1 00:00:34,535 --> 00:00:36,536 (莉莉)慧月様。 お迎えにあがりました。 2 00:00:36,536 --> 00:00:39,873 《玲琳:無地の洗朱色の衣…。 3 00:00:39,873 --> 00:00:44,211 朱家付きの方ですね。 下級女官の方かしら》 4 00:00:44,211 --> 00:00:46,880 貴妃様からのご命令で➡ 5 00:00:46,880 --> 00:00:49,883 あなた様のへや替えを 手伝うこととなりました。 6 00:00:49,883 --> 00:00:51,885 へや替え? 7 00:00:51,885 --> 00:00:55,889 後宮をこのように騒がせた者に たとえ無罪であれ➡ 8 00:00:55,889 --> 00:00:58,892 これまで通りの待遇は できないとのことです。 9 00:00:58,892 --> 00:01:02,563 わかりました。 よろしくお願いいたします。 10 00:01:02,563 --> 00:01:05,232 ええと あなたは…。 11 00:01:05,232 --> 00:01:10,237 (莉莉)ハァー… 莉莉でございます。 莉莉。 12 00:01:10,237 --> 00:01:13,573 この1年 お側で お仕えしてまいりましたが➡ 13 00:01:13,573 --> 00:01:17,578 あなた様には その程度の 認識でございましょうね。 14 00:01:17,578 --> 00:01:20,581 《側仕えの方でしたのね!? 15 00:01:20,581 --> 00:01:22,916 もう少し 私が本物かどうか➡ 16 00:01:22,916 --> 00:01:25,619 疑ってくださっても いいのですよ!?》 17 00:03:10,557 --> 00:03:13,226 《ここが朱駒宮…。 18 00:03:13,226 --> 00:03:15,562 詠国を代表する五家。 19 00:03:15,562 --> 00:03:20,901 なかでも 南領を治め 炎を奉ってきた朱家の方々。 20 00:03:20,901 --> 00:03:25,572 華やかで 力強く彩られていますね》 21 00:03:25,572 --> 00:03:30,243 あら? 莉莉… あの 朱貴妃様にご挨拶を…。 22 00:03:30,243 --> 00:03:34,181 (莉莉)貴妃様からは 謹慎せよと通達を頂いております。 23 00:03:34,181 --> 00:03:36,183 そんな…。 24 00:03:36,183 --> 00:03:38,852 《妃と雛女は 後宮において➡ 25 00:03:38,852 --> 00:03:42,189 母と子にも等しい縁を結ぶはず…。 26 00:03:42,189 --> 00:03:46,860 おばさまでしたら まずは話を聞こうとなさるのに。 27 00:03:46,860 --> 00:03:50,197 もっとも 私が罪を犯していたら➡ 28 00:03:50,197 --> 00:03:54,868 自らの手で私の首を 落とされるでしょうけど…。 29 00:03:54,868 --> 00:03:59,206 朱貴妃様は 実は 冷淡な方でいらっしゃる? 30 00:03:59,206 --> 00:04:01,541 でも…。 31 00:04:01,541 --> 00:04:04,211 虫すら慈しまれるあの方が➡ 32 00:04:04,211 --> 00:04:08,215 冷たいお心根だとは とても思えませんが…》 33 00:04:10,217 --> 00:04:12,219 (笑い声) 34 00:04:12,219 --> 00:04:15,555 あぁ 臭いこと。 ネズミが2匹はっているもの。 35 00:04:15,555 --> 00:04:18,225 黒ネズミと赤ネズミ。 36 00:04:18,225 --> 00:04:21,228 《中級女官の方々が雛女に…。 37 00:04:21,228 --> 00:04:23,897 黄麒宮では 道を歩いているだけで➡ 38 00:04:23,897 --> 00:04:25,899 皆 親しく 話しかけてくれたのに…》 39 00:04:25,899 --> 00:04:28,235 ((翠玉:玲琳様! (珊瑚)お熱下がりましたね! 40 00:04:28,235 --> 00:04:30,570 (珠蘭)たくさん 食べてくださいませ!)) 41 00:04:30,570 --> 00:04:34,508 《あら? あまりに日常だったから 流していたけれど➡ 42 00:04:34,508 --> 00:04:37,177 あれも少々異常だったのでは? 43 00:04:37,177 --> 00:04:41,848 もっと自立したいですね。 夢の自助努力生活!》 44 00:04:41,848 --> 00:04:44,184 新たなへやは こちらでございます。 45 00:04:44,184 --> 00:04:46,186 あっ…。 