1 00:00:33,800 --> 00:00:36,970 (冬雪)やはり あなた様が玲琳様なのですね!? 2 00:00:36,970 --> 00:00:41,808 その止血布の巻き方。 ほほ笑み方。 3 00:00:41,808 --> 00:00:45,145 困ると 頬に手をお当てになる癖。 4 00:00:45,145 --> 00:00:47,481 (冬雪)やはりそうなのですね!? 5 00:00:47,481 --> 00:00:49,983 (玲琳)私は… うっ…。 6 00:00:49,983 --> 00:00:52,152 うっ…。 7 00:00:52,152 --> 00:00:54,321 申し訳ございません! 8 00:00:54,321 --> 00:00:56,490 冬雪。 9 00:00:56,490 --> 00:00:59,493 顔を上げてくださいませ。 いいえ! 10 00:00:59,493 --> 00:01:01,495 この冬雪➡ 11 00:01:01,495 --> 00:01:04,331 玲琳様に合わせる顔など ありませぬ! 12 00:01:04,331 --> 00:01:07,167 わかりました。 13 00:01:07,167 --> 00:01:12,839 では 私がかがみましょう。 あっ…。 14 00:01:12,839 --> 00:01:14,841 あぁ…。 15 00:01:14,841 --> 00:01:17,177 これぞ玲琳様…。 16 00:01:17,177 --> 00:01:19,179 私は七日もの間➡ 17 00:01:19,179 --> 00:01:23,517 なぜ朱慧月なんかを 玲琳様と思い込んでいたのか…。 18 00:01:23,517 --> 00:01:27,020 クッ…。 19 00:01:27,020 --> 00:01:29,523 うぅ! 20 00:03:10,824 --> 00:03:14,494 冬雪は どうして気付いたのですか? 21 00:03:14,494 --> 00:03:19,666 お恥ずかしながら つい先ほど… かの女が目覚めたとき➡ 22 00:03:19,666 --> 00:03:24,171 蓄積されていた違和感が ふつふつとあふれ出しまして…。 23 00:03:24,171 --> 00:03:28,175 ((珠蘭:玲琳様! あぁ! 本当によかった! 24 00:03:28,175 --> 00:03:30,343 (珊瑚)どれだけ 気をもみましたことか! 25 00:03:30,343 --> 00:03:34,114 (翠玉)朱慧月の破魔の弓にすら すがる思いでした! 26 00:03:34,114 --> 00:03:36,450 (慧月)朱慧月…。 27 00:03:36,450 --> 00:03:39,619 (珠蘭)はい。 玲琳様のためにと言って➡ 28 00:03:39,619 --> 00:03:41,955 夜通しで弓を引いたのですわ。 29 00:03:41,955 --> 00:03:45,959 (珊瑚)最初は何をたくらんで いるのかと思いましたが➡ 30 00:03:45,959 --> 00:03:50,964 朱家とは相性の悪いはずの 玄家の弓を引き続けて…。 31 00:03:50,964 --> 00:03:53,633 意外な一面を垣間見た思いです。 32 00:03:53,633 --> 00:03:56,303 私はだまされないわ! 33 00:03:56,303 --> 00:03:59,639 あなたたちも だまされてはいけませんわ! 34 00:03:59,639 --> 00:04:02,309 あの女は 朱慧月は➡ 35 00:04:02,309 --> 00:04:06,646 自分勝手な雛宮一の悪女で どぶネズミなのよ! 36 00:04:06,646 --> 00:04:09,316 ハァ ハァ…。 (冬雪)雛女様。 37 00:04:09,316 --> 00:04:11,985 少し錯乱しておいでのご様子。 38 00:04:11,985 --> 00:04:14,654 沈静の薬湯をお持ちいたしました。 39 00:04:14,654 --> 00:04:18,992 ただ これは朱慧月が煎じたもの。 40 00:04:18,992 --> 00:04:21,828 薬師が毒味して 問題ないとのことでしたが➡ 41 00:04:21,828 --> 00:04:23,830 お嫌なら…。 42 00:04:23,830 --> 00:04:27,634 いいえ いただくわ。 43 00:04:42,115 --> 00:04:44,451 (冬雪)お前は誰だ。 44 00:04:44,451 --> 00:04:49,289 な 何を言っているの 冬雪 私は黄玲琳…。 45 00:04:49,289 --> 00:04:52,125 ひっ… うぅ! 46 00:04:52,125 --> 00:04:55,796 我が至上のお方の名をかたるな! 