1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 《クレイ:フライレルヴァントの消滅事件。 2 00:00:04,004 --> 00:00:07,007 首都 フライレルヴァントにある シーフギルド本部が➡ 3 00:00:07,007 --> 00:00:09,343 ある夜 突然消滅した。 4 00:00:09,343 --> 00:00:14,348 深夜の出来事だったこともあり 住民に目撃者はおらず➡ 5 00:00:14,348 --> 00:00:17,851 その場には 深い大穴だけが残されており➡ 6 00:00:17,851 --> 00:00:23,056 泊まりでいたはずの 現場職員の消息は いまだ不明》 7 00:02:04,658 --> 00:02:06,660 (クレイ)ここが…。 (ベル)はい。 8 00:02:06,660 --> 00:02:10,664 アントムルグのシーフギルド… の地下。 9 00:02:10,664 --> 00:02:15,836 まさか ダンジョンの転送陣から ギルドの地下に繋がっているとは。 10 00:02:15,836 --> 00:02:18,672 フフッ 驚きましたか。 11 00:02:18,672 --> 00:02:22,175 《クレイ:国の各地に存在する シーフギルドは➡ 12 00:02:22,175 --> 00:02:26,013 あらゆる情報を扱う 専門の機関で➡ 13 00:02:26,013 --> 00:02:29,850 裏では殺しも請け負っている といったうわさも絶えない…。 14 00:02:29,850 --> 00:02:32,185 というのが一般的だ》 15 00:02:32,185 --> 00:02:35,188 しかし…。 (ベル)こちらです。 16 00:02:35,188 --> 00:02:37,190 (ノック) 17 00:02:37,190 --> 00:02:39,359 (レンヒリンジ)どうぞ。 18 00:02:39,359 --> 00:02:43,363 おじゃまします! 待たせてしまいましたか? 19 00:02:43,363 --> 00:02:46,867 (レンヒリンジ)いえいえ こちらも来たばかりですよ。 20 00:02:46,867 --> 00:02:50,370 (クレイ)あっ レンヒリンジさん フーリンさんも。 21 00:02:50,370 --> 00:02:55,042 お久しぶりですね クレイさん。 (フーリン)ご無沙汰しております。 22 00:02:55,042 --> 00:02:57,044 《クレイ:このシーフギルドは➡ 23 00:02:57,044 --> 00:03:00,480 他のシーフギルドとは関係がない 特殊な存在だ。 24 00:03:00,480 --> 00:03:05,485 区別のため 「アントムルグのシーフギルド」と 呼ばれることも多い》 25 00:03:05,485 --> 00:03:08,989 ギルドマスターがおられるなんて 珍しいですね。 26 00:03:08,989 --> 00:03:13,994 ホホッ… クレイさんが来ると聞いたら 来ないわけにはいきませんよ。 27 00:03:13,994 --> 00:03:16,163 この子は素質がある。 28 00:03:16,163 --> 00:03:18,665 いつか我々にはできないことを➡ 29 00:03:18,665 --> 00:03:20,667 やってくれるとは 思っていましたが➡ 30 00:03:20,667 --> 00:03:24,171 まさか ダンジョンの内側に 入ってしまうとは。 31 00:03:24,171 --> 00:03:27,507 フフッ。 成り行きで…。 32 00:03:27,507 --> 00:03:29,509 《それにしても…。 33 00:03:29,509 --> 00:03:35,515 ここが 他とは違う特別なシーフギルド ということまでは知っていたが》 34 00:03:35,515 --> 00:03:40,353 まさか探索アイテムも ダンジョン側が提供していたとは。 35 00:03:40,353 --> 00:03:44,191 ホホ… 驚くのも無理はありませんな。 36 00:03:44,191 --> 00:03:49,863 こちらが拡張バッグになります。 小が30で 中が20…。 37 00:03:49,863 --> 00:03:52,365 はい 確認しました。 38 00:03:52,365 --> 00:03:56,036 《クレイ:「拡張バッグ」 見た目よりもたくさん入る。 39 00:03:56,036 --> 00:04:00,474 中は広くなっていて 手を突っ込むと手も伸びる感覚。 40 00:04:00,474 --> 00:04:04,644 サイズは 大 中 小とある》 41 00:04:04,644 --> 00:04:06,980 (ベル)そしてあちらが 帰還スクロールです。 