1 00:00:02,043 --> 00:00:06,673 ♪~ 2 00:01:25,502 --> 00:01:31,508 {\an8}~♪ 3 00:01:34,969 --> 00:01:37,931 (香(かおり))武田季実子(たけだ きみこ)ちゃんって 17歳の高校生なのに— 4 00:01:38,014 --> 00:01:41,810 求婚者が次から次へと現れて すごいのね 5 00:01:41,893 --> 00:01:43,269 何かあんのよ 絶対 6 00:01:43,353 --> 00:01:47,941 (獠(りょう))じいさん1人の武田医院 大した財産があるとも思えんがな 7 00:01:48,024 --> 00:01:50,610 (武田)いやいや 季実子は 孫じゃなければ— 8 00:01:50,693 --> 00:01:53,905 わしが口説きたくなるほどの 美人じゃからのぅ 9 00:01:53,988 --> 00:01:57,951 世の男どもも放っておくはずはない 当然のことじゃよ 10 00:01:58,034 --> 00:01:59,285 (獠)隠すなよ じいさん 11 00:02:00,036 --> 00:02:04,249 季実子くんは 上杉(うえすぎ)財閥の総帥 上杉貴子(たかこ)の孫なんだろう? 12 00:02:04,332 --> 00:02:06,960 だから 莫大(ばくだい)な財産を 受け継ぐ彼女に— 13 00:02:07,043 --> 00:02:09,337 求婚者が群れ集まった 違うか? 14 00:02:09,420 --> 00:02:10,964 (武田)ウウ… なぜ… 15 00:02:21,766 --> 00:02:23,768 (武田) 上杉などというヤツは知らん! 16 00:02:24,519 --> 00:02:27,272 冴羽(さえば)さん あんたは 季実子をガードすればいいんじゃ 17 00:02:27,355 --> 00:02:29,107 余計な詮索は よしてくれ 18 00:02:29,774 --> 00:02:31,442 (獠)あんたも頑固ね 19 00:02:33,987 --> 00:02:36,739 (獠)俺は 昼間 来た男のあとをつけた 20 00:02:36,823 --> 00:02:39,951 そして 上杉貴子が こう言うのを聞いた 21 00:02:40,994 --> 00:02:43,288 “季実子は息子の子供だ”とね 22 00:02:43,955 --> 00:02:46,875 (武田)誰が何と言おうと わしは そんな女は知らん 23 00:02:46,958 --> 00:02:48,543 (震える音) 24 00:02:48,626 --> 00:02:51,671 (季実子)お父さん… 私のお父さんの話 25 00:02:51,754 --> 00:02:54,257 (震える音) 26 00:02:54,340 --> 00:02:55,884 (湯飲みの ぶつかる音) (武田)うん? 27 00:02:57,135 --> 00:02:58,178 (季実子)ハッ… 28 00:02:58,261 --> 00:03:00,305 (武田)季実子 そんな所で何をしとる? 29 00:03:00,388 --> 00:03:02,390 (季実子) な… 何って お… お茶を… 30 00:03:02,473 --> 00:03:05,476 そんな物は要らん 早く部屋に戻って寝なさい! 31 00:03:11,107 --> 00:03:13,776 冴羽さん あんたも戻ってくだされ 32 00:03:13,860 --> 00:03:16,321 はいはい よい子は寝ます 33 00:03:17,572 --> 00:03:18,990 おやすみ じいさん 34 00:03:23,161 --> 00:03:26,164 (季実子)おじいちゃん 今日は どうかしてる 35 00:03:30,460 --> 00:03:33,755 私が 両親のことを 尋ねたりしたときと同じ 36 00:03:34,297 --> 00:03:37,759 特に父のことを尋ねると ああやって怒るの 37 00:03:40,428 --> 00:03:43,514 冴羽さん 今 父のこと話してたのね 38 00:03:43,598 --> 00:03:45,224 だから おじいちゃん あんなに… 39 00:03:45,767 --> 00:03:48,311 私 知りたいの 父と母のことを 40 00:03:48,394 --> 00:03:52,148 じいさんに言われたろう? よい子は早く寝なきゃ 41 00:03:52,232 --> 00:03:54,317 私 もう子供じゃない! 42 00:03:54,400 --> 00:03:55,735 まだ小さかったころ— 43 00:03:55,818 --> 00:03:58,446 おじいちゃんの部屋で 戸籍の写しを見つけたの 44 00:03:58,529 --> 00:04:01,950 そしたら 父の名があるべき所が空白に… 45 00:04:02,033 --> 00:04:03,493 何も書いてなかった 46 00:04:04,410 --> 00:04:07,163 そのときは どういうことなのか 分からなかったけど— 47 00:04:07,247 --> 00:04:08,581 今は もう分かる 48 00:04:08,665 --> 00:04:11,292 教えて 私の父は誰なの? 