偽者め! 47 00:04:55,796 --> 00:04:57,964 我が最愛の雛女は➡ 48 00:04:57,964 --> 00:05:00,634 「ちくしょう」などと 決して言わない!)) 49 00:05:00,634 --> 00:05:02,936 ((ちくしょう…)) 50 00:05:05,138 --> 00:05:07,140 ((他家の雛女を 決しておとしめない! 51 00:05:07,140 --> 00:05:10,310 ましてや 悪女とまでおとしめた人物から➡ 52 00:05:10,310 --> 00:05:12,312 施しなど受けない! 53 00:05:12,312 --> 00:05:14,981 ひっ! 今思えば➡ 54 00:05:14,981 --> 00:05:17,651 乞巧節の頃から おかしかったのだ。 55 00:05:17,651 --> 00:05:20,987 玲琳様のお体に 居座っているお前は➡ 56 00:05:20,987 --> 00:05:23,490 朱慧月だな。 57 00:05:23,490 --> 00:05:25,825 クッ…)) 58 00:05:25,825 --> 00:05:31,331 それで かの方は 素直に事情を話されたのですか? 59 00:05:31,331 --> 00:05:35,602 はい。 お二人の入れ替わりは 禁術の結果だと。 60 00:05:35,602 --> 00:05:40,106 全て快く話されました。 61 00:05:40,106 --> 00:05:43,276 《さては… 脅しましたね》 62 00:05:43,276 --> 00:05:46,279 あっ… 莉莉は驚かないのですか? 63 00:05:46,279 --> 00:05:50,784 (莉莉)まあ… 前から もしかしてと思ってたんで。 64 00:05:50,784 --> 00:05:52,953 「殿下の胡蝶」と名高い方が➡ 65 00:05:52,953 --> 00:05:55,455 まさかこんな ちょっとあれな方だったのは➡ 66 00:05:55,455 --> 00:05:57,457 驚きですけど。 67 00:05:57,457 --> 00:05:59,459 ちょっとあれ…。 68 00:05:59,459 --> 00:06:01,461 アハハ…。 69 00:06:01,461 --> 00:06:05,799 ではなぜ 今まで何も? んっ…。 70 00:06:05,799 --> 00:06:08,802 尋ねてしまったら➡ 71 00:06:08,802 --> 00:06:10,804 この不思議なご縁が➡ 72 00:06:10,804 --> 00:06:13,306 あんたの存在ごと 消えちゃう気がして…。 73 00:06:13,306 --> 00:06:15,308 だから…。 74 00:06:15,308 --> 00:06:17,811 莉莉…。 75 00:06:17,811 --> 00:06:20,480 雛女様は なぜ私どもに➡ 76 00:06:20,480 --> 00:06:22,983 救いを求めて くださらなかったのですか? 77 00:06:22,983 --> 00:06:25,652 それは…。 78 00:06:25,652 --> 00:06:28,488 (冬雪)もしや 何らかの口封じを? 79 00:06:28,488 --> 00:06:32,092 朱慧月め どこまでも卑劣な! 80 00:06:32,092 --> 00:06:35,262 あっ まさか あのときも…。 81 00:06:35,262 --> 00:06:37,597 ((信じてもらえないかも しれませんが➡ 82 00:06:37,597 --> 00:06:40,600 私は… あっ クッ…)) 83 00:06:40,600 --> 00:06:45,438 御身を見抜けなかったばかりか ののしって毒を渡し…。 84 00:06:45,438 --> 00:06:49,442 私の愚かさは万死に値します…。 85 00:06:49,442 --> 00:06:51,444 でもね 冬雪。 86 00:06:51,444 --> 00:06:55,115 私は この状況に感謝しているのです。 87 00:06:55,115 --> 00:06:57,284 感謝? 88 00:06:57,284 --> 00:07:02,789 この七日間は まるで宝物のような日々でした。 89 00:07:02,789 --> 00:07:06,293 今まで経験できなかったことに たくさん挑んで➡ 90 00:07:06,293 --> 00:07:09,963 たくさん触れられたのですから。 91 00:07:09,963 --> 00:07:13,133 できることなら 大ごとにせず終わりたいの。 92 00:07:13,133 --> 00:07:15,468 雛女様が たとえ そうおっしゃられても➡ 93 00:07:15,468 --> 00:07:19,306 私は やはりあの女を許せません。 