1 00:00:08,675 --> 00:00:12,679 《フェン:あのスケルトンをイメージ…》 2 00:00:12,679 --> 00:00:14,681 (フェン)んっ…。 3 00:00:17,351 --> 00:00:19,353 クッ…。 4 00:00:22,356 --> 00:00:24,358 クッ…。 5 00:00:24,358 --> 00:00:27,194 《だめだ もっと速く…》 6 00:00:27,194 --> 00:00:29,196 (ラッタ)精が出るな~。 7 00:00:29,196 --> 00:00:33,867 どうよ いけそうな感じ? 正直 僕一人では無理だね。 8 00:00:33,867 --> 00:00:37,204 ラッタはどう思う? そうだなぁ…。 9 00:00:37,204 --> 00:00:39,206 (ラッタ)リッチではなく➡ 10 00:00:39,206 --> 00:00:42,542 あの俺らが苦戦したスケルトンが 司令塔じゃないかと➡ 11 00:00:42,542 --> 00:00:44,711 俺は考えている。 12 00:00:44,711 --> 00:00:47,547 確かに それはありそうだ。 13 00:00:47,547 --> 00:00:50,884 次はそのつもりで 作戦を立てようか。 おう。 14 00:00:50,884 --> 00:00:54,221 僕らは冒険者ギルド1位のパーティーだ。 15 00:00:54,221 --> 00:00:57,724 そろそろ7階も抜けないとね。 だな。 16 00:02:35,355 --> 00:02:37,357 (ベル)今日はですね➡ 17 00:02:37,357 --> 00:02:41,528 求人で集まった モンスターの方々の面接を行います。 18 00:02:41,528 --> 00:02:45,032 (クレイ)面接… 本当に雇用しているんだな。 19 00:02:45,032 --> 00:02:49,369 (ベル)もちろんです。 あっ でも 誰でもというわけではないんです。 20 00:02:49,369 --> 00:02:53,040 (ベル)書類での選考を 受かった方のみです。 21 00:02:53,040 --> 00:02:55,709 (クレイ)そんなものが 必要になるのか。 22 00:02:55,709 --> 00:02:57,878 (ベル)難しいものではありません。 23 00:02:57,878 --> 00:03:01,648 書類の存在を理解できる 知能があれば➡ 24 00:03:01,648 --> 00:03:05,986 会話できなくてもいいくらいで。 会話ができないほど!? 25 00:03:05,986 --> 00:03:10,824 《いや 会話ができないのは モンスターとして正しいのでは?》 26 00:03:10,824 --> 00:03:14,661 それでですね 戦闘もあるかもしれないので➡ 27 00:03:14,661 --> 00:03:17,497 武器も必要なんですけど。 あぁ。 28 00:03:17,497 --> 00:03:22,169 死力を尽くせと言われないなら これ1本でかまわないが。 29 00:03:22,169 --> 00:03:27,841 実技もある面接なのか? いえ たまに襲われるだけですね。 30 00:03:27,841 --> 00:03:29,843 襲われるだけ…。 31 00:03:29,843 --> 00:03:33,513 むしろ探索者である私も 同行していいのか? 32 00:03:33,513 --> 00:03:36,516 ダンジョンに配置される モンスターなんだろう? 33 00:03:36,516 --> 00:03:39,352 あぁ そうなんですが役得で。 34 00:03:39,352 --> 00:03:41,354 《役得!》 35 00:03:41,354 --> 00:03:44,691 (ベル)クレイさんは外の方には 話しませんよね。 36 00:03:44,691 --> 00:03:47,861 (クレイ)あぁ そういう契約だったしな。 37 00:03:47,861 --> 00:03:50,197 それで問題ありません。 38 00:03:50,197 --> 00:03:54,201 探索者としての配慮をしてたら 仕事になりませんから。 39 00:03:54,201 --> 00:03:58,205 う~ん… それもそうか。 40 00:03:58,205 --> 00:04:00,407 では向かいましょう。 41 00:04:09,649 --> 00:04:13,320 (クレイ)ここは…。 