1 00:00:01,252 --> 00:00:06,006 リリィ様のメッセージは 観光冊子を破ったものに書かれていました 2 00:00:06,006 --> 00:00:11,512 鍵に刻印されていた 「P 1 0」は 10ページのこと 3 00:00:11,512 --> 00:00:14,515 そして 地図のE 3は 4 00:00:14,515 --> 00:00:17,518 ここです! サンマルクス広場! 5 00:00:17,518 --> 00:00:19,520 よく気づいたな 6 00:00:19,520 --> 00:00:23,315 恐らく オーラミュンデ家の寄贈品がある場所 7 00:00:23,315 --> 00:00:26,318 歴史資料館ね 8 00:00:26,318 --> 00:00:28,320 それで この聖典… 9 00:00:28,320 --> 00:00:32,032 でも すごく歴史的価値が高いものなんじゃ… 10 00:00:32,032 --> 00:00:36,036 だからよ あの女は普通じゃないと言ったでしょ 11 00:00:36,036 --> 00:00:38,164 (ショーケースをあける) あ… 12 00:00:38,164 --> 00:00:40,708 あったぞ あっ… 13 00:00:40,708 --> 00:00:42,877 手紙? 14 00:00:44,044 --> 00:01:07,359 ♪♪~ 15 00:02:14,969 --> 00:02:18,806 <昔から負けることが大嫌いだった> 16 00:02:18,806 --> 00:02:25,813 <私は女神に選ばれた特別な人間なのだと 信じて疑わなかった> 17 00:02:25,813 --> 00:02:28,440 <あの日までは…> 18 00:02:28,440 --> 00:02:31,652 《(にぎやかな声)》 19 00:02:31,652 --> 00:02:34,154 《(拍手)》 20 00:02:34,154 --> 00:02:36,824 《ご覧 リリィ》 21 00:02:36,824 --> 00:02:40,452 《あれが カスティエル家のお姫様だよ》 22 00:02:43,664 --> 00:02:48,002 <負けた 生まれて初めて そう思った> 23 00:02:49,670 --> 00:02:54,008 《はじめまして リリィ・オーラミュンデと申します》 24 00:02:54,008 --> 00:02:56,844 《あら ひどいお顔ね》 25 00:02:56,844 --> 00:02:59,680 《い… いきなり失礼ではありませんか》 26 00:02:59,680 --> 00:03:03,684 《それに あなたもお名前をおっしゃるのが 礼儀です》 27 00:03:04,685 --> 00:03:07,688 《スカーレット・カスティエルよ》 28 00:03:07,688 --> 00:03:09,857 《あ…》 《でも》 29 00:03:09,857 --> 00:03:12,693 《先に無礼なことをしたのは そちらだわ》 30 00:03:12,693 --> 00:03:14,695 《えっ?》 《お前》 31 00:03:14,695 --> 00:03:19,199 《私に意地悪な気持ちを持っていたでしょう》 《あっ…》 32 00:03:19,199 --> 00:03:23,203 《そういう振る舞いは レディとして どさんりゅうなのよ》 33 00:03:23,203 --> 00:03:25,205 《どさ…?》 34 00:03:25,205 --> 00:03:27,708 《お母様の口癖よ》 35 00:03:28,876 --> 00:03:32,212 <それが 私とスカーレットの出会いだった> 36 00:03:33,213 --> 00:03:36,717 <それから数年後> 37 00:03:36,717 --> 00:03:42,056 <療養中の第一王子の遊び相手に選ばれた 私とスカーレットは> 38 00:03:42,056 --> 00:03:45,517 <王室の避暑地で 共に過ごすことになった> 39 00:03:46,518 --> 00:03:48,520 《んん…》 40 00:03:48,520 --> 00:03:51,899 《お前 口がきけないの?》 《あっ…!》 41 00:03:51,899 --> 00:03:53,901 《ぶ… 無礼だぞ》 42 00:03:53,901 --> 00:03:57,071 《わ… 私が誰だか知らないのか》 43 00:03:57,071 --> 00:03:59,073 《あら おバカさんね》 44 00:03:59,073 --> 00:04:02,910 《きちんと名乗らない相手のことを 知ってるわけないじゃない》 45 00:04:02,910 --> 00:04:05,371 《ス… スカーレット》 46 00:04:05,371 --> 00:04:08,248 《エンリケだ》 《フッ》 47 00:04:09,917 --> 00:04:12,544 《えっ!?》 