1 00:00:00,500 --> 00:00:04,330 (リーシア)どうしてこうなったの? (ソーマ)しようがないだろ 2 00:00:04,540 --> 00:00:07,670 ロロアは奴隷商を 公務員化するので大変なんだ 3 00:00:08,160 --> 00:00:11,010 資格が必要になるから その交付やら— 4 00:00:11,010 --> 00:00:13,510 不満への対処なんかで てんやわんやだ 5 00:00:13,510 --> 00:00:18,510 ジュナさんは番組で忙しいし アイーシャは武術の訓練に— 6 00:00:18,510 --> 00:00:21,020 集中させてやりたいし そうじゃなくて! 7 00:00:21,020 --> 00:00:23,850 どうしてこんな 珍道中になったのかってこと! 8 00:00:23,850 --> 00:00:26,020 それも しようがないだろ 9 00:00:26,020 --> 00:00:28,190 俺が城下に行くって言ったら— 10 00:00:28,190 --> 00:00:33,360 セリィナさんが どうしても オーエンとカルラに護衛を任せろって 11 00:00:33,360 --> 00:00:35,700 確かにリーシアの言うとおり— 12 00:00:35,700 --> 00:00:38,530 臨時で組んだ冒険者パーティーだって— 13 00:00:38,530 --> 00:00:41,040 もうちょっと 統一感があるだろうな 14 00:00:41,040 --> 00:00:43,210 前のときみたいに— 15 00:00:43,210 --> 00:00:46,210 ソーマが学生服を着てくれば よかったんじゃない? 16 00:00:46,210 --> 00:00:50,550 オーエン殿の格好は 先生に見えないこともないし 17 00:00:50,550 --> 00:00:53,720 実際 ソーマの武術指導も してるじゃない 18 00:00:53,720 --> 00:00:55,720 それを言うなら— 19 00:00:55,720 --> 00:00:59,050 リーシアが冒険者ふうの格好をすれば パーティーに見えただろ 20 00:00:59,050 --> 00:01:03,490 (カルラ)な… なんだ? 2人してこっちを見て 21 00:01:03,490 --> 00:01:06,830 どのみち カルラは浮きそうね そうだな 22 00:01:06,830 --> 00:01:11,000 2人ともひどくないですか!? (2人)だって メイド服だし 23 00:01:11,000 --> 00:01:13,000 わ… 私だって— 24 00:01:13,000 --> 00:01:15,340 好きでこの格好を してるんじゃありません 25 00:01:15,340 --> 00:01:19,340 セリィナ殿の命令がなければ 鎧のひとつも着たいんです 26 00:01:19,340 --> 00:01:23,010 カルラ あなたは友人でもあるんだから— 27 00:01:23,010 --> 00:01:25,010 セリィナがいない所では— 28 00:01:25,010 --> 00:01:27,680 敬語を使わなくていいのよ そうだよ 29 00:01:27,680 --> 00:01:30,850 敬語は注意して 私の不満は無視かっ! 30 00:01:30,850 --> 00:01:33,860 (オーエン)ところで陛… カズヤ殿 31 00:01:33,860 --> 00:01:36,860 本当に この道でいいのですかな? 32 00:01:36,860 --> 00:01:40,530 そうだけど? いえ このまま行くと… 33 00:01:40,530 --> 00:01:42,860 あぁ そういうことか 34 00:01:42,860 --> 00:01:46,370 そうだ このまま行けば 旧貧民街だ 35 00:01:46,370 --> 00:01:50,210 あまり… カズヤ殿やリーシア様を— 36 00:01:50,210 --> 00:01:52,370 連れていきたい 場所ではないのですが 37 00:01:52,370 --> 00:01:56,710 薄汚く犯罪も多い場所 38 00:01:56,710 --> 00:02:00,980 それも昔の話さ 今は違うのか? 39 00:02:01,300 --> 00:02:02,980 見てもらったほうが早いだろう 40 00:03:34,580 --> 00:03:36,520 ほぅ… 41 00:03:40,860 --> 00:03:43,860 どうだい? えっ… うん 42 00:03:44,280 --> 00:03:48,030 聞いていたイメージと だいぶ違って ビックリしたっていうか… 43 00:03:48,030 --> 00:03:51,470 イメージ? 暗く ジメジメしていて— 44 00:03:51,470 --> 00:03:53,970 カビ臭く治安も悪い 45 00:03:53,970 --> 00:03:56,470 それがしも そう聞いておりました 46 00:03:56,470 --> 00:04:01,310 ここが本当にあの貧民街? 今は旧貧民街だ 47 00:04:01,310 --> 00:04:04,150 もう かつてのイメージはないだろう? 