42 00:04:13,320 --> 00:04:16,490 最後の間… だったか。 はい。 43 00:04:16,490 --> 00:04:19,993 ここならどれだけ大きい方でも 大丈夫ですから。 44 00:04:19,993 --> 00:04:22,796 なるほ… ど…。 45 00:04:25,832 --> 00:04:29,169 《机と椅子の場違い感がすごい》 46 00:04:29,169 --> 00:04:31,838 これは毎回 設置しているのか? 47 00:04:31,838 --> 00:04:35,675 いえ 置きっぱなしですね。 置きっぱなし…。 48 00:04:35,675 --> 00:04:38,845 さすがに戦闘に巻き込まれると 壊れるので➡ 49 00:04:38,845 --> 00:04:42,015 クレイさんと模擬戦をした場所は 離れています。 50 00:04:42,015 --> 00:04:44,518 かなりあっちのほうですね。 51 00:04:44,518 --> 00:04:48,355 《同じ空間だった…》 52 00:04:48,355 --> 00:04:54,528 面接相手はここに 飛ばしてくるのか? そうですね。 53 00:04:54,528 --> 00:04:58,198 そのつど 召喚用の陣を作ります。 54 00:04:58,198 --> 00:05:02,135 意外と大変なんだな。 しかたないんですよ。 55 00:05:02,135 --> 00:05:06,807 対象の場所やサイズ 条件など 特殊なことがありまして➡ 56 00:05:06,807 --> 00:05:11,611 統一するのは難しいという 結論なんです。 なるほど。 57 00:05:13,647 --> 00:05:16,483 では1番目の方を呼び出します。 58 00:05:16,483 --> 00:05:19,986 基本的に私が対応しますので クレイさんは➡ 59 00:05:19,986 --> 00:05:23,657 気になった点などあれば ご指摘ください。 わかった。 60 00:05:23,657 --> 00:05:26,493 (ベル)「距離にも時間にも➡ 61 00:05:26,493 --> 00:05:29,329 例えられぬ遥かなりし彼方➡ 62 00:05:29,329 --> 00:05:34,000 見えなき壁にて隔てられた 異空より来たれり」。 63 00:05:34,000 --> 00:05:39,673 《おいおい 肌で感じるなんて とんでもない魔力だ》 64 00:05:39,673 --> 00:05:43,076 「流れにて繋ぐ 印の場所へ」。 65 00:05:53,019 --> 00:05:55,522 パラッポプァロウさんですね? 66 00:05:55,522 --> 00:05:58,191 (パラッポプァロウ)ギョア。 《鳴き声!》 67 00:05:58,191 --> 00:06:00,393 どうぞ。 ギョ。 68 00:06:02,629 --> 00:06:05,298 ご応募いただき ありがとうございます。 69 00:06:05,298 --> 00:06:09,636 労働の条件は書類に記したもので 問題ありませんか? 70 00:06:09,636 --> 00:06:13,139 ギョギョウ ギャア。 はい ではそのように。 71 00:06:13,139 --> 00:06:15,141 ギョ。 (ベル)はい。 72 00:06:15,141 --> 00:06:17,143 ギョワ。 えぇ。 73 00:06:17,143 --> 00:06:21,147 《会話している!? 言葉なのか あれは!》 74 00:06:21,147 --> 00:06:25,151 では 詳細は追って お送りいたします。 75 00:06:25,151 --> 00:06:27,554 ギョワ。 76 00:06:30,824 --> 00:06:35,495 どうでしたか? どう…。 77 00:06:35,495 --> 00:06:37,998 《どういう言語だったんだ? 78 00:06:37,998 --> 00:06:40,667 ベルの言葉は 通じていたように見えたが➡ 79 00:06:40,667 --> 00:06:43,003 何を話していたんだ? 80 00:06:43,003 --> 00:06:46,339 以前 「魔界から雇用している」と 言っていたが➡ 81 00:06:46,339 --> 00:06:51,177 魔界とは どういう存在なんだ? というか そもそも…》 82 00:06:51,177 --> 00:06:53,847 これは何をする面接なんだ? 