46 00:04:48,855 --> 00:04:51,525 こちら? 47 00:04:51,525 --> 00:04:54,194 (莉莉)元は食料庫であった 場所でございます。 48 00:04:54,194 --> 00:04:56,530 もっとも 廃棄された今では➡ 49 00:04:56,530 --> 00:04:59,866 虫や菌の温床となっている 場所でございますが。 50 00:04:59,866 --> 00:05:02,869 《あの道の向こうは藍家。 51 00:05:02,869 --> 00:05:06,873 つまり ここは 朱駒宮の最果ての地。 52 00:05:06,873 --> 00:05:09,543 追放されたのですね…》 53 00:05:09,543 --> 00:05:12,879 ここに 住むのですか? 54 00:05:12,879 --> 00:05:16,550 (莉莉)あぁ そうだよ。 あっ… 莉莉? 55 00:05:16,550 --> 00:05:19,553 どうせあんたは 殺そうとしたんだろ! 56 00:05:19,553 --> 00:05:21,555 そんな大バカ女だから➡ 57 00:05:21,555 --> 00:05:23,557 こんなところに 追いやられたんじゃないか! 58 00:05:23,557 --> 00:05:25,559 こんな廃屋で世話をしろ!? 59 00:05:25,559 --> 00:05:27,894 あたしまで死ねと言われてんのと 一緒だ! 60 00:05:27,894 --> 00:05:29,896 なに驚いてんだよ! 61 00:05:29,896 --> 00:05:32,232 あたしのことを 卑しい踊り子の娘だからって➡ 62 00:05:32,232 --> 00:05:34,501 さんざんバカにしてきたくせに! 63 00:05:34,501 --> 00:05:36,837 ((慧月:どんなに取り繕っても➡ 64 00:05:36,837 --> 00:05:41,841 男を誘う母親の血は 消えないわね)) 65 00:05:41,841 --> 00:05:44,177 (莉莉)いざ本性を見せたら おびえるなんて➡ 66 00:05:44,177 --> 00:05:47,514 おかしいじゃないか! 67 00:05:47,514 --> 00:05:54,521 《琥珀色の瞳。 赤みの強い髪。 下町の住人のような話し方。 68 00:05:54,521 --> 00:05:59,192 おそらく 朱家のどなたかが 移民の踊り子に…。 69 00:05:59,192 --> 00:06:01,528 それが側付き女官なのに➡ 70 00:06:01,528 --> 00:06:06,533 最下位の洗朱色の衣しか 与えられない理由なのですね》 71 00:06:06,533 --> 00:06:08,868 こうなったら もう遠慮なんかしない! 72 00:06:08,868 --> 00:06:11,538 あたしには 女官べやだって残ってるんだ➡ 73 00:06:11,538 --> 00:06:13,873 ここに泊まらないし 掃除も洗濯も➡ 74 00:06:13,873 --> 00:06:16,877 全部あんた一人でどうぞ! えっ 一人で…。 75 00:06:16,877 --> 00:06:18,878 虐げられてきた女官たちも➡ 76 00:06:18,878 --> 00:06:21,548 誰一人 協力なんかしないだろうしね! 77 00:06:21,548 --> 00:06:23,550 7日後の中元節の儀も➡ 78 00:06:23,550 --> 00:06:26,219 あんたは出なくていいって 朱貴妃様は仰せだ。 79 00:06:26,219 --> 00:06:28,221 ごゆっくり。 80 00:06:36,162 --> 00:06:40,166 ここで 暮らすのですか? 81 00:06:40,166 --> 00:06:42,168 こんな…。 82 00:06:42,168 --> 00:06:44,170 すてきな場所で!? 83 00:06:44,170 --> 00:06:46,172 いちめんの草むら! 84 00:06:46,172 --> 00:06:49,509 豊かな土! そして…。 85 00:06:49,509 --> 00:06:51,845 自由! 86 00:06:51,845 --> 00:06:53,847 アハー アハッ! 87 00:06:53,847 --> 00:06:57,517 好きなだけ薬草を育てて 実験して 寝て! 88 00:06:57,517 --> 00:07:00,820 思い切り騒いでもいいのですね! 89 00:07:06,192 --> 00:07:08,528 《子どもの頃から体が弱くて➡ 90 00:07:08,528 --> 00:07:12,866 皆に心配をかけていた 私ですが…》 91 00:07:12,866 --> 00:07:16,202 ((絹秀:玲琳。 何事も根性だぞ)) 92 00:07:16,202 --> 00:07:18,538 《黄家とは 土の眷属。 