1 00:00:02,102 --> 00:00:04,071 (莉莉)慧月様。 お迎えにあがりました。 2 00:00:04,071 --> 00:00:07,441 《玲琳:無地の洗朱色の衣…。 3 00:00:07,441 --> 00:00:11,745 朱家付きの方ですね。 下級女官の方かしら》 4 00:00:11,745 --> 00:00:14,414 貴妃様からのご命令で➨ 5 00:00:14,414 --> 00:00:17,417 あなた様のへや替えを 手伝うこととなりました。 6 00:00:17,417 --> 00:00:19,386 へや替え? 7 00:00:19,386 --> 00:00:23,423 後宮をこのように騒がせた者に たとえ無罪であれ➨ 8 00:00:23,423 --> 00:00:26,393 これまで通りの待遇は できないとのことです。 9 00:00:26,393 --> 00:00:30,097 わかりました。 よろしくお願いいたします。 10 00:00:30,097 --> 00:00:32,799 ええと あなたは…。 11 00:00:32,799 --> 00:00:37,771 (莉莉)ハァー… 莉莉でございます。 莉莉。 12 00:00:37,771 --> 00:00:41,174 この1年 お側で お仕えしてまいりましたが➨ 13 00:00:41,174 --> 00:00:45,112 あなた様には その程度の 認識でございましょうね。 14 00:00:45,112 --> 00:00:48,081 《側仕えの方でしたのね!? 15 00:00:48,081 --> 00:00:50,484 もう少し 私が本物かどうか➨ 16 00:00:50,484 --> 00:00:53,153 疑ってくださっても いいのですよ!?》 17 00:02:38,125 --> 00:02:40,727 《ここが朱駒宮…。 18 00:02:40,727 --> 00:02:43,063 詠国を代表する五家。 19 00:02:43,063 --> 00:02:48,402 なかでも 南領を治め 炎を奉ってきた朱家の方々。 20 00:02:48,402 --> 00:02:53,040 華やかで 力強く彩られていますね》 21 00:02:53,040 --> 00:02:57,711 あら? 莉莉… あの 朱貴妃様にご挨拶を…。 22 00:02:57,711 --> 00:03:01,748 (莉莉)貴妃様からは 謹慎せよと通達を頂いております。 23 00:03:01,748 --> 00:03:03,750 そんな…。 24 00:03:03,750 --> 00:03:06,386 《妃と雛女は 後宮において➨ 25 00:03:06,386 --> 00:03:09,723 母と子にも等しい縁を結ぶはず…。 26 00:03:09,723 --> 00:03:14,394 おばさまでしたら まずは話を聞こうとなさるのに。 27 00:03:14,394 --> 00:03:17,831 もっとも 私が罪を犯していたら➨ 28 00:03:17,831 --> 00:03:22,402 自らの手で私の首を 落とされるでしょうけど…。 29 00:03:22,402 --> 00:03:26,740 朱貴妃様は 実は 冷淡な方でいらっしゃる? 30 00:03:26,740 --> 00:03:29,076 でも…。 31 00:03:29,076 --> 00:03:31,745 虫すら慈しまれるあの方が➨ 32 00:03:31,745 --> 00:03:35,749 冷たいお心根だとは とても思えませんが…》 33 00:03:37,718 --> 00:03:39,720 (笑い声) 34 00:03:39,720 --> 00:03:43,056 あぁ 臭いこと。 ネズミが2匹はっているもの。 35 00:03:43,056 --> 00:03:45,726 黒ネズミと赤ネズミ。 36 00:03:45,726 --> 00:03:48,728 《中級女官の方々が雛女に…。 37 00:03:48,728 --> 00:03:51,398 黄麒宮では 道を歩いているだけで➨ 38 00:03:51,398 --> 00:03:53,400 皆 親しく 話しかけてくれたのに…》 39 00:03:53,400 --> 00:03:55,769 ⸨翠玉:玲琳様! (珊瑚)お熱下がりましたね! 40 00:03:55,769 --> 00:03:58,071 (珠蘭)たくさん 食べてくださいませ!⸩ 41 00:03:58,071 --> 00:04:02,075 《あら? あまりに日常だったから 流していたけれど➨ 42 00:04:02,075 --> 00:04:04,711 あれも少々異常だったのでは? 43 00:04:04,711 --> 00:04:09,416 もっと自立したいですね。 夢の自助努力生活!》 44 00:04:09,416 --> 00:04:11,751 新たなへやは こちらでございます。 45 00:04:11,751 --> 00:04:13,720 あっ…。 