83 00:06:53,847 --> 00:06:57,183 そうですね 説明が抜けていました。 84 00:06:57,183 --> 00:06:59,953 面接といっても うちの場合は➡ 85 00:06:59,953 --> 00:07:02,622 採用の合否を 決めるものではなくて➡ 86 00:07:02,622 --> 00:07:05,292 顔を合わせての最終確認なんです。 87 00:07:05,292 --> 00:07:10,130 働く前に顔を見ておいたほうが 戸惑いませんし あと➡ 88 00:07:10,130 --> 00:07:15,135 「こんな弱そうなヤツに従えるか」と 暴れる輩も たまにいまして➡ 89 00:07:15,135 --> 00:07:19,139 その教育も この機会に。 教育…。 90 00:07:19,139 --> 00:07:23,476 しかし今までの話だと 多少の知能があれば➡ 91 00:07:23,476 --> 00:07:26,479 誰でも採用するということに なる気がするのだが。 92 00:07:26,479 --> 00:07:29,983 はい 誰でもいいんですよ。 あっ? 93 00:07:29,983 --> 00:07:33,586 そのほうが ダンジョンらしいですから。 94 00:07:35,655 --> 00:07:38,658 そうか… そうだな…。 95 00:07:38,658 --> 00:07:41,661 次の方を呼びますが 大丈夫ですか? 96 00:07:41,661 --> 00:07:44,664 そうだ 一つ聞きたい。 はい。 97 00:07:44,664 --> 00:07:48,001 (クレイ)先ほどの パラッポプァロウだったか? 98 00:07:48,001 --> 00:07:50,670 私には言葉が わからなかったんだが。 99 00:07:50,670 --> 00:07:54,341 (ベル)あっ すみません 失念していました。 100 00:07:54,341 --> 00:07:57,177 クレイさんは… その…。 101 00:07:57,177 --> 00:08:00,613 意思疎通の能力は お持ちではないですよね。 102 00:08:00,613 --> 00:08:02,615 あっ な ないな…。 103 00:08:02,615 --> 00:08:06,953 道具で補うこともできるんですが 今 手持ちがなくて…。 104 00:08:06,953 --> 00:08:09,956 どうしましょう…。 なるほど。 105 00:08:09,956 --> 00:08:14,794 なら私は わかる範囲で見学しよう このまま続けてもらえるか? 106 00:08:14,794 --> 00:08:18,298 そうですか? では お言葉に甘えます。 107 00:08:26,306 --> 00:08:29,142 フゥカさんですね? (フゥカ)オァ。 108 00:08:29,142 --> 00:08:33,146 《猫… じゃない? なんだ?》 109 00:08:33,146 --> 00:08:35,315 (ベル)では こちらに。 110 00:08:35,315 --> 00:08:37,984 (フゥカ)ウナー ウナー。 111 00:08:37,984 --> 00:08:41,321 あっ そうですね 動けませんね。 112 00:08:41,321 --> 00:08:43,823 では ここで。 オァ! 113 00:08:43,823 --> 00:08:47,994 《動けないのか… どうやって生活を…》 114 00:08:47,994 --> 00:08:49,996 ウニュ…。 115 00:08:49,996 --> 00:08:54,000 ウナ ウナーン。 (ベル)はい では定点部屋で。 116 00:08:54,000 --> 00:08:56,336 ウァー。 そのように。 117 00:08:56,336 --> 00:08:58,838 オァー。 大丈夫です。 118 00:08:58,838 --> 00:09:02,142 ウナー ウナウナー。 119 00:09:04,110 --> 00:09:06,112 動かなくてもいいのか。 120 00:09:06,112 --> 00:09:10,517 そうですね。 特定の部屋を担当する形で。 121 00:09:28,301 --> 00:09:30,303 《でかい!》 122 00:09:30,303 --> 00:09:34,474 お初にお目にかかります。 テルルと申します。 