《ついてらっしゃい》 48 00:04:12,544 --> 00:04:15,089 《いいものを見せてあげるわ》 49 00:04:19,551 --> 00:04:23,263 《(鐘の音)》 50 00:04:23,263 --> 00:04:25,391 《きれいだ》 51 00:04:25,391 --> 00:04:30,562 《でしょう? 屋敷の中にいるばかりでは もったいなくてよ》 52 00:04:30,562 --> 00:04:33,774 《だって 世界は こんなに広いのだから》 53 00:04:33,774 --> 00:04:35,776 《あ…》 54 00:04:41,281 --> 00:04:43,283 《あっ…》 55 00:04:43,283 --> 00:04:46,120 《あら 間に合わなかったわね》 56 00:04:47,579 --> 00:04:50,124 《先生が部屋に戻る前に》 57 00:04:50,124 --> 00:04:52,960 《提出しないといけないのに…》 58 00:04:52,960 --> 00:04:55,796 《<また泣いてる>》 59 00:04:55,796 --> 00:05:00,426 《はぁ… では リリィが時間を稼いであげましょう》 60 00:05:00,426 --> 00:05:02,428 《えっ?》 61 00:05:02,428 --> 00:05:06,807 《私は手伝わないわよ 面倒くさい》 《ウフフッ》 62 00:05:06,807 --> 00:05:10,144 《あっ… うう…》 63 00:05:10,144 --> 00:05:12,604 《リリィ!?》 《はぁ…》 64 00:05:12,604 --> 00:05:16,150 《リリィ様!?》 《どうされました!?》 65 00:05:16,150 --> 00:05:19,445 《ほら ぼさっとしてないで 課題を出しに行くわよ》 66 00:05:19,445 --> 00:05:21,822 《(使用人達が心配する声)》 《で… でも リリィが…》 67 00:05:21,822 --> 00:05:26,160 《そのリリィが行けと言っているのよ》 《えっ?》 68 00:05:35,002 --> 00:05:40,632 <その頃になると殿下は 次第によく笑うようになっていった> 69 00:05:40,632 --> 00:05:47,181 《(拍手)》 70 00:05:47,181 --> 00:05:53,187 <やがて2人は婚約し このまま結ばれるのだと思っていた> 71 00:05:54,480 --> 00:06:00,652 <だが セシリア・リュゼの出現で 運命は狂い始める> 72 00:06:00,652 --> 00:06:03,864 《殿下 どういうことでしょうか?》 73 00:06:03,864 --> 00:06:09,036 《スカーレットが毒殺なんて そんな卑怯な手を使うとでも?》 74 00:06:09,036 --> 00:06:13,040 《リュゼ邸で月虹石の耳飾りが見つかった》 75 00:06:13,040 --> 00:06:17,044 《間違いなく 私がスカーレットに贈ったものだった》 76 00:06:17,044 --> 00:06:20,214 《はっ…!》 《だが!》 77 00:06:20,214 --> 00:06:23,675 《私は 処刑なんて望んでいない》 78 00:06:23,675 --> 00:06:26,887 《そんなこと 望むわけがない》 79 00:06:26,887 --> 00:06:29,515 《何とかならないのですか?》 80 00:06:29,515 --> 00:06:33,519 《無理だ 陛下がご決断された》 81 00:06:33,519 --> 00:06:36,522 《国王陛下が…?》 82 00:06:36,522 --> 00:06:38,524 《<おかしい>》 83 00:06:38,524 --> 00:06:43,070 《<子爵令嬢の暗殺未遂ごときで 国王陛下が動くなんて…>》 84 00:06:43,070 --> 00:06:50,244 《<そもそも 娘が処刑されるというのに カスティエル公爵は何をしている?>》 85 00:06:50,244 --> 00:06:52,246 《<動けないのか…>》 86 00:06:52,246 --> 00:06:55,082 《<それとも動かないのか>》 87 00:06:55,082 --> 00:06:57,918 《公開処刑ですって?》 