1 00:00:35,202 --> 00:00:37,204 (山賊たち)うわぁ! 2 00:00:37,204 --> 00:00:39,873 あぁ…。 3 00:00:39,873 --> 00:00:41,875 た 助け… あぁ! 4 00:00:41,875 --> 00:00:53,220 ♬~ 5 00:00:53,220 --> 00:00:55,889 《アリシア:分かっていたつもりだが➡ 6 00:00:55,889 --> 00:01:00,560 窒息を続けるのは 死ぬほどキツイ…。 7 00:01:00,560 --> 00:01:04,231 頭が痺れる 目も眩む。 8 00:01:04,231 --> 00:01:08,235 全身がのたうち回れと叫んでいる。 9 00:01:08,235 --> 00:01:10,904 死ねないと頭で分かっていても➡ 10 00:01:10,904 --> 00:01:14,908 体が勝手に 生きようと足掻いてしまう。 11 00:01:14,908 --> 00:01:17,578 ダメだ 耐えろ。 12 00:01:17,578 --> 00:01:21,281 剣を見つけるまでは…》 13 00:01:29,590 --> 00:01:34,294 《ここが底か…》 14 00:01:40,901 --> 00:01:42,869 《アリシア:あった!》 15 00:01:45,572 --> 00:01:50,577 《体が重い 全身が痺れて鉛のようだ。 16 00:01:50,577 --> 00:01:54,247 呼吸がないと こうなるのか。 17 00:01:54,247 --> 00:01:59,920 だが 至宝の剣には 使い手の能力を高める力がある。 18 00:01:59,920 --> 00:02:02,589 剣さえ握れば…》 19 00:02:07,594 --> 00:02:09,930 《目!? しまった! 20 00:02:09,930 --> 00:02:12,265 ここは湖の底じゃない。 21 00:02:12,265 --> 00:02:16,837 巨大な水棲魔獣の頭の上だ!》 22 00:04:04,911 --> 00:04:06,913 《なんて大きさだ! 23 00:04:06,913 --> 00:04:11,918 こんなのがエルベの縦坑に 潜んでいたのか! 24 00:04:11,918 --> 00:04:14,921 くっ…。 25 00:04:14,921 --> 00:04:17,924 剣! 26 00:04:17,924 --> 00:04:21,928 あっ… 吸い込まれる! 27 00:04:21,928 --> 00:04:23,897 くっ…》 28 00:04:30,937 --> 00:04:32,939 ((マルゴ:アリシア➡ 29 00:04:32,939 --> 00:04:36,510 お前は 腕力でこそ男に劣るが➡ 30 00:04:36,510 --> 00:04:41,515 剣の力を引き出す才能にかけては 誰より勝る。 31 00:04:41,515 --> 00:04:45,819 お前は いい勇者になれる)) 32 00:04:47,854 --> 00:04:49,856 でやぁ! 33 00:04:53,527 --> 00:04:55,529 《腹をえぐられた。 34 00:04:55,529 --> 00:04:57,864 だが 剣は取ったぞ。 35 00:04:57,864 --> 00:05:01,868 聞かせろ 滝割り お前の声を…》 36 00:05:03,870 --> 00:05:05,872 《見えた! 37 00:05:05,872 --> 00:05:09,209 うお~! 38 00:05:09,209 --> 00:05:13,547 この剣は 線で斬れば 水を走るように両断し➡ 39 00:05:13,547 --> 00:05:16,550 面で振れば推進力となる。 40 00:05:16,550 --> 00:05:20,720 まるで魚だ。 41 00:05:20,720 --> 00:05:23,890 水をまとえば 更に強さを増す。 42 00:05:23,890 --> 00:05:25,892 この剣があったのに➡ 43 00:05:25,892 --> 00:05:29,229 この有利な環境で 伝説の勇者が敗れたのは➡ 44 00:05:29,229 --> 00:05:32,232 やっぱり コイツのせいだろうな。 45 00:05:32,232 --> 00:05:37,204 この大きさ この世の生き物とは思えぬ姿形。 46 00:05:37,204 --> 00:05:40,540 コイツは きっと古来種。 47 00:05:40,540 --> 00:05:44,211 数万年生きるとされる巨大な魔獣。 48 00:05:44,211 --> 00:05:48,882 長い年月 休眠していて 姿を現す事は稀。 49 00:05:48,882 --> 00:05:51,885 だとすると コイツは 魔鉱石の採掘中に➡ 50 00:05:51,885 --> 00:05:54,721 偶然 掘り返されたと言う事か。 