1 00:00:02,919 --> 00:00:06,965 (カルラ)聞いたよ 第2正妃と 側妃まで決まったんだって? 2 00:00:07,048 --> 00:00:09,300 (リーシア)地下牢(ちかろう)に 閉じ込められてるのに— 3 00:00:09,384 --> 00:00:10,969 耳だけは早いのね 4 00:00:11,052 --> 00:00:14,848 (カルラ)フフッ… 衛兵が うれしそうに話してたからな 5 00:00:15,473 --> 00:00:17,600 リーシアは どう感じたんだ? 6 00:00:18,018 --> 00:00:19,853 (リーシア) アイーシャにも言ったけど 7 00:00:19,936 --> 00:00:22,939 これから ソーマの 正妃やら側妃は増える 8 00:00:23,273 --> 00:00:27,694 そうなったら 力関係が難しいことになるわ 9 00:00:27,777 --> 00:00:29,529 だったら 気心が知れる… 10 00:00:29,612 --> 00:00:31,740 (カルラ)どう考えてるかじゃない 11 00:00:31,823 --> 00:00:34,284 リーシアが どう感じたか 聞いてるんだ 12 00:00:34,367 --> 00:00:35,869 (リーシア)ンンッ… 13 00:00:38,496 --> 00:00:42,250 ここの奥が チリッて痛かった 14 00:00:42,625 --> 00:00:43,918 (カルラ)アア… 15 00:00:46,546 --> 00:00:48,590 カーマイン公には 会えたのか? 16 00:00:48,840 --> 00:00:49,883 ハッ… 17 00:00:53,094 --> 00:00:58,892 でも 自害したって知らされて 自分でも驚くほど冷静でいたわ 18 00:00:59,434 --> 00:01:01,394 悲しくないわけじゃない 19 00:01:01,478 --> 00:01:04,230 むしろ 胸が張り裂けそう 20 00:01:04,939 --> 00:01:08,651 でも こうなるんじゃ ないかっていう予感があったの 21 00:01:09,903 --> 00:01:11,279 リーシア… 22 00:01:11,362 --> 00:01:13,156 カーマイン公なら きっと— 23 00:01:13,239 --> 00:01:18,161 この国に蔓延(まんえん)していた闇と共に 滅びる道を選ぶだろうって 24 00:01:18,578 --> 00:01:22,665 そして ソーマも その覚悟を 受け入れざるをえないって 25 00:01:23,917 --> 00:01:27,003 私が大事に思う2人が決めたこと… 26 00:01:28,129 --> 00:01:31,257 たとえ つらくても 悲しくても— 27 00:01:31,549 --> 00:01:35,970 それを受け入れなければ 2人の覚悟に申し訳がないわ 28 00:01:36,471 --> 00:01:39,891 リーシア そこまで覚悟してるのか 29 00:01:40,642 --> 00:01:43,812 だったら ここに来る意味が ないことも分かるだろう 30 00:01:43,895 --> 00:01:44,729 ハッ… 31 00:01:45,563 --> 00:01:49,150 それとこれは別よ! あなたは まだ生きている 32 00:01:49,526 --> 00:01:51,653 いくらでも道があるわ! 33 00:01:52,612 --> 00:01:54,614 “俺は臆病者だ” 34 00:01:55,365 --> 00:01:57,158 {\an8}ヴァンでの戦いのとき 35 00:01:57,242 --> 00:01:58,660 {\an8}あいつは そう言ったんだ 36 00:01:58,952 --> 00:02:00,286 アア… 37 00:02:00,370 --> 00:02:05,708 あいつは 今も まだ戦ってるんだ リーシアや家族のために 38 00:02:06,084 --> 00:02:07,502 (リーシア)ンン… 39 00:02:07,585 --> 00:02:08,753 (カルラ)戦場で— 40 00:02:08,837 --> 00:02:11,714 あいつの背負っているものの 重さを見せつけられた 41 00:02:12,132 --> 00:02:13,550 (リーシア)だったら… 42 00:02:14,509 --> 00:02:15,635 (カルラ)だからこそ— 43 00:02:15,718 --> 00:02:17,720 とりなしを 受けるわけにはいかない 44 00:02:18,179 --> 00:02:20,306 カルラ どうしてなの? 45 00:02:20,390 --> 00:02:24,602 この国の闇は カーマイン公が 命と共に引き受けたのよ! 