88 00:06:57,918 --> 00:06:59,920 《上等じゃない》 89 00:06:59,920 --> 00:07:02,923 《最後に笑うのは この私だということを》 90 00:07:02,923 --> 00:07:06,552 《嫌というほど思い知らせてやるわ》 91 00:07:06,552 --> 00:07:08,554 《あっ…》 92 00:07:10,430 --> 00:07:15,561 《(鐘の音)》 93 00:07:15,561 --> 00:07:17,563 <運命は どうなるか分からない> 94 00:07:17,563 --> 00:07:19,565 《(剣を抜く音)》 95 00:07:19,565 --> 00:07:22,109 《(落雷)》 96 00:07:22,109 --> 00:07:27,447 <気づけば スカーレットの死から 8年がたっていた> 97 00:07:27,447 --> 00:07:33,453 <その頃の私は 貧しい人々を救う活動に 打ち込むようになり> 98 00:07:33,453 --> 00:07:37,583 <子供達への教育を行う拠点を探していた> 99 00:07:37,583 --> 00:07:40,294 <そんなある日…> 100 00:07:43,297 --> 00:07:47,301 《<セシリア? どうして こんなところに?>》 101 00:07:50,137 --> 00:07:52,764 《キリキ・キリクク》 102 00:07:58,604 --> 00:08:00,606 《<やはり…>》 103 00:08:00,606 --> 00:08:05,152 《朗報だ エリスの聖杯が ようやく再開される》 104 00:08:05,152 --> 00:08:08,989 《遅すぎる 何年待ったと思ってるのよ》 105 00:08:08,989 --> 00:08:13,160 《まあ 2度目の失敗は 許されないわけだしね》 106 00:08:13,160 --> 00:08:15,495 《俺達も ファリスも》 107 00:08:16,496 --> 00:08:19,166 《それで 首尾はどうだ?》 108 00:08:19,166 --> 00:08:24,338 《すでに リュゼ子爵も ジャッカルの楽園で薬漬けにしてあるし》 109 00:08:24,338 --> 00:08:28,342 《メルヴィナから密輸した爆薬を 運ばせている》 110 00:08:28,342 --> 00:08:31,637 《いつでも反乱を起こせるわ》 111 00:08:31,637 --> 00:08:35,182 《はっ…!》 《それは重畳》 112 00:08:35,182 --> 00:08:40,020 《<今のは何? 爆薬? 反乱?>》 113 00:08:40,020 --> 00:08:43,649 《<エリスの聖杯… まさか…>》 114 00:08:43,649 --> 00:08:46,818 《<ファリスによる侵略行為!?>》 115 00:08:48,820 --> 00:08:53,825 <この日から私は ひそかに情報を集め始めた> 116 00:08:56,161 --> 00:09:02,042 <お互い干渉しない条件で結んだ ランドルフとの契約結婚も> 117 00:09:02,042 --> 00:09:05,712 <自由に動くには 都合がよかった> 118 00:09:05,712 --> 00:09:09,341 《負けた 強えなあ 嬢ちゃん》 119 00:09:09,341 --> 00:09:13,553 《で 聞きてえのは楽園のことだったな?》 120 00:09:13,553 --> 00:09:17,182 《あれは 鳥が運んでくるんだ》 《鳥?》 121 00:09:17,182 --> 00:09:22,187 《暁に鳴く鳥… ダェグ・ガルスっていう組織だ》 122 00:09:22,187 --> 00:09:26,358 《ダェグ・ガルス…》 《まあ 気を付けろよ》 123 00:09:26,358 --> 00:09:30,570 《あいつらに目を付けられたら 終わりだぞ》 124 00:09:36,201 --> 00:09:39,204 《あっ… はっ…!》 125 00:09:41,081 --> 00:09:43,083 《はあ…!》 126 00:09:46,378 --> 00:09:49,756 <状況は八方塞がりだった> 127 00:09:49,756 --> 00:09:52,926 <あらゆる場所に彼らは入り込んでいる> 128 00:09:52,926 --> 00:09:55,929 <私なんかに打つすべはない> 129 00:09:58,223 --> 00:10:00,934 《あっ リリィ様だ!》 130 00:10:00,934 --> 00:10:05,230 《<もし戦争になれば 真っ先に犠牲になるのは…>》 131 00:10:05,230 --> 00:10:07,941 《<身よりのない この子達>》 132 00:10:12,237 --> 00:10:16,116 《リリィ様 どうしたの?》 