1 00:00:41,708 --> 00:00:43,710 フゥー。 2 00:00:43,710 --> 00:00:45,712 祈祷師を呼べ。 3 00:00:45,712 --> 00:00:47,714 医官には 改めて かん口令を徹底せよ。 4 00:00:47,714 --> 00:00:49,716 は はい。 5 00:00:49,716 --> 00:00:52,719 これ以上 皇后陛下の病状は 触れ回るな。 6 00:00:52,719 --> 00:00:56,056 むしろ 俺の見舞いを 受け入れられるほどに➡ 7 00:00:56,056 --> 00:00:59,393 余裕があるというように お前たちは笑みを浮かべて➡ 8 00:00:59,393 --> 00:01:02,729 先に本宮に戻れ。 ですが…。 9 00:01:02,729 --> 00:01:06,400 四半刻だ。 それ以上の時間はかけない。 10 00:01:06,400 --> 00:01:11,405 だから この場に残らせてくれ。 11 00:01:11,405 --> 00:01:13,407 (2人)御意。 12 00:01:19,079 --> 00:01:21,415 (尭明)開けてくれ。 13 00:01:21,415 --> 00:01:23,417 頼む…! 14 00:01:23,417 --> 00:01:26,420 (冬雪)皇太子殿下で いらっしゃいますか。 15 00:01:26,420 --> 00:01:28,422 冬雪か? 16 00:01:28,422 --> 00:01:32,092 (冬雪)黄麒宮は病魔を広めぬよう 封札を施しております。 17 00:01:32,092 --> 00:01:36,029 火急の用でしたら この場でお伺いいたします。 18 00:01:36,029 --> 00:01:42,035 冬雪! 玲琳は… いや ここに朱慧月は来たか? 19 00:01:45,706 --> 00:01:50,377 (尭明)開門せよ 冬雪。 皇太子の命が聞けぬのか。 20 00:01:50,377 --> 00:02:01,788 ♬~ 21 00:03:43,690 --> 00:03:48,361 冬雪 お前は知っているのだな? 22 00:03:48,361 --> 00:03:51,031 答えよ 冬雪。 23 00:03:51,031 --> 00:03:55,035 申し上げられませぬ。 なぜだ! 24 00:04:00,707 --> 00:04:04,711 (尭明)玲琳は 朱慧月と 入れ替わったのだろう? 25 00:04:04,711 --> 00:04:08,048 あの女に 体を奪われたのではないのか。 26 00:04:08,048 --> 00:04:10,383 主人を じゅうりんされておきながら➡ 27 00:04:10,383 --> 00:04:14,054 なぜ俺に訴え出ることもしない! 28 00:04:14,054 --> 00:04:18,391 ((玲琳:かの方と あなた自身を 害することを禁じます。 29 00:04:18,391 --> 00:04:23,396 殿下や陛下に 真実を告げることも)) 30 00:04:23,396 --> 00:04:27,400 それが 罰だからでございます。 なんだと…? 31 00:04:27,400 --> 00:04:30,737 主人の危機に 手を差し伸べられなかった➡ 32 00:04:30,737 --> 00:04:34,341 私への罰だからでございます! 33 00:04:34,341 --> 00:04:39,346 玲琳に 言い含められたのだな。 34 00:04:39,346 --> 00:04:42,682 頼む。 話してくれ 冬雪。 35 00:04:42,682 --> 00:04:46,353 殿下は 玲琳様のご意志を超えて➡ 36 00:04:46,353 --> 00:04:49,356 状況を 一変させてしまえるお方です。 37 00:04:49,356 --> 00:04:51,358 どうかご容赦を。 38 00:04:51,358 --> 00:04:57,030 それは 皇太子として 玲琳の意思に反して➡ 39 00:04:57,030 --> 00:05:01,334 朱慧月を罰してしまえるから ということか? 40 00:05:06,373 --> 00:05:10,043 ハッ!? 殿下 何を…!! 41 00:05:10,043 --> 00:05:12,379 今の俺は無冠の身だ。 