93 00:07:18,538 --> 00:07:23,543 自らの足で地に立つことを誇り 困難を愛する者たち➡ 94 00:07:23,543 --> 00:07:26,880 と おばさまも おっしゃっていましたし》 95 00:07:26,880 --> 00:07:30,550 よし! 根性で頑張ります! 96 00:07:30,550 --> 00:07:35,822 (文昴)鷲官長 獣尋の儀で 無罪になったとはいえ➡ 97 00:07:35,822 --> 00:07:40,160 朱慧月のために 我々が 監査に行く必要ってあります? 98 00:07:40,160 --> 00:07:42,829 (辰宇)殿下が 心配なさっているからだ。 99 00:07:42,829 --> 00:07:46,166 ((尭明:今後 再び 玲琳を害すことのなきよう➡ 100 00:07:46,166 --> 00:07:48,501 警戒を怠るな)) 101 00:07:48,501 --> 00:07:55,175 そういうことですか…。 殿下は 玲琳様命だからな…。 102 00:07:55,175 --> 00:07:57,177 お… おぉ…。 103 00:07:57,177 --> 00:07:59,846 (辰宇)しかし 朱家は こんな場所に➡ 104 00:07:59,846 --> 00:08:03,516 雛女を追いやったというのか。 (文昴)フン いい気味ですよ。 105 00:08:03,516 --> 00:08:06,853 宦官は決して 雛女を傷つけてはならない。 106 00:08:06,853 --> 00:08:11,191 そのおきてを かさに着た彼女に どれだけ皆 苦しめられたか。 107 00:08:11,191 --> 00:08:13,860 で 今は あの子が苦しめられている。 108 00:08:13,860 --> 00:08:16,863 本人は 元のへやで 「出ていきたくな~い」って➡ 109 00:08:16,863 --> 00:08:19,866 まだ騒いでるのでは? 僕 賭けてもいいですよ。 110 00:08:19,866 --> 00:08:21,868 えっ…? えっ…? 111 00:08:21,868 --> 00:08:25,538 まぁ 鷲官長様。 ならびに 文昴様。 112 00:08:25,538 --> 00:08:29,542 ご機嫌麗しゅうございます。 (文昴)朱慧月!? 113 00:08:29,542 --> 00:08:35,148 えっ? いえ… あっ はい そうですねぇ。 114 00:08:35,148 --> 00:08:39,486 いったい ここで何を!? ご覧のとおり 草むしりを。 115 00:08:39,486 --> 00:08:43,823 こちらで快適に過ごせるように 整備しようと思い立ちまして。 116 00:08:43,823 --> 00:08:46,159 側仕えの女官はどうした。 117 00:08:46,159 --> 00:08:49,162 えっ… ええっと… そうですね➡ 118 00:08:49,162 --> 00:08:51,498 所用で出かけております。 119 00:08:51,498 --> 00:08:54,167 見放されたんですね。 んっ…? 120 00:08:54,167 --> 00:08:57,170 お二方にお茶でも ご用意できたらいいのですが➡ 121 00:08:57,170 --> 00:08:59,839 あいにく このような いでたちですし。 122 00:08:59,839 --> 00:09:03,843 お茶!? 鷲官長にならまだしも 宦官相手にお茶!? 123 00:09:03,843 --> 00:09:06,179 お忙しいお二方を お引き止めするのも➡ 124 00:09:06,179 --> 00:09:08,181 心苦しゅうございますので➡ 125 00:09:08,181 --> 00:09:11,851 これにて失礼させていただきます。 126 00:09:11,851 --> 00:09:14,854 何か 用立ててほしいものはあるか。 127 00:09:14,854 --> 00:09:17,857 用立ててほしいもの? 128 00:09:17,857 --> 00:09:21,194 いえ 鷲官長様たちの お力を借りてしまっては➡ 129 00:09:21,194 --> 00:09:23,196 せっかくのだいご味が台なしに…。 130 00:09:23,196 --> 00:09:26,199 (辰宇)だいご味? あっ いえ。 131 00:09:26,199 --> 00:09:30,870 ただ… もし鷲官長様の優しさに 甘えてよいとのことでしたら。 132 00:09:30,870 --> 00:09:32,806 ほら きた! 133 00:09:32,806 --> 00:09:35,809 この一連のしおらしい振る舞いは 演技ですよ! 134 00:09:35,809 --> 00:09:38,144 がっつり要求してきますよ。 135 00:09:38,144 --> 00:09:41,147 女官か 金か 朱貴妃様への執り成しか…。 