1 00:00:12,179 --> 00:00:16,850 (喚声) 2 00:00:16,850 --> 00:00:19,186 (アリシア)うっ! 3 00:00:19,186 --> 00:00:21,355 くっ! 4 00:00:21,355 --> 00:00:24,524 おい クレン! 首なし王が何だって!? 5 00:00:24,524 --> 00:00:27,694 ルナを焚べる? どういうことだ!? おい! 6 00:00:27,694 --> 00:00:30,697 (トアラ)勇者アリシア! 7 00:00:30,697 --> 00:00:33,533 (トアラ)勇者アリシア よくご無事で! 8 00:00:33,533 --> 00:00:36,703 妃殿下! お一人で戻られたのですか!? 9 00:00:36,703 --> 00:00:39,706 煙にまぎれて 臣下たちをまいてきました。 10 00:00:39,706 --> 00:00:42,209 どうしても あなたに会いたくて。 11 00:00:42,209 --> 00:00:45,879 あなた方は 全員クレバテスに 殺されたと思っていました。 12 00:00:45,879 --> 00:00:47,881 他にも来ているのですか? 13 00:00:47,881 --> 00:00:50,717 いいえ。 私だけです 妃殿下。 14 00:00:50,717 --> 00:00:55,055 他の勇者たちは 皆 クレバテスに殺されました。 15 00:00:55,055 --> 00:00:58,892 そうですか… しかし あなただけでも➨ 16 00:00:58,892 --> 00:01:01,161 来てくれたことに感謝します。 17 00:01:01,161 --> 00:01:03,497 今のハイドラートの兵力では➨ 18 00:01:03,497 --> 00:01:06,500 ドレルの兵たちを 市街で抑え込むのが やっと。 19 00:01:06,500 --> 00:01:11,171 至宝を持ち強力な魔術も使うドレルに 対抗できません。 20 00:01:11,171 --> 00:01:14,508 しかし 同じ至宝を持つ 勇者のあなたがいれば➨ 21 00:01:14,508 --> 00:01:16,510 あの怪物を押さえることも! 22 00:01:16,510 --> 00:01:20,013 もちろんです。 それに今は 他の仲間も…。 23 00:01:20,013 --> 00:01:24,017 そうだ! その前に妃殿下に これだけは お伝えしないと! 24 00:01:24,017 --> 00:01:28,689 ルナ… いや あなたのご子息は 生きています! 25 00:01:28,689 --> 00:01:30,857 今 なんと? 26 00:01:30,857 --> 00:01:34,695 その子は 王家の紋章がついた布に くるまれていました。 27 00:01:34,695 --> 00:01:39,032 純血の赤子です。 きっと あなたのご子息に間違いないと…。 28 00:01:39,032 --> 00:01:43,537 息子が… 生きている…。 29 00:01:43,537 --> 00:01:46,373 本当に… 生きて…。 30 00:01:46,373 --> 00:01:48,709 どこですか!? 息子は 今どこに? 31 00:01:48,709 --> 00:01:52,546 クレ… 仲間が王家の炉に 連れて行っています。 32 00:01:52,546 --> 00:01:54,548 王家の炉に!? 説明は あとです。 33 00:01:54,548 --> 00:01:57,551 ドレルも そこへ向かっている。 私も追わないと! 34 00:01:57,551 --> 00:02:00,487 待って! 私も行きます! 35 00:02:00,487 --> 00:02:02,823 危険です 妃殿下! 36 00:02:02,823 --> 00:02:05,492 必ず連れ戻しますので あなたは安全な場所で…。 37 00:02:05,492 --> 00:02:07,494 (トアラ)安全な場所などありません! 38 00:02:07,494 --> 00:02:11,164 それに私は 皇太子妃である前に1人の母! 39 00:02:11,164 --> 00:02:13,166 息子に会うためならば➨ 40 00:02:13,166 --> 00:02:15,669 どんな死地だろうと ついていきます! 