1 00:00:35,669 --> 00:00:41,675 (アリシア)もう寒くないや。 十分 温まった。 2 00:00:41,675 --> 00:00:45,012 (ミレア)おい! 待て待て待て! 3 00:00:45,012 --> 00:00:47,514 安楽な道に流されもしない! 4 00:00:47,514 --> 00:00:50,851 父親をニセモノと斬り捨てもしない! 5 00:00:50,851 --> 00:00:56,690 揺るぎない自己肯定… ここに来て正解ルートだと!? 6 00:00:56,690 --> 00:01:00,861 絶対に落ちる流れだっただろう! 7 00:01:00,861 --> 00:01:05,866 ありがとう。 さよなら。 8 00:01:05,866 --> 00:01:08,769 絶対に! ありえん! 9 00:01:11,705 --> 00:01:14,374 おまえには何も残さない! 10 00:01:14,374 --> 00:01:17,044 ここで得た能力も情報も➡ 11 00:01:17,044 --> 00:01:22,549 両親と再会した記憶も当然紋も 無に還る! 12 00:01:22,549 --> 00:01:25,385 記憶が… 無に…。 13 00:01:25,385 --> 00:01:28,889 無数の鏡に貫かれて➡ 14 00:01:28,889 --> 00:01:32,793 今度こそ死ね! ニセ勇者! 15 00:03:33,647 --> 00:03:39,986 (クレン)初めてだな。 同格の敵と戦うのは。 16 00:03:39,986 --> 00:03:44,157 (クレン)さあ 続けようか ヴォーデイン。 17 00:03:44,157 --> 00:03:48,328 (ヴォド)全力を出すのが そんなに楽しいか。 18 00:03:48,328 --> 00:03:51,164 笑みがこぼれているぞ。 19 00:03:51,164 --> 00:03:54,334 我が… 笑みを? 20 00:03:54,334 --> 00:03:58,672 敵がいないというのは つまらないものだ。 21 00:03:58,672 --> 00:04:06,179 魔獣王と戦えるのは 同じように領域の力を持つ者か➡ 22 00:04:06,179 --> 00:04:11,852 領域を壊す力を持った 真の勇者のみ。 23 00:04:11,852 --> 00:04:15,522 それに出会うことのなかった おまえは➡ 24 00:04:15,522 --> 00:04:19,359 さぞ力を持て余したことだろう。 25 00:04:19,359 --> 00:04:22,529 (ザフティエ)あなたを倒したのは勇者。 26 00:04:22,529 --> 00:04:26,700 それを倒したのは 焦爛のヴォーデインです。 27 00:04:26,700 --> 00:04:29,202 (クレバテス)ヴォーデイン。 28 00:04:29,202 --> 00:04:33,039 (ザフティエ)百年ごとに 様子を見に来ましょう。 29 00:04:33,039 --> 00:04:36,643 その度に 巫女の姿は変わるでしょうが➡ 30 00:04:36,643 --> 00:04:38,812 気にせぬように…。 31 00:04:38,812 --> 00:04:42,816 おまえ 我と戦ってみるか。 32 00:04:42,816 --> 00:04:47,654 あいにくと 巫女を通しての力は 限られています。 33 00:04:47,654 --> 00:04:53,160 ザフティエよ 生きるとはなんだろうな。 34 00:04:53,160 --> 00:04:57,831 生まれてから死ぬまでの過程… でしょうか。 35 00:04:57,831 --> 00:05:03,837 子を作り育て その子が成長してまた子を作る。 36 00:05:03,837 --> 00:05:07,841 その中に答えがある気がします。 37 00:05:07,841 --> 00:05:10,510 つまり知らないんだな。 38 00:05:10,510 --> 00:05:13,680 2千年以上生きているくせに。 39 00:05:13,680 --> 00:05:15,682 はい。 40 00:05:15,682 --> 00:05:18,185 帰れ ザフティエ。 41 00:05:18,185 --> 00:05:20,854 では また百年後。 