1 00:00:09,677 --> 00:00:10,803 (尭明(ぎょうめい))フゥ… 2 00:00:11,345 --> 00:00:12,555 祈祷師(きとうし)を呼べ 3 00:00:12,638 --> 00:00:15,307 医官には 改めて かん口令を徹底せよ 4 00:00:15,391 --> 00:00:16,600 (宦官(かんがん))は… はい 5 00:00:16,684 --> 00:00:20,312 これ以上 皇后陛下の病状は触れ回るな 6 00:00:20,396 --> 00:00:23,357 むしろ 俺の見舞いを 受け入れられるほどに 7 00:00:23,441 --> 00:00:24,859 余裕があるというように― 8 00:00:24,942 --> 00:00:28,863 お前たちは 笑みを浮かべて 先に本宮に戻れ 9 00:00:28,946 --> 00:00:29,864 (宦官)ですが… 10 00:00:29,947 --> 00:00:31,490 四半刻(とき)だ 11 00:00:31,574 --> 00:00:33,784 それ以上の時間はかけない 12 00:00:33,868 --> 00:00:36,829 だから この場に残らせてくれ 13 00:00:39,248 --> 00:00:40,583 (2人)御意 14 00:00:47,131 --> 00:00:48,382 (尭明)開けてくれ 15 00:00:49,300 --> 00:00:50,634 頼む… 16 00:00:51,218 --> 00:00:52,970 (冬雪(とうせつ))皇太子殿下で いらっしゃいますか? 17 00:00:53,053 --> 00:00:53,888 (尭明)あっ… 18 00:00:53,971 --> 00:00:55,431 冬雪か! 19 00:00:55,514 --> 00:00:57,391 (冬雪) 黄麒宮(こうきぐう)は 病魔を広めぬよう 20 00:00:57,475 --> 00:00:59,268 封札を施しております 21 00:00:59,351 --> 00:01:03,147 火急の用でしたら この場で お伺いいたします 22 00:01:03,230 --> 00:01:05,775 冬雪! 玲琳(れいりん)は… 23 00:01:05,858 --> 00:01:07,276 いや… ここに 24 00:01:07,359 --> 00:01:08,652 朱(しゅ) 慧月(けいげつ)は来たか? 25 00:01:08,736 --> 00:01:09,779 (冬雪)あっ… 26 00:01:12,865 --> 00:01:14,909 (尭明)開門せよ 冬雪 27 00:01:14,992 --> 00:01:17,411 皇太子の命が 聞けぬのか 28 00:01:21,499 --> 00:01:25,419 (門が開く音) 29 00:01:30,466 --> 00:01:34,804 ♪~ 30 00:02:54,633 --> 00:02:59,972 ~♪ 31 00:03:01,390 --> 00:03:02,474 (尭明)冬雪 32 00:03:02,558 --> 00:03:05,019 お前は知っているのだな? 33 00:03:06,312 --> 00:03:08,022 答えよ 冬雪 34 00:03:08,939 --> 00:03:10,357 (冬雪)申し上げられませぬ 35 00:03:10,441 --> 00:03:11,483 なぜだ! 36 00:03:18,240 --> 00:03:21,744 玲琳は 朱 慧月と 入れ替わったのだろう? 37 00:03:21,827 --> 00:03:25,205 あの女に 体を奪われたのではないのか? 38 00:03:25,289 --> 00:03:30,377 主人を蹂躙(じゅうりん)されておきながら なぜ 俺に訴え出ることもしない 39 00:03:31,795 --> 00:03:33,505 (玲琳:慧月の声) かの方と あなた自身を 40 00:03:33,589 --> 00:03:35,633 害することを禁じます 41 00:03:35,716 --> 00:03:39,011 殿下や陛下に真実を告げることも 42 00:03:40,596 --> 00:03:43,682 (冬雪) それが 罰だからでございます 43 00:03:43,766 --> 00:03:44,600 (尭明)何だと? 44 00:03:44,683 --> 00:03:48,020 主人の危機に 手を差し伸べられなかった― 45 00:03:48,103 --> 00:03:50,230 わたくしへの 罰だからでございます 46 00:03:51,857 --> 00:03:54,735 玲琳に言い含められたのだな 47 00:03:56,820 --> 00:03:58,197 頼む 48 00:03:58,280 --> 00:03:59,615 話してくれ 冬雪 49 00:04:00,532 --> 00:04:03,994 殿下は 玲琳様のご意思を越えて 50 00:04:04,078 --> 00:04:06,914 状況を一変させてしまえる お方です 51 00:04:06,997 --> 00:04:08,624 どうか ご容赦を 52 00:04:09,249 --> 00:04:12,503 それは 皇太子として 53 00:04:12,586 --> 00:04:14,588 玲琳の意思に反して 54 00:04:14,672 --> 00:04:18,008 朱 慧月を罰してしまえるから ということか 55 