42 00:04:06,980 --> 00:04:10,650 (フーリン)はい 全部で50個ですね。 43 00:04:10,650 --> 00:04:13,487 《クレイ:帰還スクロール。 消耗品。 44 00:04:13,487 --> 00:04:18,158 魔力を込めると発動。 ダンジョンの入り口に転移する。 45 00:04:18,158 --> 00:04:20,660 効果対象範囲は2mほど。 46 00:04:20,660 --> 00:04:24,331 多少 はみ出ても 1個体として認識されれば…。 47 00:04:24,331 --> 00:04:26,333 大丈夫らしい。 48 00:04:26,333 --> 00:04:30,504 シーフギルド登録のシーフには ダンジョン探索用に➡ 49 00:04:30,504 --> 00:04:34,841 拡張バッグと帰還スクロールが 貸与 提供されている》 50 00:04:34,841 --> 00:04:39,012 これを必須として ダンジョン踏破を目指していた私は➡ 51 00:04:39,012 --> 00:04:42,182 ベルの手のひらで 踊っていたというわけだ。 52 00:04:42,182 --> 00:04:44,851 《あ… そういう反応…》 53 00:04:44,851 --> 00:04:48,855 大丈夫ですよ。 そのあたりは私ではなく➡ 54 00:04:48,855 --> 00:04:50,857 先代のやったことですから。 55 00:04:50,857 --> 00:04:55,028 んっ? 先代? (ベル)はい… ここからは➡ 56 00:04:55,028 --> 00:04:57,864 機密として聞いていただけると…。 ふむ。 57 00:04:57,864 --> 00:05:00,467 (ベル)シーフギルドを立ち上げる前は➡ 58 00:05:00,467 --> 00:05:03,970 探索者のパーティーに シーフがほとんどいなかったんです。 59 00:05:03,970 --> 00:05:06,973 火力押しが主流でして…。 60 00:05:06,973 --> 00:05:08,975 そのせいで➡ 61 00:05:08,975 --> 00:05:12,813 死亡理由の8割ほどが 罠になってしまいまして。 62 00:05:12,813 --> 00:05:16,983 ほとんどじゃないか。 はい それで…。 63 00:05:16,983 --> 00:05:19,986 ⦅先代:この街の探索者は 罠をナメすぎだ! 64 00:05:19,986 --> 00:05:23,156 罠を学ぶべく教育が必要だ!⦆ 65 00:05:23,156 --> 00:05:26,827 と 先代が…。 お人よしか! 66 00:05:26,827 --> 00:05:29,329 だが教育目的なら➡ 67 00:05:29,329 --> 00:05:32,832 冒険者ギルドを利用するほうが 簡単じゃないのか? 68 00:05:32,832 --> 00:05:36,169 (レンヒリンジ)冒険者ギルドは 世界規模の組織ですから➡ 69 00:05:36,169 --> 00:05:39,839 この街だけの教育用には 扱いづらいんです。 70 00:05:39,839 --> 00:05:42,175 なるほど…。 そこで➡ 71 00:05:42,175 --> 00:05:45,011 この街のダンジョン専用の組織を作り➡ 72 00:05:45,011 --> 00:05:48,348 資材を生産 提供しているというわけです。 73 00:05:48,348 --> 00:05:51,518 グル… だったんですね? 74 00:05:51,518 --> 00:05:56,022 オホホ… 何事にも 裏はあるものですよ。 75 00:05:56,022 --> 00:06:00,293 (クレイ)しかし この街独自に シーフギルドができたとなると➡ 76 00:06:00,293 --> 00:06:03,797 本家のシーフギルドが 見逃すとも思えないんだが。 77 00:06:03,797 --> 00:06:08,802 (ベル)そうですね… まず傘下に入れ と警告をされまして➡ 78 00:06:08,802 --> 00:06:12,806 無視していたら刺客を 送ってくるようになったため➡ 79 00:06:12,806 --> 00:06:16,810 しかたないので 話し合いに出向いたんですが…。 80 00:06:19,646 --> 00:06:22,816 (ベル)結構な騒ぎに なってしまいまして…。 81 00:06:22,816 --> 00:06:25,151 ご存じかもしれませんが➡ 82 00:06:25,151 --> 00:06:29,055 「フライレルヴァントの消滅事件」と 呼ばれてるみたいで…。 