1 00:00:09,109 --> 00:00:11,111 フゥー。 2 00:00:11,111 --> 00:00:13,080 祈祷師を呼べ。 3 00:00:13,080 --> 00:00:15,082 医官には 改めて かん口令を徹底せよ。 4 00:00:15,082 --> 00:00:17,084 は はい。 5 00:00:17,084 --> 00:00:20,087 これ以上 皇后陛下の病状は 触れ回るな。 6 00:00:20,087 --> 00:00:23,423 むしろ 俺の見舞いを 受け入れられるほどに➨ 7 00:00:23,423 --> 00:00:26,793 余裕があるというように お前たちは笑みを浮かべて➨ 8 00:00:26,793 --> 00:00:30,097 先に本宮に戻れ。 ですが…。 9 00:00:30,097 --> 00:00:33,734 四半刻だ。 それ以上の時間はかけない。 10 00:00:33,734 --> 00:00:38,772 だから この場に残らせてくれ。 11 00:00:38,772 --> 00:00:40,741 (2人)御意。 12 00:00:46,413 --> 00:00:48,749 (尭明)開けてくれ。 13 00:00:48,749 --> 00:00:50,751 頼む…! 14 00:00:50,751 --> 00:00:53,787 (冬雪)皇太子殿下で いらっしゃいますか。 15 00:00:53,787 --> 00:00:55,822 冬雪か? 16 00:00:55,822 --> 00:00:59,426 (冬雪)黄麒宮は病魔を広めぬよう 封札を施しております。 17 00:00:59,426 --> 00:01:03,430 火急の用でしたら この場でお伺いいたします。 18 00:01:03,430 --> 00:01:09,436 冬雪! 玲琳は… いや ここに朱慧月は来たか? 19 00:01:13,073 --> 00:01:17,778 (尭明)開門せよ 冬雪。 皇太子の命が聞けぬのか。 20 00:01:17,778 --> 00:01:29,156 ♬~ 21 00:03:11,058 --> 00:03:15,729 冬雪 お前は知っているのだな? 22 00:03:15,729 --> 00:03:18,398 答えよ 冬雪。 23 00:03:18,398 --> 00:03:22,402 申し上げられませぬ。 なぜだ! 24 00:03:28,041 --> 00:03:32,045 (尭明)玲琳は 朱慧月と 入れ替わったのだろう? 25 00:03:32,045 --> 00:03:35,449 あの女に 体を奪われたのではないのか。 26 00:03:35,449 --> 00:03:37,718 主人を じゅうりんされておきながら➨ 27 00:03:37,718 --> 00:03:41,388 なぜ俺に訴え出ることもしない! 28 00:03:41,388 --> 00:03:45,759 ⸨玲琳:かの方と あなた自身を 害することを禁じます。 29 00:03:45,759 --> 00:03:50,731 殿下や陛下に 真実を告げることも⸩ 30 00:03:50,731 --> 00:03:54,734 それが 罰だからでございます。 なんだと…? 31 00:03:54,734 --> 00:03:58,105 主人の危機に 手を差し伸べられなかった➨ 32 00:03:58,105 --> 00:04:01,708 私への罰だからでございます! 33 00:04:01,708 --> 00:04:06,713 玲琳に 言い含められたのだな。 34 00:04:06,713 --> 00:04:10,083 頼む。 話してくれ 冬雪。 35 00:04:10,083 --> 00:04:13,720 殿下は 玲琳様のご意志を超えて➨ 36 00:04:13,720 --> 00:04:16,723 状況を 一変させてしまえるお方です。 37 00:04:16,723 --> 00:04:18,759 どうかご容赦を。 38 00:04:18,759 --> 00:04:24,397 それは 皇太子として 玲琳の意思に反して➨ 39 00:04:24,397 --> 00:04:28,668 朱慧月を罰してしまえるから ということか? 40 00:04:33,774 --> 00:04:37,410 ハッ!? 殿下 何を…!! 41 00:04:37,410 --> 00:04:39,713 今の俺は無冠の身だ。 