1 00:01:42,035 --> 00:01:44,037 (アイン)あっ…。 2 00:01:50,544 --> 00:01:53,046 (ウルスラ)おい 小僧。 3 00:01:53,046 --> 00:01:56,717 それは うちの娘が 貴様のために入れたお茶だ。 4 00:01:56,717 --> 00:02:00,821 誠心誠意 真心込めて ありがたく 飲むがよい。 5 00:02:00,821 --> 00:02:02,823 えっ お茶…。 6 00:02:02,823 --> 00:02:06,493 えっと… あっ あの➡ 7 00:02:06,493 --> 00:02:08,495 どうぞ! 8 00:02:08,495 --> 00:02:10,497 えっ!? えっ えっと➡ 9 00:02:10,497 --> 00:02:13,667 あなたたちは いったい…。 いいから 飲まんかい! 10 00:02:13,667 --> 00:02:15,836 それとも なんじゃ うちの娘のお茶は➡ 11 00:02:15,836 --> 00:02:17,838 飲めんとでも言うのか!? あぁ!? 12 00:02:17,838 --> 00:02:20,140 あ 熱いので 気をつけて どうぞ! 13 00:02:22,175 --> 00:02:25,512 うっ! うめえ! 14 00:02:25,512 --> 00:02:29,016 そ それは… よかったです! 15 00:02:29,016 --> 00:02:31,018 かわいい…。 16 00:02:31,018 --> 00:02:36,023 おい うちの子に 万が一にも 変な気を起こしたら 消すぞ! 17 00:02:39,359 --> 00:02:41,528 (アイン)それじゃあ あなたたちが 俺を 助けてくれたのか? 18 00:02:41,528 --> 00:02:43,530 (ウルスラ)フンッ! わしは➡ 19 00:02:43,530 --> 00:02:47,534 貴様みたいな 下等生物を 助けたくはなかったがな。 20 00:02:47,534 --> 00:02:49,703 だが ユーリに どうしても➡ 21 00:02:49,703 --> 00:02:52,205 お前を助けてくれと 懇願されてな➡ 22 00:02:52,205 --> 00:02:55,709 しかたなく あのモンスターどもを 消し飛ばしてやったのじゃ。 23 00:02:55,709 --> 00:02:59,713 (ウルスラ)ユーリに 全身全霊 ふか~く感謝しろ! 24 00:02:59,713 --> 00:03:02,315 わ… 私は 何もしてないよ? 25 00:03:02,315 --> 00:03:05,152 おぬしの頼みでなければ 助けとらんわい! 26 00:03:05,152 --> 00:03:07,988 小僧! ユーリに 土下座して感謝しろ! 27 00:03:07,988 --> 00:03:11,658 山より高く 海より深い感謝を 捧げろ! 28 00:03:11,658 --> 00:03:16,496 えっと… どうもありがとう ユーリ。 29 00:03:16,496 --> 00:03:18,498 い いえ…。 30 00:03:20,667 --> 00:03:23,003 娘を 呼び捨てにするな! 31 00:03:23,003 --> 00:03:25,672 不愉快じゃ 消すぞ? おら おら! 32 00:03:25,672 --> 00:03:30,510 お母さん! 私 名前 呼ばれるの うれしいよ。 33 00:03:30,510 --> 00:03:33,013 娘? お母さん? 34 00:03:33,013 --> 00:03:35,348 アンタ ユーリの母親なのか? 35 00:03:35,348 --> 00:03:39,352 フンッ! 母親か… まあ 似たようなものじゃな。 36 00:03:39,352 --> 00:03:41,688 わしの名は ウルスラ。 37 00:03:41,688 --> 00:03:43,857 世界樹の守り手じゃ。 38 00:03:43,857 --> 00:03:46,526 守り手? 39 00:03:46,526 --> 00:03:49,696 (ウルスラ) この世界に 九つある世界樹。 40 00:03:49,696 --> 00:03:52,532 その樹が 一生を 安らかに送れるよう➡ 41 00:03:52,532 --> 00:03:54,534 かたわらで 彼女らを見守り➡ 42 00:03:54,534 --> 00:03:57,204 時に 外敵から守る存在。 43 00:03:57,204 --> 00:03:59,973 それが 我ら 守り手じゃ。 44 00:03:59,973 --> 00:04:02,476 (アイン)じゃあ ウルスラは ここに住んでるのか? 45 00:04:02,476 --> 00:04:04,478 (ウルスラ)ああ。 46 00:04:04,478 --> 00:04:06,646 この子が この地に 根を張ったときから➡ 47 00:04:06,646 --> 00:04:08,982 その根元で 生活しておる。 48 00:04:08,982 --> 00:04:13,487 根を張るって… ユーリは 人間だろ? 違う。 