1 00:00:04,338 --> 00:00:06,340 (ベル)クレイさん。 2 00:00:06,340 --> 00:00:10,010 (クレイ)んっ? パンと干し肉ばかり食べてません? 3 00:00:10,010 --> 00:00:12,679 そうだが… どうした? 4 00:00:12,679 --> 00:00:15,349 (ベル)クレイさんのために 用意した野菜が➡ 5 00:00:15,349 --> 00:00:18,185 一向に減らないので つい。 6 00:00:18,185 --> 00:00:21,355 私のために? ベルは食べないのか? 7 00:00:21,355 --> 00:00:27,694 新鮮なものは たまにかじりますが 調理が必要だと食べないですね。 8 00:00:27,694 --> 00:00:31,031 《調理設備の存在意義は…?》 9 00:00:31,031 --> 00:00:36,370 私は探索中の食事は 肉と水で済ませろ と教わった。 10 00:00:36,370 --> 00:00:39,539 えっと…? そうだな。 11 00:00:39,539 --> 00:00:44,044 今は探索中ではないし いろいろ食べるのも悪くないな。 12 00:00:49,383 --> 00:00:52,386 えっ? お料理できるんですか? 13 00:00:52,386 --> 00:00:57,057 料理ではないな。 焼くか煮るだけだ。 14 00:00:57,057 --> 00:00:59,893 えっ? んっ どうした? 15 00:00:59,893 --> 00:01:03,163 下の戸棚に包丁ありますよ。 16 00:01:03,163 --> 00:01:06,667 刃物は使い慣れた物のほうが いいだろう? 17 00:01:06,667 --> 00:01:09,836 《包丁に慣れるという発想は…》 18 00:01:09,836 --> 00:01:18,345 ♬~ 19 00:01:18,345 --> 00:01:22,182 あとは煮えるのを待つだけだ。 しばらく休憩だな。 20 00:01:22,182 --> 00:01:25,852 あ… あの 味付けは そのあとに? 21 00:01:25,852 --> 00:01:30,190 味付け? えっと 調味料などで その…。 22 00:01:30,190 --> 00:01:34,695 あぁ そういうのは プロの料理人の仕事だろう。 23 00:01:34,695 --> 00:01:37,197 素人が手を出すべきではない! 24 00:01:37,197 --> 00:01:40,100 《え… えぇ…?》 25 00:03:17,164 --> 00:03:22,669 ⦅ブランス:いいか 料理というのは 倒せばいい戦闘とは違う。 26 00:03:22,669 --> 00:03:25,005 解体を失敗すれば死ぬ。 27 00:03:25,005 --> 00:03:28,175 調味料や薬味などを 間違えても死ぬ。 28 00:03:28,175 --> 00:03:32,179 危険極まりない技術だ。 安易に考えるな。 29 00:03:32,179 --> 00:03:35,348 (ブランス)必要ならプロに任せろ⦆ 30 00:03:35,348 --> 00:03:39,186 と 父に教わった。 《どうして…》 31 00:03:39,186 --> 00:03:45,859 私自身 塩での料理を 試したことがある。 この程度だ。 32 00:03:45,859 --> 00:03:48,695 たったこのサイズの塩を 入れただけなのに➡ 33 00:03:48,695 --> 00:03:50,697 野菜を煮たものが➡ 34 00:03:50,697 --> 00:03:53,033 恐ろしいほどに 塩辛い汁に変化した。 35 00:03:53,033 --> 00:03:56,203 素人は 料理に 手を出すべきではないんだ。 36 00:03:56,203 --> 00:03:58,205 な… なるほど…。 37 00:03:58,205 --> 00:04:00,140 (ランガド)非常識か! ほわっ! 38 00:04:00,140 --> 00:04:02,809 (クレイ)あっ ランガドさん。 39 00:04:02,809 --> 00:04:06,813 どういうことだ? (ランガド)お前さん 強さは一流だが➡ 40 00:04:06,813 --> 00:04:11,818 それ以外は とんと無知なんだな。 否定はしないが。 