94 00:07:19,306 --> 00:07:21,474 大ごとになろうとも➡ 95 00:07:21,474 --> 00:07:25,312 朱慧月を断罪させた後 すぐにでも自害を! 96 00:07:25,312 --> 00:07:27,314 それは許しません。 97 00:07:27,314 --> 00:07:29,983 ですが! 駄目です。 98 00:07:29,983 --> 00:07:34,888 死ぬよりも健康に生きるほうが 何倍も難しいのです。 99 00:07:36,756 --> 00:07:38,758 しょく罪を願うなら➡ 100 00:07:38,758 --> 00:07:42,762 その手段に安易な死など 選ばないでくださいませ。 101 00:07:42,762 --> 00:07:48,935 ですが… それでは あまりにも 申し訳が立ちませぬ…。 102 00:07:48,935 --> 00:07:53,440 わかりました 冬雪。 では こうしましょう。 103 00:07:53,440 --> 00:07:57,777 かの方と あなた自身を 害することを禁じます。 104 00:07:57,777 --> 00:08:02,282 殿下や陛下に真実を告げることも。 あっ…。 105 00:08:02,282 --> 00:08:05,118 私と同じ目に遭ってください。 106 00:08:05,118 --> 00:08:09,456 それをもって 冬雪 あなたへの罰とします。 107 00:08:09,456 --> 00:08:12,292 そんな… 甘すぎます。 108 00:08:12,292 --> 00:08:16,796 主人と同じ苦境を味わうのですよ。 どこが甘いものですか。 109 00:08:16,796 --> 00:08:18,798 ですが…。 110 00:08:18,798 --> 00:08:21,801 かの方は 一命を取り留めたとはいえ➡ 111 00:08:21,801 --> 00:08:24,137 雛宮は厳しい場所です。 112 00:08:24,137 --> 00:08:26,973 あなたを信頼するからこそ➡ 113 00:08:26,973 --> 00:08:30,477 黄麒宮にとどまり 守ってもらいたいの。 114 00:08:30,477 --> 00:08:32,746 承知しました。 115 00:08:32,746 --> 00:08:36,249 ご下命とあらば 最善を尽くします。 116 00:08:38,752 --> 00:08:40,754 だますようなかたちに なってしまって➡ 117 00:08:40,754 --> 00:08:42,756 ごめんなさい。 118 00:08:42,756 --> 00:08:44,758 黄玲琳様➡ 119 00:08:44,758 --> 00:08:48,094 朱駒宮の人間として おわび申し上げます。 120 00:08:48,094 --> 00:08:50,430 莉莉! やめてください。 121 00:08:50,430 --> 00:08:53,767 どうか 今までのように接してください。 122 00:08:53,767 --> 00:08:56,436 あなたが 気さくでいてくれなければ➡ 123 00:08:56,436 --> 00:09:00,607 私は ここでの生活を こんなには 楽しめなかったのですから。 124 00:09:00,607 --> 00:09:02,609 でも…。 125 00:09:02,609 --> 00:09:06,446 いずれ ここでの暮らしも 終わってしまうことでしょう。 126 00:09:06,446 --> 00:09:10,150 ですから せめて それまでは…。 127 00:09:14,454 --> 00:09:16,456 フッ…。 128 00:09:16,456 --> 00:09:20,460 まっ 正直 殿下の胡蝶が こんな芋好きで➡ 129 00:09:20,460 --> 00:09:24,464 鍛錬好きの変人と知っては 敬意を払おうにもねぇ。 130 00:09:24,464 --> 00:09:27,300 まぁ 莉莉 あんまりですわ。 131 00:09:27,300 --> 00:09:31,738 ちょっと! 信じられない 真っ青じゃないか! 132 00:09:31,738 --> 00:09:33,740 そりゃそうだよ。 133 00:09:33,740 --> 00:09:36,076 あんなに むちゃしまくって 気絶した人間が➡ 134 00:09:36,076 --> 00:09:38,912 すぐに平然と 起き上がれるはずないじゃないか。 135 00:09:38,912 --> 00:09:40,914 いいから寝ろ! 136 00:09:40,914 --> 00:09:43,583 莉莉 大げさですわ。 るさいっ! 137 00:09:43,583 --> 00:09:47,253 とにかく あんたは この寝台から一歩も動くな! 