48 00:04:04,150 --> 00:04:08,320 衛生問題に取り組んだとき 頑張って整備したからな 49 00:04:08,320 --> 00:04:10,320 衛生問題って… 50 00:04:10,320 --> 00:04:13,160 都市整備したときにも 言っていたわよね 51 00:04:13,160 --> 00:04:16,330 ここを整備したのも その一環なの? 52 00:04:16,330 --> 00:04:18,500 古い家屋を撤去して— 53 00:04:18,500 --> 00:04:21,330 日当たりや風通しをよくしたんだ 54 00:04:21,330 --> 00:04:25,340 ついでに犯罪者や 違法薬物などを撲滅して— 55 00:04:25,340 --> 00:04:28,340 そっちの意味での 風通しもよくした 56 00:04:28,340 --> 00:04:33,010 今 さらっと 犯罪者や違法薬物を 撲滅って言わなかった? 57 00:04:33,010 --> 00:04:35,010 言った言った 58 00:04:35,010 --> 00:04:38,850 住民たちには新しく建てた家に 移ってもらったよ 59 00:04:38,850 --> 00:04:42,020 狭いし小さいが無償だ 60 00:04:42,020 --> 00:04:45,520 加えて彼らに都市の清掃活動を 依頼することで— 61 00:04:45,520 --> 00:04:48,530 支援と衛生管理を両立させている 62 00:04:48,530 --> 00:04:51,800 いろいろやっているのね… 無理してない? 63 00:04:51,800 --> 00:04:54,800 苦労もあるけど やっぱり楽しいよ 64 00:04:54,800 --> 00:04:59,140 自分の思うように都市を 国を作り変えていくのはさ 65 00:04:59,140 --> 00:05:03,480 その結果 人々の笑顔が増えるなら いいんじゃないか 66 00:05:03,480 --> 00:05:07,650 そう… でも私に できることがあったらさせてね 67 00:05:07,650 --> 00:05:10,480 もちろん。 頼りにしてる 68 00:05:10,480 --> 00:05:15,150 それにしても かつての貧民街とは 大違いですなぁ 69 00:05:15,150 --> 00:05:20,490 不潔な環境では腐敗が進み かつ病原菌が繁殖しやすいからね 70 00:05:20,490 --> 00:05:22,490 ビョウゲンキン? 71 00:05:22,490 --> 00:05:26,000 世界には目に見えない 小さな生き物たちが— 72 00:05:26,000 --> 00:05:28,500 空中 地中 水中など— 73 00:05:28,500 --> 00:05:31,340 あらゆる場所に 無数に存在しているんだ 74 00:05:31,340 --> 00:05:34,010 あっ… 見えないって言っただろ 75 00:05:34,010 --> 00:05:38,180 そうした小さな生き物たちが 物を腐らせたり— 76 00:05:38,180 --> 00:05:40,180 病気を引き起こしたり しているんだ 77 00:05:40,180 --> 00:05:43,680 あっ もしかして ソーマが推奨している— 78 00:05:43,680 --> 00:05:47,350 うがい手洗いって そのせいなの? そうだよ 79 00:05:47,350 --> 00:05:51,460 ホントに そのビョウゲンキンってのが 病気の原因なのか? 80 00:05:51,460 --> 00:05:54,290 それがしは カズヤ殿を信じますぞ! 81 00:05:54,290 --> 00:05:57,460 《信じる信じないの 話じゃないんだけどな… 82 00:05:57,460 --> 00:05:59,630 なんでも魔法で 解決できるんだから— 83 00:05:59,630 --> 00:06:01,630 しかたないか 84 00:06:01,630 --> 00:06:06,140 この世界の医学 衛生学自体は それほど発達していない 85 00:06:06,140 --> 00:06:09,810 これは光属性の 魔法の存在が大きいだろう 86 00:06:09,810 --> 00:06:13,650 光属性の魔法は 治癒能力を増大させ— 87 00:06:13,650 --> 00:06:17,650 かなりの重症でも治せてしまう 88 00:06:17,650 --> 00:06:20,320 その光属性の魔法も— 89 00:06:20,320 --> 00:06:24,320 感染症や治癒能力の落ちている 老人のケガなどを— 90 00:06:24,320 --> 00:06:26,990 治せないという欠点がある 91 00:06:26,990 --> 00:06:30,330 感染症治療に関しては つい最近まで— 92 00:06:30,330 --> 00:06:32,330 原料不明の薬や— 93 00:06:32,330 --> 00:06:35,000 怪しげな民間療法が はびこっていた 94 00:06:35,000 --> 00:06:38,840 俺は衛生問題に取り組むときに これを早急に— 95 00:06:38,840 --> 00:06:41,510 なんとかしなくてはならないと 考えた 96 00:06:41,510 --> 00:06:45,680 それにはまず 病原菌の存在を 認識させないといけない》 97 00:06:45,680 --> 00:06:50,780 でも目に見えないものを どうやって人に認識させるの? 