49 00:04:12,502 --> 00:04:15,672 分かった そこまで言うのなら 50 00:04:16,547 --> 00:04:18,508 本当のことを言おう 51 00:04:18,591 --> 00:04:20,802 君のパパは 俺なんだ 52 00:04:23,304 --> 00:04:24,889 (衝撃音) 53 00:04:24,973 --> 00:04:27,684 やっぱり あんたなんか大っ嫌い! 54 00:04:28,184 --> 00:04:30,478 (獠)ジョークだってば 怒るなよ 55 00:04:30,561 --> 00:04:33,690 これが分からんなんて なんてセンスの悪い… 56 00:04:33,773 --> 00:04:36,192 (殴る音) 57 00:04:37,610 --> 00:04:39,612 (獠)ジョークのセンスが 悪いのは お前だ! 58 00:04:39,696 --> 00:04:40,947 この恥知らずが! 59 00:04:41,030 --> 00:04:43,283 (獠)あら 香さん いたの 60 00:04:44,826 --> 00:04:48,121 (季実子)ホントに最低よ! あんなヤツ 今度こそ追い出して… 61 00:04:48,204 --> 00:04:51,249 (電話のベル) 62 00:04:53,042 --> 00:04:53,876 武田です 63 00:04:53,960 --> 00:04:57,422 (電話:男B)ハ~イ 季実子 ご機嫌 いかが? 64 00:04:57,505 --> 00:04:58,339 うわぁ… 65 00:04:58,923 --> 00:05:00,800 (男B)ああっ! ま… 待って 切らないで! 66 00:05:00,883 --> 00:05:04,178 プロポーズは もうしないから! 今日は大事な話が… 67 00:05:04,887 --> 00:05:06,139 何の話よ? 68 00:05:06,222 --> 00:05:10,601 (男B)フッ… 君には とっても興味のある話のはずだがね 69 00:05:10,685 --> 00:05:12,312 (季実子) もったいつけるなら切るわよ 70 00:05:12,395 --> 00:05:13,438 (男B)まあ 待ちたまえ 71 00:05:13,521 --> 00:05:16,566 僕らが君に付きまとったのも 君の父親に— 72 00:05:16,649 --> 00:05:17,984 秘密があるからさ 73 00:05:18,067 --> 00:05:20,862 それを知りたいとは思わないかね? 74 00:05:20,945 --> 00:05:21,779 えっ? 75 00:05:21,863 --> 00:05:24,240 (鳥の鳴き声) 76 00:05:24,324 --> 00:05:26,701 (武田)季実子のヤツは 一体 どこへ行ったんじゃ 77 00:05:26,784 --> 00:05:28,661 こんな朝っぱらから 78 00:05:28,745 --> 00:05:31,080 (香)ダメ 学校にも来てないって 79 00:05:32,498 --> 00:05:35,585 じいさん 上杉のばあさん家(ち)に 行ってみないか? 80 00:05:36,669 --> 00:05:40,673 冴羽さん まさか あのばあさんが 季実子をかどわかしたと? 81 00:05:40,757 --> 00:05:44,886 さあね だが 行けば 何か手がかりが つかめるかも 82 00:05:44,969 --> 00:05:46,220 ウウ… 83 00:05:46,304 --> 00:05:47,889 ンンッ… 84 00:05:56,439 --> 00:05:57,774 (貴子)武田さんが ここに? 85 00:05:57,857 --> 00:06:00,485 (執事)はい 話し合いがなさりたいとか 86 00:06:08,451 --> 00:06:12,997 18年前 わしの一人娘は ある男と恋に落ちた 87 00:06:13,081 --> 00:06:14,707 あのばあさんの息子じゃ 88 00:06:14,791 --> 00:06:18,002 じゃが ここの主(あるじ) 上杉貴子は— 89 00:06:18,086 --> 00:06:22,924 娘を 財産目当てに近づいた 薄汚い女と罵り— 90 00:06:23,007 --> 00:06:28,179 息子も 母親に言われるまま 娘を捨て 外国へ旅立った 91 00:06:28,262 --> 00:06:31,891 そのとき 既に 娘は 季実子を体に宿しておった 92 00:06:32,433 --> 00:06:34,852 もともと体の弱かった娘は— 93 00:06:34,936 --> 00:06:38,356 愛する者を失ったショックもあり ひどい難産じゃった 94 00:06:39,107 --> 00:06:42,193 (武田)赤ん坊が助かっただけでも 奇跡じゃった 95 00:06:42,276 --> 00:06:44,070 そのとき わしは誓った 96 00:06:44,153 --> 00:06:47,698 あのひどい父親のことは 子供には絶対 知らすまい 97 00:06:47,782 --> 00:06:50,076 誰にも話すまいと 98 