83 00:06:31,157 --> 00:06:33,159 何をした? 84 00:06:33,159 --> 00:06:35,829 火の粉を払っただけですよ。 85 00:06:35,829 --> 00:06:39,833 それ以降は 「触らない案件」に していただけたそうです。 86 00:06:39,833 --> 00:06:41,835 あ… そうか…。 87 00:06:41,835 --> 00:06:43,837 (フーリン)こちらの確認も お願いします。 88 00:06:43,837 --> 00:06:45,839 あっ はい! 89 00:06:45,839 --> 00:06:50,176 《まさか あの事件の真相が そうだったとは…。 90 00:06:50,176 --> 00:06:52,178 もしかして 私は➡ 91 00:06:52,178 --> 00:06:54,681 とんでもない仕事を しているのでは?》 92 00:06:54,681 --> 00:06:58,184 (レンヒリンジ)お元気そうで何よりです。 93 00:06:58,184 --> 00:07:01,621 ブランスさんについて 進展はありましたか? 94 00:07:01,621 --> 00:07:04,457 父のことは まだ何も。 95 00:07:04,457 --> 00:07:07,794 おそらく 10階に到達していると思います。 96 00:07:07,794 --> 00:07:11,798 ほぅ… ちなみに今 どの辺りまで? 97 00:07:11,798 --> 00:07:13,800 9階に入ったところです。 98 00:07:13,800 --> 00:07:17,137 ホホホ…。 99 00:07:17,137 --> 00:07:19,139 (2人)あっ! 100 00:07:19,139 --> 00:07:22,309 何階まで行けそうですかな? 101 00:07:22,309 --> 00:07:29,816 7… いや8階辺りですね。 ホホ まいった かないませんな。 102 00:07:29,816 --> 00:07:35,322 冒険者ギルドの最高記録は 7階なんですけどね。 まったく。 103 00:07:35,322 --> 00:07:37,324 でも レンヒリンジさん➡ 104 00:07:37,324 --> 00:07:40,827 さすがは 元シーフギルド最高の 暗殺者ですね。 105 00:07:40,827 --> 00:07:44,164 あ… 元? どういうことだ? 106 00:07:44,164 --> 00:07:47,334 レンヒリンジさんは 今もシーフギルドだろう。 107 00:07:47,334 --> 00:07:51,838 フフッ 本家のシーフギルドから 引き抜いたんですよ。 108 00:07:51,838 --> 00:07:54,007 えっ!? ホホホ。 109 00:07:54,007 --> 00:07:56,676 勝てぬ勝負はせぬ主義ですし➡ 110 00:07:56,676 --> 00:08:00,113 何より こっちのほうが 楽しそうでしたからの。 111 00:08:00,113 --> 00:08:04,017 《だから 手出しされなくなったのか?》 112 00:08:05,952 --> 00:08:08,788 では修理のほう よろしくお願いします。 113 00:08:08,788 --> 00:08:11,624 ランガドさんにも よろしくお伝えください。 114 00:08:11,624 --> 00:08:14,027 はい 承りました! 115 00:08:15,962 --> 00:08:19,466 (レンヒリンジ)クレイさん。 あっ。 116 00:08:19,466 --> 00:08:24,471 ブランスさんが ダンジョンを出た形跡は 今のところありません。 117 00:08:24,471 --> 00:08:26,806 ですから…。 あっ! 118 00:08:26,806 --> 00:08:30,110 では やはり父は…。 えぇ…。 119 00:08:32,479 --> 00:08:36,483 《きっとまだ… ダンジョンの中に》 120 00:08:41,321 --> 00:08:44,324 納品も回収も 口頭だけでいいのか? 121 00:08:44,324 --> 00:08:49,162 はい 拡張バッグは 個別にマーカーがありますので➡ 122 00:08:49,162 --> 00:08:51,331 何かあれば追跡できますし➡ 123 00:08:51,331 --> 00:08:55,335 最低限必要な書類は 転送していただいていますから。 124 00:08:55,335 --> 00:08:58,838 転送? そんなことができるのか? 125 00:08:58,838 --> 00:09:00,940 フフッ…。 