98 00:06:50,780 --> 00:06:55,120 この世界にも細菌や微生物の 存在を知っている者… 99 00:06:55,120 --> 00:06:58,460 というか種族がいるんだ 彼らは— 100 00:06:58,460 --> 00:07:01,290 第三の目 サード・アイで— 101 00:07:01,290 --> 00:07:04,460 普通ならば見えないはずの 微生物が見えるそうだ 102 00:07:04,460 --> 00:07:06,460 (カルラ)第三の目… 103 00:07:06,460 --> 00:07:09,970 もしかして 三つ目族のことか? うん 104 00:07:09,970 --> 00:07:12,640 よく協力してくれたわね 105 00:07:12,640 --> 00:07:16,470 他種族との接触を 嫌う種族だと聞いてたんだけど 106 00:07:16,470 --> 00:07:18,810 その排他的だった理由も— 107 00:07:18,810 --> 00:07:21,980 第三の目が原因だったみたいだな んっ? 108 00:07:21,980 --> 00:07:26,150 彼らには衛生 不衛生が 一発でわかってしまう 109 00:07:26,150 --> 00:07:28,990 だから 他種族との接触を— 110 00:07:28,990 --> 00:07:30,990 極力避けるように なっていたらしい 111 00:07:30,990 --> 00:07:35,830 要はエンガチョですな えっ? うん まぁ近いかな… 112 00:07:35,830 --> 00:07:40,330 しかも 三つ目族は 病原菌の存在を知っていたんだ 113 00:07:40,330 --> 00:07:44,340 それが魔法でも治せない 病気の原因であることもね 114 00:07:44,340 --> 00:07:49,670 そして彼らは 第三の目を使って 独自の医学を発展させている 115 00:07:49,670 --> 00:07:52,440 特に感染症に対する研究は— 116 00:07:52,440 --> 00:07:56,450 この世界の医学レベルを 数百年は先んじるほどだ 117 00:07:56,450 --> 00:07:58,450 あっ もしかして— 118 00:07:58,450 --> 00:08:00,950 そのせいで 三つ目族が長生きとか? 119 00:08:00,950 --> 00:08:02,950 連中は長生きなのか? 120 00:08:02,950 --> 00:08:04,960 人間族や獣人族が— 121 00:08:04,960 --> 00:08:08,130 60歳まで生きれば長生きでしょ? うん… 122 00:08:08,130 --> 00:08:10,460 でも彼らの平均寿命は— 123 00:08:10,460 --> 00:08:13,130 80歳を超えてるのよ ほぅ! あっ! 124 00:08:13,130 --> 00:08:15,130 リーシアの言うとおり 125 00:08:15,130 --> 00:08:18,140 衛生概念の発達によって 長寿になったんだ 126 00:08:18,140 --> 00:08:20,140 すごいな! エイセイ! 127 00:08:20,140 --> 00:08:25,980 で 俺は彼らとの会談を設けて 協力を依頼したってわけさ 128 00:08:25,980 --> 00:08:28,310 その上で他種族でも— 129 00:08:28,310 --> 00:08:31,980 微生物や細菌を見ることができる 装置を作らせたんだ 130 00:08:31,980 --> 00:08:35,320 すごい! さすがカズヤ殿! 131 00:08:35,320 --> 00:08:38,820 俺の世界にあったからね 顕微鏡っていうんだ 132 00:08:38,820 --> 00:08:40,990 ケンビキョウ? あぁ 133 00:08:40,990 --> 00:08:45,660 レンズを組み合わせて 小さな物を大きく見せる装置だ 134 00:08:45,660 --> 00:08:48,500 このおかげで 三つ目族の言い分が— 135 00:08:48,500 --> 00:08:50,940 正しかったことが 証明されたわけだ 136 00:08:50,940 --> 00:08:52,940 それだけじゃない 137 00:08:52,940 --> 00:08:55,940 すでに彼らは 抗生物質まで作っていたんだ 138 00:08:55,940 --> 00:09:00,450 コウセイブッシツ? 説明は難しいから省くけど— 139 00:09:00,450 --> 00:09:03,780 病原菌の増殖を 抑えるための物質だよ 140 00:09:03,780 --> 00:09:06,280 薬ってこと? あぁ 141 00:09:06,280 --> 00:09:08,450 彼らもただ「薬」と言っていた 142 00:09:08,450 --> 00:09:10,460 でも紛らわしいから— 143 00:09:10,460 --> 00:09:14,290 俺の権限で 「ミツメディン」という名前を贈った 144 00:09:14,290 --> 00:09:17,630 三つ目族が作ったメディスンだから ミツメディン 145 00:09:17,630 --> 00:09:21,970 そのミツメディン… が 菌の増殖を抑えることに— 146 00:09:21,970 --> 00:09:25,470 どんな意味があるの? 