41 00:04:11,818 --> 00:04:16,490 いいか 塩ってのは 削って少しずつ使うもんだ。 42 00:04:16,490 --> 00:04:20,327 塊を一度に使うもんじゃない。 死ぬぞ。 43 00:04:20,327 --> 00:04:22,996 なるほど… そうだったのか。 44 00:04:22,996 --> 00:04:29,002 ランガドさん 何かご用で? おう 水が切れてな 取りにきた。 45 00:04:29,002 --> 00:04:31,171 あぁ それなら私が。 46 00:04:31,171 --> 00:04:33,840 あっ 違いますクレイさん。 んっ? 47 00:04:33,840 --> 00:04:37,644 ドワーフ族が言う水は お酒のことです。 48 00:04:39,846 --> 00:04:42,682 (クレイ)普通の水はなんというんだ? 49 00:04:42,682 --> 00:04:45,352 (ランガド)未満だ。 (クレイ)みまん。 50 00:04:45,352 --> 00:04:49,856 命の水になれない 水未満ということだ。 51 00:04:49,856 --> 00:04:52,359 なるほど… わかっ…。 52 00:04:52,359 --> 00:04:54,361 《いや わからん》 53 00:04:54,361 --> 00:04:58,198 で 何してる。 野菜の消費がないという話だ。 54 00:04:58,198 --> 00:05:00,967 ランガドさんは野菜を食べないのか? 55 00:05:00,967 --> 00:05:05,472 野菜? ハッパを食う文化は 人間族のもんだろう? 56 00:05:05,472 --> 00:05:08,642 水と肉があれば 普通は足りるもんだ。 57 00:05:08,642 --> 00:05:10,644 そうなのか? 58 00:05:10,644 --> 00:05:13,647 《いや 人間族でも それでいけるのでは? 59 00:05:13,647 --> 00:05:16,817 酒は消毒に使うことも あるわけだし…》 60 00:05:16,817 --> 00:05:20,520 種族特性です。 まねをしたらだめですよ。 61 00:05:22,489 --> 00:05:24,491 あっ煮えた。 62 00:05:24,491 --> 00:05:27,827 せっかくだ 2人も食べてみるか? 63 00:05:27,827 --> 00:05:29,829 (2人)あっ…。 64 00:05:36,837 --> 00:05:39,539 うん… 普通だな。 65 00:05:43,343 --> 00:05:50,183 ハッパの苦みと… 味が出ているな。 野菜の… 繊維が感じられます。 66 00:05:50,183 --> 00:05:53,520 そうか。 食べられるならよかった。 67 00:05:53,520 --> 00:05:56,189 いや 正直に言うぞ。 68 00:05:56,189 --> 00:05:58,191 まずい! 69 00:05:58,191 --> 00:06:02,295 あぁ 私もそう思う。 わかってるのか。 70 00:06:02,295 --> 00:06:05,632 まずいということは 食べ物だということだ。 71 00:06:05,632 --> 00:06:09,135 食べられるものになっているなら 十分だろう。 72 00:06:09,135 --> 00:06:11,638 《2人:志が低い!》 73 00:06:11,638 --> 00:06:15,141 ハァ… これじゃあ話が進まんな。 74 00:06:15,141 --> 00:06:18,311 いっそ誰かに教わったらどうだ? 75 00:06:18,311 --> 00:06:20,814 誰かに… ですか。 76 00:06:25,318 --> 00:06:29,489 フーリンさん よろしくお願いします! よろしく頼む。 77 00:06:29,489 --> 00:06:33,159 (フーリン)初めてのダンジョン入りが こんな形になるとは➡ 78 00:06:33,159 --> 00:06:36,496 想像もしませんでした。 す すみません。 79 00:06:36,496 --> 00:06:38,498 いいんですよ。 80 00:06:38,498 --> 00:06:42,102 ダンジョンの居住区というのに 興味はありましたし。 81 00:06:44,671 --> 00:06:48,008 (フーリン)こんな簡単に 火が扱える設備があるなんて➡ 82 00:06:48,008 --> 00:06:51,177 すごいですね。 