42 00:05:12,379 --> 00:05:16,049 いたずらに権力を 振りかざしたりしないと誓う。 43 00:05:16,049 --> 00:05:20,053 だからどうか 通してくれ。 ぐっ…。 44 00:05:20,053 --> 00:05:24,057 このとおりだ。 おやめください 殿下。 45 00:05:28,728 --> 00:05:31,398 どうぞ こちらへ。 46 00:05:31,398 --> 00:05:36,002 道々 私の知る限りのことを お話しいたします。 47 00:05:36,002 --> 00:05:39,005 感謝する 冬雪。 48 00:05:39,005 --> 00:05:43,677 もとより 皇太子殿下を 一女官が退けられる道理など➡ 49 00:05:43,677 --> 00:05:45,679 ございませぬゆえ。 50 00:05:45,679 --> 00:05:50,016 (2人)ハァ ハァ…。 51 00:05:50,016 --> 00:05:53,687 私… 病み上がりなのよ…。 52 00:05:53,687 --> 00:05:56,690 (2人)ハァ ハァ…。 53 00:05:56,690 --> 00:05:58,692 もう無理…。 54 00:05:58,692 --> 00:06:00,694 ご安心を 慧月様! 55 00:06:00,694 --> 00:06:03,697 着きましたよ! 56 00:06:03,697 --> 00:06:05,699 (扉が開く音) 57 00:06:05,699 --> 00:06:09,035 雛女様! 入れ替わりの解消は…。 58 00:06:09,035 --> 00:06:12,038 莉莉 ごめんなさい! その話は後で! 59 00:06:12,038 --> 00:06:14,708 ちょっとあなた! ぼうっと立ってないで➡ 60 00:06:14,708 --> 00:06:17,043 この暴走女を止めなさい! 61 00:06:17,043 --> 00:06:19,713 あっ まだ解消してないんですね。 62 00:06:19,713 --> 00:06:25,051 ありましたわ 慧月様 共食いを勝ち残った ムカデさんが! 63 00:06:25,051 --> 00:06:30,056 これで蟲毒が作れます。 ギャーッ! 64 00:06:34,661 --> 00:06:38,999 (文昂)鷲官長! ハァ… まずいですよ。 65 00:06:38,999 --> 00:06:42,002 勝手に国宝の 破魔の弓なんて持ち出しちゃあ。 66 00:06:42,002 --> 00:06:44,004 うるさい。 うるさいって! 67 00:06:44,004 --> 00:06:46,172 ひどいですよ! 68 00:06:46,172 --> 00:06:50,010 《辰宇:朱慧月が 破魔の弓を 奪いに来ることはなかった。 69 00:06:50,010 --> 00:06:53,013 他の手立てを 講じようとしているのだろう…》 70 00:06:53,013 --> 00:06:55,015 これは俺の独断だ。 71 00:06:55,015 --> 00:06:57,350 お前が制止したことも 記録してやるから➡ 72 00:06:57,350 --> 00:06:59,352 さっさとその口をつぐめ。 73 00:06:59,352 --> 00:07:03,023 記録してくれるんです? それなら黙ります。 74 00:07:03,023 --> 00:07:07,694 皇后陛下 快癒祈願のために 今度は 鷲官長が? 75 00:07:07,694 --> 00:07:12,699 正直 鷲官長は 呪いや迷信とか 信じないと思っていたので➡ 76 00:07:12,699 --> 00:07:15,368 意外です。 本来 信じない。 77 00:07:15,368 --> 00:07:18,705 だが 朱家の雛女が この弓を引くにつれ➡ 78 00:07:18,705 --> 00:07:21,708 黄玲琳殿の病は退いたのだ。 79 00:07:21,708 --> 00:07:24,711 それに…。 80 00:07:24,711 --> 00:07:29,716 雛宮一の悪女とて 陛下のために 弓を引きたがったというのに➡ 81 00:07:29,716 --> 00:07:33,653 鷲官長の俺が手をこまねいている わけにはいかない。 