51 00:05:54,721 --> 00:05:58,491 そうとは知らず コドワルは 戦い敗れた…》 52 00:06:00,560 --> 00:06:03,563 《アルベンシスも コチラに気付いたな。 53 00:06:03,563 --> 00:06:06,233 至宝の力で 強化されているとは言え➡ 54 00:06:06,233 --> 00:06:08,902 今の私は窒息状態。 55 00:06:08,902 --> 00:06:10,870 ここでは戦えん!》 56 00:06:15,909 --> 00:06:19,246 《まずは…。 57 00:06:19,246 --> 00:06:21,214 呼吸だ!》 58 00:06:26,586 --> 00:06:30,257 だっ…。 (ダガン)おぉ… 女だ! 59 00:06:30,257 --> 00:06:35,228 ゴホッ ゴホッ…。 (サッチ)おい アイツ 至宝の剣を! 60 00:06:38,198 --> 00:06:40,200 うわ…。 なんだ なんだ!? 61 00:06:40,200 --> 00:06:44,537 (サッチ)なんだ このバケモノ!? (ダガン)タコ!? 62 00:06:44,537 --> 00:06:47,540 ひっ! あぁ! 63 00:06:47,540 --> 00:06:49,542 うわぁ! 64 00:06:49,542 --> 00:06:51,511 えっ えぇ…。 65 00:06:53,546 --> 00:06:56,883 ダメ ダメ ダメ… わぁ! 66 00:06:56,883 --> 00:06:59,886 わっ…。 わぁ! 67 00:06:59,886 --> 00:07:03,556 こんなの やっぱり どうにもならないな…。 68 00:07:03,556 --> 00:07:06,559 あっ… くっ! 69 00:07:06,559 --> 00:07:08,895 《至宝の力で斬るのは容易いが➡ 70 00:07:08,895 --> 00:07:11,731 斬り落とせるのは せいぜい足の先だけ。 71 00:07:11,731 --> 00:07:13,733 そもそも古来種は➡ 72 00:07:13,733 --> 00:07:16,569 勇者一人で どうにかなる相手じゃないんだ》 73 00:07:16,569 --> 00:07:20,240 ひっ… 助けて! 神様 うわぁ! 74 00:07:22,575 --> 00:07:26,579 (アリシア)あのアルベンシスすら 遠巻きに見ている。 75 00:07:26,579 --> 00:07:28,581 逃げよう。 76 00:07:28,581 --> 00:07:31,584 (ダガン)おい 待て! 77 00:07:31,584 --> 00:07:33,820 助けてくれ 詫びなら入れる! 78 00:07:33,820 --> 00:07:37,824 何でも言う事を聞く! 鴉だって もうやめる! 79 00:07:37,824 --> 00:07:40,827 (ダガン)頼む アンタ勇者だろ!? 80 00:07:40,827 --> 00:07:44,497 こんな時だけ 勇者に頼ろうとするな。 81 00:07:44,497 --> 00:07:49,836 それに 今の私はもう 普通の勇者じゃない。 82 00:07:49,836 --> 00:07:54,841 その古来種よりも ずっと怖いヤツの奴隷なんだよ。 83 00:07:54,841 --> 00:07:57,844 (ダガン)まっ…。 (サッチ)待ってくれ! 84 00:07:57,844 --> 00:08:01,848 (一同)あぁ… うっ。 85 00:08:01,848 --> 00:08:03,850 (2人)あぁ…。 86 00:08:03,850 --> 00:08:06,853 (悲鳴) 87 00:08:13,193 --> 00:08:17,864 《あの古来種もアルベンシスも水棲魔獣。 88 00:08:17,864 --> 00:08:21,201 水から離れる事はないだろう。 89 00:08:21,201 --> 00:08:27,040 つまり この縦坑から 出て来る事はない… 筈。 90 00:08:27,040 --> 00:08:29,876 クレンが命じた山賊団潰しも➡ 91 00:08:29,876 --> 00:08:33,847 これで達成したって事でいいよな。 92 00:08:33,847 --> 00:08:36,516 山賊共は ほとんど死んだし➡ 93 00:08:36,516 --> 00:08:41,020 あんなのが目覚めたんじゃ ここには住めないだろうしな。 94 00:08:41,020 --> 00:08:44,524 後味は悪いが 剣を手に入れた事だし➡ 95 00:08:44,524 --> 00:08:46,526 これで良かった》 96 00:08:46,526 --> 00:08:49,195 (クレン)おい アリシア。 