123 00:09:34,474 --> 00:09:39,979 ダンジョン管理人 ベイルヘイラ・ラングダスです。 手伝いのクレイだ。 124 00:09:39,979 --> 00:09:44,818 わざわざお招きいただき 誠にありがとうございます。 125 00:09:44,818 --> 00:09:49,322 こちらこそ ご足労いただき…。 《コイツは共通語なのか》 126 00:09:49,322 --> 00:09:52,992 どうぞおかけ… あっ。 127 00:09:52,992 --> 00:09:57,497 いただけませんね。 ハハハ… お構いなく。 128 00:09:57,497 --> 00:10:00,834 本日は最終確認と伺いましたが。 129 00:10:00,834 --> 00:10:04,337 はい 一応 顔を合わせての意思確認と…。 130 00:10:04,337 --> 00:10:08,508 《とぼけているが この巨体で…。 131 00:10:08,508 --> 00:10:11,678 隙がない》 132 00:10:11,678 --> 00:10:14,681 (ベル)10階には基本 侵入者が来ませんから…。 133 00:10:14,681 --> 00:10:18,685 《10階!? そういうことか…》 134 00:10:18,685 --> 00:10:22,021 (テルル)えぇ 確認しました 助かります。 135 00:10:22,021 --> 00:10:25,358 魔晶石は我々では作れない品です。 136 00:10:25,358 --> 00:10:29,529 魔界から直接入手できるのは とても助かるのですよ。 137 00:10:29,529 --> 00:10:33,366 《ましょうせき? 魔界?》 138 00:10:33,366 --> 00:10:35,368 では また当日。 139 00:10:35,368 --> 00:10:37,871 はい お待ちしています。 140 00:10:41,875 --> 00:10:45,044 10階担当のモンスター… か。 141 00:10:45,044 --> 00:10:48,548 あっ はい。 やはり気になりますか。 142 00:10:48,548 --> 00:10:51,718 覚えておくが それよりも会話が気になった。 143 00:10:51,718 --> 00:10:53,720 会話… ですか? 144 00:10:53,720 --> 00:10:57,724 「ましょうせき」とはなんだ? 魔晶石…。 145 00:10:57,724 --> 00:11:00,493 クレイさんは水晶登録のときに➡ 146 00:11:00,493 --> 00:11:03,830 石を使ったのを覚えていますか? あぁ。 147 00:11:03,830 --> 00:11:09,335 (クレイ)命を保証するものだな。 (ベル)はい そうです。 148 00:11:09,335 --> 00:11:11,838 その技術を使ってですね➡ 149 00:11:11,838 --> 00:11:16,509 石に魔力だけを込めたものを 「魔晶石」と呼んでいます。 150 00:11:16,509 --> 00:11:21,014 魔力を保存したものということで 希少価値があるんです。 151 00:11:21,014 --> 00:11:23,683 なるほど。 もう一つ➡ 152 00:11:23,683 --> 00:11:27,020 テルルは 「魔界から直接入手」と言った。 153 00:11:27,020 --> 00:11:31,858 どういう意味なんだ? あ~… そうですね… その…。 154 00:11:31,858 --> 00:11:36,029 言いにくいことなのか? いえ そうではなく。 155 00:11:36,029 --> 00:11:39,332 多少 ややこしい話になります。 156 00:11:42,202 --> 00:11:46,539 簡単に言えるか? 簡単に…。 157 00:11:46,539 --> 00:11:51,711 モンスターはですね この世界を 「魔界」と呼んでいます。 158 00:11:51,711 --> 00:11:55,715 この世界が魔界…? 159 00:11:55,715 --> 00:11:59,886 ええと… 順を追って説明しますね。 160 00:11:59,886 --> 00:12:04,991 モンスターの方々のほとんどは 魔法が使えません。 フム。 161 00:12:04,991 --> 00:12:09,329 (クレイ)ヒョロ… いや シールドムルグは使っていたと思うが。 