1 00:00:34,501 --> 00:00:38,171 莉莉 どうしたのですか!? どうもこうも➡ 2 00:00:38,171 --> 00:00:41,174 あの冬雪とかいう 暑苦しい筆頭女官➡ 3 00:00:41,174 --> 00:00:45,846 どうにかしてくださいよ。 と 冬雪が何か…。 4 00:00:45,846 --> 00:00:50,550 おとといの夜 雛女様が眠りにつかれた後…。 5 00:00:55,856 --> 00:00:57,858 ((えっ…? 6 00:00:57,858 --> 00:01:01,194 利き手が使えないせいで 止血が甘いようです。 7 00:01:01,194 --> 00:01:04,197 巻き直します)) 8 00:01:04,197 --> 00:01:07,534 (莉莉)その後にまた…。 9 00:01:07,534 --> 00:01:10,871 ((ハッ!? こ… 今度は何? (ドアが開く音) 10 00:01:10,871 --> 00:01:14,541 こんな環境に 玲琳様を置いてはおけません。 11 00:01:14,541 --> 00:01:18,211 模様替えを手伝いなさい。 はぁ~!?)) 12 00:01:18,211 --> 00:01:21,882 それで部屋の様子が 変わっていたのですね。 13 00:01:21,882 --> 00:01:24,885 更なる迷惑は その後です。 えっ…。 14 00:01:24,885 --> 00:01:27,888 そもそも黄麒宮の人間が 朱駒宮に来るのは➡ 15 00:01:27,888 --> 00:01:29,890 おきて破りだから➡ 16 00:01:29,890 --> 00:01:32,225 いいかげんにしろって 追い返したら➡ 17 00:01:32,225 --> 00:01:34,828 朝方になって…。 (物音) 18 00:01:34,828 --> 00:01:36,830 ((んあ!? 19 00:01:36,830 --> 00:01:39,166 何して… えっ!? 20 00:01:39,166 --> 00:01:41,501 壁をずらしました。 21 00:01:41,501 --> 00:01:44,838 (莉莉)はい!? もともとの壁は 色がはげていて➡ 22 00:01:44,838 --> 00:01:49,509 もはや境界ともいえなかったので 新しい壁に色を塗りました。 23 00:01:49,509 --> 00:01:53,180 よって ここは 今どこにも属さぬ公共空間。 24 00:01:53,180 --> 00:01:56,516 誰でも自由に行き来ができる)) 25 00:01:56,516 --> 00:02:00,854 なんとあっぱれな根性でしょう。 さすがは冬雪です。 26 00:02:00,854 --> 00:02:04,191 (莉莉)感心するとこかよ!? それ以降はもう…。 27 00:02:04,191 --> 00:02:06,860 ((玲琳様のご体調はいかがか? 28 00:02:06,860 --> 00:02:09,529 目覚めたときの水あみに清水を。 29 00:02:09,529 --> 00:02:11,531 お召し物と髪飾りです)) 30 00:02:11,531 --> 00:02:13,533 しまいには…。 31 00:02:13,533 --> 00:02:15,535 ((お前には 護身術を教えよう)) 32 00:02:15,535 --> 00:02:17,537 い~っ! 33 00:02:17,537 --> 00:02:20,540 おかげで全身筋肉痛だし…。 34 00:02:20,540 --> 00:02:24,211 冬雪は 私の武術の先生でしたから。 35 00:02:24,211 --> 00:02:30,217 幸い 昨日は 雛宮で黄玲琳様の 回復を祝う茶会があって➡ 36 00:02:30,217 --> 00:02:34,154 準備のために しぶしぶあの女が 退場してくれたと思ったら➡ 37 00:02:34,154 --> 00:02:36,156 今度は…。 38 00:02:36,156 --> 00:02:40,494 金家 玄家 藍家が お見舞いの品を次々持ってきて➡ 39 00:02:40,494 --> 00:02:43,497 対応に追われて…。 こんなに…! 40 00:02:43,497 --> 00:02:46,166 いろいろと大変だったのですね…。 41 00:02:46,166 --> 00:02:48,168 ありがとう莉莉。 42 00:02:48,168 --> 00:02:51,505 あとは 私が整理して 礼状を書きますので➡ 43 00:02:51,505 --> 00:02:54,174 少し休んで…。 はっ!? 何言ってんの!? 44 00:02:54,174 --> 00:02:56,843 あんたの手 全治1か月だからね!? 