41 00:04:17,324 --> 00:04:21,628 (ハイデン王)この血肉を 炉の主に捧ぐ。 42 00:04:49,356 --> 00:04:52,359 (クレン)待て。 43 00:04:54,528 --> 00:04:59,866 (クレン)そもそもだが それは 孫の持ち方として正しいのか? 44 00:04:59,866 --> 00:05:02,302 ずいぶんと ぞんざいに見えるが。 45 00:05:02,302 --> 00:05:05,472 もしかして 実の孫ではなかったか? 46 00:05:05,472 --> 00:05:10,310 (ハイデン王)正真正銘 王家の血を引く我が孫だ。 47 00:05:10,310 --> 00:05:12,312 間違いようはない。 48 00:05:12,312 --> 00:05:16,650 (クレン)ならば なぜ殺そうとする? 首なしの元王よ。 49 00:05:16,650 --> 00:05:20,987 孫をゴミのように殺すのは 人属の世では普通のことなのか? 50 00:05:20,987 --> 00:05:24,825 (ハイデン王)普通ではない。 もとより この体は➨ 51 00:05:24,825 --> 00:05:28,328 私の意思で動いてはいない。 52 00:05:28,328 --> 00:05:31,164 すべては 炉の望むままに。 53 00:05:31,164 --> 00:05:33,667 (クレン)望むまま? 54 00:05:33,667 --> 00:05:37,337 (ハイデン王)王となる者は ここで灰となり➨ 55 00:05:37,337 --> 00:05:40,507 灰から よみがえり王となる。 56 00:05:40,507 --> 00:05:42,842 古来よりの習わしだ。 57 00:05:42,842 --> 00:05:49,516 本来であれば 先に命名の儀があり 炉に真名が刻まれる。 58 00:05:49,516 --> 00:05:52,853 その時より 炉の意思には 逆らえなくなる。 59 00:05:52,853 --> 00:05:58,358 この子の名は 表向きは ハイデリアス6世だが➨ 60 00:05:58,358 --> 00:06:01,127 真名は トート。 61 00:06:01,127 --> 00:06:05,298 しかし 炉に 真名が刻まれておらぬがゆえ➨ 62 00:06:05,298 --> 00:06:08,969 炉の意思で 自ら飛び込むことは かなわず➨ 63 00:06:08,969 --> 00:06:12,973 よって 代わりに この体が動かされた。 64 00:06:12,973 --> 00:06:15,308 つまり キサマも灰になって➨ 65 00:06:15,308 --> 00:06:18,812 そこから 作り直されたということだな。 66 00:06:18,812 --> 00:06:22,649 首なしでも動いているのは そのためか。 67 00:06:22,649 --> 00:06:30,156 我が息子… この子の父は 炉に呼ばれることを恐れ自害した。 68 00:06:30,156 --> 00:06:36,496 王となる前に私が真実を 教えてしまったからだ。 69 00:06:36,496 --> 00:06:41,668 せめて選ばせてやりたいと 思ったが間違いだった。 70 00:06:41,668 --> 00:06:48,842 命ある者の運命は 生まれ落ちたときに決まっている。 71 00:06:48,842 --> 00:06:53,013 それが この大地 エドセアだ。 72 00:06:53,013 --> 00:06:58,018 死したところで次が選ばれるだけ。 73 00:06:58,018 --> 00:07:04,124 この呪縛をとくには 終わらせるしか… ない。 74 00:07:04,124 --> 00:07:10,530 勇者伝承を灰から… 王へ。 75 00:07:15,969 --> 00:07:20,473 (ドレル)わかっている。 引きずり出すべきは炉の中身。 76 00:07:20,473 --> 00:07:23,810 世界を… 破壊する。 77 00:07:23,810 --> 00:07:27,147 (咆哮) 78 00:07:27,147 --> 00:07:30,050 大丈夫ですか? うっ… ええ。 79 00:07:31,985 --> 00:07:33,987 ここからは担ぎます。 80 00:07:33,987 --> 00:07:37,324 振り落とされないように つかまって。 