1 00:00:02,002 --> 00:00:04,270 ……もう寒くないや 2 00:00:05,205 --> 00:00:08,008 十分 温まった 3 00:00:08,475 --> 00:00:11,578 おい!!待て待て待て!! 4 00:00:11,611 --> 00:00:14,047 安楽な道に流されもしない! 5 00:00:14,047 --> 00:00:17,550 父親をニセモノと斬り捨てもしない! 6 00:00:17,550 --> 00:00:20,253 揺るぎない自己肯定…… 7 00:00:20,286 --> 00:00:23,223 ここに来て正解ルートだと!? 8 00:00:23,256 --> 00:00:27,093 絶対に落ちる流れだっただろう! 9 00:00:27,594 --> 00:00:29,295 ありがとう 10 00:00:30,363 --> 00:00:32,165 さよなら 11 00:00:32,432 --> 00:00:35,368 絶対に!ありえん!!! 12 00:00:38,371 --> 00:00:41,007 おまえには何も残さない! 13 00:00:41,007 --> 00:00:43,576 ここで得た能力も 情報も 14 00:00:43,576 --> 00:00:48,948 両親と再会した記憶も 当然紋も 無に還る! 15 00:00:48,982 --> 00:00:51,785 記憶が……無に…… 16 00:00:52,118 --> 00:00:55,555 無数の鏡に貫かれて── 17 00:00:55,689 --> 00:00:59,893 今度こそ死ね!ニセ勇者!!! 18 00:02:51,037 --> 00:02:52,672 初めてだな 19 00:02:52,972 --> 00:02:55,742 同格の敵と戦うのは 20 00:02:56,509 --> 00:03:00,280 さあ 続けようか ヴォーデイン 21 00:03:00,914 --> 00:03:05,185 全力を出すのがそんなに楽しいか 22 00:03:05,285 --> 00:03:07,921 笑みをこぼしているぞ 23 00:03:08,221 --> 00:03:10,657 我が……笑みを……? 24 00:03:10,824 --> 00:03:14,794 敵がいないというのはつまらないものだ 25 00:03:15,595 --> 00:03:18,798 魔獣王と戦えるのは 26 00:03:18,832 --> 00:03:22,802 同じように領域の力を持つ者か 27 00:03:22,836 --> 00:03:27,607 領域を壊す力を持った真の勇者のみ 28 00:03:28,708 --> 00:03:32,278 それに出会うことのなかったおまえは 29 00:03:32,278 --> 00:03:35,982 さぞ力を持て余したことだろう 30 00:03:36,016 --> 00:03:39,119 あなたを倒したのは『勇者』 31 00:03:39,152 --> 00:03:43,623 それを倒したのは"焦爛"のヴォーデインです 32 00:03:43,957 --> 00:03:45,692 ……ヴォーデイン 33 00:03:45,725 --> 00:03:49,529 ……百年ごとに様子を見に来ましょう 34 00:03:49,729 --> 00:03:53,400 その度に巫女の姿は変わるでしょうが── 35 00:03:53,400 --> 00:03:55,435 気にせぬように…… 36 00:03:55,902 --> 00:03:59,239 ……おまえ 我と戦ってみるか 37 00:03:59,272 --> 00:04:03,943 あいにくと 巫女を通しての力は限られています 38 00:04:04,911 --> 00:04:09,349 ザフティエよ 生きるとはなんだろうな 39 00:04:09,749 --> 00:04:14,654 ……生まれてから死ぬまでの過程……でしょうか 40 00:04:14,921 --> 00:04:20,627 子を作り育て その子が成長してまた子を作る 41 00:04:20,894 --> 00:04:24,698 その中に答えがある気がします 42 00:04:24,731 --> 00:04:27,434 ……つまり知らないんだな 43 00:04:27,467 --> 00:04:30,804 2千年以上生きているくせに 44 00:04:30,870 --> 00:04:32,172 はい 45 00:04:32,172 --> 00:04:34,274 帰れ ザフティエ 46 00:04:35,075 --> 00:04:37,444 では また百年後 47 00:04:37,544 --> 00:04:39,746 