82 00:07:33,653 --> 00:07:37,657 《殿下は 朱慧月の身を案じたのだろうが➡ 83 00:07:37,657 --> 00:07:40,994 なぜ あれほど突き放したのか…。 84 00:07:40,994 --> 00:07:44,664 いや 詮索は 鷲官長の職務ではない。 85 00:07:44,664 --> 00:07:50,003 後宮の風紀を正し 憂いを取り除くことが俺の役目。 86 00:07:50,003 --> 00:07:52,005 皇帝の血を引き➡ 87 00:07:52,005 --> 00:07:55,342 水の加護を持つ 玄家筋の俺が扱ったほうが➡ 88 00:07:55,342 --> 00:08:00,013 破魔の弓も 本分を果たせるというもの》 89 00:08:00,013 --> 00:08:02,015 んっ…!! 90 00:08:02,015 --> 00:08:05,685 え~っ!? は 破魔の弓が~っ!? 91 00:08:05,685 --> 00:08:09,022 こ 国宝を破壊したとか 処刑ですよ! 92 00:08:09,022 --> 00:08:11,358 バカ力で引くからぁ! 93 00:08:11,358 --> 00:08:15,362 いや これほどの強弓が 押し負けたりするものか。 94 00:08:15,362 --> 00:08:20,367 数百年前に弦を張られてから 一度も切れたことはないと聞く。 95 00:08:20,367 --> 00:08:23,036 (文昂)じゃあ なんだって今に限って!? 96 00:08:23,036 --> 00:08:25,372 《弓を引いたとき➡ 97 00:08:25,372 --> 00:08:28,375 まるで何かに おびえていたようだった。 98 00:08:28,375 --> 00:08:32,045 それが なじみある 玄家の者の腕の中で➡ 99 00:08:32,045 --> 00:08:33,980 重圧から解放され➡ 100 00:08:33,980 --> 00:08:38,651 文字どおり 緊張の糸が 切れてしまったような…。 101 00:08:38,651 --> 00:08:41,321 水と戦をつかさどる玄家。 102 00:08:41,321 --> 00:08:44,991 その中でも生え抜きの職人が こしらえた破魔の弓は➡ 103 00:08:44,991 --> 00:08:48,995 いかなる敵をもうがち 猛る炎さえ恐れない。 104 00:08:48,995 --> 00:08:53,333 唯一 弓をりょうがするものが あるとすれば…》 105 00:08:53,333 --> 00:08:55,335 土の気? 106 00:08:55,335 --> 00:08:57,337 《土剋水。 107 00:08:57,337 --> 00:09:00,006 重き大地は荒ぶる水さえ鎮める。 108 00:09:00,006 --> 00:09:02,675 土をつかさどるのは黄家。 109 00:09:02,675 --> 00:09:06,012 破魔の弓を 三刻以上も引き続けた朱家の雛女。 110 00:09:06,012 --> 00:09:11,684 朱家は火をつかさどる。 本来 水とは相性が悪いはず》 111 00:09:11,684 --> 00:09:14,287 まさか… だが…。 112 00:09:18,691 --> 00:09:24,364 ((名君との呼び声高く 優しきおにい様なら)) 113 00:09:24,364 --> 00:09:26,699 そういうことか…! 114 00:09:26,699 --> 00:09:29,035 えっ…? えっ…? 115 00:09:29,035 --> 00:09:32,038 しゅ 鷲官長!? どこに行くんですか!? 116 00:09:32,038 --> 00:09:34,641 朱駒宮に戻る。 117 00:09:34,641 --> 00:09:41,314 えっ…? き… 記録ぅ! 118 00:09:41,314 --> 00:09:45,652 なんでそんなものがあるのよ!? それは その…。 119 00:09:45,652 --> 00:09:48,988 以前 莉莉にもらった クモさんとムカデさんを➡ 120 00:09:48,988 --> 00:09:52,325 ネズミさんの餌にしようと 思ったのですが。 