00:06:50,785 --> 00:06:53,496 …で あれほどまでに かたくなに 99 00:06:53,579 --> 00:06:57,125 (武田)風の便りに 上杉の息子が外国で死んだと聞いた 100 00:06:57,208 --> 00:07:00,169 しかし わしには 関係のないことじゃ 101 00:07:00,753 --> 00:07:04,799 18年たった今 上杉のばあさんは どう調べたのか— 102 00:07:04,882 --> 00:07:06,926 季実子の存在を知り— 103 00:07:07,009 --> 00:07:10,263 自分の跡取りになどと ヌケヌケと抜かしおる 104 00:07:10,346 --> 00:07:13,182 わしや娘に あんな仕打ちを しときながらな! 105 00:07:13,266 --> 00:07:17,728 あのうるさい求婚者どもも 上杉のばあさんの差し金に違いない 106 00:07:17,812 --> 00:07:19,689 わしが その話を受けないから— 107 00:07:19,772 --> 00:07:23,901 あんな汚い手を使って 季実子を 自分のものにしようとしたんじゃ! 108 00:07:25,820 --> 00:07:27,447 求婚者? 109 00:07:27,530 --> 00:07:29,574 それは何のことですの? 武田さん 110 00:07:29,657 --> 00:07:30,783 (香)あっ… 111 00:07:30,867 --> 00:07:33,911 この! 出おったな! 腹黒ばばあ! 112 00:07:34,495 --> 00:07:36,289 (獠)落ち着けよ じいさん 113 00:07:37,081 --> 00:07:41,919 最近になって 季実子くんと 結婚したいという求婚者が多くてね 114 00:07:42,003 --> 00:07:44,422 それが おたくの 親族たちらしいのさ 115 00:07:44,505 --> 00:07:46,883 なんですって? でも なぜ… 116 00:07:46,966 --> 00:07:49,510 上杉家の財産目当てさ 117 00:07:49,594 --> 00:07:52,847 あんたが 季実子くんを引き取り 跡継ぎにすると聞いてね 118 00:07:52,930 --> 00:07:55,057 アア… 知りませんでした 119 00:07:55,141 --> 00:07:57,685 な… なんという恥さらしな者たち 120 00:07:57,768 --> 00:08:00,646 ウソじゃ! こやつが みんな仕組んだに決まっとる! 121 00:08:00,730 --> 00:08:05,276 よせよ じいさん 昔は どうか知らんが 今は違うさ 122 00:08:05,359 --> 00:08:09,447 18年の年月が このばあさんの 何かを変えたような気がする 123 00:08:09,530 --> 00:08:10,781 ンンッ… 124 00:08:10,865 --> 00:08:11,782 フン! 125 00:08:12,283 --> 00:08:15,369 (獠)今日 ここへ来たのは 季実子くんが姿を消したからだ 126 00:08:15,453 --> 00:08:16,996 (貴子)えっ 季実子さんが? 127 00:08:17,079 --> 00:08:18,831 あんたの所に来れば— 128 00:08:18,915 --> 00:08:21,209 何か手がかりが あるんじゃないかと思ってね 129 00:08:24,420 --> 00:08:25,546 季実子さんが… 130 00:08:25,630 --> 00:08:31,969 (電話のベル) 131 00:08:32,053 --> 00:08:39,060 (電話のベル) 132 00:08:40,811 --> 00:08:41,771 もしもし 133 00:08:41,854 --> 00:08:43,105 ハッ… 134 00:08:43,564 --> 00:08:46,400 (男B)そうです 季実子さんを預かっている 135 00:08:46,484 --> 00:08:50,071 是非 引き取りに あなたお1人で お越しいただきたくてね 136 00:08:50,738 --> 00:08:53,324 このことは ほかの誰にも言わないように 137 00:08:53,407 --> 00:08:55,159 もちろん警察にもですよ 138 00:08:55,243 --> 00:08:56,911 では 後ほど 139 00:09:01,457 --> 00:09:02,833 (獠)ダメだ 140 00:09:02,917 --> 00:09:05,211 あんた1人で 行かせるわけにはいかない 141 00:09:05,294 --> 00:09:06,462 (貴子)でも 犯人は— 142 00:09:06,546 --> 00:09:09,548 私と引き換えに 季実子さんの命は助けると 143 00:09:10,299 --> 00:09:12,009 私の命で済むことなら… 144 00:09:12,593 --> 00:09:15,596 (獠)いや 犯人は多分 親族の誰かだ 145 00:09:15,680 --> 00:09:18,724 はなっから 2人とも 生きて帰すつもりはないのさ 146 00:09:19,475 --> 00:09:22,687 冴羽さん 今となっては あんたが頼りじゃ 147 00:09:22,770 --> 00:09:24,689 あんたなら季実子を助け出せる 148 00:09:25,565 --> 00:09:26,607 いいか? ばあさん 149 00:09:26,691 --> 00:09:28,985 季実子が無事 戻っても あんたには会わさん! 