49 00:04:13,487 --> 00:04:16,323 (ウルスラ) ユーリは この世界樹そのものじゃ。 50 00:04:16,323 --> 00:04:18,825 正確に言えば 世界樹の意志。 51 00:04:18,825 --> 00:04:22,829 貴様の 小さな脳みそでも わかるように言い換えれば➡ 52 00:04:22,829 --> 00:04:25,665 世界樹の精霊じゃ。 53 00:04:25,665 --> 00:04:30,170 はぁ~ どうりで 綺麗なわけだ。 54 00:04:30,170 --> 00:04:32,672 ああ! あう…。 55 00:04:32,672 --> 00:04:35,008 うちの子に 色目を使うな! 56 00:04:35,008 --> 00:04:38,345 せっかくやった目が 汚れるじゃろがい! えっ!? 57 00:04:38,345 --> 00:04:40,680 目? そうだよ! 58 00:04:40,680 --> 00:04:44,518 (アイン)俺 デスベアに 目を割かれて…。 59 00:04:44,518 --> 00:04:46,686 ケガも してたのに…。 60 00:04:46,686 --> 00:04:50,023 (苦しむ声) 61 00:04:50,023 --> 00:04:52,025 治ってる…。 62 00:04:52,025 --> 00:04:55,195 ケガは 世界樹の雫で治してやった。 63 00:04:55,195 --> 00:04:58,532 だが 潰された目までは 再生できぬからな。 64 00:04:58,532 --> 00:05:01,468 恐れ多くも 世界樹の一部を 加工して➡ 65 00:05:01,468 --> 00:05:03,470 新たな目を 作ってやった。 66 00:05:03,470 --> 00:05:06,640 いわば 精霊の義眼じゃ。 67 00:05:06,640 --> 00:05:09,976 精霊の… 義眼? 68 00:05:09,976 --> 00:05:12,145 ユーリに頼まれたんじゃよ。 69 00:05:12,145 --> 00:05:14,147 自分の力を おぬしに与え➡ 70 00:05:14,147 --> 00:05:16,817 目が 見えるようにしてほしいとな。 71 00:05:16,817 --> 00:05:19,986 でなければ 人間の小僧なんぞ 誰が…。 72 00:05:19,986 --> 00:05:22,989 どうして そこまで…。 73 00:05:22,989 --> 00:05:27,160 あなたは… 私に…。 74 00:05:27,160 --> 00:05:29,996 《お前が 助けてくれたんだよな。 75 00:05:29,996 --> 00:05:31,998 ありがとう…》 76 00:05:34,000 --> 00:05:39,005 ありがとう って 言ってくれたから…。 77 00:05:39,005 --> 00:05:42,008 この奈落に 落ちてくる者は 稀じゃが➡ 78 00:05:42,008 --> 00:05:44,844 落ちてきた者は 皆 ユーリが助けておる。 79 00:05:44,844 --> 00:05:47,013 じゃが 誰ひとりとして➡ 80 00:05:47,013 --> 00:05:49,849 感謝の言葉を述べた者は おらんかった。 81 00:05:49,849 --> 00:05:53,186 それどころか… ユーリが 世界樹だとわかると➡ 82 00:05:53,186 --> 00:05:57,357 無遠慮に 枝や葉を むしっていく ふらち者ばかりでな…。 83 00:05:57,357 --> 00:06:03,296 (ウルスラ)だから おぬしの言葉が 本当に うれしかったそうじゃ。 84 00:06:03,296 --> 00:06:06,967 2度も助けてくれて ありがとな。 85 00:06:06,967 --> 00:06:09,569 ユーリは 命の恩人だよ。 86 00:06:11,638 --> 00:06:14,641 あう…。 さてと➡ 87 00:06:14,641 --> 00:06:17,477 命も助けてやったことだし 小僧➡ 88 00:06:17,477 --> 00:06:19,479 とっとと ここから去れ! 89 00:06:19,479 --> 00:06:21,481 お母さん 待って! 90 00:06:21,481 --> 00:06:24,484 お外は 危ないから アインさん 死んじゃう…。 91 00:06:24,484 --> 00:06:26,653 わしらには 関係ないことじゃろう。 92 00:06:26,653 --> 00:06:29,990 こやつのことなど どうでもよい。 よくない! 93 00:06:29,990 --> 00:06:32,826 お願い! なんとかならない? 94 00:06:32,826 --> 00:06:36,496 なんとかって… わしは 守り手のおきてで➡ 95 00:06:36,496 --> 00:06:38,999 世界樹から 一定距離しか 離れられぬから➡ 96 00:06:38,999 --> 00:06:42,335 こやつを 外まで 送り届けることは 不可能じゃ。 