1 00:02:14,534 --> 00:02:17,237 (雨音) 2 00:02:26,046 --> 00:02:28,949 (ドアの開閉音) 3 00:03:25,872 --> 00:03:29,543 (朔)それでいいんだな 七瀬悠月。 4 00:03:29,543 --> 00:03:32,379 (悠月)えっ? 5 00:03:32,379 --> 00:03:37,484 ハッ! うっ… くっ…。 6 00:03:37,484 --> 00:03:41,655 こうしたかったんだろ? って… 待って 朔! 7 00:03:41,655 --> 00:03:45,325 何を今更 誘ってきたのはそっちだぞ。 8 00:03:45,325 --> 00:03:49,162 ぐっ…。 9 00:03:49,162 --> 00:03:52,332 くっ… うっ…。 10 00:03:52,332 --> 00:03:56,169 お願い 朔。 こんなのやだ。 11 00:03:56,169 --> 00:04:00,006 つれないな。 目を閉じたら 何も見えなくなるぞ。 12 00:04:00,006 --> 00:04:02,909 怖い… 怖いの…。 13 00:04:07,347 --> 00:04:11,852 それが七瀬悠月か? 笑わせんなよ ダッセェな。 14 00:04:11,852 --> 00:04:16,356 くっ…。 そんなにあの男が怖いか? 15 00:04:16,356 --> 00:04:21,695 相手になめられたまま 思考停止で本当にいいのか? 16 00:04:21,695 --> 00:04:25,031 さんざん美しい生きざま 見せつけておいて➨ 17 00:04:25,031 --> 00:04:29,369 がっかりさせてくれるなよ なあ! 18 00:04:29,369 --> 00:04:34,141 七瀬悠月は その程度の 女なのかって聞いてんだよ! 19 00:04:34,141 --> 00:04:36,810 ハッ… くっ…。 20 00:04:36,810 --> 00:04:39,312 ざけんなぁ~っ! ふぐ! 21 00:04:39,312 --> 00:04:42,983 きゅ~…。 あっ。 22 00:04:42,983 --> 00:04:51,158 よ… 4割程度の力で十分だって ゆうたやんけぇ…。 23 00:04:51,158 --> 00:04:54,661 あっ…。 うっ…。 24 00:04:54,661 --> 00:04:56,863 あっ…。 25 00:05:09,843 --> 00:05:13,346 その気があるなら 話していいぞ。 26 00:05:16,016 --> 00:05:19,686 暴力がね… 怖いの…。 27 00:05:19,686 --> 00:05:22,522 《予想していたとおりだ。 28 00:05:22,522 --> 00:05:25,859 だが 暴力そのものが怖いのか➨ 29 00:05:25,859 --> 00:05:28,528 そこから派生する 性的なあれこれが怖いのか➨ 30 00:05:28,528 --> 00:05:30,697 判断しかねていた》 31 00:05:30,697 --> 00:05:33,366 中学2年生の頃…。 32 00:05:33,366 --> 00:05:38,972 この容姿のせいで人並み以上に 嫌な思いを経験してきた私は➨ 33 00:05:38,972 --> 00:05:43,810 それなりに賢く ずるい女の子に 成長していたと思う。 34 00:05:43,810 --> 00:05:46,980 男女問わずに 程よく愛想を振りまいて➨ 35 00:05:46,980 --> 00:05:50,317 だけど踏み込まれすぎない 程度には線を引き➨ 36 00:05:50,317 --> 00:05:55,989 ちゃんと 「妬む気も起こらない 女の子」を演じられていた。 37 00:05:55,989 --> 00:05:58,692 そんなとき…。 38 00:06:00,994 --> 00:06:05,665 (悠月)柳下先輩が 私に興味を持っていると聞いた。 39 00:06:05,665 --> 00:06:08,501 先輩は悪っぽい有名人だけど➨ 40 00:06:08,501 --> 00:06:13,340 実は家柄もよくて もともとは人気者だったらしい。 41 00:06:13,340 --> 00:06:16,843 何人か憧れてる女の子もいた。 42 00:06:16,843 --> 00:06:21,514 ある日 呼び出されて 正直怖かったけど➨ 43 00:06:21,514 --> 00:06:25,685 口先でかわして うまく その場を去れると思ってた。 