感染症の特効薬 147 00:09:25,470 --> 00:09:28,640 まぁ はやり病を治療したり— 148 00:09:28,640 --> 00:09:31,140 外傷が化膿することを 防いだりする— 149 00:09:31,140 --> 00:09:33,310 すごい薬だと思えばいいかな 150 00:09:33,310 --> 00:09:37,480 はやり病の治療… そんなことができるのですか!? 151 00:09:37,480 --> 00:09:39,980 三つ目族は細菌が見えるから— 152 00:09:39,980 --> 00:09:42,650 その対抗手段も 見つけられたわけなんだ 153 00:09:42,650 --> 00:09:46,320 それで量産できるの!? リーシア? 154 00:09:46,320 --> 00:09:48,330 大事なことなの 155 00:09:48,330 --> 00:09:50,830 だって はやり病が治療できるのよ 156 00:09:50,830 --> 00:09:52,830 魔導士にだって無理なのに 157 00:09:52,830 --> 00:09:56,830 まだ余裕はないが 少しずつ生産は増やしてる 158 00:09:56,830 --> 00:09:58,840 すごい… 159 00:09:58,840 --> 00:10:02,510 ともかく三つ目族は 全面協力してくれているし— 160 00:10:02,510 --> 00:10:07,350 国としても医療分野に関しては 援助を惜しむつもりはない 161 00:10:07,350 --> 00:10:11,180 いちばんのネックは ミツメディンの抽出元である— 162 00:10:11,180 --> 00:10:13,520 ゼルメディックの数が少ないことだった 163 00:10:13,520 --> 00:10:15,520 ゼルメディック? 164 00:10:15,520 --> 00:10:20,190 ゼルリンの亜種みたいなやつで 不衛生な環境でも生きられる 165 00:10:20,190 --> 00:10:24,530 そのゼルメディックから ミツメディンを抽出精製するんだ 166 00:10:24,530 --> 00:10:28,530 そのゼルメディックも トモエちゃんのおかげで増産中だ 167 00:10:28,530 --> 00:10:32,040 待って ゼルリンは植物の仲間なのよ? 168 00:10:32,040 --> 00:10:34,040 トモエちゃんは話せるの? 169 00:10:34,040 --> 00:10:37,380 動物ほどは 意思の疎通はできないらしい 170 00:10:37,380 --> 00:10:40,040 それでもある程度は 住みやすい環境や— 171 00:10:40,040 --> 00:10:42,210 増殖条件なんかは わかったみたいだ 172 00:10:42,210 --> 00:10:46,720 私たちの妹ながら便利すぎね 本当にな 173 00:10:46,720 --> 00:10:48,720 (噴射音) あっ? 174 00:10:48,720 --> 00:10:52,490 ウフッ アハハ… アーッハッハッハ! (噴射音) 175 00:10:52,490 --> 00:10:56,490 汚物は消毒よ~ ほ~れ ほれほれ 176 00:10:56,490 --> 00:10:59,160 消毒よ~ アハハハ! ハァ… 177 00:10:59,160 --> 00:11:04,500 カズヤ殿! 怪しいヤツですぞ! な なに あの変な人 178 00:11:04,500 --> 00:11:08,340 あれで平常運転なんだ 知り合いなの!? 179 00:11:08,340 --> 00:11:12,340 ヒルデ・ノーグ 見てのとおり 三つ目族だ 180 00:11:12,340 --> 00:11:16,180 しかも彼らの中でも 医療技術が卓越していて— 181 00:11:16,180 --> 00:11:20,020 医者を名乗れる人物だ あれがねぇ… 182 00:11:20,020 --> 00:11:22,020 相変わらずだな ヒルデ 183 00:11:22,020 --> 00:11:26,360 んっ? アンタは誰だい? 俺だよ 184 00:11:26,360 --> 00:11:31,360 あ~ なんだ 王様かい どこの風来坊かと思ったよ 185 00:11:31,360 --> 00:11:34,700 ハハッ… ヒルデ 紹介しよう 彼女たちは… 186 00:11:34,700 --> 00:11:36,700 知ってるよ 187 00:11:36,700 --> 00:11:40,040 お姫さまに 元空軍大将の娘さんだろう? 188 00:11:40,040 --> 00:11:43,710 ずいぶん恥ずかしい服着てるけど (2人)あっ… 189 00:11:43,710 --> 00:11:45,880 オーエン殿は知ってるのか? 190 00:11:45,880 --> 00:11:48,050 そんなむっさい じいさんのことなんか— 191 00:11:48,050 --> 00:11:50,650 知りたくもないねぇ なんじゃと! 192 00:11:50,650 --> 00:11:54,320 むっさいとはなんじゃ! 寄るんじゃないよ 筋肉ダルマ! 193 00:11:54,320 --> 00:11:57,820 ところで ヒルデ 今日はどうしてここに? 