97 00:06:42,335 --> 00:06:46,339 転移魔法も このダンジョン内では 使えぬしのぉ。 98 00:06:48,341 --> 00:06:50,844 そんな…。 おぉ~ ユーリ! 99 00:06:50,844 --> 00:06:52,846 そんな顔を するでない! 100 00:06:52,846 --> 00:06:55,849 おぬしが 悲しいと わしも 悲しいのじゃ! 101 00:06:55,849 --> 00:06:58,351 うぅ…。 102 00:06:58,351 --> 00:07:03,290 ああ なんと… そこまで こやつのことを…。 103 00:07:03,290 --> 00:07:06,593 うぅ…。 104 00:07:08,962 --> 00:07:14,134 むぅ~! 105 00:07:14,134 --> 00:07:18,471 はぁ~ わかった… では こうしよう。 106 00:07:18,471 --> 00:07:22,309 小僧! わしが おぬしを鍛えてやろう! えっ…。 107 00:07:22,309 --> 00:07:25,478 自力で出られるくらい 強くしてやる! 108 00:07:25,478 --> 00:07:27,480 これでどうじゃ? 109 00:07:27,480 --> 00:07:30,317 お母さん ありがとう! 110 00:07:30,317 --> 00:07:33,320 まあ… 他でもない おぬしの頼みじゃからな。 111 00:07:33,320 --> 00:07:36,656 お… 俺➡ 112 00:07:36,656 --> 00:07:38,992 ここから 生きて 出られる➡ 113 00:07:38,992 --> 00:07:41,995 のか? 114 00:07:41,995 --> 00:07:44,164 ありがとうございます! 115 00:07:44,164 --> 00:07:46,166 ええい! くっつくな うっとおしい! 116 00:07:46,166 --> 00:07:48,168 貴様は 最強の賢者から➡ 117 00:07:48,168 --> 00:07:50,337 直々に 手ほどきを受けるのじゃ! 118 00:07:50,337 --> 00:07:53,640 生半可な覚悟で 挑むことは 許さぬぞ! 119 00:07:58,011 --> 00:08:00,313 よろしくお願いします!! 120 00:08:03,616 --> 00:08:07,287 えっと あのぉ… い いきなり 実戦とか➡ 121 00:08:07,287 --> 00:08:09,956 まさか そんなことしません… よね? 122 00:08:09,956 --> 00:08:12,459 ちんたら 座学から やっておったら➡ 123 00:08:12,459 --> 00:08:16,129 ここから出るときには ヨボヨボのジジイに なっとるぞ。 124 00:08:16,129 --> 00:08:18,631 最短で 強くしてやる。 125 00:08:18,631 --> 00:08:20,633 あれを見よ! 126 00:08:22,635 --> 00:08:25,638 あのぉ… 何も見えないんですけど? 127 00:08:25,638 --> 00:08:28,308 愚か者めが! 貴様の 左目には➡ 128 00:08:28,308 --> 00:08:30,643 恐れ多くも 世界樹の 精霊核の一部が➡ 129 00:08:30,643 --> 00:08:32,645 埋め込まれているんだぞ! 130 00:08:32,645 --> 00:08:35,815 別に 前と 変わっていないような…。 131 00:08:35,815 --> 00:08:38,151 それは 貴様に 自覚がないからじゃ! 132 00:08:38,151 --> 00:08:41,154 自覚か…。 133 00:08:41,154 --> 00:08:44,657 《俺の もともとの左目は デスベアに潰されて➡ 134 00:08:44,657 --> 00:08:48,995 一瞬で 俺は 真っ暗な世界に 落とされちまった…。 135 00:08:48,995 --> 00:08:51,498 だけど➡ 136 00:08:51,498 --> 00:08:55,502 ユーリが 俺に 光をくれた。 137 00:08:55,502 --> 00:08:59,172 俺が見る景色 これから見ていく世界は➡ 138 00:08:59,172 --> 00:09:03,109 ユーリが 与えてくれた光なんだ…。 139 00:09:03,109 --> 00:09:05,945 あれ? なんだろう? 140 00:09:05,945 --> 00:09:08,248 目が 温かい…》 141 00:09:10,450 --> 00:09:13,453 えっ… な… なんだ これ!? 142 00:09:13,453 --> 00:09:16,256 これで やっと 訓練開始じゃ。 143 00:09:18,291 --> 00:09:20,960 ギーッ! ちょ!? なに やって…。 144 00:09:20,960 --> 00:09:22,962 さあ 来るぞ。 