44 00:06:25,685 --> 00:06:28,521 ((柳下:お前 俺のものになれよ)) 45 00:06:28,521 --> 00:06:33,026 (悠月)私は上手にほほ笑みながら ひらひらと先輩の話を➨ 46 00:06:33,026 --> 00:06:38,131 やり過ごしている… つもりになってた。 だけど…。 47 00:06:38,131 --> 00:06:40,333 ((はぁ… もういいわ。 48 00:06:42,802 --> 00:06:45,472 うっ! 49 00:06:45,472 --> 00:06:48,875 チッ)) (叩く音) 50 00:06:51,311 --> 00:06:54,147 (悠月)最初は 頭が真っ白になって➨ 51 00:06:54,147 --> 00:06:57,150 そのあと 焼けるような痛みが襲ってきた。 52 00:06:57,150 --> 00:07:00,320 ((うっ… うう…)) 53 00:07:00,320 --> 00:07:03,156 (悠月)悔しくて 悔しくて➨ 54 00:07:03,156 --> 00:07:08,161 それ以上に 怖くて怖くて しかたがなかった。 55 00:07:08,161 --> 00:07:12,832 どれだけ賢く生きてるつもりでも 私は女で➨ 56 00:07:12,832 --> 00:07:15,669 男の人に頬を張られたぐらいで➨ 57 00:07:15,669 --> 00:07:19,339 何も考えられなく なっちゃうんだなって。 58 00:07:19,339 --> 00:07:23,677 それが 朔にも隠してた私の過去…。 59 00:07:23,677 --> 00:07:27,013 あんまりみっともなく 泣きじゃくったからか➨ 60 00:07:27,013 --> 00:07:30,684 結局は あの写真だけ 撮られて終わったの。 61 00:07:30,684 --> 00:07:35,789 私のことなんて とっくに 忘れてると思ったんだけどなぁ。 62 00:07:35,789 --> 00:07:37,791 あっ…。 63 00:07:39,793 --> 00:07:44,631 朔…? ありがとう 悠月。 64 00:07:44,631 --> 00:07:47,801 フッ… なんで朔がお礼? 65 00:07:47,801 --> 00:07:51,638 そんなことがあったのに 七瀬悠月で在ることを➨ 66 00:07:51,638 --> 00:07:54,808 諦めないでいてくれて ありがとう。 67 00:07:54,808 --> 00:07:58,978 まっすぐここまで 歩いてきてくれて ありがとう。 68 00:07:58,978 --> 00:08:03,817 なんかよくわかんないけど 俺はそのことが すげぇうれしい。 69 00:08:03,817 --> 00:08:06,419 あっ…! 70 00:08:11,324 --> 00:08:14,828 《朔:誰だって 生きていれば➨ 71 00:08:14,828 --> 00:08:17,998 忘れられないぐらい 嫌な出来事はある。 72 00:08:17,998 --> 00:08:22,502 だけど悠月は それを トラウマって言葉でラッピングして➨ 73 00:08:22,502 --> 00:08:25,005 目を背けなかった。 74 00:08:25,005 --> 00:08:28,174 ちゃんと七瀬悠月として ここにいることが➨ 75 00:08:28,174 --> 00:08:31,978 とても 尊いことのように思えたのだ》 76 00:08:36,616 --> 00:08:40,954 それにしても さっきのは いくらなんでもだよ。 77 00:08:40,954 --> 00:08:44,791 悪い。 強引すぎる やり方だった自覚はある。 78 00:08:44,791 --> 00:08:47,627 む~っ。 プッ。 おっ…。 79 00:08:47,627 --> 00:08:51,297 だけど朔 「きゅ~」だって。 フフフ! 80 00:08:51,297 --> 00:08:53,633 ふだん あんなに かっこつけてるのに。 81 00:08:53,633 --> 00:08:56,136 アハハ…! あ~ おっかしい。 82 00:08:56,136 --> 00:08:58,471 勘違いしないでくれよ? 