もう来なくていい 48 00:04:40,513 --> 00:04:45,318 この千年 さぞ退屈していたことだろう 49 00:04:45,452 --> 00:04:47,087 千年…… 50 00:04:50,590 --> 00:04:51,758 おまえが 51 00:04:51,758 --> 00:04:53,993 笑っていられるのは 52 00:04:53,993 --> 00:04:57,130 私が あの時代を終わらせたからだ 53 00:04:57,697 --> 00:05:00,367 それまでの歴史と 惨劇を 54 00:05:00,433 --> 00:05:03,103 何も知らないからだ 55 00:05:11,778 --> 00:05:15,515 ここには 人属が古代と呼ぶ時代より 56 00:05:15,515 --> 00:05:18,385 さらに古い文明があった 57 00:05:18,551 --> 00:05:19,719 『トア』 58 00:05:19,719 --> 00:05:23,123 それはこの地全体の事 59 00:05:23,590 --> 00:05:26,760 全ての元凶はここにある 60 00:05:29,562 --> 00:05:32,432 千と百数十年前 61 00:05:32,432 --> 00:05:36,403 人属の住まう領域は三層に分かれていた 62 00:05:36,670 --> 00:05:40,407 トアの民が住む天上層と高階層 63 00:05:40,473 --> 00:05:44,778 そして他の種族が住む広大な下層だ 64 00:05:45,145 --> 00:05:51,017 今は海だが ソルセインの北に トアの中心はあったのだ 65 00:06:02,395 --> 00:06:07,067 ……やはり "領域"を広げるのが先か 66 00:06:08,001 --> 00:06:11,504 先に侵略してきたのは『トア』だ 67 00:06:11,871 --> 00:06:16,509 数万年の血の記憶がそう教えてくれる 68 00:06:17,010 --> 00:06:20,714 我らは『トア』とは違う"領域"を獲得し 69 00:06:20,714 --> 00:06:24,017 長い年月を経て押し返した 70 00:06:24,250 --> 00:06:29,389 だが 奴らは全く新しい兵士を送り込んできた 71 00:06:29,456 --> 00:06:33,560 それまでの数に任せた単調な攻撃と違い 72 00:06:33,560 --> 00:06:37,297 魔力による術と剣を使った戦術 73 00:06:37,330 --> 00:06:41,935 何よりその 殺意や恐怖を剥き出しにした表情は 74 00:06:41,935 --> 00:06:45,105 これまでの人族にはなかったものだ 75 00:06:45,205 --> 00:06:47,607 おい!薬だ 早く! 76 00:06:47,640 --> 00:06:49,442 はい『勇者』様 77 00:06:49,843 --> 00:06:51,177 『勇者』? 78 00:06:51,244 --> 00:06:54,114 ……おい 魔獣王だ! 79 00:06:52,846 --> 00:06:55,248 魔獣王が出たぞ! 80 00:06:54,547 --> 00:06:57,717 むしろオレらラッキーじゃね!? 81 00:06:56,416 --> 00:06:58,852 陣を組め!魔法陣を! 82 00:06:58,918 --> 00:07:00,520 奴隷たちは前へ! 83 00:07:00,520 --> 00:07:05,258 極大魔法 ダークネスエッジトルネード!! 84 00:07:09,963 --> 00:07:11,364 やったか!? 85 00:07:12,432 --> 00:07:14,067 うぎゃっ! 86 00:07:25,045 --> 00:07:26,613 これは…… 87 00:07:27,247 --> 00:07:29,049 ぬけがら? 88 00:07:30,884 --> 00:07:36,356 ……『勇者』という存在について 探りを入れる必要がありそうだ 89 00:07:46,032 --> 00:07:49,636 ……しばらくこの体で活動しよう 90 00:07:51,271 --> 00:07:54,274 この『勇者』という存在は 91 00:07:54,307 --> 00:07:59,245 上位の魔獣と同じく 死んでも新たに復活する 92 00:07:59,279 --> 00:08:02,515 だからこその無謀と狂気 93 00:08:02,582 --> 00:08:07,220 血がやがて魔鉱石となるのも魔獣と同じ…… 94 00:08:07,420 --> 00:08:12,559 トアめ 見境なくこちらを真似てきたな 95 00:08:12,959 --> 00:08:15,995 あそこまで行ければいいのだが 96 00:08:16,329 --> 00:08:20,700 魔力量の多い者ほど領域の影響を受ける 97 00:08:20,734 --> 00:08:25,038 やはり地道に聞き出していく他はないか 98 00:08:32,112 --> 00:08:33,513 勇者......? 99 00:08:34,147 --> 00:08:38,018 しかし全く敵意も緊張も感じられぬ...... 