42 00:04:39,713 --> 00:04:43,383 いたずらに権力を 振りかざしたりしないと誓う。 43 00:04:43,383 --> 00:04:47,420 だからどうか 通してくれ。 ぐっ…。 44 00:04:47,420 --> 00:04:51,424 このとおりだ。 おやめください 殿下。 45 00:04:56,096 --> 00:04:58,765 どうぞ こちらへ。 46 00:04:58,765 --> 00:05:03,436 道々 私の知る限りのことを お話しいたします。 47 00:05:03,436 --> 00:05:06,439 感謝する 冬雪。 48 00:05:06,439 --> 00:05:11,111 もとより 皇太子殿下を 一女官が退けられる道理など➨ 49 00:05:11,111 --> 00:05:13,079 ございませぬゆえ。 50 00:05:13,079 --> 00:05:17,484 (2人)ハァ ハァ…。 51 00:05:17,484 --> 00:05:21,087 私… 病み上がりなのよ…。 52 00:05:21,087 --> 00:05:24,090 (2人)ハァ ハァ…。 53 00:05:24,090 --> 00:05:26,092 もう無理…。 54 00:05:26,092 --> 00:05:28,128 ご安心を 慧月様! 55 00:05:28,128 --> 00:05:31,164 着きましたよ! 56 00:05:31,164 --> 00:05:33,166 (扉が開く音) 57 00:05:33,166 --> 00:05:36,403 雛女様! 入れ替わりの解消は…。 58 00:05:36,403 --> 00:05:39,439 莉莉 ごめんなさい! その話は後で! 59 00:05:39,439 --> 00:05:42,075 ちょっとあなた! ぼうっと立ってないで➨ 60 00:05:42,075 --> 00:05:44,377 この暴走女を止めなさい! 61 00:05:44,377 --> 00:05:47,113 あっ まだ解消してないんですね。 62 00:05:47,113 --> 00:05:52,519 ありましたわ 慧月様 共食いを勝ち残った ムカデさんが! 63 00:05:52,519 --> 00:05:57,490 これで蟲毒が作れます。 ギャーッ! 64 00:06:02,128 --> 00:06:06,366 (文昂)鷲官長! ハァ… まずいですよ。 65 00:06:06,366 --> 00:06:09,369 勝手に国宝の 破魔の弓なんて持ち出しちゃあ。 66 00:06:09,369 --> 00:06:11,371 うるさい。 うるさいって! 67 00:06:11,371 --> 00:06:13,540 ひどいですよ! 68 00:06:13,540 --> 00:06:17,377 《辰宇:朱慧月が 破魔の弓を 奪いに来ることはなかった。 69 00:06:17,377 --> 00:06:20,413 他の手立てを 講じようとしているのだろう…》 70 00:06:20,413 --> 00:06:22,449 これは俺の独断だ。 71 00:06:22,449 --> 00:06:24,718 お前が制止したことも 記録してやるから➨ 72 00:06:24,718 --> 00:06:26,720 さっさとその口をつぐめ。 73 00:06:26,720 --> 00:06:30,390 記録してくれるんです? それなら黙ります。 74 00:06:30,390 --> 00:06:35,061 皇后陛下 快癒祈願のために 今度は 鷲官長が? 75 00:06:35,061 --> 00:06:40,066 正直 鷲官長は 呪いや迷信とか 信じないと思っていたので➨ 76 00:06:40,066 --> 00:06:42,736 意外です。 本来 信じない。 77 00:06:42,736 --> 00:06:46,072 だが 朱家の雛女が この弓を引くにつれ➨ 78 00:06:46,072 --> 00:06:49,142 黄玲琳殿の病は退いたのだ。 79 00:06:49,142 --> 00:06:52,078 それに…。 80 00:06:52,078 --> 00:06:57,050 雛宮一の悪女とて 陛下のために 弓を引きたがったというのに➨ 81 00:06:57,050 --> 00:07:01,054 鷲官長の俺が手をこまねいている わけにはいかない。 