あっ 使い方…。 83 00:06:51,177 --> 00:06:56,182 この程度なら見ればなんとか。 うちにも欲しいぐらいですが➡ 84 00:06:56,182 --> 00:07:00,287 これを可能にしているのは ダンジョンの魔力ですよね? 85 00:07:00,287 --> 00:07:03,790 そうですね。 残念です。 86 00:07:03,790 --> 00:07:06,126 (フーリン)では まず野菜を炒めて。 あっ。 87 00:07:06,126 --> 00:07:09,129 塩で味を調えるあたりを 覚えましょうか。 88 00:07:11,131 --> 00:07:14,134 いためる料理というのは 確かに知っているが➡ 89 00:07:14,134 --> 00:07:18,972 私には加減がわからない。 こんなところで習えるとは。 90 00:07:18,972 --> 00:07:23,643 痛めつけるのではなく 炒めるは 「焼く」ことですよ。 91 00:07:23,643 --> 00:07:32,819 ♬~ 92 00:07:32,819 --> 00:07:36,323 (フーリン)出来ました。 93 00:07:36,323 --> 00:07:38,325 あ~む。 94 00:07:40,327 --> 00:07:42,495 んっ…。 おいしい! 95 00:07:42,495 --> 00:07:44,998 一品では寂しいですね。 96 00:07:44,998 --> 00:07:48,668 他にも簡単なものを作りますか。 いいですね! 97 00:07:48,668 --> 00:07:52,005 では 奥で材料を見てきますね。 98 00:07:52,005 --> 00:07:56,676 (クレイ)食べる部分と捨てる部分が あるというのは知見だった。 99 00:07:56,676 --> 00:08:01,948 (ベル)ですね。 ニンジンの皮なんて 見た目わかりませんでした。 100 00:08:01,948 --> 00:08:04,951 私もだ。 あっ フーリンさん➡ 101 00:08:04,951 --> 00:08:06,953 使えそうな物は…。 102 00:08:06,953 --> 00:08:10,623 これ… ドラゴンのお肉ですよね? 103 00:08:10,623 --> 00:08:14,127 あっ はい。 以前 提供いただいて。 104 00:08:14,127 --> 00:08:18,798 最高級食材ですよ! 美食家が大金を出すような。 105 00:08:18,798 --> 00:08:22,969 おいしいんですか? それは もちろんですが…。 106 00:08:22,969 --> 00:08:26,139 わぁ! じゃあ食べちゃいましょう! 107 00:08:26,139 --> 00:08:29,843 私程度が調理して 大丈夫なのですか? 108 00:08:32,979 --> 00:08:36,483 今ここにいるメンツでは最適だが…。 109 00:08:36,483 --> 00:08:39,652 わかった 私が挑戦してみよう。 110 00:08:39,652 --> 00:08:43,490 覚悟を決めました。 最善を尽くします。 111 00:08:43,490 --> 00:08:52,665 ♬~ 112 00:08:52,665 --> 00:08:54,667 (2人)あっ…。 113 00:08:59,839 --> 00:09:01,775 (2人)わぁ~。 114 00:09:01,775 --> 00:09:03,777 はむ…。 115 00:09:07,781 --> 00:09:10,450 (3人)わぁ~。 116 00:09:10,450 --> 00:09:12,452 おいしい。 117 00:09:12,452 --> 00:09:16,122 なんですかこれ! 口の中で じゅわって! 118 00:09:16,122 --> 00:09:18,124 素材のおかげですよ。 119 00:09:18,124 --> 00:09:20,794 このぐらいなら すぐに作れるようになります。 120 00:09:20,794 --> 00:09:23,963 そうなのか? 121 00:09:23,963 --> 00:09:29,135 《クレイ:父は… 間違っていた… のか?》 122 00:09:29,135 --> 00:09:33,306 お忙しいところ 本日は どうもありがとうございました! 