1 00:00:33,383 --> 00:00:38,288 (若菜)え? 栄純が東京に? 2 00:00:38,288 --> 00:00:46,513 ♪♪~ 3 00:00:46,513 --> 00:00:49,813 《栄純:悔しいけど 投げやすいな このマウンド》 4 00:00:57,374 --> 00:01:00,110 《軟球より手に馴染むかも》 5 00:01:00,110 --> 00:01:03,110 (御幸)アップは十分だろ 始めるぞ。 6 00:01:05,532 --> 00:01:07,734 (東)なんじゃい その球。 7 00:01:07,734 --> 00:01:10,604 大口たたいた割りには 普通以下やないかい! 8 00:01:10,604 --> 00:01:13,390 こんなん軽く場外じゃ! 9 00:01:13,390 --> 00:01:17,277 相手は中学生ですから 手加減しますか? 10 00:01:17,277 --> 00:01:22,349 ドアホ 俺は いつでもフルスイングじゃ! 中学生とか 関係あるかい。 11 00:01:22,349 --> 00:01:26,069 はは 俺 東さんの そういうとこ 好きっすよ。 12 00:01:26,069 --> 00:01:29,072 やかましいわ! 13 00:01:29,072 --> 00:01:33,372 ふぅ…。 14 00:04:17,391 --> 00:04:21,395 なに マジ顔になっとるんじゃ! 15 00:04:21,395 --> 00:04:24,231 早よ 投げえ! 16 00:04:24,231 --> 00:04:27,868 《表情が硬いな…。 17 00:04:27,868 --> 00:04:31,238 そんなんじゃ力 半分も出せねえな。 18 00:04:31,238 --> 00:04:34,308 緊張を ほぐすためにも まずは…》 19 00:04:34,308 --> 00:04:48,555 ♪♪~ 20 00:04:48,555 --> 00:04:52,926 わははは! びびって 腕が振れとらんやないか! 21 00:04:52,926 --> 00:04:56,313 投げるんが 怖いんやったら そう言えや! 22 00:04:56,313 --> 00:04:58,313 《いや 違う》 23 00:05:00,400 --> 00:05:06,189 《あいつ リリースの瞬間に 無理やり 軌道を変えやがった》 24 00:05:06,189 --> 00:05:08,725 タイム。 あ? 25 00:05:08,725 --> 00:05:12,379 (東)打ち合わせなら 先にしとけや! 26 00:05:12,379 --> 00:05:15,565 今 わざと 地面にボールを叩きつけただろ? 27 00:05:15,565 --> 00:05:18,769 どうしてだ? 28 00:05:18,769 --> 00:05:21,069 あのコースは打たれる気がした。 29 00:05:23,357 --> 00:05:25,392 《へぇ…》 30 00:05:25,392 --> 00:05:28,528 なるほど 打たれるぐらいなら ボール球を投げるか。 31 00:05:28,528 --> 00:05:30,514 わっ 悪いかよ! 32 00:05:30,514 --> 00:05:33,717 あははは お前 正解。 33 00:05:33,717 --> 00:05:39,356 実はあそこ 東さんの いちばん得意なコースでした。 34 00:05:39,356 --> 00:05:42,776 お前 硬くなってたから 一発 豪快に散れば→ 35 00:05:42,776 --> 00:05:44,861 リラックスするかと思ってさ。 36 00:05:44,861 --> 00:05:47,564 あそこに投げたら 間違いなく打たれてたよ。 37 00:05:47,564 --> 00:05:49,549 《はぁ!?》 38 00:05:49,549 --> 00:05:51,535 気に入ったよ お前。 39 00:05:51,535 --> 00:05:54,237 ここからは2人で あの怪物 退治してやろうぜ。 40 00:05:54,237 --> 00:05:58,191 信用できるか あんた あいつの回しもんだろ! 41 00:05:58,191 --> 00:06:01,695 人の好意は 素直に受けとけ。 うっせえ 触んな! 42 00:06:01,695 --> 00:06:03,897 で お前 球種は何があんの? 43 00:06:03,897 --> 00:06:07,350 あ? 俺は いつでもストレート1本だ! 44 00:06:07,350 --> 00:06:13,073 マジで? おもしれえ! こいつはリードのしがいがあるぜ! 