46 00:02:24,686 --> 00:02:27,146 あなたが それに殉じる意味が… 47 00:02:27,897 --> 00:02:30,275 違う そうじゃないんだ リーシア 48 00:02:30,358 --> 00:02:31,401 えっ? 49 00:02:32,235 --> 00:02:36,197 私は もう あなたと あなたの思い人の— 50 00:02:36,281 --> 00:02:38,199 重荷になりたくないんだ 51 00:02:39,409 --> 00:02:40,702 {\an8}(リーシア)アア… 52 00:02:44,038 --> 00:02:46,166 {\an8}(リーシア)先の戦で 大功を立てた— 53 00:02:46,249 --> 00:02:47,375 {\an8}エクセル・ ウォルター公の— 54 00:02:47,458 --> 00:02:48,835 嘆願により— 55 00:02:48,918 --> 00:02:52,881 カストール・バルガス カルラ・バルガス 両名の裁定権は 56 00:02:52,964 --> 00:02:58,136 エルフリーデン王国法院から ソーマ暫定国王に預けられた 57 00:02:58,678 --> 00:03:02,640 ただいまより 国王による 直接裁定が行われる 58 00:03:03,391 --> 00:03:06,186 (ソーマ)それでは カストール カルラ 59 00:03:06,269 --> 00:03:08,104 両名の裁判を行おうか 60 00:03:11,482 --> 00:03:14,319 (ハクヤ)元空軍大将 カストール・バルガス 61 00:03:14,402 --> 00:03:16,321 ならびに その娘 カルラは— 62 00:03:16,404 --> 00:03:20,074 ソーマ陛下への王位禅譲を認めず 軍を起こした 63 00:03:20,783 --> 00:03:23,494 これは 反逆罪が適応され— 64 00:03:23,578 --> 00:03:29,000 領地 私有財産の没収および 極刑が相当であると考えます 65 00:03:33,421 --> 00:03:36,925 (エクセル)両名は確かに 愚かな行為を犯しました 66 00:03:37,717 --> 00:03:41,804 しかし 王位簒奪(さんだつ)を もくろんだのではありません 67 00:03:41,888 --> 00:03:44,933 前王アルベルトどのへの忠誠心 68 00:03:45,016 --> 00:03:49,854 また ゲオルグ・カーマインとの 友誼(ゆうぎ)が 道を誤らせたのです 69 00:03:50,146 --> 00:03:51,189 (ハクヤ)陛下の王位は— 70 00:03:51,272 --> 00:03:54,651 アルベルトどのより 正式に譲り渡されたもの 71 00:03:54,734 --> 00:03:57,820 疑念を抱くなど 家臣として あるまじきことです 72 00:03:58,321 --> 00:03:59,906 急な王位の交代は— 73 00:03:59,989 --> 00:04:04,410 カストールに限らず 多くの民に混乱をもたらしました 74 00:04:04,869 --> 00:04:09,040 その責は 陛下にもあると 存じますが いかがでしょうか? 75 00:04:09,832 --> 00:04:15,338 幸運にも 紅竜(こうりゅう)城での戦闘では 領民に死者は出ておりません 76 00:04:15,838 --> 00:04:20,343 どうか 2人の命だけでも お助けいただけないでしょうか? 77 00:04:23,513 --> 00:04:26,808 (ソーマ)カストール 何か申し開きはあるか? 78 00:04:29,936 --> 00:04:31,396 (カストール)ただひとつだけ! 79 00:04:31,479 --> 00:04:35,441 戦を起こしたのは俺だ カルラは 俺の命に従ったにすぎん 80 00:04:35,525 --> 00:04:36,651 (カルラ)ハッ… 父上!? 81 00:04:38,444 --> 00:04:41,406 その罪も罰も 全て俺が背負う! 82 00:04:41,489 --> 00:04:43,825 だから だから… 83 00:04:43,908 --> 00:04:46,661 カルラの命だけは 助けてもらえないだろうか? 84 00:04:46,744 --> 00:04:48,329 (カルラ)ハッ… 父上! 85 00:04:49,247 --> 00:04:50,290 (ため息) 86 00:04:50,373 --> 00:04:51,624 (2人)ハッ… 87 00:04:51,708 --> 00:04:55,044 (ソーマ)空軍部隊を 率いていたのは カルラだった 88 00:04:56,295 --> 00:05:01,968 まさか 罪に問われる覚悟なしに 反旗を翻したわけではあるまい 89 00:05:02,176 --> 00:05:03,219 (カストール)ンンッ… 90 00:05:03,302 --> 00:05:06,055 (ソーマ)カルラ 申し開きはあるか? 91 00:05:06,889 --> 00:05:07,932 ありません 92 00:05:08,433 --> 00:05:10,059 何も言うことはないのか? 