123 00:09:33,306 --> 00:09:36,476 基本を覚えれば あとはいろいろ試すだけです。 124 00:09:36,476 --> 00:09:40,480 頑張ってください。 あぁ ありがとう。 125 00:09:40,480 --> 00:09:42,649 フーリンさん。 んっ? 126 00:09:42,649 --> 00:09:45,985 これ レンヒリンジさんと 召し上がってください。 127 00:09:45,985 --> 00:09:47,987 ドラゴンのお肉。 128 00:09:47,987 --> 00:09:52,659 あぁ… いいのですか? はい お礼にぜひ! 129 00:09:52,659 --> 00:09:55,662 ありがとうございます! 130 00:09:55,662 --> 00:09:57,664 きっと喜びます! 131 00:09:57,664 --> 00:10:01,167 料理も一流なんですよ マスター。 えっ? 132 00:10:01,167 --> 00:10:03,837 私も教えていただいたんです。 133 00:10:03,837 --> 00:10:05,839 そうだったのか。 134 00:10:05,839 --> 00:10:10,343 やっぱり渡すのをやめましょう ここで作っていただ…。 135 00:10:10,343 --> 00:10:13,847 ムグ~! 持っていってくれ 仕事も忙しいだろう。 136 00:10:13,847 --> 00:10:16,850 あっ はい 助かります。 137 00:10:19,352 --> 00:10:23,356 《今日 教わった料理 知らないことばかりだったが➡ 138 00:10:23,356 --> 00:10:26,359 思っていたよりも 身近な技術だった。 139 00:10:26,359 --> 00:10:31,698 他にも私の先入観で 見落としていることがあるのでは。 140 00:10:31,698 --> 00:10:35,702 あのドラゴン レイルモンドと戦ったときのように…。 141 00:10:35,702 --> 00:10:38,872 何か… 学んだ…。 142 00:10:38,872 --> 00:10:42,876 ドラゴン… 肉…》 143 00:10:45,378 --> 00:10:48,081 おいしかったな…。 144 00:10:57,724 --> 00:10:59,726 (ランガド)先に言っておくが➡ 145 00:10:59,726 --> 00:11:03,830 もともとの手入れがよくて ほとんど することがなかった。 146 00:11:03,830 --> 00:11:06,666 預かっておきながら すまんな。 フム。 147 00:11:06,666 --> 00:11:11,871 持ち手だけ雑だったから 直しておいた。 それくらいだ。 148 00:11:18,678 --> 00:11:21,848 いいな しっくりくる… さすがだ。 149 00:11:21,848 --> 00:11:26,186 お おう! そんなにクルクル回すもんなのか? 150 00:11:26,186 --> 00:11:29,188 そうだな 私は使い分けている。 151 00:11:29,188 --> 00:11:31,357 突くなら…。 152 00:11:31,357 --> 00:11:34,861 こっちのほうが向いているし 距離も稼げる。 153 00:11:34,861 --> 00:11:38,531 様子見に向いているな。 投げる場合もそうだ。 154 00:11:38,531 --> 00:11:40,533 逆に…。 155 00:11:40,533 --> 00:11:43,036 こっちは力を込めやすい。 156 00:11:43,036 --> 00:11:46,539 斬るというよりも 腕に固定する感じだな。 157 00:11:46,539 --> 00:11:49,208 両手を使えば更に安定する。 158 00:11:49,208 --> 00:11:53,046 懐に入り込む場合などは➡ 159 00:11:53,046 --> 00:11:57,884 このほうが扱いがいい。 二刀を使う場合も干渉しづらい。 160 00:11:57,884 --> 00:12:00,653 持ち方で 動きが読まれやすいから➡ 161 00:12:00,653 --> 00:12:04,324 ある程度 頻繁に持ち替えて 惑わせる必要もある。 162 00:12:04,324 --> 00:12:06,993 即座にできるように修練も必要だ。 