1 00:00:04,045 --> 00:00:05,839 (ラファウ)僕たちは何だ? 2 00:00:06,423 --> 00:00:10,093 無論 次の時代を担う存在だ 3 00:00:10,969 --> 00:00:15,181 僕らは 前時代的な 差別と偏見から抜け出し 4 00:00:15,265 --> 00:00:21,187 自由に 気軽に 上品に 深淵(しんえん)の探索を行う 5 00:00:21,271 --> 00:00:25,316 そこに今日 1人の仲間が加わった 6 00:00:25,400 --> 00:00:26,693 アルベルト君だ 7 00:00:26,776 --> 00:00:28,445 -(一同)おお! -(男)よろしく 8 00:00:26,776 --> 00:00:28,445 {\an8}(拍手) 9 00:00:29,070 --> 00:00:30,572 (男)歓迎するぜ 10 00:00:31,948 --> 00:00:34,701 僕が家庭教師をさせてもらってるが 11 00:00:34,784 --> 00:00:37,412 彼の明晰(めいせき)ぶりには驚くよ 12 00:00:37,912 --> 00:00:40,331 まるで この少年の中には 13 00:00:40,415 --> 00:00:42,959 手だれの論理学者が 入ってるかのようだ 14 00:00:44,044 --> 00:00:49,215 だけど それより注視すべきは その好奇心の強さだ 15 00:00:49,799 --> 00:00:54,512 学術の未来において これこそが何より重要な才能だ 16 00:00:55,221 --> 00:00:59,100 というのも 僕は今 恐れているんだ 17 00:00:59,184 --> 00:01:01,436 もしかしたら 今後 18 00:01:01,519 --> 00:01:06,858 “真理は発見されるものではなく 作られるもの”という見方が 19 00:01:06,941 --> 00:01:09,611 ある種 前提になるかもしれない 20 00:01:10,195 --> 00:01:12,530 過去の書物や異国を見ると 21 00:01:12,614 --> 00:01:16,618 それぞれに違う歴史や文化 信仰がある 22 00:01:17,202 --> 00:01:19,496 今は まだ情報が少ないけど 23 00:01:19,579 --> 00:01:23,583 この先 さらに 自分たち以外とつながれば 24 00:01:23,666 --> 00:01:27,212 真理さえ相対的であると 見なされていくだろう 25 00:01:28,296 --> 00:01:30,256 そうなれば 人の心から 26 00:01:30,340 --> 00:01:36,387 絶対普遍の真理という理念に対する 畏怖や崇拝が薄れていく 27 00:01:37,055 --> 00:01:41,559 そして 全ての研究活動は専門化して 28 00:01:41,643 --> 00:01:45,230 知の総体に触れたいという 崇高な欲望 29 00:01:45,313 --> 00:01:47,148 つまり 好奇心は 30 00:01:47,816 --> 00:01:51,861 バカげた不要なものとして 唾棄(だき)されるかもしれない 31 00:01:52,987 --> 00:01:57,659 そうなるのは 何というか僕は 寂しいよ 32 00:01:57,742 --> 00:01:58,993 (アルベルト)うん 33 00:02:00,370 --> 00:02:01,955 だから僕は… 34 00:02:02,914 --> 00:02:04,374 信じてる 35 00:02:04,457 --> 00:02:05,917 ここにいる君らを 36 00:02:06,626 --> 00:02:08,461 その好奇心を 37 00:02:09,879 --> 00:02:13,925 君らと 新しく入った少年の好奇心に 38 00:02:14,843 --> 00:02:15,927 乾杯! 39 00:02:16,511 --> 00:02:17,929 (一同)乾杯! 40 00:02:23,393 --> 00:02:28,147 ♪~ 41 00:03:47,518 --> 00:03:52,023 ~♪ 42 00:03:52,941 --> 00:03:56,194 いやあ ついつい 長くしゃべってしまった 43 00:03:56,277 --> 00:03:58,279 (アルベルト)あ… あの 44 00:03:58,363 --> 00:04:00,740 改めて ありがとうございます 45 00:04:01,241 --> 00:04:03,076 何て言ったらいいか… 46 00:04:03,159 --> 00:04:06,162 