1 00:00:36,870 --> 00:00:38,872 (玲琳)う~ん。 2 00:00:38,872 --> 00:00:43,043 なんとよい天気でしょう 絶好の農耕日和! 3 00:00:43,043 --> 00:00:45,045 フゥ…。 4 00:00:45,045 --> 00:00:47,714 《入れ替わって はや4日➡ 5 00:00:47,714 --> 00:00:50,384 ここでの生活は最高です! 6 00:00:50,384 --> 00:00:54,554 食料も薬草も 面白いくらいに生えてきますし…。 7 00:00:54,554 --> 00:00:58,959 連日 農作業に没頭しても 全然倒れませんし…》 8 00:01:00,894 --> 00:01:05,732 《夜更かししても 心配をかけませんし…。 9 00:01:05,732 --> 00:01:07,901 ご飯は おいしいですし!》 10 00:01:07,901 --> 00:01:11,238 健康って素晴らしい! 11 00:01:11,238 --> 00:01:17,744 始祖神よ 私 こんなに幸せでよいのでしょうか。 12 00:01:17,744 --> 00:01:20,080 《この長い手足は➡ 13 00:01:20,080 --> 00:01:22,582 いつも 私が取り入れていた 運動をするだけで➡ 14 00:01:22,582 --> 00:01:24,585 すぐに鍛えられて…》 15 00:01:24,585 --> 00:01:26,587 フンッ! 16 00:01:26,587 --> 00:01:30,257 《この快感! 筋肉! それこそは力! 17 00:01:30,257 --> 00:01:33,527 腹筋も 6つに割ってみたいけれど➡ 18 00:01:33,527 --> 00:01:36,863 さすがに あと3日では 無理ですよね…。 19 00:01:36,863 --> 00:01:40,200 3日後の中元節の儀…。 20 00:01:40,200 --> 00:01:45,872 私の謹慎も解かれて 慧月様にも会えるはず》 21 00:01:45,872 --> 00:01:47,874 ((慧月:許せないわ!)) 22 00:01:47,874 --> 00:01:51,712 《地下ろうで お話ししてから 何も音沙汰がありませんが➡ 23 00:01:51,712 --> 00:01:55,882 慧月様は 何をお考えなのでしょう》 24 00:01:55,882 --> 00:02:00,554 やはり 一度 お会いしないといけませんよね。 25 00:02:00,554 --> 00:02:02,556 んっ? (物音) 26 00:02:02,556 --> 00:02:07,227 なに朝っぱらから ブツブツ言ってんだよ。 27 00:02:07,227 --> 00:02:11,565 まあ 莉莉 おはようございます。 早起きさんですね。 28 00:02:11,565 --> 00:02:15,268 いや 女官より早く起きてる あんたに言われても…。 29 00:02:21,575 --> 00:02:27,748 《あの日から 莉莉は 私と寝食を共にして➡ 30 00:02:27,748 --> 00:02:30,584 ここで張り合いのある日々を 過ごしてくれている様子で➡ 31 00:02:30,584 --> 00:02:32,586 よかったです》 32 00:02:32,586 --> 00:02:34,521 んあ!? なんだよ。 33 00:02:34,521 --> 00:02:38,525 んっ… いえ 今日も どんな一日になるのか楽しみです。 34 00:02:38,525 --> 00:02:40,927 声を出していきましょう! 35 00:04:24,397 --> 00:04:26,900 では あさげとまいりましょうか。 36 00:04:26,900 --> 00:04:29,736 あっ ちょっと いいかげんイモはもう…。 37 00:04:29,736 --> 00:04:32,739 ご安心ください 味付けは変えますので。 38 00:04:32,739 --> 00:04:35,008 そういうことじゃないから! 39 00:04:35,008 --> 00:04:37,511 (羽音) 40 00:04:37,511 --> 00:04:40,013 うわ 蜂!? 41 00:04:40,013 --> 00:04:44,684 《こいつ… ここに来てから やたら機嫌がいいんだよな》 42 00:04:44,684 --> 00:04:46,686 ((くらえ!! 43 00:04:46,686 --> 00:04:48,688 まあ ミミズさん! 44 00:04:48,688 --> 00:04:51,024 どんどん土を耕してくださいね。 