1 00:00:44,177 --> 00:00:48,849 (喚声) 2 00:00:48,849 --> 00:00:51,184 (アリシア)うっ! 3 00:00:51,184 --> 00:00:53,353 くっ! 4 00:00:53,353 --> 00:00:56,523 おい クレン! 首なし王が何だって!? 5 00:00:56,523 --> 00:00:59,693 ルナを焚べる? どういうことだ!? おい! 6 00:00:59,693 --> 00:01:02,696 (トアラ)勇者アリシア! 7 00:01:02,696 --> 00:01:05,532 (トアラ)勇者アリシア よくご無事で! 8 00:01:05,532 --> 00:01:08,702 妃殿下! お一人で戻られたのですか!? 9 00:01:08,702 --> 00:01:11,705 煙にまぎれて 臣下たちをまいてきました。 10 00:01:11,705 --> 00:01:14,207 どうしても あなたに会いたくて。 11 00:01:14,207 --> 00:01:17,878 あなた方は 全員クレバテスに 殺されたと思っていました。 12 00:01:17,878 --> 00:01:19,880 他にも来ているのですか? 13 00:01:19,880 --> 00:01:22,716 いいえ。 私だけです 妃殿下。 14 00:01:22,716 --> 00:01:27,054 他の勇者たちは 皆 クレバテスに殺されました。 15 00:01:27,054 --> 00:01:30,891 そうですか… しかし あなただけでも➡ 16 00:01:30,891 --> 00:01:33,160 来てくれたことに感謝します。 17 00:01:33,160 --> 00:01:35,495 今のハイドラートの兵力では➡ 18 00:01:35,495 --> 00:01:38,498 ドレルの兵たちを 市街で抑え込むのが やっと。 19 00:01:38,498 --> 00:01:43,170 至宝を持ち強力な魔術も使うドレルに 対抗できません。 20 00:01:43,170 --> 00:01:46,506 しかし 同じ至宝を持つ 勇者のあなたがいれば➡ 21 00:01:46,506 --> 00:01:48,508 あの怪物を押さえることも! 22 00:01:48,508 --> 00:01:52,012 もちろんです。 それに今は 他の仲間も…。 23 00:01:52,012 --> 00:01:56,016 そうだ! その前に妃殿下に これだけは お伝えしないと! 24 00:01:56,016 --> 00:02:00,687 ルナ… いや あなたのご子息は 生きています! 25 00:02:00,687 --> 00:02:02,856 今 なんと? 26 00:02:02,856 --> 00:02:06,693 その子は 王家の紋章がついた布に くるまれていました。 27 00:02:06,693 --> 00:02:11,031 純血の赤子です。 きっと あなたのご子息に間違いないと…。 28 00:02:11,031 --> 00:02:15,535 息子が… 生きている…。 29 00:02:15,535 --> 00:02:18,372 本当に… 生きて…。 30 00:02:18,372 --> 00:02:20,707 どこですか!? 息子は 今どこに? 31 00:02:20,707 --> 00:02:24,544 クレ… 仲間が王家の炉に 連れて行っています。 32 00:02:24,544 --> 00:02:26,546 王家の炉に!? 説明は あとです。 33 00:02:26,546 --> 00:02:29,549 ドレルも そこへ向かっている。 私も追わないと! 34 00:02:29,549 --> 00:02:32,486 待って! 私も行きます! 35 00:02:32,486 --> 00:02:34,821 危険です 妃殿下! 36 00:02:34,821 --> 00:02:37,491 必ず連れ戻しますので あなたは安全な場所で…。 37 00:02:37,491 --> 00:02:39,493 (トアラ)安全な場所などありません! 38 00:02:39,493 --> 00:02:43,163 それに私は 皇太子妃である前に1人の母! 39 00:02:43,163 --> 00:02:45,165 息子に会うためならば➡ 40 00:02:45,165 --> 00:02:47,667 どんな死地だろうと ついていきます! 