あっ…。 97 00:08:49,195 --> 00:08:51,865 クレンか!? (クレン)うろたえるな。 98 00:08:51,865 --> 00:08:55,535 (クレン)魔血を通して うぬに語り掛けている。 99 00:08:55,535 --> 00:08:57,871 (クレン)直に見た訳ではないが➡ 100 00:08:57,871 --> 00:09:01,207 血流から ソチラが片付いた事も察した。 101 00:09:01,207 --> 00:09:05,211 かなり苦戦したようだな。 かなりなんてモノじゃないぞ! 102 00:09:05,211 --> 00:09:08,548 窒息はするわ 古来種は出てくるわ…。 103 00:09:08,548 --> 00:09:11,551 てか 察していたのなら手伝え! 104 00:09:11,551 --> 00:09:15,522 (クレン)悪いが こっちはこっちで 少々手こずってな。 105 00:09:15,522 --> 00:09:18,892 手こずる? 魔獣王のお前が? 106 00:09:18,892 --> 00:09:22,228 人の姿のままだったせいも あるが➡ 107 00:09:22,228 --> 00:09:25,899 初めて見る技にかなり困らされた。 108 00:09:25,899 --> 00:09:30,904 (クレン)魔術と云うモノの存在を 隠していたな アリシア。 109 00:09:30,904 --> 00:09:35,275 叱り飛ばすからコッチへ来い すぐに。 110 00:09:37,143 --> 00:09:40,146 (ブロコ)ハア ハア ハア…。 111 00:09:40,146 --> 00:09:43,149 (ブロコ)クソッ なんなんだ あの小僧は! 112 00:09:43,149 --> 00:09:45,819 なんなんだ アレは!? 113 00:09:45,819 --> 00:09:49,823 ((ベティ:グルル… ぐあっ!)) 114 00:09:49,823 --> 00:09:52,826 打撃系の魔術など聞いた事がない。 115 00:09:52,826 --> 00:09:54,828 系統はなんだ? 116 00:09:54,828 --> 00:09:56,830 分からん くっ…。 117 00:09:56,830 --> 00:10:00,834 やはりオレ様など 時代遅れだというのか!? 118 00:10:00,834 --> 00:10:03,169 うおっ! おっとっと…。 119 00:10:03,169 --> 00:10:07,507 くそっ うん? (ルナ)うぅ…。 120 00:10:07,507 --> 00:10:09,809 キエー! 121 00:10:11,845 --> 00:10:14,180 (足音) 122 00:10:14,180 --> 00:10:16,850 (アリシア)おい クレン! 123 00:10:16,850 --> 00:10:21,855 すぐ来いと言うから 来てやったぞ。 124 00:10:21,855 --> 00:10:25,191 遅い。 これでも全力で走ったんだ! 125 00:10:25,191 --> 00:10:28,528 お前の言葉に 逆らえないせいでな! 126 00:10:28,528 --> 00:10:32,532 っていうか… ゴホッ なんなんだ この煙。 127 00:10:32,532 --> 00:10:35,535 その剣は? あっ ダ ダメだぞ コレは! 128 00:10:35,535 --> 00:10:37,537 絶対に捨てさせんぞ! 129 00:10:37,537 --> 00:10:40,874 本当に命からがら 手に入れたんだからな! 130 00:10:40,874 --> 00:10:44,878 フン まぁいい 問題はこの煙だ。 131 00:10:44,878 --> 00:10:49,549 見たところ あそこにいる ただの小動物は平気のようだ。 132 00:10:49,549 --> 00:10:52,218 それに うぬも。 133 00:10:52,218 --> 00:10:56,556 どうやらコレは 魔獣の五感にしか効かぬらしい。 134 00:10:56,556 --> 00:10:59,225 鼻は利かぬし 耳鳴りもする。 135 00:10:59,225 --> 00:11:02,562 はっきり言って 気分は最悪だ。 136 00:11:02,562 --> 00:11:07,233 こんなモノ 元の姿に戻って 吹き飛ばしてしまえば訳ないが➡ 137 00:11:07,233 --> 00:11:11,905 狭い上にルナがドコにいるか 分からぬ以上 それはできぬ。 138 00:11:11,905 --> 00:11:14,908 えっ!? ルナがいない…。 この先にいた筈だが➡ 139 00:11:14,908 --> 00:11:19,245 見当たらない 死にかけのネルも一緒だ。 