1 00:00:04,171 --> 00:00:08,175 (黒崎麗子)孫六 度胸あるわね。 (アネット・バルトリ)一番手で行ったわよ。 2 00:00:09,176 --> 00:00:12,145 (乾 孫六) 鴨出汁とカブの和風ポタージュです! 3 00:00:16,149 --> 00:00:26,126 ♬~ 4 00:01:53,113 --> 00:01:56,116 (花田今日介)あっという間に試食会当日…。 5 00:01:56,116 --> 00:01:59,119 (鳥越 円)この3日が 比べものにならないくらいの殺気ですな。 6 00:01:59,119 --> 00:02:01,121 怖い。 7 00:02:04,191 --> 00:02:08,128 🗣️(ウィヴィア・ミロ)孫六く~ん! ふたを開けた瞬間の この出汁の香り…→ 8 00:02:08,128 --> 00:02:10,130 すごくいいよ~! 美味しい~! 9 00:02:11,131 --> 00:02:15,168 (ミロ)鴨の出汁! これが最高の決め手になってるよ! 10 00:02:15,168 --> 00:02:21,108 (布袋勝也)うん。 鴨出汁の香る芳醇なうま味と カブの組み合わせが よく合ってる! 11 00:02:21,108 --> 00:02:23,143 この相性の良さは驚きだな…。 12 00:02:23,143 --> 00:02:27,114 クリーミーな甘みと カブの歯応えを味わいながらゴクリといける。 13 00:02:27,114 --> 00:02:29,116 食感もいい。 14 00:02:29,116 --> 00:02:35,122 ん? これ ポタージュのように見えて 擂り流しだね。 15 00:02:35,122 --> 00:02:38,125 料亭が受け継ぐ 伝統美だ! 16 00:02:38,125 --> 00:02:43,130 乾孫六くんのルーツにも沿った 完成度の高いスープだよ! 17 00:02:47,134 --> 00:02:51,138 (朝倉 海) この料理は いつ どこで出すんだ? 孫六。 18 00:02:52,105 --> 00:02:55,108 このポタージュの魅力は出汁だ。 19 00:02:55,108 --> 00:02:59,146 その香りを十分に引き出した この一皿を 否定はしない。 20 00:02:59,146 --> 00:03:04,117 だが 出汁の香りは ふたを開けた瞬間から どんどん逃げていく。 21 00:03:04,117 --> 00:03:08,121 パーティー会場で 式典を見ながら食事をする場面だぞ。 22 00:03:08,121 --> 00:03:12,125 ふたを開けたそばから 最大の魅力が減じていく料理を→ 23 00:03:12,125 --> 00:03:14,127 お前は提供するのか? 24 00:03:14,127 --> 00:03:16,129 (孫六)あ… あ…。 25 00:03:16,129 --> 00:03:22,135 料理を提供する場を想定しない料理人など 独り善がり以外のなんでもない。 26 00:03:22,135 --> 00:03:24,104 下げてくれ。 27 00:03:24,104 --> 00:03:26,106 あ… ああ…。 28 00:03:26,106 --> 00:03:30,110 また簡単に 1つチャンスを潰したな 孫六。 29 00:03:30,110 --> 00:03:32,112 ああ…。 30 00:03:33,113 --> 00:03:35,182 (北田 岳)《孫六さん…》 31 00:03:35,182 --> 00:03:37,084 🗣️(福田寧々)次 どなたです~? 32 00:03:37,084 --> 00:03:39,086 (王 明剣)俺だ! 33 00:03:39,086 --> 00:03:41,088 ウツボのセイガンスープです。 34 00:03:42,089 --> 00:03:46,093 セイガンか。 冬にはもってこいの薬膳スープだな。 35 00:03:46,093 --> 00:03:50,097 しかし ウツボといったな。 蛇は使わなかったのか? 王。 36 00:03:50,097 --> 00:03:55,102 蛇肉は日本人にはきつい。 日本人に親しみやすいのはウツボ。 37 00:03:55,102 --> 00:03:59,106 その上で ウツボ肉の神髄 引き出した。 ご賞味あれ。 38 00:04:03,110 --> 00:04:05,112 (孫六の声)王はよ…。 39 00:04:05,112 --> 00:04:09,082 あいつも 実は複雑でよ…。 複雑…。 40 00:04:09,082 --> 00:04:12,085 (岳の声) 中国から修業に来られてるんですよね? 41 00:04:12,085 --> 00:04:15,088 (孫六の声)中国は中国でも 香港なんだ。 42 00:04:15,088 --> 00:04:19,092 おおっ! これはすごい。 