150 00:09:29,068 --> 00:09:33,322 あの子の出生の秘密も あんたの存在も 絶対に知らさん! 151 00:09:33,406 --> 00:09:35,199 -(獠)もう遅いよ じいさん -(武田)なに? 152 00:09:35,825 --> 00:09:37,493 (獠)連中は そいつを教えると言って— 153 00:09:37,577 --> 00:09:39,787 季実子くんを誘い出したんだ 154 00:09:40,162 --> 00:09:42,665 そうじゃなきゃ 1人で行くはずがない 155 00:09:42,748 --> 00:09:43,791 ウッ… 156 00:09:46,711 --> 00:09:49,589 わ… 私が上杉財閥の跡取り? 157 00:09:49,672 --> 00:09:51,632 (男B)そうとも 君は 今は亡き— 158 00:09:51,716 --> 00:09:54,927 上杉財閥の跡取り息子の 子供ってわけさ 159 00:09:55,011 --> 00:09:57,680 (季実子)ウソよ そんなの 人違いだわ! 160 00:09:57,763 --> 00:10:00,266 (男C)ウソなもんか 考えてもみな 161 00:10:00,349 --> 00:10:03,686 なんで何十人もの男が お前に求婚したと思う? 162 00:10:03,769 --> 00:10:07,315 み~んな お前が受け継ぐ財産が 目当てだからさ! 163 00:10:07,398 --> 00:10:08,899 ア~ハハハハッ! 164 00:10:08,983 --> 00:10:10,276 イ~ハハハハッ! 165 00:10:10,359 --> 00:10:12,987 ひ… ひどい! 166 00:10:13,070 --> 00:10:15,072 (季実子)最低よ あんたたち! 167 00:10:15,156 --> 00:10:18,951 (男B)そんなことはない 約束どおり 秘密も教えてあげたし 168 00:10:19,035 --> 00:10:22,830 ここで 実のばあさんに 会わせてやろうって言ってるんだ 169 00:10:23,414 --> 00:10:25,916 {\an8}フフフッ… あんたたちの目的が— 170 00:10:26,000 --> 00:10:27,543 {\an8}それだけじゃ ないってことぐらい— 171 00:10:27,626 --> 00:10:29,045 {\an8}私にだって分かるわ 172 00:10:29,962 --> 00:10:32,131 そうは うまくいくもんですか 173 00:10:32,214 --> 00:10:34,258 冴羽さんが きっと助けに来てくれるわ 174 00:10:34,342 --> 00:10:37,219 冴羽? あのスケベ男がか? 175 00:10:37,303 --> 00:10:39,347 冴羽さんは確かにスケベよ 176 00:10:39,430 --> 00:10:41,932 でも 私の ボディーガードなんだから 177 00:10:43,100 --> 00:10:46,020 そうよ 冴羽さんはボディーガード 178 00:10:46,103 --> 00:10:48,314 必ず助けに来てくれるわ 179 00:10:49,273 --> 00:10:50,649 必ず助けに… 180 00:10:50,733 --> 00:10:51,901 ベロベロベロ… 181 00:10:51,984 --> 00:10:52,818 ウワ~ン! 182 00:10:52,902 --> 00:10:54,195 (衝撃音) 183 00:10:54,278 --> 00:10:55,196 (殴る音) 184 00:10:55,404 --> 00:10:56,697 アハッ アハッ… 185 00:10:56,906 --> 00:10:58,324 季実子しゃ~ん! 186 00:10:59,742 --> 00:11:03,537 来てくんないかもしれない… 187 00:11:12,630 --> 00:11:16,509 アア… 私が 季実子さんを 巻き込んだおかげで… 188 00:11:16,801 --> 00:11:18,636 みんな 私のせいなんですわ 189 00:11:18,719 --> 00:11:22,098 フッ… しおらしいことを言っても わしはダマされんぞ 190 00:11:23,140 --> 00:11:24,934 詳しく聞かせてくれないか? 