とてもうれしいです ここに呼んでもらえて 47 00:04:06,246 --> 00:04:10,166 アハハッ そんな謙遜よしてくれよ 48 00:04:10,250 --> 00:04:12,210 僕らは対等だよ 49 00:04:12,293 --> 00:04:16,214 じゃあ ちょっと僕は 用があるから席を外すけど 50 00:04:16,297 --> 00:04:17,924 君は楽しんでくれ 51 00:04:18,007 --> 00:04:18,800 え? 52 00:04:18,883 --> 00:04:23,179 あっちのテーブルで 宇宙論の話が聞けると思う 53 00:04:23,262 --> 00:04:25,515 君の興味に合うはずだよ 54 00:04:27,141 --> 00:04:28,851 宇宙論 55 00:04:28,935 --> 00:04:31,354 (議論する声) 56 00:04:31,437 --> 00:04:33,398 せっかく来たんだ 57 00:04:33,481 --> 00:04:36,192 途中で帰るなんて 悲しいことしないで 58 00:04:36,276 --> 00:04:38,152 しっかり最後までいてくれよ 59 00:04:38,236 --> 00:04:40,279 あっ… はい もちろん 60 00:04:40,363 --> 00:04:42,240 それじゃ またあとで 61 00:04:47,203 --> 00:04:50,957 (男)そこで 俺が秘密裏に 手に入れたネタなんだが 62 00:04:51,040 --> 00:04:53,001 イブン・シャーティルっつう お偉いさんが 63 00:04:53,084 --> 00:04:56,004 マラーガ学派の問題意識を継いで 64 00:04:56,087 --> 00:04:58,214 プトレマイオスモデルの 等速運動を… 65 00:04:58,298 --> 00:04:59,882 -(アルベルト)あっ -(男)ん? 66 00:04:59,966 --> 00:05:01,509 いえ すいません 67 00:05:01,592 --> 00:05:03,386 続けてください 68 00:05:03,469 --> 00:05:05,096 おう それでな 69 00:05:05,179 --> 00:05:07,807 イブン・シャーティルが 何をしたかっつうと… 70 00:05:07,890 --> 00:05:09,350 (アルベルト)ヤバい 71 00:05:09,434 --> 00:05:13,438 今日の観測記録 すっかり つけ忘れてた 72 00:05:14,564 --> 00:05:15,982 どうしよう 73 00:05:16,065 --> 00:05:18,067 今から一度 帰って戻ったら 74 00:05:18,151 --> 00:05:20,862 さすがに 会は終わっちゃってるだろうな 75 00:05:21,529 --> 00:05:24,157 けど 今日は特別な日だし 76 00:05:24,240 --> 00:05:27,660 一日くらい 記録つけなくても問題ないか 77 00:05:28,411 --> 00:05:30,288 (男)少し違う捉え方なんだが… 78 00:05:30,371 --> 00:05:31,205 (3人)ん? 79 00:05:31,289 --> 00:05:32,999 (アルベルト) ちょ… ちょっと帰ります 80 00:05:33,082 --> 00:05:35,251 今日は ありがとうございました! 81 00:05:35,334 --> 00:05:38,046 (男)ん? おう また来いよ 82 00:05:38,129 --> 00:05:40,089 (アルベルト)はい 失礼します 83 00:05:45,511 --> 00:05:46,721 (アルベルト)運がよければ— 84 00:05:46,804 --> 00:05:49,974 父さんに馬を出してもらって すぐ戻れるかも 85 00:05:50,058 --> 00:05:51,768 そうすれば 会は まだ… 86 00:05:51,851 --> 00:05:54,771 (アルベルトの荒い息) 87 00:05:55,813 --> 00:05:57,065 ただいま… 88 00:06:18,336 --> 00:06:19,170 え? 89 00:06:19,253 --> 00:06:20,922 おっと 90 00:06:21,005 --> 00:06:25,176 なっ… え? な… 何して… 91 00:06:25,259 --> 00:06:27,178 (ラファウ)あっ いや… 92 00:06:27,261 --> 00:06:30,181 まったく 面倒なことになったな 93 00:06:30,264 --> 00:06:33,017 