163 00:12:06,993 --> 00:12:09,996 《いつになく じょう舌に…。 164 00:12:09,996 --> 00:12:15,001 しかし 投げるのは想定していたが 持ち替えか…。 165 00:12:15,001 --> 00:12:18,004 ということは…》 ありがとう。 んっ。 166 00:12:18,004 --> 00:12:20,506 違和感なく使えそうだ。 167 00:12:20,506 --> 00:12:24,344 私にはできない調整だ。 そうか…。 168 00:12:24,344 --> 00:12:29,649 おっと 忘れるところだった。 もう一つだ。 んっ? 169 00:12:31,684 --> 00:12:35,188 女性用の防具? ベルの衣装か? 170 00:12:35,188 --> 00:12:39,525 違う。 クレイ お前さん用だ。 わたし用? 171 00:12:39,525 --> 00:12:43,529 自分の防具は持っているが…。 あぁ 知ってる。 172 00:12:43,529 --> 00:12:46,366 市販のショボイ物だ。 ショボ…。 173 00:12:46,366 --> 00:12:48,701 理由もわかってる。 174 00:12:48,701 --> 00:12:53,539 ダンジョン産の女性用防具は 露出度が高いからだろう。 175 00:12:53,539 --> 00:12:56,376 あぁ… なんだ…。 176 00:12:56,376 --> 00:12:59,879 好みというのは 人の数だけあるものだ。 177 00:12:59,879 --> 00:13:02,982 合わないというのも 珍しいことではない。 178 00:13:02,982 --> 00:13:07,320 気持ちだけ受け取っておこう。 《遠回しに遠慮を…》 179 00:13:07,320 --> 00:13:11,324 その辺に関しては 他人のせいにするようなんだが➡ 180 00:13:11,324 --> 00:13:14,661 露出度が高い 女性用防具を作っていたのは➡ 181 00:13:14,661 --> 00:13:17,830 先代のころだ。 先代のころ? 182 00:13:17,830 --> 00:13:21,167 俺がここで働き始めたころにな。 183 00:13:21,167 --> 00:13:24,837 ⦅女物? 体型だけ合わせりゃいいだろ? 184 00:13:24,837 --> 00:13:29,509 (先代)違う。 女性向けは 肌の露出があってこそだ。 185 00:13:29,509 --> 00:13:33,346 (ランガド)露出? そう 露出!⦆ 186 00:13:33,346 --> 00:13:37,517 (ランガド)今思えば あれは ただのアイツの趣味だな。 187 00:13:37,517 --> 00:13:41,521 《なんだろう この わき上がる殺意は》 188 00:13:41,521 --> 00:13:45,024 そんなわけでな 今 このダンジョンで➡ 189 00:13:45,024 --> 00:13:47,360 女性探索者向けの 防具というのは➡ 190 00:13:47,360 --> 00:13:49,362 まだ ろくな物がない。 191 00:13:49,362 --> 00:13:53,199 お前さんの防具がショボいのも こっちの責任がでかい。 192 00:13:53,199 --> 00:13:55,201 わびと思ってくれ。 193 00:13:55,201 --> 00:14:00,139 それはわかったが やはり私だけ 優遇されるというのは… 194 00:14:00,139 --> 00:14:05,144 まともな装備が得られる階層で 活動している女性探索者なんざ➡ 195 00:14:05,144 --> 00:14:10,483 お前さんぐらいだ。 遠慮すんな。 そ… そうなのか。 196 00:14:10,483 --> 00:14:14,487 そういえばベルは 防具を作ってないのか? ウッ。 197 00:14:14,487 --> 00:14:16,489 言っておく。 198 00:14:16,489 --> 00:14:19,659 嬢ちゃんのセンスは… 「悪い」。 199 00:14:19,659 --> 00:14:23,062 (クレイ)あ… とりあえず着てみよう。 (ランガド)おう。 200 00:14:24,997 --> 00:14:28,334 (ランガド)手足の甲は金属じゃないが。 