42 00:05:20,854 --> 00:05:23,523 もう来なくていい。 43 00:05:23,523 --> 00:05:28,361 この千年 さぞ退屈していたことだろう。 44 00:05:28,361 --> 00:05:30,564 千年! 45 00:05:33,967 --> 00:05:37,470 おまえが笑っていられるのは➡ 46 00:05:37,470 --> 00:05:40,807 私が あの時代を終わらせたからだ。 47 00:05:40,807 --> 00:05:46,513 それまでの歴史と 惨劇を 何も知らないからだ。 48 00:05:55,155 --> 00:05:58,992 ここには 人属が古代と呼ぶ時代より➡ 49 00:05:58,992 --> 00:06:01,661 さらに古い文明があった。 50 00:06:01,661 --> 00:06:06,100 「トア」。 それはこの地全体の事。 51 00:06:06,100 --> 00:06:10,503 全ての元凶はここにある。 52 00:06:13,006 --> 00:06:15,508 (ヴォド)千と百数十年前。 53 00:06:15,508 --> 00:06:19,679 人属の住まう領域は 三層に分かれていた。 54 00:06:19,679 --> 00:06:23,850 トアの民が住む天上層と高階層。 55 00:06:23,850 --> 00:06:28,021 そして 他の種族が住む広大な下層だ。 56 00:06:28,021 --> 00:06:34,527 今は海だが ソルセインの北に トアの中心はあったのだ。 57 00:06:39,633 --> 00:06:41,635 (咆哮) 58 00:06:45,639 --> 00:06:51,478 ((ヴォーデイン:やはり 領域を広げるのが先か)) 59 00:06:51,478 --> 00:06:55,148 (ヴォド) 先に侵略してきたのは 「トア」だ。 60 00:06:55,148 --> 00:07:00,487 数万年の血の記憶が そう教えてくれる。 61 00:07:00,487 --> 00:07:03,657 我らは 「トア」とは違う領域を獲得し➡ 62 00:07:03,657 --> 00:07:07,661 長い年月を経て押し返した。 63 00:07:07,661 --> 00:07:12,999 だが 奴らはまったく新しい兵士を 送りこんできた。 64 00:07:12,999 --> 00:07:17,003 それまでの数に任せた 単調な攻撃と違い➡ 65 00:07:17,003 --> 00:07:20,507 魔力による術と剣を使った戦術。 66 00:07:20,507 --> 00:07:25,345 何より その 殺意や恐怖を 剥き出しにした表情は➡ 67 00:07:25,345 --> 00:07:28,348 これまでの人属には なかったものだ。 68 00:07:28,348 --> 00:07:30,850 ((おい 薬だ 早く! 69 00:07:30,850 --> 00:07:32,852 はい 「勇者」様。 70 00:07:32,852 --> 00:07:34,788 《「勇者」?》 71 00:07:34,788 --> 00:07:38,124 おい 魔獣王だ! 魔獣王が出たぞ! 72 00:07:38,124 --> 00:07:42,128 むしろオレらラッキーじゃね!? 陣を組め! 魔法陣を! 73 00:07:42,128 --> 00:07:44,130 奴隷たちは前へ! 74 00:07:44,130 --> 00:07:48,635 (一同)極大魔法 ダークネスエッジトルネード! 75 00:07:52,973 --> 00:07:55,809 やったか!? 76 00:07:55,809 --> 00:07:58,645 (兵たち)うぎゃっ! 77 00:07:58,645 --> 00:08:00,647 (咆哮) 78 00:08:08,154 --> 00:08:13,993 (ヴォーデイン)これは… ぬけがら? 79 00:08:13,993 --> 00:08:19,100 《「勇者」という存在について 探りを入れる必要がありそうだ》 80 00:08:29,175 --> 00:08:34,614 しばらくこの体で活動しよう。 81 00:08:34,614 --> 00:08:37,784 《この 「勇者」という存在は➡ 82 00:08:37,784 --> 00:08:42,622 上位の魔獣と同じく 死んでも新たに復活する。 