45 00:02:56,843 --> 00:03:00,847 今日 何もせずに寝とくのが 仕事だから! 46 00:03:00,847 --> 00:03:04,184 わかりました…。 (おなかが鳴る音) 47 00:03:04,184 --> 00:03:09,589 うっ!? 先に食事にしましょうか。 はい! 48 00:04:51,491 --> 00:04:53,493 (2人)いただきます。 49 00:04:53,493 --> 00:04:57,164 こちらは 金清佳様が 御自らお持ちになったものです。 50 00:04:57,164 --> 00:05:00,834 ((別に 心配なんてしていなくてよ)) 51 00:05:00,834 --> 00:05:02,836 あ~む。 52 00:05:02,836 --> 00:05:07,507 ん~ おいしい~! ホントだ~。 53 00:05:07,507 --> 00:05:09,509 莉莉。 んっ? 54 00:05:09,509 --> 00:05:11,511 かんざしの件なのですが➡ 55 00:05:11,511 --> 00:05:15,182 私 清佳様は 関わっていないと思うのです。 56 00:05:15,182 --> 00:05:17,517 こうした場面で清佳様は➡ 57 00:05:17,517 --> 00:05:21,855 けが人にも食べやすい果物を ご自身の手で贈ってくださる。 58 00:05:21,855 --> 00:05:25,192 気に入った相手には 自ら果物を贈り➡ 59 00:05:25,192 --> 00:05:29,529 気に入らない相手には 自ら水を浴びせに行く。 60 00:05:29,529 --> 00:05:31,832 あのときも そうでしたね。 61 00:05:34,467 --> 00:05:38,471 そういう潔いお方だと思うのです。 62 00:05:38,471 --> 00:05:42,142 では あたしを脅した 白練の金雅容は➡ 63 00:05:42,142 --> 00:05:44,477 独断で動いていたのでしょうか。 64 00:05:44,477 --> 00:05:47,480 勝手に主人の意思を忖度して…。 65 00:05:49,816 --> 00:05:53,153 それほど 忠誠心の高い女官であれば➡ 66 00:05:53,153 --> 00:05:57,157 清佳様が把握していないはずは ないと思うのです。 67 00:05:57,157 --> 00:06:01,494 もしかしたら 金家の淑妃様が 指示なさったのか…。 68 00:06:01,494 --> 00:06:04,164 でも 何かが引っ掛かります…。 69 00:06:04,164 --> 00:06:06,166 ごめんなさい 莉莉。 70 00:06:06,166 --> 00:06:09,169 落とし前をつけると 大見得を切ったくせに➡ 71 00:06:09,169 --> 00:06:11,171 まだ核心に近付けず…。 72 00:06:11,171 --> 00:06:13,173 いや いいですよ! 73 00:06:13,173 --> 00:06:15,175 っていうか あたしはもう➡ 74 00:06:15,175 --> 00:06:17,510 このまま流してくれても いいんですから。 75 00:06:17,510 --> 00:06:19,512 それはできません。 76 00:06:19,512 --> 00:06:24,184 私の一等大切なかわいい女官を 傷つけられたまま➡ 77 00:06:24,184 --> 00:06:26,853 何もお返しできないだなんて…。 78 00:06:26,853 --> 00:06:28,855 ひえっ!? (ノック) 79 00:06:28,855 --> 00:06:31,524 (2人)んっ? 冬雪でしょうか? 80 00:06:31,524 --> 00:06:34,527 あのたたき方は違いますね。 81 00:06:37,130 --> 00:06:40,467 (莉莉)鷲官長様! 目が覚めたか。 82 00:06:40,467 --> 00:06:44,471 えっ… はい おかげさまで…。 83 00:06:44,471 --> 00:06:47,474 (辰宇)武官が愛用する 鎮痛の軟こうだ。 84 00:06:47,474 --> 00:06:51,478 えっ…。 体調は その後どうだ。 85 00:06:51,478 --> 00:06:54,481 えぇ 順調に回復に 向かっております。 86 00:06:54,481 --> 00:06:58,151 何しろ 私 頑丈ですので。 えぇ。 87 00:06:58,151 --> 00:07:02,489 男でも難儀する こわ弓を 夜まで引き続ける女があるかと➡ 88 00:07:02,489 --> 00:07:04,491 正気を疑った。 89 00:07:04,491 --> 00:07:07,160 だが 美しい射形だった。 