145 00:09:22,962 --> 00:09:25,632 キシャー! キシッ! 146 00:09:25,632 --> 00:09:28,802 さあ あいつの動きを すべて よけきる。 147 00:09:28,802 --> 00:09:30,804 それが ステップ1じゃ。 148 00:09:30,804 --> 00:09:32,972 はぁ!? そんなこと できるのかよ!? 149 00:09:32,972 --> 00:09:35,642 おぬし お得意の 鑑定があるじゃろう。 150 00:09:35,642 --> 00:09:37,977 いや あるけど➡ 151 00:09:37,977 --> 00:09:40,146 物とかモンスターの情報しか 読み取れ…。 152 00:09:40,146 --> 00:09:43,983 精霊の目でできる鑑定は 人間の目の それとは異なる。 153 00:09:43,983 --> 00:09:45,985 いいから やってみよ。 154 00:09:45,985 --> 00:09:49,322 う 動きを鑑定って言ったって…。 155 00:09:49,322 --> 00:09:52,125 キシャー! か 鑑定! 156 00:09:54,494 --> 00:09:56,996 読み取れた… やった! 157 00:09:56,996 --> 00:09:58,998 キシャー! 158 00:09:58,998 --> 00:10:02,335 精霊の目は 人間の目と 比べ物にならないくらい➡ 159 00:10:02,335 --> 00:10:04,504 いろんなものを 鑑定できるんじゃ。 160 00:10:04,504 --> 00:10:07,006 つまり 相手の動きもな。 161 00:10:07,006 --> 00:10:11,845 た… 確かに 鑑定したとおりだったけど…。 162 00:10:11,845 --> 00:10:16,049 はぁ… やれやれ…。 163 00:10:20,353 --> 00:10:23,189 あれ? 痛くない…。 164 00:10:23,189 --> 00:10:26,025 治ってる? 世界樹の雫じゃ。 165 00:10:26,025 --> 00:10:28,027 ユーリから 預かってきておる。 166 00:10:28,027 --> 00:10:30,029 えっ それって…。 167 00:10:30,029 --> 00:10:32,031 安心しろ。 168 00:10:32,031 --> 00:10:36,035 いくら ボロ雑巾になろうと 全回復してやるでな。 169 00:10:36,035 --> 00:10:40,707 文字どおり 必死に 技を極めよ ということじゃ。 170 00:10:40,707 --> 00:10:42,876 鬼畜すぎません? 171 00:10:42,876 --> 00:10:46,546 ほれほれ 休んどる暇は ないようじゃぞ。 172 00:10:46,546 --> 00:10:48,548 キシャー! 鑑定! 173 00:10:48,548 --> 00:10:51,050 《狙いは わかった! 174 00:10:51,050 --> 00:10:54,554 けど 今の俺の反射神経じゃ 反応できない! 175 00:10:54,554 --> 00:10:57,390 せめて 来るタイミングがわかれば…。 176 00:10:57,390 --> 00:10:59,559 いや 精霊の目なんだ。 177 00:10:59,559 --> 00:11:02,495 人間の尺度で考えるな!》 178 00:11:02,495 --> 00:11:04,497 再鑑定! 179 00:11:07,834 --> 00:11:11,337 《やっぱり! なら あとは➡ 180 00:11:11,337 --> 00:11:15,508 5 4 3 2 1➡ 181 00:11:15,508 --> 00:11:17,510 ゼロ! 182 00:11:17,510 --> 00:11:19,512 できた…。 183 00:11:19,512 --> 00:11:23,183 Sランクモンスターの攻撃を 初めて よけられた!》 184 00:11:23,183 --> 00:11:25,518 見たか ウルス…。 キシャー! 185 00:11:25,518 --> 00:11:28,021 うわ~!! まったく➡ 186 00:11:28,021 --> 00:11:31,024 一度 よけたくらいで 油断しおって。 187 00:11:31,024 --> 00:11:35,194 《そうだ… 調子に乗っちゃだめだ…。 188 00:11:35,194 --> 00:11:38,197 相手の狙い 攻撃のタイミング➡ 189 00:11:38,197 --> 00:11:42,202 それを 呼吸するくらい 自然に 鑑定できるようにならないと…。 190 00:11:42,202 --> 00:11:45,538 でも それができれば➡ 191 00:11:45,538 --> 00:11:48,041 俺の世界は 変わる!》 192 00:11:50,043 --> 00:11:52,045 キーッ! ハッ! 193 00:11:52,045 --> 00:11:54,547 フッ! ホッ! キーッ! 194 00:11:54,547 --> 00:11:58,551 修行を始めてから 1週間か…。 