83 00:08:42,622 --> 00:08:45,625 だからこその無謀と狂気》 84 00:08:45,625 --> 00:08:52,132 血がやがて魔鉱石となるのも 魔獣と同じ… トアめ。 85 00:08:52,132 --> 00:08:56,136 見境なくこちらを真似てきたな。 86 00:08:56,136 --> 00:08:59,639 あそこまで行ければいいのだが。 87 00:08:59,639 --> 00:09:04,310 魔力量の多い者ほど 領域の影響を受ける。 88 00:09:04,310 --> 00:09:08,515 やはり地道に聞き出していく 他はないか。 89 00:09:15,155 --> 00:09:17,157 《勇者? 90 00:09:17,157 --> 00:09:21,661 しかし全く敵意も緊張も 感じられぬ…》 91 00:09:21,661 --> 00:09:25,999 おいおまえ。 何をしている? 92 00:09:25,999 --> 00:09:28,001 (ライト)え? ボク? 93 00:09:28,001 --> 00:09:30,503 他に誰がいる。 94 00:09:30,503 --> 00:09:33,506 声をかけられる事は 滅多にないんだ。 95 00:09:33,506 --> 00:09:37,444 ボクは皆から浮いているから。 君は? 96 00:09:37,444 --> 00:09:39,446 ヴォド。 97 00:09:39,446 --> 00:09:42,449 ヴォド… いい響きだね。 98 00:09:42,449 --> 00:09:47,287 ボクはライト。 書くのが仕事だから そう名乗ってる。 99 00:09:47,287 --> 00:09:49,289 ライト…。 100 00:09:49,289 --> 00:09:56,129 《この男 これまで見た 勇者の中では一番強い…》 101 00:09:56,129 --> 00:09:58,465 ボクは今 方々を巡って➡ 102 00:09:58,465 --> 00:10:01,634 本の草案を練っているんだ。 本? 103 00:10:01,634 --> 00:10:04,804 この世界には娯楽の本は 全くないけど➡ 104 00:10:04,804 --> 00:10:06,806 ボクは書きたいんだ。 105 00:10:06,806 --> 00:10:10,310 元いた世界と同じように 楽しい本を。 106 00:10:10,310 --> 00:10:12,979 《元いた世界?》 107 00:10:12,979 --> 00:10:16,316 もちろん 「トア」からの依頼も こなすけど➡ 108 00:10:16,316 --> 00:10:18,318 それはそれとしてもさ。 109 00:10:18,318 --> 00:10:21,821 トアからはこき使われ 勇者の奴隷として扱われている➡ 110 00:10:21,821 --> 00:10:24,824 下層の人たちに夢を与えたいんだ。 111 00:10:24,824 --> 00:10:28,328 じゃないと 感情すら無いように 見える彼らが➡ 112 00:10:28,328 --> 00:10:33,166 あまりにも可哀想すぎる。 そうは思わないかい? 113 00:10:33,166 --> 00:10:36,169 ああ。 114 00:10:36,169 --> 00:10:39,005 同意してくれたのは キミが初めてだよ。 115 00:10:39,005 --> 00:10:41,341 みんな余裕ないから。 116 00:10:41,341 --> 00:10:45,345 (ヴォド)「トア」の依頼とはなんなのだ? えっ…。 117 00:10:45,345 --> 00:10:49,015 ボクのスキル 「司書」と 「大賢者」を使って➡ 118 00:10:49,015 --> 00:10:53,520 勇者たちを導く魔導書を 書くことだよ。 119 00:10:53,520 --> 00:10:56,523 「司書」は領域の力を本に込める力。 120 00:10:56,523 --> 00:10:58,858 「大賢者」は導く力…。 121 00:10:58,858 --> 00:11:03,029 つまり 書いたものを信じさせる力だ。 122 00:11:03,029 --> 00:11:06,533 ボクの書いた魔導書は この世界の人々により➡ 123 00:11:06,533 --> 00:11:09,536 実行可能な物語になる。 