45 00:06:13,073 --> 00:06:16,042 ははは! てめえ 俺をバカにしてるだろ!? 46 00:06:16,042 --> 00:06:20,397 いいから任せとけ あの人の癖はよく知ってんだ。 47 00:06:20,397 --> 00:06:22,749 あんた 関係ねえだろ!? 48 00:06:22,749 --> 00:06:25,352 これは俺とあいつの 勝負なんだよ! 49 00:06:25,352 --> 00:06:28,088 あれ? そういうこと言う? 50 00:06:28,088 --> 00:06:31,688 じゃあ お前 1人で野球やるつもりか? 51 00:06:33,693 --> 00:06:37,747 ((たった1人じゃ 野球はできねえんだ!)) 52 00:06:37,747 --> 00:06:40,684 お前がどんな野球やってきたのか 知らねえけどよ→ 53 00:06:40,684 --> 00:06:42,702 最高のピッチングってのは→ 54 00:06:42,702 --> 00:06:46,056 投手と捕手が一体になって 作り上げる作品だろ? 55 00:06:46,056 --> 00:06:49,025 作品? 56 00:06:49,025 --> 00:06:52,395 俺がお前の 最大限の力を引き出してやる。 57 00:06:52,395 --> 00:06:56,800 だからお前は 俺のミットを信じて 最高のボールを投げろ。 58 00:06:56,800 --> 00:07:01,400 たったそれだけで 俺たちは最高のパートナーになれる。 59 00:07:04,458 --> 00:07:09,045 よろしく頼むぜ 相棒! 60 00:07:09,045 --> 00:07:12,732 《相棒…》 61 00:07:12,732 --> 00:07:15,385 あっ はい…。 62 00:07:15,385 --> 00:07:18,054 お待たせしました~! 63 00:07:18,054 --> 00:07:22,654 《最高のピッチング… 作品…》 64 00:07:24,728 --> 00:07:26,730 《つうか 今日 会ったばかりの奴に→ 65 00:07:26,730 --> 00:07:28,732 相棒とか言うか!? 66 00:07:28,732 --> 00:07:31,117 思わず 返事しちまったじゃねえか!》 67 00:07:31,117 --> 00:07:35,372 《さて 怪物退治といきますか》 68 00:07:35,372 --> 00:07:41,372 《作品か… 今までそんなふうに 考えたことなかったな…》 69 00:07:45,048 --> 00:07:47,767 《礼:硬さがとれた…》 70 00:07:47,767 --> 00:07:50,067 《さぁ 来い!》 71 00:07:55,025 --> 00:07:57,027 うっ…。 72 00:07:57,027 --> 00:07:59,713 入ってます… よね? 73 00:07:59,713 --> 00:08:02,682 うっ…。 しゃあ! バッター手が出ないよ。 74 00:08:02,682 --> 00:08:06,119 アホ! 今のは様子見じゃ! 75 00:08:06,119 --> 00:08:11,725 《今のミットの音… 俺 今日 球走ってる?》 76 00:08:11,725 --> 00:08:14,010 《スピードは今後の課題として→ 77 00:08:14,010 --> 00:08:18,415 なかなか キレのある いい球投げんじゃん。 78 00:08:18,415 --> 00:08:20,700 じゃあ 次は…》 79 00:08:20,700 --> 00:08:23,086 えっ… そこ? 80 00:08:23,086 --> 00:08:25,086 うぅ…。 81 00:08:27,140 --> 00:08:30,393 《同じコースやと!?》 82 00:08:30,393 --> 00:08:33,747 おぉっ! 危ねえ! 83 00:08:33,747 --> 00:08:37,017 チッ。 ふお~! 84 00:08:37,017 --> 00:08:39,052 《なんつうスイングスピード…。 85 00:08:39,052 --> 00:08:44,057 右方向にあんな強い打球 飛ばされたの 初めてだぜ! 86 00:08:44,057 --> 00:08:47,727 けど あの人… 同じコースに見せかけて→ 87 00:08:47,727 --> 00:08:51,081 微妙に座る位置 ずらしてたよな…》 88 00:08:51,081 --> 00:08:53,149 《よく投げた。 89 00:08:53,149 --> 00:08:57,749 ここなら打たれても ファールにしかならんのよ》 90 00:09:01,007 --> 00:09:03,743 《いいか 格下相手だと思って→ 91 00:09:03,743 --> 00:09:06,096 くさいところは 全部打ちにくる。 