はい。 81 00:07:37,324 --> 00:07:40,827 炉の方向は? 向こうです。 82 00:07:40,827 --> 00:07:42,829 うぅ… フッ! 83 00:07:42,829 --> 00:07:44,831 わっ! 84 00:07:50,503 --> 00:07:54,841 私は 王ではないので 真実は 知らされていないのですが➨ 85 00:07:54,841 --> 00:07:58,678 主人が死の直前に 言い残した言葉があります。 86 00:07:58,678 --> 00:08:01,614 私は ずっと気になっていました。 87 00:08:01,614 --> 00:08:07,620 本当の勇者は もういない。 今の勇者に魔獣王を倒す力はない。 88 00:08:07,620 --> 00:08:13,626 なぜ もういないと言うのか なぜ 倒す力はないと断言するのか…。 89 00:08:13,626 --> 00:08:17,630 実際 記録されている 千年の歴史の中で➨ 90 00:08:17,630 --> 00:08:20,300 倒したという記述は ありません。 91 00:08:20,300 --> 00:08:23,470 それ以前の記録も ひどくあいまいです。 92 00:08:23,470 --> 00:08:26,473 ならば 勇者伝承とは何なのか? 93 00:08:26,473 --> 00:08:31,311 4体の魔獣王を倒せば 世界が開けるという根拠は? 94 00:08:31,311 --> 00:08:34,814 そもそも 誰が この伝承を残したのか? 95 00:08:34,814 --> 00:08:39,819 その問いに 主人は答えてくれませんでした。 96 00:08:39,819 --> 00:08:43,656 ただ冷めた笑みを 浮かべるばかりで…。 97 00:08:43,656 --> 00:08:45,658 おそらく歴代王は➨ 98 00:08:45,658 --> 00:08:48,328 真実を知りながら それを隠している。 99 00:08:48,328 --> 00:08:50,830 もし そうなら 勝てぬと知っていて➨ 100 00:08:50,830 --> 00:08:53,833 あなたたち13人を 送り出したことになります。 101 00:08:53,833 --> 00:08:56,503 あまりに無責任なことです。 102 00:08:56,503 --> 00:08:59,506 仮に止められない 理由があったにせよ➨ 103 00:08:59,506 --> 00:09:02,942 真実と向き合い 正すべきところは正さないと。 104 00:09:02,942 --> 00:09:08,782 また今度のような被害を出し 多くの尊い命を奪ってしまう…。 105 00:09:08,782 --> 00:09:12,452 息子には そういう王に なってほしくないのです。 106 00:09:12,452 --> 00:09:15,455 (アリシア)難しいことは 私には わかりません。 107 00:09:15,455 --> 00:09:17,957 ですが 伝承は どうであれ➨ 108 00:09:17,957 --> 00:09:20,460 挑むことに 意味はあったと思うんです。 109 00:09:20,460 --> 00:09:24,631 というか 伝承がなくても きっと私は挑んでいました。 110 00:09:24,631 --> 00:09:28,802 未知への憧れ 強さの追求。 111 00:09:28,802 --> 00:09:33,807 人の飽くなき向上心は 決して 蓋ができるようなものでは➨ 112 00:09:33,807 --> 00:09:36,142 ないと思うんです! 113 00:09:36,142 --> 00:09:40,313 勇者の定義が何なのか いまだに わかっていませんが➨ 114 00:09:40,313 --> 00:09:44,484 運命に前向きに立ち向かう者の ことなんじゃないかと。 115 00:09:44,484 --> 00:09:48,488 実は 人か獣かすら どうでもよくて➨ 116 00:09:48,488 --> 00:09:53,827 そういう姿が 勇者と呼ばせるんじゃないかと。 117 00:09:53,827 --> 00:09:56,830 (アリシア)そういう意味でも ドレルは勇者じゃない。 118 00:09:56,830 --> 00:10:00,667 今ある現実に 絶望して壊そうとしているだけ。 