41 00:04:49,322 --> 00:04:53,627 (ハイデン王)この血肉を 炉の主に捧ぐ。 42 00:05:21,354 --> 00:05:24,357 (クレン)待て。 43 00:05:26,526 --> 00:05:31,865 (クレン)そもそもだが それは 孫の持ち方として正しいのか? 44 00:05:31,865 --> 00:05:34,301 ずいぶんと ぞんざいに見えるが。 45 00:05:34,301 --> 00:05:37,470 もしかして 実の孫ではなかったか? 46 00:05:37,470 --> 00:05:42,309 (ハイデン王)正真正銘 王家の血を引く我が孫だ。 47 00:05:42,309 --> 00:05:44,311 間違いようはない。 48 00:05:44,311 --> 00:05:48,648 (クレン)ならば なぜ殺そうとする? 首なしの元王よ。 49 00:05:48,648 --> 00:05:52,986 孫をゴミのように殺すのは 人属の世では普通のことなのか? 50 00:05:52,986 --> 00:05:56,823 (ハイデン王)普通ではない。 もとより この体は➡ 51 00:05:56,823 --> 00:06:00,327 私の意思で動いてはいない。 52 00:06:00,327 --> 00:06:03,163 すべては 炉の望むままに。 53 00:06:03,163 --> 00:06:05,665 (クレン)望むまま? 54 00:06:05,665 --> 00:06:09,336 (ハイデン王)王となる者は ここで灰となり➡ 55 00:06:09,336 --> 00:06:12,505 灰から よみがえり王となる。 56 00:06:12,505 --> 00:06:14,841 古来よりの習わしだ。 57 00:06:14,841 --> 00:06:21,514 本来であれば 先に命名の儀があり 炉に真名が刻まれる。 58 00:06:21,514 --> 00:06:24,851 その時より 炉の意思には 逆らえなくなる。 59 00:06:24,851 --> 00:06:30,357 この子の名は 表向きは ハイデリアス6世だが➡ 60 00:06:30,357 --> 00:06:33,126 真名は トート。 61 00:06:33,126 --> 00:06:37,297 しかし 炉に 真名が刻まれておらぬがゆえ➡ 62 00:06:37,297 --> 00:06:40,967 炉の意思で 自ら飛び込むことは かなわず➡ 63 00:06:40,967 --> 00:06:44,971 よって 代わりに この体が動かされた。 64 00:06:44,971 --> 00:06:47,307 つまり キサマも灰になって➡ 65 00:06:47,307 --> 00:06:50,810 そこから 作り直されたということだな。 66 00:06:50,810 --> 00:06:54,648 首なしでも動いているのは そのためか。 67 00:06:54,648 --> 00:07:02,155 我が息子… この子の父は 炉に呼ばれることを恐れ自害した。 68 00:07:02,155 --> 00:07:08,495 王となる前に私が真実を 教えてしまったからだ。 69 00:07:08,495 --> 00:07:13,667 せめて選ばせてやりたいと 思ったが間違いだった。 70 00:07:13,667 --> 00:07:20,840 命ある者の運命は 生まれ落ちたときに決まっている。 71 00:07:20,840 --> 00:07:25,011 それが この大地 エドセアだ。 72 00:07:25,011 --> 00:07:30,016 死したところで次が選ばれるだけ。 73 00:07:30,016 --> 00:07:36,122 この呪縛をとくには 終わらせるしか… ない。 74 00:07:36,122 --> 00:07:42,529 勇者伝承を灰から… 王へ。 75 00:07:47,967 --> 00:07:52,472 (ドレル)わかっている。 引きずり出すべきは炉の中身。 76 00:07:52,472 --> 00:07:55,809 世界を… 破壊する。 77 00:07:55,809 --> 00:07:59,145 (咆哮) 78 00:07:59,145 --> 00:08:02,048 大丈夫ですか? うっ… ええ。 79 00:08:03,983 --> 00:08:05,986 ここからは担ぎます。 80 00:08:05,986 --> 00:08:09,322 振り落とされないように つかまって。 