46 00:04:16,389 --> 00:04:19,059 こちら? 47 00:04:19,059 --> 00:04:21,728 (莉莉)元は食料庫であった 場所でございます。 48 00:04:21,728 --> 00:04:24,097 もっとも 廃棄された今では➨ 49 00:04:24,097 --> 00:04:27,400 虫や菌の温床となっている 場所でございますが。 50 00:04:27,400 --> 00:04:30,370 《あの道の向こうは藍家。 51 00:04:30,370 --> 00:04:34,407 つまり ここは 朱駒宮の最果ての地。 52 00:04:34,407 --> 00:04:37,077 追放されたのですね…》 53 00:04:37,077 --> 00:04:40,447 ここに 住むのですか? 54 00:04:40,447 --> 00:04:44,084 (莉莉)あぁ そうだよ。 あっ… 莉莉? 55 00:04:44,084 --> 00:04:47,087 どうせあんたは 殺そうとしたんだろ! 56 00:04:47,087 --> 00:04:49,089 そんな大バカ女だから➨ 57 00:04:49,089 --> 00:04:51,057 こんなところに 追いやられたんじゃないか! 58 00:04:51,057 --> 00:04:53,093 こんな廃屋で世話をしろ!? 59 00:04:53,093 --> 00:04:55,395 あたしまで死ねと言われてんのと 一緒だ! 60 00:04:55,395 --> 00:04:57,430 なに驚いてんだよ! 61 00:04:57,430 --> 00:04:59,800 あたしのことを 卑しい踊り子の娘だからって➨ 62 00:04:59,800 --> 00:05:02,135 さんざんバカにしてきたくせに! 63 00:05:02,135 --> 00:05:04,471 ⸨慧月:どんなに取り繕っても➨ 64 00:05:04,471 --> 00:05:09,409 男を誘う母親の血は 消えないわね⸩ 65 00:05:09,409 --> 00:05:11,778 (莉莉)いざ本性を見せたら おびえるなんて➨ 66 00:05:11,778 --> 00:05:15,081 おかしいじゃないか! 67 00:05:15,081 --> 00:05:22,055 《琥珀色の瞳。 赤みの強い髪。 下町の住人のような話し方。 68 00:05:22,055 --> 00:05:26,726 おそらく 朱家のどなたかが 移民の踊り子に…。 69 00:05:26,726 --> 00:05:29,095 それが側付き女官なのに➨ 70 00:05:29,095 --> 00:05:34,134 最下位の洗朱色の衣しか 与えられない理由なのですね》 71 00:05:34,134 --> 00:05:36,403 こうなったら もう遠慮なんかしない! 72 00:05:36,403 --> 00:05:39,072 あたしには 女官べやだって残ってるんだ➨ 73 00:05:39,072 --> 00:05:41,408 ここに泊まらないし 掃除も洗濯も➨ 74 00:05:41,408 --> 00:05:44,477 全部あんた一人でどうぞ! えっ 一人で…。 75 00:05:44,477 --> 00:05:46,479 虐げられてきた女官たちも➨ 76 00:05:46,479 --> 00:05:49,049 誰一人 協力なんかしないだろうしね! 77 00:05:49,049 --> 00:05:51,051 7日後の中元節の儀も➨ 78 00:05:51,051 --> 00:05:53,720 あんたは出なくていいって 朱貴妃様は仰せだ。 79 00:05:53,720 --> 00:05:55,689 ごゆっくり。 80 00:06:03,730 --> 00:06:07,801 ここで 暮らすのですか? 81 00:06:07,801 --> 00:06:09,803 こんな…。 82 00:06:09,803 --> 00:06:11,705 すてきな場所で!? 83 00:06:11,705 --> 00:06:13,707 いちめんの草むら! 84 00:06:13,707 --> 00:06:17,077 豊かな土! そして…。 85 00:06:17,077 --> 00:06:19,412 自由! 86 00:06:19,412 --> 00:06:21,414 アハー アハッ! 87 00:06:21,414 --> 00:06:25,051 好きなだけ薬草を育てて 実験して 寝て! 88 00:06:25,051 --> 00:06:28,355 思い切り騒いでもいいのですね! 89 00:06:33,760 --> 00:06:36,096 《子どもの頃から体が弱くて➨ 90 00:06:36,096 --> 00:06:40,467 皆に心配をかけていた 私ですが…》 91 00:06:40,467 --> 00:06:43,803 ⸨絹秀:玲琳。 何事も根性だぞ⸩ 92 00:06:43,803 --> 00:06:46,072 《黄家とは 土の眷属。 