195 00:11:58,551 --> 00:12:00,553 鑑定! 196 00:12:03,489 --> 00:12:05,491 フンッ! キーッ! 197 00:12:07,493 --> 00:12:09,495 ハッ! 198 00:12:09,495 --> 00:12:11,497 どうだ ウルスラ! 199 00:12:11,497 --> 00:12:13,499 もう 完全に よけられるようになっ…。 200 00:12:13,499 --> 00:12:15,501 キーッ! いってぇ~!! 201 00:12:15,501 --> 00:12:17,503 キッキッキッ! 202 00:12:17,503 --> 00:12:21,341 やはり 痛みがあると 覚えが早いのぉ。 203 00:12:21,341 --> 00:12:23,343 楽しんでるだろ アンタ! 204 00:12:23,343 --> 00:12:26,346 まあ ようやく 及第点といったところかな。 205 00:12:26,346 --> 00:12:31,017 では そろそろ 次の修行に移るとするか。 えっ? 206 00:12:31,017 --> 00:12:34,520 次は グレムリンを撃破してみせよ。 207 00:12:34,520 --> 00:12:37,523 俺は 戦闘系のジョブじゃないんだ…。 208 00:12:37,523 --> 00:12:41,194 だから 撃破は…。 アホか そんなこと わかっとる。 209 00:12:41,194 --> 00:12:44,530 スキルに頼らず その目を使って どうにかせい➡ 210 00:12:44,530 --> 00:12:47,200 という修行じゃ。 目を? 211 00:12:47,200 --> 00:12:51,371 ほれ。 世界樹で作った木刀じゃ。 212 00:12:51,371 --> 00:12:53,373 ユーリがの…。 213 00:12:53,373 --> 00:12:55,375 《ユーリ:お母さん➡ 214 00:12:55,375 --> 00:12:59,045 これを アインさんに渡して。 215 00:12:59,045 --> 00:13:03,650 私も 力になりたいから…》 216 00:13:03,650 --> 00:13:07,487 ユーリが…。 わしの 大切なユーリが➡ 217 00:13:07,487 --> 00:13:10,490 痛いのを我慢して 折った枝で作ったんじゃ! 218 00:13:10,490 --> 00:13:13,826 もし 壊したりしたら 貴様を 折るぞ! 219 00:13:13,826 --> 00:13:16,996 わかってるよ! 大切に扱うから! 220 00:13:16,996 --> 00:13:20,667 ありがとな ユーリ! 221 00:13:20,667 --> 00:13:22,669 うぅ…。 222 00:13:24,671 --> 00:13:27,340 キシッ! 《敵が来るタイミングも➡ 223 00:13:27,340 --> 00:13:29,342 場所も わかってるんだ。 224 00:13:29,342 --> 00:13:31,511 なら 迎えて攻撃すればいい。 225 00:13:31,511 --> 00:13:33,513 簡単だ! 226 00:13:33,513 --> 00:13:36,516 3 2 1》 227 00:13:36,516 --> 00:13:39,352 今だ! はぁ~っ! 228 00:13:39,352 --> 00:13:41,354 あれ!? なんで!? 229 00:13:41,354 --> 00:13:44,357 おぬしの剣速が遅ければ 一生 当たらんぞ。 230 00:13:44,357 --> 00:13:46,359 じゃあ どうすれば…。 自分で考えろ。 231 00:13:46,359 --> 00:13:48,361 ですよね~。 232 00:13:48,361 --> 00:13:50,363 《いや 待てよ➡ 233 00:13:50,363 --> 00:13:54,200 だったら 相手が狙ってくる場所に 木刀を 置いておけば…。 234 00:13:54,200 --> 00:13:56,202 それなら…》 235 00:13:56,202 --> 00:13:59,205 2 1 ゼロ! 236 00:13:59,205 --> 00:14:01,641 キシシシー! 《だめか! 237 00:14:01,641 --> 00:14:05,144 そりゃそうか… 向こうだって 考える頭がある。 238 00:14:05,144 --> 00:14:07,814 目の前に 武器があれば よけるだろうし…。 239 00:14:07,814 --> 00:14:10,149 ああ 違う だめだ! 240 00:14:10,149 --> 00:14:13,653 人間と精霊とじゃ 見えてる物が違うんだ!》 241 00:14:13,653 --> 00:14:16,155 (ウルスラ)ええい 何度も言わせるな! 242 00:14:16,155 --> 00:14:20,493 精霊の目で 鑑定できるのは 動きだけか!? 