はい。 81 00:08:09,322 --> 00:08:12,826 炉の方向は? 向こうです。 82 00:08:12,826 --> 00:08:14,828 うぅ… フッ! 83 00:08:14,828 --> 00:08:16,830 わっ! 84 00:08:22,502 --> 00:08:26,840 私は 王ではないので 真実は 知らされていないのですが➡ 85 00:08:26,840 --> 00:08:30,677 主人が死の直前に 言い残した言葉があります。 86 00:08:30,677 --> 00:08:33,613 私は ずっと気になっていました。 87 00:08:33,613 --> 00:08:39,619 本当の勇者は もういない。 今の勇者に魔獣王を倒す力はない。 88 00:08:39,619 --> 00:08:45,625 なぜ もういないと言うのか なぜ 倒す力はないと断言するのか…。 89 00:08:45,625 --> 00:08:49,629 実際 記録されている 千年の歴史の中で➡ 90 00:08:49,629 --> 00:08:52,298 倒したという記述は ありません。 91 00:08:52,298 --> 00:08:55,468 それ以前の記録も ひどくあいまいです。 92 00:08:55,468 --> 00:08:58,471 ならば 勇者伝承とは何なのか? 93 00:08:58,471 --> 00:09:03,309 4体の魔獣王を倒せば 世界が開けるという根拠は? 94 00:09:03,309 --> 00:09:06,813 そもそも 誰が この伝承を残したのか? 95 00:09:06,813 --> 00:09:11,818 その問いに 主人は答えてくれませんでした。 96 00:09:11,818 --> 00:09:15,655 ただ冷めた笑みを 浮かべるばかりで…。 97 00:09:15,655 --> 00:09:17,657 おそらく歴代王は➡ 98 00:09:17,657 --> 00:09:20,326 真実を知りながら それを隠している。 99 00:09:20,326 --> 00:09:22,829 もし そうなら 勝てぬと知っていて➡ 100 00:09:22,829 --> 00:09:25,832 あなたたち13人を 送り出したことになります。 101 00:09:25,832 --> 00:09:28,501 あまりに無責任なことです。 102 00:09:28,501 --> 00:09:31,504 仮に止められない 理由があったにせよ➡ 103 00:09:31,504 --> 00:09:34,941 真実と向き合い 正すべきところは正さないと。 104 00:09:34,941 --> 00:09:40,780 また今度のような被害を出し 多くの尊い命を奪ってしまう…。 105 00:09:40,780 --> 00:09:44,451 息子には そういう王に なってほしくないのです。 106 00:09:44,451 --> 00:09:47,454 (アリシア)難しいことは 私には わかりません。 107 00:09:47,454 --> 00:09:49,956 ですが 伝承は どうであれ➡ 108 00:09:49,956 --> 00:09:52,459 挑むことに 意味はあったと思うんです。 109 00:09:52,459 --> 00:09:56,629 というか 伝承がなくても きっと私は挑んでいました。 110 00:09:56,629 --> 00:10:00,800 未知への憧れ 強さの追求。 111 00:10:00,800 --> 00:10:05,805 人の飽くなき向上心は 決して 蓋ができるようなものでは➡ 112 00:10:05,805 --> 00:10:08,141 ないと思うんです! 113 00:10:08,141 --> 00:10:12,312 勇者の定義が何なのか いまだに わかっていませんが➡ 114 00:10:12,312 --> 00:10:16,483 運命に前向きに立ち向かう者の ことなんじゃないかと。 115 00:10:16,483 --> 00:10:20,487 実は 人か獣かすら どうでもよくて➡ 116 00:10:20,487 --> 00:10:25,825 そういう姿が 勇者と呼ばせるんじゃないかと。 117 00:10:25,825 --> 00:10:28,828 (アリシア)そういう意味でも ドレルは勇者じゃない。 118 00:10:28,828 --> 00:10:32,665 今ある現実に 絶望して壊そうとしているだけ。 