201 00:14:28,334 --> 00:14:32,338 問題ない。 それに 見た目よりも動きやすいな。 202 00:14:32,338 --> 00:14:34,340 肌も出ない。 203 00:14:34,340 --> 00:14:37,176 モンスターの素材で作ってあるからな。 204 00:14:37,176 --> 00:14:39,178 おっ!? (クレイのジャンプ音) 205 00:14:39,178 --> 00:14:43,015 柔軟性のわりに耐久性もあるぞ。 206 00:14:43,015 --> 00:14:45,184 なるほど…。 207 00:14:45,184 --> 00:14:49,856 ありがたく使わせていただこう。 感謝する。 208 00:14:49,856 --> 00:14:53,192 おう。 209 00:14:53,192 --> 00:14:55,361 (ベル)わぁ~。 210 00:14:55,361 --> 00:14:59,031 新しい服装ですね! 似合ってます! 211 00:14:59,031 --> 00:15:01,634 ありがとう ランガドさんにいただいた。 212 00:15:01,634 --> 00:15:03,636 ん~っ…。 213 00:15:03,636 --> 00:15:08,307 クレイさん 今日はお休みですよね? 見せにきてくださったんですか? 214 00:15:08,307 --> 00:15:11,978 いや 別件なんだが。 別件。 215 00:15:11,978 --> 00:15:16,983 預けていた武器も戻ってきたから 探索を再開したいと思う。 216 00:15:16,983 --> 00:15:21,320 探索… ダンジョンのですか? ああ。 217 00:15:21,320 --> 00:15:23,990 規約には 情報の漏えいさえなければ➡ 218 00:15:23,990 --> 00:15:25,992 休日の行動は自由とあった。 219 00:15:25,992 --> 00:15:30,163 ダンジョン探索も問題ないだろう? そうですね。 220 00:15:30,163 --> 00:15:33,100 時間さえ守っていただければ…。 それで➡ 221 00:15:33,100 --> 00:15:40,506 水晶の登録… 命の保証をしたまま というわけにはいかないだろう? 222 00:15:40,506 --> 00:15:44,844 えっ? だめでしたか? 《あれっ? だめじゃないのか?》 223 00:15:44,844 --> 00:15:46,846 いや だめだろう。 224 00:15:46,846 --> 00:15:49,849 それはつまり 死んでも問題ないという➡ 225 00:15:49,849 --> 00:15:52,185 ダンジョンを探索する リスク自体が…。 226 00:15:52,185 --> 00:15:56,355 水晶登録があっても 死ぬという感覚はあるんです。 227 00:15:56,355 --> 00:16:01,294 それでも足りないようでしたら… そうですね…。 228 00:16:01,294 --> 00:16:03,796 複製が死んでしまった場合➡ 229 00:16:03,796 --> 00:16:06,799 ダンジョンの探索を禁止する というのはどうでしょう? 230 00:16:06,799 --> 00:16:10,470 探索を… 禁止。 231 00:16:10,470 --> 00:16:13,639 《子どものころから 父に鍛えられて➡ 232 00:16:13,639 --> 00:16:15,641 ダンジョンを探索して。 233 00:16:15,641 --> 00:16:20,646 私は探索者だ。 探索を禁止…》 234 00:16:20,646 --> 00:16:25,151 探索者でなくなったら 私は何になるんだ? 235 00:16:25,151 --> 00:16:27,153 《クレイさんでは…》 236 00:16:27,153 --> 00:16:31,490 なるほど それは確かに死んだも同然だな。 237 00:16:31,490 --> 00:16:33,826 わかった そうしよう。 238 00:16:33,826 --> 00:16:38,831 そのぐらいの罰則はあるべきだ。 《思ったよりも重く…》 239 00:16:47,340 --> 00:16:51,510 壁を抜ける… というのは 初めての体験だ。 240 00:16:51,510 --> 00:16:55,681 (ランガド)チビの補助が必要なうえに 設定された場所限定だ。 