100 00:08:39,652 --> 00:08:41,287 おいおまえ 101 00:08:41,321 --> 00:08:42,756 何をしている? 102 00:08:42,789 --> 00:08:44,791 ……え?ボク? 103 00:08:44,824 --> 00:08:47,127 他に誰がいる 104 00:08:47,227 --> 00:08:50,130 ……声をかけられる事は滅多にないんだ 105 00:08:50,163 --> 00:08:52,265 ボクは皆から浮いているから…… 106 00:08:52,799 --> 00:08:53,800 ……君は? 107 00:08:54,634 --> 00:08:55,802 ……ヴォド 108 00:08:56,102 --> 00:08:59,072 ヴォド……いい響きだね 109 00:08:59,706 --> 00:09:01,107 ボクはライト 110 00:09:01,107 --> 00:09:03,376 書くのが仕事だからそう名乗ってる 111 00:09:04,144 --> 00:09:06,112 ……ライト…… 112 00:09:06,179 --> 00:09:12,519 この男 これまで見た勇者の中では一番強い 113 00:09:12,786 --> 00:09:17,090 ボクは今 方々を巡って 本の草案を練っているんだ 114 00:09:17,323 --> 00:09:18,391 本? 115 00:09:18,391 --> 00:09:21,528 この世界には娯楽の本は全くないけど 116 00:09:21,528 --> 00:09:23,329 ボクは書きたいんだ 117 00:09:23,363 --> 00:09:27,167 元いた世界と同じように 楽しい本を 118 00:09:27,267 --> 00:09:29,402 元いた世界? 119 00:09:30,270 --> 00:09:33,006 もちろん『トア』からの依頼もこなすけど 120 00:09:33,006 --> 00:09:34,974 それはそれとしてもさ 121 00:09:35,008 --> 00:09:36,676 トアからはこき使われ 122 00:09:36,676 --> 00:09:39,646 勇者の奴隷として扱われている下層の人たちに 123 00:09:39,646 --> 00:09:41,081 夢を与えたいんだ 124 00:09:41,715 --> 00:09:44,918 じゃないと 感情すら無いように見える彼らが 125 00:09:44,918 --> 00:09:47,053 あまりにも可哀想すぎる 126 00:09:47,687 --> 00:09:49,489 そうは思わないかい? 127 00:09:49,856 --> 00:09:51,191 ……ああ 128 00:09:53,093 --> 00:09:55,895 同意してくれたのはキミが初めてだよ 129 00:09:55,895 --> 00:09:57,597 みんな余裕ないから 130 00:09:58,365 --> 00:10:01,067 『トア』の依頼とはなんなのだ? 131 00:10:01,067 --> 00:10:02,335 えっ 132 00:10:02,335 --> 00:10:05,538 ボクのスキル『司書』と『大賢者』を使って 133 00:10:05,538 --> 00:10:08,775 勇者たちを導く魔導書を書くことだよ 134 00:10:10,043 --> 00:10:13,213 『司書』は領域の力を本に込める力 135 00:10:13,213 --> 00:10:15,615 『大賢者』は導く力 …… 136 00:10:15,615 --> 00:10:19,119 つまり書いたものを信じさせる力だ 137 00:10:19,719 --> 00:10:21,521 ボクの書いた魔導書は 138 00:10:21,521 --> 00:10:25,658 この世界の人々により 実行可能な物語になる 139 00:10:26,493 --> 00:10:28,428 …責任重大だ 140 