119 00:10:32,665 --> 00:10:35,335 あいつは 父の仇ですが➡ 120 00:10:35,335 --> 00:10:38,671 それ以前に 勇者として 倒さなくてはならない敵。 121 00:10:38,671 --> 00:10:41,007 今は そう思います。 122 00:10:41,007 --> 00:10:43,676 (トアラ)本当に強いのですね アリシア。 123 00:10:43,676 --> 00:10:49,015 弱いですよ 私は。 ドレルよりも 当然 魔獣王よりも。 124 00:10:49,015 --> 00:10:52,519 でも だからといって 今更 勇者であることを➡ 125 00:10:52,519 --> 00:10:54,521 諦めたりはしません! 126 00:10:56,856 --> 00:10:59,526 実は ちょっぴり 諦めかけもしましたが➡ 127 00:10:59,526 --> 00:11:02,028 そうはさせてくれないやつと 出会いまして。 128 00:11:02,028 --> 00:11:04,697 まあ。 それは どんな方です? 129 00:11:04,697 --> 00:11:10,036 ひと言で言えば 絶対に会わせたくないやつです。 130 00:11:10,036 --> 00:11:17,877 さて 赤子は 灰になったな。 それでどうなる? 首なしの王よ。 131 00:11:17,877 --> 00:11:22,048 灰から よみがえるのではなかったのか? 132 00:11:22,048 --> 00:11:27,720 どうなのだ? やはり 本物でなければならなかったか? 133 00:11:27,720 --> 00:11:30,723 (クレン)影から王は生まれぬか。 134 00:11:30,723 --> 00:11:35,662 腕をつかんだ あの一瞬で すり替えたというのか。 135 00:11:35,662 --> 00:11:39,165 キサマは言ったな 自力で飛び込まぬ こやつの代わりに➡ 136 00:11:39,165 --> 00:11:41,167 動かされていると。 137 00:11:41,167 --> 00:11:45,004 それが かなわぬとなったとき その体は どうなるのだ? 138 00:11:45,004 --> 00:11:48,508 傀儡ごときが 我に通じぬことくらい➡ 139 00:11:48,508 --> 00:11:51,611 容易に想像できよう。 140 00:12:07,860 --> 00:12:12,198 (クレン)ふむ… 灰は灰に。 141 00:12:12,198 --> 00:12:15,201 使えぬと判断され燃やされたか。 142 00:12:15,201 --> 00:12:20,206 さて では次に誰が こやつを迎えに来るのかな? 143 00:12:24,210 --> 00:12:27,880 このままルナごと 燃やすつもりだったか。 144 00:12:27,880 --> 00:12:31,551 光が強いほど影も際立つことを 知らんらしい。 145 00:12:31,551 --> 00:12:35,855 諦めて出てこい。 炉の主とやら。 146 00:12:47,834 --> 00:12:50,169 (トアラ)炉の大蓋が弾け飛んだ! 147 00:12:50,169 --> 00:12:52,171 炉の!? 148 00:12:56,009 --> 00:13:02,348 急げ 我が楔を打ち込むのだ。 149 00:13:02,348 --> 00:13:06,352 ドレル! 私の息子… 息子が! 150 00:13:06,352 --> 00:13:11,691 やはり下がっていてください! 私が行って確かめます! 151 00:13:11,691 --> 00:13:14,027 クレンが ルナを死なせるとは考え難いが➡ 152 00:13:14,027 --> 00:13:18,865 北の魔獣王の息がかかったドレルを 行かせるわけには! 153 00:13:18,865 --> 00:13:21,868 くっ… 間に合わないか! 154 00:13:24,537 --> 00:13:26,873 今のは! 155 00:13:26,873 --> 00:13:28,875 (咆哮) 156 00:13:28,875 --> 00:13:33,813 (ロッド)ドレル!! 今度こそ止める! 157 00:13:33,813 --> 00:13:38,317 (ロッド)アイス ジャベリーン! 