93 00:06:46,072 --> 00:06:51,044 自らの足で地に立つことを誇り 困難を愛する者たち➨ 94 00:06:51,044 --> 00:06:54,381 と おばさまも おっしゃっていましたし》 95 00:06:54,381 --> 00:06:58,051 よし! 根性で頑張ります! 96 00:06:58,051 --> 00:07:03,423 (文昴)鷲官長 獣尋の儀で 無罪になったとはいえ➨ 97 00:07:03,423 --> 00:07:07,694 朱慧月のために 我々が 監査に行く必要ってあります? 98 00:07:07,694 --> 00:07:10,463 (辰宇)殿下が 心配なさっているからだ。 99 00:07:10,463 --> 00:07:13,767 ⸨尭明:今後 再び 玲琳を害すことのなきよう➨ 100 00:07:13,767 --> 00:07:16,036 警戒を怠るな⸩ 101 00:07:16,036 --> 00:07:22,709 そういうことですか…。 殿下は 玲琳様命だからな…。 102 00:07:22,709 --> 00:07:24,711 お… おぉ…。 103 00:07:24,711 --> 00:07:27,380 (辰宇)しかし 朱家は こんな場所に➨ 104 00:07:27,380 --> 00:07:31,051 雛女を追いやったというのか。 (文昴)フン いい気味ですよ。 105 00:07:31,051 --> 00:07:34,387 宦官は決して 雛女を傷つけてはならない。 106 00:07:34,387 --> 00:07:38,725 そのおきてを かさに着た彼女に どれだけ皆 苦しめられたか。 107 00:07:38,725 --> 00:07:41,394 で 今は あの子が苦しめられている。 108 00:07:41,394 --> 00:07:44,364 本人は 元のへやで 「出ていきたくな~い」って➨ 109 00:07:44,364 --> 00:07:47,367 まだ騒いでるのでは? 僕 賭けてもいいですよ。 110 00:07:47,367 --> 00:07:49,369 えっ…? えっ…? 111 00:07:49,369 --> 00:07:53,039 まぁ 鷲官長様。 ならびに 文昴様。 112 00:07:53,039 --> 00:07:57,043 ご機嫌麗しゅうございます。 (文昴)朱慧月!? 113 00:07:57,043 --> 00:08:02,716 えっ? いえ… あっ はい そうですねぇ。 114 00:08:02,716 --> 00:08:07,087 いったい ここで何を!? ご覧のとおり 草むしりを。 115 00:08:07,087 --> 00:08:11,358 こちらで快適に過ごせるように 整備しようと思い立ちまして。 116 00:08:11,358 --> 00:08:13,693 側仕えの女官はどうした。 117 00:08:13,693 --> 00:08:16,763 えっ… ええっと… そうですね➨ 118 00:08:16,763 --> 00:08:19,065 所用で出かけております。 119 00:08:19,065 --> 00:08:21,735 見放されたんですね。 んっ…? 120 00:08:21,735 --> 00:08:24,738 お二方にお茶でも ご用意できたらいいのですが➨ 121 00:08:24,738 --> 00:08:27,374 あいにく このような いでたちですし。 122 00:08:27,374 --> 00:08:31,378 お茶!? 鷲官長にならまだしも 宦官相手にお茶!? 123 00:08:31,378 --> 00:08:33,747 お忙しいお二方を お引き止めするのも➨ 124 00:08:33,747 --> 00:08:35,782 心苦しゅうございますので➨ 125 00:08:35,782 --> 00:08:39,386 これにて失礼させていただきます。 126 00:08:39,386 --> 00:08:42,389 何か 用立ててほしいものはあるか。 127 00:08:42,389 --> 00:08:45,458 用立ててほしいもの? 128 00:08:45,458 --> 00:08:48,728 いえ 鷲官長様たちの お力を借りてしまっては➨ 129 00:08:48,728 --> 00:08:50,730 せっかくのだいご味が台なしに…。 130 00:08:50,730 --> 00:08:53,733 (辰宇)だいご味? あっ いえ。 131 00:08:53,733 --> 00:08:58,371 ただ… もし鷲官長様の優しさに 甘えてよいとのことでしたら。 132 00:08:58,371 --> 00:09:00,373 ほら きた! 133 00:09:00,373 --> 00:09:03,376 この一連のしおらしい振る舞いは 演技ですよ! 134 00:09:03,376 --> 00:09:05,779 がっつり要求してきますよ。 135 00:09:05,779 --> 00:09:08,815 女官か 金か 朱貴妃様への執り成しか…。 