00:04:23,847 --> 00:04:25,849 ハッ… 殿下 何を! 56 00:04:27,309 --> 00:04:30,020 今の俺は 無冠の身だ 57 00:04:30,104 --> 00:04:33,232 いたずらに 権力を 振りかざしたりしないと誓う 58 00:04:33,315 --> 00:04:36,318 だから どうか 通してくれ 59 00:04:36,402 --> 00:04:37,486 (冬雪)くっ… 60 00:04:37,569 --> 00:04:39,071 (尭明)このとおりだ 61 00:04:39,154 --> 00:04:40,990 (冬雪)おやめください 殿下! 62 00:04:46,578 --> 00:04:48,497 どうぞ こちらへ 63 00:04:49,248 --> 00:04:51,917 道々 わたくしの 知るかぎりのことを 64 00:04:52,001 --> 00:04:53,711 お話しいたします 65 00:04:53,794 --> 00:04:55,963 感謝する 冬雪 66 00:04:56,046 --> 00:05:01,218 元より 皇太子殿下を いち女官が退けられる道理など 67 00:05:01,301 --> 00:05:02,970 ございませぬゆえ 68 00:05:07,558 --> 00:05:08,809 (慧月・玲琳の声) わたくし 69 00:05:08,892 --> 00:05:10,728 病み上がりなのよ! 70 00:05:14,314 --> 00:05:15,858 もう無理… 71 00:05:15,941 --> 00:05:17,860 ご安心を 慧月様 72 00:05:18,444 --> 00:05:20,112 着きましたよ 73 00:05:21,655 --> 00:05:23,407 (扉が開く音) (莉莉(りーりー))あっ… 74 00:05:24,074 --> 00:05:26,368 (莉莉)雛女(ひめ)様! 入れ替わりの解消は? 75 00:05:26,452 --> 00:05:27,786 莉莉 ごめんなさい 76 00:05:27,870 --> 00:05:29,371 その話は あとで! 77 00:05:29,455 --> 00:05:30,873 ちょっと あなた 78 00:05:30,956 --> 00:05:34,251 ボーッと立ってないで この暴走女を止めなさい! 79 00:05:34,334 --> 00:05:36,879 あっ まだ解消してないんですね 80 00:05:36,962 --> 00:05:39,131 ありましたわ 慧月様 81 00:05:39,214 --> 00:05:42,426 共食いを勝ち残ったムカデさんが 82 00:05:42,509 --> 00:05:44,928 これで蠱毒(こどく)が作れます 83 00:05:45,012 --> 00:05:47,431 (慧月:玲琳の声)うわあああっ! 84 00:05:52,352 --> 00:05:53,937 (文昂(ぶんこう))鷲官長(しゅうかんちょう)! 85 00:05:55,022 --> 00:05:56,065 マズいですよ 86 00:05:56,148 --> 00:05:59,443 勝手に 国宝の破魔の弓なんて 持ち出しちゃ 87 00:05:59,526 --> 00:06:00,360 (辰宇(しんう))うるさい 88 00:06:00,444 --> 00:06:02,780 うるさいって… ひどいですよ! 89 00:06:03,363 --> 00:06:05,199 (文昂)世の中には 手続きってもんが 90 00:06:03,363 --> 00:06:05,199 (辰宇)朱 慧月が 破魔の弓を 奪いに来ることはなかった 91 00:06:05,199 --> 00:06:05,282 (辰宇)朱 慧月が 破魔の弓を 奪いに来ることはなかった 92 00:06:05,282 --> 00:06:06,617 (辰宇)朱 慧月が 破魔の弓を 奪いに来ることはなかった 93 00:06:05,282 --> 00:06:06,617 あるんです! 94 00:06:06,617 --> 00:06:07,367 (辰宇)朱 慧月が 破魔の弓を 奪いに来ることはなかった 95 00:06:07,451 --> 00:06:09,119 …って聞いてます? 96 00:06:07,451 --> 00:06:09,119 他の手だてを 講じようとしているのだろう 97 00:06:09,119 --> 00:06:10,287 他の手だてを 講じようとしているのだろう 98 00:06:10,871 --> 00:06:12,456 これは 俺の独断だ 99 00:06:12,539 --> 00:06:14,792 お前が制止したことも 記録してやるから 100 00:06:14,875 --> 00:06:16,794 さっさと その口をつぐめ 101 00:06:16,877 --> 00:06:18,712 記録してくれるんです? 102 00:06:18,796 --> 00:06:20,047 それなら 黙ります 103 00:06:20,923 --> 00:06:25,052 皇后陛下 快癒祈願のために 今度は鷲官長が? 