やったな 王! 43 00:04:19,092 --> 00:04:22,095 魚と肉の間をとるような この肉感。 44 00:04:22,095 --> 00:04:25,132 かんで しっかりあふれ出る 海鮮のうま味。 45 00:04:25,132 --> 00:04:30,137 くせのあるウツボ肉も 薬膳に仕立てることで 香辛料とバランスよく合わさっている! 46 00:04:31,104 --> 00:04:35,108 あと レモングラスも入ってるね。 爽やかな酸味と香りが フッと…。 47 00:04:38,145 --> 00:04:44,117 ああ! 中国の元々のセイガンスープを キャッチーにした仕上がりだ! 美味しい~! 48 00:04:44,117 --> 00:04:49,089 年間を通じて暖かい香港でも 最低気温 10度切ることあります。 49 00:04:49,089 --> 00:04:53,126 冬に体温める伝統食が セイガンスープなんです。 50 00:04:53,126 --> 00:04:56,129 ウツボ肉は 香辛料で臭みを取りつつ→ 51 00:04:56,129 --> 00:05:00,100 その相性の良さで 蛇肉以上のうま味 引き出せた。 52 00:05:01,134 --> 00:05:06,106 (王)全ての根底にあるのは薬膳。 このスープ 俺にしか作れない! 53 00:05:08,108 --> 00:05:12,112 古き良き香港の味だな。 染み入るよ 王。 54 00:05:13,146 --> 00:05:16,116 いっつも険しい顔の王がさ→ 55 00:05:16,116 --> 00:05:19,119 一瞬ほころぶのが 生まれ育った香港の話さ。 56 00:05:19,119 --> 00:05:23,123 あいつ自身は裕福な家じゃなかったが 「自慢の故郷だ」って。 57 00:05:24,124 --> 00:05:29,129 四大中国料理とは また違った 中国料理の食文化が香港にはあった。 58 00:05:29,129 --> 00:05:31,131 でも 時代は変わり→ 59 00:05:31,131 --> 00:05:37,103 俺が子供の頃に好きだった料理店なども 違う店へと変わっていった。 60 00:05:37,103 --> 00:05:43,143 自分にとって大切なものが 味が いつまでも残っていてくれるとは限らない。 61 00:05:43,143 --> 00:05:47,113 料理学校時代の親友も 自分の道へ進んでいった。 62 00:05:47,113 --> 00:05:50,116 彼とは 随分 会えていない…。 63 00:05:50,116 --> 00:05:54,087 いろいろなものが変わっていく。 特に 今の香港では…。 64 00:05:56,189 --> 00:05:58,124 (王の声)そんな時…。 65 00:05:58,124 --> 00:06:01,194 この餃子を作ったのは君なのか? 66 00:06:01,194 --> 00:06:03,129 …はい。 67 00:06:03,129 --> 00:06:07,100 すみません お客様。 うちの若いもんが何か…? 68 00:06:07,100 --> 00:06:09,102 いつも アレンジで変なことをやる。 69 00:06:09,102 --> 00:06:15,108 味は完璧だった。 加えて 餃子のあんに和山椒を使っているんだ。 70 00:06:15,108 --> 00:06:17,110 こっちは柚子胡椒。 71 00:06:17,110 --> 00:06:21,181 香港の古き味を楽しみながら 口なじみもあって 嬉しかったよ…。 72 00:06:21,181 --> 00:06:23,083 いつも こんなことを? 73 00:06:23,083 --> 00:06:26,119 海外のお客様には 配慮して作るようにしてるんです。 74 00:06:26,119 --> 00:06:29,122 その国の食べ方に合わせて。 75 00:06:29,122 --> 00:06:32,092 お連れ様との会話が日本語でしたので。 76 00:06:32,092 --> 00:06:36,129 日本に来ないか? 俺は料理人だ。 77 00:06:36,129 --> 00:06:39,099 日本で故郷の味を披露してみろ。 78 00:06:39,099 --> 00:06:44,104 そして いつか 世界で故郷の魅力を披露するんだ。 79 00:06:44,104 --> 00:06:46,139 香港を飛び出して→ 80 00:06:46,139 --> 00:06:49,109 外から香港を照らす光になるんだ。 81 00:06:50,110 --> 00:06:55,115 《王さんにも そんな事情が…。 立派な使命感だ…》 82 00:06:55,115 --> 00:06:59,119 見てたよ。 