133 00:10:17,951 --> 00:10:20,620 《キリキ・キリクク?》 134 00:10:20,620 --> 00:10:24,624 《もし これから先に 私に何かが起きて》 135 00:10:24,624 --> 00:10:29,963 《私のことを訪ねてくる者がいたら この呪文を唱えるの》 136 00:10:29,963 --> 00:10:35,260 《少しでも反応したら そいつは とっても悪い人だから》 137 00:10:35,260 --> 00:10:38,972 《その時は みんなを連れて いちもくさんに逃げなさい》 138 00:10:38,972 --> 00:10:42,267 《できるわね? トニー》 139 00:10:42,267 --> 00:10:44,269 《どうしたの?》 140 00:10:44,269 --> 00:10:48,815 《その時は リリィ様も 一緒じゃないと嫌だよ》 《あ…》 141 00:10:48,815 --> 00:10:50,817 《そうだよ!》 《リリィ様!》 142 00:10:50,817 --> 00:10:52,819 《リリィ様 やだよ!》 143 00:10:52,819 --> 00:10:55,822 《俺 リリィ様に よくないことが起きないように》 144 00:10:55,822 --> 00:10:58,825 《何でもするよ! だから…》 145 00:10:59,826 --> 00:11:03,663 《<ああ どうしたら…>》 146 00:11:03,663 --> 00:11:07,834 《<どうしたら この子達の未来を守れるだろう>》 147 00:11:11,296 --> 00:11:14,007 《<決めたわ>》 148 00:11:14,007 --> 00:11:17,844 《<最後に一つ 賭けに出よう>》 149 00:11:20,680 --> 00:11:24,017 《殿下 ご無沙汰しております》 150 00:11:24,017 --> 00:11:26,186 《セシリアに会いに行くそうだな》 151 00:11:26,186 --> 00:11:28,480 《何か問題でも…》 152 00:11:28,480 --> 00:11:30,857 《心配していただけるのですか?》 153 00:11:30,857 --> 00:11:33,693 《ご自分の后に会いに行くだけなのに》 154 00:11:33,693 --> 00:11:35,695 《あっ…》 155 00:11:37,197 --> 00:11:41,326 《<殿下がセシリアと結婚したのは 愛したからではない>》 156 00:11:41,326 --> 00:11:44,496 《<何か目的があってのことのはず>》 157 00:11:44,496 --> 00:11:47,707 《<きっと殿下も 何か気づいているのだろう>》 158 00:11:47,707 --> 00:11:50,710 《<でも まだ何も変わっていない>》 159 00:11:50,710 --> 00:11:56,716 《はぁ… まったく 8年間も 一体 何をやっていたのですか?》 160 00:11:56,716 --> 00:11:59,344 《どさんりゅう》 《あっ…》 161 00:11:59,344 --> 00:12:02,889 《まだ諦めてはいないのでしょう?》 162 00:12:05,517 --> 00:12:09,229 《<泣き虫なのは相変わらずなのね>》 163 00:12:09,229 --> 00:12:13,900 《でしたら リリィが時間を稼いであげましょう》 164 00:12:16,361 --> 00:12:19,906 《さっすが リリィ すばらしい考えね!》 165 00:12:19,906 --> 00:12:24,077 《ありがとうございます セシリア王太子妃殿下》 166 00:12:24,077 --> 00:12:29,249 《まずは レダ通りの教会の修繕に 着手したいと考えています》 167 00:12:29,249 --> 00:12:31,251 《うん》 168 00:12:31,251 --> 00:12:35,255 《そういえば先日 妃殿下を拝見いたしました》 169 00:12:35,255 --> 00:12:38,758 《あら 私がそんなところに行くとでも?》 170 00:12:38,758 --> 00:12:42,387 《「どこで」とは言っておりませんが》 171 00:12:43,930 --> 00:12:45,932 《ところで妃殿下は》 172 00:12:45,932 --> 00:12:50,395 《「エリスの聖杯」という言葉に 聞き覚えはございませんか?》 