104 00:06:25,135 --> 00:06:29,890 正直 鷲官長は 呪いや迷信とか 信じないと思っていたので 105 00:06:29,973 --> 00:06:30,974 意外です 106 00:06:31,058 --> 00:06:32,601 本来 信じない 107 00:06:32,684 --> 00:06:35,979 だが 朱家の雛女が この弓を引くにつれ 108 00:06:36,063 --> 00:06:39,066 黄(こう) 玲琳殿の病は退いたのだ 109 00:06:39,149 --> 00:06:39,983 それに… 110 00:06:42,069 --> 00:06:44,446 雛宮(すうぐう)イチの悪女とて 111 00:06:44,530 --> 00:06:47,366 陛下のために 弓を引きたがったというのに 112 00:06:47,449 --> 00:06:50,619 鷲官長の俺が 手を こまねいているわけにはいかない 113 00:06:51,370 --> 00:06:55,165 殿下は 朱 慧月の身を 案じたのだろうが 114 00:06:55,666 --> 00:06:58,127 なぜ あれほど突き放したのか 115 00:06:58,210 --> 00:07:01,880 いや 詮索は 鷲官長の職務ではない 116 00:07:01,964 --> 00:07:06,635 後宮の風紀を正し 憂いを取り除くことが俺の役目 117 00:07:07,636 --> 00:07:09,346 皇帝の血を引き 118 00:07:09,429 --> 00:07:12,141 水の加護を持つ 玄(げん)家筋の俺が扱ったほうが 119 00:07:13,142 --> 00:07:16,145 破魔の弓も 本分を果たせるというもの 120 00:07:19,356 --> 00:07:20,357 えー! 121 00:07:20,440 --> 00:07:23,026 は… 破魔の弓が~! 122 00:07:23,110 --> 00:07:26,530 こ… 国宝を破壊したとか 処刑ですよ 123 00:07:26,613 --> 00:07:28,532 ばか力で引くから! 124 00:07:28,615 --> 00:07:32,661 いや これほどの強弓(こわゆみ)が 押し負けたりするものか 125 00:07:32,744 --> 00:07:37,499 数百年前に弦を張られてから 一度も切れたことはないと聞く 126 00:07:37,583 --> 00:07:40,002 (文昂)えっ じゃあ 何だって今に限って… 127 00:07:41,295 --> 00:07:42,629 (辰宇)弓を引いた時 128 00:07:43,213 --> 00:07:46,049 まるで何かに おびえていたようだった 129 00:07:46,133 --> 00:07:49,636 それが なじみある玄家の者の腕の中で 130 00:07:49,720 --> 00:07:51,638 重圧から解放され 131 00:07:51,722 --> 00:07:55,767 文字どおり 緊張の糸が 切れてしまったような… 132 00:07:56,351 --> 00:07:58,812 水と戦(いくさ)をつかさどる玄家 133 00:07:58,896 --> 00:08:02,608 その中でも 生え抜きの職人が こしらえた破魔の弓は 134 00:08:02,691 --> 00:08:06,653 いかなる敵をも うがち 猛(たけ)る炎さえ恐れない 135 00:08:06,737 --> 00:08:10,282 唯一 弓を凌駕(りょうが)するものが あるとすれば… 136 00:08:11,450 --> 00:08:13,035 土の気? 137 00:08:13,118 --> 00:08:14,661 土剋水(どこくすい) 138 00:08:14,745 --> 00:08:17,539 重き大地は 荒ぶる水さえ鎮める 139 00:08:17,623 --> 00:08:19,791 土をつかさどるのは黄家 140 00:08:19,875 --> 00:08:23,420 破魔の弓を三刻以上も引き続けた 朱家の雛女 141 00:08:23,503 --> 00:08:25,714 朱家は 火をつかさどる 142 00:08:25,797 --> 00:08:28,717 本来 水とは相性が悪いはず 143 00:08:28,800 --> 00:08:30,135 まさか! 144 00:08:30,636 --> 00:08:31,470 だが… 145 00:08:36,225 --> 00:08:38,227 (玲琳:慧月の声) 名君との呼び声高く 146 00:08:38,310 --> 00:08:40,020 優しき お従兄(にい)様なら… 147 00:08:42,481 --> 00:08:43,899 そういうことか 148 00:08:43,982 --> 00:08:46,360 え? え? 149 00:08:46,443 --> 00:08:47,402 しゅ… 鷲官長? 150 00:08:47,486 --> 00:08:49,154 どこに行くんですか? 151 00:08:49,238 --> 00:08:50,989 朱駒宮(しゅくぐう)に戻る 152 00:08:51,990 --> 00:08:52,991 え? 153 00:08:54,034 --> 00:08:54,910 き… 154 00:08:54,993 --> 00:08:58,914 記録~! 155 00:08:58,997 --> 00:09:01,041 なんで そんなものがあるのよ! 