136 00:09:41,147 --> 00:09:43,149 塩を 賜れます? 137 00:09:43,149 --> 00:09:45,151 塩? それだけ!? 138 00:09:45,151 --> 00:09:47,153 大変幸運なことに➡ 139 00:09:47,153 --> 00:09:50,156 雨水も芋も 確保できそうなのですが➡ 140 00:09:50,156 --> 00:09:55,161 塩は さすがに一朝一夕には 精製できそうになくて…。 141 00:09:57,831 --> 00:10:01,501 (文昴)あれは 本当に朱慧月ですか? 142 00:10:01,501 --> 00:10:03,503 (辰宇)獣尋の儀の後➡ 143 00:10:03,503 --> 00:10:06,172 本人も以前の自分とは 違うとは言っていたが。 144 00:10:06,172 --> 00:10:08,508 ろうで大いに 反省でもしたのだろう。 145 00:10:08,508 --> 00:10:12,178 へぇ~。 地下ろうの力は偉大ですね…。 146 00:10:12,178 --> 00:10:14,180 さて 文昴。 147 00:10:14,180 --> 00:10:17,517 お前は 賭けに敗れたわけだが…。 えっ? 148 00:10:17,517 --> 00:10:20,520 (莉莉)お願いでございます。 尚食長様。 149 00:10:20,520 --> 00:10:23,523 慧月様と私 2人分の食料をどうか…。 150 00:10:23,523 --> 00:10:28,194 だから 朱家の恥さらしの雛女と 踊り子の娘に与える食料なんて➡ 151 00:10:28,194 --> 00:10:31,531 ないって言ってるでしょう? 邪魔よ おどき。 152 00:10:31,531 --> 00:10:33,533 《ちくしょう…。 153 00:10:33,533 --> 00:10:36,870 朱慧月に世話はしないと たんかを切ったけど➡ 154 00:10:36,870 --> 00:10:38,872 食料を手に入れられなきゃ➡ 155 00:10:38,872 --> 00:10:41,207 飢え死にするのは あたしも一緒だ。 156 00:10:41,207 --> 00:10:44,210 朱駒宮からの助けを 期待できないなら➡ 157 00:10:44,210 --> 00:10:46,546 他の宮に頼み込むしかない》 158 00:10:46,546 --> 00:10:49,215 もし。 159 00:10:49,215 --> 00:10:51,885 《莉莉:白練色…。 160 00:10:51,885 --> 00:10:56,222 金家の上級女官が あたしに なんで声をかけるんだ…》 161 00:10:56,222 --> 00:10:59,559 何用でございましょうか 白練様。 162 00:10:59,559 --> 00:11:03,897 じきに日が暮れるゆえ 用件だけ述べましょ。 163 00:11:03,897 --> 00:11:07,901 哀れな洗朱よ。 金家の女官になる気はなくて? 164 00:11:07,901 --> 00:11:12,572 えっ…!? 朱慧月に対する 処分は聞いています。 165 00:11:12,572 --> 00:11:15,575 あなたも それに巻き込まれたのでしょ? 166 00:11:15,575 --> 00:11:17,577 踊り子の娘とはいえ➡ 167 00:11:17,577 --> 00:11:22,582 望んで生まれついたわけでは ないでしょうに。 哀れですこと。 168 00:11:22,582 --> 00:11:27,921 我が雛女 聡明なる金清佳様は 心を痛めておいでです。 169 00:11:27,921 --> 00:11:31,591 金清佳様が…? 170 00:11:31,591 --> 00:11:34,861 なので あることを条件に➡ 171 00:11:34,861 --> 00:11:37,864 お前に白鼠の衣を与えましょ。 172 00:11:37,864 --> 00:11:39,866 《白鼠を!? 173 00:11:39,866 --> 00:11:42,869 金家の中級女官が まとう色だぞ!?》 174 00:11:42,869 --> 00:11:47,207 じょ 条件とは 何でございましょう。 175 00:11:47,207 --> 00:11:49,876 簡単なことです。 176 00:11:49,876 --> 00:11:54,547 お前の主人 朱慧月を いたぶってくれればよいのです。 177 00:11:54,547 --> 00:11:56,549 えっ…? 178 00:11:58,551 --> 00:12:02,555 (莉莉)なぜ 他家が玲琳様の あだ討ちのようなことを? 179 00:12:02,555 --> 00:12:06,559 よくって? 玲琳様は殿下の胡蝶。 180 00:12:06,559 --> 00:12:08,895 殿下のちょう愛を得たいならば➡ 181 00:12:08,895 --> 00:12:12,231 進んで玲琳様に 忠誠を誓えばいいのです。 