1 00:00:05,420 --> 00:00:08,340 (ソーマ)例の件はどうなっている? (ハクヤ)はい 2 00:00:08,340 --> 00:00:14,180 計画は着々と進んでいます 順調… と言ってもいいでしょう 3 00:00:14,180 --> 00:00:19,350 歯切れの悪い言い方だな 何か気になることでもあるのか? 4 00:00:19,350 --> 00:00:22,850 少々 順調すぎるようにも思えます 5 00:00:22,850 --> 00:00:26,520 何やら こちらとは違う意思が 動いているような 6 00:00:26,520 --> 00:00:28,690 んっ…? その場合— 7 00:00:28,690 --> 00:00:32,360 結果が予想外の方向に 転がるとも考えられます 8 00:00:32,360 --> 00:00:34,700 不測の事態は避けたいが— 9 00:00:34,700 --> 00:00:36,870 今更 手を引くわけにも いかないだろう 10 00:00:36,870 --> 00:00:38,870 はい 11 00:00:38,870 --> 00:00:41,040 計画の変更はできない 12 00:00:41,040 --> 00:00:45,040 事態の推移に注意しながら 油断なく進めてくれ 13 00:00:45,040 --> 00:00:47,040 承知いたしました 14 00:00:47,040 --> 00:00:49,040 ≪陛下! (2人)あっ? (扉の開く音) 15 00:00:49,040 --> 00:00:51,050 (ルドウィン)ハァ… ハァ… 16 00:00:51,050 --> 00:00:53,550 なんだよ 慌てて あっ 17 00:00:53,550 --> 00:00:57,890 こ これは宰相殿 失礼いたしました 18 00:00:57,890 --> 00:01:01,660 で? どうしたんだ? ルドウィン 19 00:01:01,660 --> 00:01:03,660 ハァッ… んっ? 20 00:01:03,660 --> 00:01:06,490 わ… 私の知人が— 21 00:01:06,490 --> 00:01:09,000 とんでもないことを しでかしたんです 22 00:01:09,000 --> 00:01:11,300 とんでもないこと? 23 00:02:52,200 --> 00:02:55,310 (リーシア)その人 ルドウィン殿の 幼なじみなんでしょう? 24 00:02:55,600 --> 00:02:58,980 あぁ 禁軍のマッドサイエンティストと 呼ばれている 25 00:02:58,980 --> 00:03:02,780 禁軍の… どっかで聞いたような気がする 26 00:03:04,820 --> 00:03:06,820 ガレージ!? あっ? 27 00:03:06,820 --> 00:03:09,490 あ… いや… なんでもない 28 00:03:09,490 --> 00:03:11,830 ルドウィン これはなんだ? 29 00:03:12,500 --> 00:03:14,740 ダンジョンの入り口です 陛下 30 00:03:14,740 --> 00:03:18,060 ダンジョン? ダンジョンって あのダンジョン? 31 00:03:18,120 --> 00:03:20,170 こんな人工的なのアリか? 32 00:03:20,940 --> 00:03:22,780 いろいろ種類があるのよ 33 00:03:22,860 --> 00:03:24,510 洞窟だったり— 34 00:03:24,510 --> 00:03:28,180 石が敷き詰められた 城塞の地下室ふうだったり— 35 00:03:28,400 --> 00:03:32,180 金属に囲まれた摩訶不思議な 空間だったりするの 36 00:03:32,180 --> 00:03:36,520 そして今は この廃ダンジョンを 王家より譲り受けて— 37 00:03:36,900 --> 00:03:38,520 研究所に変えてしまった— 38 00:03:38,520 --> 00:03:42,530 変わり者の マクスウェル家の 人間が住み着いているんです 39 00:03:42,530 --> 00:03:46,530 ジーニャ 私だ ルドウィン・アークスだ 40 00:03:46,530 --> 00:03:49,870 あっ! ジーニャ? 大丈夫か!? (大きな物音) 41 00:03:49,870 --> 00:03:52,640 [スピーカー](ジーニャ)ルゥ兄が急に 声をかけるものだから— 42 00:03:52,640 --> 00:03:55,470 ビックリして物を倒してしまったよ (2人)あ… 43 00:03:55,470 --> 00:03:59,070 [スピーカー]いやぁ 危ない薬品じゃなくて よかったよかった 44 00:04:05,980 --> 00:04:08,820 (叩く音) あっ? 45 00:04:08,820 --> 00:04:10,820 (叩く音) 46 00:04:10,820 --> 00:04:14,990 金属製だ… 何やってるの? 