121 00:09:52,325 --> 00:09:55,995 もらった…? 入れ物がなくて。 122 00:09:55,995 --> 00:09:59,332 人様の私物を使うのは どうかと思い➡ 123 00:09:59,332 --> 00:10:02,669 唯一 手元にあった壺に 一緒に入れたところ➡ 124 00:10:02,669 --> 00:10:06,005 ムカデさんが クモさんを食べてしまったのです。 125 00:10:06,005 --> 00:10:09,676 遠慮の果てに 蟲毒を作り出したのか この人…。 126 00:10:09,676 --> 00:10:13,680 でも そんなもん探し出して どうするんですか? 127 00:10:13,680 --> 00:10:19,018 莉莉 皇后陛下の病は 呪いが原因なのです。 128 00:10:19,018 --> 00:10:22,689 そして その呪いは 朱貴妃様がかけたもの…。 129 00:10:22,689 --> 00:10:25,692 えっ!? だから一刻も早く➡ 130 00:10:25,692 --> 00:10:28,361 この蟲毒で呪い返しを 完成させて➡ 131 00:10:28,361 --> 00:10:30,697 陛下をお救いしたいのです。 132 00:10:30,697 --> 00:10:34,701 そんな… あの朱貴妃様が…。 133 00:10:34,701 --> 00:10:39,372 そのこと 皇太子殿下には…? えっ? なぜ殿下? 134 00:10:39,372 --> 00:10:44,711 実はさっき 雛女様が塀を越えた すぐ後に殿下がいらして➡ 135 00:10:44,711 --> 00:10:49,716 「ここに向かったのだろう 玲琳!」 って門をたたいていて。 136 00:10:49,716 --> 00:10:53,052 黄玲琳様は 中にいるのではなく➡ 137 00:10:53,052 --> 00:10:55,722 つい先ほど 飛び込んでいった雛女様だと➡ 138 00:10:55,722 --> 00:10:59,058 確信なさっているご様子でした。 つまり…。 139 00:10:59,058 --> 00:11:02,395 バレてしまったのよ。 殿下に とうとう…! 140 00:11:02,395 --> 00:11:04,731 あたしも そう思います。 141 00:11:04,731 --> 00:11:09,068 《きっと 怒って いらっしゃるでしょうね 殿下。 142 00:11:09,068 --> 00:11:11,738 黄麒宮のへやが空だったら➡ 143 00:11:11,738 --> 00:11:15,074 すぐに引き返して いらっしゃるかもしれません》 144 00:11:15,074 --> 00:11:17,076 慧月様 やはり➡ 145 00:11:17,076 --> 00:11:21,080 先に入れ替わりを解消したほうが よいかもしれません。 146 00:11:21,080 --> 00:11:23,416 くっ…。 147 00:11:23,416 --> 00:11:27,820 入れ替わりは解消しないわ。 えっ…。 148 00:11:29,756 --> 00:11:31,758 いいかげんにしなよ! 149 00:11:31,758 --> 00:11:33,693 あんた そんなこと言える 立場じゃないだろ!? 150 00:11:33,693 --> 00:11:37,363 うるさいわね 下級女官ごときが。 151 00:11:37,363 --> 00:11:41,034 おあいにく様 今は 上級女官だ! 152 00:11:41,034 --> 00:11:44,037 あんたは 玲琳様に 命まで救われておいて➡ 153 00:11:44,037 --> 00:11:47,707 少しは人の心ってもんがないの! 莉莉…。 154 00:11:47,707 --> 00:11:50,043 (莉莉)さっさと 入れ替わりを解消して➡ 155 00:11:50,043 --> 00:11:53,046 迷惑をかけまくった クソみたいな所業を➡ 156 00:11:53,046 --> 00:11:55,381 少しでもすすごうとする 気概くらい。 157 00:11:55,381 --> 00:11:57,717 あるわよ。 はっ? 158 00:11:57,717 --> 00:12:02,388 自分で自分の責任を取る 気概くらいあるわよ! 