156 00:09:01,124 --> 00:09:03,043 それは その… 157 00:09:03,126 --> 00:09:06,672 以前 莉莉にもらった クモさんとムカデさんを 158 00:09:06,755 --> 00:09:10,008 ネズミさんの餌にしようと 思ったのですが… 159 00:09:10,092 --> 00:09:11,510 もらった? 160 00:09:11,593 --> 00:09:13,679 入れ物がなくて 161 00:09:13,762 --> 00:09:16,765 人様の私物を使うのは どうかと思い 162 00:09:16,848 --> 00:09:20,143 唯一 手元にあったつぼに 一緒に入れたところ 163 00:09:20,227 --> 00:09:23,313 ムカデさんが クモさんを食べてしまったのです 164 00:09:23,397 --> 00:09:27,067 遠慮の果てに 蠱毒を作りだしたのか この人 165 00:09:27,818 --> 00:09:31,405 でも そんなもん 捜し出して どうするんですか? 166 00:09:31,488 --> 00:09:32,322 莉莉 167 00:09:32,406 --> 00:09:35,951 皇后陛下の病は 呪いが原因なのです 168 00:09:36,743 --> 00:09:40,038 そして その呪いは 朱貴妃様が かけたもの 169 00:09:40,122 --> 00:09:40,956 え? 170 00:09:41,039 --> 00:09:45,961 だから 一刻も早く この蠱毒で呪い返しを完成させて 171 00:09:46,044 --> 00:09:47,838 陛下を お救いしたいのです 172 00:09:47,921 --> 00:09:51,174 そんな… あの朱貴妃様が… 173 00:09:51,258 --> 00:09:52,092 ハッ… 174 00:09:52,175 --> 00:09:54,678 そのこと 皇太子殿下には? 175 00:09:54,761 --> 00:09:56,471 (玲琳:慧月の声) え… なぜ 殿下? 176 00:09:57,055 --> 00:09:58,432 (莉莉)実は さっき 177 00:09:58,515 --> 00:10:01,977 雛女様が塀を越えた すぐあとに 殿下がいらして 178 00:10:02,060 --> 00:10:04,980 “ここに向かったのだろう? 玲琳!”って 179 00:10:05,063 --> 00:10:06,982 門をたたいていて 180 00:10:07,065 --> 00:10:10,569 黄 玲琳様は中にいるのではなく 181 00:10:10,652 --> 00:10:13,113 つい先ほど 飛び込んでいった雛女様だと 182 00:10:13,196 --> 00:10:15,407 確信なさっているご様子でした 183 00:10:15,490 --> 00:10:16,366 つまり… 184 00:10:16,450 --> 00:10:19,745 バレてしまったのよ 殿下に とうとう… 185 00:10:19,828 --> 00:10:21,872 あたしも そう思います 186 00:10:22,456 --> 00:10:26,376 (玲琳)きっと 怒って いらっしゃるでしょうね 殿下 187 00:10:26,460 --> 00:10:29,254 黄麒宮の部屋が空だったら 188 00:10:29,338 --> 00:10:32,257 すぐに引き返して いらっしゃるかもしれません 189 00:10:32,341 --> 00:10:34,634 慧月様 やはり 190 00:10:34,718 --> 00:10:38,513 先に入れ替わりを解消したほうが よいかもしれません 191 00:10:41,099 --> 00:10:43,518 入れ替わりは解消しないわ 192 00:10:43,602 --> 00:10:44,728 えっ… 193 00:10:46,104 --> 00:10:48,148 いいかげんにしなよ 194 00:10:48,231 --> 00:10:50,525 あんた そんなこと 言える立場じゃないだろ? 195 00:10:50,609 --> 00:10:54,905 うるさいわね 下級女官ごときが 196 00:10:54,988 --> 00:10:58,158 おあいにくさま 今は上級女官だ 197 00:10:58,742 --> 00:11:01,703 あんたは 玲琳様に命まで救われておいて 198 00:11:01,787 --> 00:11:04,289 少しは 人の心ってもんがないの? 199 00:11:04,373 --> 00:11:05,290 莉莉… 200 00:11:05,374 --> 00:11:07,793 (莉莉)さっさと 入れ替わりを解消して 201 00:11:07,876 --> 00:11:10,420 迷惑をかけまくった クソみたいな所業を 202 00:11:10,504 --> 00:11:12,547 少しでも すすごうとする気概くらい… 203 00:11:12,631 --> 00:11:13,590 (慧月:玲琳の声)あるわよ 204 00:11:13,673 --> 00:11:15,092 は? 205 00:11:15,175 --> 00:11:18,845 自分で自分の責任を取る 気概くらい あるわよ! 206 00:11:19,971 --> 00:11:24,351 だけど 入れ替わりの解消も 大きく気を使うから 207 00:11:24,434 --> 00:11:27,062 同じ日に両方は無理なの! 208 00:11:27,813 --> 00:11:31,233 だから 今はできないわ 209 00:11:31,316 --> 00:11:35,737 それは つまり わたくしの願いを 先にかなえてくださると? 