140 00:11:19,245 --> 00:11:23,249 とても移動出来る状態では ないのだが。 141 00:11:23,249 --> 00:11:26,252 お前が雇おうとしていた乳母か? 142 00:11:26,252 --> 00:11:29,589 忌まわしい煙のせいで 匂いを追えん。 143 00:11:29,589 --> 00:11:31,925 なんとかしろ アリシア。 はっ? 144 00:11:31,925 --> 00:11:35,895 この魔術というモノを うぬは知っているのだろう? 145 00:11:35,895 --> 00:11:40,233 知ってはいるが 魔術の才能は私にもないぞ。 146 00:11:40,233 --> 00:11:42,569 何? 適性があって➡ 147 00:11:42,569 --> 00:11:45,405 誰にでも使える訳じゃないんだ。 148 00:11:45,405 --> 00:11:48,575 魔術のベースは 魔鉱石。 149 00:11:48,575 --> 00:11:52,245 ほとんどの人間にとって それは ただの石だが➡ 150 00:11:52,245 --> 00:11:55,248 適性のある人間が正しく扱うと➡ 151 00:11:55,248 --> 00:11:59,586 秘めた力を引き出す事が出来る らしい…。 152 00:11:59,586 --> 00:12:02,255 私には ただの石だ。 153 00:12:02,255 --> 00:12:05,258 本当に使えんな キサマ。 154 00:12:05,258 --> 00:12:08,928 うるさい! 言っておくがな お前が殺した勇者の中にも➡ 155 00:12:08,928 --> 00:12:10,930 使えるヤツは居たんだぞ。 156 00:12:10,930 --> 00:12:14,601 瞬殺して見てないだけで… おい 最後まで聞け! 157 00:12:14,601 --> 00:12:18,271 こうなると 手当たり次第に 探すしかないが➡ 158 00:12:18,271 --> 00:12:20,940 既に 死んでいる可能性もあるか…。 159 00:12:20,940 --> 00:12:23,610 おい クレン。 160 00:12:23,610 --> 00:12:27,947 もし ルナが死んでいたら どうするんだ? 161 00:12:27,947 --> 00:12:30,950 どうする? 162 00:12:30,950 --> 00:12:33,886 いや どうもしない。 163 00:12:33,886 --> 00:12:36,222 ただ…。 164 00:12:36,222 --> 00:12:42,228 人属に対する興味を一切失う それだけだ。 165 00:12:42,228 --> 00:12:44,230 あっ…。 166 00:12:44,230 --> 00:12:46,232 《やっぱり そうか。 167 00:12:46,232 --> 00:12:51,571 コイツは既に 人の世界を 滅ぼす決意を固めている。 168 00:12:51,571 --> 00:12:55,908 ルナの存在が それを遅らせているだけなんだ。 169 00:12:55,908 --> 00:12:58,578 絶対にルナを見つけないと…》 170 00:13:05,585 --> 00:13:07,553 あっ…。 171 00:13:10,590 --> 00:13:13,926 もしかして ネルは出血しているのか? 172 00:13:13,926 --> 00:13:16,929 あぁ ある程度止めはしたがな。 173 00:13:16,929 --> 00:13:20,233 とても動ける状態では なかった筈だ。 174 00:13:20,233 --> 00:13:22,935 なんとか自力で這って行ったのか。 175 00:13:22,935 --> 00:13:28,274 それとも 何かに引きずられて行ったか…。 176 00:13:28,274 --> 00:13:32,545 なら そう遠くへ行っていない筈 追おう。 177 00:13:35,515 --> 00:13:41,187 (ブロコ)よいしょ うぅ…。 178 00:13:41,187 --> 00:13:44,857 えぇい この死に損ないが! 179 00:13:44,857 --> 00:13:50,196 (ネル)ダメれす…。 180 00:13:50,196 --> 00:13:52,865 いつまで しがみついてる! あっ…。 181 00:13:52,865 --> 00:13:54,867 放せ この! 182 00:13:54,867 --> 00:13:57,537 これは 世界にひとつしかない➡ 183 00:13:57,537 --> 00:14:01,240 漆黒鳥の羽毛マントなんだぞ! 184 00:14:03,543 --> 00:14:06,879 クソ 離れん…。 