173 00:12:51,771 --> 00:12:54,274 《もし ご存じでしたら》 174 00:12:54,274 --> 00:12:57,277 《計画の見直しをお勧めします》 175 00:12:57,277 --> 00:13:00,572 《もう失敗は許されないのでしょう?》 176 00:13:00,572 --> 00:13:03,408 《では》 《(扉が閉まる)》 177 00:13:06,953 --> 00:13:10,415 《<しょせん 貴族の箱入り娘に過ぎない私に>》 178 00:13:10,415 --> 00:13:14,419 《<ヤツらの計画を 阻止することは不可能だ>》 179 00:13:14,419 --> 00:13:19,132 《<だけど このまま負けっぱなしなんて 冗談じゃない>》 180 00:13:19,132 --> 00:13:23,803 《<セシリア達は もう失敗は許されないと言っていた>》 181 00:13:23,803 --> 00:13:25,972 《<ならば それを利用しよう>》 182 00:13:25,972 --> 00:13:30,810 《<情報は筒抜けだと牽制し 計画を遅らせてやる>》 183 00:13:32,145 --> 00:13:36,816 《<偽物の鍵を見せつけたのは ヤツらを誤解させるため>》 184 00:13:36,816 --> 00:13:41,446 《<私が そのまま逃げきれば 誤解は真実になる>》 185 00:13:41,446 --> 00:13:46,826 《<私が知り得た本当の真実は 資料館の中だ>》 186 00:13:49,996 --> 00:13:53,833 《<エリスの聖杯を破壊しろ>》 187 00:13:53,833 --> 00:13:56,169 《<私には無理だったけど>》 188 00:13:56,169 --> 00:13:59,464 《<ここから先は誰かに託そう>》 189 00:14:00,465 --> 00:14:03,009 《<未来を生きる誰かに…>》 190 00:14:04,177 --> 00:14:09,182 《<それは神を神とも思わないほど 傲慢で誇り高く>》 191 00:14:09,182 --> 00:14:15,647 《<危険を顧みず 誰かのために奔走できる とんでもないお人よし>》 192 00:14:15,647 --> 00:14:19,192 《そんな人間がいたら まさに奇跡ね》 193 00:14:20,860 --> 00:14:25,490 《<でも 奇跡を信じたっていいじゃない>》 194 00:14:27,659 --> 00:14:32,872 《<ヤツらは来ない 賭けは私の勝ちだ>》 195 00:14:32,872 --> 00:14:38,211 《<あの時 どうしてスカーレットが あんなふうに笑っていられたのか>》 196 00:14:38,211 --> 00:14:41,047 《<最後まで分からなかった>》 197 00:14:41,047 --> 00:14:46,219 《<でも 今の私にとっては 救いでもある>》 198 00:14:46,219 --> 00:14:48,221 《<そうよ>》 199 00:14:48,221 --> 00:14:52,058 《<スカーレットにできて 私にできないはずがないもの>》 200 00:14:52,058 --> 00:14:54,519 《<だって…>》 201 00:14:59,524 --> 00:15:05,530 <リリィ・オーラミュンデは 昔から負けることが大嫌いなのだから> 202 00:15:07,699 --> 00:15:11,244 「つまり エリスの聖杯とは」 203 00:15:11,244 --> 00:15:15,248 「アデルバイドを侵略するために ファリスが計画した」 204 00:15:15,248 --> 00:15:17,542 「軍事作戦である」 205 00:15:19,544 --> 00:15:26,259 「最後に この手紙にたどり着いた者へ 未来を託す」 206 00:15:30,138 --> 00:15:32,932 未来を託す… か 207 00:15:32,932 --> 00:15:35,602 私達に 一体 何ができるんだろう 208 00:15:35,602 --> 00:15:37,771 ねえ ちょっと… 209 00:15:37,771 --> 00:15:39,773 あっ…! 