45 00:04:51,024 --> 00:04:53,527 まあ クモさんとムカデさんまで! 46 00:04:53,527 --> 00:04:55,529 はあ? 47 00:04:55,529 --> 00:04:57,531 呪われろ! 48 00:04:57,531 --> 00:05:01,535 あら ハサミと… こちらは針山にピッタリ。 49 00:05:01,535 --> 00:05:03,937 お裁縫ができます! えぇ? 50 00:05:05,872 --> 00:05:08,708 くっさ… 今度こそ泣かせてやる! 51 00:05:08,708 --> 00:05:11,211 汚物をくらえ!! キャーッ! 52 00:05:11,211 --> 00:05:13,380 堆肥にピッタリ! 53 00:05:13,380 --> 00:05:15,382 なあっ!?)) 54 00:05:15,382 --> 00:05:18,718 《毎日嫌がらせしてるのに 全然効かないし➡ 55 00:05:18,718 --> 00:05:22,222 でも あたしは 朱駒宮から抜け出したいんだ。 56 00:05:22,222 --> 00:05:24,224 今日こそは! 57 00:05:24,224 --> 00:05:26,560 何する?》 58 00:05:26,560 --> 00:05:28,562 んっ? 59 00:05:28,562 --> 00:05:32,399 《莉莉は 今日も私への嫌がらせ… いえ➡ 60 00:05:32,399 --> 00:05:35,168 奉仕活動を 考えているようですね》 61 00:05:35,168 --> 00:05:37,170 フフ…。 62 00:05:37,170 --> 00:05:40,173 《できれば 次は包丁か 染料あたりをいただけたら➡ 63 00:05:40,173 --> 00:05:42,175 うれしいのですが…》 64 00:05:42,175 --> 00:05:45,345 あんた 今 ろくでもないこと 考えてるでしょ。 65 00:05:45,345 --> 00:05:47,347 いえ そんな! 66 00:05:47,347 --> 00:05:52,185 蜂さん すてきな恵みを ありがとうございます。 67 00:05:52,185 --> 00:05:56,356 莉莉は蜂蜜より塩派ですか? 68 00:05:56,356 --> 00:05:59,159 どっちでもいいよ。 ウフッ。 69 00:06:04,197 --> 00:06:08,034 《人って こんな急に 変わるもんなのか? 70 00:06:08,034 --> 00:06:10,203 あの不快な女が…。 71 00:06:10,203 --> 00:06:13,206 日の出とともに 女官よりも早く起き出し➡ 72 00:06:13,206 --> 00:06:15,208 庭を整え…》 73 00:06:15,208 --> 00:06:17,210 さあ できましたよ。 74 00:06:19,713 --> 00:06:22,048 《かいがいしく世話まで焼く…。 75 00:06:22,048 --> 00:06:28,221 それに 虫嫌いだったはずなのに この前 手でじかに触ってた》 76 00:06:28,221 --> 00:06:32,726 ((入れ物が足りないから クモさんとムカデさんは一緒にどうぞ。 77 00:06:32,726 --> 00:06:35,161 そんなことしたら食い合うぞ!? 78 00:06:35,161 --> 00:06:38,164 それも自然の摂理です)) 79 00:06:40,166 --> 00:06:42,502 いただきます。 80 00:06:42,502 --> 00:06:44,671 あっ…。 81 00:06:44,671 --> 00:06:49,009 莉莉は育ち盛りなのですから… 大きいほうをどうぞ。 82 00:06:49,009 --> 00:06:51,177 フンッ! あっ…。 83 00:06:51,177 --> 00:06:53,480 ありがとうございます! 84 00:06:56,516 --> 00:06:58,518 (2人)ん~! 85 00:06:58,518 --> 00:07:01,187 あぁ 幸せ! 86 00:07:01,187 --> 00:07:04,357 《今のこいつは かわいいかも…》 87 00:07:04,357 --> 00:07:08,361 いやいや! あ~! しっかりしろ あたし! 88 00:07:08,361 --> 00:07:10,864 あっ ごめんなさい。 莉莉にも事情があるのですよね。 