90 00:07:07,160 --> 00:07:10,497 あ… ありがとうございます…。 91 00:07:10,497 --> 00:07:13,833 それは 恐悦至極に存じます…? 92 00:07:13,833 --> 00:07:20,840 しかし 玄家以外の雛女が なぜ突然 弓を引いたのか。 93 00:07:20,840 --> 00:07:25,512 お前の顔つきも 以前と ずいぶん違う気がするのだが。 94 00:07:25,512 --> 00:07:29,516 それは… まだ本調子では ないからでしょうか。 95 00:07:29,516 --> 00:07:32,452 ねぇ 莉莉。 エヘヘ… ですね! 96 00:07:32,452 --> 00:07:35,455 あの… 私 鷲官長様に➡ 97 00:07:35,455 --> 00:07:37,791 お聞きしたいことが あったのでした。 98 00:07:37,791 --> 00:07:39,793 んっ… なんだ? 99 00:07:39,793 --> 00:07:43,463 先日 金家に 雅容という上級女官は➡ 100 00:07:43,463 --> 00:07:48,134 いないと うかがったのですが。 儀式のとき 話していたことか? 101 00:07:48,134 --> 00:07:52,806 そこで 女官が かんざしを 盗まれたという話も出ましたが➡ 102 00:07:52,806 --> 00:07:55,809 鷲官への届け出も あったのでしょうか? 103 00:07:55,809 --> 00:07:58,812 あぁ たしか ひと月ほど前に…。 104 00:07:58,812 --> 00:08:01,147 さようでございますか…。 105 00:08:01,147 --> 00:08:04,818 金家は その前も 白練の衣が盗まれたと➡ 106 00:08:04,818 --> 00:08:07,320 騒いでいたので よく覚えている。 107 00:08:07,320 --> 00:08:09,322 えっ!? 108 00:08:11,324 --> 00:08:14,160 《金雅容という女官は 存在しない。 109 00:08:14,160 --> 00:08:18,498 そして 白練の衣が盗まれていた。 110 00:08:18,498 --> 00:08:24,504 誰かが金家の仕業と見せかけ 朱慧月への嫌がらせを指示した➡ 111 00:08:24,504 --> 00:08:27,841 と考えるのが妥当ですよね。 112 00:08:27,841 --> 00:08:30,510 慧月様は 想像以上に➡ 113 00:08:30,510 --> 00:08:33,780 根深い悪意に さらされている気がします…》 114 00:08:33,780 --> 00:08:38,084 ハァ ハァ…。 115 00:08:40,120 --> 00:08:43,523 ⚟殿下のお戻りだ! 開門!! 116 00:08:49,796 --> 00:08:52,132 (ドアをたたく音) 117 00:08:52,132 --> 00:08:54,134 出てきなさい 莉莉! 118 00:08:54,134 --> 00:08:56,469 貴妃様に断りのひと言もなく➡ 119 00:08:56,469 --> 00:08:59,806 朱駒宮の壁を動かすとは いったい何事です。 120 00:08:59,806 --> 00:09:01,808 ここは 私が…。 121 00:09:01,808 --> 00:09:04,477 主人をいきなり突き出す 女官がいますか。 122 00:09:04,477 --> 00:09:06,479 横になっていてくださいよ。 123 00:09:06,479 --> 00:09:10,817 はいはい なんでしょ! いったい何ですか あの壁は。 124 00:09:10,817 --> 00:09:13,153 そうです。 どうして このようなことになったのか➡ 125 00:09:13,153 --> 00:09:15,488 説明してください。 126 00:09:15,488 --> 00:09:20,493 《慧月様は 今 どうなさって いるのでしょうか?》 127 00:09:25,498 --> 00:09:28,835 《慧月様 聞こえますか? 128 00:09:28,835 --> 00:09:32,172 どうか 私を呼んでくださいませ。 129 00:09:32,172 --> 00:09:34,574 お話ししたいのです…》 130 00:09:41,114 --> 00:09:44,451 黄玲琳…。 131 00:09:44,451 --> 00:09:48,455 私を… 助けて…。 132 00:09:48,455 --> 00:09:52,792 慧月様! まぁ すごい! 本当につながりましたわ! 133 00:09:52,792 --> 00:09:55,795 私たち なんと気が合うのでしょう! 