243 00:14:20,493 --> 00:14:23,162 《そうだ! なら 動きだけじゃなく➡ 244 00:14:23,162 --> 00:14:25,164 相手の攻撃の軌道を➡ 245 00:14:25,164 --> 00:14:27,333 鑑定! いや! 246 00:14:27,333 --> 00:14:29,335 精霊の目で➡ 247 00:14:29,335 --> 00:14:31,337 超鑑定!》 248 00:14:34,006 --> 00:14:36,342 《動きが止まった? 249 00:14:36,342 --> 00:14:38,344 違う…。 250 00:14:38,344 --> 00:14:40,513 軌道を 超鑑定したら➡ 251 00:14:40,513 --> 00:14:43,015 相手の動きが スローモーションに見えるようになった。 252 00:14:43,015 --> 00:14:45,518 こんなこともできるのか! 253 00:14:45,518 --> 00:14:48,321 だったら この状態で!》 254 00:14:51,524 --> 00:14:54,026 キエッ! 255 00:14:54,026 --> 00:14:57,029 えっ? 一撃で? 256 00:14:57,029 --> 00:14:59,966 《そうか… 俺には ゆっくりに見えていても➡ 257 00:14:59,966 --> 00:15:01,968 実際の速度は違う。 258 00:15:01,968 --> 00:15:05,805 その速さで食らう カウンターのエネルギーは 相当なものだろう》 259 00:15:05,805 --> 00:15:08,808 お… 俺… 初めて倒した! 260 00:15:08,808 --> 00:15:11,644 それも Sランクのモンスターを! 261 00:15:11,644 --> 00:15:13,813 やったぞ~!! 262 00:15:13,813 --> 00:15:17,483 一度 成功しただけで 喜ぶのは早いわ 小僧! 263 00:15:17,483 --> 00:15:21,821 とりあえず ここらにいるグレムリンを すべて 倒すこと。 264 00:15:21,821 --> 00:15:24,824 (ウルスラ)よいな? (アイン)お… 押忍! 265 00:15:24,824 --> 00:15:29,328 アインさん… 大丈夫かな…。 266 00:15:29,328 --> 00:15:31,998 ふぅ~ 終わった…。 267 00:15:31,998 --> 00:15:33,100 どうよ? ウルスラ。 268 00:15:33,100 --> 00:15:36,836 フンッ! 精霊の目を 持っておるのじゃ➡ 269 00:15:36,836 --> 00:15:39,338 これくらいできて 当然じゃろがい。 270 00:15:39,338 --> 00:15:43,009 では そろそろ 次の修行に 行くとするか。 271 00:15:43,009 --> 00:15:45,011 次は 何を? 272 00:15:45,011 --> 00:15:49,015 グレムリンのアビリティを鑑定し 己のものとせよ。 273 00:15:49,015 --> 00:15:52,852 人間は 後天的に スキルを 身につけておるが➡ 274 00:15:52,852 --> 00:15:56,522 モンスターは 皆 生まれ持って アビリティを 身につけておる。 275 00:15:56,522 --> 00:15:58,524 けど それを鑑定したところで➡ 276 00:15:58,524 --> 00:16:01,127 自分のスキルにするのは 俺には無理だ。 277 00:16:01,127 --> 00:16:03,129 素人は これだからのぉ。 278 00:16:03,129 --> 00:16:08,301 よいか? そもそも 鑑定とは 相手の情報を 見抜き把握し➡ 279 00:16:08,301 --> 00:16:10,303 自分のものとすることじゃろ。 280 00:16:10,303 --> 00:16:13,139 確かに 自分の知識には なるけど…。 281 00:16:13,139 --> 00:16:15,141 精霊の目を得た おぬしは➡ 282 00:16:15,141 --> 00:16:17,643 その情報を 単に 知識だけではなく➡ 283 00:16:17,643 --> 00:16:20,146 自分の経験にすることが できるのじゃ。 284 00:16:20,146 --> 00:16:22,815 精霊の目… すげえ! 285 00:16:22,815 --> 00:16:25,651 そうじゃろ? ユーリは すごいんじゃよ~! 286 00:16:25,651 --> 00:16:27,653 ほれ やってみろ。 287 00:16:31,991 --> 00:16:34,994 ガッ… ガァー!! 288 00:16:34,994 --> 00:16:37,663 なんなんだ これ! 289 00:16:37,663 --> 00:16:41,000 情報が 脳に 直接 ぶち込まれるみたいな…。 290 00:16:41,000 --> 00:16:44,504 これで グレムリンのアビリティが 俺に? 291 00:16:44,504 --> 00:16:46,505 (ウルスラ)試してみるがよい。 