194 00:11:57,820 --> 00:11:59,820 ここの連中は ほっておくと— 195 00:11:59,820 --> 00:12:02,330 すぐに 不衛生になっちまうからねぇ 196 00:12:02,330 --> 00:12:05,830 定期的に来て 指導と除菌を行ってんのさ 197 00:12:05,830 --> 00:12:08,500 そういえば… 相方は? 一緒じゃないのか? 198 00:12:08,500 --> 00:12:11,340 相方って言うんじゃないよ 199 00:12:11,340 --> 00:12:14,010 ブラッドのヤツなら外に行ってる 200 00:12:14,010 --> 00:12:16,840 「肥え太った ブタの治療をするくらいなら— 201 00:12:16,840 --> 00:12:21,350 汚れなき野良犬をこそ癒やしたい」 とかなんとか言っちゃってさ 202 00:12:21,350 --> 00:12:23,350 アイツもブレないなぁ 203 00:12:23,350 --> 00:12:26,180 王様からも 言ってやってくれないかねぇ 204 00:12:26,180 --> 00:12:29,520 アイツ しょっちゅう私に 後輩への講義を押しつけるんだよ 205 00:12:29,520 --> 00:12:33,190 ブラッドって? ブラッド・ジョーカー 206 00:12:33,190 --> 00:12:36,690 医療制度改革で ヒルデと両翼になっている— 207 00:12:36,690 --> 00:12:38,700 もう一人の医者だ 208 00:12:38,700 --> 00:12:41,030 その人も三つ目族なの? いいや 209 00:12:41,030 --> 00:12:45,040 人間族の若者で 医療の腕は確かなんだが— 210 00:12:45,040 --> 00:12:47,370 性格的には ちょっと難が… 211 00:12:47,370 --> 00:12:50,480 ちょっと! 私の話 聞いているのかい? 212 00:12:50,480 --> 00:12:53,480 お・う・さ・ま! あぁ わかった 213 00:12:53,480 --> 00:12:55,810 言うだけ言ってみるよ それで? 214 00:12:55,810 --> 00:12:58,150 王様たちは どうしてこんな所に? 215 00:12:58,150 --> 00:13:01,490 あぁ まず ジンジャーたちに任せている— 216 00:13:01,490 --> 00:13:04,290 職業訓練所の様子を 見てこようかと 217 00:13:12,000 --> 00:13:15,170 さよなら サン先生 また明日ね~ 218 00:13:15,170 --> 00:13:18,340 (サンドリア)さよなら 皆さん またね~ バイバーイ 219 00:13:18,340 --> 00:13:21,340 陛下 ようこそおいでくださいました 220 00:13:21,340 --> 00:13:25,680 やぁサン ジンジャーはいる? ジンジャー様 221 00:13:25,680 --> 00:13:28,510 ソーマ陛下が お見えになりました (ジンジャー)へっ!? 222 00:13:28,510 --> 00:13:30,850 ハァ ハァ… (走る音) 223 00:13:30,850 --> 00:13:34,690 (ジンジャー)こ これは陛下! そう硬くならなくていいってば 224 00:13:34,690 --> 00:13:37,190 ひ… 姫さま! ぼ 僕… 225 00:13:37,190 --> 00:13:39,520 あぁ いや 私は— 226 00:13:39,520 --> 00:13:44,530 ジンジャー・カ… ミュと申す者で… ジンジャー様 カミカミですよ 227 00:13:44,530 --> 00:13:47,200 あっ… あぁ… フフッ 228 00:13:47,200 --> 00:13:51,470 こっちは カルラ・バルガス それと オーエン・ジャバナ 229 00:13:51,470 --> 00:13:53,800 あと… ヒルデ先生なら— 230 00:13:53,800 --> 00:13:56,310 いつも子どもたちの健康診断を— 231 00:13:56,310 --> 00:13:58,480 無償でしてくれています えっ 232 00:13:58,480 --> 00:14:01,980 汚いガキに触られるのは嫌だからね 233 00:14:01,980 --> 00:14:05,980 私はあっちに行ってるよ 話が終わったら声かけとくれ 234 00:14:05,980 --> 00:14:08,820 子どもたちでしたら 向こうに行きましたよ 235 00:14:08,820 --> 00:14:10,820 はいはい わかってるよ 236 00:14:10,820 --> 00:14:14,830 ここで子どもたちに 読み書き計算を教えてるの? 