134 00:09:55,795 --> 00:09:59,799 あなたって… いつも楽しそうね。 135 00:09:59,799 --> 00:10:04,804 慧月様 私のお渡しした 薬湯は 全て飲まれました? 136 00:10:04,804 --> 00:10:06,806 飲んだわよ。 137 00:10:06,806 --> 00:10:11,144 でも もう私は おしまいだわ…。 138 00:10:11,144 --> 00:10:15,148 冬雪に 入れ替わりを知られてしまって➡ 139 00:10:15,148 --> 00:10:17,150 言われたのよ…。 140 00:10:17,150 --> 00:10:19,853 ((命が惜しくば ここから出るな!!)) 141 00:10:22,489 --> 00:10:25,492 それ以降 誰も来ないの。 142 00:10:25,492 --> 00:10:27,494 私が忌ばらいのため➡ 143 00:10:27,494 --> 00:10:32,165 閉じこもったことにすると 言ってたけど。 きっとウソよ…。 144 00:10:32,165 --> 00:10:35,835 今頃 真相を言いふらしてるのだわ。 145 00:10:35,835 --> 00:10:41,174 皇后陛下も尭明殿下も きっと私を処刑なさるわ。 146 00:10:41,174 --> 00:10:46,179 慧月様。 冬雪には 私が言ってきかせますので。 147 00:10:46,179 --> 00:10:48,848 事態が完全に露見する前に➡ 148 00:10:48,848 --> 00:10:52,852 入れ替わりを解消すれば よいのではございませんか? 149 00:10:52,852 --> 00:10:55,522 それで済むわけがないでしょう! 150 00:10:55,522 --> 00:10:57,524 皆が私を責めるわ! 151 00:10:57,524 --> 00:11:01,194 私はいたぶられ 殺される。 152 00:11:01,194 --> 00:11:04,864 誰からも見限られて…。 153 00:11:04,864 --> 00:11:07,867 悲しいことをおっしゃらないで。 154 00:11:07,867 --> 00:11:09,869 少なくとも私は➡ 155 00:11:09,869 --> 00:11:13,540 一緒にこの問題を 解決したいと思っております。 156 00:11:13,540 --> 00:11:18,211 それに 慧月様には 後見の朱貴妃様も➡ 157 00:11:18,211 --> 00:11:22,549 ついていらっしゃるでは ありませんか…。 158 00:11:22,549 --> 00:11:26,219 フッ… 貴妃様ね…。 159 00:11:26,219 --> 00:11:29,222 ハ… ハハ…。 160 00:11:29,222 --> 00:11:31,224 聞いてちょうだい。 161 00:11:31,224 --> 00:11:35,495 私のこの病も この入れ替わりも➡ 162 00:11:35,495 --> 00:11:39,499 仕組んだのは 朱貴妃なの。 えっ…? 163 00:11:41,501 --> 00:11:48,841 (雅媚)ハァ ハァ…。 164 00:11:48,841 --> 00:11:51,511 うっ…。 165 00:11:51,511 --> 00:11:54,814 ハァ ハァ…。 166 00:11:57,517 --> 00:11:59,519 くっ…。 167 00:12:03,523 --> 00:12:06,192 蟲毒という呪術を知っていて? 168 00:12:06,192 --> 00:12:08,194 え えぇ…。 169 00:12:08,194 --> 00:12:12,198 虫さんを壺の中で共食いさせて 得る毒ですよね…。 170 00:12:12,198 --> 00:12:17,203 そうよ。 でも 虫をただ共食いさせるだけでは➡ 171 00:12:17,203 --> 00:12:19,872 まじない程度の効果しかないの。 172 00:12:19,872 --> 00:12:25,211 正しい儀式と呪文を与えて ようやく威力を得る。 173 00:12:25,211 --> 00:12:29,882 私は その蟲毒によって 苦しめられたのよ。 174 00:12:29,882 --> 00:12:34,487 だから薬湯だけでなく 破魔の弦音で回復したの。 175 00:12:34,487 --> 00:12:38,825 つまり この病は 呪いだったということよ。 176 00:12:38,825 --> 00:12:40,827 呪い…? 177 00:12:40,827 --> 00:12:43,162 それは入れ替わりの直後➡ 178 00:12:43,162 --> 00:12:47,834 金清佳から贈られてきた 香炉に仕込まれていたの。 