159 00:12:02,388 --> 00:12:07,060 だけど 入れ替わりの解消も 大きく気を使うから➡ 160 00:12:07,060 --> 00:12:10,396 同じ日に両方は無理なの! 161 00:12:10,396 --> 00:12:13,733 だから 今はできないわ。 162 00:12:13,733 --> 00:12:18,404 それはつまり 私の願いを 先にかなえてくださると? 163 00:12:18,404 --> 00:12:22,909 勘違いしないでちょうだい! 別にあなたのためじゃないわ。 164 00:12:22,909 --> 00:12:26,746 私をバカにした相手に 目にもの見せてやりたいだけよ! 165 00:12:26,746 --> 00:12:29,082 ですが…。 うるさいわね! 166 00:12:29,082 --> 00:12:32,418 朱家の人間として 朱家の妃が犯した罪を➡ 167 00:12:32,418 --> 00:12:35,688 正そうとしてるだけよ! 正そうと…。 168 00:12:35,688 --> 00:12:39,692 そ それに 皇后陛下に恩を売っておけば➡ 169 00:12:39,692 --> 00:12:43,363 入れ替わりの解消後の 酌量に有利でしょ! 170 00:12:43,363 --> 00:12:46,699 ねぇ 莉莉 やはり慧月様というのは➡ 171 00:12:46,699 --> 00:12:53,039 おかわいらしい方ですね。 いや… どう でしょうねぇ…? 172 00:12:53,039 --> 00:12:57,377 まずは 呪いたい相手のことを 依り代…。 173 00:12:57,377 --> 00:13:02,382 今回は この壺にして 詳細に記述する。 174 00:13:05,051 --> 00:13:08,388 黄麒宮の貴人を呪うクモ。 175 00:13:08,388 --> 00:13:12,392 朱貴妃様を呪うより 蟲毒のクモを呪い返すほうが➡ 176 00:13:12,392 --> 00:13:15,728 いくらか心情的には やりやすいですものね。 177 00:13:15,728 --> 00:13:18,064 呪いは破られた時点で➡ 178 00:13:18,064 --> 00:13:21,067 術者の朱貴妃様に 跳ね返っていくから➡ 179 00:13:21,067 --> 00:13:24,737 結局 同じことだけれどね。 180 00:13:24,737 --> 00:13:27,040 始めるわよ。 181 00:13:29,075 --> 00:13:33,012 天地開闢より 定められし理のもと➡ 182 00:13:33,012 --> 00:13:35,715 我が命を聞き届けたまえ。 183 00:13:40,019 --> 00:13:46,025 あぁ… あぁ…。 184 00:13:46,025 --> 00:13:51,698 呪詛の元たるクモを断ち まさにその身を滅ぼしたまえ。 185 00:13:51,698 --> 00:13:54,300 《滅ぼす…》 186 00:14:01,708 --> 00:14:03,710 フゥー。 187 00:14:03,710 --> 00:14:10,717 あとは 贄… このムカデを殺すだけ。 188 00:14:10,717 --> 00:14:12,719 ヒッ! (ムカデが動く音) 189 00:14:12,719 --> 00:14:18,057 それは 私がいたしましょうか? 私がやるわよ!! 190 00:14:18,057 --> 00:14:20,727 お待ちください 慧月様。 191 00:14:20,727 --> 00:14:24,063 破れた呪いは 術者に返る。 192 00:14:24,063 --> 00:14:28,401 そして 贄の殺害をもって 術は完成する。 193 00:14:28,401 --> 00:14:32,672 つまり 術者とは 贄を殺した者。 194 00:14:32,672 --> 00:14:36,676 ならば 万が一失敗したら 呪いが返ってきて➡ 195 00:14:36,676 --> 00:14:42,348 術者の慧月様が滅ぼされる ということではございませんか? 196 00:14:42,348 --> 00:14:47,687 慧月様は 陛下を救うために お一人で命を落とす危険を➡ 197 00:14:47,687 --> 00:14:50,690 引き受けようとしているのでは ありませんか? 