162 00:12:09,329 --> 00:12:12,665 (ベル)あれは 「精霊術」という 別物なんです。 163 00:12:12,665 --> 00:12:15,168 《知らない分類が出てきた!》 164 00:12:15,168 --> 00:12:18,338 こちらでいう 「神聖術」のようなもので➡ 165 00:12:18,338 --> 00:12:21,341 魔力を変質させて 扱うものではなく➡ 166 00:12:21,341 --> 00:12:25,011 「捧げる」ものですね。 そう… なのか。 167 00:12:25,011 --> 00:12:27,013 《わからん!》 168 00:12:27,013 --> 00:12:31,184 ですので 彼らには 魔力を扱う技術がありません。 169 00:12:31,184 --> 00:12:36,689 それで魔法… 魔力を扱う私を 「魔物」と呼んでいます。 170 00:12:36,689 --> 00:12:40,693 するとここは 「魔物が住む世界」になるので➡ 171 00:12:40,693 --> 00:12:43,696 「魔界」なんです。 172 00:12:43,696 --> 00:12:47,033 いや…。 《誤解すぎる!》 173 00:12:47,033 --> 00:12:50,703 むしろ魔法を使える者のほうが 少ないだろう。 174 00:12:50,703 --> 00:12:54,707 訂正すべきだ。 それはそうなんですが…。 175 00:12:54,707 --> 00:12:57,043 私が召喚者で➡ 176 00:12:57,043 --> 00:12:59,212 私が ここの管理人で➡ 177 00:12:59,212 --> 00:13:01,147 私が対応して➡ 178 00:13:01,147 --> 00:13:03,149 このダンジョンだけの 仕事で➡ 179 00:13:03,149 --> 00:13:05,318 外には 触れることが ありませんので➡ 180 00:13:05,318 --> 00:13:09,155 おそらく信じて いただけません。 181 00:13:09,155 --> 00:13:11,658 クレイさんは魔法は使いませんが➡ 182 00:13:11,658 --> 00:13:14,494 魔力を扱っていますよね。 あっ…。 183 00:13:14,494 --> 00:13:20,500 種族的な力ではなく そういう技術の話なんです。 フム。 184 00:13:20,500 --> 00:13:24,303 《いやいや 私は別にそんな…》 185 00:13:27,840 --> 00:13:33,346 《込めているのか? 私も… 魔物?》 186 00:13:33,346 --> 00:13:38,551 では 次の方を呼びますね。 あぁ 手間をかけた。 187 00:13:41,854 --> 00:13:44,657 あれ? んっ? 188 00:13:47,694 --> 00:13:50,530 (ベル)マルクダテさん… ですか? 189 00:13:50,530 --> 00:13:54,333 ヘッ ソイツは俺が殺した。 190 00:13:56,369 --> 00:13:59,205 ええと… マルクダテさんは➡ 191 00:13:59,205 --> 00:14:02,308 あなたに 殺害されてしまわれた と? 192 00:14:02,308 --> 00:14:04,644 フン! そう言った。 193 00:14:04,644 --> 00:14:08,815 「魔界」ってわりには 殺風景な所だな。 で…。 194 00:14:08,815 --> 00:14:11,984 お前が魔王だな。 《2人:魔王!》 195 00:14:11,984 --> 00:14:16,155 とすると 黒いのが 直属の隠密ってところか? 196 00:14:16,155 --> 00:14:18,157 《どっちも違う》 197 00:14:18,157 --> 00:14:20,326 (クレイ)こういうのも よくあるのか? 198 00:14:20,326 --> 00:14:24,664 (ベル)いえ 殺害しての入れ代わりは 初めてのケースですね。 199 00:14:24,664 --> 00:14:28,668 えっと… 魔王でなくて 申し訳ないのですが➡ 200 00:14:28,668 --> 00:14:33,172 ここの管理人をしています ベイルヘイラ・ラングダスと申します。 201 00:14:33,172 --> 00:14:36,843 お名前をお伺いしても? ヘルダンデだ。 202 00:14:36,843 --> 00:14:40,680 ありがとうございます。 