210 00:11:35,821 --> 00:11:38,115 勘違いしないでちょうだい 211 00:11:38,198 --> 00:11:40,200 別に あなたのためじゃないわ 212 00:11:40,283 --> 00:11:44,204 わたくしをバカにした相手に 目にもの見せてやりたいだけよ 213 00:11:44,287 --> 00:11:45,122 ですが… 214 00:11:45,205 --> 00:11:46,331 うるさいわね! 215 00:11:46,415 --> 00:11:48,041 朱家の人間として 216 00:11:48,125 --> 00:11:51,753 朱家の妃(きさき)が犯した罪を 正そうとしてるだけよ! 217 00:11:51,837 --> 00:11:53,296 正そうと… 218 00:11:53,380 --> 00:11:57,342 そ… それに 皇后陛下に恩を売っておけば 219 00:11:57,426 --> 00:12:00,554 入れ替わりの解消後の酌量に 有利でしょ? 220 00:12:00,637 --> 00:12:02,139 ねえ 莉莉 221 00:12:02,222 --> 00:12:05,851 やはり 慧月様というのは おかわいらしい方ですね 222 00:12:05,934 --> 00:12:08,854 いや… どうでしょうね… 223 00:12:10,856 --> 00:12:14,609 (慧月:玲琳の声)まずは 呪いたい相手のことを よりしろ… 224 00:12:14,693 --> 00:12:17,112 今回は このつぼにして 225 00:12:17,195 --> 00:12:19,364 詳細に記述する 226 00:12:22,451 --> 00:12:24,161 (玲琳・慧月の声) “黄麒宮の貴人を” 227 00:12:24,244 --> 00:12:25,620 “呪うクモ” 228 00:12:25,704 --> 00:12:29,875 朱貴妃様を呪うより 蠱毒のクモを呪い返すほうが 229 00:12:29,958 --> 00:12:32,878 いくらか心情的には やりやすいですものね 230 00:12:32,961 --> 00:12:35,547 呪いは 破られた時点で 231 00:12:35,630 --> 00:12:38,258 術者の朱貴妃様に 跳ね返っていくから 232 00:12:38,842 --> 00:12:41,261 結局 同じことだけれどね 233 00:12:43,138 --> 00:12:44,264 始めるわよ 234 00:12:44,848 --> 00:12:45,849 (息を吸う音) 235 00:12:46,850 --> 00:12:50,562 天地開闢(かいびゃく)より 定められし理(ことわり)のもと 236 00:12:50,645 --> 00:12:52,898 我が命を 聞き届けたまえ 237 00:12:59,279 --> 00:13:00,906 わあ… 238 00:13:03,492 --> 00:13:08,413 呪詛(じゅそ)の元たるクモを断ち まさに その身を滅ぼしたまえ 239 00:13:10,290 --> 00:13:11,416 (玲琳)滅ぼす… 240 00:13:19,716 --> 00:13:20,842 フゥ… 241 00:13:21,343 --> 00:13:22,636 あとは贄(にえ)… 242 00:13:23,595 --> 00:13:26,223 このムカデを殺すだけ 243 00:13:28,058 --> 00:13:28,892 (這(は)う音) 244 00:13:28,975 --> 00:13:29,809 ヒッ… 245 00:13:29,893 --> 00:13:32,812 (玲琳:慧月の声)それは わたくしがいたしましょうか? 246 00:13:32,896 --> 00:13:34,147 わたくしが やるわよ 247 00:13:35,607 --> 00:13:37,400 (玲琳:慧月の声) お待ちください 慧月様 248 00:13:38,485 --> 00:13:41,530 破れた呪いは 術者に返る 249 00:13:41,613 --> 00:13:45,909 そして 贄の殺害をもって 術は完成する 250 00:13:45,992 --> 00:13:49,329 つまり 術者とは 贄を殺した者 251 00:13:49,412 --> 00:13:50,330 ハッ… 252 00:13:50,413 --> 00:13:52,832 ならば 万が一 失敗したら 253 00:13:52,916 --> 00:13:56,753 呪いが返ってきて 術者の慧月様が滅ぼされる 254 00:13:56,836 --> 00:13:58,588 …ということでは ございませんか? 255 00:14:00,423 --> 00:14:03,301 慧月様は 陛下を救うために 256 00:14:03,385 --> 00:14:05,095 お一人で 命を落とす危険を 257 00:14:05,178 --> 00:14:07,597 引き受けようとしているのでは ありませんか? 