うん 君の気持ちは分かる 94 00:06:33,101 --> 00:06:34,811 混乱してるよね 95 00:06:35,520 --> 00:06:38,606 でも まずは冷静になってほしい 96 00:06:38,689 --> 00:06:43,319 理性的に対応すれば この状況も のみ込めるはずだ 97 00:06:43,403 --> 00:06:45,363 君ならできる 98 00:06:48,533 --> 00:06:50,076 最初に言いたいのは 99 00:06:51,077 --> 00:06:55,706 こんなことになったのは 僕の本意じゃないってこと 100 00:06:56,290 --> 00:06:58,709 僕は穏便に済ませたかった 101 00:07:01,796 --> 00:07:04,382 じゃあ 一から説明しよう 102 00:07:04,465 --> 00:07:07,760 実は 少し前にウワサで聞いたんだ 103 00:07:08,344 --> 00:07:12,098 君のお父さんが ある資料を持っていると 104 00:07:12,723 --> 00:07:15,810 それは 宇宙の形を 根本から変えてしまう— 105 00:07:15,893 --> 00:07:18,437 画期的な説に関するものだ 106 00:07:18,938 --> 00:07:23,109 僕はもう ずっと昔から その説に興味があってね 107 00:07:23,192 --> 00:07:27,447 ただ どこにも手がかりがなくて 諦めてたんだが… 108 00:07:27,947 --> 00:07:31,242 やっと糸口が見つかったってわけさ 109 00:07:31,325 --> 00:07:36,205 だから是非 情報を共有して 研究しようと提案した 110 00:07:36,831 --> 00:07:39,083 悪い提案じゃなかったはずだよ 111 00:07:39,584 --> 00:07:45,631 正直言って あの説は 君のお父さんの手には余る代物だ 112 00:07:45,715 --> 00:07:49,135 僕の頭脳と社会的地位がなければ 113 00:07:49,218 --> 00:07:51,762 宝の持ち腐れに終わる 114 00:07:52,680 --> 00:07:57,810 協力の見返りも十分与えるし 双方が得する提案だった 115 00:07:58,311 --> 00:08:01,272 けど ここで問題発生だ 116 00:08:01,355 --> 00:08:04,483 彼は僕の誘いを断った 117 00:08:04,567 --> 00:08:06,319 迷いもせず 118 00:08:06,402 --> 00:08:10,907 なんでも“この説は 現状の宇宙論と異なるもので—” 119 00:08:10,990 --> 00:08:13,701 “弾圧される可能性もある” 120 00:08:13,784 --> 00:08:18,164 “子供もいるから 危ないことはしたくない”だってさ 121 00:08:19,248 --> 00:08:21,959 随分 心配性だ 122 00:08:22,043 --> 00:08:26,380 弾圧の危険なんて 政治次第で いくらでも避けられる 123 00:08:26,464 --> 00:08:28,799 なのに聞く耳を持たない 124 00:08:28,883 --> 00:08:31,844 いや それだけなら まだいい 125 00:08:31,928 --> 00:08:35,556 粘り強く説得してたら 彼は怒り始め 126 00:08:35,640 --> 00:08:39,227 最後には“資料を燃やす”と言った 127 00:08:40,478 --> 00:08:44,440 何というか これには 言葉を失ったよ 128 00:08:45,066 --> 00:08:47,360 知だの学びだの言っておいて 129 00:08:47,443 --> 00:08:51,405 所詮 保身に走る俗物だったわけだ 130 00:08:51,489 --> 00:08:55,409 おっと 今のは お父さんに対して失礼だね 131 00:08:55,493 --> 00:08:57,578 撤回するよ ごめん 132 00:08:58,454 --> 00:09:03,251 まっ とにかく取り乱して 今にも何かしでかしそうだった 133 00:09:04,085 --> 00:09:05,711 だから落ち着かせた 134 00:09:05,795 --> 00:09:07,505 しょうがなくね 135 00:09:08,047 --> 00:09:12,760 君のお父さんは “知”を共有しないで独占してた 136 00:09:12,843 --> 00:09:15,304 それは あってはならない罪だ 137 00:09:15,388 --> 00:09:18,307 そういう考えは排除すべきだ 138 00:09:19,767 --> 00:09:23,271 いいかい? この状況で大切なのは 139 00:09:23,354 --> 00:09:26,440 これで 君のお父さんが 受け継いだ“知”は 140 00:09:26,524 --> 00:09:29,360 失われずに済んだってことさ 141 00:09:29,443 --> 00:09:33,698 この世の美しさのためなら 犠牲はやむをえない 142 00:09:34,532 --> 00:09:37,201 さあ これで納得したろ? 