237 00:14:14,830 --> 00:14:16,830 子どもだけではありません 238 00:14:16,830 --> 00:14:20,000 大人も学ぶことができます 大人も? 239 00:14:20,000 --> 00:14:23,330 読み書き計算ができない 大人も多いですから 240 00:14:23,330 --> 00:14:25,340 昼間は子どもたちに— 241 00:14:25,340 --> 00:14:28,010 夜は労働が終わった 大人たちに教えています 242 00:14:28,010 --> 00:14:31,840 そうなの すごいわね ゆくゆくは— 243 00:14:31,840 --> 00:14:34,510 他のことも教えられるように していくつもりです 244 00:14:34,510 --> 00:14:36,850 ねっ 陛下 あぁ 245 00:14:36,850 --> 00:14:40,350 例えば ダンジョンの探索をする冒険者や— 246 00:14:40,350 --> 00:14:44,860 土木関係者を育成したり ヒルデたちの医学を学ばせたり 247 00:14:44,860 --> 00:14:47,360 ずいぶんと手広くやるのね 248 00:14:47,360 --> 00:14:50,130 この世界の学問研究で 主流なのは— 249 00:14:50,130 --> 00:14:54,130 魔法と魔物についてのものだろ? うん 250 00:14:54,130 --> 00:14:56,130 でも 俺は— 251 00:14:56,130 --> 00:14:58,470 主流じゃないと思える 研究の中にも— 252 00:14:58,470 --> 00:15:01,310 とんでもない革新が 潜んでいると思っている 253 00:15:01,310 --> 00:15:04,980 どんな分野であろうと 極めれば一流 254 00:15:04,980 --> 00:15:07,810 ナンバーワンになれてこそ オンリーワンになれる 255 00:15:07,810 --> 00:15:11,320 そうしたオンリーワンを育てたいのね あぁ 256 00:15:11,320 --> 00:15:16,490 そのためにも まずは国民全体の 教育水準の底上げが必要なんだ 257 00:15:16,490 --> 00:15:19,660 それで どうだい? 訓練所の状況は 258 00:15:19,660 --> 00:15:22,490 えっと 集まりは上々です 259 00:15:22,490 --> 00:15:26,500 陛下がご提案くださった 給食制度がよかったんでしょうね 260 00:15:26,500 --> 00:15:31,840 キュウショクセイドとは なんですかな? 俺の国の制度を導入したんだ 261 00:15:31,840 --> 00:15:35,340 12歳以下の子どもは ここで勉強すれば— 262 00:15:35,340 --> 00:15:38,340 ごはんが無料で食べられるんだよ ほぅ! 263 00:15:38,340 --> 00:15:42,180 いいわね! それだけで 貧しい家庭は助かるわ 264 00:15:42,180 --> 00:15:44,180 ちゃんと勉強すれば— 265 00:15:44,180 --> 00:15:47,690 将来 貧乏暮らしから 脱却できる可能性も高いです 266 00:15:47,690 --> 00:15:51,290 しかし 逆に 大人の集まりは悪いですね 267 00:15:51,290 --> 00:15:53,620 「読み書き計算なんか できなくたって— 268 00:15:53,620 --> 00:15:56,460 今まで困ったことはない」と 取り合ってくれません 269 00:15:56,460 --> 00:16:00,130 そこらへんの啓蒙活動は 俺の仕事だな 270 00:16:00,130 --> 00:16:03,630 何か考えてみるよ お願いします 271 00:16:03,630 --> 00:16:05,970 さてと… 職業訓練所が— 272 00:16:05,970 --> 00:16:07,970 うまくいっているのも 確認できたし— 273 00:16:07,970 --> 00:16:09,970 次に行くか 次って? 274 00:16:09,970 --> 00:16:11,980 あれ ここに来た理由— 275 00:16:11,980 --> 00:16:14,310 言ってなかったっけ? (カルラ/リーシア)ううん 276 00:16:14,310 --> 00:16:17,320 外に行く 外って どこの? 277 00:16:17,320 --> 00:16:21,150 城壁の外だ 貧民街より危険よ! 278 00:16:21,150 --> 00:16:23,150 難民がたむろしているわ! 279 00:16:23,150 --> 00:16:26,490 その難民に会いにいくんだよ えっ… 280 00:16:26,490 --> 00:16:30,830 外なら私もついてくよ いつ戻ってきたんだよ 281 00:16:30,830 --> 00:16:33,330 ガキどもの消毒は終わったからね 282 00:16:33,330 --> 00:16:35,670 外にはブラッドがいる 283 00:16:35,670 --> 00:16:39,570 私に講義を押しつけやがった アイツをはっ倒してやらなきゃね 284 00:16:46,510 --> 00:16:52,120 汚れた場所ですが 不思議と目だけは力強いですな 285 00:16:52,120 --> 00:16:57,120 生きるという意思だけをもって はるか北から ここまで来たんだ 286 00:16:57,120 --> 00:16:59,620 たぶん ここにいる者たちは— 287 00:16:59,620 --> 00:17:02,960 俺たちが思うよりも ずっとたくましいだろうな 288 00:17:02,960 --> 00:17:07,470 《戦争とか天災とか どうしようもない不幸を受けて— 289 00:17:07,470 --> 00:17:12,470 それでもなお立とうとする 人々には 独特の力強さがある 290 00:17:12,470 --> 00:17:15,810 もっとも その強さは危うさでもある 291 00:17:15,810 --> 00:17:20,310 団結心が強くなる反面 個人という意識が薄くなる》 292 00:17:20,310 --> 00:17:22,980 ところで ソー… カズヤ 293 00:17:22,980 --> 00:17:25,650 支援してたって言ってたけど 何をしたの? 