126 00:09:00,940 --> 00:09:04,444 あっ ちょうど 送られてきていますね。 127 00:09:04,444 --> 00:09:06,446 あっ? 128 00:09:09,616 --> 00:09:12,952 ⦅あっ 部屋にモンスターがいるが。 129 00:09:12,952 --> 00:09:15,789 あぁ それは事務用のスライムなので➡ 130 00:09:15,789 --> 00:09:19,626 必要なんです。 じむ…?⦆ 131 00:09:19,626 --> 00:09:22,295 (ベル)2体が 対になっているスライムで➡ 132 00:09:22,295 --> 00:09:26,633 紙を食べさせると反対のスライムが 同じものを吐き出すんです。 133 00:09:26,633 --> 00:09:29,636 (クレイ)なるほど。 134 00:09:29,636 --> 00:09:35,141 《拡張バッグの修理か…。 ここまで壊れるものなんだな。 135 00:09:35,141 --> 00:09:39,813 確かに 配給を受けるときに 盗難の可能性は考えたが➡ 136 00:09:39,813 --> 00:09:42,816 個別のマーカー…。 137 00:09:42,816 --> 00:09:45,485 待てよ そうだとすれば➡ 138 00:09:45,485 --> 00:09:47,487 バッグをたどって父のことも…。 139 00:09:47,487 --> 00:09:52,826 いや 父は きっと10階に到達して ベルと戦ったはずだ。 140 00:09:52,826 --> 00:09:58,832 その結果は 私が10階を経て ベルに聞かなければ… 父に》 141 00:09:58,832 --> 00:10:01,668 ⦅ブランス:はっ? 仕事関係で➡ 142 00:10:01,668 --> 00:10:05,338 こっそり教えてもらった? ダッサー⦆ 143 00:10:05,338 --> 00:10:09,008 《んんっ… バカにされる!》 144 00:10:09,008 --> 00:10:11,845 あっ? どうかしましたか? あっ。 145 00:10:11,845 --> 00:10:14,180 いや なんでもない。 146 00:10:14,180 --> 00:10:17,350 自分の未熟さを 痛感していただけだ。 147 00:10:17,350 --> 00:10:22,355 えっ!? 未熟? それで 今日は何をするんだ? 148 00:10:22,355 --> 00:10:26,159 あっ はい そうですね じゃあ…。 149 00:10:28,695 --> 00:10:32,198 (ベル)ランガドさんのバッグの修理を 手伝っていただけますか? 150 00:10:34,200 --> 00:10:37,036 やはり すごいな。 (ランガド)んっ…。 151 00:10:37,036 --> 00:10:41,875 俺的には そのバラす手際のほうが恐ろしい。 152 00:10:41,875 --> 00:10:45,211 何事も 壊すのは簡単なものだ。 153 00:10:45,211 --> 00:10:49,048 (ランガド)もっともらしいことを 言えば 納得すると思うなよ。 154 00:10:49,048 --> 00:10:51,551 よし あとは➡ 155 00:10:51,551 --> 00:10:55,555 俺が組み直すだけだ ご苦労さん。 うん。 156 00:10:55,555 --> 00:10:59,993 あぁそうだ。 ついでに 探索用の武器を置いていけ。 157 00:10:59,993 --> 00:11:03,163 武器を? 手入れしておいてやる。 158 00:11:03,163 --> 00:11:08,001 ダンジョン産を使ってるんだろ? 俺がいちばん向いてる。 159 00:11:08,001 --> 00:11:11,838 魔法付与された武器は 手入れがいらないと聞いている。 160 00:11:11,838 --> 00:11:14,507 フン 笑えん俗説だ。 161 00:11:14,507 --> 00:11:17,677 あとはお前さんに合わせた 調整をする。 162 00:11:17,677 --> 00:11:19,679 武器を合わせるな➡ 163 00:11:19,679 --> 00:11:23,183 武器を生かすようになれ と教わっている。 164 00:11:23,183 --> 00:11:28,021 ウーン いい教えだな だが使う者の理論だ。 165 00:11:28,021 --> 00:11:32,025 道具も使う者も ともに高め合うべきだ。 166 00:11:32,025 --> 00:11:36,529 ありがたいが 私だけ そんな扱いを受けるのは…。 167 00:11:36,529 --> 00:11:39,532 最近の嬢ちゃんは ご機嫌だ。 