47 00:04:14,990 --> 00:04:18,830 えっ 床が光ってるんだぞ 変だと思わないのか? 48 00:04:18,830 --> 00:04:21,500 魔法でしょ あっ… 49 00:04:21,500 --> 00:04:24,500 《なまじ魔法で なんでもできるから— 50 00:04:24,500 --> 00:04:27,510 リーシアたちは 何かを不思議と思う感覚が— 51 00:04:27,510 --> 00:04:29,510 薄いのかもしれないな》 52 00:04:31,510 --> 00:04:35,310 ここが最下層 ジーニャの研究室がある場所です 53 00:04:43,520 --> 00:04:45,620 な… なんだ? ここは 54 00:04:58,140 --> 00:05:01,640 ホゥ… (ルドウィン)陛下 あっ 55 00:05:01,640 --> 00:05:05,310 あれが ジーニャの研究室です 56 00:05:05,310 --> 00:05:07,810 (ノック) 57 00:05:07,810 --> 00:05:11,150 (ジーニャ)はいは~い ルゥ兄 今開けるよ~ 58 00:05:11,150 --> 00:05:15,650 (ジーニャ)やぁ ルゥ兄 よく来たね 59 00:05:15,650 --> 00:05:18,320 あっ… そちらさんは? 60 00:05:18,320 --> 00:05:20,830 コ コラ! なんて無礼な! 61 00:05:20,830 --> 00:05:24,660 こちらにおられるのは ソーマ陛下とリーシア姫だぞ! 62 00:05:24,660 --> 00:05:27,500 申し訳ありません 陛下 姫さま! (2人)アハハ… 63 00:05:27,500 --> 00:05:30,000 あ~ ホントだ 64 00:05:30,000 --> 00:05:33,500 よく見れば 宝珠放送でよく見る顔だね 65 00:05:35,510 --> 00:05:38,010 お初にお目にかかります 陛下 66 00:05:38,010 --> 00:05:41,510 僕の名前は ジーニャ・ マクスウェルです 67 00:05:41,510 --> 00:05:46,180 エルフリーデン王国 暫定国王の ソーマ・カズヤだ 68 00:05:46,180 --> 00:05:49,950 こっちは婚約者の… リーシア・エルフリーデンよ 69 00:05:49,950 --> 00:05:52,290 存じておりまする 70 00:05:52,290 --> 00:05:56,630 ご健勝 お喜び申し上げ 奉りまつりまする~ 71 00:05:56,630 --> 00:05:59,800 そんな堅苦しい言い方 しなくてもいい 72 00:05:59,800 --> 00:06:02,800 突然 押しかけたのは こちらのほうだし— 73 00:06:02,800 --> 00:06:05,470 話しやすいようにしてくれ 74 00:06:05,470 --> 00:06:08,810 そうかい? じゃあ そうさせてもらおうかな 75 00:06:08,810 --> 00:06:10,810 ジ ジーニャ! 76 00:06:10,810 --> 00:06:12,810 かまわん で… ですが 77 00:06:12,810 --> 00:06:15,480 「とんでもないこと」はあとでいい 78 00:06:15,480 --> 00:06:19,150 それより 俺は 彼女に興味があるかな ムゥ… 79 00:06:19,150 --> 00:06:21,150 フフッ 80 00:06:21,150 --> 00:06:26,650 立ち話もなんだし 上がってよ コーヒーくらいは出せるから 81 00:06:34,500 --> 00:06:38,670 改めまして 僕は ジーニャ・マクスウェル 82 00:06:38,670 --> 00:06:43,340 研究者にして科学者にして 発明家だよ 83 00:06:43,340 --> 00:06:46,840 あぁ 一応 禁軍の魔導士でもあるかな 84 00:06:46,840 --> 00:06:51,280 兵器開発部門にいたんだけど いろいろやらかして— 85 00:06:51,280 --> 00:06:53,790 クビになったんだ 何をしたんだ? 86 00:06:53,790 --> 00:06:56,790 とんでもないものを 作り出したんです 87 00:06:56,790 --> 00:06:59,290 戦争って土地を荒らすだろ? 