93 00:05:11,102 --> 00:05:13,104 それならば ひとつだけ 94 00:05:13,396 --> 00:05:15,648 我が身の不明をおわびします 95 00:05:18,609 --> 00:05:21,029 (ソーマ)許しを 請うたりはしないのか 96 00:05:21,112 --> 00:05:22,322 しません 97 00:05:23,031 --> 00:05:24,657 存分にお裁きください 98 00:05:25,033 --> 00:05:26,367 そうか 99 00:05:27,452 --> 00:05:32,874 さて 貴公らならば どう裁くのが適切だと判断する? 100 00:05:33,166 --> 00:05:35,585 もちろん 先ほど 両名が言ったことを— 101 00:05:35,668 --> 00:05:37,754 踏まえたうえでの判断を聞こう 102 00:05:38,379 --> 00:05:39,422 (ピルトリー)陛下! 103 00:05:39,505 --> 00:05:43,092 それでは 罪は決まっているような 言い方ではありませんか! 104 00:05:43,468 --> 00:05:46,262 うん? あの者は誰か? 105 00:05:46,763 --> 00:05:50,141 サラセン家当主 ピルトリー・サラセンどのです 106 00:05:50,475 --> 00:05:54,145 ここは 罪の軽重を 問うための場と心得ます 107 00:05:54,228 --> 00:05:55,980 バルガス公とご息女が— 108 00:05:56,064 --> 00:05:58,900 いかなる刑にも服すと 言われたからといって— 109 00:05:58,983 --> 00:06:01,736 それによって 有罪とは ならないはずです! 110 00:06:01,819 --> 00:06:05,531 (オーエン)ダハハハッ! (ソーマ)うん? 111 00:06:05,782 --> 00:06:08,993 (オーエン)よくぞ言った サラセンの若いの! 112 00:06:09,243 --> 00:06:12,705 ジャバナ家当主 オーエン・ジャバナどのです 113 00:06:12,955 --> 00:06:14,374 宰相どのよ 114 00:06:14,457 --> 00:06:18,836 そこにおられるバルガス公は 我らが生まれるよりも前— 115 00:06:18,920 --> 00:06:24,467 実に100年もの間 この国を守り続けてこられたのだ 116 00:06:24,801 --> 00:06:27,428 その功により 刑を減じろと? 117 00:06:27,637 --> 00:06:30,640 いやいや そうではござらん 118 00:06:30,723 --> 00:06:34,852 既にバルガス公は 地位も名誉も失っておる 119 00:06:34,936 --> 00:06:38,689 この上 ご息女もろとも 命まで取ろうというのは— 120 00:06:38,773 --> 00:06:41,943 さすがに重すぎるのでは ないだろうか? 121 00:06:42,360 --> 00:06:45,905 反逆者を許せ… そうおっしゃるので? 122 00:06:45,988 --> 00:06:48,950 (オーエン) 老いた身としては惜しいのだ 123 00:06:49,033 --> 00:06:53,037 バルガス公は あと200~300年は 現役でおられるだろう 124 00:06:53,329 --> 00:06:58,418 今 この国に バルガス公以上に 空軍を指揮できる者はいない 125 00:06:58,501 --> 00:07:00,378 …と言いたいだけだ 126 00:07:00,461 --> 00:07:01,504 陛下! 127 00:07:01,587 --> 00:07:05,508 陛下は“ただ才あらば用いる”と おっしゃられたではないですか! 128 00:07:06,217 --> 00:07:09,220 得難き才を このまま失うのですか!? 129 00:07:09,554 --> 00:07:11,722 私には 友を最後まで… 130 00:07:13,891 --> 00:07:14,934 あっ… 131 00:07:15,726 --> 00:07:17,395 (ソーマ)ほかの者の意見は? 132 00:07:17,812 --> 00:07:19,397 (貴族)法は法です 133 00:07:19,480 --> 00:07:23,109 (貴族)これを許さば 臣下に示しがつきません 134 00:07:23,317 --> 00:07:28,531 (貴族)陛下に逆らう愚者など 今後の役には立ちますまい 135 00:07:28,614 --> 00:07:32,076 反逆行為は 我ら貴族の汚名ですぞ 136 00:07:32,160 --> 00:07:34,871 陛下 どうぞ ご聖断を 137 00:07:34,954 --> 00:07:36,581 (貴族たち)さよう さよう 138 00:07:36,831 --> 00:07:40,459 ンンッ… 陛下 確かに法は法 139 00:07:40,543 --> 00:07:43,838 ですが その運用を 厳格にすればするほど— 140 00:07:43,921 --> 00:07:46,174 民の心は 陛下から離れます! 