168 00:11:39,532 --> 00:11:43,870 なぜか? 仲間ができたからだ。 あっ。 169 00:11:43,870 --> 00:11:48,374 俺からすれば身内だ。 ひいきして何が悪い。 170 00:11:48,374 --> 00:11:53,046 《父… 以外の…》 171 00:11:53,046 --> 00:11:55,548 ありがとう。 172 00:12:10,330 --> 00:12:13,499 調整できない? はい。 173 00:12:13,499 --> 00:12:18,671 正確には調整の必要がないんです。 必要が… ない? 174 00:12:18,671 --> 00:12:23,176 種明かしになってしまいますが 聞きますか? 175 00:12:23,176 --> 00:12:26,179 む… それは…。 176 00:12:26,179 --> 00:12:30,383 ⦅道具も使う者も ともに高め合うべきだ⦆ 177 00:12:32,518 --> 00:12:35,855 教えてくれ。 わかりました。 178 00:12:35,855 --> 00:12:40,526 この短剣は クレイさんを 持ち主として認めていないため➡ 179 00:12:40,526 --> 00:12:43,863 本来の力が 発揮されていないんです。 180 00:12:43,863 --> 00:12:47,033 あっ… 生きているということか? 181 00:12:47,033 --> 00:12:51,871 私は クレイという。 お前は? あっ すみません。 182 00:12:51,871 --> 00:12:54,540 そういう意味ではなくてですね…。 あっ。 183 00:12:54,540 --> 00:12:58,544 この武器本来の性能が 封じられているんです。 184 00:12:58,544 --> 00:13:02,548 失礼ですが クレイさんは これをどちらから? 185 00:13:05,652 --> 00:13:07,854 ⦅ただい… ま…。 186 00:13:12,992 --> 00:13:15,995 《ブランス:「よくここまで強くなった。 187 00:13:15,995 --> 00:13:18,331 あとは1人で精進しろ。 188 00:13:18,331 --> 00:13:21,167 手持ちで いちばんいいやつを置いておく。 189 00:13:21,167 --> 00:13:23,503 使ってやってくれ」》⦆ 190 00:13:23,503 --> 00:13:27,840 父からの… 頂き物だ。 191 00:13:27,840 --> 00:13:29,842 そうでしたか。 192 00:13:29,842 --> 00:13:35,181 この短剣は ダンジョンの地下10階で 入手されたものです。 あっ。 193 00:13:35,181 --> 00:13:38,851 (ベル)現状10階は このダンジョンの最深層で➡ 194 00:13:38,851 --> 00:13:42,355 モンスターも最上位の方に 担当いただいています。 195 00:13:42,355 --> 00:13:44,357 宝も同じでして➡ 196 00:13:44,357 --> 00:13:47,527 国宝か それ以上の品ばかりになります。 197 00:13:47,527 --> 00:13:51,197 《国宝!?》 それでですね。 198 00:13:51,197 --> 00:13:55,034 誰にでも扱えてしまうと 面倒なことになるので➡ 199 00:13:55,034 --> 00:13:58,371 性能に制限をかけているんです。 200 00:13:58,371 --> 00:14:02,975 具体的には 10階に 到達した方しか扱えません。 201 00:14:02,975 --> 00:14:06,979 それ以外の方が使うと 本来の力ではなく➡ 202 00:14:06,979 --> 00:14:09,482 ついでに付与された 強化部分だけが➡ 203 00:14:09,482 --> 00:14:11,651 発揮される形になってます。 204 00:14:11,651 --> 00:14:14,654 ついでの強化だけ…。 はい。 205 00:14:14,654 --> 00:14:19,158 6階から7階相当の 性能になるかと思います。 206 00:14:19,158 --> 00:14:21,160 《十分では…。 207 00:14:21,160 --> 00:14:24,497 私が地下10階に 到達してないせいで➡ 208 00:14:24,497 --> 00:14:26,666 本来の力が出ていない。 