88 00:06:59,290 --> 00:07:03,800 だから戦があった場所が 緑でいっぱいになるように— 89 00:07:03,800 --> 00:07:07,970 成長の早い植物の種子を 組み込んだ矢じりを作ったんだ 90 00:07:07,970 --> 00:07:12,140 なっ… 戦争で植林!? 発想が斜め上すぎだろ! 91 00:07:12,140 --> 00:07:17,310 んっ…? 自分で言うのもなんだけど… 92 00:07:17,310 --> 00:07:19,480 発想はよかったと思う 93 00:07:19,480 --> 00:07:23,980 でも 組み込んだ 植物の成長を促すように— 94 00:07:23,980 --> 00:07:28,320 光系統の付与魔法で 強化したのがマズかったかなぁ 95 00:07:28,320 --> 00:07:30,490 思い出した! 96 00:07:30,490 --> 00:07:34,990 禁軍のマッドサイエンティスト あれってあなたの仕業だったのね! 97 00:07:34,990 --> 00:07:36,990 んっ? 98 00:07:36,990 --> 00:07:40,330 聞きたくはないけど… 何があったのかな 99 00:07:40,330 --> 00:07:47,000 あのね ソーマが召喚される前に 訓練場と併設の研究棟が— 100 00:07:47,000 --> 00:07:50,610 樹海に 飲み込まれたことがあったの 101 00:07:50,610 --> 00:08:00,790 ♩~ 102 00:08:00,790 --> 00:08:05,620 (ジーニャ)まさか 一発で ああなるとは思わなかったよ 103 00:08:05,620 --> 00:08:09,460 はぁ… ジーニャ また君は… 104 00:08:09,460 --> 00:08:12,300 開発部門のあの空気は 嫌だったんだ~ 105 00:08:12,300 --> 00:08:17,130 みんながみんな 同じ方向を 向くなんて おかしいじゃないか 106 00:08:17,130 --> 00:08:20,300 もっと自由な発想をしたって いいだろ? 107 00:08:20,300 --> 00:08:26,140 優れた発明は 自由な発想から 生まれるものだと 僕は思うよ 108 00:08:26,140 --> 00:08:30,980 ルドウィンも苦労してるんだなぁ 陛下~ 109 00:08:30,980 --> 00:08:35,820 ところで王さま マクスウェル家が どういう家柄か知ってる? 110 00:08:35,820 --> 00:08:41,160 あ… ダンジョンから発見された 遺物の研究に功があった家です 111 00:08:41,160 --> 00:08:45,830 そう 僕の家は 代々 それを研究してきた 112 00:08:45,830 --> 00:08:48,830 そして長い研究の末— 113 00:08:48,830 --> 00:08:52,270 おぼろげながら あるものが見えてきたんだ 114 00:08:52,270 --> 00:08:54,270 「あるもの」? 115 00:08:54,270 --> 00:08:58,610 魔法とは別の 「この世界のことわり」だよ 116 00:08:58,610 --> 00:09:00,610 別のことわり? 117 00:09:00,610 --> 00:09:04,280 王さまはよく 宝珠を使っているそうだね 118 00:09:04,280 --> 00:09:08,620 あれが どういう代物なのか 王さまは理解しているかい? 119 00:09:08,620 --> 00:09:10,790 あぁ… たしか— 120 00:09:10,790 --> 00:09:13,790 ダンジョンから発見された 古代の遺物で— 121 00:09:13,790 --> 00:09:16,460 風の精霊シルフと— 122 00:09:16,460 --> 00:09:20,460 水の精霊ウンディーネの魔力が 込められてるんだろ? 123 00:09:20,460 --> 00:09:24,640 それで映像や音声を届けられる 124 00:09:24,640 --> 00:09:28,810 (ジーニャ)その認識には 2か所 間違いがあるんだ 125 00:09:28,810 --> 00:09:32,640 間違い? 