89 00:07:10,864 --> 00:07:14,868 近頃の… その 私へのあれこれは➡ 90 00:07:14,868 --> 00:07:16,870 そのためなのでしょう? ぬあっ! 91 00:07:16,870 --> 00:07:21,041 本当は私も恐怖に血へどし➡ 92 00:07:21,041 --> 00:07:25,211 血の涙を流すくらいの反応が できればいいのですが。 93 00:07:25,211 --> 00:07:27,380 いや… そこまで言われると➡ 94 00:07:27,380 --> 00:07:30,216 こっちの立場が 完全になくなるんだけど。 95 00:07:30,216 --> 00:07:34,521 でしたら もう おやめになってはいかがですか? 96 00:07:36,489 --> 00:07:39,826 あなたは 素直で すてきな女官です。 97 00:07:39,826 --> 00:07:43,330 本来の女官の仕事に 全力で当たるほうが➡ 98 00:07:43,330 --> 00:07:47,167 きっと あなたの心も喜ぶはず。 99 00:07:47,167 --> 00:07:50,670 なんだよそれ…。 100 00:07:50,670 --> 00:07:53,673 さんざん あたしをさげすんできたくせに➡ 101 00:07:53,673 --> 00:07:56,343 今更褒めるの? それは…。 102 00:07:56,343 --> 00:07:59,346 こんな廃屋で 罪人の世話をさせられて➡ 103 00:07:59,346 --> 00:08:02,515 本来の女官の仕事ができない 状況に巻き込んだのは➡ 104 00:08:02,515 --> 00:08:04,517 あんただろ! 105 00:08:04,517 --> 00:08:07,354 誠心誠意仕えたら あたしの 女官としての地位と報酬を➡ 106 00:08:07,354 --> 00:08:09,522 保障してくれるわけ!? 107 00:08:09,522 --> 00:08:13,860 それは… い 今の私には できないのですが…。 108 00:08:13,860 --> 00:08:19,032 だろう! だったら 大口をたたくなってんだ! 109 00:08:19,032 --> 00:08:21,034 ハッ! 110 00:08:21,034 --> 00:08:23,536 《違う! あたしは悪くない。 111 00:08:23,536 --> 00:08:27,040 これは 正当な復しゅうなんだ! クッ…》 112 00:08:27,040 --> 00:08:29,042 莉莉! どこへ…。 113 00:08:29,042 --> 00:08:31,544 (莉莉)うるさい! 114 00:08:31,544 --> 00:08:34,147 ハァハァハァ…。 115 00:08:34,147 --> 00:08:37,984 《さんざん 今まで苦しめてきたくせに➡ 116 00:08:37,984 --> 00:08:41,488 なんで あんな顔すんだよ!》 117 00:08:41,488 --> 00:08:45,158 ハァハァハァ…。 118 00:08:45,158 --> 00:08:47,494 (雅容)止まりなさい。 あっ! 119 00:08:47,494 --> 00:08:49,662 が 雅容様!? 120 00:08:49,662 --> 00:08:52,165 《会うのは夕方のはずなのに…》 121 00:08:54,167 --> 00:08:57,170 お前には失望しました。 えっ? 122 00:08:57,170 --> 00:08:59,339 うわさで聞きましたよ。 123 00:08:59,339 --> 00:09:01,508 お前からの報告を信じ➡ 124 00:09:01,508 --> 00:09:04,177 そのたびに 褒美を与えてきましたが➡ 125 00:09:04,177 --> 00:09:07,680 朱慧月は 笑って過ごしているとか…。 126 00:09:07,680 --> 00:09:09,682 そ れは…。 127 00:09:09,682 --> 00:09:14,020 嫌がらせを受けている人間が なぜ楽しげなのです? 128 00:09:14,020 --> 00:09:17,690 さてはお前 ウソをつきましたね。 129 00:09:17,690 --> 00:09:20,193 いいえ! そんなこと! 130 00:09:20,193 --> 00:09:23,863 本当に嫌がらせをしました! 始祖神に誓って! 131 00:09:23,863 --> 00:09:26,366 (雅容)ほう… 誓えるの。 132 00:09:26,366 --> 00:09:30,203 本当に朱慧月への忠義は 捨てていると? 133 00:09:30,203 --> 00:09:32,205 (莉莉)間違いございません。 