高評価だったじゃない 王! (王)ああ! 83 00:06:59,119 --> 00:07:02,088 少し改良したら通用するって言われた! 84 00:07:05,091 --> 00:07:10,096 な… なんで 北田くんのところに…。 あの子は海さんに気に入られてる。 85 00:07:10,096 --> 00:07:14,100 3品もエントリーしておいて まだ1品もできてない あの子。 86 00:07:14,100 --> 00:07:17,103 プレッシャーをかけにいったんじゃない? 87 00:07:17,103 --> 00:07:20,106 大きなものを背負って この店にいる 王ならね…。 88 00:07:24,110 --> 00:07:27,113 (ダビド・サロ・ペーニャ)牛肉のフリカンド しょっつる仕立てだ! 89 00:07:27,113 --> 00:07:32,118 ペーニャのエントリーは肉。 豪快にきたな ペーニャ! 90 00:07:32,118 --> 00:07:34,087 (ペーニャ)さあ 食べてくれ! 91 00:07:34,087 --> 00:07:37,090 ペーニャは フランスにいた時の 海さんの料理を食べたのが→ 92 00:07:37,090 --> 00:07:39,092 来日のきっかけなんだ。 93 00:07:39,092 --> 00:07:42,128 (孫六の声)観光で偶然入った リヨンの店。 94 00:07:42,128 --> 00:07:45,131 スーシェフとして海さんがいた。 95 00:07:45,131 --> 00:07:50,136 《フン… 日本人が このフランスで作るなんて 大したことないな この店は》 96 00:07:54,107 --> 00:07:56,109 ぬう! 97 00:07:56,109 --> 00:07:58,111 (孫六の声)日本人を見下したペーニャの心を 知ってか知らずか→ 98 00:07:58,111 --> 00:08:03,083 海さんは あえて 和を基調とした一品で ペーニャの心を射抜いた。 99 00:08:03,083 --> 00:08:07,120 繊細な慎ましさの中で組み合わさった 味の構成。 100 00:08:07,120 --> 00:08:09,089 あんな豪快なナリしてよ。 101 00:08:09,089 --> 00:08:13,126 食べた瞬間から 日本への興味が 頭から離れなくなって→ 102 00:08:13,126 --> 00:08:16,129 ここにいるってわけだ。 103 00:08:17,130 --> 00:08:21,101 ペーニャの性格なら 焼いてくると思ったけど…。 104 00:08:24,104 --> 00:08:27,140 トマトソースでじっくり煮たお肉を 出してきたね。 しかも…→ 105 00:08:27,140 --> 00:08:29,109 しかも しょっつるとはね! 106 00:08:29,109 --> 00:08:34,147 トマトソースの甘辛さに 塩が利いた魚の風味が合わさってる! 107 00:08:34,147 --> 00:08:37,117 しょっつるとは 日本でいう魚醤のひとつ。 108 00:08:37,117 --> 00:08:41,121 魚を塩蔵して うま味を引き出す 発酵調味料だ。 109 00:08:41,121 --> 00:08:43,123 スペインだと これはアンチョビ。 110 00:08:43,123 --> 00:08:46,126 アンチョビの代わりに 日本のしょっつるを使って→ 111 00:08:46,126 --> 00:08:51,131 牛肉 アーモンド パセリ にんにくを トマトでじっくり煮込む。 112 00:08:51,131 --> 00:08:54,134 トータル的にはスペインの味わい。 113 00:08:54,134 --> 00:08:57,103 でも 和のうま味と発酵のエッセンスを合わせて→ 114 00:08:57,103 --> 00:09:00,106 スペイン料理の新しい形を提案できた。 115 00:09:05,111 --> 00:09:09,115 (寧々)ペーニャさんまで試食は終わりました。 お次は誰ですか? 116 00:09:09,115 --> 00:09:14,187 3品エントリーの北田くん。 まだ1品もなの? …まだです。 117 00:09:14,187 --> 00:09:18,091 (宍戸邦彦)私が先に上がった。 行かせてもらうよ。 118 00:09:18,091 --> 00:09:20,093 おお~! 119 00:09:20,093 --> 00:09:22,095 (宍戸)シャポンの丸焼きです。 120 00:09:24,097 --> 00:09:26,099 切り分けて お出しいたします。 121 00:09:28,101 --> 00:09:30,103 (においを嗅ぐ音) 122 00:09:30,103 --> 00:09:32,172 (ミロ)おお…。 