294 00:17:25,650 --> 00:17:27,650 あまり多くはないが— 295 00:17:27,650 --> 00:17:30,820 食糧や薪などの 必要物資の支援をした 296 00:17:30,820 --> 00:17:33,820 それと冒険者ギルドに依頼を出して— 297 00:17:33,820 --> 00:17:36,660 ここの警備をクエストとして 発注したくらいかな 298 00:17:36,660 --> 00:17:40,500 食糧支援はわかるけど 冒険者の警備っていうのは? 299 00:17:40,500 --> 00:17:44,500 他国民が犯罪の被害者 あるいは加害者になった場合— 300 00:17:44,500 --> 00:17:49,010 国際問題になりかねない だが 国を失った彼らは違う 301 00:17:49,010 --> 00:17:51,610 「国際問題にならないなら大丈夫」 302 00:17:51,610 --> 00:17:54,110 と考えるヤツらが 出るかもしれないだろ 303 00:17:54,110 --> 00:17:56,450 (オーエン)そんな輩は 罰するにかぎります! 304 00:17:56,450 --> 00:17:59,450 いや うちの国民が難民に対して— 305 00:17:59,450 --> 00:18:02,290 危害を加える可能性もある むぅ… 306 00:18:02,290 --> 00:18:04,290 んっ? あっ (悲鳴) 307 00:18:04,290 --> 00:18:06,790 (戦う声) 308 00:18:06,790 --> 00:18:10,460 なんの騒ぎだ? ア アイツらが急にやってきて— 309 00:18:10,460 --> 00:18:12,460 子どもを さらおうとしやがったんだ! 310 00:18:12,460 --> 00:18:14,470 なんと! しかも— 311 00:18:14,470 --> 00:18:16,470 止めようとしたヤツを斬りやがった 312 00:18:16,470 --> 00:18:18,640 そんで 騒ぎを聞いて 駆けつけてきた— 313 00:18:18,640 --> 00:18:20,970 冒険者さんたちが 戦ってくれてんだ 314 00:18:20,970 --> 00:18:25,310 カルラ オーエン 冒険者の加勢を頼む 承知した! 315 00:18:25,310 --> 00:18:29,150 義を見てせざるは勇なきなり! ゆくぞ カルラ! 316 00:18:29,150 --> 00:18:34,490 ヒルデ 神官を手伝ってくれ やれやれ しようがないねぇ 317 00:18:34,490 --> 00:18:39,490 私はカズヤの護衛ね 勇者としては情けないが 頼む 318 00:18:39,490 --> 00:18:42,490 任せて 319 00:18:42,490 --> 00:18:46,660 いざというとき戦える? 最近 オーエンにしごかれてるけど— 320 00:18:46,660 --> 00:18:49,670 まだまだ新兵に 毛が生えた程度だって 321 00:18:49,670 --> 00:18:51,600 それじゃあ心もとないわね 322 00:18:51,600 --> 00:18:56,270 いざというときは私の陰に隠れて そうするしかないか 323 00:18:56,270 --> 00:18:58,610 あっ…? 324 00:18:58,610 --> 00:19:00,950 うぉ~っ! 325 00:19:00,950 --> 00:19:02,950 伏せろ ユノ! (ユノ)あっ… んっ! 326 00:19:05,450 --> 00:19:07,450 んんっ ヤバ 327 00:19:07,450 --> 00:19:09,450 コイツ! 328 00:19:11,460 --> 00:19:13,960 《落ち着け ひと打ちでいい 329 00:19:13,960 --> 00:19:16,960 たったひと打ちしのげば ユノも態勢を立て直せる 330 00:19:16,960 --> 00:19:19,630 オーエンに叩き込まれた 基礎動作を思い出せ!》 331 00:19:19,630 --> 00:19:21,830 うわ~っ! 332 00:19:26,140 --> 00:19:28,470 っとっと… 333 00:19:28,470 --> 00:19:31,310 《やった! やったぞ! 受け流すことができた!》 334 00:19:31,310 --> 00:19:33,810 (2人)ボーッとしない! グエッ… 335 00:19:38,320 --> 00:19:40,320 んっ… 336 00:19:40,320 --> 00:19:43,490 えっ!? なに考えてるのよ! 337 00:19:43,490 --> 00:19:45,990 急に飛び出すなんて! 