1 00:00:34,935 --> 00:00:36,937 (誠司)僕は 絶対に 仲間を裏切らない。 2 00:00:36,937 --> 00:00:43,110 勇者の雄たけびが 眠れる もう1人の僕を呼び起こし➡ 3 00:00:43,110 --> 00:00:46,613 第3の目が開かれん。 4 00:00:46,613 --> 00:00:49,116 不屈の勇者…。 5 00:00:49,116 --> 00:00:51,451 アルディーン! 6 00:00:51,451 --> 00:00:53,453 《しげる:はい?》 7 00:02:43,630 --> 00:02:45,632 (恭志郎)変身しやがった。 8 00:02:45,632 --> 00:02:47,934 《勇者… アル… はい?》 9 00:02:47,934 --> 00:02:51,038 いくぞ! 高速の聖なる稲妻。 10 00:02:53,106 --> 00:02:57,110 オーロラ・シャイニング・レスティーネーション! 11 00:02:57,110 --> 00:03:00,647 《稲妻は?》 ああ~! 12 00:03:00,647 --> 00:03:05,152 ああ…。 寸止め? 13 00:03:05,152 --> 00:03:07,654 なぜ 拳を止めた? 14 00:03:07,654 --> 00:03:11,491 あなたを裁くのは 僕ではない… 法だ。 15 00:03:11,491 --> 00:03:15,328 恭志郎さん この場で 僕が手を下すのは たやすい。 16 00:03:15,328 --> 00:03:19,833 だが それでは あなたたちが 償う機会を奪ってしまう。 17 00:03:19,833 --> 00:03:23,170 法の裁きで 己の罪を悔やみ➡ 18 00:03:23,170 --> 00:03:26,506 心から 生まれ変わるんだ。 くっ…。 19 00:03:26,506 --> 00:03:29,509 《誠司さん あんた いい人すぎるよ》 20 00:03:29,509 --> 00:03:33,780 負けたよ… 勇者 アルディーン。 21 00:03:33,780 --> 00:03:36,249 んっ… フッ…。 22 00:03:36,249 --> 00:03:39,953 再び 悪事に手を染めたなら 容赦はしない。 23 00:03:39,953 --> 00:03:41,955 《誠司さん 背中を向けちゃ だめだ!》 24 00:03:41,955 --> 00:03:44,257 フッ… かかったな! 25 00:03:44,257 --> 00:03:47,461 あっ…。 うわ~ 転んだ。 26 00:03:47,461 --> 00:03:50,297 ぐはっ… この豚! 27 00:03:50,297 --> 00:03:52,299 んっ! (怒号) 28 00:03:52,299 --> 00:03:54,935 (怒号) 29 00:03:54,935 --> 00:03:57,270 《どうも すみませ~ん》 30 00:03:57,270 --> 00:04:00,440 あっ… アルディーンの仲間。 31 00:04:00,440 --> 00:04:02,442 何? (手下たち)んっ? 32 00:04:06,646 --> 00:04:09,649 一体 何が…。 今のは アルディーンが。 33 00:04:09,649 --> 00:04:12,319 (恭志郎/手下たち)えっ? なんて 威力だ。 34 00:04:12,319 --> 00:04:16,156 《俺の鼻くそだがな。 あとは 誠司さんが…。 35 00:04:16,156 --> 00:04:19,292 って… おい! あんたまで びっくりして どうする?》 36 00:04:19,292 --> 00:04:24,131 今のは 僕が? 《いかん! なんとか場をつながないと》 37 00:04:24,131 --> 00:04:27,134 あっ ああ… 俺は 見てしまいました。 38 00:04:27,134 --> 00:04:30,003 白い翼の タカが舞い降りたのです。 39 00:04:30,003 --> 00:04:33,406 勇者の怒りに呼応するように。 40 00:04:33,406 --> 00:04:36,409 そして 俺を 危機から 救ってくれた。 41 00:04:36,409 --> 00:04:39,079 あなたが 奇跡を呼んだのです。 42 00:04:39,079 --> 00:04:42,582 そんなことが…。 《はい そんなことが》 43 00:04:42,582 --> 00:04:46,753 お許しください! アルディーン様。 (手下たち)ひぃ! 44 00:04:46,753 --> 00:04:48,922 《こいつら 不利を悟ったな》 45 00:04:48,922 --> 00:04:51,091 (恭志郎)つい 魔が差しちまって! 46 00:04:51,091 --> 00:04:53,093 もう 悪事は働きません! 47 00:04:53,093 --> 00:04:55,428 どうか ご慈悲を…。 《汚ぇ!》 48 00:04:55,428 --> 00:04:58,265 改心します… お願いします! 49 00:04:58,265 --> 00:05:02,602 《ずいぶん カジュアルな改心ですな いいだろう…》 50 00:05:02,602 --> 00:05:04,938 お前ら 一列に並べ。 