136 00:09:08,815 --> 00:09:10,717 塩を 賜れます? 137 00:09:10,717 --> 00:09:12,752 塩? それだけ!? 138 00:09:12,752 --> 00:09:14,721 大変幸運なことに➨ 139 00:09:14,721 --> 00:09:17,724 雨水も芋も 確保できそうなのですが➨ 140 00:09:17,724 --> 00:09:22,729 塩は さすがに一朝一夕には 精製できそうになくて…。 141 00:09:25,398 --> 00:09:29,035 (文昴)あれは 本当に朱慧月ですか? 142 00:09:29,035 --> 00:09:31,037 (辰宇)獣尋の儀の後➨ 143 00:09:31,037 --> 00:09:33,706 本人も以前の自分とは 違うとは言っていたが。 144 00:09:33,706 --> 00:09:36,042 ろうで大いに 反省でもしたのだろう。 145 00:09:36,042 --> 00:09:39,712 へぇ~。 地下ろうの力は偉大ですね…。 146 00:09:39,712 --> 00:09:41,714 さて 文昴。 147 00:09:41,714 --> 00:09:45,018 お前は 賭けに敗れたわけだが…。 えっ? 148 00:09:45,018 --> 00:09:48,054 (莉莉)お願いでございます。 尚食長様。 149 00:09:48,054 --> 00:09:51,091 慧月様と私 2人分の食料をどうか…。 150 00:09:51,091 --> 00:09:55,728 だから 朱家の恥さらしの雛女と 踊り子の娘に与える食料なんて➨ 151 00:09:55,728 --> 00:09:59,098 ないって言ってるでしょう? 邪魔よ おどき。 152 00:09:59,098 --> 00:10:01,101 《ちくしょう…。 153 00:10:01,101 --> 00:10:04,404 朱慧月に世話はしないと たんかを切ったけど➨ 154 00:10:04,404 --> 00:10:06,372 食料を手に入れられなきゃ➨ 155 00:10:06,372 --> 00:10:08,808 飢え死にするのは あたしも一緒だ。 156 00:10:08,808 --> 00:10:11,744 朱駒宮からの助けを 期待できないなら➨ 157 00:10:11,744 --> 00:10:14,047 他の宮に頼み込むしかない》 158 00:10:14,047 --> 00:10:16,716 もし。 159 00:10:16,716 --> 00:10:19,385 《莉莉:白練色…。 160 00:10:19,385 --> 00:10:23,756 金家の上級女官が あたしに なんで声をかけるんだ…》 161 00:10:23,756 --> 00:10:27,060 何用でございましょうか 白練様。 162 00:10:27,060 --> 00:10:31,397 じきに日が暮れるゆえ 用件だけ述べましょ。 163 00:10:31,397 --> 00:10:35,468 哀れな洗朱よ。 金家の女官になる気はなくて? 164 00:10:35,468 --> 00:10:40,073 えっ…!? 朱慧月に対する 処分は聞いています。 165 00:10:40,073 --> 00:10:43,076 あなたも それに巻き込まれたのでしょ? 166 00:10:43,076 --> 00:10:45,078 踊り子の娘とはいえ➨ 167 00:10:45,078 --> 00:10:50,149 望んで生まれついたわけでは ないでしょうに。 哀れですこと。 168 00:10:50,149 --> 00:10:55,388 我が雛女 聡明なる金清佳様は 心を痛めておいでです。 169 00:10:55,388 --> 00:10:59,058 金清佳様が…? 170 00:10:59,058 --> 00:11:02,428 なので あることを条件に➨ 171 00:11:02,428 --> 00:11:05,465 お前に白鼠の衣を与えましょ。 172 00:11:05,465 --> 00:11:07,367 《白鼠を!? 173 00:11:07,367 --> 00:11:10,370 金家の中級女官が まとう色だぞ!?》 174 00:11:10,370 --> 00:11:14,741 じょ 条件とは 何でございましょう。 175 00:11:14,741 --> 00:11:17,410 簡単なことです。 176 00:11:17,410 --> 00:11:22,048 お前の主人 朱慧月を いたぶってくれればよいのです。 177 00:11:22,048 --> 00:11:24,050 えっ…? 178 00:11:26,052 --> 00:11:30,123 (莉莉)なぜ 他家が玲琳様の あだ討ちのようなことを? 179 00:11:30,123 --> 00:11:34,060 よくって? 玲琳様は殿下の胡蝶。 180 00:11:34,060 --> 00:11:36,396 殿下のちょう愛を得たいならば➨ 181 00:11:36,396 --> 00:11:39,699 進んで玲琳様に 忠誠を誓えばいいのです。 