179 00:12:47,834 --> 00:12:53,506 でも本当は 金家から 贈られた物ではないはずよ。 180 00:12:53,506 --> 00:12:58,177 《金家の仕業と見せかけた かんざしのときと同じ…》 181 00:12:58,177 --> 00:13:01,514 だって あの蟲毒 クモの型は➡ 182 00:13:01,514 --> 00:13:04,517 私と あと一人しか知らないから。 183 00:13:04,517 --> 00:13:07,854 その あと一人というのが…。 184 00:13:07,854 --> 00:13:13,526 朱雅媚。 かつて 私から聞き出した術を用いた。 185 00:13:13,526 --> 00:13:16,529 あのお優しい朱貴妃様が…。 186 00:13:16,529 --> 00:13:19,866 今思えば 入れ替わりを決意させたのも➡ 187 00:13:19,866 --> 00:13:22,368 あの人のひと言だったわ。 188 00:13:22,368 --> 00:13:26,873 ((あなたも 玲琳様のように なれれば良かったのに。 189 00:13:26,873 --> 00:13:28,875 ねぇ…)) 190 00:13:28,875 --> 00:13:34,147 おそらく 入れ替われば2人とも すぐに死ぬと踏んでいたのね。 191 00:13:34,147 --> 00:13:36,482 あなたは 獣尋の儀で➡ 192 00:13:36,482 --> 00:13:40,153 私は 虚弱な体質と蟲毒によって。 193 00:13:40,153 --> 00:13:42,155 そんな…。 194 00:13:42,155 --> 00:13:45,158 ですが 他家の私はともかく➡ 195 00:13:45,158 --> 00:13:47,493 なぜ慧月様のことまで…。 196 00:13:47,493 --> 00:13:49,829 私は口封じよ。 197 00:13:49,829 --> 00:13:54,500 あの人は 禁術が使えるから 私を雛女に選んだだけ。 198 00:13:54,500 --> 00:13:57,170 死なれても ちっとも惜しくない…。 199 00:13:57,170 --> 00:13:59,839 本当に滑稽だこと。 200 00:13:59,839 --> 00:14:03,509 私は やはり独りだったのだわ。 201 00:14:03,509 --> 00:14:07,513 みじめで 誰からもいいように扱われ…。 202 00:14:07,513 --> 00:14:11,851 慧月様…。 私の願いはね…。 203 00:14:11,851 --> 00:14:14,854 乞巧節での私の願いは➡ 204 00:14:14,854 --> 00:14:18,191 本当にあの瞬間 叫んだとおりだった。 205 00:14:18,191 --> 00:14:22,528 ((いまいましい女 消えるがいいわ…!)) 206 00:14:22,528 --> 00:14:29,202 でもあれは 自分に向かって叫んでいたのよ…。 207 00:14:29,202 --> 00:14:33,473 私… 消えてしまいたかったの。 208 00:14:33,473 --> 00:14:36,142 それで あなたになりたかった。 209 00:14:36,142 --> 00:14:41,147 誰からも愛される 胡蝶のようなあなたに…。 210 00:14:41,147 --> 00:14:44,484 でも 無理だった。 211 00:14:44,484 --> 00:14:46,819 どうしてかしら。 212 00:14:46,819 --> 00:14:50,823 私は今 入れ替わる前よりも➡ 213 00:14:50,823 --> 00:14:54,494 もっと自分が嫌いでしかたがない。 214 00:14:54,494 --> 00:15:02,502 ねぇ 黄玲琳… あなたは… 私を殺してもいいわ。 215 00:15:06,839 --> 00:15:11,177 極端なお方ですね。 それはつまり➡ 216 00:15:11,177 --> 00:15:15,515 「ごめんなさい」 ということでございましょう? 217 00:15:15,515 --> 00:15:17,517 謝罪を通りこして➡ 218 00:15:17,517 --> 00:15:19,852 いきなり殺せと おっしゃるなんて➡ 219 00:15:19,852 --> 00:15:22,188 本当に苛烈なお方。 220 00:15:22,188 --> 00:15:24,524 まるで炎のように。 221 00:15:24,524 --> 00:15:29,862 まさしく 火をつかさどる 朱家の雛女君でございますね。 