51 00:05:04,938 --> 00:05:09,442 (恭志郎/手下たち)はい! アルディーン 必殺技を。 52 00:05:09,442 --> 00:05:11,444 (恭志郎/手下たち)うっ…。 (誠司)えっ…。 53 00:05:11,444 --> 00:05:14,281 でも これ以上は…。 わかっています。 54 00:05:14,281 --> 00:05:17,617 なので 熱い拳で ビンタです。 (誠司)ビンタ? 55 00:05:17,617 --> 00:05:20,453 彼らは 他人の痛みが わからないんです。 56 00:05:20,453 --> 00:05:22,455 それを教えてやらないと。 57 00:05:22,455 --> 00:05:24,457 うっ…。 あっ…。 58 00:05:24,457 --> 00:05:30,130 その愛の むちを振るえる人は アルディーン あなたしかいません。 59 00:05:30,130 --> 00:05:32,465 んっ…。 うん。 60 00:05:32,465 --> 00:05:37,070 《チェックメートだ 悪党ども。 本当に改心しているなら…》 61 00:05:37,070 --> 00:05:40,774 ((この手の光は いかなる邪悪をも 貫く)) 62 00:05:40,774 --> 00:05:43,109 《この拳も 怖くないだろ?》 63 00:05:43,109 --> 00:05:45,946 わかりました。 《あれ?》 64 00:05:45,946 --> 00:05:48,281 どうして 変身を解くんですか? 65 00:05:48,281 --> 00:05:51,084 怒りの理由がなくなったからです。 66 00:05:51,084 --> 00:05:53,587 えっ? 愛の むちなら➡ 67 00:05:53,587 --> 00:05:55,922 怒りを起因としてはいけない。 68 00:05:55,922 --> 00:05:59,960 それは たたく者の 自己満足にすぎません。 69 00:05:59,960 --> 00:06:02,796 打った手と 相手の痛みを心に刻む。 70 00:06:02,796 --> 00:06:04,798 (恭志郎/手下たち)あっ…。 71 00:06:04,798 --> 00:06:07,801 それが愛です。 《え~…》 72 00:06:07,801 --> 00:06:10,470 背筋を伸ばすんだ! (恭志郎/手下たち)はい! 73 00:06:10,470 --> 00:06:12,639 歯を食いしばれ~! 74 00:06:12,639 --> 00:06:14,641 あっ! ありがとうございます! 75 00:06:14,641 --> 00:06:16,643 いっ! ありがとうございます! 76 00:06:16,643 --> 00:06:18,645 ありがとうございます! 次! 77 00:06:18,645 --> 00:06:20,647 ありがとうございます! 次! 78 00:06:20,647 --> 00:06:22,649 ありがとうございます。 79 00:06:22,649 --> 00:06:25,518 《何を見せられているんだろう》 80 00:06:27,954 --> 00:06:30,957 (寝息) 81 00:06:30,957 --> 00:06:34,561 あとは 聖華さんを…。 82 00:06:34,561 --> 00:06:36,563 よっ! んっ…。 83 00:06:36,563 --> 00:06:38,565 《限界なのに すみません。 84 00:06:38,565 --> 00:06:42,402 女の子に触ると 最悪 死んでしまうので》 85 00:06:42,402 --> 00:06:44,904 (手下たち)んっ? (倒れる音) 86 00:06:44,904 --> 00:06:46,906 《誠司さん…》 87 00:06:46,906 --> 00:06:51,077 やっと 薬が効いたのか? 今なら 勝てるかもしれねえぞ。 88 00:06:51,077 --> 00:06:53,580 《やっぱり 改心してないな》 89 00:06:53,580 --> 00:06:57,751 そうだ… おい 豚。 俺たちの仲間になれよ。 90 00:06:57,751 --> 00:07:00,754 高ルックスのパーティーには いづらいだろ? 91 00:07:00,754 --> 00:07:03,590 こっちに来りゃ いい女を紹介してやるぜ。 92 00:07:03,590 --> 00:07:07,594 金だって たっぷり恵んでやる。 93 00:07:07,594 --> 00:07:10,096 フンッ! 94 00:07:10,096 --> 00:07:14,434 (恭志郎/手下たち)ああ…。 誠司さんは 俺より強いぜ。 95 00:07:14,434 --> 00:07:16,603 (恭志郎/手下たち)ひぃ~! 96 00:07:16,603 --> 00:07:18,772 あんな ブサメンなのに正義の心が? 97 00:07:18,772 --> 00:07:21,274 欲の塊にしか見えねえのに。 98 00:07:21,274 --> 00:07:23,443 《好き放題 言いやがって》 99 00:07:23,443 --> 00:07:26,446 (寝息) 100 00:07:26,446 --> 00:07:28,615 お疲れさんでした リーダー。 