210 00:15:41,066 --> 00:15:43,068 ア… アメリア… 211 00:15:43,068 --> 00:15:45,445 しっ 静かにしてよ 212 00:15:45,445 --> 00:15:49,449 まだ この国にいるのが あの女にバレたら 今度こそ殺される… 213 00:15:49,449 --> 00:15:51,451 あの女? 214 00:15:51,451 --> 00:15:53,453 ほら 215 00:15:53,453 --> 00:15:57,082 私が集めてきた セシリア王太子妃に関する情報よ 216 00:15:57,082 --> 00:15:59,084 えっ… 217 00:15:59,084 --> 00:16:01,461 うまくやりなさいね 218 00:16:01,461 --> 00:16:04,464 …というわけでして 219 00:16:04,464 --> 00:16:09,094 ざっと見たところ セシリアが娼婦の母を持つこと 220 00:16:09,094 --> 00:16:14,265 それに気づいたケヴィン・ジェニングスが 薬漬けの廃人になったこと 221 00:16:14,265 --> 00:16:18,478 彼の入院先が セシリアの慈善団体が運営する 222 00:16:18,478 --> 00:16:21,815 聖ニコラス病院だと書かれているわね 223 00:16:21,815 --> 00:16:25,819 セシリア王太子妃は どうして 病院を… 224 00:16:25,819 --> 00:16:27,821 恐らくだけど 225 00:16:27,821 --> 00:16:30,657 ジャッカルの楽園の効果を 試していたんじゃないかしら 226 00:16:30,657 --> 00:16:34,494 治療という名目でね あっ… 227 00:16:34,494 --> 00:16:38,498 病院の元経営者は あのキャンベル伯爵で 228 00:16:38,498 --> 00:16:43,002 セシリア王太子妃への仲介役は サイモン・ダルキアン 229 00:16:43,002 --> 00:16:45,130 デボラの夫ね 230 00:16:45,130 --> 00:16:47,674 あの人の… 231 00:16:47,674 --> 00:16:54,305 エンリケ セシリア ダルキアン ダェグ・ガルスに ファリスのたぬきども… 232 00:16:54,305 --> 00:16:56,307 こんなに ごちゃごちゃしていたら 233 00:16:56,307 --> 00:16:58,852 誰に復讐すればいいのか分からないじゃない! 234 00:16:58,852 --> 00:17:03,022 ちょっとは 私に気を使ったらどうなの? 235 00:17:03,022 --> 00:17:09,696 こうなったら 私の処刑に関わった人間を 片っ端から ひっぱたいてやるんだから! 236 00:17:09,696 --> 00:17:11,865 <ちょ… ちょっと待って> 237 00:17:11,865 --> 00:17:13,867 <その そうそうたる面々を> 238 00:17:13,867 --> 00:17:17,036 <誰が ひっぱたくことになるんですかね…> 239 00:17:19,164 --> 00:17:23,168 10年前の事件の捜査資料ねえ… 240 00:17:23,168 --> 00:17:27,881 スカーレット・カスティエル 処刑の真相… か 241 00:17:29,048 --> 00:17:34,053 お前の婚約者が 色々 突っつき回してるみたいじゃねえか 242 00:17:35,054 --> 00:17:38,349 おいおい おっかねえ顔で にらむんじゃねえよ 243 00:17:38,349 --> 00:17:41,895 言っとくが 俺 お前の上官だからな 244 00:17:41,895 --> 00:17:43,897 しかも 総司令官だから 245 00:17:43,897 --> 00:17:45,899 めっちゃ偉いからな 246 00:17:46,900 --> 00:17:48,902 何か言えよ 247 00:17:48,902 --> 00:17:53,198 まあ 興味を持つ気持ちは 分からんでもねえがな 248 00:17:53,198 --> 00:17:57,744 そういえば あなたが謀反の疑いをかけられ 249 00:17:57,744 --> 00:18:02,081 処刑される寸前まで追い込まれたのも ちょうど その頃でしたね 250 00:18:02,081 --> 00:18:04,083 フッ… 251 00:18:04,083 --> 00:18:06,753 それより 今は ファリスだ 252 00:18:06,753 --> 00:18:11,090 失踪した第七殿下の件は 何か分かったか? 253 00:18:11,090 --> 00:18:18,389 いえ 使節団の代表 ケンダル・レヴァインに それとなく探りを入れてみましたが… 254 00:18:18,389 --> 00:18:21,392 《一体 何のことですかな?》 