191 00:11:25,684 --> 00:11:27,728 あのころの私は… 192 00:11:29,188 --> 00:11:30,773 (貴子)私や息子の周りは— 193 00:11:30,856 --> 00:11:34,402 いつも財産目当てで 近づいてくる者ばかりでした 194 00:11:34,485 --> 00:11:39,490 そのため 私は 上杉家の財産を 守ることしか頭になく— 195 00:11:39,824 --> 00:11:43,953 息子が 武田さんの娘さんと 結婚したいと言いだしたときも— 196 00:11:44,036 --> 00:11:47,915 彼女も そういう者たちの ひとりにしか見えなかった 197 00:11:50,668 --> 00:11:55,381 私は 結婚に猛反対し なんとか2人を別れさせようと… 198 00:11:57,091 --> 00:12:00,261 そこで 私は 部下の者を使って— 199 00:12:00,344 --> 00:12:03,305 息子を 10年間は 日本に戻ることのできぬ— 200 00:12:03,389 --> 00:12:05,641 海外事業のメンバーに加えたのです 201 00:12:06,183 --> 00:12:08,561 いくら口では愛していると言っても 202 00:12:08,644 --> 00:12:12,440 長い間 引き離してしまえば 息子も心変わりし— 203 00:12:12,523 --> 00:12:14,859 仕事に熱中するものと 思っていました 204 00:12:16,068 --> 00:12:17,820 ところが あの子は… 205 00:12:17,903 --> 00:12:23,159 愛する者を失った絶望感が あの子の命を縮めてしまったのです 206 00:12:24,994 --> 00:12:27,621 あらゆる気力を失い 痩せ衰えて… 207 00:12:28,581 --> 00:12:31,250 そして 死の間際 うわごとのように— 208 00:12:31,876 --> 00:12:35,713 “彼女は いい人なんだ 信じてやってくれ”と 209 00:12:37,381 --> 00:12:41,385 そのときになって ようやく分かったのです 210 00:12:41,677 --> 00:12:44,513 息子が それほどまでに その女性を愛していたのかを 211 00:12:45,598 --> 00:12:49,226 そして息子が そこまで思う人なら 212 00:12:49,310 --> 00:12:52,396 私が言うような 女性であるはずがないと 213 00:12:54,315 --> 00:12:55,983 {\an8}そう気がついたとき— 214 00:12:56,066 --> 00:12:58,402 {\an8}武田さん一家は 既に行方が分からず… 215 00:12:59,528 --> 00:13:02,865 私のしたことは とても償えるものではありません 216 00:13:03,491 --> 00:13:06,076 でも 会って おわびをしたかった 217 00:13:06,160 --> 00:13:10,372 ようやく捜し当てたとき 娘さんも亡くなられたことを知り 218 00:13:10,456 --> 00:13:12,708 そして 季実子さんのことも… 219 00:13:17,213 --> 00:13:20,424 (貴子)是非 お2人を 私のもとにお呼びして— 220 00:13:20,508 --> 00:13:23,594 季実子さんには 上杉家を継いでもらおうと… 221 00:13:23,677 --> 00:13:25,304 今となっては— 222 00:13:25,387 --> 00:13:30,601 私にできる罪滅ぼしといえば それぐらいのことしか… 223 00:13:36,816 --> 00:13:38,150 みんなは ここで待ってるんだ 224 00:13:38,234 --> 00:13:39,068 (ドアの開く音) 225 00:13:39,151 --> 00:13:41,278 (貴子)待ってください 私に行かせて 226 00:13:42,446 --> 00:13:44,990 私が行くほうが 彼らも油断をするでしょう 227 00:13:45,074 --> 00:13:46,826 上杉さん 危険だわ 228 00:13:46,909 --> 00:13:49,537 いいえ 私が行かなければ… 229 00:13:53,040 --> 00:13:55,501 OK じゃ 手伝ってもらおうか 230 00:13:55,584 --> 00:13:56,752 (香)獠… 231 00:13:59,755 --> 00:14:01,507 (武田)上杉さん 232 00:14:03,884 --> 00:14:08,389 あんた 確か わしよりも 随分と年が若かったはずだが 233 00:14:08,472 --> 00:14:12,685 今のあんたは わしと同じか それよりも老け込んで見えるのぅ 234 00:14:15,729 --> 00:14:20,734 あんたも この18年 随分 つらい思いをしたようじゃのぅ 235 00:14:21,652 --> 00:14:25,239 わしのほうが 季実子がいた分 マシだったのかもしれん 236 00:14:27,283 --> 00:14:28,325 武田さん… 237 00:14:34,373 --> 00:14:36,834 冴羽さん 季実子に ケガをした祖母と— 238 00:14:36,917 --> 00:14:39,545 会わせるようなことにならんよう 頼みますぞ 239 00:14:40,462 --> 00:14:41,630 (香)フッ… 240 00:14:52,558 --> 00:14:53,642 (男C)ハ… ハ… 241 00:14:53,726 --> 00:14:54,935 (くしゃみ) 242 00:14:55,019 --> 00:14:57,897 アア… 夜になると冷えるなぁ 243 00:14:57,980 --> 00:14:59,148 うん? 244 00:15:01,692 --> 00:15:03,527 (男C)兄貴! 245 00:15:03,611 --> 00:15:06,196 ハァハァ ハァハァ… 246 00:15:06,280 --> 00:15:07,823 来たぜ ばあさん1人だけだ! 247 00:15:07,907 --> 00:15:10,534 (男B)フフッ… 来たか 248 00:15:21,587 --> 00:15:24,673 (男B)これはこれは 大おばさま ようこそお越しに 249 00:15:25,549 --> 00:15:27,968 お… お前たちが… 250 00:15:28,052 --> 00:15:32,014 この恥知らずどもが! 季実子さんは無事でしょうね? 251 00:15:32,097 --> 00:15:36,685 ああ ピンピンしてる 会いたかったら 早く こっちへ来な 252 00:15:36,769 --> 00:15:38,354 (獠)よ~し すぐに行ってやろう 253 00:15:41,607 --> 00:15:43,484 (ドラム缶の転がる音) 254 00:15:47,446 --> 00:15:48,280 (2人)ゲッ! 255 00:15:50,908 --> 00:15:52,701 ばあさん ご苦労さん 256 00:15:52,785 --> 00:15:55,496 おかげで 連中を 季実子くんから引き離せたよ 257 00:15:55,579 --> 00:15:57,623 (男A) ど… どうして大おばさまと… 258 00:15:57,706 --> 00:15:58,957 (男C)クソ! ダマしたな! 259 00:15:59,041 --> 00:16:00,918 フッ… よく言うよ 260 00:16:02,294 --> 00:16:04,546 お前ら 女の子を追っかけ回したり 261 00:16:04,630 --> 00:16:06,507 夜這(よば)いをかけようと していたところまでは— 262 00:16:06,590 --> 00:16:08,050 まだ かわいげがあった 263 00:16:08,133 --> 00:16:10,761 その程度なら 俺もよくやるしな そうそう… 264 00:16:11,470 --> 00:16:12,930 特に夜這いは いい! 265 00:16:13,013 --> 00:16:16,475 あのスリルとサスペンス あの充実感! 266 00:16:16,558 --> 00:16:19,353 これこそ 生きる喜びに涙するほどよ! 267 00:16:19,895 --> 00:16:20,938 (ぶつかる音) (獠)あっ… 268 00:16:21,021 --> 00:16:25,693 いや それは置いといてだ 俺の目的は常に純粋だった 269 00:16:26,318 --> 00:16:28,487 お前らのように ゆがんだ目的のために— 270 00:16:28,570 --> 00:16:31,490 そんなことをしたことは 一度もな~い! 271 00:16:37,413 --> 00:16:40,249 さあ 季実子くんを 返してもらおうか 272 00:16:40,332 --> 00:16:42,710 この! 大層なこと抜かしやがって 273 00:16:42,793 --> 00:16:45,337 (男A)お前だって 金目当てに ばあさんとガキに… 274 00:16:47,089 --> 00:16:48,006 ヒイッ! 275 00:16:48,090 --> 00:16:49,717 -(男B)おい -(男A)OK 276 00:16:56,682 --> 00:16:58,934 (男B)こんなことも あろうかと思ってね 277 00:16:59,018 --> 00:17:01,687 ドラム缶の中身は石油だ 278 00:17:01,770 --> 00:17:03,605 それ以上 近づけば— 279 00:17:03,689 --> 00:17:06,316 この手榴弾(しゅりゅうだん)に結び付けた紐(ひも)を 引っ張る 280 00:17:06,942 --> 00:17:10,028 あっという間に 娘は炎に包まれるってわけだ 281 00:17:11,655 --> 00:17:12,489 冴羽さん… 282 00:17:13,031 --> 00:17:14,616 ヘイ ベイビー 見ろよ! 283 00:17:14,700 --> 00:17:17,327 あれが お前の母さんを 追い払った鬼ばあさんだ 284 00:17:17,411 --> 00:17:19,788 こりゃ 劇的対面ってやつだぜ 285 00:17:20,372 --> 00:17:22,458 あの人が 私の祖母… 286 00:17:23,834 --> 00:17:24,752 季実子… 287 00:17:25,461 --> 00:17:27,588 (男B)さあ その銃を捨てろ 288 00:17:27,671 --> 00:17:29,465 (男C)さもねえと爆発させるぞ! 