198 00:14:50,690 --> 00:14:53,693 お教えください 慧月様。 199 00:14:53,693 --> 00:14:57,029 ハァ… あなたって➡ 200 00:14:57,029 --> 00:15:00,366 ヘラヘラしているのに 妙なところで さといのね。 201 00:15:00,366 --> 00:15:04,370 お答えを頂いておりません 慧月様。 202 00:15:04,370 --> 00:15:07,707 これしか わからないのよ。 えっ…? 203 00:15:07,707 --> 00:15:11,711 あなたにわびる方法。 けじめをつける方法。 204 00:15:11,711 --> 00:15:17,383 それから… 期待に応える 方法。 205 00:15:17,383 --> 00:15:21,387 誰も私に機会を与えなかった。 206 00:15:21,387 --> 00:15:23,723 誇りを教えはしなかった。 207 00:15:23,723 --> 00:15:26,392 期待を向けもしなかった。 208 00:15:26,392 --> 00:15:31,063 だから わからないのよ。 わからない けど…。 209 00:15:31,063 --> 00:15:32,999 何かがしたいの! 210 00:15:32,999 --> 00:15:36,669 あなたが私を星などと言うから! 211 00:15:36,669 --> 00:15:41,340 ずっと 泥の中をさすらうように 生きてきた私でも➡ 212 00:15:41,340 --> 00:15:45,344 一度くらい… 小さくていい➡ 213 00:15:45,344 --> 00:15:49,348 何か輝かしいことを したいと思ってしまったの! 214 00:15:49,348 --> 00:15:53,019 悪い!? 215 00:15:53,019 --> 00:15:58,724 ほうき星の力というのは すさまじいものなのですね。 216 00:16:03,029 --> 00:16:07,700 私ね ほうき星に2つ願い事をしたと➡ 217 00:16:07,700 --> 00:16:11,370 申し上げましたでしょう。 218 00:16:11,370 --> 00:16:14,373 1つは 健康。 219 00:16:14,373 --> 00:16:17,710 そして もう1つは➡ 220 00:16:17,710 --> 00:16:22,381 友が欲しかったのです。 221 00:16:22,381 --> 00:16:26,385 私は 自分が恵まれた環境で 育ってきたことは➡ 222 00:16:26,385 --> 00:16:28,387 理解していました。 223 00:16:28,387 --> 00:16:32,658 まるで揺りかごのような やわらかな世界。 224 00:16:32,658 --> 00:16:36,662 ただ 私はやはり 黄家の者なのです。 225 00:16:36,662 --> 00:16:42,335 慈しまれるだけではなく 私が慈しめる相手が欲しかった。 226 00:16:42,335 --> 00:16:45,004 支え合える相手が 欲しかったのです。 227 00:16:45,004 --> 00:16:48,341 対等に接してくれる友が。 228 00:16:48,341 --> 00:16:54,347 あなた様は たやすく心を揺らし 苛烈な思いを持て余し➡ 229 00:16:54,347 --> 00:17:00,019 憎んだ女にわびるとなったら 命まで懸けてしまう純粋な方。 230 00:17:00,019 --> 00:17:06,025 私にはないものを たくさん持っているお方。 231 00:17:06,025 --> 00:17:11,197 どうか 私と 友達になっていただけませんか? 232 00:17:11,197 --> 00:17:14,700 なっ…。 まぁ 嫌だと言われても➡ 233 00:17:14,700 --> 00:17:17,370 勝手に友ぎを 結んでしまうのですが。 234 00:17:17,370 --> 00:17:19,372 はっ!? 235 00:17:19,372 --> 00:17:23,042 刀を振り下ろすなら 共に。 