123 00:09:32,172 --> 00:09:36,176 う~ん! 宍戸! お前 相変わらず すごいな。 124 00:09:36,176 --> 00:09:41,214 鶏を丸々1羽 完璧に焼くのは 本当に技術がいることなのに…。 125 00:09:41,214 --> 00:09:45,118 もも肉はジューシーに むね肉はしっとりと…。 126 00:09:45,118 --> 00:09:49,122 鶏の上品な脂が 心地良い温度で舌にあふれ出る。 127 00:09:49,122 --> 00:09:52,091 普通は もも肉とむね肉を 分けて焼き入れする。 128 00:09:52,091 --> 00:09:55,128 もも肉のほうが火入れに時間がかかるので→ 129 00:09:55,128 --> 00:09:59,098 その間に むね肉に火が通りすぎてしまうからだ。 130 00:09:59,098 --> 00:10:01,101 イエス サー。 131 00:10:01,101 --> 00:10:03,102 表面全体を フライパンで焼き→ 132 00:10:03,102 --> 00:10:06,106 もも肉部分を アロゼで焼く。 133 00:10:06,106 --> 00:10:08,107 とにかく むね肉に熱を当てすぎないよう→ 134 00:10:08,107 --> 00:10:10,110 管理しながら 火を入れていく。 135 00:10:10,110 --> 00:10:12,078 完璧な火入れだ。 136 00:10:13,112 --> 00:10:18,117 高級食材のシャポンを使うことが 祝賀会という華やかな場にも合っている。 137 00:10:18,117 --> 00:10:22,121 目の前で切り分けるというパフォーマンスも 客を喜ばせる。 138 00:10:22,121 --> 00:10:24,124 メインディッシュにもふさわしい。 139 00:10:24,124 --> 00:10:28,128 ルーツにとらわれず パーティーの趣旨に純粋に沿うことで→ 140 00:10:28,128 --> 00:10:30,096 ペーニャと差をつけた。 くっ…! 141 00:10:30,096 --> 00:10:32,098 よくやった 宍戸。 見事だ! 142 00:10:33,099 --> 00:10:38,104 あなた様のもとでの経験が全て。 海様のおかげ。 143 00:10:38,104 --> 00:10:41,107 深い忠誠心と共に。 144 00:10:41,107 --> 00:10:44,110 宍戸さんは 相当 変わり種だぜ。 145 00:10:44,110 --> 00:10:49,115 実力的には 布袋さんやミロと並んで 独立してやっていけるのによ! 146 00:10:49,115 --> 00:10:51,084 それの何が変わってるんです? 147 00:10:51,084 --> 00:10:56,089 (孫六の声)独立したくねえって。 海さんのもとで一生働きたいんだってよ。 148 00:10:56,089 --> 00:10:59,092 盲信的な海さんの信者さ。 149 00:10:59,092 --> 00:11:03,129 ただ どういう出会いでそうなったかは 話してくれねえんだよな。 150 00:11:03,129 --> 00:11:07,100 宍戸さん 終わった。 絶賛だよ! あとは 岳と蘭菜! 151 00:11:13,106 --> 00:11:17,143 蘭菜さんは なぜ 海さんのもとに? (赤松蘭菜)答えたくないわ。 152 00:11:17,143 --> 00:11:21,114 今 盛り付けに 一番の神経 使ってるところ。 邪魔しないで。 153 00:11:21,114 --> 00:11:24,117 あっ 知らなかったんですか? 154 00:11:24,117 --> 00:11:29,122 蘭菜さんは Kの前に ここでやっていたお店の娘さんです。 155 00:11:30,123 --> 00:11:34,127 (寧々の声)経営がうまくいってなかった 蘭菜さんのお父上の店→ 156 00:11:34,127 --> 00:11:40,099 日本に帰ってすぐのカイさまが 立地を気に入って お店ごと買収したのです。 157 00:11:40,099 --> 00:11:44,137 でも その時 バイトで手伝ってた 娘の蘭菜さんは→ 158 00:11:44,137 --> 00:11:47,106 才能があるって見込まれ 働いてもらうことに。 159 00:11:47,106 --> 00:11:50,109 複雑な事情で…。 160 00:11:51,110 --> 00:11:53,112 (寧々)スウ~…。 161 00:11:53,112 --> 00:11:55,148 (蘭菜)やり直しだわ…。 162 00:11:55,148 --> 00:11:59,118 あの海って男は あんたが思うほど できた人間じゃ…。 