101 00:07:28,615 --> 00:07:31,952 信じられん! ルックス 過去最高のブサメンなのに。 102 00:07:31,952 --> 00:07:34,721 どう見ても 堕落した豚なのに。 103 00:07:34,721 --> 00:07:37,223 《腹立つわ…》 104 00:07:39,426 --> 00:07:41,761 (リーズ/聖華/誠司)うわっ…。 105 00:07:41,761 --> 00:07:45,432 《この 10万リラは 恭志郎一味の懸賞金。 106 00:07:45,432 --> 00:07:48,601 日本円で およそ 1,000万円だ。 107 00:07:48,601 --> 00:07:52,105 あの人さらいども よっぽど 悪事を重ねていたらしい》 108 00:07:52,105 --> 00:07:54,107 ((ちくしょう!)) 109 00:07:54,107 --> 00:07:56,609 この お金は みんなにも 受け取ってほしい。 110 00:07:56,609 --> 00:08:00,113 (聖華)でも 私たち 寝ていただけで何もしてません。 111 00:08:00,113 --> 00:08:02,782 僕は みんなを危険に さらした。 112 00:08:02,782 --> 00:08:06,419 うかつにも 恭志郎氏を 信じてしまったから。 113 00:08:06,419 --> 00:08:08,421 その悪い人たちを やっつけたのも➡ 114 00:08:08,421 --> 00:08:11,257 誠司さんですよね? (リーズ)すごいです。 115 00:08:11,257 --> 00:08:14,294 《確かに いろいろ すごかった》 116 00:08:14,294 --> 00:08:16,463 しげるさんも 寝ていたんですか? 117 00:08:16,463 --> 00:08:19,299 えっ? ああ… いや 俺は…。 118 00:08:19,299 --> 00:08:22,135 しげるさんは 誰よりも 勇敢でした。 119 00:08:22,135 --> 00:08:25,138 身をていして 僕を守ってくれたんです。 120 00:08:25,138 --> 00:08:28,975 《ノーダメージでしたけど》 121 00:08:28,975 --> 00:08:32,912 すごい! じゃあ MVPですね。 うんうん。 122 00:08:32,912 --> 00:08:34,914 そのとおりです。 しげるさん➡ 123 00:08:34,914 --> 00:08:37,884 お金を受け取ってください。 ああ… いやいや…。 124 00:08:37,884 --> 00:08:40,754 《俺は 入金率1万分の1だし➡ 125 00:08:40,754 --> 00:08:45,258 聖華さんに借りを返せば このパーティーとも おさらばだ。 126 00:08:45,258 --> 00:08:50,263 しかたない 元営業マンスキル リップサービスを行使させてもらうぜ》 127 00:08:50,263 --> 00:08:52,432 んっ? 誠司さん。 128 00:08:52,432 --> 00:08:56,603 実は 俺 浪費家で すぐ 金がなくなるんです。 129 00:08:56,603 --> 00:09:00,774 だから 信頼できる人に 活用してもらいたくて。 130 00:09:00,774 --> 00:09:03,410 だめですか? んっ…。 131 00:09:03,410 --> 00:09:06,579 わかりました。 これは 僕の所持金として➡ 132 00:09:06,579 --> 00:09:08,948 パーティー強化のために分配します。 133 00:09:08,948 --> 00:09:11,785 《あんた 不屈にも程があるぞ》 134 00:09:11,785 --> 00:09:16,089 みんな この お金で準備を整えて 今後に備えてほしい。 135 00:09:16,089 --> 00:09:18,591 は~い。 (リーズ)わかりました。 136 00:09:18,591 --> 00:09:20,760 さあ しげるさんも。 ああ いや…。 137 00:09:20,760 --> 00:09:23,930 本当に金持たないほうが 気楽なんです。 138 00:09:23,930 --> 00:09:26,599 はい は~い! お金持ちの私が➡ 139 00:09:26,599 --> 00:09:29,436 しげるさんの お金を 管理してあげます。 140 00:09:29,436 --> 00:09:31,438 《えっ?》 聖華さんが? 141 00:09:31,438 --> 00:09:33,373 はい。 142 00:09:33,373 --> 00:09:36,709 しげるさん お買い物のときは 私に言うんですよ。 143 00:09:36,709 --> 00:09:38,878 《子どもの お小遣いかよ》 144 00:09:38,878 --> 00:09:42,549 待って… 聖華さんは 衝動買いの癖があるよね? 145 00:09:42,549 --> 00:09:44,884 だったら…。 あっ…。 146 00:09:44,884 --> 00:09:49,055 誠司さん 私ばっかり いじめる。 147 00:09:49,055 --> 00:09:52,225 ああ… そんなつもりでは。 《あ~あ…。 