185 00:14:06,879 --> 00:14:10,883 このガキだけは 連れて出にゃならんと言うのに…。 186 00:14:14,887 --> 00:14:19,292 ((ルナ:う~。 このガキは さっきの。 187 00:14:21,227 --> 00:14:24,897 こんな所にいたのか。 188 00:14:24,897 --> 00:14:27,567 うわぁ~ん! うん? 189 00:14:27,567 --> 00:14:31,571 (泣き声) 190 00:14:31,571 --> 00:14:33,873 うおっ! (泣き声) 191 00:14:33,873 --> 00:14:39,879 コイツは 魔術の適性 しかも高位の! 192 00:14:39,879 --> 00:14:47,220 純血のハイデン 魔術の適性 まさかコイツ…。 193 00:14:47,220 --> 00:14:50,556 ムフフ…)) 194 00:14:50,556 --> 00:14:53,893 絶対に手放せん。 195 00:14:53,893 --> 00:14:56,896 こうなったら 手首を切り落として…。 196 00:14:56,896 --> 00:14:58,898 (アリシア)待て! ぬっ!? 197 00:14:58,898 --> 00:15:02,902 そのナイフ どうするつもりだ。 198 00:15:02,902 --> 00:15:04,904 キサマ! 199 00:15:04,904 --> 00:15:09,575 なぜ ここにいる!? ダガンとサッチはどうした? 200 00:15:09,575 --> 00:15:11,911 そいつらなら…。 201 00:15:11,911 --> 00:15:15,248 (クレン)とっくに 水棲魔獣たちのクソだ。 202 00:15:15,248 --> 00:15:20,253 養分となれたのだから 悪くない最期であろう。 203 00:15:20,253 --> 00:15:23,923 生まれが どうあれ その後の振る舞いが どうあれ➡ 204 00:15:23,923 --> 00:15:25,892 死ねば養分…。 くっ…。 205 00:15:27,927 --> 00:15:31,931 どうやらネルは 持てる力を振り絞ったようだな。 206 00:15:31,931 --> 00:15:34,500 それ以上近寄るなよ!? 207 00:15:34,500 --> 00:15:39,505 一歩近付く度に このガキの指を 一本ずつ切り落とす! 208 00:15:39,505 --> 00:15:43,176 いいか オレ様は やると言ったらやるぞ! 209 00:15:43,176 --> 00:15:46,179 好きにしろ。 うぐっ… あぁ はい。 210 00:15:46,179 --> 00:15:48,514 待て クレン。 アイツはクズだ! 211 00:15:48,514 --> 00:15:53,186 赤子だろうと本当に切るぞ。 すぐ治せば よかろう。 212 00:15:53,186 --> 00:15:56,522 痛みは消せないだろ 知ってるんだぞ。 213 00:15:56,522 --> 00:15:59,192 ここは私に任せろ。 214 00:15:59,192 --> 00:16:03,796 おい ブロコ 取引きだ。 取引き? 215 00:16:08,868 --> 00:16:12,872 がっ… ハイデンの紋章➡ 216 00:16:12,872 --> 00:16:17,877 真紅の輝き まさか それは…。 217 00:16:17,877 --> 00:16:20,213 そう ハイデンの至宝だ。 218 00:16:20,213 --> 00:16:23,549 私が 湖の底から 取って来てやったぞ。 219 00:16:23,549 --> 00:16:26,853 コレが欲しかったんだろう!? 220 00:16:28,888 --> 00:16:30,890 ぬっ…。 さぁ 取れ。 221 00:16:30,890 --> 00:16:36,195 ただし 両手じゃなきゃ 岩盤に刺さったソレは抜けんぞ。 222 00:16:36,195 --> 00:16:39,866 大人しく ルナを置いて行けば ソイツはくれてやる。 223 00:16:39,866 --> 00:16:43,870 逃げるなり 斬り掛かって来るなり 好きにしろ。 224 00:16:43,870 --> 00:16:47,874 だが 少しでも違う動きを見せれば➡ 225 00:16:47,874 --> 00:16:53,212 その剣を抜いて オマエを斬る。 226 00:16:53,212 --> 00:16:56,883 くっ…。 さぁ どうする 斬られるか!? 227 00:16:56,883 --> 00:16:59,218 剣をとるか!? 228 00:16:59,218 --> 00:17:01,220 フハハ…。 229 00:17:01,220 --> 00:17:06,225 勇者が 至宝を こうもあっさり手放すとはな。 