134 00:09:32,205 --> 00:09:35,308 (雅容)朱慧月に 懐柔されていないと? 135 00:09:35,308 --> 00:09:37,410 もちろんでございます。 136 00:09:39,479 --> 00:09:41,481 いいでしょ。 137 00:09:41,481 --> 00:09:43,817 ならば今回は見逃します。 138 00:09:43,817 --> 00:09:46,986 あ… ありがとうございます。 139 00:09:46,986 --> 00:09:51,658 ただし 次は これを使っておやりなさい。 140 00:09:51,658 --> 00:09:54,828 何を… でございますか。 141 00:09:54,828 --> 00:09:58,331 それを考えるのは お前の仕事でしょ。 142 00:10:03,670 --> 00:10:07,006 清佳様に差し出せる証拠があれば それでいい。 143 00:10:07,006 --> 00:10:09,509 好きなものを裂くがいいわ。 144 00:10:09,509 --> 00:10:13,847 衣でも髪でも 心臓でも。 えっ!? 145 00:10:13,847 --> 00:10:17,350 ですが! 嫌がらせと殺傷では 話が違います! 146 00:10:17,350 --> 00:10:23,022 曲がりなりにも雛女を傷つければ 私は処刑されてしまいます! 147 00:10:23,022 --> 00:10:25,692 だから何だと言うのです? 148 00:10:25,692 --> 00:10:27,694 えっ? 149 00:10:27,694 --> 00:10:30,530 自分の立場がわかってないのね。 150 00:10:30,530 --> 00:10:33,366 カンザシを受け取ったときから➡ 151 00:10:33,366 --> 00:10:36,870 お前の命は もう私の手の中にあるの。 152 00:10:40,540 --> 00:10:43,877 (雅容)できなければ 鷲官長に突き出すだけのこと。 153 00:10:43,877 --> 00:10:47,046 金家のカンザシを盗んだ罪でね。 154 00:10:47,046 --> 00:10:49,215 そんな…。 155 00:10:49,215 --> 00:10:56,222 白練の私と 洗朱で異国人のお前 どちらを信じるかしら? 156 00:10:56,222 --> 00:10:58,558 で でも…。 157 00:10:58,558 --> 00:11:02,729 男を誘うしか能のない 踊り子の娘風情が➡ 158 00:11:02,729 --> 00:11:04,898 黙っておやりなさい。 159 00:11:04,898 --> 00:11:06,900 あっ… お待ちください! 160 00:11:06,900 --> 00:11:09,569 ぐうっ! 161 00:11:09,569 --> 00:11:12,906 (雅容)触らないでちょうだい。 162 00:11:12,906 --> 00:11:18,411 餌をもらえるのは 仕事をしたあとでしょ ネズミさん。 163 00:11:27,921 --> 00:11:31,925 その つまらなそうな顔を どうにかしたらどうだ 辰宇。 164 00:11:31,925 --> 00:11:34,193 申し訳ございません。 165 00:11:34,193 --> 00:11:37,197 連日 黄玲琳殿への 見舞いにつきあわされ➡ 166 00:11:37,197 --> 00:11:40,199 ついうんざりした思いが顔に…。 167 00:11:40,199 --> 00:11:43,202 フッ 謝罪の口調でケンカを売るな。 168 00:11:43,202 --> 00:11:47,707 お前と初めて会ったときも そんな目をしていたな。 169 00:11:51,211 --> 00:11:53,212 ((お前が おとうとか。 170 00:11:53,212 --> 00:11:55,882 父親が同じでも似ないものだな。 171 00:11:55,882 --> 00:11:58,384 碧眼は母親譲りか。 172 00:11:58,384 --> 00:12:00,386 そのようです。 173 00:12:00,386 --> 00:12:02,722 まるで人ごとだな。 174 00:12:02,722 --> 00:12:05,058 (辰宇)あまり 覚えておりませぬゆえ…。 175 00:12:05,058 --> 00:12:07,393 (尭明)戦地はどうだった。 176 00:12:07,393 --> 00:12:11,564 人間が殺し合っているだけの くだらない場所でした。 