182 00:12:12,231 --> 00:12:15,235 《つまり 朱慧月を弾圧して➡ 183 00:12:15,235 --> 00:12:18,571 金家が黄玲琳派であると演出する。 184 00:12:18,571 --> 00:12:20,907 金家は 詠国経済の要。 185 00:12:20,907 --> 00:12:23,242 商人肌であろう金清佳は➡ 186 00:12:23,242 --> 00:12:25,912 あえて2番目の 雛女の座を狙うのか…》 187 00:12:25,912 --> 00:12:31,250 でも 行き過ぎた制裁をすれば 鷲官長様にとがめられるのでは。 188 00:12:31,250 --> 00:12:36,522 フッ 廃屋に追いやった あなたたちが何を言うのだか。 189 00:12:36,522 --> 00:12:38,524 (雅容)私は 金家の雅容。 190 00:12:38,524 --> 00:12:40,526 明日から この時間➡ 191 00:12:40,526 --> 00:12:43,529 ここで朱慧月の様子を 報告するたびに➡ 192 00:12:43,529 --> 00:12:45,832 褒美を与えましょ。 193 00:12:50,536 --> 00:12:54,140 あなたには こちらのほうがいいかしら。 194 00:12:58,544 --> 00:13:02,215 (莉莉)米…!? 195 00:13:02,215 --> 00:13:05,218 明日は倍 用意しましょ。 196 00:13:05,218 --> 00:13:07,220 受け取りますね? 197 00:13:09,555 --> 00:13:12,225 《別にこれは 悪いことなんかじゃない。 198 00:13:12,225 --> 00:13:15,561 生きるためなんだ》 199 00:13:15,561 --> 00:13:18,898 はい。 200 00:13:18,898 --> 00:13:21,901 《朱慧月は きっと今頃➡ 201 00:13:21,901 --> 00:13:25,238 草と虫に囲まれて 泣き崩れているはず。 202 00:13:25,238 --> 00:13:27,573 そういえば 目つきが悪いと➡ 203 00:13:27,573 --> 00:13:29,909 冬のにわに 追い出されたこともあったっけ》 204 00:13:29,909 --> 00:13:31,911 ((フフフ…)) 205 00:13:33,846 --> 00:13:37,850 《土に額を擦り付けてわびるなら ひと口分けてやろう。 206 00:13:37,850 --> 00:13:41,854 これまでの分を まとめてほえ面かかせてやる》 207 00:13:46,859 --> 00:13:48,861 おん!? 208 00:13:48,861 --> 00:13:53,199 あっ おかえりなさい。 莉莉 帰ってきてくれたのですね! 209 00:13:53,199 --> 00:13:55,535 ちょうど芋を 揚げ終えたところです。 210 00:13:55,535 --> 00:13:58,538 あとね 油菜も さっと炒めてみました。 211 00:13:58,538 --> 00:14:00,540 ささ 熱いうちに いただきましょう! 212 00:14:00,540 --> 00:14:03,209 はっ…? そして 見てください! 213 00:14:03,209 --> 00:14:05,545 おにわの整備が 半分終わりましたの。 214 00:14:05,545 --> 00:14:07,880 多種多様な実が 混じっていましたので➡ 215 00:14:07,880 --> 00:14:11,884 科目ごとに仕分けて 芋 ニラ ウリ それから…。 216 00:14:11,884 --> 00:14:13,886 ちょっと待て! なんで廃墟から➡ 217 00:14:13,886 --> 00:14:15,888 芋やらウリやら出てくるんだよ! 218 00:14:15,888 --> 00:14:18,224 あんた 禁術でも使ったわけ!? 219 00:14:18,224 --> 00:14:20,226 まぁ 莉莉ったら。 220 00:14:20,226 --> 00:14:23,229 私には 禁術なんて使えませんわ。 221 00:14:23,229 --> 00:14:25,898 素晴らしい幸運が重なったのです。 222 00:14:25,898 --> 00:14:28,568 ここは 元食料庫だったのでしょう? 223 00:14:28,568 --> 00:14:32,238 捨てられた食料が ひそかに芽吹いていたのですわ。 224 00:14:32,238 --> 00:14:36,175 はぁ!? 木を奉る藍家との 境でもありますし➡ 225 00:14:36,175 --> 00:14:40,179 植物を育む気に 満ちているのかもしれませんね。 226 00:14:40,179 --> 00:14:42,849 本当に 楽園のような場所です。 