230 00:17:06,225 --> 00:17:08,895 だが これで確信したぞ。 231 00:17:08,895 --> 00:17:13,232 この赤子は ハイデン王の血を引く者だな。 232 00:17:13,232 --> 00:17:18,237 くっ…。 フヒャヒャヒャヒャ やはり そうか! 233 00:17:18,237 --> 00:17:22,575 だとしたら 至宝一本では釣り合わねえ。 234 00:17:22,575 --> 00:17:24,577 もっとだ。 (アリシア)何!? 235 00:17:24,577 --> 00:17:28,581 オレ様とコイツの心中を止めるには もっといるぞ。 236 00:17:28,581 --> 00:17:32,919 キサマと仲間の 13本の至宝の在り処を教えろ。 237 00:17:32,919 --> 00:17:36,856 ヘッヘー コイツの価値はそれ位ある! 238 00:17:36,856 --> 00:17:42,228 くっ…。 教えてやれ たかが剣。 239 00:17:44,196 --> 00:17:46,532 (アリシア)月の山の大洞窟。 240 00:17:46,532 --> 00:17:50,202 その谷底に 13本まとめて落ちている。 241 00:17:50,202 --> 00:17:52,204 勝手に取りに行け。 242 00:17:52,204 --> 00:17:55,541 あぁ もちろん そうするとも。 243 00:17:55,541 --> 00:17:58,210 当然 行かせてもらう。 244 00:17:58,210 --> 00:18:00,212 あっ なんだ? 245 00:18:00,212 --> 00:18:03,883 どうせオレ様には 取りに行けないとでも思ったか? 246 00:18:03,883 --> 00:18:06,886 甘いぞ 勇者。 247 00:18:06,886 --> 00:18:10,222 (ブロコ)オレ様には 隠密の魔術もあるのだ。 248 00:18:10,222 --> 00:18:14,560 そして 王家の血筋の 魔術適性さえあれば…。 249 00:18:14,560 --> 00:18:18,230 うえっ… うえ~ん! 250 00:18:18,230 --> 00:18:22,568 オレ様の魔術は完璧になる! (泣き声) 251 00:18:22,568 --> 00:18:25,237 消えた! (泣き声) 252 00:18:25,237 --> 00:18:27,573 (足音) 253 00:18:27,573 --> 00:18:31,243 《ブロコ:ヌフフフ 見えてない 見えてない。 (泣き声) 254 00:18:31,243 --> 00:18:35,147 オレ様の透明化の術は完璧だ。 255 00:18:35,147 --> 00:18:40,152 コドワルの剣は惜しいが 取れば位置がバレてしまう。 256 00:18:40,152 --> 00:18:44,490 なぁに オレ様には残り13本もある。 257 00:18:44,490 --> 00:18:48,494 コイツさえいればオレ様は無敵だ。 258 00:18:48,494 --> 00:18:52,498 オレ様をバカにしたユニオンを 見返すことだって… うおっ!?》 259 00:18:52,498 --> 00:18:56,502 うお~! あれぇ!? 260 00:18:56,502 --> 00:19:00,172 ぐはっ… なっ なぜだ? 261 00:19:00,172 --> 00:19:04,176 まさか オレ様が見えて…。 262 00:19:04,176 --> 00:19:06,178 いいや 全く。 263 00:19:06,178 --> 00:19:08,848 だが 音は丸聞こえだ。 264 00:19:08,848 --> 00:19:12,184 当然 ルナがドコで泣いているかも。 265 00:19:12,184 --> 00:19:16,522 どうやら 技に溺れるお前の耳には➡ 266 00:19:16,522 --> 00:19:18,524 腕の中で泣く赤子の声すら➡ 267 00:19:18,524 --> 00:19:20,526 響かなかったらしいな。 268 00:19:20,526 --> 00:19:22,528 ふむ…。 (泣き声) 269 00:19:22,528 --> 00:19:25,865 (クレン)粉を払えば 見えるようになる。 270 00:19:25,865 --> 00:19:29,535 こっちの粉は払わないでおこう。 (泣き声) 271 00:19:29,535 --> 00:19:32,538 にしても➡ 272 00:19:32,538 --> 00:19:38,177 ギリギリ間に合ったのは あのネルのおかげだな。 273 00:19:38,177 --> 00:19:42,848 心なしか ホッとしているようにも見える。 