間違いの1つ目は— 126 00:09:32,640 --> 00:09:38,150 「風の精霊シルフと水の精霊ウンディーネの 魔力が込められている」— 127 00:09:38,150 --> 00:09:41,150 という部分だね でも— 128 00:09:41,150 --> 00:09:45,660 精霊っているんだよな? み… 見たことはないわよ 129 00:09:45,660 --> 00:09:48,830 精霊って神話の世界の話だし 130 00:09:48,830 --> 00:09:53,500 それじゃあ 存在を 証明したことにはならないよ 131 00:09:53,500 --> 00:09:56,500 この世界は 魔法という力があるせいで— 132 00:09:56,500 --> 00:09:59,100 真実が見えにくくなっているんだ 133 00:10:01,840 --> 00:10:04,180 不思議なことはすべて— 134 00:10:04,180 --> 00:10:08,350 魔法や精霊なんかの力として 片づけられてしまう 135 00:10:08,350 --> 00:10:12,680 それゆえに見えないことも たくさんあるんだよ 136 00:10:12,680 --> 00:10:14,850 真実はこうなんだ 137 00:10:14,850 --> 00:10:18,520 ダンジョンで見つかった宝珠を 研究しているうちに— 138 00:10:18,520 --> 00:10:23,860 水系と風系の魔力を加えたら 周囲の風景を取り込み— 139 00:10:23,860 --> 00:10:29,200 同じく発見された受信装置に その風景を映し出すことが— 140 00:10:29,200 --> 00:10:31,870 偶然 発見された あっ… 141 00:10:31,870 --> 00:10:35,870 シルフやウンディーネの 魔力云々っていうのは— 142 00:10:35,870 --> 00:10:40,040 こんなことができるのは精霊の 加護なんじゃないかという— 143 00:10:40,040 --> 00:10:42,550 後付け設定でしかないんだ 144 00:10:42,550 --> 00:10:45,720 それじゃあ 精霊なんていないのか? 145 00:10:45,720 --> 00:10:48,720 さすがに断言はできないけどね 146 00:10:48,720 --> 00:10:51,120 もしかしたら いるのかもしれない 147 00:10:54,330 --> 00:10:58,000 そして 間違いの2つ目 あっ… 148 00:10:58,000 --> 00:11:03,170 「宝珠で映像や音声を届けられる」 って部分だね 149 00:11:03,170 --> 00:11:06,000 えっ… あっ いや 間違いじゃないだろう 150 00:11:06,000 --> 00:11:08,010 ん~ん 151 00:11:08,010 --> 00:11:11,680 さっきも言ったとおり 宝珠の放送機能は— 152 00:11:11,680 --> 00:11:15,010 研究中に 偶然 発見されたものなんだ 153 00:11:15,010 --> 00:11:17,010 つまり我々は— 154 00:11:17,010 --> 00:11:20,520 宝珠を放送にしか 使えていないってことなのさ 155 00:11:20,520 --> 00:11:23,020 ええっ それってつまり— 156 00:11:23,020 --> 00:11:26,020 宝珠はそのための 道具じゃないってことか? 157 00:11:26,020 --> 00:11:30,360 んっ… 宝珠って いったい なんなんだよ? 158 00:11:30,360 --> 00:11:36,370 ダンジョンコアと呼ばれているものさ ダンジョンコア? 159 00:11:36,370 --> 00:11:39,200 (ジーニャ)ダンジョンコア 160 00:11:39,200 --> 00:11:45,040 ダンジョンを維持するのに 最も重要なものだと言われている 161 00:11:45,040 --> 00:11:51,320 それがあるかぎり 獰猛な魔物は出現し続ける 162 00:11:51,320 --> 00:11:56,150 これを破壊 停止させると 魔物の出現は止まり— 163 00:11:56,150 --> 00:11:58,320 廃ダンジョンとなる 164 00:11:58,320 --> 00:12:02,330 冒険者たちは ダンジョン探索をしているが— 165 00:12:02,330 --> 00:12:07,500 その最終目標は このダンジョンコアを停止させることだ 166 00:12:07,500 --> 00:12:10,330 ダンジョンコアを持ち帰れば— 167 00:12:10,330 --> 00:12:14,840 国から莫大な富と栄誉を 授かることができる 168 00:12:14,840 --> 00:12:19,010 つまり 今ある 宝珠と呼ばれているものは— 169 00:12:19,010 --> 00:12:21,350 破壊されたダンジョンコアでもあり— 170 00:12:21,350 --> 00:12:25,850 壊れた状態でしか 研究できていないのが現状なのさ 171 00:12:28,350 --> 00:12:32,360 いまだかつて 誰も作動状態のダンジョンコアを— 172 00:12:32,360 --> 00:12:35,030 地上に運んできた人物は いないんだ 173 00:12:35,030 --> 00:12:38,530 地上に魔物が溢れても困るだろ 174 00:12:38,530 --> 00:12:43,530 そうかもしれないけど 稼働状態がどんなものなのか— 175 00:12:43,530 --> 00:12:46,040 研究したいと思わないかい? 