141 00:07:46,257 --> 00:07:48,050 ンン… それがしは— 142 00:07:48,134 --> 00:07:51,053 法の厳格さなど どうでもいいのです 143 00:07:51,137 --> 00:07:55,099 ただ バルガス公の お人柄を知る者として… 144 00:08:11,991 --> 00:08:12,909 (ソーマ)斬れ 145 00:08:13,326 --> 00:08:14,368 アア… 146 00:08:17,872 --> 00:08:19,874 (斬る音) 147 00:08:28,925 --> 00:08:30,718 (ソーマ) マキャベリの「君主論」は— 148 00:08:30,801 --> 00:08:32,637 “悪魔の書”と呼ばれ— 149 00:08:32,887 --> 00:08:37,767 世に出てから数百年の間 キリスト教会から攻撃されてきた 150 00:08:38,684 --> 00:08:40,895 特に 槍玉(やりだま)に挙げられるのは— 151 00:08:40,978 --> 00:08:46,692 第8章 悪辣(あくらつ)な行為によって 君主の地位に就いた人々… 152 00:08:48,444 --> 00:08:54,450 第17章 恐れられるのと 愛されるのと さて どちらがよいか 153 00:08:54,533 --> 00:08:55,952 …という記述だ 154 00:08:57,995 --> 00:09:02,833 第8章では“悪辣な手段を使って 国を奪っておきながら—” 155 00:09:02,917 --> 00:09:05,461 “その後 反逆にも遭わず—” 156 00:09:05,544 --> 00:09:10,424 “平穏な一生を送れた人物が いるのは なぜなのか”と問いかけ 157 00:09:10,508 --> 00:09:14,887 “それは 残虐の使い方が うまかったからだ”と答えている 158 00:09:15,596 --> 00:09:20,351 また 第17章では “君主は愛されるよりも—” 159 00:09:20,434 --> 00:09:23,396 “恐れられるほうがよい”と 説いている 160 00:09:23,771 --> 00:09:28,526 そして“軍隊を率いるときは 冷酷などという評判は—” 161 00:09:28,609 --> 00:09:31,946 “はなから気にする必要は ない”とも述べている 162 00:09:32,905 --> 00:09:36,158 しかし マキャベリの第8章で— 163 00:09:36,242 --> 00:09:39,370 “うまい残虐の使い方は 一気に使い果たし—” 164 00:09:39,453 --> 00:09:42,957 “その後は繰り返さないことで ある”と言っている 165 00:09:43,749 --> 00:09:45,918 だが その残虐や— 166 00:09:46,002 --> 00:09:48,838 君主が背負うべき冷酷が 何かについては— 167 00:09:48,921 --> 00:09:51,132 実例を挙げるにとどめている 168 00:09:52,300 --> 00:09:56,262 単純に敵を皆殺しにしろ …というのではない 169 00:09:56,679 --> 00:09:59,348 マキャベリが挙げた実例を 読み解けば— 170 00:09:59,432 --> 00:10:02,810 残虐が向けられる対象は 敵ではなく— 171 00:10:02,893 --> 00:10:05,396 むしろ味方であることが 分かるだろう 172 00:10:07,231 --> 00:10:11,902 マキャベリは 味方の中に巣くう 内通者 日和見者— 173 00:10:12,445 --> 00:10:14,864 そういった獅子身中の虫を— 174 00:10:14,947 --> 00:10:19,493 残虐と言われようと 一気に駆除せよと説いているのだ 175 00:10:20,161 --> 00:10:22,455 (アイーシャ・リーシア)アア… 176 00:10:30,671 --> 00:10:32,590 (2人)ンンッ… 177 00:10:36,594 --> 00:10:38,971 (2人)あっ… (ソーマ)大丈夫だ 178 00:10:39,055 --> 00:10:40,765 俺の配下の者だよ 179 00:10:40,848 --> 00:10:43,517 配下って… えっ? 180 00:10:58,908 --> 00:11:00,826 ハッ… カーマイ… 181 00:11:01,577 --> 00:11:03,079 アア… 182 00:11:05,039 --> 00:11:06,374 ンン… 183 00:11:10,086 --> 00:11:11,879 アイーシャも剣を納めろ 