124 00:11:09,536 --> 00:11:11,704 責任重大だ。 125 00:11:11,704 --> 00:11:16,376 トアの意図は分かるよ。 召喚したものの➡ 126 00:11:16,376 --> 00:11:20,380 無秩序で制御の利かない 勇者の行動をなんとかしたいんだ。 127 00:11:20,380 --> 00:11:25,218 「魔獣王を倒せば 元の世界に戻れる」なんて➡ 128 00:11:25,218 --> 00:11:28,054 ボクらからしたらただの脅迫。 129 00:11:28,054 --> 00:11:30,557 真面目に戦えるわけ ないじゃないか。 130 00:11:30,557 --> 00:11:35,161 死なないし 他に目的もないから 戦ってはいるけどね。 131 00:11:35,161 --> 00:11:40,166 それで殺されてしまう魔獣たちに ホント申し訳ないよ。 132 00:11:40,166 --> 00:11:44,337 トアには感情も想像力も 足りていないんだ。 133 00:11:44,337 --> 00:11:47,340 依頼の時に 天上のトア人とも会ったけど➡ 134 00:11:47,340 --> 00:11:52,679 アレじゃ無理。 人間味のかけらもありはしない。 135 00:11:52,679 --> 00:11:56,516 だからこそ ボクが頑張らないと。 136 00:11:56,516 --> 00:12:00,520 魔導書が完成すれば みんなもっと強くなれるし➡ 137 00:12:00,520 --> 00:12:03,356 人の世界も良くなるはずなんだ。 138 00:12:03,356 --> 00:12:06,693 《ヴォド:この男は危険すぎる。 139 00:12:06,693 --> 00:12:09,796 今ここで無力化せねば》 140 00:12:11,864 --> 00:12:15,034 アレ なんでここまで 話してしまったんだろう? 141 00:12:15,034 --> 00:12:17,870 誰にも話さなかったのに。 142 00:12:17,870 --> 00:12:22,542 う~ん… 相手が君だからかな。 143 00:12:22,542 --> 00:12:26,245 フフッ 君には何でも話せる気がする。 144 00:12:28,214 --> 00:12:32,719 なんというか 歯車が上手く噛み合った感じだ。 145 00:12:32,719 --> 00:12:35,154 ねぇ ヴォド。 ボクと来ない? 146 00:12:35,154 --> 00:12:39,993 聞き手がいる方が創作も捗る。 ダメかな? 147 00:12:39,993 --> 00:12:41,995 いいだろう。 148 00:12:41,995 --> 00:12:43,997 やった。 149 00:12:43,997 --> 00:12:48,001 《ヴォド:この男からは 更なるトアの情報を引き出せる。 150 00:12:48,001 --> 00:12:52,305 処理するのは その後でも遅くない》 151 00:12:59,679 --> 00:13:04,684 ガルルル~。 うわ! うわっ うわぁ~! 152 00:13:04,684 --> 00:13:09,288 (ライト)タイトルは 『勇者伝承』だ。 シンプルでいいだろ? 153 00:13:14,193 --> 00:13:16,195 はむっ。 154 00:13:19,198 --> 00:13:24,037 (ライト)最近 ますます勇者たちは 仲間同士で殺し合ったり➡ 155 00:13:24,037 --> 00:13:26,873 下層民の女性を襲ったりしてる。 156 00:13:26,873 --> 00:13:29,542 トア人たちは見て見ぬふりだ。 157 00:13:29,542 --> 00:13:32,378 そもそも罪の意識がないんだろう。 158 00:13:32,378 --> 00:13:37,150 戦いに勝ったって 世界は悪くしかならないよ。 159 00:13:37,150 --> 00:13:41,154 このまま本を書いていて いいんだろうか。 160 00:13:41,154 --> 00:13:45,324 いや この体はトアが用意した物だ。 161 00:13:45,324 --> 00:13:49,662 こんな事は口に出しちゃダメなんだ。 