148 00:09:52,225 --> 00:09:56,729 だが 聖華さんに渡すのは いいかもしれないな》 149 00:09:58,898 --> 00:10:01,568 しげるさんは 待っててくださいね。 150 00:10:01,568 --> 00:10:03,570 私の おごりです。 151 00:10:03,570 --> 00:10:06,072 んっ…。 フフフッ…。 152 00:10:06,072 --> 00:10:09,576 《結局 俺の取り分は 聖華さんに託された。 153 00:10:09,576 --> 00:10:11,578 2万5,000リラなら➡ 154 00:10:11,578 --> 00:10:14,581 一宿一飯の借りを 返したといえるだろう。 155 00:10:14,581 --> 00:10:16,916 俺は スキルがあれば 食っていける。 156 00:10:16,916 --> 00:10:19,252 もう つきあう義理もないが➡ 157 00:10:19,252 --> 00:10:23,423 まっ 最後の晩さんってやつだ》 158 00:10:23,423 --> 00:10:25,425 貧乏な しげるさん。 うっ! 159 00:10:25,425 --> 00:10:27,427 さあ これは なんでしょう? 160 00:10:27,427 --> 00:10:30,263 ハンバーガーです。 《また 答え言っちゃってますよ》 161 00:10:30,263 --> 00:10:32,432 さあ お礼を言いましょう。 162 00:10:32,432 --> 00:10:34,434 どうも…。 あっ…。 163 00:10:34,434 --> 00:10:37,937 「どうも」じゃないでしょう。 《ああ…》 164 00:10:37,937 --> 00:10:40,940 ありがとうございます。 あっ…。 165 00:10:40,940 --> 00:10:43,943 どういたしまして。 《やれやれ…。 166 00:10:43,943 --> 00:10:46,613 「ありがとう」 「どういたしまして」。 167 00:10:46,613 --> 00:10:50,450 聖華さんは この やり取りが楽しいらしい。 168 00:10:50,450 --> 00:10:52,452 最初は ツンツンしてたのに➡ 169 00:10:52,452 --> 00:10:55,121 実際は ずいぶんと 人なつっこい子だ》 170 00:10:55,121 --> 00:10:58,458 あっ… ダイエットなんて諦めて 食べましょう。 171 00:10:58,458 --> 00:11:00,460 《うるさ~い》 172 00:11:02,462 --> 00:11:06,466 ハンバーガー 好きなんですか? はい おととい 好きになりました。 173 00:11:06,466 --> 00:11:09,302 《そうなの? おとといが初めてだとしたら➡ 174 00:11:09,302 --> 00:11:12,305 相当な箱入り娘か?》 175 00:11:12,305 --> 00:11:14,307 あ~ん! 176 00:11:14,307 --> 00:11:16,976 んっ…。 《ぶきっちょかよ》 177 00:11:16,976 --> 00:11:20,813 そういえば しげるさんの ステータスって どんなのですか? 178 00:11:20,813 --> 00:11:24,317 えっ いや… つまんない感じですよ。 179 00:11:24,317 --> 00:11:28,488 そうなんですか。 あのことに 気付けば よかったですね。 180 00:11:28,488 --> 00:11:30,990 あのこと? 実は 私➡ 181 00:11:30,990 --> 00:11:33,259 裏技を見つけちゃったんです。 182 00:11:33,259 --> 00:11:38,431 ステータス入力のルックスを下げると ボーナスポイントが増えるって。 183 00:11:38,431 --> 00:11:41,434 《気付いたのか… でも…》 184 00:11:41,434 --> 00:11:43,436 ルックスを下げたようには…。 185 00:11:43,436 --> 00:11:46,272 16 マイナスにしました。 マジ? 186 00:11:46,272 --> 00:11:48,641 《どういうことだ? いくら もともと➡ 187 00:11:48,641 --> 00:11:51,811 ルックスが高かったとしても…》 188 00:11:51,811 --> 00:11:54,480 フフッ…。 んっ? 189 00:11:54,480 --> 00:11:58,284 私 きれいですか? えっ… ええ まあ…。 190 00:11:58,284 --> 00:12:01,788 フフッ… 私 お願いしたんです。 191 00:12:01,788 --> 00:12:05,325 ステータスの下に特記事項って ありますよね? 192 00:12:05,325 --> 00:12:07,493 そこに記入したんです。 193 00:12:07,493 --> 00:12:10,163 「きれいになりたい」って。 194 00:12:10,163 --> 00:12:12,832 《あっ… そんな手があったのか! 195 00:12:12,832 --> 00:12:16,336 だったら 俺も あのCMのイケメン俳優みたいにとか➡ 196 00:12:16,336 --> 00:12:18,504 書いておけば…。 