176 00:12:46,040 --> 00:12:51,140 再稼働は無理なのか? 今のところは不可能だね 177 00:12:51,140 --> 00:12:54,480 どうやって動いていたのかさえ わかっていない 178 00:12:54,480 --> 00:12:57,580 未知は恐怖なんだ 179 00:12:59,650 --> 00:13:03,320 だから魔法で説明するわけか えっ? 180 00:13:03,320 --> 00:13:05,320 どういう意味なの? 181 00:13:05,320 --> 00:13:08,660 人間は案外 合理的な生き物なんだ 182 00:13:08,660 --> 00:13:13,500 自分で認識できず 説明のつかないものは怖いんだよ 183 00:13:13,500 --> 00:13:16,500 だから無理やりにでも説明をつけて— 184 00:13:16,500 --> 00:13:20,170 理解しようとする さすが話が早い! 185 00:13:20,170 --> 00:13:22,840 王さまが理解ある人でよかった 186 00:13:22,840 --> 00:13:27,010 いや… 俺がいた世界には 「科学」という— 187 00:13:27,010 --> 00:13:31,020 「魔法とは別のことわり」を 追求する学問があったからな 188 00:13:31,020 --> 00:13:35,520 へぇ~ 今度その話 詳しく聞かせてほしいな 189 00:13:35,520 --> 00:13:40,860 僕らマクスウェル家の人間は その「別のことわり」を便宜上— 190 00:13:40,860 --> 00:13:46,200 「オーバーサイエンス」と呼んでいる オーバーサイエンス… 191 00:13:46,200 --> 00:13:49,870 つまり僕は オーバーサイエンティストなのさ 192 00:13:49,870 --> 00:13:54,970 さてと よき理解者に なってくれそうな王さまには— 193 00:13:54,970 --> 00:13:58,270 ぜひ僕の発明品を見てほしいね 194 00:14:09,490 --> 00:14:13,990 これが僕の最新の発明! 195 00:14:14,680 --> 00:14:16,830 ススムくん・マークⅤ! 196 00:14:16,830 --> 00:14:18,830 《名前ダサっ!》 197 00:14:18,830 --> 00:14:21,830 大型船は風力か海竜類に— 198 00:14:21,830 --> 00:14:24,340 引かせることによって 動いているよね? 199 00:14:24,340 --> 00:14:26,840 この ススムくん・マークⅤは— 200 00:14:26,840 --> 00:14:30,170 これ1基で 船を進ませることができるんだ 201 00:14:30,170 --> 00:14:34,680 あっ… 推進装置ってことか そのとおり! 202 00:14:34,680 --> 00:14:39,350 この機械はね 輪っかの前の 空間にあるものを吸い込み— 203 00:14:39,350 --> 00:14:42,190 後ろの空間に向かって 吐き出すんだ 204 00:14:42,190 --> 00:14:45,860 んっ? 前の空間にあるものを 吸い込むなら— 205 00:14:45,860 --> 00:14:48,530 今この状態で使えば どうなるんだ? 206 00:14:48,530 --> 00:14:50,630 鋭いね! 207 00:14:50,630 --> 00:14:55,130 陸上では空気を吸い込み 空気を吐き出すことができる 208 00:14:55,130 --> 00:14:57,640 実験してみようか 209 00:14:57,640 --> 00:14:59,970 えっ あっ ジーニャ ちょっと待って 210 00:14:59,970 --> 00:15:02,140 (みんな)わ~っ! 211 00:15:02,140 --> 00:15:05,140 あぁ… あ~っ! んっ… うわっ! 212 00:15:05,140 --> 00:15:08,980 うおぉぉ… わ~っ! 213 00:15:08,980 --> 00:15:11,150 あっ… わ~っ! 214 00:15:11,150 --> 00:15:14,320 くっ… うぅ… 215 00:15:14,320 --> 00:15:17,820 んっ… んんっ… 216 00:15:17,820 --> 00:15:20,160 うぉ… んっ 217 00:15:20,160 --> 00:15:22,160 うぅ…! 