82 00:07:01,054 --> 00:07:05,058 《殿下は 朱慧月の身を案じたのだろうが➨ 83 00:07:05,058 --> 00:07:08,361 なぜ あれほど突き放したのか…。 84 00:07:08,361 --> 00:07:12,065 いや 詮索は 鷲官長の職務ではない。 85 00:07:12,065 --> 00:07:17,404 後宮の風紀を正し 憂いを取り除くことが俺の役目。 86 00:07:17,404 --> 00:07:19,439 皇帝の血を引き➨ 87 00:07:19,439 --> 00:07:22,742 水の加護を持つ 玄家筋の俺が扱ったほうが➨ 88 00:07:22,742 --> 00:07:27,414 破魔の弓も 本分を果たせるというもの》 89 00:07:27,414 --> 00:07:29,382 んっ…!! 90 00:07:29,382 --> 00:07:33,053 え~っ!? は 破魔の弓が~っ!? 91 00:07:33,053 --> 00:07:36,389 こ 国宝を破壊したとか 処刑ですよ! 92 00:07:36,389 --> 00:07:38,725 バカ力で引くからぁ! 93 00:07:38,725 --> 00:07:42,729 いや これほどの強弓が 押し負けたりするものか。 94 00:07:42,729 --> 00:07:47,734 数百年前に弦を張られてから 一度も切れたことはないと聞く。 95 00:07:47,734 --> 00:07:50,403 (文昂)じゃあ なんだって今に限って!? 96 00:07:50,403 --> 00:07:52,739 《弓を引いたとき➨ 97 00:07:52,739 --> 00:07:55,809 まるで何かに おびえていたようだった。 98 00:07:55,809 --> 00:07:59,412 それが なじみある 玄家の者の腕の中で➨ 99 00:07:59,412 --> 00:08:01,381 重圧から解放され➨ 100 00:08:01,381 --> 00:08:06,052 文字どおり 緊張の糸が 切れてしまったような…。 101 00:08:06,052 --> 00:08:08,755 水と戦をつかさどる玄家。 102 00:08:08,755 --> 00:08:12,392 その中でも生え抜きの職人が こしらえた破魔の弓は➨ 103 00:08:12,392 --> 00:08:16,396 いかなる敵をもうがち 猛る炎さえ恐れない。 104 00:08:16,396 --> 00:08:20,767 唯一 弓をりょうがするものが あるとすれば…》 105 00:08:20,767 --> 00:08:22,802 土の気? 106 00:08:22,802 --> 00:08:24,704 《土剋水。 107 00:08:24,704 --> 00:08:27,374 重き大地は荒ぶる水さえ鎮める。 108 00:08:27,374 --> 00:08:30,043 土をつかさどるのは黄家。 109 00:08:30,043 --> 00:08:33,413 破魔の弓を 三刻以上も引き続けた朱家の雛女。 110 00:08:33,413 --> 00:08:39,085 朱家は火をつかさどる。 本来 水とは相性が悪いはず》 111 00:08:39,085 --> 00:08:41,688 まさか… だが…。 112 00:08:46,159 --> 00:08:51,765 ⸨名君との呼び声高く 優しきおにい様なら⸩ 113 00:08:51,765 --> 00:08:54,134 そういうことか…! 114 00:08:54,134 --> 00:08:56,436 えっ…? えっ…? 115 00:08:56,436 --> 00:08:59,406 しゅ 鷲官長!? どこに行くんですか!? 116 00:08:59,406 --> 00:09:02,075 朱駒宮に戻る。 117 00:09:02,075 --> 00:09:08,748 えっ…? き… 記録ぅ! 118 00:09:08,748 --> 00:09:13,119 なんでそんなものがあるのよ!? それは その…。 119 00:09:13,119 --> 00:09:16,423 以前 莉莉にもらった クモさんとムカデさんを➨ 120 00:09:16,423 --> 00:09:19,793 ネズミさんの餌にしようと 思ったのですが。 