163 00:11:59,118 --> 00:12:01,120 そうか なるほど。 164 00:12:01,120 --> 00:12:06,125 蘭菜さんは 海さんのことが好きなので そばにいて働いてるってことですね。 165 00:12:08,127 --> 00:12:13,099 なんなの…? 心理的ダメージで勝とうって作戦…? 166 00:12:13,099 --> 00:12:18,104 卑怯者! 今日という日に 私もみんなも どれだけ懸けてきたか! 167 00:12:18,104 --> 00:12:21,107 それを こんな小ずるい手で 妨害しようとするなんて…。 168 00:12:21,107 --> 00:12:23,109 見損なったわ 数学少年! 169 00:12:23,109 --> 00:12:26,112 ち… 違います 違います! 170 00:12:26,112 --> 00:12:31,084 でも 僕が寝てた時 蘭菜さんと海さんが 2人でいたのを覚えているので…。 171 00:12:37,123 --> 00:12:39,092 言い方が悪かったです。 172 00:12:39,092 --> 00:12:42,128 かつての… お父さんのお店で働くのは→ 173 00:12:42,128 --> 00:12:46,099 海さんのそばで学び取りたいという 執念ですよね。 174 00:12:46,099 --> 00:12:50,103 よかった。 この店に懸ける皆さんの熱い思いが聞けて。 175 00:12:50,103 --> 00:12:53,106 よかった。 176 00:12:53,106 --> 00:12:55,174 何が 「よかった」よ…。 177 00:12:55,174 --> 00:12:57,110 最初 会った時 言ったわよね? 178 00:12:57,110 --> 00:13:02,115 覇気のかけらもない目。 あなた 料理人に向いてないって。 179 00:13:02,115 --> 00:13:08,121 この3日間 私たちがしのぎを削っている中 1人だけ 緊張感なかったじゃない。 180 00:13:08,121 --> 00:13:11,124 あなたは みんなと違うわ。 ここに懸けている思いが…。 181 00:13:11,124 --> 00:13:13,126 一緒です! 182 00:13:13,126 --> 00:13:15,128 乗り越えるべき過去があって…→ 183 00:13:15,128 --> 00:13:18,097 あの人に 自分を変えられるチャンスをもらった。 184 00:13:18,097 --> 00:13:23,102 僕とみんなは一緒です。 自信が もっと… 湧いてきました! 185 00:13:25,171 --> 00:13:28,174 🗣️(寧々)北田くん できました! 186 00:13:29,108 --> 00:13:34,113 3品作ると言っておきながら ようやく一皿目か? 北田! 187 00:13:34,113 --> 00:13:38,117 前菜 スープ 肉料理 3品に挑戦して→ 188 00:13:38,117 --> 00:13:42,088 1品ごとのクオリティーが中途半端だったら 即アウトだぜ。 189 00:13:44,123 --> 00:13:46,125 問題ありません。 190 00:13:46,125 --> 00:13:49,128 この一皿に全てを込めました! 191 00:13:49,128 --> 00:13:53,099 「一皿に全て」…? 3皿でしょ だから。 192 00:13:53,099 --> 00:13:59,105 ♬~ 193 00:13:59,105 --> 00:14:01,074 あっ…! 194 00:14:05,144 --> 00:14:08,147 (布袋)前菜 スープ 肉→ 195 00:14:08,147 --> 00:14:11,150 全てのパートにエントリーするという むちゃをやっておいて→ 196 00:14:11,150 --> 00:14:16,122 ようやくできた この一品。 この一皿に全てを込めただと…? 197 00:14:19,158 --> 00:14:24,163 (麗子)ねえ 北田くん ようやく1品目の前菜を作っていったけど…。 198 00:14:24,163 --> 00:14:27,133 (花田)うん…。 (麗子)1品に こんなに時間かかってちゃ→ 199 00:14:27,133 --> 00:14:30,136 肝心の本番 役に立たないじゃない。 200 00:14:30,136 --> 00:14:34,140 祝賀会のお客様相手に出すことが わかってないのかしら? 201 00:14:34,140 --> 00:14:37,143 (花田)やっぱり あの子には早かったのかな…。 202 00:14:37,143 --> 00:14:43,149 (岳の声)僕とみんなは一緒です。 