92 00:09:06,096 --> 00:09:09,399 今の東さんには ストライクはいらねえ》 93 00:09:09,399 --> 00:09:13,803 ノーコン野郎が 絞りづろうてかなわんわい! 94 00:09:13,803 --> 00:09:17,507 《そうそう もっと 熱くなってちょうだい。 95 00:09:17,507 --> 00:09:20,560 にしても あいつの球…。 96 00:09:20,560 --> 00:09:23,229 投げるたびに 球威が増してねえか? 97 00:09:23,229 --> 00:09:29,019 いや 球威というよりボールのキレ》 98 00:09:29,019 --> 00:09:33,056 ((あの子 おもしろい球投げるから)) 99 00:09:33,056 --> 00:09:35,358 《なるほどね。 100 00:09:35,358 --> 00:09:40,313 肩関節がやわらかく まるでムチみたいにしなる左腕。 101 00:09:40,313 --> 00:09:45,113 リリース直前 ボールに強力なスピンを 与えられる やわらかい手首》 102 00:09:47,520 --> 00:09:51,374 クッ…。 外れてます。 103 00:09:51,374 --> 00:09:54,744 《ははっ なにがストレート1本だ。 104 00:09:54,744 --> 00:09:58,415 変化球を投げてるつもりは ねえんだろうけど→ 105 00:09:58,415 --> 00:10:01,568 ボールが打者の手元で動いてやがる》 106 00:10:01,568 --> 00:10:05,021 《いよいよ 出始めたわね。 107 00:10:05,021 --> 00:10:11,177 彼本来の持ち味 七色に変化する ナチュラルなムービングボール。 108 00:10:11,177 --> 00:10:13,613 恐らく 今までの環境では→ 109 00:10:13,613 --> 00:10:17,033 無意識のうちに自分の力を セーブしていたんでしょうね。 110 00:10:17,033 --> 00:10:22,238 でも 中学最後の試合での あの1球。 111 00:10:22,238 --> 00:10:26,343 あれは 彼の潜在能力が 解き放たれた球だった。 112 00:10:26,343 --> 00:10:30,363 キャッチャーが止められなかったのも 無理ないわ。 113 00:10:30,363 --> 00:10:35,735 何より 今 自分の投げているボールに いちばん戸惑っているのは→ 114 00:10:35,735 --> 00:10:37,735 沢村君自身ね》 115 00:10:41,391 --> 00:10:44,394 《ははは なんか今日 絶好調!》 116 00:10:44,394 --> 00:10:47,313 《こらこら 目輝かすなよ。 117 00:10:47,313 --> 00:10:51,101 どう動くかわからないボールを 受ける身にもなれってんだ。 118 00:10:51,101 --> 00:10:55,101 まぁ これも捕手の務めか》 119 00:10:58,692 --> 00:11:02,512 《なんも考えず お前のすべてを ぶつけてこい。 120 00:11:02,512 --> 00:11:05,682 俺が 必ず受け止めてやるから》 121 00:11:05,682 --> 00:11:08,735 はっ ははは。 122 00:11:08,735 --> 00:11:12,188 《ど真ん中。 123 00:11:12,188 --> 00:11:19,746 何だ これ… 心臓の音が めちゃくちゃ聞こえてくる。 124 00:11:19,746 --> 00:11:22,615 やべえ…。 125 00:11:22,615 --> 00:11:25,415 俺は きっと投げられる》 126 00:11:28,054 --> 00:11:32,609 《あのミットさえ信じれば 今より すごい球が! 127 00:11:32,609 --> 00:11:38,214 今より もっと… もっと!》 128 00:11:38,214 --> 00:11:41,714 これで しまいじゃ クソガキ! 129 00:11:53,730 --> 00:11:55,682 ナイスボール。 130 00:11:55,682 --> 00:11:58,401 《この瞬間 俺は…》 131 00:11:58,401 --> 00:12:01,788 おっ… うお~っ! 132 00:12:01,788 --> 00:12:04,588 《新たなる世界の扉を 開けてしまったんだと思う》 133 00:12:11,564 --> 00:12:15,235 栄純の奴 何があったんだ? 