83 00:08:58,471 --> 00:09:00,974 股間を蹴ったら 男を撃退できるって➨ 84 00:09:00,974 --> 00:09:02,976 伝えたかったわけじゃないぞ。 85 00:09:02,976 --> 00:09:04,978 逆上される場合だってある。 86 00:09:04,978 --> 00:09:07,981 思考を止めるなってことだよね? 87 00:09:07,981 --> 00:09:12,152 お祭りのとき 朔がお手本見せてくれたもん。 88 00:09:12,152 --> 00:09:14,154 力でかなわなくても➨ 89 00:09:14,154 --> 00:09:17,490 頭を真っ白にしなければ できることはあるって。 90 00:09:17,490 --> 00:09:20,994 うん… 確かに暴力は恐ろしいが➨ 91 00:09:20,994 --> 00:09:24,664 痛みに心まで 支配されないでくれってことだ。 92 00:09:24,664 --> 00:09:28,334 きっと大丈夫だよ。 93 00:09:28,334 --> 00:09:31,337 私の中の いちばん怖い顔と➨ 94 00:09:31,337 --> 00:09:33,940 いちばんまぬけな顔が 更新されたから➨ 95 00:09:33,940 --> 00:09:36,609 もう昔は消えちゃった。 96 00:09:36,609 --> 00:09:39,446 もっと早く もっとうまくやれたら➨ 97 00:09:39,446 --> 00:09:42,782 よかったんだけどな。 ううん。 98 00:09:42,782 --> 00:09:48,121 私がやっと 助けてって言ったからだよね? 99 00:09:48,121 --> 00:09:52,125 ありがとう 私のヒーロー。 100 00:09:52,125 --> 00:09:54,627 《これは悠月の問題だ。 101 00:09:54,627 --> 00:09:58,798 自分で一歩踏み出さなければ なんの意味もない。 102 00:09:58,798 --> 00:10:01,801 また同じ不運が 降りかかったとき➨ 103 00:10:01,801 --> 00:10:04,471 俺が隣にいられるとも限らない。 104 00:10:04,471 --> 00:10:07,807 けれど悠月は 自らの意志で俺を頼り➨ 105 00:10:07,807 --> 00:10:10,143 そして前を向いた。 106 00:10:10,143 --> 00:10:13,480 ここから先は俺たちの問題だ》 107 00:10:13,480 --> 00:10:15,648 (悠月)ねぇ➨ 108 00:10:15,648 --> 00:10:18,318 続き… する? 109 00:10:18,318 --> 00:10:22,655 たつと思ってんのか! 今 ヒュンってなったわ! 110 00:10:22,655 --> 00:10:25,158 (シャワーの音) 111 00:10:29,329 --> 00:10:32,832 朔~ 一緒に入る~? んっ ふぅ…。 112 00:10:32,832 --> 00:10:37,170 定番のネタやってないで 肩までつかって100数えとけ! 113 00:10:37,170 --> 00:10:40,006 ちぇ~っ。 フフッ。 114 00:10:40,006 --> 00:10:43,343 い~ち に~い。 115 00:10:43,343 --> 00:10:47,180 さ~ん し~い。 のんきなもんだ。 116 00:10:47,180 --> 00:10:49,682 (悠月)ひゃ~く。 117 00:10:49,682 --> 00:10:53,520 んっ なんか いい匂いがする~! 118 00:10:53,520 --> 00:10:55,522 (朔)腹減ったろ。 119 00:10:55,522 --> 00:10:59,192 髪乾かしたら飯にしよう。 は~い! 120 00:10:59,192 --> 00:11:04,030 あのシャンプー いい匂いだね。 だろ 優空に教えてもらったんだ。 121 00:11:04,030 --> 00:11:07,033 あっ… ふ~ん…。 122 00:11:12,372 --> 00:11:14,707 これ 風量強くていいね。 123 00:11:14,707 --> 00:11:18,044 (朔)夕湖にもらったんだよ。 新しいの買うからって。 124 00:11:18,044 --> 00:11:20,046 あっそ…。 