では ヘルダンデさん。 203 00:14:40,680 --> 00:14:43,349 ここへ来られたご用件は なんでしょう? 204 00:14:43,349 --> 00:14:48,688 ハッ! 魔王を出せ! と言いてぇところだが まぁいい。 205 00:14:48,688 --> 00:14:54,694 魔晶石だ。 ないとは言わせねえ。 案内してもらおうか。 206 00:14:54,694 --> 00:14:56,696 えっと…。 207 00:14:56,696 --> 00:15:01,634 マルクダテさんの代わりに面接に来た というわけでは ないんですね? 208 00:15:01,634 --> 00:15:04,303 あぁ!? 今のお話からして➡ 209 00:15:04,303 --> 00:15:08,641 魔晶石を求めて侵略に来られた ということでしょうか。 210 00:15:08,641 --> 00:15:12,478 フッフ… 侵略か いいなぁ。 211 00:15:12,478 --> 00:15:15,982 ボケてるかと思えば 一応わかってんじゃねぇか。 212 00:15:15,982 --> 00:15:17,984 どうするんだ? 213 00:15:17,984 --> 00:15:21,654 侵略目的だと だいたい大人数ですので➡ 214 00:15:21,654 --> 00:15:25,324 数人 生かして帰すことで 教訓にしていただくんですが➡ 215 00:15:25,324 --> 00:15:27,827 ヘルダンデさんは個人ですし➡ 216 00:15:27,827 --> 00:15:31,330 面接予定者を 殺害しての現状ですので➡ 217 00:15:31,330 --> 00:15:35,835 「還らない人」に なっていただきましょう。 218 00:15:35,835 --> 00:15:38,004 意外と ためらわないんだな。 219 00:15:38,004 --> 00:15:41,340 故意のルール違反は 甘やかすべきではないですし➡ 220 00:15:41,340 --> 00:15:45,011 侵略には 力で応えるべきだとも考えます。 221 00:15:45,011 --> 00:15:48,815 ここはダンジョンですから。 そうだな。 222 00:15:50,850 --> 00:15:52,852 話は終わったかよ!? 223 00:15:52,852 --> 00:15:56,189 で どっちが案内するんだ? 224 00:15:56,189 --> 00:15:58,691 それとも魔王でも呼ぶか? 225 00:15:58,691 --> 00:16:02,962 《コイツは今 私とベルの会話を 聞いていた… よな? 226 00:16:02,962 --> 00:16:06,132 理解できなかったということか? 227 00:16:06,132 --> 00:16:08,801 まぁいい 今は…》 228 00:16:08,801 --> 00:16:14,307 ベル 私がやってもいいのか? そうですね お願いします。 229 00:16:14,307 --> 00:16:17,643 了解した。 230 00:16:17,643 --> 00:16:20,813 あぁ? なんだ? やる気なのかよ。 231 00:16:20,813 --> 00:16:23,316 (ベル)ヘルダンデさん。 あぁ? 232 00:16:23,316 --> 00:16:26,152 そこのクレイさんが我々の代表です。 233 00:16:26,152 --> 00:16:28,487 負かせば お言葉に従いますよ。 234 00:16:28,487 --> 00:16:33,492 ハハッ! そういうのでいいんだよ。 死んでもかまわねえんだろ? 235 00:16:33,492 --> 00:16:35,495 あぁ かまわない。 236 00:16:35,495 --> 00:16:38,598 互いにな。 やってみろや。 237 00:16:42,501 --> 00:16:45,838 《先日のクレイさんの探索は…》 238 00:16:45,838 --> 00:16:47,840 (モニターからの音) 239 00:16:47,840 --> 00:16:49,842 ⦅あら早い⦆ 240 00:16:49,842 --> 00:16:54,180 《ベル:いつもより時間が短かった。 どうしてか…。 241 00:16:54,180 --> 00:16:59,185 おそらく 魔力を消耗したからだ。 242 00:16:59,185 --> 00:17:03,789 ここ最近 クレイさんが練習している 魔力の扱い…。 