119 00:10:00,667 --> 00:10:03,336 あいつは 父の仇ですが➨ 120 00:10:03,336 --> 00:10:06,673 それ以前に 勇者として 倒さなくてはならない敵。 121 00:10:06,673 --> 00:10:09,008 今は そう思います。 122 00:10:09,008 --> 00:10:11,678 (トアラ)本当に強いのですね アリシア。 123 00:10:11,678 --> 00:10:17,016 弱いですよ 私は。 ドレルよりも 当然 魔獣王よりも。 124 00:10:17,016 --> 00:10:20,520 でも だからといって 今更 勇者であることを➨ 125 00:10:20,520 --> 00:10:22,522 諦めたりはしません! 126 00:10:24,858 --> 00:10:27,527 実は ちょっぴり 諦めかけもしましたが➨ 127 00:10:27,527 --> 00:10:30,029 そうはさせてくれないやつと 出会いまして。 128 00:10:30,029 --> 00:10:32,699 まあ。 それは どんな方です? 129 00:10:32,699 --> 00:10:38,037 ひと言で言えば 絶対に会わせたくないやつです。 130 00:10:38,037 --> 00:10:45,879 さて 赤子は 灰になったな。 それでどうなる? 首なしの王よ。 131 00:10:45,879 --> 00:10:50,049 灰から よみがえるのではなかったのか? 132 00:10:50,049 --> 00:10:55,722 どうなのだ? やはり 本物でなければならなかったか? 133 00:10:55,722 --> 00:10:58,725 (クレン)影から王は生まれぬか。 134 00:10:58,725 --> 00:11:03,663 腕をつかんだ あの一瞬で すり替えたというのか。 135 00:11:03,663 --> 00:11:07,167 キサマは言ったな 自力で飛び込まぬ こやつの代わりに➨ 136 00:11:07,167 --> 00:11:09,168 動かされていると。 137 00:11:09,168 --> 00:11:13,006 それが かなわぬとなったとき その体は どうなるのだ? 138 00:11:13,006 --> 00:11:16,509 傀儡ごときが 我に通じぬことくらい➨ 139 00:11:16,509 --> 00:11:19,612 容易に想像できよう。 140 00:11:35,862 --> 00:11:40,199 (クレン)ふむ… 灰は灰に。 141 00:11:40,199 --> 00:11:43,202 使えぬと判断され燃やされたか。 142 00:11:43,202 --> 00:11:48,207 さて では次に誰が こやつを迎えに来るのかな? 143 00:11:52,212 --> 00:11:55,882 このままルナごと 燃やすつもりだったか。 144 00:11:55,882 --> 00:11:59,552 光が強いほど影も際立つことを 知らんらしい。 145 00:11:59,552 --> 00:12:03,856 諦めて出てこい。 炉の主とやら。 146 00:12:15,835 --> 00:12:18,171 (トアラ)炉の大蓋が弾け飛んだ! 147 00:12:18,171 --> 00:12:20,173 炉の!? 148 00:12:24,010 --> 00:12:30,350 急げ 我が楔を打ち込むのだ。 149 00:12:30,350 --> 00:12:34,354 ドレル! 私の息子… 息子が! 150 00:12:34,354 --> 00:12:39,692 やはり下がっていてください! 私が行って確かめます! 151 00:12:39,692 --> 00:12:42,028 クレンが ルナを死なせるとは考え難いが➨ 152 00:12:42,028 --> 00:12:46,866 北の魔獣王の息がかかったドレルを 行かせるわけには! 153 00:12:46,866 --> 00:12:49,869 くっ… 間に合わないか! 154 00:12:52,538 --> 00:12:54,874 今のは! 155 00:12:54,874 --> 00:12:56,876 (咆哮) 156 00:12:56,876 --> 00:13:01,814 (ロッド)ドレル!! 今度こそ止める! 157 00:13:01,814 --> 00:13:06,319 (ロッド)アイス ジャベリーン! 