222 00:15:29,862 --> 00:15:35,468 私 慧月様の その喜怒哀楽が はっきりしたところが好きです。 223 00:15:35,468 --> 00:15:38,137 な 何を言うのよ…。 224 00:15:38,137 --> 00:15:41,474 思うがままに 感情を表現されるお姿は➡ 225 00:15:41,474 --> 00:15:43,476 とても心地よいです。 226 00:15:43,476 --> 00:15:46,813 雛宮のどぶネズミと 呼ばれてきた女なのよ! 227 00:15:46,813 --> 00:15:50,483 あり得ないわ! なぜ慧月様はそんなに➡ 228 00:15:50,483 --> 00:15:53,486 ご自身への評価が厳しいのです? 229 00:15:53,486 --> 00:15:58,491 素敵な点をたくさんお持ちなのに。 ないわよ そんなもの! 230 00:15:58,491 --> 00:16:00,493 ありますよ。 231 00:16:00,493 --> 00:16:03,496 まず… 禁術が使えますでしょう? 232 00:16:03,496 --> 00:16:08,167 入れ替わりという 大それたことを実行する力と度胸。 233 00:16:08,167 --> 00:16:12,171 あと 痛々しいほどの感情の強さも。 234 00:16:12,171 --> 00:16:14,173 嫌味なの? 235 00:16:16,175 --> 00:16:18,511 それから根性も。 236 00:16:18,511 --> 00:16:23,182 その体の苦痛と 闘い続けたのですから。 237 00:16:23,182 --> 00:16:25,184 わかっているの? 238 00:16:25,184 --> 00:16:29,522 私は あなたを… 死に追いやろうとしたのよ。 239 00:16:29,522 --> 00:16:32,458 でも できなかった。 あっ…。 240 00:16:32,458 --> 00:16:35,127 結局 あなた様がなさったのは➡ 241 00:16:35,127 --> 00:16:39,799 私に健康な体を貸し 幸せにしてくれただけ。 242 00:16:39,799 --> 00:16:43,803 フッ… 慧月様なんてね えっと➡ 243 00:16:43,803 --> 00:16:48,140 所詮 人を不幸にする才能なんて ないのですわ。 244 00:16:48,140 --> 00:16:50,476 おほほほほっ! おっ おほほっ! 245 00:16:50,476 --> 00:16:54,146 何のまね? 悪女のまねでございます。 246 00:16:54,146 --> 00:16:59,819 どうでしょう。 悔しさをバネに 元気が出たりはしません? 247 00:16:59,819 --> 00:17:05,491 フッ… 下手くそにも程があるわ…。 248 00:17:05,491 --> 00:17:08,828 黄玲琳。 249 00:17:08,828 --> 00:17:14,834 ごめんなさい。 本当に… 悪かったわ。 250 00:17:14,834 --> 00:17:22,842 いいえ こちらこそ 病を10日近くも肩代わりさせて…。 251 00:17:22,842 --> 00:17:26,512 慧月様と こうしてお話しができて 良かったです。 252 00:17:26,512 --> 00:17:32,184 実は 私たちが入れ替わった後 金家の女官を装い➡ 253 00:17:32,184 --> 00:17:36,122 朱慧月に害を及ぼそうとする者が いたのですが➡ 254 00:17:36,122 --> 00:17:38,457 その理由もわかった気がします。 255 00:17:38,457 --> 00:17:41,460 貴妃様ね…。 256 00:17:41,460 --> 00:17:45,798 でも なぜそうまで執拗なのかが わかりません。 257 00:17:45,798 --> 00:17:50,469 最初は 計画を邪魔するあなたを 排除したかったんだと思うわ。 258 00:17:50,469 --> 00:17:52,805 計画を邪魔する…。 259 00:17:52,805 --> 00:17:58,144 それが 今は あなたから 事情が漏れることを恐れている。 260 00:17:58,144 --> 00:18:00,813 まさか…。 261 00:18:00,813 --> 00:18:04,483 貴妃様の真の目的はね 恐らく…。 262 00:18:04,483 --> 00:18:07,820 (莉莉)雛女様 大変です! (ドアをたたく音) 263 00:18:07,820 --> 00:18:10,156 莉莉? (莉莉)尭明殿下がお越しです! 