184 00:11:11,962 --> 00:11:13,297 (アイーシャ)し… しかし… 185 00:11:14,173 --> 00:11:15,216 カゲトラ… 186 00:11:16,217 --> 00:11:19,929 俺直属の諜報部隊 “黒猫”のリーダーだ 187 00:11:26,477 --> 00:11:30,272 彼らの邸宅付近に待機している 禁軍部隊へ連絡 188 00:11:30,356 --> 00:11:32,942 証拠品を押収するように伝えよ 189 00:11:33,359 --> 00:11:35,903 抵抗するようなら 鎮圧せよ 190 00:11:42,034 --> 00:11:45,454 (立ち去る足音) 191 00:11:45,830 --> 00:11:47,581 アア… 192 00:11:48,290 --> 00:11:53,421 陛下 差し支えなければ この事態 ご説明願えませんでしょうか? 193 00:11:53,879 --> 00:11:56,132 (ソーマ)あの12家の貴族は— 194 00:11:56,215 --> 00:11:59,635 アミドニアとも ほかの国々とも つながっていたんだ 195 00:12:00,136 --> 00:12:06,016 ンン… 確かに 風見鶏のように 強いほうを向く連中でしたなぁ 196 00:12:06,392 --> 00:12:09,937 ああ… たとえ 残虐と言われようと— 197 00:12:10,020 --> 00:12:13,649 その病巣を一度に 根から断ち切らねばならなかった 198 00:12:14,567 --> 00:12:18,487 でも 昔から 王家に仕えていた家々よ 199 00:12:19,155 --> 00:12:22,825 (ハクヤ)確かに 代々 王家に仕えてきた者たちです 200 00:12:23,117 --> 00:12:27,163 なれど 王の目を盗んで 他国と内通し— 201 00:12:27,246 --> 00:12:31,500 疑われれば ほかの者をあおって 追及の目が及ばないようにする 202 00:12:32,042 --> 00:12:34,044 そのような者たちでした 203 00:12:34,587 --> 00:12:37,882 {\an8}俺は 何かが起きたとき— 204 00:12:37,965 --> 00:12:41,635 {\an8}リーシアやアイーシャや ジュナさんのような— 205 00:12:41,719 --> 00:12:44,346 {\an8}俺の大事な人が 傷ついてから— 206 00:12:44,430 --> 00:12:46,807 {\an8}“あのとき 殺しておけば”なんて 207 00:12:46,932 --> 00:12:48,142 {\an8}後悔したくない 208 00:12:48,476 --> 00:12:49,852 アア… 209 00:12:50,186 --> 00:12:51,562 アア… 210 00:12:52,271 --> 00:12:53,689 (ソーマ)更にマキャベリは— 211 00:12:53,773 --> 00:12:56,108 「君主論」の中で こうも言っている 212 00:12:56,734 --> 00:13:00,279 “運命は 人間が どんなに 思慮深く行動しようと—” 213 00:13:00,362 --> 00:13:03,365 “その流れを変えることなど できないものだが—” 214 00:13:03,699 --> 00:13:06,535 “少なくとも そのうちの半分は—” 215 00:13:06,619 --> 00:13:09,872 “その人の手に委ねられていると 考えるべきだ” 216 00:13:10,873 --> 00:13:13,751 運命の急変を 止めることはできないが— 217 00:13:13,834 --> 00:13:17,671 運命の急変に備えて 事前に準備しておけば— 218 00:13:17,922 --> 00:13:21,509 その流れを穏やかなものに できるだろうってわけだ 219 00:13:21,967 --> 00:13:24,595 ソーマの考えは理解したわ 220 00:13:24,678 --> 00:13:28,098 でも サラセン家とジャバナ家は どうするの? 221 00:13:28,807 --> 00:13:31,894 それは 私から 説明させていただきます 222 00:13:32,186 --> 00:13:36,524 お2人の先代に当たる当主は あの12家と仲間でした 223 00:13:37,566 --> 00:13:40,110 確かに そうでしたが… 224 00:13:40,402 --> 00:13:43,239 (ハクヤ)しかし それも先代までのこと 225 00:13:43,656 --> 00:13:48,077 ピルトリーどのもオーエンどのも 彼らとの関係は断っています 226 00:13:48,911 --> 00:13:52,122 ピルトリーどのは 若いとはいえ 文武に優れ— 227 00:13:52,206 --> 00:13:55,543 オーエンどのは 実直な熱血漢です 228 00:13:55,793 --> 00:14:00,005 お2人ならば 裏表なく 陛下に尽くしましょう 229 00:14:00,965 --> 00:14:03,467 (オーエン・ピルトリー) 陛下に忠誠を誓います 230 00:14:04,134 --> 00:14:07,179 立て 堅苦しいのは気に入らない 231 00:14:07,388 --> 00:14:09,515 アハハハッ! 