138 00:09:47,253 --> 00:09:50,256 ならば せめて刺しゅうでも…。 縫うな! 139 00:09:50,256 --> 00:09:52,258 編むな! 何もするな! 140 00:09:52,258 --> 00:09:54,260 寝ろ! 141 00:09:54,260 --> 00:09:58,097 莉莉ったら 主人に対して まるで遠慮がありませんわ…。 142 00:09:58,097 --> 00:10:01,101 あんたが遠慮するなって 言ったんでしょ! 143 00:10:01,101 --> 00:10:06,439 フフッ。 ありがとう 莉莉…。 144 00:10:06,439 --> 00:10:09,342 人騒がせな雛女め。 145 00:10:14,781 --> 00:10:18,451 ハァハァハァ…。 146 00:10:18,451 --> 00:10:22,455 ((冬雪:おのれ 禁術などと卑きょうなまねを! 147 00:10:22,455 --> 00:10:25,125 クッ… やりたければやれば? 148 00:10:25,125 --> 00:10:29,129 でもね 黄玲琳の魂を 元に戻せるのは➡ 149 00:10:29,129 --> 00:10:31,130 私だけなのよ。 150 00:10:31,130 --> 00:10:33,133 うっ! 151 00:10:36,803 --> 00:10:39,305 この体がどうなってもいいの!? 152 00:10:39,305 --> 00:10:41,975 クッ…。 153 00:10:41,975 --> 00:10:43,977 我が主に会ってくる。 154 00:10:43,977 --> 00:10:46,679 このままで済むと思うな)) 155 00:10:57,157 --> 00:10:59,325 もう… おしまいだわ…。 156 00:10:59,325 --> 00:11:01,327 女官であれだもの。 157 00:11:01,327 --> 00:11:05,164 もし… 殿下がお知りになったら…。 158 00:11:05,164 --> 00:11:09,002 《結局… 同じね。 159 00:11:09,002 --> 00:11:12,172 誰からも愛される女と 入れ替わっても➡ 160 00:11:12,172 --> 00:11:15,842 たった七日で 激しい敵意にさらされる。 161 00:11:15,842 --> 00:11:19,345 誰も救ってなどくれない》 162 00:11:22,015 --> 00:11:26,186 ((私 入れ替わって いい思いを させていただいてばかりですし➡ 163 00:11:26,186 --> 00:11:28,688 きちんとお話しできれば➡ 164 00:11:28,688 --> 00:11:31,691 何か風が吹くことも あるかもしれません。 165 00:11:31,691 --> 00:11:36,462 玲琳様のためにと言って 夜通しで弓を引いたのですわ)) 166 00:11:36,462 --> 00:11:40,300 《どうしてよ…》 167 00:11:40,300 --> 00:11:44,804 どうして…。 168 00:11:44,804 --> 00:11:47,140 どうして あなたは➡ 169 00:11:47,140 --> 00:11:52,445 いつも いつまでも… 美しいのよ…。 170 00:11:56,482 --> 00:12:00,320 あぁ…。 171 00:12:00,320 --> 00:12:03,990 あぁ! あぁ…。 172 00:12:03,990 --> 00:12:06,159 (ひび割れる音) 173 00:12:06,159 --> 00:12:08,494 あれは…。 174 00:12:08,494 --> 00:12:13,333 《そういえば 夢の中で襲ってきた 無数の目玉…。 175 00:12:13,333 --> 00:12:16,502 あれは おそらく病魔の姿。 176 00:12:16,502 --> 00:12:20,673 それが 破魔の弓の弦音を聞いて 消えた…。 177 00:12:20,673 --> 00:12:25,178 でも… 病が弦音ではらえるなんて おかしい。 178 00:12:25,178 --> 00:12:30,516 はらえるとしたら それは… 呪い。 179 00:12:30,516 --> 00:12:33,920 なぜ 金家からの贈り物に…》 180 00:12:36,456 --> 00:12:38,458 あっ! 181 00:12:40,960 --> 00:12:42,962 蟲毒…。 182 00:12:42,962 --> 00:12:48,301 《それも 病で死ぬように 呪いをかけられたもの。 