258 00:14:08,598 --> 00:14:11,434 お教えください 慧月様 259 00:14:11,518 --> 00:14:12,394 ハァ… 260 00:14:13,019 --> 00:14:15,647 あなたって ヘラヘラしているのに 261 00:14:15,730 --> 00:14:18,066 妙なところで聡(さと)いのね 262 00:14:18,149 --> 00:14:21,361 お答えを いただいておりません 慧月様 263 00:14:22,362 --> 00:14:24,197 (慧月:玲琳の声) これしか分からないのよ 264 00:14:24,281 --> 00:14:25,115 え? 265 00:14:25,198 --> 00:14:27,242 あなたにわびる方法 266 00:14:27,325 --> 00:14:29,452 けじめをつける方法 267 00:14:29,536 --> 00:14:30,870 それから 268 00:14:30,954 --> 00:14:34,457 期待に応える方法 269 00:14:35,584 --> 00:14:38,837 誰も わたくしに 機会を与えなかった 270 00:14:38,920 --> 00:14:41,381 誇りを教えはしなかった 271 00:14:41,464 --> 00:14:43,466 期待を向けもしなかった 272 00:14:44,050 --> 00:14:46,094 だから 分からないのよ 273 00:14:46,595 --> 00:14:48,221 分からないけど 274 00:14:48,805 --> 00:14:50,223 何かがしたいの! 275 00:14:50,807 --> 00:14:53,977 あなたが わたくしを星などと言うから 276 00:14:54,060 --> 00:14:58,732 ずっと泥の中をさすらうように 生きてきた わたくしでも 277 00:14:59,399 --> 00:15:00,775 一度くらい… 278 00:15:01,318 --> 00:15:03,111 小さくていい 279 00:15:03,194 --> 00:15:06,615 何か輝かしいことをしたいと 思ってしまったの! 280 00:15:06,698 --> 00:15:08,241 悪い? 281 00:15:10,785 --> 00:15:13,163 ほうき星の力というのは 282 00:15:13,246 --> 00:15:15,790 すさまじいものなのですね 283 00:15:20,670 --> 00:15:22,172 わたくしね 284 00:15:22,797 --> 00:15:26,676 ほうき星に2つ 願い事をしたと 申し上げましたでしょう? 285 00:15:29,262 --> 00:15:31,681 1つは健康 286 00:15:32,265 --> 00:15:34,184 そして もう1つは 287 00:15:35,644 --> 00:15:37,687 友が欲しかったのです 288 00:15:40,273 --> 00:15:43,902 わたくしは 自分が 恵まれた環境で育ってきたことは 289 00:15:43,985 --> 00:15:45,654 理解していました 290 00:15:46,154 --> 00:15:49,949 まるで ゆりかごのような 柔らかな世界 291 00:15:50,033 --> 00:15:53,578 ただ わたくしは やはり 黄家の者なのです 292 00:15:54,371 --> 00:15:56,581 慈しまれるだけではなく 293 00:15:56,665 --> 00:15:59,834 わたくしが慈しめる相手が 欲しかった 294 00:15:59,918 --> 00:16:02,837 支え合える相手が 欲しかったのです 295 00:16:02,921 --> 00:16:05,590 対等に接してくれる友が 296 00:16:05,674 --> 00:16:09,219 あなた様は たやすく心を揺らし 297 00:16:09,302 --> 00:16:11,346 苛烈(かれつ)な思いを持て余し 298 00:16:11,429 --> 00:16:17,352 憎んだ女にわびるとなったら 命まで懸けてしまう純粋な方 299 00:16:17,435 --> 00:16:21,856 わたくしには ないものを たくさん持っているお方 300 00:16:23,733 --> 00:16:25,860 どうか わたくしと 301 00:16:26,611 --> 00:16:28,613 友達になっていただけませんか? 302 00:16:28,697 --> 00:16:29,739 なっ… 303 00:16:29,823 --> 00:16:32,325 まあ 嫌だと言われても 304 00:16:32,409 --> 00:16:34,744 勝手に友誼(ゆうぎ)を結んでしまうのですが 305 00:16:34,828 --> 00:16:35,995 は? 306 00:16:36,830 --> 00:16:39,999 (玲琳:慧月の声) 刀を振り下ろすなら共に 307 00:16:40,583 --> 00:16:43,002 呪いも半分こ いたしましょう 308 00:16:43,086 --> 00:16:45,463 あ… あなたね… 309 00:16:45,547 --> 00:16:46,506 はい 310 00:16:47,090 --> 00:16:48,758 (慧月:玲琳の声)あなたね… 311 00:16:48,842 --> 00:16:49,759 (雅媚(がび))おやめなさい 312 00:16:50,719 --> 00:16:51,761 あっ… 313 00:16:56,141 --> 00:17:01,104 (雅媚)わたくしに断りもなく 何をしようとしているのです? 