338 00:19:45,990 --> 00:19:48,490 あ… その… ごめん 339 00:19:48,490 --> 00:19:51,660 ごめんじゃないわよ! 心臓が止まるかと思ったわ! 340 00:19:51,660 --> 00:19:54,330 もしあなたに何かあったら 私は… 341 00:19:54,330 --> 00:19:56,330 おい アンタ! ええっ 342 00:19:56,330 --> 00:19:58,670 私のことをユノって呼んだよな? 343 00:19:58,670 --> 00:20:00,840 なんで私の名前を 知っているのさ? 344 00:20:00,840 --> 00:20:02,840 いや… それはその… 345 00:20:02,840 --> 00:20:07,010 ソ… カズヤ ずいぶん仲がよさそうね 346 00:20:07,010 --> 00:20:10,180 《この状況 どう説明したらいいんだ? 347 00:20:10,180 --> 00:20:12,350 まさか「ムサシ坊やとして— 348 00:20:12,350 --> 00:20:15,690 一緒に冒険してた王様で~す」 なんて言えるか?》 349 00:20:15,690 --> 00:20:18,860 おい! 聞いてるのか? カズヤ? 350 00:20:18,860 --> 00:20:21,690 何をやってるんだ ご主人様 351 00:20:21,690 --> 00:20:25,030 ガッハッハ! 見ておりましたぞ 352 00:20:25,030 --> 00:20:28,200 我が輩の教えた剣技が 役に立ったでしょう 353 00:20:28,200 --> 00:20:30,700 やぁ! よくやってくれた! 354 00:20:30,700 --> 00:20:34,040 ちょっとカズヤ! おい ちゃんと説明しろよ! 355 00:20:34,040 --> 00:20:37,210 それでコイツらは いったい何者なんだ? 356 00:20:37,210 --> 00:20:39,210 おい! 357 00:20:39,210 --> 00:20:41,550 ど 奴隷商に雇われただけだ 358 00:20:41,550 --> 00:20:44,720 奴隷商? それがなんで? イテテ… 359 00:20:44,720 --> 00:20:46,880 この国の王様がよ— 360 00:20:46,880 --> 00:20:49,220 奴隷商を 公務員とかにしやがったんだ 361 00:20:49,220 --> 00:20:51,990 んで 資格がどうとかで— 362 00:20:51,990 --> 00:20:55,160 俺たちの雇い主は 審査に落ちたんだよ 363 00:20:55,160 --> 00:20:59,160 でも なぜ難民を襲う? 国を出る駄賃さ 364 00:20:59,160 --> 00:21:01,330 女 子どもは高く売れるからな 365 00:21:01,330 --> 00:21:04,340 駄賃じゃと! イテェってば! 366 00:21:04,340 --> 00:21:06,340 難民なら— 367 00:21:06,340 --> 00:21:08,670 王国も積極的には 動かないだろうって— 368 00:21:08,670 --> 00:21:11,340 言われたんだよ そんなわけあるか! 369 00:21:11,340 --> 00:21:15,010 お 俺たちは雇われただけで… 370 00:21:15,010 --> 00:21:17,180 うわっ! 371 00:21:17,180 --> 00:21:19,180 がはっ… 372 00:21:21,190 --> 00:21:25,860 カルラ ハクヤに今起きたことを 伝えてくれないか 373 00:21:25,860 --> 00:21:28,360 アイツなら すぐに対処してくれるはずだ 374 00:21:28,360 --> 00:21:30,360 はっ! 承知しました 375 00:21:30,360 --> 00:21:34,700 ケガ人の治療は終わったよ しかし どうするんだい? 376 00:21:34,700 --> 00:21:37,370 だいぶ 人が 集まってきたみたいだけど 377 00:21:37,370 --> 00:21:41,870 ぬぅぅ お忍びだというのに! だから 声デカいんだって! 378 00:21:41,870 --> 00:21:44,710 皆さ~ん! さらわれそうになった 子どもたちを— 379 00:21:44,710 --> 00:21:47,880 救ってくれたのは 冒険者の方々で~す! 380 00:21:47,880 --> 00:21:49,880 えっ… (どよめき) 381 00:21:49,880 --> 00:21:53,480 助けてくださったんですね! ありがとうございます! 382 00:21:53,480 --> 00:21:56,990 今のうちにだ 承知しましたぞ 383 00:21:56,990 --> 00:21:59,320 あっ こら 待ちやがれ! おい! お~い! 384 00:21:59,320 --> 00:22:01,990 (ヒルデ)それで? どこに行くんだい? 385 00:22:02,200 --> 00:22:05,500 難民の おさに会う 会ってどうするの? 386 00:22:06,140 --> 00:22:09,000 難民問題に決着をつける 387 00:22:09,000 --> 00:22:11,000