125 00:11:22,549 --> 00:11:25,218 (カーテンの開く音) 126 00:11:25,218 --> 00:11:27,220 うっ! 127 00:11:31,057 --> 00:11:33,226 ドキッとした? 128 00:11:33,226 --> 00:11:35,995 不覚にも…。 129 00:11:35,995 --> 00:11:40,166 降参するから 下に短パンぐらいは はいてくれ。 130 00:11:40,166 --> 00:11:42,168 ほほ~い。 131 00:11:44,837 --> 00:11:46,839 フッ…。 132 00:11:53,346 --> 00:11:57,183 (悠月)ふぁ~…。 あっ。 133 00:11:57,183 --> 00:12:01,020 悠月 ベッド使っていいぞ。 俺はソファで寝るから。 134 00:12:01,020 --> 00:12:03,189 断る! 135 00:12:03,189 --> 00:12:05,358 じゃあ 俺がベッドで寝ていいか? 136 00:12:05,358 --> 00:12:09,362 冷たい男…。 どうしろってんだよ。 137 00:12:09,362 --> 00:12:12,198 ♬『Singin’ in the Rain』 138 00:12:12,198 --> 00:12:21,874 ♬~ 139 00:12:21,874 --> 00:12:23,876 朔の匂いがする。 140 00:12:23,876 --> 00:12:25,878 わりぃ 臭いか? 141 00:12:25,878 --> 00:12:28,381 ううん なんか落ち着く。 142 00:12:28,381 --> 00:12:32,051 あの… さ。 143 00:12:32,051 --> 00:12:35,488 千歳って 好きな人いるの? 144 00:12:35,488 --> 00:12:38,324 2度目だな その質問。 145 00:12:38,324 --> 00:12:44,831 私はね 男の人を本気で 好きになったこと ないと思う…。 146 00:12:44,831 --> 00:12:49,502 言い寄られることは多かったけど 私が好きなんじゃなくて➨ 147 00:12:49,502 --> 00:12:53,840 七瀬悠月っていうパッケージが 好きなんだって気付いた途端に➨ 148 00:12:53,840 --> 00:12:56,342 どうでもよくなった。 149 00:12:56,342 --> 00:13:03,182 みんな 自分のきれいな夢だけを 詰め込んだ宝箱を求めてるの。 150 00:13:03,182 --> 00:13:08,354 悠月だって 自分より他の女の子が 褒められたら カチンとくるし➨ 151 00:13:08,354 --> 00:13:11,691 男の裸を見たら どぎまぎしたりもする。 152 00:13:11,691 --> 00:13:14,694 そう おならだってするの。 153 00:13:14,694 --> 00:13:19,032 俺は… わりかし好きだと思える子➨ 154 00:13:19,032 --> 00:13:21,701 いたかもな。 へぇ~。 155 00:13:21,701 --> 00:13:27,040 (セミの鳴き声) 156 00:13:27,040 --> 00:13:30,376 (朔)小学生の頃 夏休みになると➨ 157 00:13:30,376 --> 00:13:33,546 母方のばあちゃんの家に 行ってたんだよ。 158 00:13:33,546 --> 00:13:38,151 俺にとっては 夏の原風景みたいな所だった。 159 00:13:38,151 --> 00:13:43,489 そこでさ 毎年ひょこっと現れる 近所の女の子がいたんだ。 160 00:13:43,489 --> 00:13:48,661 人形みたいに整った顔だちで ちょこまか後をついてきてさ。 161 00:13:48,661 --> 00:13:50,663 (川に落ちる音) 162 00:13:50,663 --> 00:13:53,666 (朔)真っ白なワンピースを 川で泥だらけにして➨ 163 00:13:53,666 --> 00:13:57,670 大泣きしてたりすんの。 だけど…。 164 00:13:57,670 --> 00:14:00,340 いっつも 「自由で 羨ましいな~」って➨ 165 00:14:00,340 --> 00:14:02,842 言ってくれたのを 覚えてるんだよなぁ。 166 00:14:02,842 --> 00:14:06,012 そんなこと言うのは アイツだけでさ。 