236 00:17:23,042 --> 00:17:26,045 呪いも半分こ いたしましょう? 237 00:17:26,045 --> 00:17:29,382 あ… あなたね…! はい。 238 00:17:29,382 --> 00:17:31,384 あなたね…! 239 00:17:31,384 --> 00:17:34,086 (雅媚)おやめなさい。 240 00:17:37,823 --> 00:17:40,993 私に断りもなく➡ 241 00:17:40,993 --> 00:17:47,333 何をしようとしているのです 慧月? 242 00:17:47,333 --> 00:17:49,335 貴妃様! 243 00:17:49,335 --> 00:17:54,006 頭が高いですわよ 異国の娘風情が。 244 00:17:54,006 --> 00:17:58,010 ハッ… 金雅容…。 245 00:17:58,010 --> 00:18:00,680 だ 誰か! 鷲官長様! 246 00:18:00,680 --> 00:18:02,682 (雅媚)無駄よ。 247 00:18:02,682 --> 00:18:08,020 今は皇后陛下の… あのいまいましい女の一大事。 248 00:18:08,020 --> 00:18:11,691 皆 黄麒宮の動向を見守っていて➡ 249 00:18:11,691 --> 00:18:15,695 誰も ここには 来ない。 250 00:18:17,697 --> 00:18:22,034 心の臓と… 右足。 251 00:18:22,034 --> 00:18:25,705 ねぇ 破魔の弓は 的のどこを射たの? 252 00:18:25,705 --> 00:18:29,709 中央が1回と 右端を何度かでございます。 253 00:18:29,709 --> 00:18:32,645 《やはり》 《朱貴妃様だった》 254 00:18:32,645 --> 00:18:36,315 あ… あんた… ちょっと待てよ! 255 00:18:36,315 --> 00:18:38,317 くっ…! 256 00:18:42,321 --> 00:18:44,323 莉莉!! 257 00:18:44,323 --> 00:18:48,661 あっ… くっ…。 258 00:18:48,661 --> 00:18:50,997 黄玲琳!! (莉莉)玲琳様!? 259 00:18:50,997 --> 00:18:52,999 おやまあ。 260 00:18:52,999 --> 00:18:57,336 ずいぶんと正体が 広まってしまったことね 慧月。 261 00:18:57,336 --> 00:19:00,673 くっ…。 (雅媚)しょせん どぶネズミには➡ 262 00:19:00,673 --> 00:19:05,011 胡蝶のまね事など無理だった ということかしら。 263 00:19:05,011 --> 00:19:09,015 ああ なんと使えない娘ですこと。 264 00:19:09,015 --> 00:19:12,018 えぇ。 愚かにも ようやく➡ 265 00:19:12,018 --> 00:19:16,355 あなたの野望に 気付いたところですわ 貴妃様。 266 00:19:16,355 --> 00:19:21,360 そして 今まさに打ち砕くところです。 267 00:19:21,360 --> 00:19:26,032 命が惜しいなら 刀を置いたほうが よいかと思いますわ。 268 00:19:26,032 --> 00:19:30,703 逆です。 あなたが置きなさい 慧月。 269 00:19:30,703 --> 00:19:33,305 呪い返しは まだできていないでしょ。 270 00:19:33,305 --> 00:19:37,476 せっかくできた お友達の命が惜しいならば…。 271 00:19:37,476 --> 00:19:41,647 そして あなたの体が惜しいならば➡ 272 00:19:41,647 --> 00:19:44,984 その壺と刀を置きなさい 慧月。 273 00:19:44,984 --> 00:19:48,988 お願いです 慧月様。 刀を置いてください。 274 00:19:48,988 --> 00:19:53,993 いいえ。 私にはどうぞ構わず ことをなさってください。 275 00:19:53,993 --> 00:19:57,663 ハァ… やかましい胡蝶ですこと。 