158 00:13:38,317 --> 00:13:40,319 (うめき声) 159 00:13:40,319 --> 00:13:42,488 あれは ロイエス師団長の! 160 00:13:42,488 --> 00:13:44,490 至宝か! 161 00:13:44,490 --> 00:13:46,993 (ガルト)俺は遠くから 見させてもらう。 162 00:13:46,993 --> 00:13:50,296 (ガルト)せいぜい頑張れ エスリンのロイエス。 163 00:14:02,175 --> 00:14:05,578 ハァ ハァ… どうだ!? 164 00:14:08,681 --> 00:14:12,018 ハッ!? うわぁ~! 165 00:14:12,018 --> 00:14:15,855 (ドレル)何度やっても無駄なこと。 166 00:14:15,855 --> 00:14:18,057 ハァー! 167 00:14:27,700 --> 00:14:31,037 助かったよ。 あなたは もしかして勇者? 168 00:14:31,037 --> 00:14:34,140 ええ。 13人の勇者の生き残り。 169 00:14:34,140 --> 00:14:36,976 説明が面倒だから 先に言っちゃうね。 170 00:14:36,976 --> 00:14:39,979 (ロッド)確かに そんな場合じゃない。 僕は ロッドだ。 171 00:14:39,979 --> 00:14:41,981 (アリシア)アリシア。 172 00:14:41,981 --> 00:14:44,317 (ロッド)ここは 共闘ってことで いいのかな? 173 00:14:44,317 --> 00:14:47,987 (アリシア)たぶんね。 じゃないと あいつは…。 174 00:14:47,987 --> 00:14:49,989 倒せない! 175 00:15:00,333 --> 00:15:03,836 (ドレル)共闘… 至宝を持つ者が➡ 176 00:15:03,836 --> 00:15:07,340 2人がかりなら 勝てるかもしれぬと。 177 00:15:07,340 --> 00:15:12,178 確かに お前たちは屈指の実力者。 だが 無駄だ。 178 00:15:12,178 --> 00:15:16,015 所詮 それは現生人属での序列。 179 00:15:16,015 --> 00:15:19,519 今の私の敵には なりえぬ! 180 00:15:22,355 --> 00:15:25,191 あっ! 更に目が2つ開いた! 181 00:15:25,191 --> 00:15:27,527 来るぞ! 182 00:15:27,527 --> 00:15:29,529 えっ!? 後ろ! 183 00:15:31,531 --> 00:15:34,133 ぐわぁ~! 184 00:15:34,133 --> 00:15:37,537 あっ… あっ! うっ… ぐっ! 185 00:15:44,644 --> 00:15:47,814 フッ! うわっ! 186 00:15:47,814 --> 00:15:50,616 (2人)うわぁ~! (アリシア)ぐわぁ~! 187 00:15:53,486 --> 00:15:55,822 うっ! 188 00:15:55,822 --> 00:15:58,825 うっ グハッ ぐあ~! 189 00:15:58,825 --> 00:16:00,827 ハッ! 190 00:16:00,827 --> 00:16:02,995 うっ うわっ! 191 00:16:02,995 --> 00:16:04,997 うわっ! わっ! 192 00:16:09,168 --> 00:16:12,505 うっ… うっ… グハッ。 193 00:16:12,505 --> 00:16:15,007 ゲホッ ゲホッ! 194 00:16:15,007 --> 00:16:17,844 フン。 195 00:16:17,844 --> 00:16:21,514 (アリシア)氷… 出して。 んっ!? 196 00:16:21,514 --> 00:16:24,350 あの大きな氷 出して! 197 00:16:24,350 --> 00:16:26,652 早く! 198 00:16:29,355 --> 00:16:31,657 わかった! 199 00:16:35,127 --> 00:16:39,332 アイス ジャベリーン! 200 00:16:41,968 --> 00:16:45,771 そんな大技 当たるとでも? 