264 00:18:10,156 --> 00:18:12,825 急ぎお支度を!! (2人)はい? 265 00:18:12,825 --> 00:18:16,162 い 入れ替わりのことを お知りになったのかも…。 266 00:18:16,162 --> 00:18:18,831 いえ きっとまだ ご存じではないでしょう。 267 00:18:18,831 --> 00:18:22,501 殿下のご性格なら 真っ先に 慧月様のところに向かって➡ 268 00:18:22,501 --> 00:18:25,504 拷問から始めるでしょうし。 脅しなの!? 269 00:18:25,504 --> 00:18:28,174 とにかく ここは 私がなんとか。 270 00:18:28,174 --> 00:18:30,509 慧月様として振る舞えば…。 271 00:18:30,509 --> 00:18:33,112 とにかく 一度消しますね! 272 00:18:33,112 --> 00:18:36,782 フッ! (尭明)朱慧月 起きているか。 273 00:18:36,782 --> 00:18:40,453 (莉莉)雛女様 開けますよ! 274 00:18:40,453 --> 00:18:43,456 は はい 起きております。 275 00:18:43,456 --> 00:18:46,125 《ハッ! 悪女らしくでした!!》 276 00:18:46,125 --> 00:18:48,127 それを持て。 はい! 277 00:18:48,127 --> 00:18:53,132 そば付きの女官以外は下がれ。 はっ。 278 00:18:53,132 --> 00:18:56,135 《悪女らしく 悪女らしく…》 279 00:18:56,135 --> 00:18:59,805 あの…! 私は出血しているので➡ 280 00:18:59,805 --> 00:19:03,142 殿下を招き入れるのは 心苦しいといいますか! 281 00:19:03,142 --> 00:19:08,147 ほう? 辰宇や金清佳 黄家の女官の出入りは許すが➡ 282 00:19:08,147 --> 00:19:10,816 俺は受け付けないと? うっ…。 283 00:19:10,816 --> 00:19:14,820 ですが このように 見苦しい姿でございますので! 284 00:19:14,820 --> 00:19:16,822 フン 今更…。 285 00:19:16,822 --> 00:19:18,824 じめじめとした場所だ。 286 00:19:18,824 --> 00:19:21,827 べ 別に じめじめとなどしておりません! 287 00:19:21,827 --> 00:19:23,829 最高の場所ですわ! 288 00:19:23,829 --> 00:19:27,833 (尭明)こんな場所にいたのでは 治る傷も治るまいと言っている。 289 00:19:27,833 --> 00:19:32,171 本宮の最奥 紫龍泉でくみ 祈祷を済ませた水だ。 290 00:19:32,171 --> 00:19:35,441 傷を清めるのに使うといい。 えっ!? 291 00:19:35,441 --> 00:19:39,045 《紫龍泉って あの神秘の水の!?》 292 00:19:41,781 --> 00:19:45,785 お前が手のひらを痛めるほどに 破魔の弓を引いたことは➡ 293 00:19:45,785 --> 00:19:50,790 辰宇から聞いている。 このような貴重なものを私に? 294 00:19:50,790 --> 00:19:52,792 勘違いするな。 295 00:19:52,792 --> 00:19:55,127 玲琳の見舞いにと思い くみすぎただけだ。 296 00:19:55,127 --> 00:20:02,134 はぁ…。 とはいえ 俺自らがくんだ水だ。 297 00:20:02,134 --> 00:20:04,804 なんだ いらないのか? 298 00:20:04,804 --> 00:20:07,807 えっ… いえ そんなことは…。 299 00:20:07,807 --> 00:20:10,476 んっ…! 見せろ。 300 00:20:10,476 --> 00:20:12,812 あっ! 301 00:20:12,812 --> 00:20:14,814 (尭明)なんだこれは! 302 00:20:14,814 --> 00:20:17,149 あ… ええと…。 303 00:20:17,149 --> 00:20:22,154 擦り傷? ということに 分類上はなりますでしょうか? 304 00:20:22,154 --> 00:20:26,158 その域を越しているだろう! 痛まないとでも言うのか? 305 00:20:26,158 --> 00:20:30,830 いえ まぁ… 痛みはするのですけれども。 306 00:20:30,830 --> 00:20:36,168 そうですね… 痛みます ものすごく。 307 00:20:36,168 --> 00:20:38,170 (尭明)なぜそこで笑う。 