00:10:29,295 --> 00:10:31,664 トアの意図は分かるよ 141 00:10:31,731 --> 00:10:33,099 召喚したものの 142 00:10:33,099 --> 00:10:37,137 無秩序で制御の効かない勇者の行動を なんとかしたいんだ 143 00:10:37,470 --> 00:10:40,840 魔獣王を倒せば元の世界に戻れる 144 00:10:40,874 --> 00:10:44,511 …なんてボクらからしたらただの脅迫 145 00:10:44,544 --> 00:10:47,047 真面目に戦えるわけないじゃないか 146 00:10:47,380 --> 00:10:51,985 死なないし 他に目的もないから戦ってはいるけどね 147 00:10:52,018 --> 00:10:56,489 それで殺されてしまう魔獣たちに ホント申し訳ないよ 148 00:10:57,090 --> 00:11:01,194 トアには感情も想像力も足りていないんだ 149 00:11:01,227 --> 00:11:04,264 依頼の時に天上のトア人とも会ったけど 150 00:11:04,431 --> 00:11:09,169 アレじゃ無理 人間味のかけらもありはしない 151 00:11:09,803 --> 00:11:13,173 だからこそ ボクが頑張らないと 152 00:11:13,573 --> 00:11:17,243 魔導書が完成すれば みんなもっと強くなれるし 153 00:11:17,243 --> 00:11:19,679 人の世界も 良くなるはずなんだ 154 00:11:21,147 --> 00:11:26,853 この男は危険すぎる 今ここで無力化せねば 155 00:11:28,555 --> 00:11:31,791 ……アレ なんでここまで話してしまったんだろう? 156 00:11:31,858 --> 00:11:34,127 誰にも話さなかったのに 157 00:11:34,594 --> 00:11:36,062 うーん…… 158 00:11:37,330 --> 00:11:39,499 相手が君だからかな 159 00:11:39,499 --> 00:11:40,533 フフッ 160 00:11:40,533 --> 00:11:43,103 君には何でも話せる気がする 161 00:11:44,771 --> 00:11:48,508 なんというか 歯車が上手く噛み合った感じだ 162 00:11:49,542 --> 00:11:52,078 ねえ ヴォド ボクと来ない? 163 00:11:52,145 --> 00:11:54,914 聞き手がいる方が創作も捗る 164 00:11:55,148 --> 00:11:56,216 ダメかな? 165 00:11:57,283 --> 00:11:58,852 ……いいだろう 166 00:11:58,885 --> 00:12:00,286 やった 167 00:12:00,320 --> 00:12:04,824 この男からはさらなるトアの情報を引き出せる 168 00:12:04,824 --> 00:12:09,029 処理するのはその後でも遅くない 169 00:12:16,136 --> 00:12:18,038 ガルルル 170 00:12:17,270 --> 00:12:19,239 うわ!うわっ 171 00:12:19,239 --> 00:12:21,041 うわあああ! 172 00:12:21,541 --> 00:12:24,210 タイトルは『勇者伝承』だ 173 00:12:24,210 --> 00:12:25,945 シンプルでいいだろ? 174 00:12:30,884 --> 00:12:32,185 はむっ 175 00:12:36,523 --> 00:12:38,925 最近ますます勇者たちは 176 00:12:38,925 --> 00:12:40,960 仲間同士で殺し合ったり 177 00:12:40,960 --> 00:12:43,363 下層民の女性を襲ったりしてる 178 00:12:43,763 --> 00:12:46,232 トア人たちは見て見ぬふりだ 179 00:12:46,266 --> 00:12:48,601 そもそも罪の意識がないんだろう 180 00:12:49,235 --> 00:12:53,506 戦いに勝ったって世界は悪くしかならないよ 181 00:12:53,973 --> 00:12:56,910 このまま本を書いていていいんだろうか 182 00:12:58,411 --> 00:13:02,115 ……いや この体はトアが用意した物だ 183 00:13:02,148 --> 00:13:05,051 こんな事は口に出しちゃダメなんだ 184 00:13:06,653 --> 00:13:10,390 意向に反すれば退場させられるかもしれない 185 00:13:10,890 --> 00:13:13,526 本は完成間近だけど...... 