227 00:14:42,849 --> 00:14:45,184 そんな… だって ここは➡ 228 00:14:45,184 --> 00:14:47,854 恐ろしい菌やら虫が 湧くという うわさで…。 229 00:14:47,854 --> 00:14:49,856 菌! そう 菌! 230 00:14:49,856 --> 00:14:53,192 黒穂菌がまた 素晴らしい 働きをしてくれまして!! 231 00:14:53,192 --> 00:14:56,863 ご覧ください。 マコモが 立派なコモヅノになっていますの! 232 00:14:56,863 --> 00:14:59,198 本当にありがたい! な ななな…。 233 00:14:59,198 --> 00:15:02,869 あぁ… これまで 書物でため込んでいた知識を➡ 234 00:15:02,869 --> 00:15:07,874 次々実践する機会に恵まれて なんと幸せ者なのでしょう。 235 00:15:07,874 --> 00:15:10,877 あぁ 尽きせぬ体力よ…。 236 00:15:10,877 --> 00:15:13,212 芋! ひいっ! 早く食べましょう! 237 00:15:13,212 --> 00:15:16,883 私 これでもかと油を使って 塩を振ったお料理を➡ 238 00:15:16,883 --> 00:15:20,586 胸焼けも気にせず 頬張るのが夢だったのです。 239 00:15:22,889 --> 00:15:24,891 あ… あぁ…!? 240 00:15:24,891 --> 00:15:28,227 ってか 塩や油を どうやって手に入れたんだ!? 241 00:15:28,227 --> 00:15:31,898 あぁ 親切な鷲官長様たちに 賜りました。 242 00:15:31,898 --> 00:15:33,833 (莉莉)マジで!? はい。 243 00:15:33,833 --> 00:15:35,835 塩はね いざとなれば➡ 244 00:15:35,835 --> 00:15:38,504 涙であえれば とも思ったのですが➡ 245 00:15:38,504 --> 00:15:40,506 たっぷり 振りかけてみたかったので➡ 246 00:15:40,506 --> 00:15:42,508 ここは甘えて正解でしたね! 247 00:15:42,508 --> 00:15:45,511 いや そのたくましい発想 どこから来たの!? 248 00:15:45,511 --> 00:15:48,181 《こいつ… どうしちゃったんだよ。 249 00:15:48,181 --> 00:15:50,850 まるで別人じゃないか…》 250 00:15:50,850 --> 00:15:54,187 あんた 本当に朱慧月だよな? 251 00:15:54,187 --> 00:15:59,525 何かたくらんでいるなら 洗いざらい吐きなよ。 252 00:15:59,525 --> 00:16:05,531 乞巧節の夜を最後に 私 すっかり別人になったのです。 253 00:16:05,531 --> 00:16:11,871 今 私の口からお話しできるのは これだけのようですわ。 254 00:16:11,871 --> 00:16:14,874 ほら 莉莉 あ~ん。 あふっ! 255 00:16:21,881 --> 00:16:24,550 ん~っ! 256 00:16:24,550 --> 00:16:27,553 たまらないですね…! 幸せっ! 257 00:16:27,553 --> 00:16:31,224 油の匂いを 嗅ぎ続けても倒れないなんて! 258 00:16:31,224 --> 00:16:33,159 《莉莉:強い…! 259 00:16:33,159 --> 00:16:37,496 あたし… この女を絶望させることなんて➡ 260 00:16:37,496 --> 00:16:39,832 できるの…?》 261 00:16:39,832 --> 00:16:46,172 ハァ ハァ…。 262 00:16:46,172 --> 00:16:48,174 (翠玉)玲琳様。 263 00:16:48,174 --> 00:16:50,843 何かご入用のものは ございますでしょうか。 264 00:16:50,843 --> 00:16:54,847 いいえ。 どうぞ 気になさらないでちょうだい。 265 00:16:54,847 --> 00:16:58,184 玲琳様の我慢強さは 美点でございますが➡ 266 00:16:58,184 --> 00:17:01,520 頼ってもらわねば 私どもも切のうございます。 267 00:17:01,520 --> 00:17:03,856 (珊瑚)どうか わずかな異変であっても➡ 268 00:17:03,856 --> 00:17:05,858 遠慮なくお伝えくださいませね。 269 00:17:05,858 --> 00:17:09,528 んもう 心配性な皆さま。 270 00:17:09,528 --> 00:17:12,532 大丈夫よ 下がってちょうだい。 