158 00:13:06,319 --> 00:13:08,321 (うめき声) 159 00:13:08,321 --> 00:13:10,490 あれは ロイエス師団長の! 160 00:13:10,490 --> 00:13:12,492 至宝か! 161 00:13:12,492 --> 00:13:14,994 (ガルト)俺は遠くから 見させてもらう。 162 00:13:14,994 --> 00:13:18,298 (ガルト)せいぜい頑張れ エスリンのロイエス。 163 00:13:30,176 --> 00:13:33,579 ハァ ハァ… どうだ!? 164 00:13:36,683 --> 00:13:40,019 ハッ!? うわぁ~! 165 00:13:40,019 --> 00:13:43,856 (ドレル)何度やっても無駄なこと。 166 00:13:43,856 --> 00:13:46,059 ハァー! 167 00:13:55,702 --> 00:13:59,038 助かったよ。 あなたは もしかして勇者? 168 00:13:59,038 --> 00:14:02,141 ええ。 13人の勇者の生き残り。 169 00:14:02,141 --> 00:14:04,977 説明が面倒だから 先に言っちゃうね。 170 00:14:04,977 --> 00:14:07,980 (ロッド)確かに そんな場合じゃない。 僕は ロッドだ。 171 00:14:07,980 --> 00:14:09,982 (アリシア)アリシア。 172 00:14:09,982 --> 00:14:12,318 (ロッド)ここは 共闘ってことで いいのかな? 173 00:14:12,318 --> 00:14:15,988 (アリシア)たぶんね。 じゃないと あいつは…。 174 00:14:15,988 --> 00:14:17,990 倒せない! 175 00:14:28,334 --> 00:14:31,838 (ドレル)共闘… 至宝を持つ者が➨ 176 00:14:31,838 --> 00:14:35,341 2人がかりなら 勝てるかもしれぬと。 177 00:14:35,341 --> 00:14:40,179 確かに お前たちは屈指の実力者。 だが 無駄だ。 178 00:14:40,179 --> 00:14:44,016 所詮 それは現生人属での序列。 179 00:14:44,016 --> 00:14:47,520 今の私の敵には なりえぬ! 180 00:14:50,356 --> 00:14:53,192 あっ! 更に目が2つ開いた! 181 00:14:53,192 --> 00:14:55,528 来るぞ! 182 00:14:55,528 --> 00:14:57,530 えっ!? 後ろ! 183 00:14:59,532 --> 00:15:02,135 ぐわぁ~! 184 00:15:02,135 --> 00:15:05,538 あっ… あっ! うっ… ぐっ! 185 00:15:12,645 --> 00:15:15,815 フッ! うわっ! 186 00:15:15,815 --> 00:15:18,618 (2人)うわぁ~! (アリシア)ぐわぁ~! 187 00:15:21,487 --> 00:15:23,823 うっ! 188 00:15:23,823 --> 00:15:26,826 うっ グハッ ぐあ~! 189 00:15:26,826 --> 00:15:28,828 ハッ! 190 00:15:28,828 --> 00:15:30,997 うっ うわっ! 191 00:15:30,997 --> 00:15:32,999 うわっ! わっ! 192 00:15:37,170 --> 00:15:40,506 うっ… うっ… グハッ。 193 00:15:40,506 --> 00:15:43,009 ゲホッ ゲホッ! 194 00:15:43,009 --> 00:15:45,845 フン。 195 00:15:45,845 --> 00:15:49,515 (アリシア)氷… 出して。 んっ!? 196 00:15:49,515 --> 00:15:52,351 あの大きな氷 出して! 197 00:15:52,351 --> 00:15:54,654 早く! 198 00:15:57,356 --> 00:15:59,659 わかった! 199 00:16:03,129 --> 00:16:07,333 アイス ジャベリーン! 200 00:16:09,969 --> 00:16:13,773 そんな大技 当たるとでも? 