292 00:16:52,011 --> 00:16:55,514 速っ! けど… あっ! 293 00:16:57,683 --> 00:17:01,287 だめだ 動きに ついていけない…。 294 00:17:01,287 --> 00:17:03,789 全身の筋肉が 切れたぁ…。 295 00:17:03,789 --> 00:17:05,791 まあ 当然じゃな。 296 00:17:05,791 --> 00:17:07,960 ひたすら 走りまくれ。 へっ…。 297 00:17:07,960 --> 00:17:13,132 (ウルスラ)走り込みは 足だけではなく 全身の筋肉を使う。 298 00:17:13,132 --> 00:17:17,803 そして 筋繊維は ちぎれるたびに 強くなるのじゃ。 299 00:17:17,803 --> 00:17:21,974 これを 何千 何万回と繰り返せば どんな動きにも耐えうる➡ 300 00:17:21,974 --> 00:17:24,477 強じんな筋肉が 手に入るのじゃ。 301 00:17:24,477 --> 00:17:27,813 ほら 走れ! 鬼! 悪魔! 鬼畜! 302 00:17:27,813 --> 00:17:30,316 クッソー!! 303 00:17:30,316 --> 00:17:33,653 《俺は 走って走って 走りまくった。 304 00:17:33,653 --> 00:17:36,322 やがて 筋繊維が切れなくなり➡ 305 00:17:36,322 --> 00:17:39,992 強く しなやかな筋肉を 手に入れることができた…》 306 00:17:39,992 --> 00:17:42,495 なあ ウルスラ そろそろ 俺➡ 307 00:17:42,495 --> 00:17:45,331 デスベアと戦っても 倒せそうな気がするんだけど? 308 00:17:45,331 --> 00:17:48,167 調子に乗るでない! まだまだ 無理じゃ! 309 00:17:48,167 --> 00:17:51,070 そっか… まだまだか…。 310 00:17:53,506 --> 00:17:55,508 非常に 遺憾だが➡ 311 00:17:55,508 --> 00:17:58,678 わしのアビリティを 鑑定させてやるわい。 312 00:17:58,678 --> 00:18:01,113 《アイン:顔!》 313 00:18:01,113 --> 00:18:03,282 ウルスラのアビリティって…。 314 00:18:03,282 --> 00:18:05,284 アッチー!! 315 00:18:05,284 --> 00:18:07,954 鑑定できたか? できるか~! 316 00:18:07,954 --> 00:18:11,457 よいか? わしが さっき使ったのは 詠唱破棄。 317 00:18:11,457 --> 00:18:15,461 つまり 念じただけで 魔法が 使えるようになるアビリティじゃ。 318 00:18:15,461 --> 00:18:18,130 これで 魔法発動時に 必要な詠唱を 省けるので➡ 319 00:18:18,130 --> 00:18:20,132 戦闘には 有利じゃ。 320 00:18:20,132 --> 00:18:22,134 ゼロタイムで 魔法が使えたら 最強じゃんか! 321 00:18:22,134 --> 00:18:24,136 理解できたか。 322 00:18:24,136 --> 00:18:28,140 ならば 詠唱破棄とファイアーボールを さっさと 鑑定せよ。 323 00:18:28,140 --> 00:18:30,643 ハッ! か 鑑定! 324 00:18:41,988 --> 00:18:44,657 で? 今度こそ 鑑定できたか? 325 00:18:44,657 --> 00:18:47,159 なんとか… 詠唱破棄だけは…。 326 00:18:47,159 --> 00:18:49,328 それなら もう一発。 327 00:18:49,328 --> 00:18:51,330 ちょ 待っ! 328 00:18:51,330 --> 00:18:53,499 か 鑑定! 329 00:18:53,499 --> 00:18:55,668 ピギャー! 330 00:18:55,668 --> 00:18:58,671 《アイン:特訓を始めてから 5日目。 331 00:18:58,671 --> 00:19:00,940 もともと 魔法職じゃない 俺の魔力量は➡ 332 00:19:00,940 --> 00:19:04,443 平均以下だったため すぐに へばってしまった。 333 00:19:04,443 --> 00:19:06,445 魔力が 底をつくと➡ 334 00:19:06,445 --> 00:19:09,115 ユーリが 俺に 世界樹の雫を使ってくれた。 335 00:19:09,115 --> 00:19:12,785 世界樹の雫は 魔力を 全回復するだけじゃなく➡ 336 00:19:12,785 --> 00:19:14,954 魔力量を 増やす効果もある。 