134 00:12:15,235 --> 00:12:18,335 東京から帰ってきて ずっと ボ~ッとしてるぞ。 135 00:12:23,893 --> 00:12:28,064 ((今日のことは 東君にも いい経験になったと思うわ。 136 00:12:28,064 --> 00:12:30,767 あの子には プロ入り前に もう一度→ 137 00:12:30,767 --> 00:12:32,867 謙虚になって ほしいと思ってたから。 138 00:12:36,873 --> 00:12:41,261 東京ブロックは 強豪ひしめく激戦区。 139 00:12:41,261 --> 00:12:46,065 どんなに努力しても 報われる保証なんてない。 140 00:12:46,065 --> 00:12:51,221 それでも うちの高校で チャレンジしたくなったら連絡してね。 141 00:12:51,221 --> 00:12:54,521 選択する権利は あなたにあるから)) 142 00:13:05,401 --> 00:13:08,388 《やっぱ すげぇ人だったんだ。 143 00:13:08,388 --> 00:13:14,344 1個しか 歳違わねえのに もう 雑誌に取り上げられてるもんな》 144 00:13:14,344 --> 00:13:17,780 ((ナイスボール!)) 145 00:13:17,780 --> 00:13:20,183 《この人と一緒に野球をしたら→ 146 00:13:20,183 --> 00:13:24,587 俺は どんなふうに 成長できるんだろう。 147 00:13:24,587 --> 00:13:27,357 って 何考えてんだ 俺。 148 00:13:27,357 --> 00:13:30,793 この町を離れて東京? 149 00:13:30,793 --> 00:13:33,593 ありえねえだろ!》 150 00:13:35,865 --> 00:13:40,220 《中学を卒業するまでに みんなと何かを残したくて→ 151 00:13:40,220 --> 00:13:45,708 俺が野球の世界に 引っ張り込んだんだぞ。 152 00:13:45,708 --> 00:13:48,678 スポーツに興味ない 奴だっていたのに→ 153 00:13:48,678 --> 00:13:53,850 最後まで 俺に ついてきてくれた奴らなんだ。 154 00:13:53,850 --> 00:13:56,850 どうして 俺が裏切れんだよ?》 155 00:14:01,207 --> 00:14:03,307 《裏切れるわけねえよ…!》 156 00:15:41,407 --> 00:15:45,028 《クソッ! 結局 一睡もできなかった》 157 00:15:45,028 --> 00:15:48,731 あ 栄ちゃん! おめでとう! 158 00:15:48,731 --> 00:15:51,734 あの青道高校から スカウトされたんでしょ? 159 00:15:51,734 --> 00:15:53,686 すごいよね! 160 00:15:53,686 --> 00:15:55,705 なんで 知ってるんだ? 161 00:15:55,705 --> 00:15:58,224 栄ちゃんのおじいちゃんが 家に来て 話してったよ。 162 00:15:58,224 --> 00:16:00,393 家にも来た! 家も! 163 00:16:00,393 --> 00:16:02,345 ((栄徳:が~っははは! 164 00:16:02,345 --> 00:16:04,347 栄徳!)) 165 00:16:04,347 --> 00:16:07,400 俺は 青道に行くなんて ひと言も言ってねえぞ! 166 00:16:07,400 --> 00:16:09,969 え なんで? 167 00:16:09,969 --> 00:16:13,890 なんでって… 野球のためだけに 東京に行くんだぞ!? 168 00:16:13,890 --> 00:16:19,012 何言ってんの? あの青道だよ! チャレンジすべきだって! 169 00:16:19,012 --> 00:16:23,416 栄ちゃんならやれるよ。 いや でも 俺は…。 170 00:16:23,416 --> 00:16:25,568 っていうかさ~→ 171 00:16:25,568 --> 00:16:30,840 あんた 勉強の才能はないんだから 迷ってる場合じゃないでしょ。 172 00:16:30,840 --> 00:16:35,294 うるせえっ! 受験なんて 俺が 本気になればな…。 173 00:16:35,294 --> 00:16:38,715 無理しないで いいって。 あぁっ!? 174 00:16:38,715 --> 00:16:42,235 栄純の おじいちゃんがさ…。 