243 00:17:03,789 --> 00:17:06,125 集中と操作は➡ 244 00:17:06,125 --> 00:17:10,463 無意識に彼女の体全体にも 影響を与えている。 245 00:17:10,463 --> 00:17:14,133 筋肉だけで体を動かすには 限界がある。 246 00:17:14,133 --> 00:17:18,804 けれど その限界では 上位モンスターを相手取るには難しい。 247 00:17:18,804 --> 00:17:22,141 筋力だけでは届かない領域…。 248 00:17:22,141 --> 00:17:26,979 そこに到達するには どうすればいいか。 249 00:17:26,979 --> 00:17:29,315 魔力で動くことだ》 250 00:17:29,315 --> 00:17:31,317 ウラァ! 251 00:17:31,317 --> 00:17:34,487 《魔力は通常 物理的な力を持たない。 252 00:17:34,487 --> 00:17:39,158 魔法を使うためだけのもの という扱いだけれど 例外がある。 253 00:17:39,158 --> 00:17:42,161 自分自身の体だ。 254 00:17:42,161 --> 00:17:44,497 体力を使い果たしたときに➡ 255 00:17:44,497 --> 00:17:49,001 それでも絞りだす力 激情に駆られて出る力➡ 256 00:17:49,001 --> 00:17:53,506 そういったときに 実は魔力が 使われている というのは➡ 257 00:17:53,506 --> 00:17:56,008 世間では知られていない。 258 00:17:56,008 --> 00:18:00,947 魔力は魂を動かすことができる。 魂は体に宿っている。 259 00:18:00,947 --> 00:18:05,284 とはいえ魔力で魂を扱うのは とても難しく➡ 260 00:18:05,284 --> 00:18:08,120 無理に魔力を込めたり 動かしたりすれば➡ 261 00:18:08,120 --> 00:18:10,957 簡単に体が壊れてしまう。 262 00:18:10,957 --> 00:18:16,963 最近のクレイさんは たぶん そういう修練をしている。 263 00:18:16,963 --> 00:18:22,802 それは武器に魔力を込めるための 修練なのかもしれないけど➡ 264 00:18:22,802 --> 00:18:26,973 クレイさんは魔力での動きを 習得しつつある。 265 00:18:26,973 --> 00:18:30,076 確実に強くなっている》 266 00:18:36,649 --> 00:18:40,319 なんだテメエ その強さ…。 267 00:18:40,319 --> 00:18:43,823 私も もっと強い相手だと 思ったのだが。 268 00:18:43,823 --> 00:18:46,325 《ハッ! あおってる!?》 269 00:18:46,325 --> 00:18:49,662 (クレイ)余裕があったので つい無力化してしまった。 270 00:18:49,662 --> 00:18:52,999 (ベル)そ そうですか…。 271 00:18:52,999 --> 00:18:56,002 えぇと ヘルダンデさん。 272 00:18:56,002 --> 00:18:58,337 言い残すことはありますか? 273 00:18:58,337 --> 00:19:01,941 ハッ! 魔法使いがよぉ! 274 00:19:01,941 --> 00:19:03,943 んな距離でぇ! あっ。 275 00:19:03,943 --> 00:19:05,945 ん~っ… よっ。 276 00:19:05,945 --> 00:19:07,947 わぁ~…。 あっ…。 277 00:19:07,947 --> 00:19:10,950 一貫していて よかったです。 278 00:19:10,950 --> 00:19:14,620 命乞いをされると 後味が悪くなりますから。 279 00:19:14,620 --> 00:19:16,622 そうだな。 280 00:19:16,622 --> 00:19:18,624 テメエら 何言っ…。 281 00:19:23,462 --> 00:19:26,966 で どうするんだ? このまま続けるのか? 282 00:19:26,966 --> 00:19:31,303 いえ もともと 今日は4名の予定でしたので。 