255 00:18:21,392 --> 00:18:23,770 表に出す気はないようです 256 00:18:23,770 --> 00:18:25,772 そうか… 257 00:18:25,772 --> 00:18:29,108 あちらでは 現国王が病に倒れ 258 00:18:29,108 --> 00:18:32,403 王位継承争いが起こっていると 聞き及びましたが… 259 00:18:32,403 --> 00:18:34,405 それだけじゃねえ 260 00:18:34,405 --> 00:18:36,407 ファリスにおける通貨の改鋳 261 00:18:36,407 --> 00:18:41,621 他にも 火薬に鉄 大型荷馬車の生産量が 急激に伸びている 262 00:18:42,622 --> 00:18:45,959 恐らくは 戦争の準備… 263 00:18:45,959 --> 00:18:49,629 ああ もしそうなら 相手は この国 264 00:18:49,629 --> 00:18:51,631 アデルバイドだ 265 00:18:51,631 --> 00:18:54,259 そこに 大義はあるのでしょうか? 266 00:18:54,259 --> 00:18:58,263 ハハッ 大義だ? そんなもん でっち上げりゃいい 267 00:18:58,263 --> 00:19:02,976 昔から その手の工作は得意だからな ヤツらは 268 00:19:02,976 --> 00:19:06,437 だが させるわけにはいかない 269 00:19:06,437 --> 00:19:11,150 それが 生かされた人間の役目だからな 270 00:19:15,655 --> 00:19:19,284 捜査資料の全てに目を通した だが… 271 00:19:19,284 --> 00:19:21,828 やあ また会ったね 272 00:19:21,828 --> 00:19:23,830 聖杯の娘 273 00:19:23,830 --> 00:19:25,832 「聖杯の娘」? 274 00:19:25,832 --> 00:19:28,835 グレイルさん でしょう? 275 00:19:28,835 --> 00:19:34,841 すみません 「グレイル」は ファリスの古語で「聖杯」という意味なんです 276 00:19:34,841 --> 00:19:36,843 ファリスの者か… 277 00:19:36,843 --> 00:19:40,179 そちらは ランドルフ・アルスター伯爵だね 278 00:19:40,179 --> 00:19:43,182 今日は あなたに話があって来た 279 00:19:43,182 --> 00:19:45,184 なぜ 私の名を? 280 00:19:45,184 --> 00:19:48,021 うちのケンダルが 世話になったそうじゃないか 281 00:19:48,021 --> 00:19:50,023 ん… 282 00:19:50,023 --> 00:19:56,696 ファリスの第七王子 ユリシーズ殿下が ここ アデルバイドで誘拐された 283 00:19:56,696 --> 00:19:59,490 その報復行為を大義名分として 284 00:19:59,490 --> 00:20:03,202 ファリスは この国に戦争を仕掛けようとしている 285 00:20:03,202 --> 00:20:05,496 だが それは… 286 00:20:05,496 --> 00:20:08,499 でっち上げだよ (2人)あ… 287 00:20:08,499 --> 00:20:11,711 誘拐を行ったのは ダェグ・ガルス 288 00:20:11,711 --> 00:20:14,339 ヤツらが裏で糸を引いているんだ 289 00:20:14,339 --> 00:20:17,342 じゃあ あなた達は… 290 00:20:17,342 --> 00:20:21,888 いかにも 我らはファリスの人間だよ ただ… 291 00:20:21,888 --> 00:20:26,225 第三殿下 アレクサンドラ王女から つかわされた 292 00:20:26,225 --> 00:20:28,227 反戦派です 293 00:20:28,227 --> 00:20:30,229 反戦派… 294 00:20:31,230 --> 00:20:35,360 頼む どうか 一緒に戦争を止めてほしい 295 00:20:35,360 --> 00:20:38,237 あ… 296 00:20:38,237 --> 00:20:41,074 リリィの残した手紙のとおりね 297 00:20:42,075 --> 00:20:45,370 あの 10年前の計画は… 298 00:20:45,370 --> 00:20:48,915 エリスの聖杯は どうして失敗したんでしょうか? 299 00:20:48,915 --> 00:20:51,084 知らないのか? 