274 00:19:42,848 --> 00:19:46,852 まだ息はあるんだろ 助けてやれないのか? 275 00:19:46,852 --> 00:19:50,523 魔血は 同時に複数は操れぬ。 276 00:19:50,523 --> 00:19:53,192 それに 肉体の欠損も大きい。 277 00:19:53,192 --> 00:19:58,864 治すには 他の何かから 補う必要もあるだろう。 278 00:19:58,864 --> 00:20:01,200 そこまでして助ける価値が➡ 279 00:20:01,200 --> 00:20:03,869 この人属にあるのか 我には分からぬ。 280 00:20:03,869 --> 00:20:07,206 助けるべきだ! あんなボロボロなのに➡ 281 00:20:07,206 --> 00:20:10,209 アイツは最後までルナを守ろうとした。 282 00:20:10,209 --> 00:20:12,545 誰にでも出来る事じゃない。 283 00:20:12,545 --> 00:20:17,883 私がルナの母親なら ああいうヤツに 任せたいと思うだろう。 284 00:20:17,883 --> 00:20:21,554 だから…。 285 00:20:21,554 --> 00:20:24,890 (クレン)だが 修復には魔血が必要だ。 286 00:20:24,890 --> 00:20:29,228 ネルを治している間 お前は死ぬぞ。 287 00:20:29,228 --> 00:20:32,231 構わん 私は勇者だ。 288 00:20:32,231 --> 00:20:37,903 守るべき人々の未来と希望の為に 命を捧げるのが私の仕事だ。 289 00:20:37,903 --> 00:20:40,573 (アリシア)父も そう言っていた。 290 00:20:40,573 --> 00:20:43,909 それに どうせ 私は一度死んでいる。 291 00:20:43,909 --> 00:20:45,911 良かろう。 292 00:20:45,911 --> 00:20:47,880 ぐおっ…。 293 00:21:05,598 --> 00:21:07,600 れ? 294 00:21:07,600 --> 00:21:12,938 あれ? なんれ わたし まだ生きて…。 295 00:21:12,938 --> 00:21:16,942 わたし? 296 00:21:16,942 --> 00:21:18,944 し? 297 00:21:18,944 --> 00:21:21,614 目が覚めたな。 あっ…。 298 00:21:21,614 --> 00:21:24,283 あっ あなた様は…。 299 00:21:24,283 --> 00:21:29,288 (クレン)やや強引な合成だったが 上手くいったようだ。 300 00:21:29,288 --> 00:21:33,526 わっ 私を 助けて下さったんれすか? 301 00:21:33,526 --> 00:21:36,862 礼なら そこの勇者に言うがいい。 302 00:21:36,862 --> 00:21:40,533 最終的に救う決断をしたのは 其奴だ。 303 00:21:40,533 --> 00:21:43,536 腐れかけた状態からの回復ゆえ➡ 304 00:21:43,536 --> 00:21:48,207 時間が掛かるが じき目を覚ます。 305 00:21:48,207 --> 00:21:53,212 人属のわりには そこそこ芯の強いヤツだ。 306 00:21:53,212 --> 00:21:56,215 勇者様…。 307 00:21:56,215 --> 00:21:58,884 ぐっ…。 あっ…。 308 00:21:58,884 --> 00:22:01,887 えっ 勇者様? 309 00:22:01,887 --> 00:22:03,889 ぷは~! 310 00:22:03,889 --> 00:22:07,893 あっ… 剣 剣! 311 00:22:07,893 --> 00:22:12,231 あっ! アハハ 私の剣 フフフ…。 312 00:22:12,231 --> 00:22:14,567 (アリシア)よかった…。 プッ ハハハ…。 313 00:22:14,567 --> 00:22:16,569 (クレン)さて…。 えっ? 314 00:22:16,569 --> 00:22:19,238 では 早速頼むぞ ネルル。 315 00:22:19,238 --> 00:22:22,908 あぁ アハ…。 316 00:22:22,908 --> 00:22:24,910 あっ ネルル? 317 00:22:24,910 --> 00:22:27,580 お前は生まれ変わった。 318 00:22:27,580 --> 00:22:30,249 今より お前の名はネルル。 319 00:22:30,249 --> 00:22:32,551 我らと共に来るな? 320 00:22:35,221 --> 00:22:40,492 (ネルル)はい こんな私で良ければ。