182 00:11:39,699 --> 00:11:42,702 《つまり 朱慧月を弾圧して➨ 183 00:11:42,702 --> 00:11:46,139 金家が黄玲琳派であると演出する。 184 00:11:46,139 --> 00:11:48,408 金家は 詠国経済の要。 185 00:11:48,408 --> 00:11:50,777 商人肌であろう金清佳は➨ 186 00:11:50,777 --> 00:11:53,379 あえて2番目の 雛女の座を狙うのか…》 187 00:11:53,379 --> 00:11:58,718 でも 行き過ぎた制裁をすれば 鷲官長様にとがめられるのでは。 188 00:11:58,718 --> 00:12:04,090 フッ 廃屋に追いやった あなたたちが何を言うのだか。 189 00:12:04,090 --> 00:12:06,125 (雅容)私は 金家の雅容。 190 00:12:06,125 --> 00:12:08,161 明日から この時間➨ 191 00:12:08,161 --> 00:12:11,097 ここで朱慧月の様子を 報告するたびに➨ 192 00:12:11,097 --> 00:12:13,366 褒美を与えましょ。 193 00:12:18,037 --> 00:12:21,608 あなたには こちらのほうがいいかしら。 194 00:12:26,045 --> 00:12:29,716 (莉莉)米…!? 195 00:12:29,716 --> 00:12:32,685 明日は倍 用意しましょ。 196 00:12:32,685 --> 00:12:34,654 受け取りますね? 197 00:12:37,023 --> 00:12:39,659 《別にこれは 悪いことなんかじゃない。 198 00:12:39,659 --> 00:12:43,029 生きるためなんだ》 199 00:12:43,029 --> 00:12:46,366 はい。 200 00:12:46,366 --> 00:12:49,369 《朱慧月は きっと今頃➨ 201 00:12:49,369 --> 00:12:52,772 草と虫に囲まれて 泣き崩れているはず。 202 00:12:52,772 --> 00:12:55,041 そういえば 目つきが悪いと➨ 203 00:12:55,041 --> 00:12:57,443 冬のにわに 追い出されたこともあったっけ》 204 00:12:57,443 --> 00:12:59,412 ⸨フフフ…⸩ 205 00:13:01,414 --> 00:13:05,351 《土に額を擦り付けてわびるなら ひと口分けてやろう。 206 00:13:05,351 --> 00:13:09,355 これまでの分を まとめてほえ面かかせてやる》 207 00:13:14,360 --> 00:13:16,329 おん!? 208 00:13:16,329 --> 00:13:20,667 あっ おかえりなさい。 莉莉 帰ってきてくれたのですね! 209 00:13:20,667 --> 00:13:23,036 ちょうど芋を 揚げ終えたところです。 210 00:13:23,036 --> 00:13:26,039 あとね 油菜も さっと炒めてみました。 211 00:13:26,039 --> 00:13:28,074 ささ 熱いうちに いただきましょう! 212 00:13:28,074 --> 00:13:30,677 はっ…? そして 見てください! 213 00:13:30,677 --> 00:13:33,012 おにわの整備が 半分終わりましたの。 214 00:13:33,012 --> 00:13:35,381 多種多様な実が 混じっていましたので➨ 215 00:13:35,381 --> 00:13:39,419 科目ごとに仕分けて 芋 ニラ ウリ それから…。 216 00:13:39,419 --> 00:13:41,354 ちょっと待て! なんで廃墟から➨ 217 00:13:41,354 --> 00:13:43,356 芋やらウリやら出てくるんだよ! 218 00:13:43,356 --> 00:13:45,692 あんた 禁術でも使ったわけ!? 219 00:13:45,692 --> 00:13:47,727 まぁ 莉莉ったら。 220 00:13:47,727 --> 00:13:50,763 私には 禁術なんて使えませんわ。 221 00:13:50,763 --> 00:13:53,366 素晴らしい幸運が重なったのです。 222 00:13:53,366 --> 00:13:56,035 ここは 元食料庫だったのでしょう? 223 00:13:56,035 --> 00:13:59,706 捨てられた食料が ひそかに芽吹いていたのですわ。 224 00:13:59,706 --> 00:14:03,676 はぁ!? 木を奉る藍家との 境でもありますし➨ 225 00:14:03,676 --> 00:14:07,680 植物を育む気に 満ちているのかもしれませんね。 226 00:14:07,680 --> 00:14:10,383 本当に 楽園のような場所です。 