175 00:16:42,235 --> 00:16:47,874 東京から帰ってから ずっと 栄純がおかしいって言ってた。 176 00:16:47,874 --> 00:16:55,732 東京で出会った野球に 心を 揺さぶられたんだろうな って。 177 00:16:55,732 --> 00:16:59,886 これって 栄ちゃんの弱点だよね。 178 00:16:59,886 --> 00:17:03,289 投手なのに 感情が 全部 顔に出ちゃうところ。 179 00:17:03,289 --> 00:17:05,308 心配しないでよ! 180 00:17:05,308 --> 00:17:08,061 栄ちゃんが どこに行っても 俺たち 応援するからさ! 181 00:17:08,061 --> 00:17:11,564 そうだよ! 栄ちゃんは 俺たちの代表なんだから! 182 00:17:11,564 --> 00:17:14,350 おめでとう 栄ちゃん! 183 00:17:14,350 --> 00:17:19,255 《違う… 何言ってんだよ お前ら。 184 00:17:19,255 --> 00:17:23,926 俺は お前らと野球を…。 185 00:17:23,926 --> 00:17:26,426 俺は…》 186 00:17:33,686 --> 00:17:36,222 お~い。 187 00:17:36,222 --> 00:17:38,641 栄純! 188 00:17:38,641 --> 00:17:42,562 いつまで ボーっとしてるんじゃ! いいかげんに…。 189 00:17:42,562 --> 00:17:47,567 じいちゃん スカウトの話 みんなに言いふらしたろ。 190 00:17:47,567 --> 00:17:51,070 いや… そ それは つい…。 191 00:17:51,070 --> 00:17:54,090 言えなかったよ。 192 00:17:54,090 --> 00:17:56,626 あいつらが喜んでたから→ 193 00:17:56,626 --> 00:18:00,680 「俺は 地元で お前らと 野球をやるんだ」 って→ 194 00:18:00,680 --> 00:18:04,400 何度も 大声で 言おうとしたのに…。 195 00:18:04,400 --> 00:18:07,570 何も言えなかった…。 196 00:18:07,570 --> 00:18:11,974 何なんだよ 俺は…。 197 00:18:11,974 --> 00:18:15,561 正直 気持は すっげえ揺れてるよ。 198 00:18:15,561 --> 00:18:21,134 自分の力を試してみたいって 生まれて初めて思ったよ! 199 00:18:21,134 --> 00:18:25,555 けど… あいつらは 大切な仲間なんだ! 200 00:18:25,555 --> 00:18:29,425 もう わけがわかんねえよ! 201 00:18:29,425 --> 00:18:33,529 こんなことなら 東京なんか 行かなきゃよかったんだ!! 202 00:18:33,529 --> 00:18:36,098 (栄徳)栄純! 203 00:18:36,098 --> 00:18:39,152 思いあがるな~っ!! 204 00:18:39,152 --> 00:18:42,054 友達が お前の門出を 祝ってくれとるのに→ 205 00:18:42,054 --> 00:18:45,925 なんじゃ その顔は!? 涙を流して 止められるとでも→ 206 00:18:45,925 --> 00:18:49,779 思ったか!? それとも なにか? お前らの友情は→ 207 00:18:49,779 --> 00:18:54,379 離ればなれになったくらいで 壊れる程度のもんか!? 208 00:18:59,555 --> 00:19:02,525 なぁ 栄純。 209 00:19:02,525 --> 00:19:06,696 ひとりで 東京に行くのが 怖えんだろ? 210 00:19:06,696 --> 00:19:11,601 な… 何言ってんだよ 親父! 俺は べつに!! 211 00:19:11,601 --> 00:19:15,738 なら 行ってくれば いいじゃねえか。 212 00:19:15,738 --> 00:19:19,242 自分の力を試してみてえんだろ? 213 00:19:19,242 --> 00:19:23,229 確かに 向こうは 普通の高校じゃない。 214 00:19:23,229 --> 00:19:28,134 各中学のエースで4番 そんな連中ばかり集まってる。 215 00:19:28,134 --> 00:19:31,020 んなとこに 体ひとつで乗り込むんだ→ 216 00:19:31,020 --> 00:19:33,856 怖くて当然だろうよ。 