 243 00:15:28,027 --> 00:15:32,532 誠司さんは 重油の海のような 大人の黒い社会を知りながら➨ 244 00:15:32,532 --> 00:15:35,701 なお 白くあり続ける 光の白さ。 245 00:15:35,701 --> 00:15:39,372 そんな 誠司さんが 王様になって治める国なら➨ 246 00:15:39,372 --> 00:15:44,710 聖華さんみたいな人が 安心して暮らせるんじゃないか。 247 00:15:44,710 --> 00:15:46,879 そんなふうに思ってさ。 248 00:15:46,879 --> 00:15:49,882 しげるさんが 王様じゃ だめなんですか? 249 00:15:49,882 --> 00:15:53,052 俺? 柄じゃないな。 250 00:15:53,052 --> 00:15:58,724 入金率1万分の1で 国が ド貧乏になるし。 ああ…。 251 00:15:58,724 --> 00:16:02,795 誠司さんは 人を育てて 人の上に立てる人だ。 252 00:16:02,795 --> 00:16:06,966 相手を信じて 任せることができるんだよ。 253 00:16:06,966 --> 00:16:11,471 俺なら 先回りして 全部 自分で片づけちまう。 254 00:16:11,471 --> 00:16:16,309 だから 俺は 誠司さんに 王様になってほしい。 255 00:16:16,309 --> 00:16:19,312 あっ… んっ…。 256 00:16:19,312 --> 00:16:21,481 しげるさん。 257 00:16:21,481 --> 00:16:27,286 誠ちゃん いえ… 兄を どうか よろしくお願いします。 258 00:16:30,323 --> 00:16:32,325 ああ…。 259 00:16:32,325 --> 00:16:34,627 2人で 協力しよう》 260 00:16:37,330 --> 00:16:42,835 《そういうわけで 俺たちは ひそかに ゴールを設定した。 261 00:16:42,835 --> 00:16:45,838 まずは ガンガン レベルを上げてもらおう。 262 00:16:45,838 --> 00:16:49,342 俺のサポートがあれば たやすいはず》 263 00:16:49,342 --> 00:16:51,677 そろそろ 街が見えてくるはずですよ。 264 00:16:51,677 --> 00:16:53,679 ここを抜ければ…。 265 00:16:56,515 --> 00:16:58,851 《はい。 団体さんのご案内で~す。 266 00:16:58,851 --> 00:17:01,153 これは いい経験値稼ぎに…》 267 00:17:01,153 --> 00:17:03,155 手薄な所を突破します。 268 00:17:03,155 --> 00:17:06,325 走って! (リーズ/聖華)はい! んっ…。 269 00:17:06,325 --> 00:17:09,495 (誠司)くっ…。 (3人)んっ? 270 00:17:09,495 --> 00:17:13,132 あっ… くっ… 靴ひもが ほどけて…。 271 00:17:13,132 --> 00:17:15,134 先に行ってください! 272 00:17:15,134 --> 00:17:17,803 《いや あんたの靴 靴ひも ねえじゃん》 273 00:17:17,803 --> 00:17:21,974 わかりました… んっ! 《わかっちゃ だめ!》 274 00:17:21,974 --> 00:17:27,980 や~! 275 00:17:27,980 --> 00:17:30,683 んっ! 276 00:17:30,683 --> 00:17:32,852 《ウインド・ウォール!》 277 00:17:35,521 --> 00:17:37,690 聖華さん 1人で行っちゃ だめだよ。 278 00:17:37,690 --> 00:17:40,026 あっ… ごめんなさい。 279 00:17:40,026 --> 00:17:42,695 《ウインド・ウォールは しばらく もつが…。 280 00:17:42,695 --> 00:17:44,697 誠司さんは?》 281 00:17:44,697 --> 00:17:47,033 ああ~! 282 00:17:47,033 --> 00:17:51,370 《絶賛変身中? 靴ひもの小芝居 必要だったか? 283 00:17:51,370 --> 00:17:55,875 あっ… まずい! 