227 00:14:10,383 --> 00:14:12,719 そんな… だって ここは➨ 228 00:14:12,719 --> 00:14:15,355 恐ろしい菌やら虫が 湧くという うわさで…。 229 00:14:15,355 --> 00:14:17,390 菌! そう 菌! 230 00:14:17,390 --> 00:14:20,693 黒穂菌がまた 素晴らしい 働きをしてくれまして!! 231 00:14:20,693 --> 00:14:24,330 ご覧ください。 マコモが 立派なコモヅノになっていますの! 232 00:14:24,330 --> 00:14:26,699 本当にありがたい! な ななな…。 233 00:14:26,699 --> 00:14:30,370 あぁ… これまで 書物でため込んでいた知識を➨ 234 00:14:30,370 --> 00:14:35,341 次々実践する機会に恵まれて なんと幸せ者なのでしょう。 235 00:14:35,341 --> 00:14:38,344 あぁ 尽きせぬ体力よ…。 236 00:14:38,344 --> 00:14:40,713 芋! ひいっ! 早く食べましょう! 237 00:14:40,713 --> 00:14:44,350 私 これでもかと油を使って 塩を振ったお料理を➨ 238 00:14:44,350 --> 00:14:48,020 胸焼けも気にせず 頬張るのが夢だったのです。 239 00:14:50,356 --> 00:14:52,358 あ… あぁ…!? 240 00:14:52,358 --> 00:14:55,795 ってか 塩や油を どうやって手に入れたんだ!? 241 00:14:55,795 --> 00:14:59,365 あぁ 親切な鷲官長様たちに 賜りました。 242 00:14:59,365 --> 00:15:01,400 (莉莉)マジで!? はい。 243 00:15:01,400 --> 00:15:03,436 塩はね いざとなれば➨ 244 00:15:03,436 --> 00:15:06,038 涙であえれば とも思ったのですが➨ 245 00:15:06,038 --> 00:15:08,040 たっぷり 振りかけてみたかったので➨ 246 00:15:08,040 --> 00:15:10,009 ここは甘えて正解でしたね! 247 00:15:10,009 --> 00:15:13,079 いや そのたくましい発想 どこから来たの!? 248 00:15:13,079 --> 00:15:15,681 《こいつ… どうしちゃったんだよ。 249 00:15:15,681 --> 00:15:18,351 まるで別人じゃないか…》 250 00:15:18,351 --> 00:15:21,721 あんた 本当に朱慧月だよな? 251 00:15:21,721 --> 00:15:27,026 何かたくらんでいるなら 洗いざらい吐きなよ。 252 00:15:27,026 --> 00:15:33,032 乞巧節の夜を最後に 私 すっかり別人になったのです。 253 00:15:33,032 --> 00:15:39,372 今 私の口からお話しできるのは これだけのようですわ。 254 00:15:39,372 --> 00:15:42,341 ほら 莉莉 あ~ん。 あふっ! 255 00:15:49,348 --> 00:15:52,018 ん~っ! 256 00:15:52,018 --> 00:15:55,021 たまらないですね…! 幸せっ! 257 00:15:55,021 --> 00:15:58,691 油の匂いを 嗅ぎ続けても倒れないなんて! 258 00:15:58,691 --> 00:16:00,693 《莉莉:強い…! 259 00:16:00,693 --> 00:16:05,064 あたし… この女を絶望させることなんて➨ 260 00:16:05,064 --> 00:16:07,333 できるの…?》 261 00:16:07,333 --> 00:16:13,706 ハァ ハァ…。 262 00:16:13,706 --> 00:16:15,741 (翠玉)玲琳様。 263 00:16:15,741 --> 00:16:18,377 何かご入用のものは ございますでしょうか。 264 00:16:18,377 --> 00:16:22,381 いいえ。 どうぞ 気になさらないでちょうだい。 265 00:16:22,381 --> 00:16:25,685 玲琳様の我慢強さは 美点でございますが➨ 266 00:16:25,685 --> 00:16:29,021 頼ってもらわねば 私どもも切のうございます。 267 00:16:29,021 --> 00:16:31,357 (珊瑚)どうか わずかな異変であっても➨ 268 00:16:31,357 --> 00:16:33,359 遠慮なくお伝えくださいませね。 269 00:16:33,359 --> 00:16:37,029 んもう 心配性な皆さま。 270 00:16:37,029 --> 00:16:40,032 大丈夫よ 下がってちょうだい。 