218 00:15:26,000 --> 00:15:29,000 陛下! 姫さま! ご無事ですか! 219 00:15:29,000 --> 00:15:31,840 なんとか 生きてるわ フゥ… 220 00:15:31,840 --> 00:15:35,170 (ジーニャ)アハハ ごめんごめん んっ 221 00:15:35,170 --> 00:15:38,180 前後 逆だった アハハハ! 222 00:15:38,180 --> 00:15:42,350 ジーニャ! 陛下の身に何かあったら どうするつもりだったんだ! 223 00:15:42,350 --> 00:15:45,520 まぁ… 無事だったんだから いいじゃないか 224 00:15:45,520 --> 00:15:48,520 それよりジーニャ すごい発明じゃないか 225 00:15:48,520 --> 00:15:51,290 だろ? この輪っかの部分には— 226 00:15:51,290 --> 00:15:53,960 特殊な金属とエネルギーを受け流す— 227 00:15:53,960 --> 00:15:57,460 付与術式を改造したものが 刻まれているんだ 228 00:15:57,460 --> 00:16:01,470 そこにエネルギーを送れば 魔素を取り込んで吐き出す— 229 00:16:01,470 --> 00:16:05,140 この ススムくん・マークⅤを 完成させたわけだ 230 00:16:05,140 --> 00:16:09,470 これ1基で大型海竜類 1頭分の働きができるんだよ 231 00:16:09,470 --> 00:16:13,310 動力源はなんだ? やっぱり魔法なのか? 232 00:16:13,310 --> 00:16:15,810 これを内蔵しているんだよ 233 00:16:17,820 --> 00:16:20,320 んっ? カース鉱石じゃない! 234 00:16:20,320 --> 00:16:23,150 知ってるのか? リーシア 235 00:16:23,150 --> 00:16:27,160 あのね 鉱石の採掘にも 魔法を使うのよ 236 00:16:27,160 --> 00:16:31,000 だけど このカース鉱石が 近くにあると— 237 00:16:31,000 --> 00:16:33,500 なぜか魔法が使えなくなるの 238 00:16:33,500 --> 00:16:36,170 それでも無理に使おうとすると… 239 00:16:36,170 --> 00:16:38,170 ボカン! (爆発音) 240 00:16:38,170 --> 00:16:40,500 爆発? ヤバいな 241 00:16:40,500 --> 00:16:44,840 鉱山を掘り進めていって この鉱石にぶち当たったら— 242 00:16:44,840 --> 00:16:47,180 もうそれ以上は 掘れないってことなの 243 00:16:47,180 --> 00:16:52,450 だから 神に呪われた石 カース鉱石って呼ばれてるわけ 244 00:16:52,450 --> 00:16:57,450 やっかいなことに王国の地下には 大きな鉱脈が走っているのよ 245 00:16:57,450 --> 00:17:00,790 バカなことを 言っちゃいけないよ 姫さま 246 00:17:00,790 --> 00:17:03,460 えっ? むしろ これが地下に— 247 00:17:03,460 --> 00:17:05,460 たくさん埋まっている この国は— 248 00:17:05,460 --> 00:17:08,630 神に祝福されていると 言ってもいい 249 00:17:08,630 --> 00:17:12,300 カース鉱石は魔法を使えなく しているんじゃない 250 00:17:12,300 --> 00:17:14,300 考えてもみてくれ 251 00:17:14,300 --> 00:17:16,970 鉱石の近くで 魔法が使えなくなり— 252 00:17:16,970 --> 00:17:19,810 それでも使おうとすると爆発する 253 00:17:19,810 --> 00:17:22,980 なら そのエネルギーは どこから来るんだい? 