自信が もっと… 湧いてきました! 203 00:14:43,149 --> 00:14:47,153 前菜 クスクスのタブレです。 204 00:14:47,153 --> 00:14:50,156 クスクスは北アフリカ原産のパスタ。 205 00:14:50,156 --> 00:14:55,128 デュラム小麦を原料に 粒状にしたもので 外見はアワやヒエに似ている。 206 00:14:55,128 --> 00:14:59,165 こんな 日本人になじみのない食材を選ぶとはな 岳。 207 00:14:59,165 --> 00:15:03,136 海さんが 「際限なく あらゆる食材を試すべきだ」と。 208 00:15:03,136 --> 00:15:05,138 クスクスを探し当てました! フッ…。 209 00:15:06,172 --> 00:15:09,142 提供のペースが遅すぎることは さておきだ。 210 00:15:09,142 --> 00:15:13,146 岳の自信のある顔… 今は そっちのほうが気になる。 211 00:15:13,146 --> 00:15:16,149 (ミロ)そうだねえ。 味を見ないとね。 212 00:15:16,149 --> 00:15:18,117 (においを嗅ぐ音) 213 00:15:19,152 --> 00:15:22,155 おおっ! 美味しい! 214 00:15:22,155 --> 00:15:25,158 クスクスの中に入ってる香味野菜の香りが フワッとくる。 215 00:15:25,158 --> 00:15:28,127 柑橘の香りもだ。 216 00:15:28,127 --> 00:15:31,130 香りの奥に もうひとつ 爽やかなうま味がある。 217 00:15:31,130 --> 00:15:33,132 これは…→ 218 00:15:33,132 --> 00:15:35,168 トマトか! 正解です! 219 00:15:35,168 --> 00:15:41,140 香味野菜とトマトの風味に… クスクスには 魚介の風味も染み込んでるな。 220 00:15:41,140 --> 00:15:43,142 かんで染み入るな。 221 00:15:43,142 --> 00:15:46,145 トマトをミキサーにかけ 沸騰させて こす。 222 00:15:46,145 --> 00:15:49,148 うま味だけを凝縮したトマトエキスに アサリを入れ→ 223 00:15:49,148 --> 00:15:51,150 沸騰させ 出汁を取ります。 224 00:15:51,150 --> 00:15:56,155 その間に クスクス一粒一粒に行きわたるよう オリーブオイルと塩を混ぜ→ 225 00:15:56,155 --> 00:15:59,158 さらに 最初のトマトとアサリの出汁をかけます。 226 00:15:59,158 --> 00:16:02,128 冷やしたクスクスに 細かく刻んだ香味野菜を混ぜて→ 227 00:16:02,128 --> 00:16:06,165 出汁に使ったアサリとエビを クスクスの上に盛り付け→ 228 00:16:06,165 --> 00:16:08,134 レモンとライムで味を決めていきます! 229 00:16:09,168 --> 00:16:12,171 少量の柑橘の皮が すごく利いてるね。 230 00:16:12,171 --> 00:16:15,174 クスクスの甘味と エビ アサリの魚介類のうま味が→ 231 00:16:15,174 --> 00:16:17,143 柑橘と香味野菜と一緒に→ 232 00:16:17,143 --> 00:16:21,147 鼻からフウッと入って抜ける感じ。 233 00:16:21,147 --> 00:16:24,150 《うまい。 確かに うまいが…》 234 00:16:24,150 --> 00:16:26,185 あっ… ダメだ。 えっ? 235 00:16:26,185 --> 00:16:31,157 (麗子)3人の雰囲気でわかる。 宍戸や王の時ほど盛り上がってない。 236 00:16:31,157 --> 00:16:35,161 時間がかかりすぎたのよ…。 美味しくても 無駄にハードル上がった感じ。 237 00:16:35,161 --> 00:16:39,131 《この1品では迫力不足だぜ… 北田》 238 00:16:40,166 --> 00:16:42,168 岳 これが…。 239 00:16:43,169 --> 00:16:46,172 寧々さん 今です。 鍋を! 240 00:16:46,172 --> 00:16:48,174 はい~。 241 00:16:48,174 --> 00:16:50,176 北田…? お前 何を…。 242 00:16:53,145 --> 00:16:55,147 (においを嗅ぐ音) 魚介の香り…!? 243 00:16:55,147 --> 00:16:58,150 (布袋)温かい香りが 鍋から一気に広がった…。 