167 00:14:06,012 --> 00:14:08,848 なんか うれしかったんだ。 168 00:14:08,848 --> 00:14:13,686 だけど ある年から ぱたりと姿を見せなくなった。 169 00:14:13,686 --> 00:14:17,690 それが 俺の小さな初恋と失恋だ。 170 00:14:17,690 --> 00:14:23,362 そっか…。 唯一の さめなかった幻影なんだね。 171 00:14:23,362 --> 00:14:28,668 朔はこれから 誰かを好きになれると思う? 172 00:14:30,870 --> 00:14:34,974 私は怖いな。 自分がそうされてきたように➨ 173 00:14:34,974 --> 00:14:40,179 勝手に誰かを好きになって 勝手に嫌いになっちゃうことが。 174 00:14:43,816 --> 00:14:46,652 おやすみなさい 朔。 175 00:14:46,652 --> 00:14:49,822 おやすみなさい 悠月。 176 00:14:49,822 --> 00:14:52,158 《朔:もしも この世界に➨ 177 00:14:52,158 --> 00:14:55,495 本物の恋なんてものが 存在するとしたら➨ 178 00:14:55,495 --> 00:14:58,831 きっと 薄れかけた思い出の中でしか➨ 179 00:14:58,831 --> 00:15:01,667 見つけられないんじゃ ないだろうか…。 180 00:15:01,667 --> 00:15:05,338 それは例えば 大人になってから ふと➨ 181 00:15:05,338 --> 00:15:09,942 この夜を 懐かしく思い出すように》 182 00:15:14,847 --> 00:15:17,950 んっ…。 あっ…。 183 00:15:20,853 --> 00:15:25,358 《目が覚めたとき 悠月はもういなかった》 184 00:15:32,865 --> 00:15:35,968 おはよ 優空。 (優空)おはよう。 185 00:15:35,968 --> 00:15:38,805 悠月ちゃんは? フラれちまった。 186 00:15:38,805 --> 00:15:42,141 んっ… 朔くん それ…。 んっ? 187 00:15:42,141 --> 00:15:44,443 ふ~ん…。 188 00:15:47,480 --> 00:15:49,882 (シャッター音) 189 00:15:52,485 --> 00:15:56,656 朔くんは 誰にでも そういうことをするのかな? 190 00:15:56,656 --> 00:15:59,992 うぐ…。 勘弁しろよ。 191 00:15:59,992 --> 00:16:02,495 初めてをささげた相手は1人だ。 192 00:16:02,495 --> 00:16:06,399 ふぅ… どうだかね。 193 00:16:12,171 --> 00:16:15,842 (なずな)話って何? テス勉したいんだけど。 194 00:16:15,842 --> 00:16:19,846 綾瀬って ギリギリまで 教科書とか読み直すタイプだっけ。 195 00:16:19,846 --> 00:16:22,014 「だっけ」っていうか➨ 196 00:16:22,014 --> 00:16:25,017 アンタ 私のこととか なんも知らないでしょ。 197 00:16:25,017 --> 00:16:27,687 うん 全然知らない。 んっ…。 198 00:16:27,687 --> 00:16:32,191 だから昨日の最後のことは ごめん。 はあ!? 199 00:16:32,191 --> 00:16:35,461 あと 試合 見に来てくれてありがとう。 200 00:16:35,461 --> 00:16:37,797 うっ う~…! 201 00:16:37,797 --> 00:16:40,132 なんなの ホント…。 202 00:16:40,132 --> 00:16:44,637 ちょっとね 間違いを認める 強さぐらい持ってないと➨ 203 00:16:44,637 --> 00:16:48,641 向き合えないなって。 訳わかんない。 204 00:16:48,641 --> 00:16:51,644 んっ フッ。 205 00:16:54,146 --> 00:16:56,315 (夕湖)え~っ!? 206 00:16:56,315 --> 00:16:58,818 朔と行動するのをやめる!? 207 00:16:58,818 --> 00:17:01,988 昨日もヤン高の人たち来てたのに! 