177 00:12:11,564 --> 00:12:16,736 フッ… ハハッ いいな お前の死んだ魚のような目。 178 00:12:16,736 --> 00:12:18,738 気に入ったぞ)) 179 00:12:18,738 --> 00:12:22,575 殿下が褒めてくださったので そのまま成長しました。 180 00:12:22,575 --> 00:12:25,578 フン…。 それにしても➡ 181 00:12:25,578 --> 00:12:28,081 殿下は フワフワした 可れんなだけの女は➡ 182 00:12:28,081 --> 00:12:30,583 お好きではないかと 思っていましたが…。 183 00:12:30,583 --> 00:12:35,355 んっ? 玲琳が可れんなだけの女だと? 184 00:12:35,355 --> 00:12:38,691 あれで芯の強い黄家の女だ。 185 00:12:38,691 --> 00:12:40,693 俺に引き合わされたとき➡ 186 00:12:40,693 --> 00:12:44,030 誰も彼もが俺の持つ龍気に 引き寄せられているなか➡ 187 00:12:44,030 --> 00:12:47,200 頬を染めなかった唯一の女だぞ。 188 00:12:47,200 --> 00:12:49,869 侮ってもらっては困る。 189 00:12:49,869 --> 00:12:54,374 しかし 朱慧月とのことは よほどこたえたのか➡ 190 00:12:54,374 --> 00:12:58,211 乞巧節以来 少し様子が違うのが 気になってな…。 191 00:12:58,211 --> 00:13:00,380 違うと言えば➡ 192 00:13:00,380 --> 00:13:05,218 朱慧月も獣尋の儀以来 やけに穏やかになったような…。 193 00:13:05,218 --> 00:13:09,722 朱慧月を過剰に 攻撃したいわけではないが➡ 194 00:13:09,722 --> 00:13:13,893 あれが悪女と言われる行いを 重ねてきたのは事実だ。 195 00:13:13,893 --> 00:13:16,229 お前が鷲官長になる前➡ 196 00:13:16,229 --> 00:13:18,231 「襲われかけた」とウソをつき➡ 197 00:13:18,231 --> 00:13:21,401 宦官の首を はねさせようとしたこともある。 198 00:13:21,401 --> 00:13:25,238 そんなことが…。 (文昴)ハァハァ… 鷲官長! 199 00:13:25,238 --> 00:13:28,908 尭明殿下 申し訳ございません。 200 00:13:28,908 --> 00:13:31,010 鷲官長に ご報告をよろしいでしょうか。 201 00:13:33,012 --> 00:13:35,682 雛宮付きの鷲官からの報告です。 202 00:13:35,682 --> 00:13:40,186 洗朱の女官が短刀を手に 朱駒宮に向かったとのこと。 203 00:13:40,186 --> 00:13:44,357 足取りもおぼつかなく 危うい気配だったと。 204 00:13:44,357 --> 00:13:46,359 なぜ その場で止めない? 205 00:13:46,359 --> 00:13:50,697 我々は鷲官長のように 宮に簡単には立ち入れません! 206 00:13:50,697 --> 00:13:53,199 それに 見間違いでなければ➡ 207 00:13:53,199 --> 00:13:56,703 朱慧月の住む小屋に 進んでいったそうで…。 208 00:13:56,703 --> 00:14:00,907 つまり 被害に遭うのが 朱慧月ならよいと? 209 00:14:15,888 --> 00:14:18,725 精が出ますね。 210 00:14:18,725 --> 00:14:20,893 《ふがいないことです。 211 00:14:20,893 --> 00:14:26,566 私 莉莉に何も報いることが できていないのですね。 212 00:14:26,566 --> 00:14:30,403 あんなに素直に 感情をぶつけてくれる方は➡ 213 00:14:30,403 --> 00:14:32,572 なかなかいないのに…。 214 00:14:32,572 --> 00:14:36,509 黄麒宮にある 私物のカンザシやクシは➡ 215 00:14:36,509 --> 00:14:40,847 今の状況では渡せませんし…》 216 00:14:40,847 --> 00:14:44,684 ええい! 声を出していきましょう! 217 00:14:44,684 --> 00:14:48,855 (短刀を研ぐ音) 218 00:14:48,855 --> 00:14:54,193 あっ… まあ 莉莉! 戻ってきていたので…。 