232 00:14:09,598 --> 00:14:11,016 しかし あれですな 233 00:14:11,100 --> 00:14:14,937 もし私どもが ほかの12家と 同調していたら— 234 00:14:15,020 --> 00:14:17,606 この首は なかったことになりますなぁ 235 00:14:17,690 --> 00:14:18,524 (ピルトリー)ウウ… 236 00:14:18,941 --> 00:14:24,780 その場合は 私が お2人を挑発し 怒らせる手はずとなっておりました 237 00:14:24,864 --> 00:14:29,368 まあ ほかの12家のように 陛下に おもねるようなら— 238 00:14:29,451 --> 00:14:31,370 今後 重用はできませんが 239 00:14:31,620 --> 00:14:34,498 ハハハハッ… いかにも! 240 00:14:34,582 --> 00:14:36,875 重用なさらぬが吉です 241 00:14:37,126 --> 00:14:39,044 そこまで考えていたのね? 242 00:14:39,128 --> 00:14:41,463 えっ? ンン… 243 00:14:43,757 --> 00:14:45,301 陛下 そろそろ… 244 00:14:49,388 --> 00:14:50,639 (ソーマ)分かっている 245 00:14:59,690 --> 00:15:01,400 カストール・バルガス 246 00:15:01,942 --> 00:15:06,405 最終勧告を拒否した以上 反逆罪が適用される 247 00:15:06,822 --> 00:15:08,407 承知している 248 00:15:08,824 --> 00:15:10,659 全ての罪は 俺にある 249 00:15:11,243 --> 00:15:13,787 だから カルラだけは助けてくれ! 250 00:15:14,997 --> 00:15:17,416 それを決めるのは お前じゃない 251 00:15:18,334 --> 00:15:20,002 裁きを伝える! 252 00:15:20,419 --> 00:15:23,464 貴公の反逆罪適用は明白! 253 00:15:24,173 --> 00:15:29,136 しかし 100年もの間 この国の防衛に携わってきた— 254 00:15:29,219 --> 00:15:30,929 その功は認める 255 00:15:31,430 --> 00:15:33,891 よって 命だけは助けよう 256 00:15:34,808 --> 00:15:37,144 その身柄は エクセルに預ける 257 00:15:37,227 --> 00:15:41,231 ただし 旧バルガス公領への 立ち入りは禁じる 258 00:15:41,649 --> 00:15:45,361 子息 カルルと その母 アクセラとの接触もだ 259 00:15:46,070 --> 00:15:49,907 エクセル 貴殿の娘婿の しでかしたことだ 260 00:15:49,990 --> 00:15:51,325 しっかりと監督しろ 261 00:15:51,784 --> 00:15:55,537 はい しかと承りましてございます 262 00:15:58,999 --> 00:16:01,710 (ソーマ)カルラ お前も同罪だ 263 00:16:02,252 --> 00:16:05,172 しかも お前には 父のような功もない 264 00:16:05,506 --> 00:16:07,716 残念だが 減刑はムリだ 265 00:16:08,258 --> 00:16:09,551 承知しています 266 00:16:09,969 --> 00:16:12,346 それなら 俺を殺してくれ! 267 00:16:12,429 --> 00:16:15,391 カルラが あんたに刃向かったのは 俺の指示なんだ! 268 00:16:16,225 --> 00:16:19,353 頼む! 俺の功は 全てカルラに! 269 00:16:20,604 --> 00:16:21,647 連れていけ 270 00:16:25,734 --> 00:16:28,696 離せ! 頼む! お願いだ! 271 00:16:28,779 --> 00:16:31,031 娘の命だけは助けてくれ! 272 00:16:31,115 --> 00:16:34,118 俺が身代わりになる! 