201 00:16:18,144 --> 00:16:20,480 ハァー! 202 00:16:20,480 --> 00:16:23,482 アイス ジェーイル! 203 00:16:26,486 --> 00:16:30,823 これが… 今のありったけだ! 204 00:16:30,823 --> 00:16:33,025 決めてくれ! 勇者! 205 00:16:34,994 --> 00:16:37,997 (アリシア)逆さ昇龍! 206 00:16:37,997 --> 00:16:42,501 ハァー! 207 00:16:45,838 --> 00:16:48,841 落山! 208 00:16:48,841 --> 00:16:52,011 これでどうだ!? 化け物! 209 00:16:52,011 --> 00:16:54,347 よし! 210 00:16:54,347 --> 00:17:00,653 奇抜。 大胆。 いかにも 剣聖が思いつきそうな技だ。 211 00:17:04,290 --> 00:17:08,794 《あっ!? あれは魔血か? 全身が魔血!?》 212 00:17:10,963 --> 00:17:13,466 (ロッド)勇者 右だ! あっ! 213 00:17:13,466 --> 00:17:15,568 あっ うっ! 214 00:17:19,472 --> 00:17:21,641 あぁ~! 勇者! 215 00:17:21,641 --> 00:17:23,643 うっ…。 216 00:17:23,643 --> 00:17:25,845 アリシア! 217 00:17:37,990 --> 00:17:42,495 (ドレル)努力も 希望も➨ 218 00:17:42,495 --> 00:17:45,798 真実の前では すべてが むなしい。 219 00:17:48,000 --> 00:17:51,337 魚が人になれぬように➨ 220 00:17:51,337 --> 00:17:59,345 我々が いくら努力したところで 真の勇者にはなれぬ。 221 00:17:59,345 --> 00:18:01,280 それは そもそも➨ 222 00:18:01,280 --> 00:18:04,951 なれる種ではないという 単純な理由。 223 00:18:04,951 --> 00:18:12,792 石を使わねば 魔術を使えぬ時点で エドセアの5種族は劣等種なのだ。 224 00:18:12,792 --> 00:18:15,127 劣等種…。 225 00:18:15,127 --> 00:18:20,299 真の人属は かつて地上のすべてを 支配した種族は➨ 226 00:18:20,299 --> 00:18:23,636 我々と 伝承だけを残して消え去った! 227 00:18:23,636 --> 00:18:26,472 踊らされているだけなのだ! 228 00:18:26,472 --> 00:18:29,308 人も! 魔獣も! 229 00:18:29,308 --> 00:18:31,811 終わらせるためには➨ 230 00:18:31,811 --> 00:18:38,985 勇者伝承の痕跡すべてを 破壊せねば ならんのだ! 231 00:18:38,985 --> 00:18:40,987 うお~! 232 00:18:42,989 --> 00:18:45,825 くっ! そのためならば➨ 233 00:18:45,825 --> 00:18:50,329 何度戦争しようが どれだけの死体の山を築こうが➨ 234 00:18:50,329 --> 00:18:54,166 構わん! 235 00:18:54,166 --> 00:18:56,569 (クレン)なるほど。 236 00:18:58,671 --> 00:19:00,606 そういうことか。 237 00:19:00,606 --> 00:19:06,612 ドレルの目的… いや ヴォーデインの目的は あらかたわかった。 238 00:19:06,612 --> 00:19:08,614 思い返しても我は➨ 239 00:19:08,614 --> 00:19:11,951 その真の人属とやらを 見たことがない。 240 00:19:11,951 --> 00:19:17,289 我が 魔獣王の座を引き継ぐ前に 消えていたということか? 241 00:19:17,289 --> 00:19:21,627 となると 千年より前に消えたことになる。 242 00:19:21,627 --> 00:19:26,632 ザフティエめ 知っていて我に黙っておったな。 243 00:19:26,632 --> 00:19:33,639 それにしても あんなものが 勇者伝承の痕跡とはな。 