209 00:14:26,666 --> 00:14:33,840 なんだ やはり父は 地下10階に到達していたんだ》 210 00:14:33,840 --> 00:14:35,842 それでですね➡ 211 00:14:35,842 --> 00:14:39,846 クレイさんが望むなら 制限を解除しようかと。 あっ。 212 00:14:39,846 --> 00:14:42,849 厚意はありがたいが 遠慮しよう。 213 00:14:42,849 --> 00:14:46,018 私が自分で達成しなくては 情けない。 214 00:14:46,018 --> 00:14:49,188 フフ… そう言うと思いました。 215 00:14:49,188 --> 00:14:53,192 では今日は モンスター宿舎をご案内しましょう。 216 00:14:53,192 --> 00:14:55,194 モンスター宿舎? 217 00:14:59,699 --> 00:15:02,635 広いな…。 そうですね。 218 00:15:02,635 --> 00:15:04,804 大柄な方も たまにいますから。 219 00:15:04,804 --> 00:15:07,640 この広さが必要だとすると➡ 220 00:15:07,640 --> 00:15:10,309 ダンジョン側の通路は 通れないんじゃないのか? 221 00:15:10,309 --> 00:15:12,311 そういう方には➡ 222 00:15:12,311 --> 00:15:16,482 専用の部屋を用意する 形になりますね。 自在だな。 223 00:15:16,482 --> 00:15:19,652 こちらには 鍛錬用の闘技場もあるんですよ。 224 00:15:19,652 --> 00:15:22,155 興味ありますよね? 225 00:15:22,155 --> 00:15:24,157 あ… そうだな。 226 00:15:26,659 --> 00:15:28,661 んっ? 227 00:15:28,661 --> 00:15:32,665 (ベル)ここが共用ロビーになります。 228 00:15:32,665 --> 00:15:34,834 《クレイ:なるほど…。 229 00:15:34,834 --> 00:15:38,538 探索中に 会ったことある者が結構いるな》 230 00:15:41,841 --> 00:15:43,843 あっ…。 231 00:15:48,681 --> 00:15:50,683 え~ 皆さん。 232 00:15:54,020 --> 00:15:57,523 しばらく こちら側をお手伝い していただくことになった➡ 233 00:15:57,523 --> 00:15:59,525 クレイさんです。 234 00:15:59,525 --> 00:16:04,130 今後 ここで会うこともあると 思うので 仲よくしてください。 235 00:16:04,130 --> 00:16:08,334 クレイさん 何かありますか? あ 挨拶か? 236 00:16:10,636 --> 00:16:12,638 探索者のクレイだ。 237 00:16:12,638 --> 00:16:16,142 訳あって ここで 働かせてもらうことになった。 238 00:16:16,142 --> 00:16:19,145 ここにいる間は 同業者の若輩として➡ 239 00:16:19,145 --> 00:16:21,814 いろいろ 教えていただけると うれしい。 240 00:16:21,814 --> 00:16:23,816 よろしく頼む。 241 00:16:29,655 --> 00:16:32,992 な~んだ同業か! あっ。 242 00:16:32,992 --> 00:16:36,162 お仲間かよ~。 あっ…。 243 00:16:36,162 --> 00:16:39,665 (ビンキー)ねぇねぇ あなたって風切りの娘でしょ? 244 00:16:39,665 --> 00:16:41,667 《あっ!? 風切り!?》 245 00:16:41,667 --> 00:16:43,669 ちょ すみません! 246 00:16:43,669 --> 00:16:46,672 質問があると思いますが 今日はとりあえず➡ 247 00:16:46,672 --> 00:16:50,343 顔見せということで お願いします! 248 00:16:50,343 --> 00:16:53,179 (クレイ)ずいぶんと積極的なんだな。 249 00:16:53,179 --> 00:16:55,514 ここは共有区域でして➡ 250 00:16:55,514 --> 00:16:58,851 交流を好む方が 多く住んでいるんです。 251 00:16:58,851 --> 00:17:00,786 なるほど。 252 00:17:00,786 --> 00:17:03,122 (ベル)他者と関わりたくない タイプの方には➡ 253 00:17:03,122 --> 00:17:05,124 別途 個室を作って➡ 254 00:17:05,124 --> 00:17:08,961 直接 現場に行けるように 転送陣を備えています。 