241 00:16:55,681 --> 00:16:57,683 じゃあ俺は行くが➡ 242 00:16:57,683 --> 00:17:01,120 戻るのは大丈夫なのか? あぁ。 243 00:17:01,120 --> 00:17:03,623 ベルから帰還スクロールをもらった。 244 00:17:03,623 --> 00:17:06,626 ならいい 油断するなよ。 245 00:17:06,626 --> 00:17:08,828 あぁ。 246 00:17:10,796 --> 00:17:12,798 さて…。 247 00:17:12,798 --> 00:17:15,301 ⦅巡回モンスターの担当を➡ 248 00:17:15,301 --> 00:17:18,638 以前と同じにするというのは 難しいので➡ 249 00:17:18,638 --> 00:17:22,308 9階階段から再開という 形になってしまいます。 250 00:17:22,308 --> 00:17:24,610 すみません⦆ 251 00:17:31,150 --> 00:17:33,152 《確かに…。 252 00:17:33,152 --> 00:17:38,491 ヒョロ… シールドムルグ兄弟の気配は 感じられない。 253 00:17:38,491 --> 00:17:43,162 何かがいる… というのはわかる。 だがなんだ? 254 00:17:43,162 --> 00:17:46,499 以前ほどの脅威は感じない。 255 00:17:46,499 --> 00:17:48,501 というか…》 256 00:17:48,501 --> 00:17:50,503 あっ。 257 00:17:50,503 --> 00:17:53,606 《炎の人型? 精霊系か?》 258 00:17:57,843 --> 00:18:00,846 《仲間を増やすやつか》 259 00:18:03,115 --> 00:18:06,118 《本体は様子見か? なら! 260 00:18:06,118 --> 00:18:08,321 先手をもらおう》 261 00:18:13,125 --> 00:18:15,127 《ここだ》 262 00:18:18,297 --> 00:18:21,467 どうだ? あっ…。 263 00:18:21,467 --> 00:18:24,971 《本体を倒すと 消えるタイプだったか。 264 00:18:24,971 --> 00:18:29,141 宝石もなし… ということは 死んだということか? 265 00:18:29,141 --> 00:18:33,145 いや そもそも 精霊系は生きているのか? 266 00:18:33,145 --> 00:18:35,147 よくわからないな…》 267 00:18:35,147 --> 00:18:37,149 あっ…。 (物音) 268 00:18:41,988 --> 00:18:47,660 《9階で初めての宝箱… 何が出るか?》 269 00:18:47,660 --> 00:18:49,662 やるか。 270 00:18:49,662 --> 00:18:53,666 《アントムルグのダンジョンで 最も多かった死亡理由。 271 00:18:53,666 --> 00:18:57,169 それは宝箱に仕掛けてある 罠によるものだ。 272 00:18:57,169 --> 00:19:00,272 宝箱の罠は大きく分けて2種類。 273 00:19:00,272 --> 00:19:03,442 ひとつは矢 爆発などの物理罠。 274 00:19:03,442 --> 00:19:05,778 もう一つは…。 275 00:19:05,778 --> 00:19:09,281 「チッ」という感触は魔法罠だ。 276 00:19:09,281 --> 00:19:14,286 魔法罠は種類が多く 炎や雷などの自然系➡ 277 00:19:14,286 --> 00:19:17,289 毒や麻痺など 能力低下系があるが➡ 278 00:19:17,289 --> 00:19:19,625 仕掛けは共通だ。 279 00:19:19,625 --> 00:19:23,462 こっちの場合は こうして… こう》 280 00:19:23,462 --> 00:19:25,798 よし! (解錠音) 281 00:19:25,798 --> 00:19:28,300 あっ。 282 00:19:28,300 --> 00:19:31,804 《残念… 外れ。 283 00:19:31,804 --> 00:19:34,974 地下5階から増える 大きな宝箱は➡ 284 00:19:34,974 --> 00:19:39,979 今まで入りきらなかった 大型の武具が出る。 