254 00:17:22,980 --> 00:17:27,320 待て待て カース鉱石は 魔法を吸収するってのか? 255 00:17:27,320 --> 00:17:30,150 さすが王さま そうだよ 256 00:17:30,150 --> 00:17:34,160 この鉱石は 魔法のエネルギーを吸収している 257 00:17:34,160 --> 00:17:39,330 その許容範囲を超えたときに 蓄えたエネルギーを放出する 258 00:17:39,330 --> 00:17:42,170 まさに爆発的にね 259 00:17:42,170 --> 00:17:45,840 僕は魔法エネルギーを吸収した カース鉱石から— 260 00:17:45,840 --> 00:17:47,840 エネルギーを取り出すことに— 261 00:17:47,840 --> 00:17:49,840 成功したんだ えっ… 262 00:17:49,840 --> 00:17:54,280 そして この装置の 動力源として利用している 263 00:17:54,280 --> 00:17:56,780 なんだって!? フフン 264 00:17:56,780 --> 00:17:59,950 《とんでもないことになったぞ 265 00:17:59,950 --> 00:18:03,790 それが本当なら 充電池みたいなもんだ 266 00:18:03,790 --> 00:18:07,460 ジーニャは蒸気機関さえない この世界で— 267 00:18:07,460 --> 00:18:10,960 エネルギーをためる技術を 開発したんだ 268 00:18:10,960 --> 00:18:15,960 この技術があれば 王国が大きく飛躍する》 269 00:18:19,800 --> 00:18:24,980 《しかし その動力源が 呪われた石だと知ったとき— 270 00:18:24,980 --> 00:18:28,650 この世界に宗教的な軋轢を 生み出しかねない 271 00:18:28,650 --> 00:18:31,320 さらに リーシアの話では— 272 00:18:31,320 --> 00:18:35,490 カース鉱石の一大鉱脈が 王国にあるらしい 273 00:18:35,490 --> 00:18:39,290 下手すれば 資源戦争に 発展しかねない》 274 00:18:41,330 --> 00:18:43,330 《つまり この技術は— 275 00:18:43,330 --> 00:18:48,170 この国を大陸一の国家にできる 可能性を秘めていると同時に— 276 00:18:48,170 --> 00:18:52,270 この国を滅ぼしかねない 危険性を秘めているのだ》 277 00:18:52,270 --> 00:18:55,110 ソーマ? どうしたの? あっ? 278 00:18:55,110 --> 00:18:57,110 あぁ ごめん 279 00:18:57,110 --> 00:19:02,780 ハイリスクハイリターンな想像に 気分が悪くなったんだ 280 00:19:02,780 --> 00:19:04,950 あっ…? 281 00:19:04,950 --> 00:19:09,450 ジーニャは今や トモエちゃん並の重要人物だ 282 00:19:09,450 --> 00:19:12,290 ええっ 詳しい説明はあとだ 283 00:19:13,260 --> 00:19:16,960 それよりも ジーニャがこの国に 根づくためにはどうしたらいい? 284 00:19:17,600 --> 00:19:21,130 マクスウェル家っていうだけで 十分だと思うけど 285 00:19:22,000 --> 00:19:23,130 強いて言うなら— 286 00:19:23,130 --> 00:19:27,640 ソーマが信頼できる誰かと結婚して 家庭を持つことかしら 287 00:19:27,640 --> 00:19:29,640 そうだよな… 288 00:19:29,640 --> 00:19:32,980 彼女はルドウィンに 好意を抱いていると思うか? 289 00:19:32,980 --> 00:19:37,310 同性として 言わせてもらえれば… 6割ね 290 00:19:37,310 --> 00:19:40,320 女の子はわかりにくいな 291 00:19:40,320 --> 00:19:44,320 じゃあ ソーマから見た ルドウィン殿はどうなの? 292 00:19:44,320 --> 00:19:47,160 そりゃあ 9割9分 好きだな 293 00:19:47,160 --> 00:19:51,660 男はその点 わかりやすいんだよ フーン… 294 00:19:51,660 --> 00:19:54,670 あっ (ソーマの咳払い) 295 00:19:54,670 --> 00:19:58,340 ルドウィン お前 ジーニャのこと好きか? 