121 00:09:19,793 --> 00:09:23,430 もらった…? 入れ物がなくて。 122 00:09:23,430 --> 00:09:26,766 人様の私物を使うのは どうかと思い➨ 123 00:09:26,766 --> 00:09:30,136 唯一 手元にあった壺に 一緒に入れたところ➨ 124 00:09:30,136 --> 00:09:33,406 ムカデさんが クモさんを食べてしまったのです。 125 00:09:33,406 --> 00:09:37,077 遠慮の果てに 蟲毒を作り出したのか この人…。 126 00:09:37,077 --> 00:09:41,081 でも そんなもん探し出して どうするんですか? 127 00:09:41,081 --> 00:09:46,486 莉莉 皇后陛下の病は 呪いが原因なのです。 128 00:09:46,486 --> 00:09:50,090 そして その呪いは 朱貴妃様がかけたもの…。 129 00:09:50,090 --> 00:09:53,092 えっ!? だから一刻も早く➨ 130 00:09:53,092 --> 00:09:55,762 この蟲毒で呪い返しを 完成させて➨ 131 00:09:55,762 --> 00:09:58,164 陛下をお救いしたいのです。 132 00:09:58,164 --> 00:10:02,068 そんな… あの朱貴妃様が…。 133 00:10:02,068 --> 00:10:06,773 そのこと 皇太子殿下には…? えっ? なぜ殿下? 134 00:10:06,773 --> 00:10:12,178 実はさっき 雛女様が塀を越えた すぐ後に殿下がいらして➨ 135 00:10:12,178 --> 00:10:17,083 「ここに向かったのだろう 玲琳!」 って門をたたいていて。 136 00:10:17,083 --> 00:10:20,487 黄玲琳様は 中にいるのではなく➨ 137 00:10:20,487 --> 00:10:23,056 つい先ほど 飛び込んでいった雛女様だと➨ 138 00:10:23,056 --> 00:10:26,392 確信なさっているご様子でした。 つまり…。 139 00:10:26,392 --> 00:10:29,729 バレてしまったのよ。 殿下に とうとう…! 140 00:10:29,729 --> 00:10:32,065 あたしも そう思います。 141 00:10:32,065 --> 00:10:36,402 《きっと 怒って いらっしゃるでしょうね 殿下。 142 00:10:36,402 --> 00:10:39,038 黄麒宮のへやが空だったら➨ 143 00:10:39,038 --> 00:10:42,509 すぐに引き返して いらっしゃるかもしれません》 144 00:10:42,509 --> 00:10:44,377 慧月様 やはり➨ 145 00:10:44,377 --> 00:10:48,414 先に入れ替わりを解消したほうが よいかもしれません。 146 00:10:48,414 --> 00:10:50,750 くっ…。 147 00:10:50,750 --> 00:10:55,121 入れ替わりは解消しないわ。 えっ…。 148 00:10:57,023 --> 00:10:59,025 いいかげんにしなよ! 149 00:10:59,025 --> 00:11:01,027 あんた そんなこと言える 立場じゃないだろ!? 150 00:11:01,027 --> 00:11:04,697 うるさいわね 下級女官ごときが。 151 00:11:04,697 --> 00:11:08,368 おあいにく様 今は 上級女官だ! 152 00:11:08,368 --> 00:11:11,371 あんたは 玲琳様に 命まで救われておいて➨ 153 00:11:11,371 --> 00:11:15,074 少しは人の心ってもんがないの! 莉莉…。 154 00:11:15,074 --> 00:11:17,443 (莉莉)さっさと 入れ替わりを解消して➨ 155 00:11:17,443 --> 00:11:20,446 迷惑をかけまくった クソみたいな所業を➨ 156 00:11:20,446 --> 00:11:22,715 少しでもすすごうとする 気概くらい。 157 00:11:22,715 --> 00:11:25,051 あるわよ。 はっ? 158 00:11:25,051 --> 00:11:29,722 自分で自分の責任を取る 気概くらいあるわよ! 