変身したら 服 ビリビリになっちゃうじゃん。 284 00:17:55,875 --> 00:17:57,877 いいの? お高いんじゃ…》 285 00:17:57,877 --> 00:18:01,347 あっ…。 《おっ… 気付いたか…》 286 00:18:03,316 --> 00:18:06,485 《そうそう ちゃんと畳んで…。 287 00:18:06,485 --> 00:18:09,655 って… 今やんなくても よくない?》 288 00:18:09,655 --> 00:18:12,458 ハァ… はあ~…。 289 00:18:12,458 --> 00:18:15,328 《しかも 初めから ため直しかよ! 290 00:18:15,328 --> 00:18:17,830 ちょっと時間が かかりそうだな。 291 00:18:17,830 --> 00:18:20,166 こっちは こっちで なんとかするか。 292 00:18:20,166 --> 00:18:23,669 聖華さんにも レベルを上げてもらいたいし》 293 00:18:23,669 --> 00:18:27,340 モンスターが登ってきます。 どうしましょう? 294 00:18:27,340 --> 00:18:29,642 上から つついて 落としちゃいましょう。 295 00:18:29,642 --> 00:18:33,679 《絶対神の加護を授けよう。 296 00:18:33,679 --> 00:18:36,182 命中力 向上。 攻撃力 向上。 297 00:18:36,182 --> 00:18:39,018 攻撃精度 向上。 298 00:18:39,018 --> 00:18:42,688 聖華さんたちは これで よし。 299 00:18:42,688 --> 00:18:45,024 あとは モンスターを分散させるか。 300 00:18:45,024 --> 00:18:49,161 俺が 直接 飛び込むと 全部 なぎ払っちまうから➨ 301 00:18:49,161 --> 00:18:51,664 泥団子ボール》 302 00:18:51,664 --> 00:19:04,944 ♬~ 303 00:19:04,944 --> 00:19:09,281 《これで 乱戦に持ち込めたと… おっ 誠司さんは?》 304 00:19:09,281 --> 00:19:11,283 やあ~…。 305 00:19:11,283 --> 00:19:13,285 《まだ やってる! 306 00:19:13,285 --> 00:19:16,789 変身するには ぶち切れなきゃ ならないんだっけか? 307 00:19:16,789 --> 00:19:19,291 あんた 簡単に怒るタイプじゃないしな》 308 00:19:19,291 --> 00:19:22,294 今 足を踏んだのは 誰だ~! 309 00:19:22,294 --> 00:19:24,296 《いつの怒りだよ!》 310 00:19:26,632 --> 00:19:30,636 あっ… あっ! 311 00:19:30,636 --> 00:19:32,638 うっ! 312 00:19:32,638 --> 00:19:35,474 ああ! 313 00:19:35,474 --> 00:19:37,777 ああ…。 314 00:19:39,812 --> 00:19:43,816 不屈の勇者 アルディーン! 315 00:19:43,816 --> 00:19:47,820 《破れてないだと? 何? そのインナー》 316 00:19:47,820 --> 00:19:50,156 トウ! 317 00:19:50,156 --> 00:19:52,491 《走るんかい! 318 00:19:52,491 --> 00:19:56,162 いや フォームは 完璧だと 思いますが 翼の意味は?》 319 00:19:56,162 --> 00:19:58,164 ハッ! 320 00:19:58,164 --> 00:20:01,167 大丈夫か? 《大丈夫じゃなさそうです》 321 00:20:01,167 --> 00:20:03,335 あの… あなたは? 322 00:20:03,335 --> 00:20:06,672 私は ただの旅人 さすらいの勇者 アルディーン! 323 00:20:06,672 --> 00:20:10,376 《いつ さすらったんだよ?》 あとは 任せて! 324 00:20:12,845 --> 00:20:16,015 人に あだなす モンスターたちよ。 去るなら 今だ。 