244 00:16:58,150 --> 00:17:01,153 北田 鍋の中身はなんだ? 245 00:17:01,153 --> 00:17:03,155 その質問に答える前に…。 246 00:17:03,155 --> 00:17:09,161 僕は 皆さんの前菜のクスクスのタブレが 3分の1ほどなくなるのを待っていました。 247 00:17:09,161 --> 00:17:11,163 何…!? 248 00:17:11,163 --> 00:17:13,132 え~!? 取られた~! 249 00:17:18,137 --> 00:17:20,139 この鍋の中身は→ 250 00:17:20,139 --> 00:17:25,144 前菜を作るのに使った ホタテやエビ タイの頭で取った出汁スープです! 251 00:17:25,144 --> 00:17:28,214 そこに ネギやセロリなど 香味野菜を入れて煮立て→ 252 00:17:28,214 --> 00:17:30,149 さらに香りを出しました。 253 00:17:30,149 --> 00:17:34,153 これを 食べてる途中の前菜に垂らすことで完成! 254 00:17:34,153 --> 00:17:37,156 イタリアのクスクストラパネーゼ。 255 00:17:37,156 --> 00:17:39,158 これが僕のスープパートです! 256 00:17:39,158 --> 00:17:41,127 わあっ! 257 00:17:45,131 --> 00:17:48,134 (一同)ええ~!? 258 00:17:48,134 --> 00:17:51,170 お前のスープ だいぶ地味かもな~。 259 00:17:51,170 --> 00:17:54,140 単純に 弱いって印象が拭えねえかな? 260 00:17:55,141 --> 00:17:58,144 これじゃ 全然通用しないってことだよな…。 261 00:17:58,144 --> 00:18:02,148 でも 最初は仕方ないよ。 ここからだ! 262 00:18:02,148 --> 00:18:06,152 今回 僕は論理学でいう 帰納法を採っていく。 263 00:18:06,152 --> 00:18:08,220 料理を提供する3日後。 264 00:18:08,220 --> 00:18:10,156 その時間 その瞬間まで→ 265 00:18:10,156 --> 00:18:13,159 結論を決めきらず 手を替えていくんだ。 266 00:18:13,159 --> 00:18:15,127 僕でないと作れない料理を用意したよ! 267 00:18:16,162 --> 00:18:18,130 《答えから柔軟に逆算する》 268 00:18:18,130 --> 00:18:21,167 《僕だからこそ作れる料理だ!》 269 00:18:21,167 --> 00:18:24,236 お前のと違って 俺のこのポタージュの肝はよ→ 270 00:18:24,236 --> 00:18:26,138 ほら 香りだよ。 271 00:18:26,138 --> 00:18:28,140 香りが全然違うだろ~。 272 00:18:28,140 --> 00:18:33,145 《あれ… 僕の料理の香りが すごい弱いって言いたかったんだろうな》 273 00:18:33,145 --> 00:18:37,149 《確かに 一気に開く あのポタージュの香りは たまらなかった》 274 00:18:37,149 --> 00:18:40,152 地味かもな~。 地味地味。 275 00:18:40,152 --> 00:18:42,188 あっ…。 276 00:18:42,188 --> 00:18:47,159 (布袋)食べてる途中の前菜に… 出汁を垂らして それがスープになるだと!? 277 00:18:47,159 --> 00:18:50,162 アハハハ! これ 面白~い! 278 00:18:53,165 --> 00:18:59,171 うわ~! 前菜で取った この出汁だけでも 魚介と野菜の風味がすごいのに…→ 279 00:18:59,171 --> 00:19:05,177 これが前菜のクスクスと合わさることによって 香味野菜と魚介の香りが昇華…! 280 00:19:05,177 --> 00:19:10,149 複雑に絡んだうま味が 熱々と口の中に広がるんだ! 281 00:19:10,149 --> 00:19:14,186 (においを嗅ぐ音) 前菜だけでは弱かった香り! 282 00:19:14,186 --> 00:19:19,158 このスープで発展する前提で 前菜のレシピに工夫を凝らしてきた…。 283 00:19:19,158 --> 00:19:24,163 そして なんといっても 目の前で前菜にスープをかける発想だ。 284 00:19:25,164 --> 00:19:29,168 本当はスープを横に添えて 皆さんの自由なタイミングで→ 285 00:19:29,168 --> 00:19:33,172 合わせていってもらうことを考えていました。 