308 00:20:38,170 --> 00:20:42,508 最近のお前は奇妙だな。 ハッ! いえ そんなことは! 309 00:20:42,508 --> 00:20:44,510 あっ…。 310 00:20:49,849 --> 00:20:53,185 (尭明)玲琳の熱は 弦音が聞こえると同時に➡ 311 00:20:53,185 --> 00:20:55,521 ひきはじめたと聞いた。 312 00:20:55,521 --> 00:20:58,190 その点では お前に感謝している。 313 00:20:58,190 --> 00:21:00,526 それから反省も。 314 00:21:00,526 --> 00:21:03,863 これまでの行いが 行いだったとはいえ➡ 315 00:21:03,863 --> 00:21:07,199 お前の誠意を疑い 罵った。 316 00:21:07,199 --> 00:21:10,202 その態度は 不誠実だったと思う。 317 00:21:10,202 --> 00:21:13,873 すまなかった。 318 00:21:13,873 --> 00:21:15,875 いいえ。 319 00:21:15,875 --> 00:21:19,545 私がしたくてしたことを 殿下から感謝されたり➡ 320 00:21:19,545 --> 00:21:23,549 わびられたりする道理は ございません。 321 00:21:23,549 --> 00:21:26,552 お前…。 はい? 322 00:21:26,552 --> 00:21:30,222 ずいぶん 変わったのだな。 323 00:21:30,222 --> 00:21:33,159 (莉莉)ああっと 大変です 雛女様! 324 00:21:33,159 --> 00:21:37,496 貴重な霊水が布から垂れて 殿下のお召し物に~! 325 00:21:37,496 --> 00:21:39,832 《入れ替わりの露見 駄目! 絶対!》 326 00:21:39,832 --> 00:21:41,834 ハッ!! 327 00:21:41,834 --> 00:21:44,170 《悪女的言動! でした》 328 00:21:44,170 --> 00:21:48,841 と あたかも殊勝に聞こえる 発言は実はウソで➡ 329 00:21:48,841 --> 00:21:51,844 本音を申しますと 黄家の雛女様は➡ 330 00:21:51,844 --> 00:21:54,847 私に感謝してしかるべきだと 思っております。 331 00:21:54,847 --> 00:21:56,849 むっ! なんだと? 332 00:21:56,849 --> 00:22:00,186 殿下は かの方に対して過保護なのです。 333 00:22:00,186 --> 00:22:03,856 雛宮のあるじとして 公平を心がけるべきでは? 334 00:22:03,856 --> 00:22:07,193 胡蝶と どぶネズミに 等しくほほ笑みを向けていたら➡ 335 00:22:07,193 --> 00:22:09,528 それこそが 不公平というものだろう。 336 00:22:09,528 --> 00:22:12,865 その呼称は 何とかならぬものでしょうか? 337 00:22:12,865 --> 00:22:15,868 そもそもネズミさんは 愛らしくございません? 338 00:22:15,868 --> 00:22:19,538 むしろチョウさんだって ガさんと 紙一重ではございません? 339 00:22:19,538 --> 00:22:22,541 玲琳をガ呼ばわりする気か? 340 00:22:22,541 --> 00:22:24,543 (辰宇)失礼いたします! 341 00:22:24,543 --> 00:22:26,879 殿下 黄麒宮で異変が。 342 00:22:26,879 --> 00:22:31,217 どうした 玲琳の身に何か? 343 00:22:31,217 --> 00:22:35,821 皇后陛下がお倒れです。 なんだと!? 344 00:22:35,821 --> 00:22:39,825 黄玲琳殿が苦しめられていたのと 同じ症状のようです。 345 00:22:39,825 --> 00:22:44,163 同じ…? (辰宇)昨日 突然体調を崩され➡ 346 00:22:44,163 --> 00:22:46,498 今では水も飲めぬほど…。 347 00:22:46,498 --> 00:22:49,835 陛下のご意向で 秘されていたようですが➡ 348 00:22:49,835 --> 00:22:53,839 もはや伏せてはおけぬと 女官より報告がありました。 349 00:22:53,839 --> 00:22:55,841 伝染病か? 350 00:22:55,841 --> 00:22:59,178 いいえ。 351 00:22:59,178 --> 00:23:01,580 きっと 呪いです。