197 00:12:18,504 --> 00:12:21,841 うっ だめだ… 名前 知らねえ》 198 00:12:21,841 --> 00:12:26,012 んっ? あっ…。 んっ? (鳴き声) 199 00:12:26,012 --> 00:12:28,181 あれは 猫ですか? 200 00:12:28,181 --> 00:12:31,017 えっ ああ… 猫ですね。 201 00:12:31,017 --> 00:12:35,088 こんな近くで見たのは 初めてです。 かわいい。 202 00:12:35,088 --> 00:12:37,090 こっち 来てくれないかな? 203 00:12:37,090 --> 00:12:41,260 触りに行けば? あっ… ああ…。 204 00:12:41,260 --> 00:12:44,597 《なっ… なんだ?》 あっ… そうだ! 205 00:12:44,597 --> 00:12:47,433 私 もう 立てるんでした! あっ…。 206 00:12:47,433 --> 00:12:49,769 《えっ… それって…》 207 00:12:49,769 --> 00:12:51,938 うわ~! 208 00:12:51,938 --> 00:12:55,942 うわっ… うっ…。 ころ…。 うわわわ…。 209 00:12:55,942 --> 00:12:59,946 んっ… 猫ちゃん。 210 00:12:59,946 --> 00:13:02,615 しげるさん どうしたんです? 211 00:13:02,615 --> 00:13:05,451 ああ いや… 食後の運動です。 212 00:13:05,451 --> 00:13:08,955 猫ちゃん。 213 00:13:08,955 --> 00:13:10,957 (鳴き声) 214 00:13:10,957 --> 00:13:13,459 うわ~ なでさせて…。 215 00:13:13,459 --> 00:13:16,629 ちょっと トイレに。 だめ? あっ は~い。 216 00:13:16,629 --> 00:13:19,532 猫ちゃん…。 (鳴き声) 217 00:13:21,634 --> 00:13:24,137 《そういうことかよ…。 218 00:13:24,137 --> 00:13:27,807 さっき 聖華さんは 俺のほうに手を向けていた。 219 00:13:27,807 --> 00:13:31,978 そのあとに眺めていたのも 触っていたのも 自身の手。 220 00:13:31,978 --> 00:13:37,784 普通 美人になりたいと願ったなら 手ではなく 顔を触る》 221 00:13:41,087 --> 00:13:43,956 《手だけじゃない 恐らく 足も➡ 222 00:13:43,956 --> 00:13:46,626 立てないほどの 不自由があったのだろう。 223 00:13:46,626 --> 00:13:48,928 まだ 10代の女の子が…。 224 00:13:48,928 --> 00:13:52,732 この世には 神も仏も いねえのかよ》 (泣き声) 225 00:13:54,767 --> 00:13:58,938 《あっ 俺だ… とんでもねえ あたしゃ 絶対神だよ》 226 00:13:58,938 --> 00:14:01,441 しげるさん? おっ…。 (ノック) 227 00:14:01,441 --> 00:14:03,810 おなか ピーピーなんですか? 228 00:14:03,810 --> 00:14:06,145 お薬 買ってきましょうか? 229 00:14:06,145 --> 00:14:09,148 だっ… 大丈夫です。 すぐ出ます。 230 00:14:09,148 --> 00:14:11,818 《聖華さんは 社会経験がなさすぎる。 231 00:14:11,818 --> 00:14:13,820 真っ白なんだ。 232 00:14:13,820 --> 00:14:17,156 このままだと 彼女のすべてが 絶好のカモだ。 233 00:14:17,156 --> 00:14:20,827 神の肩書を持つ 俺にできることは…》 234 00:14:27,300 --> 00:14:30,636 あっ… しげるさん。 心配したんですよ。 235 00:14:30,636 --> 00:14:32,905 すみません。 ありがとうございます。 236 00:14:32,905 --> 00:14:35,742 あっ… どういたしまして。 237 00:14:35,742 --> 00:14:38,578 さあ みんな 待ってますよ。 ああ…。 238 00:14:38,578 --> 00:14:42,415 《しかたない 仮にも 神になっちまった以上は➡ 239 00:14:42,415 --> 00:14:47,920 聖華さん あんたを 一人前に導いてやるよ》 240 00:14:50,923 --> 00:14:53,259 これからのことなんだけど➡ 241 00:14:53,259 --> 00:14:56,262 みんな 職業を決めるのは どうかな? 242 00:14:56,262 --> 00:15:00,266 職業? 職業を意識して ポイント配分すれば➡ 243 00:15:00,266 --> 00:15:04,437 能力値に メリハリが出て 戦いやすくなると思うんだ。 244 00:15:04,437 --> 00:15:07,940 《なるほど… 考えたな》 というわけで➡ 245 00:15:07,940 --> 00:15:11,944 僕は 勇者を目指す。 