186 00:13:16,963 --> 00:13:18,231 ねえヴォド 187 00:13:18,298 --> 00:13:19,499 なんだ 188 00:13:19,699 --> 00:13:23,570 行動を共にして一年 君にだけは信じてほしいんだ 189 00:13:23,570 --> 00:13:25,271 ボクの事を 190 00:13:26,239 --> 00:13:28,041 いいかな 191 00:13:29,209 --> 00:13:30,243 ……ああ 192 00:13:30,477 --> 00:13:31,678 フ 193 00:13:31,678 --> 00:13:32,979 良かった 194 00:13:32,979 --> 00:13:37,083 それさえ聞ければもう迷いはないよ 書き上げられる 195 00:13:37,817 --> 00:13:40,453 世界を良くするための本を 196 00:13:41,654 --> 00:13:44,758 ライトはトアを敵視している 197 00:13:44,958 --> 00:13:49,029 逆に魔獣に対しては敵意を向けなかった 198 00:13:49,396 --> 00:13:53,733 せめて本が完成するまでは 待つとしよう 199 00:13:54,634 --> 00:13:57,704 ……しかし それから4年 200 00:13:57,771 --> 00:14:01,074 ライトが姿を見せることは無かった 201 00:14:03,710 --> 00:14:07,580 ここのところ領域が押されはじめている…… 202 00:14:08,281 --> 00:14:10,583 ……赤い刃…… 203 00:14:11,284 --> 00:14:12,652 まさか…… 204 00:14:12,652 --> 00:14:16,990 『勇者伝承』が機能し始めているのか!? 205 00:14:17,023 --> 00:14:21,428 やはりあの時 見逃すべきではなかったか 206 00:14:21,561 --> 00:14:23,430 ……ライト 207 00:14:32,072 --> 00:14:33,807 やあヴォド 208 00:14:34,474 --> 00:14:36,609 わかるのか 209 00:14:36,643 --> 00:14:38,945 一年一緒に旅したんだ 210 00:14:38,945 --> 00:14:41,381 君のことは気配で分かるよ 211 00:14:41,414 --> 00:14:44,918 なんとなく 人間じゃないような気はしてた 212 00:14:44,951 --> 00:14:47,020 ……『勇者伝承』 213 00:14:47,020 --> 00:14:50,357 それはトアにより歪められた世界を 214 00:14:50,357 --> 00:14:53,460 正すためのものではなかったのか 215 00:14:53,460 --> 00:14:54,828 違うよ 216 00:14:54,828 --> 00:14:59,232 あれは魔獣王を倒し 世界を広げるための物語だ 217 00:14:59,499 --> 00:15:03,636 きっと勇者は君を倒せるほどに強くなるだろう 218 00:15:05,271 --> 00:15:06,906 ライト 219 00:15:06,906 --> 00:15:09,075 悔しいかい ヴォド 220 00:15:09,175 --> 00:15:11,077 だったら来るといい 221 00:15:11,378 --> 00:15:13,646 "謁見の間"で君を待つ 222 00:15:13,680 --> 00:15:15,815 ボクがデザインした場所だ 223 00:15:16,082 --> 00:15:19,486 そこまで立ちはだかる勇者を倒せればだけど 224 00:15:20,387 --> 00:15:21,521 ──転送 225 00:15:22,756 --> 00:15:24,424 クッ...... 226 00:15:24,524 --> 00:15:27,260 全眷属 集結 227 00:15:27,293 --> 00:15:32,999 これより 退路を無視し 領域を押し広げ進軍する 228 00:15:33,033 --> 00:15:38,038 トアの民と勇者を 殲滅せよ 229 00:15:39,139 --> 00:15:42,008 侵攻25日目 230 00:15:42,008 --> 00:15:45,912 ここまで進むのに多くの犠牲を出した 231 00:15:45,945 --> 00:15:49,749 ラスウェルとクレバテスも討たれたようだ 232 00:15:49,783 --> 00:15:57,390 だが我ら北方の魔獣は勇者どもを撥ね退け 辿り着くことができた 233 00:15:57,424 --> 00:16:00,727 ──トアの中心地に 234 00:16:02,195 --> 00:16:05,765 ……結界の気配が全くない 235 00:16:08,268 --> 00:16:10,503 天上層…… 236 00:16:10,537 --> 00:16:14,607 ここがトアの心臓のはずだが…… 237 00:16:22,148 --> 00:16:24,217 ライト...... 238 00:16:31,224 --> 00:16:32,525 ああゴメン 239 00:16:32,525 --> 00:16:36,129 ここは人の姿でしか入れない設定にしてあるんだ 240 00:16:36,162 --> 00:16:38,832 君とは同じ目線で話したかったから 241 00:16:45,538 --> 00:16:47,540 ……懐かしい顔だ 242 00:16:48,441 --> 00:16:51,111 やっぱりそっちの方が話しやすいよ 243 00:16:51,311 --> 00:16:54,848 ライト この地で何があった? 244 00:16:55,048 --> 00:16:57,283 ああ……これかい? 245 00:16:57,650 --> 00:16:59,853 ボクが皆殺しにした 246 00:17:01,221 --> 00:17:05,525 ……アレ? 喜ばないの? 君たちの悲願だろ? 247 00:17:05,558 --> 00:17:11,031 皆殺しにするつもりなら なぜ最初からそう言わなかった 248 00:17:11,097 --> 00:17:15,301 ボクの元いた世界にはこんな言葉がある 249 00:17:15,368 --> 00:17:18,304 『敵を欺くにはまず味方から』 250 00:17:19,072 --> 00:17:22,442 ボクの書いた5節からなる『勇者伝承』は 251 00:17:22,475 --> 00:17:26,312 実際に勇者を極限まで強化する内容だった 252 00:17:26,813 --> 00:17:29,582 それでボクは1節ごとに1箇所 253 00:17:29,582 --> 00:17:32,318 聖地を作る権限を得たんだ 254 00:17:32,919 --> 00:17:36,623 ここ『謁見の間』は第4節の聖地 255 00:17:36,623 --> 00:17:38,591 『トアの水源』の真上 256 00:17:38,591 --> 00:17:43,263 トアの天上人と会話し レベルアップが出来るようにしたんだ 257 00:17:43,296 --> 00:17:46,766 その方がモチベーションも上がると説得してね 258 00:17:47,100 --> 00:17:50,103 彼らはまんまと騙されてくれたよ 259 00:17:50,437 --> 00:17:52,305 雲海に囲まれていて 260 00:17:52,305 --> 00:17:56,576 聖地の門をくぐってしか来られないから 油断していたんだろうね 261 00:17:56,843 --> 00:18:00,347 ボクは雲を晴らし 結界を解いた 262 00:18:00,347 --> 00:18:04,751 勇者達の前に無防備なトアの民を晒したんだ 263 00:18:04,818 --> 00:18:08,588 トアの人々には心がないから 知らなかったんだろう 264 00:18:08,621 --> 00:18:12,959 勝手にこの世界に連れてこられ何度も死を味わう 265 00:18:12,959 --> 00:18:15,862 勇者たちの怒りの根深さを 266 00:18:15,995 --> 00:18:18,498 まさに地獄絵図だったよ 267 00:18:18,565 --> 00:18:22,369 勇者たちはトアの民を一人残らず殺した後…… 268 00:18:22,402 --> 00:18:24,604 その場に立ち尽くしていた 269 00:18:25,038 --> 00:18:27,874 血にまみれた顔で天を仰ぎ…… 270 00:18:27,874 --> 00:18:30,110 どこを見るわけでもなく…… 271 00:18:30,643 --> 00:18:32,846 ……あの顔は忘れられない 272 00:18:33,413 --> 00:18:35,115 そして言ったんだ 273 00:18:36,316 --> 00:18:38,918 『死なせてくれ』……ってね 274 00:18:40,920 --> 00:18:44,624 それは死んでも蘇りたくないという意味だ 275 00:18:45,025 --> 00:18:47,127 だから叶えてあげたよ 276 00:18:47,861 --> 00:18:52,132 …ボクは 勇者復活のシステムと一体化していた… 277 00:18:52,132 --> 00:18:54,134 『神殿の書』を…… 278 00:18:54,534 --> 00:18:56,503 彼らの見ている前で 279 00:18:56,503 --> 00:18:58,972 自分の心臓ごと貫いた 280 00:19:00,106 --> 00:19:03,543 ……みんな ボクに倣って自害したよ…… 281 00:19:05,045 --> 00:19:08,281 これを引き抜けばボクも死ぬ…… 282 00:19:08,715 --> 00:19:09,949 ライト── 283 00:19:09,949 --> 00:19:13,787 最後に君に会いたくて抜かずにいたんだ…… 284 00:19:14,521 --> 00:19:17,157 ボクの言葉を聞いてほしくて…… 285 00:19:22,529 --> 00:19:26,232 でも これは終わりじゃないよ ヴォド…… 286 00:19:27,233 --> 00:19:30,036 物語はここから始まるんだ 287 00:19:30,837 --> 00:19:34,140 ボクらでは成し遂げることのできなかった…… 288 00:19:34,674 --> 00:19:39,245 不滅のトアを 倒すための物語は…… 289 00:19:39,346 --> 00:19:42,415 おまえが滅ぼしたのではないのか 290 00:19:42,449 --> 00:19:44,584 これは序章…… 291 00:19:44,751 --> 00:19:47,087 ボクは種をまいた…… 292 00:19:47,721 --> 00:19:50,523 それが実るのは…… 293 00:19:56,496 --> 00:19:59,032 死なせはせんぞ ライト 294 00:19:59,099 --> 00:20:01,434 我が炎で止血を── 295 00:20:01,468 --> 00:20:03,303 ……ムウ…… 296 00:20:12,012 --> 00:20:15,749 このままでは 下の眷属たちも危ない 297 00:20:15,749 --> 00:20:17,384 行かねば 298 00:20:19,219 --> 00:20:22,489 あの門の中は揺れていない…… 299 00:20:29,863 --> 00:20:33,867 ……これが千と百数十年前の真実 300 00:20:35,135 --> 00:20:36,803 ぬぅうううん! 301 00:20:53,219 --> 00:20:54,888 フ...... 302 00:20:55,755 --> 00:20:57,223 ぬううん! 303 00:21:01,728 --> 00:21:04,364 ひゃー スゲー火力 304 00:21:04,564 --> 00:21:09,869 ……ザフティエは 最終進化した勇者は その上を行くって言ってたよな 305 00:21:10,337 --> 00:21:13,640 アレより上ってどんな力だよ 306 00:21:23,550 --> 00:21:27,020 ライトはトアを"不滅"と言った 307 00:21:27,187 --> 00:21:33,026 事実トアの民が死に絶えて 海の底に沈んでも 308 00:21:33,059 --> 00:21:36,029 領域が消え去ることはなかった 309 00:21:35,495 --> 00:21:36,663 あっ 310 00:21:36,830 --> 00:21:38,832 ヤツらは姑息にも 311 00:21:38,832 --> 00:21:42,369 海底のさらに地下へと身を隠したのだ! 312 00:21:42,669 --> 00:21:44,604 あああ 313 00:21:43,436 --> 00:21:47,741 "トア"とは何か!どう倒すというのか! 314 00:21:48,141 --> 00:21:50,043 くだ……らん 315 00:21:51,244 --> 00:21:54,114 実に……くだらん 316 00:21:54,514 --> 00:21:59,219 今まさにライトが 目覚めようとしているこの時に! 317 00:21:59,352 --> 00:22:01,054 クレバテス 318 00:22:01,054 --> 00:22:04,290 おまえはこの場にいるべきでは ない! 319 00:22:04,791 --> 00:22:10,063 かっ……あ……あ……