183 00:12:48,301 --> 00:12:52,138 まさか… だって これを作れるのは➡ 184 00:12:52,138 --> 00:12:54,841 私と あと一人だけ…》 185 00:12:57,977 --> 00:12:59,979 ウソでしょう…。 186 00:13:06,319 --> 00:13:10,323 お見舞いの品ですわ どうぞ玲琳様に。 187 00:13:14,827 --> 00:13:19,666 《玲琳様のご回復を祝う 茶会だなんて しらじらしいこと。 188 00:13:19,666 --> 00:13:23,836 病弱な玲琳様を批判するのが 目的のくせに》 189 00:13:23,836 --> 00:13:26,172 まあ ご覧になって。 190 00:13:26,172 --> 00:13:29,842 金鳳花のなんと愛らしいこと。 191 00:13:29,842 --> 00:13:33,613 ですが 少ししおれておりますわね。 192 00:13:33,613 --> 00:13:37,450 かの黄色の花は あまりに繊細ですもの。 193 00:13:37,450 --> 00:13:40,953 豪しゃな花瓶に挿されても すぐ枯れてしまうのなら➡ 194 00:13:40,953 --> 00:13:43,456 かえって哀れですわね。 195 00:13:43,456 --> 00:13:45,792 (笑い声) 196 00:13:45,792 --> 00:13:47,794 《朱慧月。 197 00:13:47,794 --> 00:13:52,632 どぶネズミのあなたがいたことで 一つだけいいことがありましたわ。 198 00:13:52,632 --> 00:13:54,967 泥臭い あなたがいれば➡ 199 00:13:54,967 --> 00:13:58,638 浅ましい女の放つ腐臭は 目立たない》 200 00:13:58,638 --> 00:14:03,443 玲琳様のご回復を お祈りいたします。 201 00:14:06,813 --> 00:14:10,983 朱貴妃。 どうした その足は? 202 00:14:10,983 --> 00:14:13,886 大したことではございません。 203 00:14:16,155 --> 00:14:18,157 皆の者。 204 00:14:18,157 --> 00:14:20,993 今日は我が雛女 玲琳のために 手間を取らせたな。 205 00:14:20,993 --> 00:14:22,995 礼を言う。 206 00:14:22,995 --> 00:14:26,332 玲琳様は その後 いかがお過ごしでしょうか。 207 00:14:26,332 --> 00:14:29,669 意識を取り戻したとは お聞きしているのですが。 208 00:14:29,669 --> 00:14:31,771 (絹秀)心配をかけたな。 209 00:14:31,771 --> 00:14:34,273 玲琳は すでに回復したのだが➡ 210 00:14:34,273 --> 00:14:37,944 まだ過保護な女官たちに 軟禁されていてな。 211 00:14:37,944 --> 00:14:42,782 あまり案ずるな。 (麗雅)まあ 安心いたしましたわ。 212 00:14:42,782 --> 00:14:47,954 ですが こうも病弱ですと 心配ですわねぇ。 213 00:14:47,954 --> 00:14:51,791 雛女は やがて妃になって 陛下をお慰めし➡ 214 00:14:51,791 --> 00:14:54,961 子をもうけなければならないのに。 215 00:14:54,961 --> 00:14:58,464 果たして玲琳様に そのようなご体力があるのか。 216 00:14:58,464 --> 00:15:00,466 おばさま! (絹秀)金淑妃。 217 00:15:00,466 --> 00:15:03,136 あっ…。 陛下がおっしゃっていたぞ。 218 00:15:03,136 --> 00:15:08,808 お前は相手として申し分ないが 声が大きいのには難儀すると。 219 00:15:08,808 --> 00:15:10,810 ゴホッ ゴホッ ゴホッ…。 220 00:15:10,810 --> 00:15:14,480 なっ… ま 真っ昼間から なんという下世話な! 221 00:15:14,480 --> 00:15:16,482 はあ? わらわは➡ 222 00:15:16,482 --> 00:15:18,985 碁の手合わせの話を しただけだぞ? 223 00:15:18,985 --> 00:15:22,488 お前こそ なに いやらしいことを考えておる? 224 00:15:22,488 --> 00:15:24,824 好き者よなあ。 225 00:15:24,824 --> 00:15:28,327 よくも皇后でありながら そのような卑しい口を…。 226 00:15:28,327 --> 00:15:30,496 (絹秀)金麗雅。 あっ…。 