《その発言が勇者だよ》 246 00:15:11,944 --> 00:15:14,280 君は 魔法使い。 はい。 247 00:15:14,280 --> 00:15:17,450 そして しげるさんは ガチファイター。 248 00:15:17,450 --> 00:15:21,287 《なぜ ガチを付けた? 絶妙に 嫌なんだけど》 249 00:15:21,287 --> 00:15:24,624 誠司さん。 私も 勇者 やりたいです。 250 00:15:24,624 --> 00:15:28,961 えっ でも…。 聖華さん ガチファイターやりませんか? 251 00:15:28,961 --> 00:15:31,063 嫌です。 《ですよね》 252 00:15:34,600 --> 00:15:36,569 フンッ! 253 00:15:38,905 --> 00:15:43,409 んっ…。 《誠司さん 慎重なのに 奮発したな。 254 00:15:43,409 --> 00:15:45,411 それだけ 気合いが入ってるのか》 255 00:15:45,411 --> 00:15:47,413 しげるさん! うわっ…。 256 00:15:47,413 --> 00:15:49,916 大魔法使いに変身した 私を見るのです。 257 00:15:49,916 --> 00:15:54,287 《はいはい… 一時は勇者になると 譲らなかったが…》 258 00:15:54,287 --> 00:15:58,424 よく似合ってますよ。 ハハッ… でしょう。 259 00:15:58,424 --> 00:16:01,093 エヘッ…。 260 00:16:01,093 --> 00:16:06,098 さて 次の目的地は 近隣で 最大の都市 ヴァレリア公国。 261 00:16:06,098 --> 00:16:09,769 でも その前に みんなに 伝えておきたいことがあるんだ。 262 00:16:09,769 --> 00:16:12,939 (リーズ/聖華/しげる)んっ? おやつは 3リラまでとします。 263 00:16:12,939 --> 00:16:15,107 《遠足か!》 はい。 264 00:16:15,107 --> 00:16:17,777 《なぜ 泣く?》 集合は 明日の朝。 265 00:16:17,777 --> 00:16:19,779 では 解散! 266 00:16:19,779 --> 00:16:21,948 《バナナは おやつに入るんだろうか?》 267 00:16:21,948 --> 00:16:23,983 あっ あの…。 268 00:16:23,983 --> 00:16:26,819 その… えっと…。 269 00:16:26,819 --> 00:16:29,956 《初めての友達 聖華さん 頑張れ!》 270 00:16:29,956 --> 00:16:33,059 あの… 縄跳び…。 271 00:16:33,059 --> 00:16:35,061 今から 一緒にやりませんか? 272 00:16:35,061 --> 00:16:38,064 縄跳び? 教えてあげます。 273 00:16:38,064 --> 00:16:41,234 修行しましたから… ホアター! 274 00:16:41,234 --> 00:16:44,237 うん。 じゃあ 公園に行きましょう。 275 00:16:44,237 --> 00:16:46,239 その格好で できるの? 276 00:16:46,239 --> 00:16:49,742 あっ… 着替えます。 フフッ…。 277 00:16:49,742 --> 00:16:52,245 あっ…。 (ドアの開閉音) 278 00:16:52,245 --> 00:16:55,915 《何故 縄跳びかって話だが…》 279 00:16:55,915 --> 00:16:59,252 ((魔法使いの武器って 少ないんですね。 280 00:16:59,252 --> 00:17:02,588 まあ 魔法が武器ですからね。 281 00:17:02,588 --> 00:17:04,590 あっ! 《むっ…》 282 00:17:04,590 --> 00:17:06,926 それは ガチファイター用ですね。 283 00:17:06,926 --> 00:17:09,262 聖華さん ガチファイターやるんですか? 284 00:17:09,262 --> 00:17:11,264 ああ… 嫌です。 285 00:17:11,264 --> 00:17:13,933 《よし 危険そうな武器は 回避できた》 286 00:17:13,933 --> 00:17:18,604 じゃあ あれは? んっ? んっ…。 287 00:17:18,604 --> 00:17:20,940 ガチカンフー使いの武器ですね。 288 00:17:20,940 --> 00:17:23,276 やるんですか? ガチカンフー。 289 00:17:23,276 --> 00:17:25,611 ああ… これ下さい! 290 00:17:25,611 --> 00:17:28,948 《えっ? ガチの部分が 嫌なわけじゃなかったの?》 291 00:17:28,948 --> 00:17:32,451 この ヌンチャクかい? ああ… いやいや…。 292 00:17:32,451 --> 00:17:34,387 その隣の…。 293 00:17:34,387 --> 00:17:36,889 《って… 縄跳び…》 はぁ? 294 00:17:38,891 --> 00:17:41,594 フッ… お客さん お目が高い。 