255 00:17:08,961 --> 00:17:12,298 《クレイ:転送陣は 遺跡やダンジョンにしかない➡ 256 00:17:12,298 --> 00:17:16,135 失われた魔法技術だと 聞いていたのだが…。 257 00:17:16,135 --> 00:17:20,973 いや… ここはダンジョンなのだから 確かにそのとおりなの… か?》 258 00:17:20,973 --> 00:17:22,975 (ベル)着きました。 あっ。 259 00:17:22,975 --> 00:17:25,978 こちらが闘技場になります。 260 00:17:25,978 --> 00:17:30,483 (ベル)今は誰も使っていませんね。 見学はできますが➡ 261 00:17:30,483 --> 00:17:34,654 気が散らないように 中から外は 見えづらくなっています。 262 00:17:34,654 --> 00:17:39,492 結界があるので 外から中への干渉もできません。 263 00:17:39,492 --> 00:17:43,663 利用者は 入場室の水晶を利用して 入場します。 264 00:17:43,663 --> 00:17:47,833 ですので 水晶登録していない方は 利用できません。 265 00:17:47,833 --> 00:17:53,172 登録していない者もいるのか? アハハ… そうですね。 266 00:17:53,172 --> 00:17:57,510 比較的 命の軽い モンスターの方は… その…。 267 00:17:57,510 --> 00:18:00,613 命の… 軽い…。 268 00:18:00,613 --> 00:18:03,282 ⚟失礼 よろしいでしょうか? 269 00:18:03,282 --> 00:18:06,285 《クレイ:コイツは…》 270 00:18:06,285 --> 00:18:08,955 ヒョロ…。 ヒョロ? 271 00:18:08,955 --> 00:18:12,458 あ いや なんでもない。 何か用か? 272 00:18:12,458 --> 00:18:15,628 先ほどの顔見せを拝見しまして➡ 273 00:18:15,628 --> 00:18:19,465 本命の用件はこちらかと思い 参上したしだいです。 274 00:18:19,465 --> 00:18:21,467 なるほど。 275 00:18:21,467 --> 00:18:24,804 《ゴブリン? じゃないよな? 276 00:18:24,804 --> 00:18:28,307 こんな理知的なゴブリン いないよな?》 277 00:18:28,307 --> 00:18:32,645 失礼だが… ゴブリン… で合っているだろうか? 278 00:18:32,645 --> 00:18:37,650 あぁ… まずは名乗るべきでしたね 重ね重ね失礼。 279 00:18:37,650 --> 00:18:40,987 ハイゴブリンの シールドムルグといいます。 280 00:18:40,987 --> 00:18:45,825 同じく弟の バンデグとボンドグです。 281 00:18:45,825 --> 00:18:50,496 《ハイゴブリン… ゴブリンの 上位種といったところか? 282 00:18:50,496 --> 00:18:53,833 なるほど 知性が高いわけだ》 283 00:18:53,833 --> 00:18:56,669 (バンデグ)アンタ 強いな。 284 00:18:56,669 --> 00:18:59,839 俺の子 産んでくれないか? 285 00:18:59,839 --> 00:19:02,942 《知性…》 286 00:19:02,942 --> 00:19:06,779 コラ! 繁殖は制圧してからするのが 礼儀だろうが! 287 00:19:06,779 --> 00:19:08,781 ムゥ~。 288 00:19:08,781 --> 00:19:11,283 《そして 知らない礼儀が出てきた》 289 00:19:11,283 --> 00:19:13,285 そういうのは…。 290 00:19:13,285 --> 00:19:18,290 ここでは ご遠慮願いますね? (シールドムルグ)も もちろんですとも! 291 00:19:18,290 --> 00:19:22,795 それでですね 相談なのですが。 (クレイ)いいぞ。 あっ。 292 00:19:22,795 --> 00:19:27,967 もう一度 戦いたいんだろう? え えぇ。 よくわかりましたね。 293 00:19:27,967 --> 00:19:31,971 誰しも 力を出せずに負ければ 悔いが残る。 294 00:19:31,971 --> 00:19:33,973 それに➡ 295 00:19:33,973 --> 00:19:36,575 もう少し殺気を抑えたほうがいい。 