227 00:15:30,496 --> 00:15:32,598 わらわも陛下と同意見だ。 228 00:15:32,598 --> 00:15:37,770 お前の声は 時々ひどく耳に障る。 229 00:15:37,770 --> 00:15:39,772 あっ…。 230 00:15:39,772 --> 00:15:42,775 本人は たあいのない さえずりをしたつもりでも➡ 231 00:15:42,775 --> 00:15:45,111 その甲高い響きが➡ 232 00:15:45,111 --> 00:15:47,613 弱った者には 毒となることもあろう。 233 00:15:47,613 --> 00:15:52,785 ここを見舞いの場と心得るなら その不快な口をつぐめ。 234 00:15:52,785 --> 00:15:55,788 野に放たれたいのか。 235 00:15:55,788 --> 00:15:59,959 淑妃が とんだ失礼を申し上げました。 236 00:15:59,959 --> 00:16:03,462 金家の者として おわび申し上げます。 237 00:16:06,966 --> 00:16:09,135 フッ よかろう。 238 00:16:09,135 --> 00:16:12,839 金家は しっかりした雛女に恵まれたなぁ。 239 00:16:14,807 --> 00:16:19,479 (絹秀)まあ 金淑妃が わらわに 敬意を払えぬのもわかるがな。 240 00:16:19,479 --> 00:16:23,316 雛宮時代 わらわが皇后になると 予想した者など➡ 241 00:16:23,316 --> 00:16:25,485 誰一人いなかったしな。 242 00:16:25,485 --> 00:16:27,987 まぁ…。 そうなのですか? 243 00:16:27,987 --> 00:16:31,490 わらわは最年長の雛女で かわいげもない。 244 00:16:31,490 --> 00:16:35,261 女のたしなみというものには てんで興味がなく➡ 245 00:16:35,261 --> 00:16:38,598 玄賢妃との組み手が 唯一の気晴らしだったからな。 246 00:16:38,598 --> 00:16:40,600 フッ…。 247 00:16:40,600 --> 00:16:44,270 我らが組めば 当時の鷲官長とて震えたものよ。 248 00:16:44,270 --> 00:16:48,774 なあ 傲雪? フゥ… さようでございますな。 249 00:16:48,774 --> 00:16:51,944 (絹秀)最も輝いていたのは 朱貴妃だった。 250 00:16:51,944 --> 00:16:57,283 麗しく 慈愛深く 徳に高く 奥ゆかしい。 251 00:16:57,283 --> 00:17:00,453 「殿下の芙蓉」とたたえられてな。 252 00:17:00,453 --> 00:17:02,455 過ぎたお話です。 253 00:17:02,455 --> 00:17:05,458 過分なお言葉 お恥ずかしいかぎりですわ。 254 00:17:05,458 --> 00:17:07,460 過分なものか。 255 00:17:07,460 --> 00:17:13,299 お前のとりなしがなければ わらわは雛宮に残れたかどうか…。 256 00:17:13,299 --> 00:17:16,135 ((絹秀様!? 257 00:17:16,135 --> 00:17:18,804 そんなところで 何をなさっているのです!? 258 00:17:18,804 --> 00:17:23,643 ここで昼寝すれば 体調を崩して 儀式を休めると思ってなぁ。 259 00:17:23,643 --> 00:17:27,647 そんな理由で危険行為を働くのは およしなさいませ! 260 00:17:27,647 --> 00:17:30,983 (雅媚)絹秀様が いくら聡明でも➡ 261 00:17:30,983 --> 00:17:33,586 乞巧節で披露する刺しゅうが これでは➡ 262 00:17:33,586 --> 00:17:36,255 他の雛女たちに侮られましょう。 263 00:17:36,255 --> 00:17:39,258 悔しくはないのですか? まったく。 264 00:17:39,258 --> 00:17:41,928 わらわは官吏になりたかったのだ。 265 00:17:41,928 --> 00:17:45,264 天下の母たる皇后なら やってもいいが➡ 266 00:17:45,264 --> 00:17:47,433 皇后の座には雅媚がいるしな。 267 00:17:47,433 --> 00:17:50,937 それは 殿下がお決めになることですが…。 268 00:17:50,937 --> 00:17:54,440 絹秀様が侮られるのは 私が嫌ですわ。 269 00:17:54,440 --> 00:17:58,444 ですから これを。 