201 00:16:50,142 --> 00:16:52,478 ハァー! 202 00:16:52,478 --> 00:16:55,481 アイス ジェーイル! 203 00:16:58,484 --> 00:17:02,822 これが… 今のありったけだ! 204 00:17:02,822 --> 00:17:05,024 決めてくれ! 勇者! 205 00:17:06,993 --> 00:17:09,996 (アリシア)逆さ昇龍! 206 00:17:09,996 --> 00:17:14,500 ハァー! 207 00:17:17,837 --> 00:17:20,840 落山! 208 00:17:20,840 --> 00:17:24,010 これでどうだ!? 化け物! 209 00:17:24,010 --> 00:17:26,345 よし! 210 00:17:26,345 --> 00:17:32,652 奇抜。 大胆。 いかにも 剣聖が思いつきそうな技だ。 211 00:17:36,289 --> 00:17:40,793 《あっ!? あれは魔血か? 全身が魔血!?》 212 00:17:42,962 --> 00:17:45,464 (ロッド)勇者 右だ! あっ! 213 00:17:45,464 --> 00:17:47,566 あっ うっ! 214 00:17:51,470 --> 00:17:53,639 あぁ~! 勇者! 215 00:17:53,639 --> 00:17:55,641 うっ…。 216 00:17:55,641 --> 00:17:57,843 アリシア! 217 00:18:09,989 --> 00:18:14,493 (ドレル)努力も 希望も➡ 218 00:18:14,493 --> 00:18:17,797 真実の前では すべてが むなしい。 219 00:18:19,999 --> 00:18:23,336 魚が人になれぬように➡ 220 00:18:23,336 --> 00:18:31,344 我々が いくら努力したところで 真の勇者にはなれぬ。 221 00:18:31,344 --> 00:18:33,279 それは そもそも➡ 222 00:18:33,279 --> 00:18:36,949 なれる種ではないという 単純な理由。 223 00:18:36,949 --> 00:18:44,790 石を使わねば 魔術を使えぬ時点で エドセアの5種族は劣等種なのだ。 224 00:18:44,790 --> 00:18:47,126 劣等種…。 225 00:18:47,126 --> 00:18:52,298 真の人属は かつて地上のすべてを 支配した種族は➡ 226 00:18:52,298 --> 00:18:55,634 我々と 伝承だけを残して消え去った! 227 00:18:55,634 --> 00:18:58,471 踊らされているだけなのだ! 228 00:18:58,471 --> 00:19:01,307 人も! 魔獣も! 229 00:19:01,307 --> 00:19:03,809 終わらせるためには➡ 230 00:19:03,809 --> 00:19:10,983 勇者伝承の痕跡すべてを 破壊せねば ならんのだ! 231 00:19:10,983 --> 00:19:12,985 うお~! 232 00:19:14,987 --> 00:19:17,823 くっ! そのためならば➡ 233 00:19:17,823 --> 00:19:22,328 何度戦争しようが どれだけの死体の山を築こうが➡ 234 00:19:22,328 --> 00:19:26,165 構わん! 235 00:19:26,165 --> 00:19:28,567 (クレン)なるほど。 236 00:19:30,669 --> 00:19:32,605 そういうことか。 237 00:19:32,605 --> 00:19:38,611 ドレルの目的… いや ヴォーデインの目的は あらかたわかった。 238 00:19:38,611 --> 00:19:40,613 思い返しても我は➡ 239 00:19:40,613 --> 00:19:43,949 その真の人属とやらを 見たことがない。 240 00:19:43,949 --> 00:19:49,288 我が 魔獣王の座を引き継ぐ前に 消えていたということか? 241 00:19:49,288 --> 00:19:53,626 となると 千年より前に消えたことになる。 242 00:19:53,626 --> 00:19:58,631 ザフティエめ 知っていて我に黙っておったな。 243 00:19:58,631 --> 00:20:05,638 それにしても あんなものが 勇者伝承の痕跡とはな。 