162 00:13:49,662 --> 00:13:53,833 意向に反すれば 退場させられるかもしれない。 163 00:13:53,833 --> 00:13:57,236 本は完成間近だけど…。 164 00:14:00,173 --> 00:14:03,009 ねえ ヴォド。 なんだ。 165 00:14:03,009 --> 00:14:05,011 行動を共にして一年。 166 00:14:05,011 --> 00:14:08,347 君にだけは信じてほしいんだ。 ボクの事を。 167 00:14:08,347 --> 00:14:11,851 いいかな。 168 00:14:11,851 --> 00:14:14,354 ああ。 169 00:14:14,354 --> 00:14:18,691 良かった。 それさえ聞ければ もう迷いはないよ。 170 00:14:18,691 --> 00:14:21,194 書き上げられる。 171 00:14:21,194 --> 00:14:24,697 世界を良くするための本を。 172 00:14:24,697 --> 00:14:28,034 《ヴォド:ライトはトアを敵視している。 173 00:14:28,034 --> 00:14:32,538 逆に魔獣に対しては 敵意を向けなかった。 174 00:14:32,538 --> 00:14:37,643 せめて本が完成するまでは 待つとしよう》)) 175 00:14:37,643 --> 00:14:40,813 (ヴォド)しかし それから4年。 176 00:14:40,813 --> 00:14:44,517 ライトが姿を見せることは無かった。 177 00:14:47,153 --> 00:14:51,157 ((ここのところ 領域が押されはじめている…。 178 00:14:51,157 --> 00:14:54,160 赤い刃…。 179 00:14:54,160 --> 00:15:00,500 《まさか… 『勇者伝承』が 機能し始めているのか!? 180 00:15:00,500 --> 00:15:04,670 やはりあの時 見逃すべきではなかったか》 181 00:15:04,670 --> 00:15:06,773 ライト。 182 00:15:15,181 --> 00:15:17,183 やあヴォド。 183 00:15:17,183 --> 00:15:19,852 わかるのか。 184 00:15:19,852 --> 00:15:24,524 (ライト)一年一緒に旅したんだ。 君のことは気配で分かるよ。 185 00:15:24,524 --> 00:15:28,194 なんとなく 人間じゃないような気はしてた。 186 00:15:28,194 --> 00:15:33,633 (ヴォーデイン)『勇者伝承』。 それは トアにより歪められた世界を➡ 187 00:15:33,633 --> 00:15:36,969 正すためのものではなかったのか。 188 00:15:36,969 --> 00:15:42,308 (ライト)違うよ。 あれは魔獣王を倒し 世界を広げるための物語だ。 189 00:15:42,308 --> 00:15:47,814 きっと勇者は君を倒せるほどに 強くなるだろう。 190 00:15:47,814 --> 00:15:50,149 ライト。 191 00:15:50,149 --> 00:15:54,153 悔しいかい ヴォド。 だったら来るといい。 192 00:15:54,153 --> 00:15:58,991 謁見の間で君を待つ。 ボクがデザインした場所だ。 193 00:15:58,991 --> 00:16:02,995 そこまで立ちはだかる勇者を 倒せればだけど。 194 00:16:02,995 --> 00:16:05,164 転送。 195 00:16:05,164 --> 00:16:07,166 クッ…。 196 00:16:07,166 --> 00:16:10,336 全眷属 集結。 197 00:16:10,336 --> 00:16:16,509 これより退路を無視し 領域を押し広げ進軍する。 198 00:16:16,509 --> 00:16:21,180 トアの民と勇者を殲滅せよ。 199 00:16:21,180 --> 00:16:25,351 《ヴォーデイン:侵攻25日目。 200 00:16:25,351 --> 00:16:29,188 ここまで進むのに 多くの犠牲を出した。 201 00:16:29,188 --> 00:16:33,025 ラスウェルとクレバテスも討たれたようだ。 