289 00:17:31,425 --> 00:17:32,634 やってみろ 290 00:17:32,718 --> 00:17:34,887 俺は銃も捨てんし 歩みも止めん 291 00:17:34,970 --> 00:17:36,597 な… なに!? 292 00:17:45,397 --> 00:17:46,940 (貴子)季実子さん! 293 00:17:48,192 --> 00:17:49,610 季実子さん! 294 00:17:49,693 --> 00:17:50,903 (男C)あ… 兄貴! 295 00:17:50,986 --> 00:17:51,820 (男B)やめろ! 296 00:18:00,120 --> 00:18:01,538 アア… 297 00:18:01,997 --> 00:18:04,041 やめろってのが聞こえねえのか! 298 00:18:04,124 --> 00:18:06,627 兄貴 かまわねえや 2人とも やっちまえよ! 299 00:18:06,710 --> 00:18:08,587 やめて 早く逃げて! 300 00:18:09,254 --> 00:18:10,672 あなたも死んじゃうわよ! 301 00:18:11,298 --> 00:18:14,134 2人まとめて あの世へ行け! 302 00:18:16,261 --> 00:18:17,513 (銃声) 303 00:18:18,555 --> 00:18:20,015 (銃声) 304 00:18:20,098 --> 00:18:21,433 (男たち)ンンッ… 305 00:18:21,975 --> 00:18:24,895 あれ? やけに音が小さいような… 306 00:18:25,771 --> 00:18:27,689 う~んと… 307 00:18:30,067 --> 00:18:31,318 ウッ! 308 00:18:39,868 --> 00:18:42,704 さあ どうする? まだ2人は無事だ 309 00:18:43,247 --> 00:18:44,748 (男B)ンンッ… 310 00:18:44,832 --> 00:18:45,666 フッ… 311 00:18:46,208 --> 00:18:48,877 こんなこともあろうかと もう1個 用意してある! 312 00:18:48,961 --> 00:18:49,878 見てろ! 313 00:18:51,004 --> 00:18:51,839 ンッ! 314 00:18:53,507 --> 00:18:56,009 ハハッ! これで真っ黒焦げだ! 315 00:18:56,093 --> 00:18:57,261 (2人)アア… 316 00:18:58,095 --> 00:18:59,513 (銃声) 317 00:19:03,225 --> 00:19:04,351 おっ? 318 00:19:05,310 --> 00:19:06,228 (男たち)ウワーッ! 319 00:19:06,311 --> 00:19:07,646 なんで戻ってくんだ!? 320 00:19:07,729 --> 00:19:09,189 (男C)早く捨てろ 兄貴! 321 00:19:09,273 --> 00:19:10,566 (銃声) 322 00:19:11,692 --> 00:19:13,569 (男たち)ハァハァ ハァハァ… 323 00:19:15,153 --> 00:19:16,989 ギャーッ! 324 00:19:17,072 --> 00:19:18,949 ウワーッ! 325 00:19:19,032 --> 00:19:19,950 (銃声) 326 00:19:22,202 --> 00:19:23,412 早くしろ! 327 00:19:23,495 --> 00:19:24,913 (男A)イテテテ! 開けて ちょっと! 328 00:19:24,997 --> 00:19:25,998 (男B)しょうがねえな 329 00:19:26,081 --> 00:19:27,291 ウワッ! 330 00:19:27,374 --> 00:19:29,626 (男たち)アッアッ アッアッ! 331 00:19:29,710 --> 00:19:33,088 (爆発音) 332 00:19:40,596 --> 00:19:42,431 ありがとう 冴羽さん 333 00:19:42,514 --> 00:19:44,433 も… もう… 334 00:19:45,726 --> 00:19:47,978 もうダメかと思ったんだから! 335 00:19:48,061 --> 00:19:51,148 こらこら おばあさんの前で はしたない 336 00:19:57,571 --> 00:19:59,656 アア… アア… 337 00:20:02,159 --> 00:20:04,870 (男B)アア… アア… 338 00:20:04,953 --> 00:20:07,122 (男A)だから 俺はヤダって… 339 00:20:13,879 --> 00:20:17,633 ホントに あなたって ひどい人だわ 遺産なんて要りません 340 00:20:17,716 --> 00:20:19,259 (武田)そうは言うが 季実子 341 00:20:19,343 --> 00:20:21,845 上杉さんの気持ちも 分かってあげんとのぅ 342 00:20:22,429 --> 00:20:25,223 (季実子)だって 私たちは まだ出会ったばかりなのよ 343 