217 00:19:33,856 --> 00:19:37,560 けど 今ここで 自分の気持を裏切ったら→ 218 00:19:37,560 --> 00:19:40,529 お前 一生後悔するんじゃねえか? 219 00:19:40,529 --> 00:19:42,531 くっ…。 220 00:19:42,531 --> 00:19:51,023 ♪♪~ 221 00:19:51,023 --> 00:19:55,394 ダメだったときは こっちに 戻ってくればいいじゃねえか。 222 00:19:55,394 --> 00:20:03,052 たとえそうなったとしても 俺たちが誰にも笑わせやしないさ。 223 00:20:03,052 --> 00:20:06,622 あんた 自分がミュージシャン目指して 上京したときのこと→ 224 00:20:06,622 --> 00:20:08,557 思い出してるでしょ? 225 00:20:08,557 --> 00:20:11,527 そうそう 家出同然で出てったくせに→ 226 00:20:11,527 --> 00:20:13,562 3か月で帰って来よったな。 227 00:20:13,562 --> 00:20:16,415 東京は 怖えとこだって 泣きながらよ! 228 00:20:16,415 --> 00:20:19,402 うるせえ! 俺は後悔してねえんだよ。 229 00:20:19,402 --> 00:20:22,905 だから農家を継いでんじゃねえか。 (栄徳)その格好が→ 230 00:20:22,905 --> 00:20:26,525 未練がましいんじゃ! これはポリシーなんだよ! 231 00:20:26,525 --> 00:20:30,730 《情けねえ 親父の言うとおりだよ…。 232 00:20:30,730 --> 00:20:33,582 俺は…》 233 00:20:33,582 --> 00:20:38,187 この野郎… このボンクラ息子が! うるせえ。 234 00:20:38,187 --> 00:20:40,222 今から行ってくるよ。 235 00:20:40,222 --> 00:20:42,222 (2人)え? 236 00:20:44,260 --> 00:20:49,565 やっぱ 正直な気持をあいつらに ちゃんと伝えるべきだよな。 237 00:20:49,565 --> 00:20:51,517 行って来る!! おい! 238 00:20:51,517 --> 00:20:53,970 今日はもう遅いし 明日にしたら? 239 00:20:53,970 --> 00:20:55,871 いや! 240 00:20:55,871 --> 00:20:58,858 今じゃなきゃダメだ! これ以上 あいつらに→ 241 00:20:58,858 --> 00:21:01,861 みっともねえところ見せらんねえ。 242 00:21:01,861 --> 00:21:06,065 よ~し 待ってろ みんな!! 243 00:21:06,065 --> 00:21:08,050 あのバカ…。 244 00:21:08,050 --> 00:21:12,355 今から1人ずつ回ったら 何時になると思ってんだ。 245 00:21:12,355 --> 00:21:15,074 (栄徳) まったく 誰に似たんだか…→ 246 00:21:15,074 --> 00:21:18,427 バカがつくほど まっすぐな奴じゃのう。 247 00:21:18,427 --> 00:21:21,097 うふふ…。 248 00:21:21,097 --> 00:21:24,597 これで我が家も静かになるわい。 249 00:21:29,522 --> 00:21:31,557 (笑い声) 250 00:21:31,557 --> 00:21:33,926 けどあのときは びっくりしたよ。 251 00:21:33,926 --> 00:21:35,945 ほんとほんと。 252 00:21:35,945 --> 00:21:38,698 夜 いきなり家に来て ビンタしてくれだもん。 253 00:21:38,698 --> 00:21:41,033 あれがもう半年前か。 254 00:21:41,033 --> 00:21:43,352 みんなの力を 注入してくれって→ 255 00:21:43,352 --> 00:21:45,554 ほんと 栄ちゃんらしいよね。 256 00:21:45,554 --> 00:21:48,607 うるせえ! 沢村家の伝統なんだよ。 257 00:21:48,607 --> 00:21:50,707 (笑い声) 258 00:21:55,898 --> 00:21:57,850 [スピーカ]15時3分発→ 259 00:21:57,850 --> 00:22:01,354 東京行きにご乗車のお客様に お知らせします。 260 00:22:01,354 --> 00:22:05,408 [スピーカ]まもなく2番線に 電車がまいります。 