276 00:19:57,663 --> 00:20:02,334 かわいそうに 混乱しているのですね 慧月。 277 00:20:02,334 --> 00:20:07,673 私の大切な雛女。 いいわ 教えてあげます。 278 00:20:07,673 --> 00:20:11,010 あなたがここで 蟲毒を完成させたら➡ 279 00:20:11,010 --> 00:20:13,012 いったい何が起こるか。 280 00:20:13,012 --> 00:20:16,015 私はきっと死んでしまうでしょう。 281 00:20:16,015 --> 00:20:20,352 そして あなたも謀反を企てた 朱家の一員として➡ 282 00:20:20,352 --> 00:20:23,022 刑から逃れられずに死ぬ。 283 00:20:23,022 --> 00:20:26,025 でも もし刀を置いたら➡ 284 00:20:26,025 --> 00:20:30,696 あの女が死んで 私が皇后になる。 285 00:20:30,696 --> 00:20:35,034 そのときは あなたを丁重に遇するでしょう。 286 00:20:35,034 --> 00:20:39,038 お友達も生かしてもいいですわ。 ただし➡ 287 00:20:39,038 --> 00:20:42,041 意識を奪った状態ならね。 288 00:20:44,376 --> 00:20:46,712 や やめて…。 289 00:20:46,712 --> 00:20:49,048 早くなさい 慧月。 290 00:20:49,048 --> 00:20:52,718 刀が重くて うっかり手を滑らせてしまってよ。 291 00:20:52,718 --> 00:20:54,720 雛女様…!! 292 00:20:54,720 --> 00:21:00,726 (雅媚)どうするの? 慧月? ウフフ…。 293 00:21:10,402 --> 00:21:13,405 おやめください 慧月様。 お黙り。 294 00:21:17,076 --> 00:21:25,084 アハ… アハハハ…! いい子ね 慧月。 それでいいのですよ。 295 00:21:25,084 --> 00:21:29,421 あなたは無能で みすぼらしいどぶネズミなのだから! 296 00:21:29,421 --> 00:21:32,091 アハハハ…! 297 00:21:32,091 --> 00:21:34,360 隙あり! 298 00:21:34,360 --> 00:21:36,362 えいっ! 299 00:21:40,032 --> 00:21:42,334 仕留めました! 300 00:21:44,370 --> 00:21:46,705 あっ… ごめんなさい。 301 00:21:46,705 --> 00:21:49,708 共にと誘ったのに 私一人で。 302 00:21:49,708 --> 00:21:55,047 慧月様 まだピクピクしていますし よければ最後に慧月様も…。 303 00:21:55,047 --> 00:21:57,049 まったく不要な気遣いよ! 304 00:21:57,049 --> 00:21:59,385 近づけないで~っ!! 305 00:21:59,385 --> 00:22:01,387 あっ 死んだ。 306 00:22:05,391 --> 00:22:07,393 あっ…! 307 00:22:16,735 --> 00:22:18,737 ヒッ! 308 00:22:18,737 --> 00:22:22,741 来ないで! 化け物 来ないで! 嫌っ!! 309 00:22:22,741 --> 00:22:26,078 呪いが返ったようね…。 310 00:22:26,078 --> 00:22:31,417 あっちへお行き! あの憎き皇后を食い殺すのよ! 311 00:22:31,417 --> 00:22:35,354 私の皇子を奪った あの女を!! 312 00:22:35,354 --> 00:22:37,356 うぅ…。 313 00:22:39,692 --> 00:22:42,027 チクショウ…。 314 00:22:42,027 --> 00:22:47,700 がぁ~っ! この どぶネズミが~っ!! 315 00:22:47,700 --> 00:22:51,036 うっ! 無事か 玲琳! 316 00:22:51,036 --> 00:22:54,707 おにい… 殿下。 317 00:22:54,707 --> 00:22:57,710 ぐっ… うぅ…。