270 00:17:58,444 --> 00:18:01,447 ほう。 もし幸運に恵まれ➡ 271 00:18:01,447 --> 00:18:03,950 私が 皇后となることがあったなら➡ 272 00:18:03,950 --> 00:18:08,287 その右腕となる貴妃の座には 絹秀様がいてほしいですわ。 273 00:18:08,287 --> 00:18:12,458 あっ…。 ウソがなく 真っすぐなあなた様が➡ 274 00:18:12,458 --> 00:18:16,963 心が弱い私には どんなに支えとなることか。 275 00:18:16,963 --> 00:18:19,966 心が弱い? 冗談を。 276 00:18:19,966 --> 00:18:22,802 刺しゅうには人柄が表れる。 277 00:18:22,802 --> 00:18:26,472 これは繊細に見えるが 色使いは大胆で➡ 278 00:18:26,472 --> 00:18:28,474 念入りに重ねて縫ってある。 279 00:18:28,474 --> 00:18:34,413 何度も針で硬い布をうがった 執念と根性の持ち主ということだ。 280 00:18:34,413 --> 00:18:37,750 まあ なんだか ひどい言われようです。 281 00:18:37,750 --> 00:18:39,752 だが当たっているだろう? 282 00:18:39,752 --> 00:18:44,256 お前は一度決めたことは 何としてもやり通す 苛烈な女だ。 283 00:18:44,256 --> 00:18:46,425 そこが わらわは気に入ってる。 284 00:18:46,425 --> 00:18:50,096 フフッ… 私への評価はどうあれ➡ 285 00:18:50,096 --> 00:18:52,098 刺しゅうを お役立ていただけるのなら➡ 286 00:18:52,098 --> 00:18:54,100 なによりですわ。 287 00:18:54,100 --> 00:18:57,770 いや これを殿下に披露するなど もったいない。 288 00:18:57,770 --> 00:19:01,607 わらわの手巾にする。 289 00:19:01,607 --> 00:19:03,609 まあ…。 290 00:19:03,609 --> 00:19:05,611 お前への礼は何がいい? 291 00:19:05,611 --> 00:19:08,948 刀か? やりか? あぁ 弓なんてどうだ? 292 00:19:08,948 --> 00:19:11,951 なぜ 武器しか選択肢がないのです…。 293 00:19:11,951 --> 00:19:14,787 敵意の表れですか? バカめ。 294 00:19:14,787 --> 00:19:17,957 武器を授けることの意味が わからないのか? 295 00:19:17,957 --> 00:19:21,293 たとえ すぐに駆けつけられぬほど 離れてしまっても➡ 296 00:19:21,293 --> 00:19:25,097 その武器が自分の代わりに お前を守り続ける。 297 00:19:27,133 --> 00:19:30,336 こんな最上の友情表現 他になかろうが。 298 00:19:32,738 --> 00:19:35,074 はいはい またそのようなことを。 299 00:19:35,074 --> 00:19:37,576 では 気が向いたらくださいませ。 300 00:19:37,576 --> 00:19:40,413 武器の礼など いつでもかまいませんので。 301 00:19:40,413 --> 00:19:42,748 来年でも来世でも結構です。 302 00:19:42,748 --> 00:19:44,750 フフッ…)) 303 00:19:44,750 --> 00:19:47,920 《絹秀:誰の目にも 序列が明らかだったからこそ➡ 304 00:19:47,920 --> 00:19:49,922 平和だったあの時代。 305 00:19:49,922 --> 00:19:52,258 だが…》 306 00:19:52,258 --> 00:19:54,260 ((殿下が伝染病? 307 00:19:54,260 --> 00:19:56,262 嘔吐を繰り返され➡ 308 00:19:56,262 --> 00:19:59,932 薬師の煎じた薬も お飲みになれない状態です。 309 00:19:59,932 --> 00:20:04,437 伝染の恐れがあり 雛女君たちは各宮にて禁足を。 310 00:20:04,437 --> 00:20:07,440 そんな!? 恐ろしいわ…。 311 00:20:07,440 --> 00:20:09,442 すぐに離れましょう! 312 00:20:09,442 --> 00:20:13,446 私は蔵にこもる。 感染していないとわかるまで➡ 313 00:20:13,446 --> 00:20:15,781 皆は近づかぬように。 (2人)はっ。 314 00:20:15,781 --> 00:20:17,950 雅媚様 さあ お早く。 315 00:20:17,950 --> 00:20:19,952 (3人)あっ…。 316 00:20:19,952 --> 00:20:22,955 絹秀様 何をなさるおつもりか! 317 00:20:22,955 --> 00:20:25,124 (絹秀)看病なさるおつもりさ。 318 00:20:25,124 --> 00:20:28,627 夫を最後まで守り切るのが 妻の本分だ。 319 00:20:28,627 --> 00:20:31,797 側女として 男を慰める意志はないが➡ 320 00:20:31,797 --> 00:20:35,801 夫のために 命を捨てる覚悟ならある。 321 00:20:44,477 --> 00:20:49,315 あぁ お目覚めになりましたか 殿下)) 322 00:20:49,315 --> 00:20:51,984 《絹秀:皇太子は 帝位を引き継ぎ➡ 323 00:20:51,984 --> 00:20:54,987 雛女たちは それぞれ 后妃に任じられた。 324 00:20:54,987 --> 00:20:58,891 そして 期せずしてわらわは…》 325 00:21:01,827 --> 00:21:05,164 (傲雪)陛下? んっ…。 326 00:21:05,164 --> 00:21:07,166 まぁ なんだ。 327 00:21:07,166 --> 00:21:09,668 つまり後宮の女たちの序列など➡ 328 00:21:09,668 --> 00:21:13,005 いつどうひっくり返るかも わからぬ はかないものだ。 329 00:21:13,005 --> 00:21:15,007 身分はどうあれ➡ 330 00:21:15,007 --> 00:21:18,010 互いへの敬意が 重要ということだな。 331 00:21:18,010 --> 00:21:21,347 おっしゃるとおりでございます。 332 00:21:21,347 --> 00:21:25,684 あっ いえ 皇后陛下の地位だけは 不動でございますわ。 333 00:21:25,684 --> 00:21:29,522 尭明殿下のような立派な皇子を お産みになったのは➡ 334 00:21:29,522 --> 00:21:31,524 陛下だけですもの。 335 00:21:31,524 --> 00:21:33,959 あっ! (茶器の割れる音) 336 00:21:33,959 --> 00:21:36,662 おおっと。 手が滑ってしまった。 337 00:21:38,631 --> 00:21:42,301 だが 見舞いの日に割れ茶わんとは 縁起が悪い。 338 00:21:42,301 --> 00:21:44,303 今日は散会としようか。 339 00:21:44,303 --> 00:21:49,308 あ あの… 私の発言が何か…。 雛女たちよ。 340 00:21:49,308 --> 00:21:51,477 見舞いの礼を用意した。 341 00:21:51,477 --> 00:21:53,813 好きな反物を 受け取っていくとよい。 342 00:21:53,813 --> 00:21:57,316 これからも玲琳をよろしく頼むぞ。 343 00:22:03,322 --> 00:22:06,325 私のためでございますか? 344 00:22:06,325 --> 00:22:08,661 (絹秀)何のことだ。 345 00:22:08,661 --> 00:22:11,997 いいえ 何でも…。 346 00:22:11,997 --> 00:22:15,501 あなた様は そういう方でございますね。 347 00:22:21,173 --> 00:22:23,175 《なぁ 雅媚よ。 348 00:22:23,175 --> 00:22:27,513 恨みの図案は まだ刺し終わらぬか?》 349 00:22:27,513 --> 00:22:30,182 あっ! 350 00:22:30,182 --> 00:22:32,885 あっ… うっ…。 351 00:24:07,646 --> 00:24:09,648 あっ…。 352 00:24:09,648 --> 00:24:11,984 《あぁ すっかり寝過ごしました…》 353 00:24:11,984 --> 00:24:13,986 (おなかの鳴る音) 354 00:24:13,986 --> 00:24:18,991 《まあ! おなかもすいている! 生きてるって感じ! 355 00:24:18,991 --> 00:24:20,993 あら? 356 00:24:20,993 --> 00:24:24,997 お部屋が… きれい…》 357 00:24:24,997 --> 00:24:28,834 (莉莉)うぅ… 目が覚めたんですね…。 358 00:24:28,834 --> 00:24:30,836 よかったです…。 莉莉!?