244 00:19:37,810 --> 00:19:42,481 『トアの書』 なぜか そこは読める。 245 00:19:42,481 --> 00:19:46,652 永劫の影で 光を奪って ようやく見えたが➨ 246 00:19:46,652 --> 00:19:50,656 そうでもしないと 光と熱で目をやられる。 247 00:19:50,656 --> 00:19:55,161 そして 姿が見えた途端 炉そのものが消えた。 248 00:19:55,161 --> 00:19:59,832 炉の主とやらの正体が これなのは 疑いようがない。 249 00:19:59,832 --> 00:20:04,170 たかが書物が ハイデンの王を焼き殺し 灰から作り直して➨ 250 00:20:04,170 --> 00:20:08,007 自身の管理者に 仕立て上げたということになる。 251 00:20:08,007 --> 00:20:13,345 まったく度し難い。 これも魔術の類いか。 252 00:20:13,345 --> 00:20:18,517 こんなものがあったから アリシアは 我に剣を向けてきたのか。 253 00:20:18,517 --> 00:20:20,853 こんなもののためにルナは➨ 254 00:20:20,853 --> 00:20:24,356 一度 灰になる定めを 背負っていたのか。 255 00:20:24,356 --> 00:20:27,526 こんなもののせいで 我は城を落とし➨ 256 00:20:27,526 --> 00:20:31,697 人属すべての せん滅を考えるに至ったのか…。 257 00:20:31,697 --> 00:20:33,699 (ルナ)う… う? 258 00:20:33,699 --> 00:20:36,702 フフフフ…。 う~。 259 00:20:36,702 --> 00:20:41,874 アハハハハハ! アーッハハハハハ! 260 00:20:41,874 --> 00:20:46,545 《フッ… 無意味。 まるで無意味。 261 00:20:46,545 --> 00:20:51,717 先代の記憶は受け継いでおらんが おそらく魔獣王の地位も➨ 262 00:20:51,717 --> 00:20:54,053 あの地を守護する目的も➨ 263 00:20:54,053 --> 00:20:58,557 すでに消えた種のくだらない 伝承に対応するためのもの。 264 00:20:58,557 --> 00:21:03,496 生まれも 運命も 関係なかった。 265 00:21:03,496 --> 00:21:08,334 そもそもが無意味。 世界は灰色だ》 266 00:21:08,334 --> 00:21:12,171 世界が混とんより 生まれたというのであれば➨ 267 00:21:12,171 --> 00:21:16,342 我も そうなのであろう。 268 00:21:16,342 --> 00:21:20,679 誰の言葉だったか… 我か? 269 00:21:20,679 --> 00:21:24,517 きっと ただ退屈していただけなのだ。 270 00:21:24,517 --> 00:21:26,519 う うっ うっ…。 271 00:21:26,519 --> 00:21:32,691 我は なぜ… こんな猿の子を 連れ歩いているのか。 272 00:21:32,691 --> 00:21:37,363 う う うっ… うっ う~。 273 00:21:37,363 --> 00:21:43,202 う う うっ…。 274 00:21:43,202 --> 00:21:46,539 あ~ あ~ あっ あっ あっ。 275 00:21:46,539 --> 00:21:49,375 (クレン)人属どもを 滅ぼすのはやめた。 276 00:21:49,375 --> 00:21:53,045 『トアの書』とやらも どうでもいい。 277 00:21:53,045 --> 00:21:55,714 我は 月の山に帰る。 278 00:21:55,714 --> 00:22:00,653 あっ うっ あっ あぁ…。 279 00:22:00,653 --> 00:22:03,489 (泣き声) 280 00:22:03,489 --> 00:22:06,492 《少しは何かが変わると…》 (指を鳴らす音) 281 00:22:06,492 --> 00:22:08,994 《期待していたのだがな…》 282 00:22:08,994 --> 00:22:13,599 (泣き声)