00:20:25,307 --> 00:20:26,433 それなのに もう— 344 00:20:26,516 --> 00:20:30,062 あなたが死んでしまってから もらうお金の話なんてイヤよ 345 00:20:30,771 --> 00:20:35,025 私 17年も あなたがいることなど 知らずに過ごしてきたのよ 346 00:20:35,108 --> 00:20:36,735 {\an8}私に 本当のおばあちゃんが 347 00:20:36,818 --> 00:20:38,028 {\an8}いたっていうのに— 348 00:20:38,111 --> 00:20:39,988 {\an8}そんな つまらない話ばかり… 349 00:20:50,916 --> 00:20:52,417 ひどいわ 350 00:20:54,753 --> 00:20:57,756 これまでの17年間を 取り戻すほうが先でしょう? 351 00:20:57,839 --> 00:21:01,259 おばあちゃんと おじいちゃんと私3人で 352 00:21:02,010 --> 00:21:06,056 季実子さん こんな私でも おばあちゃんと呼んでくれるのね 353 00:21:06,139 --> 00:21:07,557 ありがとう 354 00:21:07,641 --> 00:21:09,059 (ブレーキ音) 355 00:21:09,643 --> 00:21:11,144 (獠)何だい? その包み 356 00:21:11,228 --> 00:21:13,397 (香)分かった お父さんの写真ね? 357 00:21:13,897 --> 00:21:17,609 今まで おじいちゃんが 父のことを 私に教えてくれなかったり— 358 00:21:17,693 --> 00:21:22,906 写真がなかったのは きっと父が ひどい人だったからだって思ってた 359 00:21:22,990 --> 00:21:24,741 でも そうじゃなかった 360 00:21:24,825 --> 00:21:27,828 とても母を愛してた人だって 分かった 361 00:21:27,911 --> 00:21:29,913 そして 母も父を… 362 00:21:30,956 --> 00:21:33,417 そんな両親だったって分かって— 363 00:21:33,500 --> 00:21:35,002 私 すごく幸せ 364 00:21:35,085 --> 00:21:36,753 季実子さんも きっと— 365 00:21:36,837 --> 00:21:39,214 そんなお父さんみたいな人に 巡り会えるわよ 366 00:21:39,298 --> 00:21:42,050 あっ もう巡り会ってたりして… 367 00:21:42,134 --> 00:21:46,263 (武田)上杉さん 実は もう 季実子の婿は決めとりましてな 368 00:21:46,346 --> 00:21:48,015 (貴子)あら 私もですのよ 369 00:21:48,557 --> 00:21:51,226 ウウ… なんかイヤな予感 370 00:21:51,852 --> 00:21:53,061 (季実子)フフッ… 371 00:21:53,478 --> 00:21:54,980 (武田・貴子)冴羽さん 372 00:21:55,063 --> 00:21:56,857 な… 何だよ その目は! 373 00:21:56,940 --> 00:21:59,401 あっ あんたら 恐ろしいことを… 374 00:21:59,484 --> 00:22:01,278 さ… さいなら! 375 00:22:01,361 --> 00:22:03,989 あ~ん 待ってよ 冴羽さん! 376 00:22:04,489 --> 00:22:07,534 どこへ行くの? あなたは私のフィアンセでしょう? 377 00:22:07,617 --> 00:22:10,912 (獠)バカ言うな あれは お芝居だったろう! 378 00:22:10,996 --> 00:22:17,002 ♪~ 379 00:23:28,365 --> 00:23:34,371 ~♪ 380 00:23:36,832 --> 00:23:39,751 (香)うちの隣のゾンビルームに 出たのよ 人影が! 381 00:23:39,835 --> 00:23:40,710 (獠)ああ それ! 382 00:23:40,794 --> 00:23:42,754 舞子(まいこ)ちゃんってダンサーが 引っ越してきたの 383 00:23:42,838 --> 00:23:44,756 (香)さすが のぞきのプロ ご存じなのね 384 00:23:44,840 --> 00:23:47,467 (獠)舞子ちゃん 誰かに狙われてるらしくて— 385 00:23:47,551 --> 00:23:48,593 ガード頼まれちゃった 386 00:23:48,677 --> 00:23:51,763 (香)でも 彼女の舞台って 関係者以外 入れないのよ 387 00:23:51,847 --> 00:23:53,807 (獠)オーディションを受ければ 出はいり自由さ 388 00:23:53,890 --> 00:23:55,433 (香)受かればでしょうが 389 00:23:55,517 --> 00:23:57,060 (獠)「シティーハンター2」 390 00:24:00,480 --> 00:24:02,357 (香)見ないと出るぞ!