271 00:17:15,201 --> 00:17:18,871 《心配され 甘やかされるというのは➡ 272 00:17:18,871 --> 00:17:21,207 なんと心地よいの。 273 00:17:21,207 --> 00:17:24,543 これぞ 私が求めていたもの。 274 00:17:24,543 --> 00:17:28,214 これだけ大切にされたなら どぶネズミだって➡ 275 00:17:28,214 --> 00:17:32,218 優雅で繊細な蝶に なろうというものよ。 276 00:17:32,218 --> 00:17:35,488 だいたい 無理な話だったのよ。 277 00:17:35,488 --> 00:17:38,491 ちょっと禁術ができるだけの 田舎娘が➡ 278 00:17:38,491 --> 00:17:42,495 雛宮で殿下のちょう愛を 争おうだなんて…。 279 00:17:42,495 --> 00:17:47,500 1年前 術士崩れの父と 朱家末席の母は➡ 280 00:17:47,500 --> 00:17:51,170 借金を重ねたあげくに自殺。 281 00:17:51,170 --> 00:17:55,508 本家の侍女となった私は…》 282 00:17:55,508 --> 00:18:01,180 ((雅媚:その年で両親を。 なんと哀れですこと…)) 283 00:18:01,180 --> 00:18:05,184 《偶然 里帰りをしていた 朱貴妃様に見初められ➡ 284 00:18:05,184 --> 00:18:07,186 雛女に指名されたけど➡ 285 00:18:07,186 --> 00:18:11,857 適性もなく 憐れみの心をもって 選ばれただけ。 286 00:18:11,857 --> 00:18:14,860 幸運は そこまでだった。 287 00:18:14,860 --> 00:18:19,198 女官たちから さげすまれても 貴妃様は オロオロするばかり。 288 00:18:19,198 --> 00:18:22,868 雛宮の他の雛女たちからも 嘲笑されて。 289 00:18:22,868 --> 00:18:26,539 でも あの女だけは違った。 290 00:18:26,539 --> 00:18:31,544 美しく 聡明で 人格まで完璧な女。 291 00:18:31,544 --> 00:18:33,813 だからこそ憎い。 292 00:18:33,813 --> 00:18:36,148 そんなもの へどが出る》 293 00:18:36,148 --> 00:18:38,150 (翠玉)玲琳様。 あっ…。 294 00:18:38,150 --> 00:18:41,487 (翠玉)殿下が お見舞いにいらっしゃいました。 295 00:18:41,487 --> 00:18:46,158 《黄玲琳 あなたが悪いのよ。 296 00:18:46,158 --> 00:18:50,496 私が殿下を奪ってあげる》 297 00:18:50,496 --> 00:18:53,165 (尭明)玲琳 獣尋の儀では➡ 298 00:18:53,165 --> 00:18:55,835 不安な思いをさせて すまなかった。 299 00:18:55,835 --> 00:18:58,504 私は大丈夫でございます。 300 00:18:58,504 --> 00:19:02,174 お従兄様にご心配を おかけしてしまうことだけが➡ 301 00:19:02,174 --> 00:19:05,511 心苦しゅうございます…。 302 00:19:05,511 --> 00:19:08,514 甘えてくれるとは珍しいな。 303 00:19:08,514 --> 00:19:13,519 《あぁ なんて気分がいいの。 304 00:19:13,519 --> 00:19:17,857 今思えば あの女が死ななくてよかったわ。 305 00:19:17,857 --> 00:19:22,194 万が一 入れ替わりが露見しても 人質にすればいい。 306 00:19:22,194 --> 00:19:26,866 元の体に戻せるのは 私だけなのだから。 307 00:19:26,866 --> 00:19:30,536 それにしても 虚弱すぎるわ この体…》 308 00:19:30,536 --> 00:19:34,807 (冬雪)玲琳様 失礼します。 どうかして 冬雪? 309 00:19:34,807 --> 00:19:39,145 はい。 玲琳様が熱を出されてから もう2日となりますゆえ➡ 310 00:19:39,145 --> 00:19:42,815 鍛錬の品をお届けに。 はっ? 311 00:19:42,815 --> 00:19:48,821 夜を徹しての刺繍 写経百本打 舞踊稽古 各種楽器練習➡ 312 00:19:48,821 --> 00:19:51,157 それとも基礎体力作り。 313 00:19:51,157 --> 00:19:53,826 こよいは どれになさいましょう。 314 00:19:53,826 --> 00:19:58,497 《何を言っているの? 相手は病人よ?》 