でも…。 286 00:19:33,172 --> 00:19:38,177 《王さんも宍戸さんも 提供するお客様のことを念頭に置いている》 287 00:19:38,177 --> 00:19:40,146 《祝賀会場のライブ感!》 288 00:19:41,147 --> 00:19:45,184 あくまで 祝賀会場のお客様を目いっぱい喜ばせる…。 289 00:19:45,184 --> 00:19:49,155 目の前でスタッフがスープを垂らす… この形に変更したんです! 290 00:19:50,189 --> 00:19:52,158 す… すごい! 291 00:19:52,158 --> 00:19:56,195 提供が遅かったのは 2品を合わせて出すため! 292 00:19:56,195 --> 00:20:02,168 そして レシピを決めきらず ギリギリまで 最高の計算式を探るためだったのか 北田! 293 00:20:03,169 --> 00:20:06,138 いや… まだ びっくり箱があるよ。 294 00:20:06,138 --> 00:20:08,140 海くんのスープを垂らしたあと→ 295 00:20:08,140 --> 00:20:11,143 一度 厨房に戻って 調理をして戻ってきたね! 296 00:20:11,143 --> 00:20:13,145 その中身はなんだい? 岳くん! 297 00:20:13,145 --> 00:20:16,148 熱々の… トンカツです! 298 00:20:19,151 --> 00:20:21,120 (布袋)まさか… これも? はい! 299 00:20:22,188 --> 00:20:28,127 厚いロース肉に小麦粉と卵黄の衣 そこに 白ごま クミン コリアンダー→ 300 00:20:28,127 --> 00:20:31,163 砕いたヘーゼルナッツを煎ったものをまぶし→ 301 00:20:31,163 --> 00:20:34,166 サラダ油でジュワッと揚げる。 302 00:20:34,166 --> 00:20:38,170 途中まで食べ進めた このクスクスのスープに添えます。 303 00:20:38,170 --> 00:20:43,142 僕の肉料理パート スパイスとナッツのトンカツ 完成です! 304 00:20:45,144 --> 00:20:49,148 3品を… この一皿で完成させやがった! 305 00:20:50,149 --> 00:20:52,151 すっごい! すっごい! すっごい! 306 00:20:52,151 --> 00:20:57,156 クスクスのスープに このスパイスの利いたトンカツを浸す…。 307 00:21:01,160 --> 00:21:06,132 おおっ! クスクスのスープの 複雑なうま味のらせんの中に…→ 308 00:21:06,132 --> 00:21:09,168 スパイスの強い香りが 程良く調和…。 309 00:21:09,168 --> 00:21:12,138 ジュワッとあふれるロースの肉汁が 一気に受け止める! 310 00:21:12,138 --> 00:21:17,143 トンカツ単体でも十分な完成度なものを…→ 311 00:21:17,143 --> 00:21:19,145 優しいうま味に変化させていく マリアージュ! 312 00:21:19,145 --> 00:21:22,148 それが目の前で完成していくなんて…。 313 00:21:22,148 --> 00:21:24,150 なんて楽しいんだろう! 314 00:21:24,150 --> 00:21:28,154 (武蔵神楽)「楽しい」だけに支配されたあなたは 無敵でした。 315 00:21:28,154 --> 00:21:31,223 何が出てくるかわからない びっくり箱。 316 00:21:31,223 --> 00:21:34,160 この言葉を 可能な限り具現化することに挑んだ。 317 00:21:34,160 --> 00:21:37,129 これが 今日の僕のレシピです! 318 00:21:41,167 --> 00:21:43,169 よくやった 岳。 319 00:21:43,169 --> 00:21:45,171 はい! 320 00:21:45,171 --> 00:21:47,173 あっ…。 遅くなって ごめんなさい。 321 00:21:47,173 --> 00:21:52,144 私も… 前菜が完成しました。 お願いします。 322 00:21:53,145 --> 00:21:55,147 (蘭菜)フォアグラのテリーヌです。 323 00:21:57,149 --> 00:22:01,153 (ミロ)ご苦労でした みんな~! 324 00:22:01,153 --> 00:22:08,160 年末の数学賞の授賞式。 それぞれの料理パートが決定しました! 325 00:22:14,166 --> 00:22:21,140 ♬~