296 00:19:38,644 --> 00:19:41,981 (シールドムルグ)痛み入ります。 お恥ずかしいかぎりですが➡ 297 00:19:41,981 --> 00:19:45,651 私があのザマで 弟たちも 納得できないものでして。 298 00:19:45,651 --> 00:19:48,154 (クレイ)だろうな。 299 00:19:48,154 --> 00:19:50,156 受けて立とう。 300 00:19:53,659 --> 00:19:57,329 (ベル)台座の水晶に触れて 「入室」と言えば➡ 301 00:19:57,329 --> 00:20:02,334 闘技場の中に 宝石に登録された 情報の複製が生成されます。 302 00:20:02,334 --> 00:20:05,671 同時に意識も そちらに転送… あっ! 303 00:20:05,671 --> 00:20:10,342 《ベル:これは わかっていない顔》 304 00:20:10,342 --> 00:20:14,346 水晶に触れて 「入室」と言えば➡ 305 00:20:14,346 --> 00:20:17,683 中に入れます。 わかった。 306 00:20:17,683 --> 00:20:23,022 退出時は 「退出」と念じれば すぐに出られます。 307 00:20:23,022 --> 00:20:25,524 入室。 308 00:20:32,531 --> 00:20:36,202 以前とは装備が違うようですが。 309 00:20:36,202 --> 00:20:40,039 あ… そういえばそうだな。 (シールドムルグ)出直しますか? 310 00:20:40,039 --> 00:20:43,709 いや 得物は いちばんのお気に入りだ。 311 00:20:43,709 --> 00:20:47,546 あと 先に補助魔法も かけてもらってかまわんぞ。 312 00:20:47,546 --> 00:20:51,550 (シールドムルグ)手加減… ですか? まさか。 313 00:20:51,550 --> 00:20:53,552 罠も増援もない➡ 314 00:20:53,552 --> 00:20:55,888 目の前の相手だけに 集中できるなんて➡ 315 00:20:55,888 --> 00:20:59,225 私が有利すぎるからだ。 316 00:20:59,225 --> 00:21:01,160 (3人)あっ…。 317 00:21:01,160 --> 00:21:03,829 では お言葉に甘えて。 318 00:21:03,829 --> 00:21:06,332 (呪文) 319 00:21:06,332 --> 00:21:09,502 ギギ! 320 00:21:09,502 --> 00:21:12,338 ギギ! (2人)グギ! 321 00:21:12,338 --> 00:21:14,340 《今のは会話なのか?》 322 00:21:14,340 --> 00:21:16,342 (2人)グォーッ! 《速い。 323 00:21:16,342 --> 00:21:18,344 上下を塞ぐ連携も。 324 00:21:18,344 --> 00:21:20,846 ここで私が下がったところに…。 325 00:21:20,846 --> 00:21:23,015 魔法。 326 00:21:23,015 --> 00:21:26,685 「氷狼の牙」より洗練されているな。 327 00:21:26,685 --> 00:21:29,688 だが 速さを意識しすぎて➡ 328 00:21:29,688 --> 00:21:32,024 威力がお粗末だ》 329 00:21:32,024 --> 00:21:35,528 ヒッ! ギギッ。 ウガ…。 330 00:21:35,528 --> 00:21:37,530 ウォーッ! 331 00:21:40,366 --> 00:21:42,368 ウゴ…。 332 00:21:44,370 --> 00:21:46,672 ガッ…。 333 00:21:49,375 --> 00:21:51,377 さて…。 334 00:21:51,377 --> 00:21:53,712 降参か… 続けるか➡ 335 00:21:53,712 --> 00:21:56,048 どちらでもいいぞ。 336 00:21:56,048 --> 00:22:00,352 素手は苦しめるから あまり好きではないんだが。 337 00:22:02,321 --> 00:22:04,990 ウゥ~。 338 00:22:04,990 --> 00:22:08,594 んっ… あぁ 退出か。 339 00:22:13,332 --> 00:22:16,502 《宝石への変化と違って 静かなものだな。 340 00:22:16,502 --> 00:22:18,504 さて 私も…》 341 00:22:18,504 --> 00:22:20,506 あっ!?