295 00:17:41,594 --> 00:17:44,263 この縄跳びは カンフー使いの基礎にして➡ 296 00:17:44,263 --> 00:17:46,265 至高の武器! 297 00:17:46,265 --> 00:17:48,267 あんた 素人じゃないね。 298 00:17:48,267 --> 00:17:50,236 《なん… だと?》 299 00:17:50,236 --> 00:17:54,273 しっかり 修行するんだぜ! ♬(鼻歌) 300 00:17:54,273 --> 00:17:58,611 《よう わからんが サンキュー 武器屋の おっさん》 301 00:17:58,611 --> 00:18:03,950 うわ~… 太ってるわりに すごいですね。 302 00:18:03,950 --> 00:18:07,286 《けがをしないように しっかり レクチャーして…》 303 00:18:07,286 --> 00:18:11,257 ハッ! フッ! ホッ! フン! 304 00:18:11,257 --> 00:18:14,593 フン! フン! フン! 305 00:18:14,593 --> 00:18:17,597 ハァ… 私 上手ですか? 306 00:18:17,597 --> 00:18:19,932 ああ すげえ 上達率だ。 307 00:18:19,932 --> 00:18:22,268 んっ…。 どうした? 308 00:18:22,268 --> 00:18:24,937 あの子にも 教えてあげたい。 309 00:18:24,937 --> 00:18:27,607 あの子って… あの子か? 310 00:18:27,607 --> 00:18:31,644 はい… 名前 まだ 教えてもらってません。 311 00:18:31,644 --> 00:18:35,581 教えたくないんでしょうか? う~ん…。 312 00:18:35,581 --> 00:18:39,418 《まあ 前の世界から 逃げてきたくらいだしな》 313 00:18:39,418 --> 00:18:41,921 もっと 仲よくなりたいのに。 314 00:18:41,921 --> 00:18:43,923 だったら いい方法がある。 315 00:18:43,923 --> 00:18:47,059 えっ? フッ…)) 316 00:18:47,059 --> 00:18:49,729 《ってなわけで 今に至るのだが…》 317 00:18:49,729 --> 00:18:53,099 んっ! 跳んだときに 手を下にして➡ 318 00:18:53,099 --> 00:18:56,268 1回のジャンプで 2回分 回せば 二重跳びです。 319 00:18:56,268 --> 00:18:58,938 うわ~ 上手だね。 320 00:18:58,938 --> 00:19:02,108 じゃあ やってみてください。 わかった。 321 00:19:02,108 --> 00:19:04,110 んっ! 322 00:19:04,110 --> 00:19:06,445 すごい… 上手です! 323 00:19:06,445 --> 00:19:09,115 でも 髪が… ちょっと切ろっかな。 324 00:19:09,115 --> 00:19:11,283 短いのも 似合うと思います。 325 00:19:11,283 --> 00:19:14,954 今の ふわふわも すてきですけど。 (リーズ)フフッ…。 326 00:19:14,954 --> 00:19:17,923 あの… それで… え~っと…。 327 00:19:17,923 --> 00:19:20,292 あなたの名前のことなんですけど。 328 00:19:20,292 --> 00:19:22,261 んっ…。 329 00:19:24,296 --> 00:19:26,298 あっ… 大丈夫ですか? 330 00:19:26,298 --> 00:19:28,801 大丈夫 引っかけちゃった。 331 00:19:28,801 --> 00:19:31,804 《やはり 名前には 触れられたくないようだな》 332 00:19:31,804 --> 00:19:35,374 実は 私 ニックネームを考えたんです。 333 00:19:35,374 --> 00:19:39,045 ニックネーム? しげるさんと相談して➡ 334 00:19:39,045 --> 00:19:42,715 柔らかそうな単語から 連想しました。 335 00:19:42,715 --> 00:19:46,052 英語や フランス語の 「そよ風」をもじって➡ 336 00:19:46,052 --> 00:19:49,055 リーズ。 ああ…。 337 00:19:51,223 --> 00:19:56,062 あなたのことを リーズと呼んでもいいですか? 338 00:19:56,062 --> 00:19:59,565 ああ…。 339 00:19:59,565 --> 00:20:02,068 んっ… んっ? 340 00:20:04,236 --> 00:20:07,573 フッフッ フッフッ フッフッ…。 あっ… あの…。 341 00:20:07,573 --> 00:20:10,409 んっ! 342 00:20:10,409 --> 00:20:13,579 《なっ… なんだ あの身体能力。 343 00:20:13,579 --> 00:20:18,250 そういえば 最初の戦闘でも けが1つ してなかった。 