314 00:17:01,938 --> 00:17:03,481 慧月? 315 00:17:04,816 --> 00:17:06,234 貴妃様… 316 00:17:06,818 --> 00:17:08,737 頭が高いですわよ 317 00:17:09,320 --> 00:17:11,489 異国の娘風情が 318 00:17:11,573 --> 00:17:12,490 (莉莉)ハッ… 319 00:17:13,074 --> 00:17:15,493 金(きん) 雅容(がよう)… 320 00:17:15,577 --> 00:17:16,953 だ… 誰か… 321 00:17:17,036 --> 00:17:18,288 鷲官長様! 322 00:17:18,371 --> 00:17:19,831 (雅媚)ムダよ 323 00:17:19,914 --> 00:17:22,333 今は 皇后陛下の… 324 00:17:22,417 --> 00:17:25,670 あの忌々(いまいま)しい女の一大事 325 00:17:25,754 --> 00:17:28,840 皆 黄麒宮の動向を見守っていて 326 00:17:29,424 --> 00:17:32,844 誰も ここには来ない 327 00:17:36,055 --> 00:17:37,599 (玲琳:慧月の声)心の臓と 328 00:17:38,183 --> 00:17:39,601 右足… 329 00:17:39,684 --> 00:17:43,062 ねえ 破魔の弓は 的のどこを射たの? 330 00:17:43,146 --> 00:17:46,858 中央が1回と 右端を何度かでございます 331 00:17:46,941 --> 00:17:48,359 (慧月)やはり… 332 00:17:48,443 --> 00:17:49,986 (玲琳)朱貴妃様だった 333 00:17:50,069 --> 00:17:52,655 あ… あんた ちょっと待てよ 334 00:17:56,159 --> 00:17:57,368 (莉莉)くっ… 335 00:17:59,954 --> 00:18:01,748 莉莉! 336 00:18:01,831 --> 00:18:04,501 あっ… くっ… 337 00:18:06,336 --> 00:18:07,504 黄 玲琳! 338 00:18:07,587 --> 00:18:08,630 (莉莉)玲琳様! 339 00:18:08,713 --> 00:18:10,423 (雅媚)おやまあ 340 00:18:10,507 --> 00:18:13,510 ずいぶんと 正体が広まってしまったことね 341 00:18:14,093 --> 00:18:15,553 慧月? 342 00:18:16,095 --> 00:18:18,056 所詮 ドブネズミには 343 00:18:18,139 --> 00:18:22,185 胡蝶(こちょう)のまね事など 無理だったということかしら 344 00:18:22,268 --> 00:18:26,189 ああ なんと使えない娘ですこと 345 00:18:27,023 --> 00:18:28,191 ええ 346 00:18:28,274 --> 00:18:29,609 愚かにも ようやく 347 00:18:29,692 --> 00:18:32,612 あなたの野望に 気づいたところですわ 348 00:18:32,695 --> 00:18:33,947 貴妃様 349 00:18:34,030 --> 00:18:38,243 そして 今 まさに 打ち砕くところです 350 00:18:38,785 --> 00:18:40,662 命が惜しいなら 351 00:18:40,745 --> 00:18:43,873 刀を置いたほうが よいかと思いますわ 352 00:18:43,957 --> 00:18:45,416 (雅媚)逆です 353 00:18:45,500 --> 00:18:47,919 あなたが置きなさい 慧月 354 00:18:48,002 --> 00:18:51,089 呪い返しは まだ できていないでしょ? 355 00:18:51,172 --> 00:18:55,301 せっかくできたお友達の命が 惜しいならば… 356 00:18:55,385 --> 00:18:59,097 そして あなたの体が惜しいならば 357 00:18:59,180 --> 00:19:02,559 そのつぼと刀を置きなさい 慧月 358 00:19:02,642 --> 00:19:04,686 お願いです 慧月様 359 00:19:04,769 --> 00:19:06,229 刀を置いてください 360 00:19:06,312 --> 00:19:07,313 いいえ 361 00:19:07,397 --> 00:19:10,567 わたくしには どうぞ構わず 事をなさってください 362 00:19:10,650 --> 00:19:11,484 うっ… 363 00:19:11,568 --> 00:19:14,737 (雅媚)ハァ… やかましい胡蝶ですこと 364 00:19:15,321 --> 00:19:16,739 かわいそうに 365 00:19:16,823 --> 00:19:19,742 混乱しているのですね 慧月 366 00:19:19,826 --> 00:19:22,245 わたくしの大切な雛女 367 00:19:22,328 --> 00:19:24,747 いいわ 教えてあげます 368 00:19:25,623 --> 