202 00:16:33,025 --> 00:16:36,128 だが我ら北方の魔獣は➡ 203 00:16:36,128 --> 00:16:40,466 勇者どもを撥ね退け 辿り着くことができた。 204 00:16:40,466 --> 00:16:43,669 トアの中心地に》 205 00:16:45,638 --> 00:16:48,941 結界の気配が全くない。 206 00:16:51,644 --> 00:16:57,950 天上層… ここがトアの心臓のはずだが…。 207 00:17:05,491 --> 00:17:07,693 ライト…。 208 00:17:14,667 --> 00:17:19,338 ああゴメン。 ここは人の姿でしか 入れない設定にしてあるんだ。 209 00:17:19,338 --> 00:17:22,542 君とは 同じ目線で話したかったから。 210 00:17:28,681 --> 00:17:30,850 懐かしい顔だ。 211 00:17:30,850 --> 00:17:34,620 やっぱり そっちの方が話しやすいよ。 212 00:17:34,620 --> 00:17:38,124 ライト この地で何があった? 213 00:17:38,124 --> 00:17:40,793 ああ… これかい? 214 00:17:40,793 --> 00:17:44,630 ボクが皆殺しにした。 215 00:17:44,630 --> 00:17:46,966 アレ? 喜ばないの? 216 00:17:46,966 --> 00:17:48,968 君たちの悲願だろ? 217 00:17:48,968 --> 00:17:54,307 皆殺しにするつもりなら なぜ最初からそう言わなかった。 218 00:17:54,307 --> 00:17:58,644 ボクの元いた世界には こんな言葉がある。 219 00:17:58,644 --> 00:18:01,981 「敵を欺くにはまず味方から」。 220 00:18:01,981 --> 00:18:05,651 ボクの書いた5節からなる 『勇者伝承』は➡ 221 00:18:05,651 --> 00:18:09,989 実際に勇者を 極限まで強化する内容だった。 222 00:18:09,989 --> 00:18:16,162 それでボクは1節ごとに1箇所 聖地を作る権限を得たんだ。 223 00:18:16,162 --> 00:18:22,001 ここ 「謁見の間」は第4節の聖地 「トアの水源」の真上➡ 224 00:18:22,001 --> 00:18:26,339 トアの天上人と会話し レベルアップが出来るようにしたんだ。 225 00:18:26,339 --> 00:18:30,176 その方がモチベーションも上がると 説得してね。 226 00:18:30,176 --> 00:18:33,346 彼らはまんまと騙されてくれたよ。 227 00:18:33,346 --> 00:18:35,781 雲海に囲まれていて➡ 228 00:18:35,781 --> 00:18:37,950 聖地のゲートをくぐってしか 来られないから➡ 229 00:18:37,950 --> 00:18:40,119 油断していたんだろうね。 230 00:18:40,119 --> 00:18:43,456 ボクは雲を晴らし 結界を解いた。 231 00:18:43,456 --> 00:18:48,127 勇者たちの前に 無防備なトアの民を晒したんだ。 232 00:18:48,127 --> 00:18:51,797 トアの人々には心がないから 知らなかったんだろう。 233 00:18:51,797 --> 00:18:56,302 勝手にこの世界に連れてこられ 何度も死を味わう。 234 00:18:56,302 --> 00:18:58,971 勇者たちの怒りの根深さを。 235 00:18:58,971 --> 00:19:01,640 まさに地獄絵図だったよ。 236 00:19:01,640 --> 00:19:05,478 勇者たちは トアの民を一人残らず殺した後➡ 237 00:19:05,478 --> 00:19:08,314 その場に立ち尽くしていた。 238 00:19:08,314 --> 00:19:13,652 血にまみれた顔で天を仰ぎ どこを見る訳でもなく…。 239 00:19:13,652 --> 00:19:18,658 あの顔は忘れられない。 そして言ったんだ。 240 00:19:18,658 --> 00:19:23,329 「死なせてくれ」… ってね。 