271 00:16:42,702 --> 00:16:46,372 《心配され 甘やかされるというのは➨ 272 00:16:46,372 --> 00:16:48,674 なんと心地よいの。 273 00:16:48,674 --> 00:16:52,044 これぞ 私が求めていたもの。 274 00:16:52,044 --> 00:16:55,681 これだけ大切にされたなら どぶネズミだって➨ 275 00:16:55,681 --> 00:16:59,685 優雅で繊細な蝶に なろうというものよ。 276 00:16:59,685 --> 00:17:03,089 だいたい 無理な話だったのよ。 277 00:17:03,089 --> 00:17:06,125 ちょっと禁術ができるだけの 田舎娘が➨ 278 00:17:06,125 --> 00:17:10,029 雛宮で殿下のちょう愛を 争おうだなんて…。 279 00:17:10,029 --> 00:17:15,034 1年前 術士崩れの父と 朱家末席の母は➨ 280 00:17:15,034 --> 00:17:18,671 借金を重ねたあげくに自殺。 281 00:17:18,671 --> 00:17:23,109 本家の侍女となった私は…》 282 00:17:23,109 --> 00:17:28,714 ⸨雅媚:その年で両親を。 なんと哀れですこと…⸩ 283 00:17:28,714 --> 00:17:32,685 《偶然 里帰りをしていた 朱貴妃様に見初められ➨ 284 00:17:32,685 --> 00:17:34,687 雛女に指名されたけど➨ 285 00:17:34,687 --> 00:17:39,358 適性もなく 憐れみの心をもって 選ばれただけ。 286 00:17:39,358 --> 00:17:42,361 幸運は そこまでだった。 287 00:17:42,361 --> 00:17:46,699 女官たちから さげすまれても 貴妃様は オロオロするばかり。 288 00:17:46,699 --> 00:17:50,369 雛宮の他の雛女たちからも 嘲笑されて。 289 00:17:50,369 --> 00:17:54,040 でも あの女だけは違った。 290 00:17:54,040 --> 00:17:59,011 美しく 聡明で 人格まで完璧な女。 291 00:17:59,011 --> 00:18:01,447 だからこそ憎い。 292 00:18:01,447 --> 00:18:03,716 そんなもの へどが出る》 293 00:18:03,716 --> 00:18:05,685 (翠玉)玲琳様。 あっ…。 294 00:18:05,685 --> 00:18:09,055 (翠玉)殿下が お見舞いにいらっしゃいました。 295 00:18:09,055 --> 00:18:13,693 《黄玲琳 あなたが悪いのよ。 296 00:18:13,693 --> 00:18:18,030 私が殿下を奪ってあげる》 297 00:18:18,030 --> 00:18:20,700 (尭明)玲琳 獣尋の儀では➨ 298 00:18:20,700 --> 00:18:23,336 不安な思いをさせて すまなかった。 299 00:18:23,336 --> 00:18:26,038 私は大丈夫でございます。 300 00:18:26,038 --> 00:18:29,675 お従兄様にご心配を おかけしてしまうことだけが➨ 301 00:18:29,675 --> 00:18:33,012 心苦しゅうございます…。 302 00:18:33,012 --> 00:18:36,048 甘えてくれるとは珍しいな。 303 00:18:36,048 --> 00:18:41,020 《あぁ なんて気分がいいの。 304 00:18:41,020 --> 00:18:45,358 今思えば あの女が死ななくてよかったわ。 305 00:18:45,358 --> 00:18:49,695 万が一 入れ替わりが露見しても 人質にすればいい。 306 00:18:49,695 --> 00:18:54,367 元の体に戻せるのは 私だけなのだから。 307 00:18:54,367 --> 00:18:58,037 それにしても 虚弱すぎるわ この体…》 308 00:18:58,037 --> 00:19:02,341 (冬雪)玲琳様 失礼します。 どうかして 冬雪? 309 00:19:02,341 --> 00:19:06,712 はい。 玲琳様が熱を出されてから もう2日となりますゆえ➨ 310 00:19:06,712 --> 00:19:10,349 鍛錬の品をお届けに。 はっ? 311 00:19:10,349 --> 00:19:16,355 夜を徹しての刺繍 写経百本打 舞踊稽古 各種楽器練習➨ 312 00:19:16,355 --> 00:19:18,791 それとも基礎体力作り。 313 00:19:18,791 --> 00:19:21,360 こよいは どれになさいましょう。 314 00:19:21,360 --> 00:19:26,032 《何を言っているの? 相手は病人よ?》 