219 00:14:54,193 --> 00:14:58,030 何をしているのです? それは…。 220 00:14:58,030 --> 00:15:00,533 あんたのせいだ…。 221 00:15:02,702 --> 00:15:07,707 あんたが… あたしの人生を めちゃくちゃにしたんだ! 222 00:15:07,707 --> 00:15:11,711 莉莉 落ち着いてください。 うるさい! 223 00:15:11,711 --> 00:15:13,713 どうあがいても しょせん言われるのは➡ 224 00:15:13,713 --> 00:15:17,049 踊り子の娘! ふざけんな! 225 00:15:17,049 --> 00:15:19,552 莉莉 とにかく 一度落ち着きましょう。 226 00:15:19,552 --> 00:15:21,554 触るな! 227 00:15:21,554 --> 00:15:24,390 あたしは もうおしまいなんだ! 228 00:15:24,390 --> 00:15:26,392 そんなこと…。 229 00:15:26,392 --> 00:15:30,563 うわ~!! あぁ…。 230 00:15:30,563 --> 00:15:32,999 《慧月様の御髪が…》 231 00:15:32,999 --> 00:15:37,170 ちくしょ~!! 232 00:15:37,170 --> 00:15:39,172 何をしている!? 233 00:15:39,172 --> 00:15:41,507 うっ! 234 00:15:41,507 --> 00:15:45,178 無事か!? 235 00:15:45,178 --> 00:15:50,183 鷲官長様に文昴様… なぜここに? 236 00:15:50,183 --> 00:15:52,185 殿下の命で確かめに来た。 237 00:15:52,185 --> 00:15:55,188 ((後宮の人間が朱慧月なら➡ 238 00:15:55,188 --> 00:15:57,523 私刑を加えてもいいと 考えたのであれば➡ 239 00:15:57,523 --> 00:15:59,859 それは 俺のとがだ。 240 00:15:59,859 --> 00:16:02,195 俺の態度がそうさせたのだろう。 241 00:16:02,195 --> 00:16:05,998 行ってくれ 鷲官長。 はっ!)) 242 00:16:08,034 --> 00:16:10,536 後宮内の刃傷沙汰は厳禁だ。 243 00:16:10,536 --> 00:16:13,739 これに反したものは厳刑に処す。 244 00:16:16,209 --> 00:16:18,211 そのうえで 双方に問おう。 245 00:16:18,211 --> 00:16:20,213 何があった。 246 00:16:22,215 --> 00:16:28,721 うぅ… うっ…。 247 00:16:28,721 --> 00:16:32,391 そうですね…。 248 00:16:32,391 --> 00:16:35,995 枝毛を切ってもらっておりました。 249 00:16:35,995 --> 00:16:37,997 なんだと? 250 00:16:37,997 --> 00:16:42,668 ですから 髪の手入れを してもらいました フフ…。 251 00:16:42,668 --> 00:16:45,338 悪女と呼ばれるお前が 他人をかばうなど➡ 252 00:16:45,338 --> 00:16:48,341 慣れないことは するものではないな。 253 00:16:48,341 --> 00:16:51,677 この状況で その言い訳が通用するとでも? 254 00:16:51,677 --> 00:16:53,846 言い訳ではございません。 255 00:16:53,846 --> 00:16:56,349 純粋な事実でございます。 256 00:16:56,349 --> 00:17:00,686 莉莉が どのような思いを 抱いていたにせよ➡ 257 00:17:00,686 --> 00:17:03,022 実際に起こったのは➡ 258 00:17:03,022 --> 00:17:06,859 私の枝毛が 切り取られたということだけ。 259 00:17:06,859 --> 00:17:09,028 起こらなかったことに対して➡ 260 00:17:09,028 --> 00:17:11,697 いちいち疑ったり 非難したりしては➡ 261 00:17:11,697 --> 00:17:14,867 体力がもったいのうございます。 262 00:17:14,867 --> 00:17:19,038 うっ…。 あっ…。 263 00:17:19,038 --> 00:17:24,210 《この女は… 誰?》 264 00:17:24,210 --> 00:17:27,713 というわけですので 御前を失礼いたしますね。 