208 00:17:01,988 --> 00:17:05,825 私が問題を大きくしていた ところもあるのかなって。 209 00:17:05,825 --> 00:17:10,496 最初から ちゃんと断ってれば 済んだ話なんじゃないかってさ。 210 00:17:10,496 --> 00:17:13,666 (海人)そんな常識が 通じるような相手か? 211 00:17:13,666 --> 00:17:18,170 状況を解決するためには 誰かが行動しなきゃいけない。 212 00:17:18,170 --> 00:17:22,375 それは誰かってなったら 私しかいないっしょ。 213 00:17:26,012 --> 00:17:28,180 ごちそうさま。 214 00:17:28,180 --> 00:17:30,349 朔 みんな ありがとう。 215 00:17:30,349 --> 00:17:35,154 さっさと解決して いつもの七瀬悠月に戻りまっす! 216 00:17:40,293 --> 00:17:44,797 俺は追いかけるからな 朔。 好きにしろ。 217 00:17:47,133 --> 00:17:49,302 (走る足音) 218 00:17:49,302 --> 00:17:51,637 あっ…。 219 00:17:51,637 --> 00:17:54,440 (恐竜の鳴き声) 220 00:17:59,645 --> 00:18:02,648 呼び出しておいて悪いな。 待たせたか? 221 00:18:02,648 --> 00:18:04,850 (智也)いや 大丈夫だよ。 222 00:18:06,986 --> 00:18:11,657 前置きはなしだ。 昨日 悠月を家に泊めた。 223 00:18:11,657 --> 00:18:14,160 もうお前の恋愛相談には乗れない。 224 00:18:14,160 --> 00:18:16,162 (カップの倒れる音) 225 00:18:16,162 --> 00:18:18,164 あ~あ やっちゃった。 226 00:18:23,836 --> 00:18:25,838 ふぅ…。 227 00:18:27,840 --> 00:18:31,677 ふぅ…。 その… 聞きにくいんだけど➨ 228 00:18:31,677 --> 00:18:35,281 そういう関係になった ってことでいいのかな? 229 00:18:35,281 --> 00:18:39,452 一線は越えてないぞ。 だけどまぁ 盛り上がって➨ 230 00:18:39,452 --> 00:18:41,954 ふだんとは違う格好 見せてもらったり➨ 231 00:18:41,954 --> 00:18:43,956 その写真撮らせてもらったり➨ 232 00:18:43,956 --> 00:18:46,292 まんざらでもなくなってな。 233 00:18:46,292 --> 00:18:48,794 正式につきあうってこと? 234 00:18:48,794 --> 00:18:51,464 いや 彼氏のフリはやめる。 235 00:18:51,464 --> 00:18:53,799 あっ…。 236 00:18:53,799 --> 00:18:56,902 ごめん ちょっと よくわからないんだけど。 237 00:18:58,971 --> 00:19:02,808 《朔:これが目の前の男にできる 最後の助言であり➨ 238 00:19:02,808 --> 00:19:04,977 誠実な態度だと信じて➨ 239 00:19:04,977 --> 00:19:08,981 俺は悠月とのあれこれを 詳細に説明した》 240 00:19:08,981 --> 00:19:11,817 ふ~ん…。 フッ…。 241 00:19:11,817 --> 00:19:13,986 その話を聞くと➨ 242 00:19:13,986 --> 00:19:17,657 僕に勝ち目なんて ないんじゃないかって気がするな。 243 00:19:17,657 --> 00:19:20,659 そこで止まるのか 一歩踏み出すのかは➨ 244 00:19:20,659 --> 00:19:23,829 智也しだいだな。 ふ~…。 245 00:19:23,829 --> 00:19:26,332 今日までありがとう 朔。 246 00:19:26,332 --> 00:19:28,334 成長した気はしないけど。 247 00:19:28,334 --> 00:19:31,504 バ~カ そりゃ 成長する気がないからだ。 248 00:19:31,504 --> 00:19:34,607 いつになったら 話しかけるつもりなんだよ。 