283 00:19:31,303 --> 00:19:33,639 (クレイ)この遺体はどうするんだ? 284 00:19:33,639 --> 00:19:36,475 今回は ゾンビにしてしまいましょう。 285 00:19:36,475 --> 00:19:41,313 浅い階層での上位モンスターは 半端すぎて補充が難しいので。 286 00:19:41,313 --> 00:19:43,482 な なるほど。 287 00:19:43,482 --> 00:19:48,487 《確かに 4階5階は 同じヤツと何度も戦っている。 288 00:19:48,487 --> 00:19:51,824 補充… そうだったのか…。 289 00:19:51,824 --> 00:19:53,826 いや待て》 290 00:19:53,826 --> 00:19:58,497 浅い階層だと ヘルダンデは さすがに強すぎると思うが。 291 00:19:58,497 --> 00:20:03,836 ゾンビになると知性が失われますから 差し引いてそのぐらいですね。 292 00:20:03,836 --> 00:20:05,838 それよりも…。 293 00:20:05,838 --> 00:20:10,342 遺体の再利用に 反対しないんですね。 んっ…? 294 00:20:10,342 --> 00:20:13,012 遺体の回収されなかった 探索者が➡ 295 00:20:13,012 --> 00:20:15,514 ゾンビで発見される話は たまに聞く。 296 00:20:15,514 --> 00:20:20,853 そういう運用なんだろう? それはそうなんですけど…。 297 00:20:20,853 --> 00:20:25,191 《この割り切りが クレイさんの強さでもあり…。 298 00:20:25,191 --> 00:20:28,194 少し心配でもある》 299 00:20:28,194 --> 00:20:32,531 《ゾンビにされた場合 知性が失われて弱くなる。 300 00:20:32,531 --> 00:20:36,368 言われてみればそのとおりだ。 それに➡ 301 00:20:36,368 --> 00:20:41,040 今まで父のゾンビを見たことはない というのは朗報かもしれない。 302 00:20:41,040 --> 00:20:43,042 いや…。 303 00:20:43,042 --> 00:20:48,714 そもそも ベルが本気を出したら 消し炭も残らないのでは? 304 00:20:48,714 --> 00:20:52,218 さっき一瞬… ほんの一瞬だけ…。 305 00:20:52,218 --> 00:20:56,722 私も強くなっているのでは? なんて思ったが…》 306 00:21:00,326 --> 00:21:03,829 《ベルを見たら まだまだだ》 307 00:21:06,165 --> 00:21:08,567 運ぶなら私が。 308 00:21:13,839 --> 00:21:17,009 ウナーン ウナーン。 309 00:21:17,009 --> 00:21:20,179 動きは鈍そうだが… どうする? 310 00:21:20,179 --> 00:21:24,517 やろう。 そろそろ次に進まないとだしね。 311 00:21:24,517 --> 00:21:28,621 ヴ~ッ。 312 00:21:33,692 --> 00:21:38,030 今の猫は強かった。 そうな あの火の玉➡ 313 00:21:38,030 --> 00:21:40,199 自由に動きすぎて ヤベぇな。 314 00:21:40,199 --> 00:21:44,870 すまない。 僕は前のスケルトンに 執着しすぎていたと思う。 315 00:21:44,870 --> 00:21:48,374 もっと いろいろなモンスターに 対応すべきだ。 316 00:21:52,044 --> 00:21:56,215 今のままではだめだ。 今回は出直そうと思う。 317 00:21:56,215 --> 00:21:58,217 つきあってもらえるかな。 318 00:22:06,158 --> 00:22:08,661 ンンッ… ンッ ンッ。 319 00:22:08,661 --> 00:22:12,498 ギョア ギョア…。 320 00:22:12,498 --> 00:22:15,834 ⦅ギョギョウ ギャア⦆ 321 00:22:15,834 --> 00:22:17,836 違うな…。 322 00:22:17,836 --> 00:22:21,340 ギョ… ギョウ… アー。 323 00:22:21,340 --> 00:22:26,645 ギョ… ギャ… ギョ ギョギョ ギャー。