296 00:19:58,340 --> 00:20:01,510 いっ いきなり 何を言い出すのですか 陛下! 297 00:20:01,510 --> 00:20:04,170 ジーニャは この国の重要人物だ あぁ… 298 00:20:04,170 --> 00:20:08,010 だから信頼できる者と 夫婦になってほしいんだ 299 00:20:08,010 --> 00:20:10,010 あ…? 300 00:20:10,010 --> 00:20:12,680 僕がルゥ兄の お嫁さんになるのかい? 301 00:20:12,680 --> 00:20:16,020 ジーニャは ルドウィンに 嫁ぐのは嫌か? 302 00:20:16,020 --> 00:20:19,520 ううん 嫌じゃないよ えっ… あ… 303 00:20:19,520 --> 00:20:22,030 僕だって いつか誰かと— 304 00:20:22,030 --> 00:20:24,700 一緒になるんだろうな~ と考えてた 305 00:20:24,700 --> 00:20:28,700 その相手はできれば ルゥ兄がいいなぁとも思ってたよ 306 00:20:28,700 --> 00:20:31,540 ハッ! へ… 陛下 307 00:20:31,540 --> 00:20:35,870 しかし それではマクスウェル家という 家名が絶えることになります 308 00:20:35,870 --> 00:20:39,210 だったら マクスウェル・アークスと名乗るといい 309 00:20:39,210 --> 00:20:42,050 うっ… あぁ 結婚資金も— 310 00:20:42,050 --> 00:20:44,380 王家全額負担保証だ 311 00:20:44,380 --> 00:20:48,220 他に何か問題があるか? うぅ… 312 00:20:48,220 --> 00:20:51,990 ルドウィン 覚悟を決めなさい はっ はいっ! 313 00:20:51,990 --> 00:20:53,990 あ… 314 00:20:53,990 --> 00:20:56,830 私の… お嫁さんになってくれるかい 315 00:20:56,830 --> 00:20:59,500 ルゥ兄こそいいのかい? 316 00:20:59,500 --> 00:21:02,670 僕は貴族の奥様ってガラじゃないよ 317 00:21:02,670 --> 00:21:04,670 知っているよ 318 00:21:04,670 --> 00:21:07,670 それでも君に ずっと側にいてほしい 319 00:21:07,670 --> 00:21:09,670 物好きだねぇ 320 00:21:09,670 --> 00:21:12,010 でも… うん わかった 321 00:21:12,010 --> 00:21:14,010 これからもよろしく 322 00:21:16,010 --> 00:21:18,850 これで八方 丸くおさまりそうかな? 323 00:21:18,850 --> 00:21:21,520 (ルドウィン)いえ 陛下 まだです あっ? 324 00:21:21,520 --> 00:21:25,690 つい ジーニャのペースに乗せられて 忘れてしまっていたのですが— 325 00:21:25,690 --> 00:21:29,530 コヤツがとんでもないことを しでかした張本人です 326 00:21:29,530 --> 00:21:32,030 あぁ そうだったな 327 00:21:32,030 --> 00:21:34,870 新発明に興奮して忘れていたよ 328 00:21:34,870 --> 00:21:37,200 はい… 329 00:21:37,200 --> 00:21:40,040 うっ! イッター! (殴る音) 330 00:21:40,400 --> 00:21:44,710 ルゥ兄 婚約早々 家庭内暴力はいただけないよ 331 00:21:44,860 --> 00:21:48,410 (ルドウィン)バカッ! いいから 私と一緒に陛下にお詫びするんだ! 332 00:21:50,760 --> 00:21:53,650 このたびは私の… 婚約者が— 333 00:21:54,440 --> 00:21:56,150 とんでもないことを しでかしまして 334 00:21:56,150 --> 00:21:58,720 ちょ… 痛いってば ルゥ兄 335 00:21:58,840 --> 00:22:01,990 あぁ? で 何をやらかしたんだ? 336 00:22:02,680 --> 00:22:03,990 コヤツは— 337 00:22:04,300 --> 00:22:07,330 ドラゴンの骨を盗み出したのです 338 00:22:08,320 --> 00:22:09,530 イテテ… 339 00:22:09,530 --> 00:22:11,530