143 00:09:42,206 --> 00:09:43,499 {\an8}(アルベルト)結局 144 00:09:43,582 --> 00:09:46,043 {\an8}彼は その演説が終わってすぐ 145 00:09:46,127 --> 00:09:48,629 {\an8}村の人たちに 捕らえられました 146 00:09:49,380 --> 00:09:51,257 {\an8}そのあとは知らない 147 00:09:52,675 --> 00:09:56,137 {\an8}バカですよね あっけなさすぎる 148 00:09:58,097 --> 00:10:01,100 父は言った “疑え”と 149 00:10:01,851 --> 00:10:04,937 結果 彼は誰も信頼せず 150 00:10:05,021 --> 00:10:07,982 資料を共有しないで殺された 151 00:10:08,774 --> 00:10:11,986 先生は言った “信じろ”と 152 00:10:12,570 --> 00:10:16,157 結果 彼は自らの信念に従って 153 00:10:16,240 --> 00:10:18,451 殺人もいとわなくなった 154 00:10:18,993 --> 00:10:22,496 これが“知”に関わった者の 末路です 155 00:10:23,205 --> 00:10:26,792 学問だの心理だのは 人間には荷が重い 156 00:10:27,626 --> 00:10:29,629 だから大学なんて… 157 00:10:30,129 --> 00:10:31,964 まったくバカらしい 158 00:10:33,257 --> 00:10:36,135 (司祭)どちらか 選択する必要がありますか? 159 00:10:36,218 --> 00:10:37,261 (アルベルト)え? 160 00:10:37,887 --> 00:10:42,099 (司祭)疑念と信念 2つ持っていて不都合が? 161 00:10:42,808 --> 00:10:45,269 (アルベルト)ええ 不都合だ 162 00:10:45,353 --> 00:10:47,605 その2つは矛盾する 163 00:10:48,564 --> 00:10:51,067 聖アクイナスは知性を 164 00:10:51,150 --> 00:10:56,238 一方では物体的で 他方では非物体的と捉えました 165 00:10:57,865 --> 00:11:00,034 肉体と魂 166 00:11:00,117 --> 00:11:02,036 理性と信仰 167 00:11:02,119 --> 00:11:04,413 哲学と神学 168 00:11:04,497 --> 00:11:07,333 疑うことと信じること 169 00:11:07,416 --> 00:11:09,919 これらの矛盾は両立します 170 00:11:10,002 --> 00:11:11,420 なぜか 171 00:11:11,921 --> 00:11:14,048 それが人間だからです 172 00:11:14,131 --> 00:11:15,549 (アルベルト)あっ… 173 00:11:16,509 --> 00:11:21,472 (司祭)人間は神でも獣でもない その中間に存在する 174 00:11:22,139 --> 00:11:24,016 でも だからこそ 175 00:11:24,100 --> 00:11:28,938 矛盾を 曖昧を 混乱を 受け入れられる 176 00:11:29,563 --> 00:11:32,692 むしろ そこで 理性の息継ぎをする 177 00:11:34,110 --> 00:11:38,823 話を聞くに あなたは今 神を失っている 178 00:11:39,865 --> 00:11:45,329 つまり この世界が存在するという 奇跡を感じられないでいる 179 00:11:46,914 --> 00:11:48,457 奇跡とは 180 00:11:48,541 --> 00:11:52,670 必然に満ちた領域で生まれる 偶然のことです 181 00:11:53,170 --> 00:11:58,884 …と同時に 偶然に満ちた領域で 必然が生まれることです 182 00:12:00,678 --> 00:12:03,514 昔のあなたは それらを感じていた 183 00:12:04,724 --> 00:12:08,269 この世の全てが 奇跡的だと知っていた 184 00:12:10,062 --> 00:12:14,483 しかし 経験や記憶 過去や故郷 185 00:12:14,567 --> 00:12:19,613 そして 痛みと引き換えに 奇跡まで失ってしまった 186 00:12:19,697 --> 00:12:24,326 それこそ あなたが生きる場所だったのにです 187 00:12:25,494 --> 00:12:27,621 (アルベルト) 勝手に決めないでください 188 00:12:29,123 --> 00:12:31,459 (司祭)どうすればいいか 分かりますか? 189 00:12:31,542 --> 00:12:33,169 知りませんよ 190 00:12:33,711 --> 00:12:37,256 (司祭)単純です 空を見ればいいのです 191 00:12:37,882 --> 00:12:40,217 そして深く息を吸う 192 00:12:40,718 --> 00:12:41,802 (アルベルト)ハァ… 193 00:12:41,886 --> 00:12:45,014 これは そんな簡単な問題じゃないです 194 00:12:45,097 --> 00:12:46,432 (司祭)もちろん 195 00:12:47,224 --> 00:12:50,519 でも乗り越えられないわけじゃない 196 00:12:52,104 --> 00:12:56,442 コリント人への手紙 第10章13節 197 00:12:57,359 --> 00:12:59,904 “神は真実な方です” 198 00:12:59,987 --> 00:13:04,116 “あなた方を 耐えられない試練に 遭わせることはなさいません” 199 00:13:04,700 --> 00:13:07,244 “むしろ 耐えられるように—” 200 00:13:07,328 --> 00:13:11,081 “試練とともに 脱出の道も備えてくださいます” 201 00:13:15,336 --> 00:13:19,423 では あなたが 勇気を出してくださったので 202 00:13:19,507 --> 00:13:22,635 私も 人には言えない悩みを 告白します 203 00:13:22,718 --> 00:13:23,844 (アルベルト)ん? 204 00:13:25,054 --> 00:13:26,597 それは… 205 00:13:26,680 --> 00:13:28,432 (息を吸う音) 206 00:13:28,516 --> 00:13:33,729 私が昔 友人を見殺しにしたことです 207 00:13:33,812 --> 00:13:34,980 あっ… 208 00:13:35,523 --> 00:13:41,529 (司祭)発端は 友人が ある仕事で 重大な違反を犯してしまったんです 209 00:13:42,279 --> 00:13:44,949 取り返しのつかないことをした 210 00:13:45,991 --> 00:13:49,411 その結果 彼は死んだ 211 00:13:49,954 --> 00:13:53,165 しかし 彼の罪が重いからこそ 212 00:13:53,249 --> 00:13:57,002 彼を諭し 救うことが重要だった 213 00:13:58,003 --> 00:14:00,965 あの時 どうするのが正解だったのか 214 00:14:01,966 --> 00:14:03,801 答えは出ていません 215 00:14:04,426 --> 00:14:06,554 今後も出るか分かりません 216 00:14:07,179 --> 00:14:10,891 しかし 1つだけ はっきりしてるのは 217 00:14:11,433 --> 00:14:16,146 今日まで私が あの過去から 目をそらしてきたことです 218 00:14:17,940 --> 00:14:22,319 でも 今 初めて この悩みを言葉にできた 219 00:14:22,403 --> 00:14:26,448 そのせいで 今日から より一層 さいなまれるでしょう 220 00:14:28,242 --> 00:14:32,663 しかし同時に 今日が一歩目になったと信じます 221 00:14:33,414 --> 00:14:35,624 それは あなたも同じです 222 00:14:36,166 --> 00:14:38,794 あなたは私に話してくれた 223 00:14:39,336 --> 00:14:41,630 だから きっと進める 224 00:14:42,214 --> 00:14:45,092 {\an8}神は私たちを 認めてくださる 225 00:14:45,801 --> 00:14:47,261 {\an8}そして神は 226 00:14:47,344 --> 00:14:50,431 {\an8}いつでも 私たちの 居場所になってくださる 227 00:14:51,056 --> 00:14:52,808 {\an8}しかし そのためには 228 00:14:52,892 --> 00:14:55,894 {\an8}私たちが 私たち自身を乗り越え 229 00:14:56,729 --> 00:14:59,231 神に向き合わなければならない 230 00:14:59,732 --> 00:15:03,485 そして 孤独に問い続けなければならない 231 00:15:05,029 --> 00:15:10,576 自分は神に認めてもらえる 存在なのだろうか… と 232 00:15:11,118 --> 00:15:16,498 でも いくら悩んで問うても 神は口を開かない 233 00:15:16,999 --> 00:15:18,250 (司祭)そうですよ 234 00:15:18,334 --> 00:15:23,005 だから永遠に 私たちは考え続けられるのです 235 00:15:23,088 --> 00:15:24,173 (アルベルト)ハッ! 236 00:15:24,256 --> 00:15:27,593 (司祭) 私は それを 幸福だと思いたい 237 00:15:31,805 --> 00:15:35,476 では 最後に1つ質問です 238 00:15:36,644 --> 00:15:40,064 硬貨をささげれば パンを得られる 239 00:15:41,190 --> 00:15:44,568 税をささげれば 権利を得られる 240 00:15:45,444 --> 00:15:49,281 労働をささげれば 報酬を得られる 241 00:15:50,491 --> 00:15:56,747 なら一体 何をささげれば この世の全てを知れる 242 00:15:56,830 --> 00:15:58,666 …と 思いますか? 243 00:16:03,504 --> 00:16:05,965 その答えを探してください 244 00:16:07,633 --> 00:16:09,510 (アルベルト)何のために? 245 00:16:09,593 --> 00:16:12,763 (司祭)この世で “再び”生きるために 246 00:16:19,520 --> 00:16:23,691 (司祭)そこで大学へ行くのは 一つの道だと思いますよ 247 00:16:24,525 --> 00:16:27,194 では 神のご加護を 248 00:16:27,277 --> 00:16:31,281 (風の音) 249 00:16:56,932 --> 00:16:58,350 (アルベルト)んっ… 250 00:16:58,934 --> 00:17:02,604 この世の美しさのためなら 犠牲はやむをえない 251 00:17:05,482 --> 00:17:10,112 僕は何があろうと 君の好奇心を否定しない 252 00:17:12,197 --> 00:17:13,115 (アルベルト)んっ! 253 00:17:39,516 --> 00:17:41,018 先生 254 00:17:41,977 --> 00:17:45,022 “この世の美しさを追求したい” 255 00:17:45,105 --> 00:17:49,359 “そのために 何か犠牲になってもかまわない” 256 00:17:51,153 --> 00:17:54,364 はっきり言って 僕も同意見です 257 00:17:56,033 --> 00:17:58,243 だけど あなたのやり方では 258 00:17:59,077 --> 00:18:01,538 美しさに到達できなかった 259 00:18:02,790 --> 00:18:05,042 この世の全てを知るために— 260 00:18:05,125 --> 00:18:07,961 何をささげればいいかなんて 分からない 261 00:18:09,338 --> 00:18:12,841 けど 隠そうとする父さんも 262 00:18:12,925 --> 00:18:15,385 排除しようとする先生も 263 00:18:15,469 --> 00:18:18,388 有効じゃなかったことだけは確かだ 264 00:18:19,431 --> 00:18:23,310 僕らは足りない だから補い合える 265 00:18:23,393 --> 00:18:26,772 そうじゃなきゃ この世界には挑めない 266 00:18:27,856 --> 00:18:31,151 人間は 社会的な動物だ 267 00:18:32,736 --> 00:18:36,865 先生 僕もタウマゼインを感じます 268 00:18:37,366 --> 00:18:39,785 それを肯定し続けます 269 00:18:40,494 --> 00:18:42,913 あなたとは違ったやり方で 270 00:18:44,832 --> 00:18:49,086 疑いながら進んで 信じながら戻って 271 00:18:49,962 --> 00:18:55,759 美しさに きらめきに 迫り詰めてみせます 272 00:19:02,474 --> 00:19:04,351 (ドアが開く音) 273 00:19:04,434 --> 00:19:06,019 (親方)おお 戻ったか 274 00:19:06,603 --> 00:19:07,646 随分 遅かったな 275 00:19:07,729 --> 00:19:08,981 親方 276 00:19:10,440 --> 00:19:12,401 大学へ行かせてください 277 00:19:16,572 --> 00:19:18,615 (大学職員)えーと… 278 00:19:18,699 --> 00:19:22,494 君が入学希望者の… 279 00:19:22,578 --> 00:19:24,538 アルベルト君だっけ? 280 00:19:24,621 --> 00:19:25,914 はい 281 00:19:26,498 --> 00:19:28,959 じゃ ここにサインして 282 00:19:36,967 --> 00:19:40,888 アルベルト・ブルゼフスキ? 283 00:19:40,971 --> 00:19:42,306 ええ 284 00:19:42,389 --> 00:19:45,475 ブルゼヴォ 僕の地元の名です 285 00:19:45,976 --> 00:19:48,270 サインの際には それを 286 00:19:48,353 --> 00:19:50,105 (大学職員)ふーん 287 00:19:50,189 --> 00:19:52,691 まっ 何でもいいけど 288 00:19:52,774 --> 00:19:55,777 じゃ あしたから 好きな授業 受けて 289 00:20:48,205 --> 00:20:50,123 (息を吸う音) 290 00:20:51,959 --> 00:20:53,585 (息を吐く音) 291 00:20:56,213 --> 00:20:59,299 (小鳥のさえずり) 292 00:20:59,383 --> 00:21:01,134 (住人)えっ 郵便? 293 00:21:01,218 --> 00:21:02,219 うちに? 294 00:21:02,302 --> 00:21:04,763 (ポストマン) はい ポトツキさん宛てに 295 00:21:04,846 --> 00:21:06,390 (住人)ポトツキ? 296 00:21:06,473 --> 00:21:09,726 いや そんな名前の人 全然知らないよ 297 00:21:09,810 --> 00:21:13,438 でも 住所は間違いなく ここなんですが 298 00:21:13,522 --> 00:21:16,775 うーん 確かに そう書いてあるけど 299 00:21:16,858 --> 00:21:18,318 でもなあ… 300 00:21:18,402 --> 00:21:22,781 もしかしたら 前 ここに住んでた人とかかな 301 00:21:22,864 --> 00:21:25,742 だって こんなの身に覚えないよ 302 00:21:25,826 --> 00:21:27,369 “権利書” 303 00:21:27,452 --> 00:21:32,666 “以下の著作物が出版された際 利益の1割を贈与します” 304 00:21:32,749 --> 00:21:34,501 …なんて 気持ち悪い 305 00:21:35,294 --> 00:21:39,381 しっかし この本ってやつの 題名も何だ? 306 00:21:39,464 --> 00:21:42,259 「地球の運動について」って 307 00:21:46,722 --> 00:21:50,892 (アルベルト)書き違いかな 運動するのは天球だし 308 00:21:51,476 --> 00:21:53,311 (住人)なーんか怪しいな 309 00:21:53,395 --> 00:21:57,065 出版されるって本が 同封されてるわけでもないし 310 00:21:57,149 --> 00:22:00,277 いや~ カネが入るなら 俺はいいけどさ 311 00:22:02,154 --> 00:22:06,783 (アルベルト) 「地球の運動について」か… 312 00:22:12,622 --> 00:22:13,749 ん? 313 00:23:30,992 --> 00:23:35,997 {\an8}♪~ 314 00:24:54,075 --> 00:24:59,080 {\an8}~♪