325 00:20:16,015 --> 00:20:20,352 この右手の光 いかなる邪悪をも 貫く! 326 00:20:20,352 --> 00:20:22,354 戦いを選ぶか…。 327 00:20:22,354 --> 00:20:26,358 ハッ! ハッ! (叫び声) 328 00:20:26,358 --> 00:20:30,529 すごい! 《そういえば 実際に戦うのは 初めて見る。 329 00:20:30,529 --> 00:20:33,532 聖華さんは アルディーン自体が初見だったな》 330 00:20:33,532 --> 00:20:35,868 んっ…。 《ゴーレム!》 (うなり声) 331 00:20:35,868 --> 00:20:40,039 《普通に戦うなら やっかいだが アルディーンなら…》 332 00:20:40,039 --> 00:20:42,374 この右腕の敵ではない。 333 00:20:42,374 --> 00:20:47,079 食らえ レッドカッター! 334 00:20:49,381 --> 00:20:51,383 あっ…。 335 00:20:51,383 --> 00:20:53,552 おのれ! この右手 封じたつもりか! 336 00:20:53,552 --> 00:20:56,889 《いえ それは 自爆です》 この程度で 屈しはしない。 337 00:20:56,889 --> 00:20:59,892 なぜならば 僕は誓ったからだ。 338 00:20:59,892 --> 00:21:01,861 《飛べるんかい!》 339 00:21:01,861 --> 00:21:04,530 絶対に仲間を裏切らない。 340 00:21:04,530 --> 00:21:08,167 それが 不屈の勇者 アルディーンだ! 341 00:21:08,167 --> 00:21:10,703 《こうして モンスターの大群は➨ 342 00:21:10,703 --> 00:21:13,372 こてんぱんの ぺちゃんこになりましたとさ。 343 00:21:13,372 --> 00:21:15,841 めでたし めでたし》 344 00:22:47,533 --> 00:22:49,869 さすらいの勇者 アルディーン。 345 00:22:49,869 --> 00:22:52,204 そう名乗って 去っていきました。 346 00:22:52,204 --> 00:22:54,707 とても強くて 情熱的な人でしたよ。 347 00:22:54,707 --> 00:22:57,042 へぇ~ 僕も会いたかったな。 348 00:22:57,042 --> 00:22:59,044 《しらじらしい》 349 00:22:59,044 --> 00:23:01,013 誠司さんは どこに? 350 00:23:01,013 --> 00:23:03,349 殴られたのか 気絶してしまっていたんです。 351 00:23:03,349 --> 00:23:06,185 面目ない。 大丈夫ですか? 352 00:23:06,185 --> 00:23:10,022 回復魔法かけましょうか? 大丈夫 ありがとう。 353 00:23:10,022 --> 00:23:12,024 《レッドカッターで 指の骨➨ 354 00:23:12,024 --> 00:23:14,693 いかれちゃったんじゃないの? しかたない➨ 355 00:23:14,693 --> 00:23:17,363 あとで こっそり 回復かけるか》 356 00:23:17,363 --> 00:23:20,699 私 ちゃんと お礼を言いたかったです。 357 00:23:20,699 --> 00:23:24,203 みんなを助けてくれて ありがとうって。 358 00:23:24,203 --> 00:23:28,207 聖華さん きっと 気持ちは 通じてますよ。 《そりゃな》 359 00:23:28,207 --> 00:23:31,377 それで その人の名前って なんだっけ? ねっ リーズ。 360 00:23:31,377 --> 00:23:34,847 ブフォ! 《何ハラっていうんだろう? これ》 361 00:23:34,847 --> 00:23:37,549 さすらいの勇者 アルディーン! ですよ。 362 00:23:37,549 --> 00:23:40,886 (誠司)そうでしたね。 勇者 アルディーン! 363 00:23:40,886 --> 00:23:43,722 《誠司さんを 王様に…。 364 00:23:43,722 --> 00:23:46,725 ちょっと 考え直そうかな…》 365 00:23:46,725 --> 00:23:49,094 アルディーン… フフッ… 勇者 アルディーン。