265 00:17:27,713 --> 00:17:31,384 私の女官が ぬれそぼっておりますので➡ 266 00:17:31,384 --> 00:17:34,487 着替えさせねば。 267 00:17:34,487 --> 00:17:38,658 あの 何か言いたいことは ないのですか? 268 00:17:38,658 --> 00:17:40,993 言いたいこと? 269 00:17:40,993 --> 00:17:44,397 今は優先すべきことが ございますので。 270 00:17:52,505 --> 00:17:55,508 やはり 朱慧月がおかしい。 271 00:17:55,508 --> 00:17:57,510 僕もそう思います。 272 00:17:57,510 --> 00:18:00,012 殿下への報告は慎重を要する。 273 00:18:00,012 --> 00:18:02,348 僕もそう思います。 274 00:18:02,348 --> 00:18:06,185 なので 報告書は お前が書くのがよいと思う。 275 00:18:06,185 --> 00:18:08,187 僕はそう思いません。 276 00:18:10,356 --> 00:18:15,027 さあ 莉莉 その汚れた衣をお脱ぎなさい。 277 00:18:15,027 --> 00:18:17,863 そして 私に背を向けて。 278 00:18:17,863 --> 00:18:20,032 むち打ちでございますか…。 279 00:18:20,032 --> 00:18:22,535 んもう 何を言っているのです。 280 00:18:22,535 --> 00:18:26,038 それに いつもの元気な口調は どうしたのですか? 281 00:18:26,038 --> 00:18:31,444 だって… あたしは あんたを殺そうとした…。 282 00:18:33,479 --> 00:18:38,651 あなたは優しい人なのですね 莉莉。 283 00:18:38,651 --> 00:18:40,653 あっ…。 284 00:18:40,653 --> 00:18:42,989 肩を詰めればピッタリですね。 285 00:18:42,989 --> 00:18:46,158 裏地が無事で本当によかった。 286 00:18:46,158 --> 00:18:48,661 なにを…。 287 00:18:48,661 --> 00:18:53,366 もちろん 莉莉に差し上げる衣を 合わせているのです。 288 00:18:55,334 --> 00:18:58,337 折よく 銀朱色の衣なのですよ。 289 00:18:58,337 --> 00:19:00,339 洗朱も愛らしいけれど➡ 290 00:19:00,339 --> 00:19:04,677 あなたのきびきびと働く姿に きっと似合います。 291 00:19:04,677 --> 00:19:07,179 そんな… だって➡ 292 00:19:07,179 --> 00:19:10,683 あたしが上級女官のまとう 銀朱色なんて…。 293 00:19:10,683 --> 00:19:14,353 あなたは 私の 大切な女官ですもの。 294 00:19:14,353 --> 00:19:16,856 何の問題がありましょう。 295 00:19:16,856 --> 00:19:19,191 あなたに 差し上げられるものがあって➡ 296 00:19:19,191 --> 00:19:21,193 よかった。 297 00:19:24,530 --> 00:19:27,366 いいですか 莉莉。 298 00:19:27,366 --> 00:19:31,370 手洗い 清潔な格好 そして笑顔。 299 00:19:31,370 --> 00:19:33,973 これが健康の秘けつですからね。 300 00:19:33,973 --> 00:19:36,308 私付きの女官ならば➡ 301 00:19:36,308 --> 00:19:40,146 これらを何があっても 維持せねばなりませんのよ。 302 00:19:40,146 --> 00:19:42,148 そんな…。 303 00:19:42,148 --> 00:19:45,818 あたしは あんたを切りつけようと 刃を向けて…。 304 00:19:45,818 --> 00:19:49,655 ほんの少し 髪を切っただけでしょう? 305 00:19:49,655 --> 00:19:51,657 クッ…。 306 00:19:56,328 --> 00:19:59,999 背を丸めては 体に悪いことばかりですよ。 307 00:19:59,999 --> 00:20:05,337 胸を広げ 深く息を吸い込み 視線は前に。 