241 00:19:23,329 --> 00:19:28,167 それは死んでも 蘇りたくないという意味だ。 242 00:19:28,167 --> 00:19:30,836 だから叶えてあげたよ。 243 00:19:30,836 --> 00:19:37,943 ボクは 勇者復活のシステムと 一体化していた 『神殿の書』を➡ 244 00:19:37,943 --> 00:19:43,449 彼らの見ている前で 自分の心臓ごと貫いた。 245 00:19:43,449 --> 00:19:48,120 みんな ボクに倣って自害したよ。 246 00:19:48,120 --> 00:19:51,791 これを引き抜けばボクも死ぬ…。 247 00:19:51,791 --> 00:19:53,793 ライト。 248 00:19:53,793 --> 00:19:57,296 最後に君に会いたくて 抜かずにいたんだ…。 249 00:19:57,296 --> 00:20:00,699 ボクの言葉を聞いてほしくて…。 250 00:20:05,638 --> 00:20:09,809 でも これは終わりじゃないよ ヴォド…。 251 00:20:09,809 --> 00:20:14,146 物語はここから始まるんだ。 252 00:20:14,146 --> 00:20:17,817 ボクらでは成し遂げることの できなかった…。 253 00:20:17,817 --> 00:20:22,988 不滅のトアを 倒すための物語は…。 254 00:20:22,988 --> 00:20:25,825 おまえが滅ぼしたのではないのか。 255 00:20:25,825 --> 00:20:27,827 これは序章…。 256 00:20:27,827 --> 00:20:30,996 ボクは種をまいた…。 257 00:20:30,996 --> 00:20:33,999 それが実るのは…。 258 00:20:39,672 --> 00:20:42,341 死なせはせんぞ ライト。 259 00:20:42,341 --> 00:20:45,344 我が炎で止血を。 260 00:20:45,344 --> 00:20:47,346 ムウ…。 261 00:20:55,187 --> 00:20:59,358 このままでは 下の眷属たちも危ない。 262 00:20:59,358 --> 00:21:02,361 行かねば。 263 00:21:02,361 --> 00:21:06,365 あの門の中は揺れていない…)) 264 00:21:12,705 --> 00:21:18,210 これが千と百数十年前の真実。 265 00:21:18,210 --> 00:21:20,212 ぬぅう~ん! 266 00:21:38,831 --> 00:21:40,833 ぬううん! 267 00:21:45,004 --> 00:21:47,840 (ラスウェル)ひゃー スゲー火力。 268 00:21:47,840 --> 00:21:53,512 ザフティエは 最終進化した勇者は その上を行くって言ってたよな。 269 00:21:53,512 --> 00:21:56,815 アレより上ってどんな力だよ。 270 00:22:06,692 --> 00:22:10,696 (ヴォド)ライトはトアを不滅と言った。 271 00:22:10,696 --> 00:22:16,202 事実トアの民が死に絶えて 海の底に沈んでも➡ 272 00:22:16,202 --> 00:22:18,704 領域が消え去ることはなかった。 273 00:22:18,704 --> 00:22:22,041 あっ。 ヤツらは姑息にも➡ 274 00:22:22,041 --> 00:22:26,045 海底のさらに地下へと 身を隠したのだ。 275 00:22:26,045 --> 00:22:28,714 あああ。 トアとは何か! 276 00:22:28,714 --> 00:22:31,217 どう倒すというのか! 277 00:22:31,217 --> 00:22:33,652 (クレン)くだ… らん。 278 00:22:33,652 --> 00:22:37,489 実に… くだらん。 279 00:22:37,489 --> 00:22:42,995 今まさにライトが 目覚めようとしているこの時に! 280 00:22:42,995 --> 00:22:47,100 クレバテス おまえは この場にいるべきでは ない! 281 00:22:47,100 --> 00:22:52,705 かっ… あ… あ…。