315 00:19:26,032 --> 00:19:28,034 「命の危機に ひんしているときこそ➨ 316 00:19:28,034 --> 00:19:31,370 体は もっとも貪欲に 知識技術を身につける。 317 00:19:31,370 --> 00:19:33,339 熱で もうろうとしているときこそ➨ 318 00:19:33,339 --> 00:19:36,776 限界の向こう側を 垣間見られるのだから」。 319 00:19:36,776 --> 00:19:39,412 初めて看病したとき こともなげにおっしゃった➨ 320 00:19:39,412 --> 00:19:41,380 玲琳様を思い出すたび➨ 321 00:19:41,380 --> 00:19:45,084 この冬雪 身に震えが走ります! 322 00:19:45,084 --> 00:19:48,721 まこと玲琳様は 努力を尊ぶ黄家の血を➨ 323 00:19:48,721 --> 00:19:51,057 誰よりも濃く継いだお方。 324 00:19:51,057 --> 00:19:53,726 今や 皇后陛下も 巻き込むようになった➨ 325 00:19:53,726 --> 00:19:57,396 鍛錬につきあえますこと この冬雪も誇りに思います。 326 00:19:57,396 --> 00:20:00,733 さっ ご随意に。 327 00:20:00,733 --> 00:20:03,069 と 冬雪? あのね? 328 00:20:03,069 --> 00:20:06,405 起き上がるのも苦しいほどの 熱があるのよ。 329 00:20:06,405 --> 00:20:09,075 理想的な状況 ということでございますね。 330 00:20:09,075 --> 00:20:12,711 えっ!? はっ… 吐き気がしますわ。 331 00:20:12,711 --> 00:20:15,381 熱が更に上がってきたみたい。 332 00:20:15,381 --> 00:20:18,017 これまでにない 高みに昇れそうでございますね。 333 00:20:18,017 --> 00:20:20,019 えぇ!? たらいをお持ちしましょう。 334 00:20:20,019 --> 00:20:23,055 いいえ! これは…。 335 00:20:23,055 --> 00:20:27,026 これは うつる病のような気がします。 336 00:20:27,026 --> 00:20:30,496 下がってちょうだい。 即座に。 337 00:20:30,496 --> 00:20:34,667 大切なあなたたちに 万が一のことがあっては➨ 338 00:20:34,667 --> 00:20:37,703 私 自分が許せませんもの。 339 00:20:37,703 --> 00:20:39,672 玲琳様…。 340 00:20:39,672 --> 00:20:43,709 なんと これほどまでに 体調を崩されていたとは…。 341 00:20:43,709 --> 00:20:46,011 すぐに薬師を お呼びいたしましょう! 342 00:20:46,011 --> 00:20:50,015 (珠蘭)どうぞお気を確かに! (翠玉)私どもがついております! 343 00:20:50,015 --> 00:20:54,720 《おかしいわよ こいつら…。 絶対 おかしい…。 344 00:20:54,720 --> 00:20:57,356 黄玲琳は 皆に守られ➨ 345 00:20:57,356 --> 00:21:00,693 甘やかされた 繊細な胡蝶ではなかったの? 346 00:21:00,693 --> 00:21:03,362 まさか 過保護に扱われているのは➨ 347 00:21:03,362 --> 00:21:06,799 あの女が物理的に 死ぬほどむちゃをするから➨ 348 00:21:06,799 --> 00:21:10,169 心配せずにはいられない ということ…?》 349 00:21:15,040 --> 00:21:21,614 《私… この体で やっていける わよね…》 350 00:21:33,359 --> 00:21:36,729 ⸨あっ…。 (笑い声) 351 00:21:36,729 --> 00:21:41,033 ここで何してるの。 ネズミの寝るところはもうないわよ⸩ 352 00:21:41,033 --> 00:21:43,335 (笑い声) 353 00:21:43,335 --> 00:21:47,673 ハァ ハァ…。 354 00:21:47,673 --> 00:21:49,675 《悔しい…》 355 00:21:51,710 --> 00:21:55,347 ⸨雅容:お前に 白鼠の衣を与えましょ。 356 00:21:55,347 --> 00:22:02,021 お前の主人 朱慧月を いたぶってくれればよいのです⸩ 357 00:22:02,021 --> 00:22:06,392 《ここから抜け出せるなら なんだってやってやる!》 358 00:22:06,392 --> 00:22:19,672 ♬~ 359 00:22:19,672 --> 00:22:25,077 (泣き声)