159 00:11:29,722 --> 00:11:34,427 だけど 入れ替わりの解消も 大きく気を使うから➨ 160 00:11:34,427 --> 00:11:37,764 同じ日に両方は無理なの! 161 00:11:37,764 --> 00:11:41,067 だから 今はできないわ。 162 00:11:41,067 --> 00:11:45,738 それはつまり 私の願いを 先にかなえてくださると? 163 00:11:45,738 --> 00:11:50,243 勘違いしないでちょうだい! 別にあなたのためじゃないわ。 164 00:11:50,243 --> 00:11:54,147 私をバカにした相手に 目にもの見せてやりたいだけよ! 165 00:11:54,147 --> 00:11:56,416 ですが…。 うるさいわね! 166 00:11:56,416 --> 00:11:59,786 朱家の人間として 朱家の妃が犯した罪を➨ 167 00:11:59,786 --> 00:12:03,089 正そうとしてるだけよ! 正そうと…。 168 00:12:03,089 --> 00:12:07,060 そ それに 皇后陛下に恩を売っておけば➨ 169 00:12:07,060 --> 00:12:10,730 入れ替わりの解消後の 酌量に有利でしょ! 170 00:12:10,730 --> 00:12:14,133 ねぇ 莉莉 やはり慧月様というのは➨ 171 00:12:14,133 --> 00:12:20,406 おかわいらしい方ですね。 いや… どう でしょうねぇ…? 172 00:12:20,406 --> 00:12:24,777 まずは 呪いたい相手のことを 依り代…。 173 00:12:24,777 --> 00:12:29,782 今回は この壺にして 詳細に記述する。 174 00:12:32,385 --> 00:12:35,755 黄麒宮の貴人を呪うクモ。 175 00:12:35,755 --> 00:12:39,726 朱貴妃様を呪うより 蟲毒のクモを呪い返すほうが➨ 176 00:12:39,726 --> 00:12:43,062 いくらか心情的には やりやすいですものね。 177 00:12:43,062 --> 00:12:45,431 呪いは破られた時点で➨ 178 00:12:45,431 --> 00:12:48,468 術者の朱貴妃様に 跳ね返っていくから➨ 179 00:12:48,468 --> 00:12:52,071 結局 同じことだけれどね。 180 00:12:52,071 --> 00:12:54,374 始めるわよ。 181 00:12:56,409 --> 00:13:00,380 天地開闢より 定められし理のもと➨ 182 00:13:00,380 --> 00:13:03,082 我が命を聞き届けたまえ。 183 00:13:07,387 --> 00:13:13,459 あぁ… あぁ…。 184 00:13:13,459 --> 00:13:19,065 呪詛の元たるクモを断ち まさにその身を滅ぼしたまえ。 185 00:13:19,065 --> 00:13:21,634 《滅ぼす…》 186 00:13:29,042 --> 00:13:31,077 フゥー。 187 00:13:31,077 --> 00:13:38,084 あとは 贄… このムカデを殺すだけ。 188 00:13:38,084 --> 00:13:40,053 ヒッ! (ムカデが動く音) 189 00:13:40,053 --> 00:13:45,358 それは 私がいたしましょうか? 私がやるわよ!! 190 00:13:45,358 --> 00:13:48,027 お待ちください 慧月様。 191 00:13:48,027 --> 00:13:51,364 破れた呪いは 術者に返る。 192 00:13:51,364 --> 00:13:55,702 そして 贄の殺害をもって 術は完成する。 193 00:13:55,702 --> 00:14:00,039 つまり 術者とは 贄を殺した者。 194 00:14:00,039 --> 00:14:04,077 ならば 万が一失敗したら 呪いが返ってきて➨ 195 00:14:04,077 --> 00:14:09,682 術者の慧月様が滅ぼされる ということではございませんか? 196 00:14:09,682 --> 00:14:15,054 慧月様は 陛下を救うために お一人で命を落とす危険を➨ 197 00:14:15,054 --> 00:14:18,057 引き受けようとしているのでは ありませんか? 