249 00:19:34,607 --> 00:19:37,276 もうちょっと確率を上げてから…。 250 00:19:37,276 --> 00:19:39,445 一生やってろ。 251 00:19:39,445 --> 00:19:43,649 (2人)プッ… ハハハハ…! 252 00:19:50,122 --> 00:19:52,458 あっ! 明日姉? 253 00:19:52,458 --> 00:19:55,795 (明日風)んっ! 254 00:19:55,795 --> 00:19:58,631 少し歩こうか。 255 00:19:58,631 --> 00:20:25,157 ♬~ 256 00:20:25,157 --> 00:20:28,661 明日姉 進路 迷ってる? 257 00:20:28,661 --> 00:20:32,164 フッ…。 258 00:20:32,164 --> 00:20:38,838 君はさ この小さな町を 出てみたいって思ったこと ある? 259 00:20:38,838 --> 00:20:43,843 《朔:福井で生まれ育った人の 半分が 一度は想像して➨ 260 00:20:43,843 --> 00:20:47,513 半分は 想像すらしていないことだろう》 261 00:20:47,513 --> 00:20:51,851 私はこの町が大好きで 大嫌い…。 262 00:20:51,851 --> 00:20:54,186 迷ってるよ 進路。 263 00:20:54,186 --> 00:20:59,859 具体的に言えば ここに残るか 東京へ行くか。 264 00:20:59,859 --> 00:21:02,528 東京…。 265 00:21:02,528 --> 00:21:06,532 《朔:くしくもそれは 俺がなんとなく抱いていた➨ 266 00:21:06,532 --> 00:21:10,703 「町の外」と同じ場所であり 都会の象徴だった。 267 00:21:10,703 --> 00:21:16,542 あきれるほどチープな幻想を 明日姉もまた抱いているのだと➨ 268 00:21:16,542 --> 00:21:20,546 俺は小さな幻滅と 小さな安堵を同時に覚え➨ 269 00:21:20,546 --> 00:21:25,050 そんな自分に ほとほと嫌気がさした》 270 00:21:25,050 --> 00:21:28,220 あっ…。 271 00:21:28,220 --> 00:21:33,726 そういえば 悠月の件は たぶん なんとかなると思う。 272 00:21:33,726 --> 00:21:38,164 (明日風)いつもみたいに 物語を 聞かせてはくれないんだ? 273 00:21:38,164 --> 00:21:40,666 (朔)いつか 聞かせたくても➨ 274 00:21:40,666 --> 00:21:43,002 聞かせられない日が 来るかもしれないから➨ 275 00:21:43,002 --> 00:21:45,504 心の準備だよ。 276 00:21:45,504 --> 00:21:49,008 ずいぶんと さみしいことを言うんだね。 277 00:21:49,008 --> 00:21:52,511 ずいぶんと さみしい話を聞いたからさ。 278 00:21:54,513 --> 00:21:57,349 (明日風)君も私も こうやって➨ 279 00:21:57,349 --> 00:22:00,019 大人になっていくのかもしれない。 280 00:22:00,019 --> 00:22:04,190 麦わら帽子とワンピースを 押し入れにしまって。 281 00:22:04,190 --> 00:22:07,193 パリッとしたスーツを取り出すの。 282 00:22:07,193 --> 00:22:12,698 (朔)俺は いつまでも 短パンとビーサンを忘れたくないな。 283 00:22:12,698 --> 00:22:16,869 (明日風)君には それがよく似合うだろうね。 284 00:22:16,869 --> 00:22:19,705 明日姉は…! 285 00:22:19,705 --> 00:22:24,043 きっと アイロンをかけたスーツよりも➨ 286 00:22:24,043 --> 00:22:28,547 真っ白なワンピースが似合うよ。 287 00:22:28,547 --> 00:22:33,986 きっと 真っ白なワンピースが似合う私を➨ 288 00:22:33,986 --> 00:22:38,324 君は好きになれないと思うな。 289 00:22:38,324 --> 00:22:48,934 ♬~