344 00:20:18,250 --> 00:20:20,920 何者なんだ?》 345 00:20:20,920 --> 00:20:22,922 んっ! お~! 346 00:20:22,922 --> 00:20:24,924 すげえ! 347 00:20:24,924 --> 00:20:26,926 あんた 体操選手? あっ…。 348 00:20:26,926 --> 00:20:28,928 もう一度 見せてよ。 すご~い! 349 00:20:28,928 --> 00:20:30,930 いえ 私は…。 350 00:20:30,930 --> 00:20:33,265 あっ あの…。 ねえねえ 冒険者? 351 00:20:33,265 --> 00:20:36,435 うちのパーティーに来ない? 高待遇だよ。 352 00:20:36,435 --> 00:20:38,604 ねえ…。 ちょっ… 抜け駆け! うわっ! 353 00:20:38,604 --> 00:20:40,606 あっ…。 354 00:20:40,606 --> 00:20:44,110 《あっ…》 (泣き声) 355 00:20:44,110 --> 00:20:46,445 何? 何? どうしたの? 356 00:20:46,445 --> 00:20:49,448 《あ~ もう しかたねえ》 (泣き声) 357 00:20:49,448 --> 00:20:52,451 うわっ! なんだ? 358 00:20:52,451 --> 00:20:54,620 ぶっさ。 警備員 呼べ。 359 00:20:54,620 --> 00:20:58,290 いえ… 彼は パーティーの仲間です。 360 00:20:58,290 --> 00:21:00,960 マジ? モンスターみたい。 361 00:21:00,960 --> 00:21:05,464 あっ… あたし 聖華さんに 喜んでほしいと思って。 362 00:21:05,464 --> 00:21:08,968 いや その… 返事くらいしてやれよ。 363 00:21:08,968 --> 00:21:12,638 ガン無視スルーって 結構 こたえるぜ。 364 00:21:12,638 --> 00:21:14,640 あっ…。 365 00:21:14,640 --> 00:21:16,642 (泣き声) 366 00:21:16,642 --> 00:21:20,312 ごめんなさい! あっ ちょっ…。 (泣き声) 367 00:21:20,312 --> 00:21:23,649 ほら 着きました。 マント 離して。 368 00:21:23,649 --> 00:21:27,319 は~い。 《やめなさい》 (はなをかむ音) 369 00:21:27,319 --> 00:21:29,822 はい あしたのおやつ 3リラ分。 370 00:21:29,822 --> 00:21:31,824 うん…。 371 00:21:31,824 --> 00:21:34,126 んっ? んっ? 372 00:21:36,095 --> 00:21:38,764 しげるさん。 お手紙 あの子からです。 373 00:21:38,764 --> 00:21:42,301 えっ… なんて? 「さっきは ごめんなさい」。 374 00:21:42,301 --> 00:21:44,970 「すてきな ニックネームをありがとう」。 375 00:21:44,970 --> 00:21:48,140 「これからも 仲良くしてくださいね」。 376 00:21:48,140 --> 00:21:50,276 「リーズより」。 377 00:21:50,276 --> 00:21:52,278 へぇ~ よかった。 378 00:21:52,278 --> 00:21:54,947 私 あの子を捜してきます。 はいよ。 379 00:21:54,947 --> 00:21:58,450 ハァハァ ハァハァ…。 380 00:21:58,450 --> 00:22:02,454 さてと 聖華さんなら 行っちまったぜ。 381 00:22:06,292 --> 00:22:08,294 (リーズ)お話があります。 382 00:22:08,294 --> 00:22:10,629 どこか 部屋に入っても いいですか? 383 00:22:10,629 --> 00:22:13,832 んっ… あとで 事案にしないでくれよ。 384 00:22:16,635 --> 00:22:18,637 んっ…。 385 00:22:18,637 --> 00:22:20,639 ごめんなさい! 《なっ? 386 00:22:20,639 --> 00:22:22,641 ジャンピング土下座! 387 00:22:22,641 --> 00:22:25,978 身体能力に 土下座が ついてかなかったのか?》 388 00:22:25,978 --> 00:22:28,314 ごめんなさい! ごめんなさい! 389 00:22:28,314 --> 00:22:30,316 えっ… いやいや… 立ってくれよ。 390 00:22:30,316 --> 00:22:33,085 というか なんで 俺に謝ってんの? 391 00:22:33,085 --> 00:22:36,589 しげるさん あなたの名字。 392 00:22:36,589 --> 00:22:39,258 本当は 佐々木では ありませんよね? 393 00:22:39,258 --> 00:22:43,596 あっ…。 (リーズ)あなたの本名は 吉岡しげる。 394 00:22:43,596 --> 00:22:48,801 誠司さんの恩人 Y氏ですよね?