198 00:14:18,057 --> 00:14:21,060 お教えください 慧月様。 199 00:14:21,060 --> 00:14:24,464 ハァ… あなたって➨ 200 00:14:24,464 --> 00:14:27,700 ヘラヘラしているのに 妙なところで さといのね。 201 00:14:27,700 --> 00:14:31,704 お答えを頂いておりません 慧月様。 202 00:14:31,704 --> 00:14:35,108 これしか わからないのよ。 えっ…? 203 00:14:35,108 --> 00:14:39,045 あなたにわびる方法。 けじめをつける方法。 204 00:14:39,045 --> 00:14:44,717 それから… 期待に応える 方法。 205 00:14:44,717 --> 00:14:48,688 誰も私に機会を与えなかった。 206 00:14:48,688 --> 00:14:51,090 誇りを教えはしなかった。 207 00:14:51,090 --> 00:14:53,693 期待を向けもしなかった。 208 00:14:53,693 --> 00:14:58,364 だから わからないのよ。 わからない けど…。 209 00:14:58,364 --> 00:15:00,366 何かがしたいの! 210 00:15:00,366 --> 00:15:04,036 あなたが私を星などと言うから! 211 00:15:04,036 --> 00:15:08,708 ずっと 泥の中をさすらうように 生きてきた私でも➨ 212 00:15:08,708 --> 00:15:12,678 一度くらい… 小さくていい➨ 213 00:15:12,678 --> 00:15:16,716 何か輝かしいことを したいと思ってしまったの! 214 00:15:16,716 --> 00:15:20,353 悪い!? 215 00:15:20,353 --> 00:15:26,058 ほうき星の力というのは すさまじいものなのですね。 216 00:15:30,363 --> 00:15:35,034 私ね ほうき星に2つ願い事をしたと➨ 217 00:15:35,034 --> 00:15:38,704 申し上げましたでしょう。 218 00:15:38,704 --> 00:15:41,707 1つは 健康。 219 00:15:41,707 --> 00:15:45,077 そして もう1つは➨ 220 00:15:45,077 --> 00:15:49,715 友が欲しかったのです。 221 00:15:49,715 --> 00:15:53,719 私は 自分が恵まれた環境で 育ってきたことは➨ 222 00:15:53,719 --> 00:15:55,755 理解していました。 223 00:15:55,755 --> 00:16:00,026 まるで揺りかごのような やわらかな世界。 224 00:16:00,026 --> 00:16:04,030 ただ 私はやはり 黄家の者なのです。 225 00:16:04,030 --> 00:16:09,702 慈しまれるだけではなく 私が慈しめる相手が欲しかった。 226 00:16:09,702 --> 00:16:12,371 支え合える相手が 欲しかったのです。 227 00:16:12,371 --> 00:16:15,708 対等に接してくれる友が。 228 00:16:15,708 --> 00:16:21,781 あなた様は たやすく心を揺らし 苛烈な思いを持て余し➨ 229 00:16:21,781 --> 00:16:27,353 憎んだ女にわびるとなったら 命まで懸けてしまう純粋な方。 230 00:16:27,353 --> 00:16:33,459 私にはないものを たくさん持っているお方。 231 00:16:33,459 --> 00:16:38,531 どうか 私と 友達になっていただけませんか? 232 00:16:38,531 --> 00:16:42,101 なっ…。 まぁ 嫌だと言われても➨ 233 00:16:42,101 --> 00:16:44,704 勝手に友ぎを 結んでしまうのですが。 234 00:16:44,704 --> 00:16:46,706 はっ!? 235 00:16:46,706 --> 00:16:50,376 刀を振り下ろすなら 共に。 