頼む! 273 00:16:36,370 --> 00:16:37,788 (カルラ)クッ… 274 00:16:42,084 --> 00:16:44,169 お前の罪は明白 275 00:16:44,253 --> 00:16:47,506 …が 従犯ゆえ 死罪は不当とする 276 00:16:47,965 --> 00:16:50,175 (カルラ)ハッ… (ソーマ)命だけは助けるが— 277 00:16:50,259 --> 00:16:52,469 お前の身分は 奴隷へと落とす 278 00:16:52,970 --> 00:16:57,516 その所有者は王家 つまり 俺とリーシアとする 279 00:16:58,559 --> 00:16:59,601 はい 280 00:17:01,061 --> 00:17:02,813 (ソーマ)追って指示は出すが 281 00:17:02,896 --> 00:17:06,066 まず初めに お前に 命じておきたいことがある 282 00:17:06,775 --> 00:17:08,110 (カルラ)ご随意に 283 00:17:09,445 --> 00:17:10,529 うん? 284 00:17:11,405 --> 00:17:15,325 もし俺が道を踏み外したら そのときは 俺を殺せ 285 00:17:15,409 --> 00:17:16,243 ハッ… 286 00:17:16,910 --> 00:17:18,829 暴君に成り果てたとき— 287 00:17:18,912 --> 00:17:22,458 それを止める役を お前に担ってもらいたい 288 00:17:23,375 --> 00:17:25,502 {\an8}いきなり そんなことを… 289 00:17:25,586 --> 00:17:27,046 {\an8}なぜ私に? 290 00:17:27,796 --> 00:17:28,672 {\an8}リーシアたちには— 291 00:17:28,756 --> 00:17:30,632 {\an8}できないかも しれないからだよ 292 00:17:31,383 --> 00:17:36,722 もし いつか 俺が権力に酔って 暴君になったらと考えると… 293 00:17:37,514 --> 00:17:38,599 怖くなったんだ 294 00:17:39,725 --> 00:17:43,562 リーシアたちは ちゃんと 止めてくれるだろうかってな 295 00:17:45,856 --> 00:17:51,403 カルラには 俺の大事な人たちが 俺と一緒に 不幸になる前に— 296 00:17:51,820 --> 00:17:54,573 俺の息の根を止める役に なってほしいんだ 297 00:17:57,076 --> 00:18:00,078 (カルラ) その命 しかと承りました 298 00:18:03,248 --> 00:18:05,918 (ソーマ)以上をもって 裁きとする! 299 00:18:13,717 --> 00:18:16,178 アア… ウッ… 300 00:18:16,261 --> 00:18:17,387 (リーシア)ソーマ? (アイーシャ)陛下! 301 00:18:18,430 --> 00:18:21,683 (ソーマ)いい… ちょっと疲れただけだ 302 00:18:21,767 --> 00:18:23,102 (リーシア)でも… 303 00:18:23,352 --> 00:18:27,105 (ソーマ)大丈夫だから 少しだけ ひとりにしてほしい 304 00:18:32,319 --> 00:18:34,154 (2人)アア… (ドアの閉まる音) 305 00:18:35,239 --> 00:18:41,036 姫さま 私には 陛下が 初陣帰りの兵士のように見えました 306 00:18:41,119 --> 00:18:43,455 初めて人を殺した… 307 00:18:43,872 --> 00:18:49,419 12貴族を処刑したときのソーマは いつものソーマじゃなかった 308 00:18:50,504 --> 00:18:51,797 ねえ アイーシャ 309 00:18:51,880 --> 00:18:55,384 初めて人を殺した兵士たちの フォローって どうするの? 310 00:18:55,467 --> 00:18:57,511 そうですね… 311 00:18:57,594 --> 00:19:01,723 私も経験はないので 詳しくは分かりませんが… 312 00:19:02,057 --> 00:19:05,978 よく聞くのは 忘れさせるってことでしょうか? 313 00:19:06,061 --> 00:19:08,021 忘れさせるか… 314 00:19:10,649 --> 00:19:11,483 ハッ… 315 00:19:12,109 --> 00:19:15,279 ねえ アイーシャ 忘れさせるの 手伝ってくれない? 