308 00:20:05,337 --> 00:20:10,176 うつむいて健康を損ねては お母君に叱られてしまいます。 309 00:20:10,176 --> 00:20:12,178 母? 310 00:20:12,178 --> 00:20:14,680 異国の 踊り子でいらしたのでしょう? 311 00:20:14,680 --> 00:20:17,683 武官とて刀なしでは戦えぬのに➡ 312 00:20:17,683 --> 00:20:21,353 その身一つで 異国の地で生きてこられて➡ 313 00:20:21,353 --> 00:20:24,023 立派な方ですね。 314 00:20:24,023 --> 00:20:27,693 お母君に恥じぬよう生きねば。 315 00:20:27,693 --> 00:20:30,529 あっ…。 316 00:20:30,529 --> 00:20:32,865 《なんでだよ…。 317 00:20:32,865 --> 00:20:36,702 なんで こいつが こんなことを言うんだよ》 318 00:20:36,702 --> 00:20:38,871 ((いい? リリー。 319 00:20:38,871 --> 00:20:42,875 あたしのかわいい子。 覚えておいてね。 320 00:20:42,875 --> 00:20:46,212 女はいつだって胸を張らなきゃ。 321 00:20:46,212 --> 00:20:49,548 体を真っすぐにしてね)) 322 00:20:49,548 --> 00:20:51,550 フフ…。 323 00:20:51,550 --> 00:20:55,721 あ… ごめんなさっ…。 324 00:20:55,721 --> 00:21:01,227 乱暴な口を利いて いろいろ 嫌がらせをして…。 325 00:21:01,227 --> 00:21:05,731 衣を刻んで… 髪を切って…。 326 00:21:05,731 --> 00:21:09,568 ごめ… 申し訳ございませんでした…。 327 00:21:09,568 --> 00:21:11,904 うっ うぅ…。 328 00:21:11,904 --> 00:21:17,743 いいのよ 莉莉。 あぁ~! 329 00:21:17,743 --> 00:21:22,248 言ったでしょう 私 全然気にしてなどいません。 330 00:21:22,248 --> 00:21:26,585 むしろ… あなたが こんなに 追い詰められていたのに➡ 331 00:21:26,585 --> 00:21:30,589 気付くのが遅くなって ごめんなさい。 332 00:21:33,859 --> 00:21:36,028 《変わった…。 333 00:21:36,028 --> 00:21:41,867 この人は本当に すっかり変わったんだ。 334 00:21:41,867 --> 00:21:46,705 あたしは… この人と共にいたい!》 335 00:21:46,705 --> 00:21:49,041 うわ~ん!! 336 00:21:49,041 --> 00:21:51,710 《雅容様にカンザシを返しに行こう。 337 00:21:51,710 --> 00:21:55,881 あたしにはもう… この人を裏切ることも➡ 338 00:21:55,881 --> 00:21:58,884 絶望させることもできない。 339 00:21:58,884 --> 00:22:03,689 たとえ それで 罪に問われることになっても!》 340 00:22:12,731 --> 00:22:17,236 さて そろそろ 本題とまいりましょうか 莉莉。 341 00:22:17,236 --> 00:22:19,238 本題? 342 00:22:19,238 --> 00:22:21,740 誰かが あなたの笑顔を奪い➡ 343 00:22:21,740 --> 00:22:24,743 「もうおしまいだ」とまで 思わせたのですね。 344 00:22:24,743 --> 00:22:26,745 えっ…。 345 00:22:26,745 --> 00:22:30,082 教えてください 莉莉。 346 00:22:30,082 --> 00:22:34,853 私の大切な女官を追い詰めた すっとこどっこいは➡ 347 00:22:34,853 --> 00:22:37,857 どこのどなたです? 348 00:24:10,883 --> 00:24:16,889 ハァハァハァ…。 349 00:24:16,889 --> 00:24:21,393 《熱い… 苦しい… 苦しい苦しい! 350 00:24:21,393 --> 00:24:26,899 どういうことなのよ 5日も熱が下がらないなんて! 351 00:24:26,899 --> 00:24:29,902 このまま… 私は死んでしまうの?》