236 00:16:50,376 --> 00:16:53,379 呪いも半分こ いたしましょう? 237 00:16:53,379 --> 00:16:56,716 あ… あなたね…! はい。 238 00:16:56,716 --> 00:16:58,718 あなたね…! 239 00:16:58,718 --> 00:17:01,387 (雅媚)おやめなさい。 240 00:17:05,224 --> 00:17:08,361 私に断りもなく➨ 241 00:17:08,361 --> 00:17:14,767 何をしようとしているのです 慧月? 242 00:17:14,767 --> 00:17:16,802 貴妃様! 243 00:17:16,802 --> 00:17:21,374 頭が高いですわよ 異国の娘風情が。 244 00:17:21,374 --> 00:17:25,411 ハッ… 金雅容…。 245 00:17:25,411 --> 00:17:28,047 だ 誰か! 鷲官長様! 246 00:17:28,047 --> 00:17:30,049 (雅媚)無駄よ。 247 00:17:30,049 --> 00:17:35,388 今は皇后陛下の… あのいまいましい女の一大事。 248 00:17:35,388 --> 00:17:39,025 皆 黄麒宮の動向を見守っていて➨ 249 00:17:39,025 --> 00:17:43,029 誰も ここには 来ない。 250 00:17:45,031 --> 00:17:49,435 心の臓と… 右足。 251 00:17:49,435 --> 00:17:53,039 ねぇ 破魔の弓は 的のどこを射たの? 252 00:17:53,039 --> 00:17:57,043 中央が1回と 右端を何度かでございます。 253 00:17:57,043 --> 00:18:00,112 《やはり》 《朱貴妃様だった》 254 00:18:00,112 --> 00:18:03,716 あ… あんた… ちょっと待てよ! 255 00:18:03,716 --> 00:18:05,685 くっ…! 256 00:18:09,722 --> 00:18:11,757 莉莉!! 257 00:18:11,757 --> 00:18:16,062 あっ… くっ…。 258 00:18:16,062 --> 00:18:18,364 黄玲琳!! (莉莉)玲琳様!? 259 00:18:18,364 --> 00:18:20,399 おやまあ。 260 00:18:20,399 --> 00:18:24,704 ずいぶんと正体が 広まってしまったことね 慧月。 261 00:18:24,704 --> 00:18:28,040 くっ…。 (雅媚)しょせん どぶネズミには➨ 262 00:18:28,040 --> 00:18:32,345 胡蝶のまね事など無理だった ということかしら。 263 00:18:32,345 --> 00:18:36,382 ああ なんと使えない娘ですこと。 264 00:18:36,382 --> 00:18:39,385 えぇ。 愚かにも ようやく➨ 265 00:18:39,385 --> 00:18:43,789 あなたの野望に 気付いたところですわ 貴妃様。 266 00:18:43,789 --> 00:18:48,694 そして 今まさに打ち砕くところです。 267 00:18:48,694 --> 00:18:53,366 命が惜しいなら 刀を置いたほうが よいかと思いますわ。 268 00:18:53,366 --> 00:18:58,037 逆です。 あなたが置きなさい 慧月。 269 00:18:58,037 --> 00:19:00,706 呪い返しは まだできていないでしょ。 270 00:19:00,706 --> 00:19:04,877 せっかくできた お友達の命が惜しいならば…。 271 00:19:04,877 --> 00:19:09,048 そして あなたの体が惜しいならば➨ 272 00:19:09,048 --> 00:19:12,351 その壺と刀を置きなさい 慧月。 273 00:19:12,351 --> 00:19:16,455 お願いです 慧月様。 刀を置いてください。 274 00:19:16,455 --> 00:19:21,394 いいえ。 私にはどうぞ構わず ことをなさってください。 275 00:19:21,394 --> 00:19:25,064 ハァ… やかましい胡蝶ですこと。 