00:19:28,418 あなたが ここで蠱毒を完成させたら 369 00:19:28,501 --> 00:19:30,253 一体 何が起こるか 370 00:19:30,837 --> 00:19:33,506 わたくしは きっと死んでしまうでしょう 371 00:19:33,590 --> 00:19:37,802 そして あなたも 謀反を企てた朱家の一員として 372 00:19:37,886 --> 00:19:40,597 刑から逃れられずに死ぬ 373 00:19:40,680 --> 00:19:43,683 でも もし 刀を置いたら 374 00:19:43,766 --> 00:19:48,187 あの女が死んで わたくしが皇后になる 375 00:19:48,271 --> 00:19:52,191 その時は あなたを丁重に遇するでしょう 376 00:19:52,275 --> 00:19:55,153 お友達も生かしてもいいですわ 377 00:19:55,236 --> 00:19:58,781 ただし 意識を奪った状態ならね 378 00:19:58,865 --> 00:19:59,699 ハッ… 379 00:20:02,160 --> 00:20:03,828 や… やめて 380 00:20:03,912 --> 00:20:06,497 (雅媚)早くなさい 慧月 381 00:20:06,581 --> 00:20:10,209 刀が重くて うっかり手を滑らせてしまってよ 382 00:20:10,293 --> 00:20:11,711 雛女様… 383 00:20:11,794 --> 00:20:14,756 (雅媚)どうするの? 慧月 384 00:20:14,839 --> 00:20:18,301 フフフフッ… フフフフッ 385 00:20:27,810 --> 00:20:29,312 おやめください 慧月様 386 00:20:29,395 --> 00:20:30,730 お黙り 387 00:20:34,442 --> 00:20:35,693 アハッ… 388 00:20:36,194 --> 00:20:38,488 アハハハハッ… 389 00:20:38,571 --> 00:20:40,823 いい子ね 慧月! 390 00:20:40,907 --> 00:20:42,241 それでいいのですよ 391 00:20:42,325 --> 00:20:46,871 あなたは無能で みすぼらしい ドブネズミなのだから 392 00:20:46,955 --> 00:20:47,914 ハハハハッ! 393 00:20:49,582 --> 00:20:50,750 隙あり! 394 00:20:50,833 --> 00:20:52,001 (雅媚)ぐっ… 395 00:20:52,085 --> 00:20:53,211 (玲琳:慧月の声)えいっ! 396 00:20:57,924 --> 00:20:59,258 しとめました! 397 00:21:02,011 --> 00:21:04,263 あ… ごめんなさい 398 00:21:04,347 --> 00:21:07,266 共にと誘ったのに わたくし1人で… 399 00:21:07,350 --> 00:21:10,311 慧月様 まだ ピクピクしていますし 400 00:21:10,395 --> 00:21:12,397 よければ 最後に慧月様も 401 00:21:12,480 --> 00:21:14,440 全く不要な気遣いよ! 402 00:21:14,524 --> 00:21:16,693 近づけないでー! 403 00:21:16,776 --> 00:21:18,361 (莉莉)あっ 死んだ 404 00:21:23,199 --> 00:21:24,492 (冬雪)あっ… 405 00:21:27,328 --> 00:21:28,454 あっ… 406 00:21:29,914 --> 00:21:33,251 (おびえる声) 407 00:21:34,460 --> 00:21:35,378 ヒッ! 408 00:21:36,004 --> 00:21:37,505 来ないで! 409 00:21:37,588 --> 00:21:39,132 化け物 来ないで 410 00:21:39,215 --> 00:21:40,383 イヤ! 411 00:21:40,466 --> 00:21:42,552 呪いが返ったようね 412 00:21:43,970 --> 00:21:45,638 あっちへ お行き! 413 00:21:45,722 --> 00:21:48,975 あの憎き皇后を食い殺すのよ! 414 00:21:49,058 --> 00:21:52,979 わたくしの皇子を 奪った あの女を! 415 00:21:57,692 --> 00:21:59,444 ちくしょう… 416 00:21:59,527 --> 00:22:01,029 あああっ! 417 00:22:01,112 --> 00:22:04,615 このドブネズミが! 418 00:22:05,241 --> 00:22:06,159 ぐっ… 419 00:22:06,242 --> 00:22:08,202 (尭明)無事か 玲琳! 420 00:22:08,286 --> 00:22:09,620 おに… 421 00:22:10,288 --> 00:22:12,081 殿下… 422 00:22:12,165 --> 00:22:14,542 (雅媚)ぐっ… ううっ… 423 00:22:20,131 --> 00:22:25,136 ♪~ 424 00:23:44,173 --> 00:23:49,178 ~♪