337 00:19:14,954 --> 00:19:18,457 ただし 魔力が残っている状態で 雫を 摂取しても➡ 338 00:19:18,457 --> 00:19:20,459 魔力量は 増やせないので➡ 339 00:19:20,459 --> 00:19:22,461 魔力が 底をつくまで➡ 340 00:19:22,461 --> 00:19:25,131 ひたすら 消費しなければ ならなかった。 341 00:19:25,131 --> 00:19:28,634 こうして 半月ほど 経った頃には➡ 342 00:19:28,634 --> 00:19:31,470 俺は ファイアーボールを 一気に 千発 撃てるだけじゃなく…》 343 00:19:31,470 --> 00:19:33,472 ウィンドストーム! 344 00:19:33,472 --> 00:19:35,808 《中級魔法も 使えるようになった。 345 00:19:35,808 --> 00:19:38,811 鑑定で得た グレムリンとウルスラのアビリティ。 346 00:19:38,811 --> 00:19:42,481 ひたすら鍛えた 強じんな肉体と 増大した魔力量。 347 00:19:42,481 --> 00:19:44,984 それに 精霊の目を使った 超鑑定。 348 00:19:44,984 --> 00:19:46,986 これがあれば…》 349 00:19:46,986 --> 00:19:50,156 まあ こんなもんでいいじゃろう。 ウルスラ…。 350 00:19:50,156 --> 00:19:53,159 では そろそろ➡ 351 00:19:53,159 --> 00:19:56,562 リベンジマッチといくか…。 352 00:19:59,999 --> 00:20:05,004 グルルルル…。 353 00:20:08,007 --> 00:20:11,343 (ウルスラ) 何を 緊張しておるのじゃ 小僧。 354 00:20:11,343 --> 00:20:13,345 確かに おぬしは まだ弱い。 355 00:20:13,345 --> 00:20:16,682 だが 前よりは 強くなったわい。 そりゃ まあ…。 356 00:20:16,682 --> 00:20:20,853 腹立たしいことに おぬしは 意外と飲み込みが早い。 357 00:20:20,853 --> 00:20:24,523 修行の成果を 発揮すれば 問題なく 勝てるじゃろ。 358 00:20:24,523 --> 00:20:26,525 アンタも 褒めることがあるんだな。 359 00:20:26,525 --> 00:20:29,862 うるさい! さっさと倒してこんかい アホ! 360 00:20:29,862 --> 00:20:31,864 痛っ! 361 00:20:31,864 --> 00:20:33,866 《そうだ… 俺は もう➡ 362 00:20:33,866 --> 00:20:37,369 あのときの俺じゃない!》 363 00:20:37,369 --> 00:20:39,872 よ~し いくぞ! 364 00:20:39,872 --> 00:20:41,874 グルルル…。 365 00:20:46,378 --> 00:20:49,048 《グワーッ!》 366 00:20:49,048 --> 00:20:51,884 《ひるむな アイン 力を見せてやれ》 367 00:20:51,884 --> 00:20:54,887 勝負だ デスベア! 368 00:20:54,887 --> 00:20:57,890 ガルル! ファイアーボール! 369 00:21:01,827 --> 00:21:03,996 ノーコンか。 焦ったんだよ! 370 00:21:03,996 --> 00:21:07,500 《アイン:けど 目くらましくらいには なっただろ…》 371 00:21:07,500 --> 00:21:10,503 超加速! 372 00:21:10,503 --> 00:21:12,505 グガーッ! 373 00:21:12,505 --> 00:21:15,674 超鑑定! 374 00:21:15,674 --> 00:21:17,843 ウィンドストーム!! 375 00:21:17,843 --> 00:21:21,046 グアーッ!! 376 00:21:23,516 --> 00:21:25,518 グアーッ! 377 00:21:25,518 --> 00:21:27,520 《確かに 俺は 魔法職じゃないから➡ 378 00:21:27,520 --> 00:21:29,522 一発一発の魔力が弱い。 379 00:21:29,522 --> 00:21:32,525 だから 攻撃は 正確に当てないといけない。 380 00:21:32,525 --> 00:21:35,194 でも 一発で だめなら➡ 381 00:21:35,194 --> 00:21:37,897 倒れるまで ぶち込むだけだ!》 382 00:21:39,865 --> 00:21:44,703 くらえ! ファイアーボール 100連発! 383 00:21:44,703 --> 00:21:48,107 グアーッ!! 384 00:22:03,489 --> 00:22:05,658 《あっ… あれ? 385 00:22:05,658 --> 00:22:08,661 デスベアって こんなに弱かったっけ? 386 00:22:08,661 --> 00:22:13,065 違う… 俺が 強くなったんだ!》