244 00:20:09,809 --> 00:20:14,480 『トアの書』 なぜか そこは読める。 245 00:20:14,480 --> 00:20:18,651 永劫の影で 光を奪って ようやく見えたが➡ 246 00:20:18,651 --> 00:20:22,655 そうでもしないと 光と熱で目をやられる。 247 00:20:22,655 --> 00:20:27,159 そして 姿が見えた途端 炉そのものが消えた。 248 00:20:27,159 --> 00:20:31,831 炉の主とやらの正体が これなのは 疑いようがない。 249 00:20:31,831 --> 00:20:36,168 たかが書物が ハイデンの王を焼き殺し 灰から作り直して➡ 250 00:20:36,168 --> 00:20:40,005 自身の管理者に 仕立て上げたということになる。 251 00:20:40,005 --> 00:20:45,344 まったく度し難い。 これも魔術の類いか。 252 00:20:45,344 --> 00:20:50,516 こんなものがあったから アリシアは 我に剣を向けてきたのか。 253 00:20:50,516 --> 00:20:52,852 こんなもののためにルナは➡ 254 00:20:52,852 --> 00:20:56,355 一度 灰になる定めを 背負っていたのか。 255 00:20:56,355 --> 00:20:59,525 こんなもののせいで 我は城を落とし➡ 256 00:20:59,525 --> 00:21:03,696 人属すべての せん滅を考えるに至ったのか…。 257 00:21:03,696 --> 00:21:05,698 (ルナ)う… う? 258 00:21:05,698 --> 00:21:08,701 フフフフ…。 う~。 259 00:21:08,701 --> 00:21:13,873 アハハハハハ! アーッハハハハハ! 260 00:21:13,873 --> 00:21:18,544 《フッ… 無意味。 まるで無意味。 261 00:21:18,544 --> 00:21:23,716 先代の記憶は受け継いでおらんが おそらく魔獣王の地位も➡ 262 00:21:23,716 --> 00:21:26,051 あの地を守護する目的も➡ 263 00:21:26,051 --> 00:21:30,556 すでに消えた種のくだらない 伝承に対応するためのもの。 264 00:21:30,556 --> 00:21:35,494 生まれも 運命も 関係なかった。 265 00:21:35,494 --> 00:21:40,332 そもそもが無意味。 世界は灰色だ》 266 00:21:40,332 --> 00:21:44,170 世界が混とんより 生まれたというのであれば➡ 267 00:21:44,170 --> 00:21:48,340 我も そうなのであろう。 268 00:21:48,340 --> 00:21:52,678 誰の言葉だったか… 我か? 269 00:21:52,678 --> 00:21:56,515 きっと ただ退屈していただけなのだ。 270 00:21:56,515 --> 00:21:58,517 う うっ うっ…。 271 00:21:58,517 --> 00:22:04,690 我は なぜ… こんな猿の子を 連れ歩いているのか。 272 00:22:04,690 --> 00:22:09,361 う う うっ… うっ う~。 273 00:22:09,361 --> 00:22:15,201 う う うっ…。 274 00:22:15,201 --> 00:22:18,537 あ~ あ~ あっ あっ あっ。 275 00:22:18,537 --> 00:22:21,373 (クレン)人属どもを 滅ぼすのはやめた。 276 00:22:21,373 --> 00:22:25,044 『トアの書』とやらも どうでもいい。 277 00:22:25,044 --> 00:22:27,713 我は 月の山に帰る。 278 00:22:27,713 --> 00:22:32,651 あっ うっ あっ あぁ…。 279 00:22:32,651 --> 00:22:35,487 (泣き声) 280 00:22:35,487 --> 00:22:38,490 《少しは何かが変わると…》 (指を鳴らす音) 281 00:22:38,490 --> 00:22:40,993 《期待していたのだがな…》 282 00:22:40,993 --> 00:22:45,598 (泣き声)