276 00:19:25,064 --> 00:19:29,735 かわいそうに 混乱しているのですね 慧月。 277 00:19:29,735 --> 00:19:35,107 私の大切な雛女。 いいわ 教えてあげます。 278 00:19:35,107 --> 00:19:38,377 あなたがここで 蟲毒を完成させたら➨ 279 00:19:38,377 --> 00:19:40,379 いったい何が起こるか。 280 00:19:40,379 --> 00:19:43,382 私はきっと死んでしまうでしょう。 281 00:19:43,382 --> 00:19:47,787 そして あなたも謀反を企てた 朱家の一員として➨ 282 00:19:47,787 --> 00:19:50,389 刑から逃れられずに死ぬ。 283 00:19:50,389 --> 00:19:53,359 でも もし刀を置いたら➨ 284 00:19:53,359 --> 00:19:58,064 あの女が死んで 私が皇后になる。 285 00:19:58,064 --> 00:20:02,401 そのときは あなたを丁重に遇するでしょう。 286 00:20:02,401 --> 00:20:06,405 お友達も生かしてもいいですわ。 ただし➨ 287 00:20:06,405 --> 00:20:09,375 意識を奪った状態ならね。 288 00:20:11,710 --> 00:20:14,046 や やめて…。 289 00:20:14,046 --> 00:20:16,415 早くなさい 慧月。 290 00:20:16,415 --> 00:20:20,052 刀が重くて うっかり手を滑らせてしまってよ。 291 00:20:20,052 --> 00:20:22,054 雛女様…!! 292 00:20:22,054 --> 00:20:28,060 (雅媚)どうするの? 慧月? ウフフ…。 293 00:20:37,736 --> 00:20:40,706 おやめください 慧月様。 お黙り。 294 00:20:44,410 --> 00:20:52,384 アハ… アハハハ…! いい子ね 慧月。 それでいいのですよ。 295 00:20:52,384 --> 00:20:56,722 あなたは無能で みすぼらしいどぶネズミなのだから! 296 00:20:56,722 --> 00:20:59,391 アハハハ…! 297 00:20:59,391 --> 00:21:01,761 隙あり! 298 00:21:01,761 --> 00:21:03,729 えいっ! 299 00:21:07,366 --> 00:21:09,668 仕留めました! 300 00:21:11,737 --> 00:21:14,039 あっ… ごめんなさい。 301 00:21:14,039 --> 00:21:17,109 共にと誘ったのに 私一人で。 302 00:21:17,109 --> 00:21:22,381 慧月様 まだピクピクしていますし よければ最後に慧月様も…。 303 00:21:22,381 --> 00:21:24,383 まったく不要な気遣いよ! 304 00:21:24,383 --> 00:21:26,752 近づけないで~っ!! 305 00:21:26,752 --> 00:21:28,721 あっ 死んだ。 306 00:21:32,825 --> 00:21:34,793 あっ…! 307 00:21:44,036 --> 00:21:46,038 ヒッ! 308 00:21:46,038 --> 00:21:50,042 来ないで! 化け物 来ないで! 嫌っ!! 309 00:21:50,042 --> 00:21:53,379 呪いが返ったようね…。 310 00:21:53,379 --> 00:21:58,751 あっちへお行き! あの憎き皇后を食い殺すのよ! 311 00:21:58,751 --> 00:22:02,822 私の皇子を奪った あの女を!! 312 00:22:02,822 --> 00:22:04,790 うぅ…。 313 00:22:07,059 --> 00:22:09,395 チクショウ…。 314 00:22:09,395 --> 00:22:15,034 がぁ~っ! この どぶネズミが~っ!! 315 00:22:15,034 --> 00:22:18,370 うっ! 無事か 玲琳! 316 00:22:18,370 --> 00:22:22,041 おにい… 殿下。 317 00:22:22,041 --> 00:22:25,010 ぐっ… うぅ…。