つまり➡ 285 00:19:39,979 --> 00:19:44,483 短剣が欲しい私には 外れる率が高くなる。 286 00:19:44,483 --> 00:19:46,485 とはいえ➡ 287 00:19:46,485 --> 00:19:49,655 今回のように複数の小物が 入っている場合もあるため➡ 288 00:19:49,655 --> 00:19:51,657 期待がないわけではない》 289 00:19:53,659 --> 00:19:55,828 《さっきと似た気配…。 290 00:19:55,828 --> 00:20:01,333 精霊系? 今日は精霊系が 巡回している日ということか? 291 00:20:01,333 --> 00:20:07,006 いかん… 宝箱もそうだが 管理事情は考えるべきじゃない。 292 00:20:07,006 --> 00:20:09,675 今は探索者としての対処だ。 293 00:20:09,675 --> 00:20:15,181 精霊系のモンスターは感知能力が高い。 不意打ちは難しい》 294 00:20:15,181 --> 00:20:17,183 んっ。 295 00:20:22,188 --> 00:20:25,191 《精霊… 植物っぽい? 296 00:20:25,191 --> 00:20:27,193 コイツも人型》 297 00:20:29,195 --> 00:20:31,897 《精神系の… 何かの魔法!》 298 00:20:33,866 --> 00:20:36,535 《魔力を扱う練習のおかげか➡ 299 00:20:36,535 --> 00:20:38,637 魔法への反応も早くなれた》 300 00:20:42,708 --> 00:20:45,711 《以前なら 危なかったかもしれないな》 301 00:20:50,049 --> 00:20:52,051 《宝石? 302 00:20:52,051 --> 00:20:56,388 精霊系みたいな気配だったのに… 違ったのか? 303 00:20:56,388 --> 00:20:58,891 わからん…。 304 00:20:58,891 --> 00:21:01,994 鍛錬の成果は間違いなく出ている。 305 00:21:01,994 --> 00:21:04,330 魔力をまとわせた斬撃は➡ 306 00:21:04,330 --> 00:21:07,500 精霊系に対して 普通にダメージを与えている。 307 00:21:07,500 --> 00:21:13,172 とはいえ 使えば魔力を消費する。 残量の注意は必要だ。 308 00:21:13,172 --> 00:21:16,075 実戦でどれだけいけるか…》 309 00:21:22,348 --> 00:21:26,685 《コイツには魔力を使っても 効果がない感じだった。 310 00:21:26,685 --> 00:21:29,188 相手によるのか…。 311 00:21:29,188 --> 00:21:34,026 難しいな… 今の私では見て判断できない。 312 00:21:34,026 --> 00:21:38,197 まだ考える余地があるな。 そして➡ 313 00:21:38,197 --> 00:21:42,701 実戦では疲労の蓄積が 思った以上だな。 314 00:21:42,701 --> 00:21:47,706 しぜんに扱えるようになるには まだしばらく かかりそうだ。 315 00:21:47,706 --> 00:21:51,710 魔力を使って戦う… は 実用性が高い。 316 00:21:51,710 --> 00:21:55,214 それがわかっただけで収穫だ。 317 00:21:55,214 --> 00:21:58,551 無理はしない 万全を整える。 318 00:21:58,551 --> 00:22:03,489 そうすれば いざというとき 無理を通す力が出せる。 319 00:22:03,489 --> 00:22:06,992 それが… ダンジョン探索というもの》 320 00:22:10,663 --> 00:22:13,566 クレイさん おかえりなさい! 321 00:22:15,834 --> 00:22:17,836 《帰ったら…》 322 00:22:17,836 --> 00:22:21,006 フフッ。 《誰かがいる》 323 00:22:21,006 --> 00:22:24,343 あぁ…。 324 00:22:24,343 --> 00:22:26,645 ただいま。