261 00:22:05,408 --> 00:22:08,677 息子をお願いします。 えぇ。 262 00:22:08,677 --> 00:22:12,615 自分に負けそうになったら いつでも電話してこいよ。 263 00:22:12,615 --> 00:22:15,184 わしのパワーを送ってやるからな。 264 00:22:15,184 --> 00:22:18,687 バカタレが! さっさと行っちまえ!! 265 00:22:18,687 --> 00:22:20,906 メールぐらいしてよね。 266 00:22:20,906 --> 00:22:24,677 栄ちゃん これ俺たちから。 えっ…。 267 00:22:24,677 --> 00:22:27,913 サンキュー! いってらっしゃい 栄ちゃん。 268 00:22:27,913 --> 00:22:30,013 (みんな)頑張れ 栄ちゃん。 269 00:22:35,855 --> 00:22:38,557 バ バカ! 何 泣いてんだよ。 270 00:22:38,557 --> 00:22:41,343 あれ? ははは…。 271 00:22:41,343 --> 00:22:43,712 お前が泣いたら 栄ちゃんが困るだろ。 272 00:22:43,712 --> 00:22:49,535 ごめん… けど俺 肩は弱いし ボールは すぐ後ろにそらすし→ 273 00:22:49,535 --> 00:22:52,188 栄ちゃんの 邪魔してるんじゃないかって→ 274 00:22:52,188 --> 00:22:55,391 ずっと思ってたから。 275 00:22:55,391 --> 00:22:57,376 ノブ。 276 00:22:57,376 --> 00:23:01,297 バーカ それなら俺だって 最初は サードのほうに走ってたし→ 277 00:23:01,297 --> 00:23:04,216 こいつなんてバット持つ手が 逆だったんだぞ。 278 00:23:04,216 --> 00:23:09,688 それでも栄ちゃんは絶対 嫌な顔しなかったよね。 279 00:23:09,688 --> 00:23:11,724 とんでもない エラーしたときでも→ 280 00:23:11,724 --> 00:23:16,378 逆にマウンドから大声で 励ましてくれてさ。 281 00:23:16,378 --> 00:23:19,715 そんな姿が すげえかっこよくて→ 282 00:23:19,715 --> 00:23:25,204 ほんと 俺たちにとったら イチローや松井なんかより→ 283 00:23:25,204 --> 00:23:28,357 栄ちゃんのほうが ずっとヒーローだったんだ。 284 00:23:28,357 --> 00:23:30,759 (ベル) 285 00:23:30,759 --> 00:23:32,845 ははっ。 286 00:23:32,845 --> 00:23:37,733 [スピーカ]東京行き まもなく発車いたします。 287 00:23:37,733 --> 00:23:40,386 全然 力になってあげられなくて ごめん。 288 00:23:40,386 --> 00:23:47,042 でも 俺たちさ… 本音言うと。 289 00:23:47,042 --> 00:23:52,042 栄ちゃんと一緒に もっと野球がやりたかった。 290 00:23:59,705 --> 00:24:04,360 《お おい… 待てよ》 291 00:24:04,360 --> 00:24:08,747 栄ちゃん 頑張れ! 292 00:24:08,747 --> 00:24:13,519 (みんな)栄ちゃん! 栄ちゃん 栄ちゃん…。 293 00:24:13,519 --> 00:24:16,939 《何だよ それ…》 294 00:24:16,939 --> 00:24:20,439 俺たちずっと応援してるからね。 295 00:24:24,680 --> 00:24:27,399 《バカ野郎。 296 00:24:27,399 --> 00:24:32,321 お前ら半年間 そんなことひと言も 言わなかったじゃねえか。 297 00:24:32,321 --> 00:24:37,042 遅えよ バカ。 298 00:24:37,042 --> 00:24:40,142 遅えよ…》 299 00:24:45,434 --> 00:24:48,934 (礼)さぁ そろそろ 席に座りましょう。 300 00:24:51,724 --> 00:24:56,729 これがあんたの言ってた 覚悟ってやつかな。 301 00:24:56,729 --> 00:25:00,232 俺… やらなきゃ。 302 00:25:00,232 --> 00:25:04,420 あいつらの代表として→ 303 00:25:04,420 --> 00:25:08,420 絶対 甲子園に行かなきゃ!