300 00:20:51,084 --> 00:20:54,921 スカーレット・カスティエルが 処刑されたからだよ 301 00:20:56,255 --> 00:20:58,758 あ… 302 00:20:58,758 --> 00:21:00,927 そういうことか 303 00:21:02,095 --> 00:21:05,390 手札は きちんと揃えてきたか? 304 00:21:08,267 --> 00:21:11,104 カスティエル公爵… 305 00:21:11,104 --> 00:21:15,942 スカーレットの母親は アリエノール・シボラでしたね 306 00:21:15,942 --> 00:21:21,114 彼女は 隣国 ファリスが巨大な帝国だった頃の 最後の皇女 307 00:21:21,114 --> 00:21:24,784 星冠のコーネリア直系の子孫 308 00:21:24,784 --> 00:21:27,954 アデルバイド王家は 赤紫の瞳 309 00:21:27,954 --> 00:21:32,417 対して ファリス王家は 青紫の瞳 310 00:21:32,417 --> 00:21:34,419 そして ファリスでは 311 00:21:34,419 --> 00:21:37,797 赤と青が均等に混じり合った アメジストの瞳は 312 00:21:37,797 --> 00:21:39,799 別の意味を持つ 313 00:21:39,799 --> 00:21:44,137 恐らく エリスの聖杯の真の目的とは 314 00:21:44,137 --> 00:21:48,808 旧ファリス帝国皇族の血を引く スカーレット・カスティエルを 315 00:21:48,808 --> 00:21:50,810 新王に祭り上げ 316 00:21:50,810 --> 00:21:54,814 アデルバイドを ファリスの属国とする計画だった 317 00:21:56,816 --> 00:22:02,447 しかし 10年前 スカーレットは処刑され 計画は頓挫 318 00:22:02,447 --> 00:22:08,161 寝首をかかれようとしていたアデルバイドは 彼女の死によって救われた 319 00:22:08,161 --> 00:22:10,163 いや… 320 00:22:10,163 --> 00:22:13,624 何者かが そうなるようにしむけたのでは? 321 00:22:22,341 --> 00:22:27,847 つまり 私の処刑は お父様のせいだったということね 322 00:22:27,847 --> 00:22:29,849 えっ? 323 00:22:29,849 --> 00:22:32,018 私が処刑されたおかげで 324 00:22:32,018 --> 00:22:35,855 アデルバイドは ファリスとの戦争を免れたんでしょ? 325 00:22:35,855 --> 00:22:39,025 お父様なら 国のために娘を売るくらい 326 00:22:39,025 --> 00:22:41,027 平気でやるわよ 327 00:22:41,027 --> 00:22:43,362 カスティエル公爵が!? 328 00:22:45,198 --> 00:22:48,659 そんな… 残酷なことが… 329 00:22:52,038 --> 00:22:54,207 行こう! スカーレット 330 00:22:54,207 --> 00:22:56,209 は? 331 00:22:56,209 --> 00:23:00,379 今から カスティエル公爵に 会いに行こう 332 00:23:00,379 --> 00:23:03,508 彼は そんなに 簡単に会える人間じゃないぞ 333 00:23:03,508 --> 00:23:06,677 今日がダメでも 明日があります 334 00:23:06,677 --> 00:23:09,514 諦めなければ きっと いつかは会える 335 00:23:09,514 --> 00:23:13,518 だから 私は 今日 公爵に会いに行くんです 336 00:23:15,228 --> 00:23:17,230 分かった 337 00:23:17,230 --> 00:23:20,399 公爵との面会の手はずをととのえよう 338 00:23:23,903 --> 00:23:27,698 お目通りありがとうございます カスティエル公爵 339 00:23:27,698 --> 00:23:31,536 こちらが 婚約者のコンスタンス・グレイルです 340 00:23:31,536 --> 00:23:34,413 は… はじめまして 341 00:23:34,413 --> 00:23:37,542 それで 誠実のお嬢さんは 342 00:23:37,542 --> 00:23:40,545 私に何が聞きたいのかな? 343 00:23:44,090 --> 00:23:48,719 スカーレットを処刑台に送ったのは 公爵ですか?