315 00:19:58,497 --> 00:20:00,499 「命の危機に ひんしているときこそ➡ 316 00:20:00,499 --> 00:20:03,836 体は もっとも貪欲に 知識技術を身につける。 317 00:20:03,836 --> 00:20:05,838 熱で もうろうとしているときこそ➡ 318 00:20:05,838 --> 00:20:09,175 限界の向こう側を 垣間見られるのだから」。 319 00:20:09,175 --> 00:20:11,844 初めて看病したとき こともなげにおっしゃった➡ 320 00:20:11,844 --> 00:20:13,846 玲琳様を思い出すたび➡ 321 00:20:13,846 --> 00:20:17,516 この冬雪 身に震えが走ります! 322 00:20:17,516 --> 00:20:21,187 まこと玲琳様は 努力を尊ぶ黄家の血を➡ 323 00:20:21,187 --> 00:20:23,522 誰よりも濃く継いだお方。 324 00:20:23,522 --> 00:20:26,192 今や 皇后陛下も 巻き込むようになった➡ 325 00:20:26,192 --> 00:20:29,862 鍛錬につきあえますこと この冬雪も誇りに思います。 326 00:20:29,862 --> 00:20:33,199 さっ ご随意に。 327 00:20:33,199 --> 00:20:35,534 と 冬雪? あのね? 328 00:20:35,534 --> 00:20:38,871 起き上がるのも苦しいほどの 熱があるのよ。 329 00:20:38,871 --> 00:20:41,540 理想的な状況 ということでございますね。 330 00:20:41,540 --> 00:20:45,211 えっ!? はっ… 吐き気がしますわ。 331 00:20:45,211 --> 00:20:47,880 熱が更に上がってきたみたい。 332 00:20:47,880 --> 00:20:50,549 これまでにない 高みに昇れそうでございますね。 333 00:20:50,549 --> 00:20:52,551 えぇ!? たらいをお持ちしましょう。 334 00:20:52,551 --> 00:20:55,554 いいえ! これは…。 335 00:20:55,554 --> 00:20:59,558 これは うつる病のような気がします。 336 00:20:59,558 --> 00:21:02,895 下がってちょうだい。 即座に。 337 00:21:02,895 --> 00:21:07,233 大切なあなたたちに 万が一のことがあっては➡ 338 00:21:07,233 --> 00:21:10,236 私 自分が許せませんもの。 339 00:21:10,236 --> 00:21:12,238 玲琳様…。 340 00:21:12,238 --> 00:21:16,242 なんと これほどまでに 体調を崩されていたとは…。 341 00:21:16,242 --> 00:21:18,577 すぐに薬師を お呼びいたしましょう! 342 00:21:18,577 --> 00:21:22,581 (珠蘭)どうぞお気を確かに! (翠玉)私どもがついております! 343 00:21:22,581 --> 00:21:27,253 《おかしいわよ こいつら…。 絶対 おかしい…。 344 00:21:27,253 --> 00:21:29,922 黄玲琳は 皆に守られ➡ 345 00:21:29,922 --> 00:21:33,192 甘やかされた 繊細な胡蝶ではなかったの? 346 00:21:33,192 --> 00:21:35,861 まさか 過保護に扱われているのは➡ 347 00:21:35,861 --> 00:21:39,198 あの女が物理的に 死ぬほどむちゃをするから➡ 348 00:21:39,198 --> 00:21:42,601 心配せずにはいられない ということ…?》 349 00:21:47,540 --> 00:21:54,146 《私… この体で やっていける わよね…》 350 00:22:05,891 --> 00:22:09,228 ((あっ…。 (笑い声) 351 00:22:09,228 --> 00:22:13,566 ここで何してるの。 ネズミの寝るところはもうないわよ)) 352 00:22:13,566 --> 00:22:15,901 (笑い声) 353 00:22:15,901 --> 00:22:20,239 ハァ ハァ…。 354 00:22:20,239 --> 00:22:22,241 《悔しい…》 355 00:22:24,243 --> 00:22:27,913 ((雅容:お前に 白鼠の衣を与えましょ。 356 00:22:27,913 --> 00:22:34,520 お前の主人 朱慧月を いたぶってくれればよいのです)) 357 00:22:34,520 --> 00:22:38,858 《ここから抜け出せるなら なんだってやってやる!》 358 00:22:38,858 --> 00:22:52,204 ♬~ 359 00:22:52,204 --> 00:22:57,610 (泣き声)