316 00:19:15,362 --> 00:19:16,405 (アイーシャ)うん? 317 00:19:19,199 --> 00:19:20,617 なっ!? 318 00:19:25,080 --> 00:19:28,375 (ソーマ)残虐な行為は 一気に やってしまう… 319 00:19:30,085 --> 00:19:34,214 君主は 冷酷であるとの評を 気にする必要はない… 320 00:19:35,507 --> 00:19:39,803 滅びないために あえて戦う道を選ぶ… 321 00:19:40,971 --> 00:19:42,848 滅びるときになって— 322 00:19:42,931 --> 00:19:46,268 “あのとき やっておけば”と 後悔しても 遅い… 323 00:19:47,603 --> 00:19:50,314 マキャベリの言うことは 分かるけどさ 324 00:19:50,689 --> 00:19:55,277 それでも 判断が正しかったのか 迷ってしまうんだよ… 325 00:19:55,777 --> 00:19:56,820 (ため息) 326 00:19:56,904 --> 00:19:59,406 (ノック) うん? 327 00:20:04,161 --> 00:20:06,830 (2人)ウウ… 328 00:20:07,205 --> 00:20:09,708 えっ!? ど… どういうつもりだよ! 329 00:20:10,042 --> 00:20:11,210 (2人)アアッ… 330 00:20:11,293 --> 00:20:12,336 えっ? 331 00:20:12,669 --> 00:20:17,215 あっ いや すまない… ひとりにしてくれって言ったはずだ 332 00:20:19,551 --> 00:20:21,720 (リーシア) そんなふうになってるソーマを— 333 00:20:21,803 --> 00:20:24,056 放っておけるわけないでしょう? 334 00:20:24,514 --> 00:20:26,767 (ソーマ)えっ… (アイーシャ)し… 失礼します 335 00:20:27,976 --> 00:20:30,395 何なんだよ? 何がしたいんだよ? 336 00:20:30,896 --> 00:20:35,734 それは その… 忘れさせてあげたいというか… 337 00:20:36,276 --> 00:20:37,361 はい? 338 00:20:38,445 --> 00:20:42,574 ともかく 私たちのことを 好きにしてくれていいから! 339 00:20:42,658 --> 00:20:46,662 な… 何ぶん こういったことは 初めてですので… 340 00:20:46,745 --> 00:20:48,956 よろしくお願いします 陛下! 341 00:20:49,539 --> 00:20:52,668 “好きにして”とか “よろしくお願いします”とか— 342 00:20:52,751 --> 00:20:54,419 2人して 何言ってんだ? 343 00:20:56,588 --> 00:20:58,548 (リーシア)あの… ソーマ 344 00:20:58,799 --> 00:21:02,094 寒いから 布団の中に入っていい? 345 00:21:09,142 --> 00:21:11,228 こんなに冷たい… 346 00:21:11,311 --> 00:21:12,562 (息を吐く音) 347 00:21:14,523 --> 00:21:16,024 (息を吐く音) 348 00:21:16,942 --> 00:21:19,778 (リーシア)あのね ソーマ (ソーマ)ンン… 349 00:21:20,195 --> 00:21:24,366 あなたの肩に どれほどの重責が のしかかってるのか— 350 00:21:24,449 --> 00:21:26,618 分かっているつもりだったけど… 351 00:21:26,910 --> 00:21:31,707 陛下は ご決断の度に 苦しい思いを してらっしゃったのですね 352 00:21:32,499 --> 00:21:35,419 でもね 私たち 家族でしょう? 353 00:21:35,711 --> 00:21:38,922 あなたひとりに 重責を 担わせるわけにはいかないわ 354 00:21:39,589 --> 00:21:41,550 水くさいですよ 陛下 355 00:21:41,633 --> 00:21:45,053 何のための 第1正妃と第2正妃ですか? 356 00:21:45,554 --> 00:21:47,889 まだ候補ですけど… 357 00:21:48,390 --> 00:21:52,894 私たちが苦しいとき あなたに支えてもらったように— 358 00:21:52,978 --> 00:21:56,356 あなたが苦しいときは 私たちが支えるわ 359 00:21:57,774 --> 00:21:59,067 {\an8}2人とも… 360 00:21:59,484 --> 00:22:02,154 (リーシア)うん? (アイーシャ)何ですか? 361 00:22:02,988 --> 00:22:05,532 (ソーマ)温(あった)かいな (2人)フフフッ… 362 00:22:12,122 --> 00:22:15,000 {\an8}(ロロア)ヴァンを 取り返すのに賠償金て! 363 00:22:15,083 --> 00:22:16,877 {\an8}兄さん アホちゃうか? 364 00:22:17,544 --> 00:22:19,963 {\an8}(ロロア)賠償金 取られたら 苦しむんは 365 00:22:20,047 --> 00:22:22,632 {\an8}街のおっちゃんや おばちゃんたちやで 366 00:22:22,716 --> 00:22:24,718 いったん王国に渡して— 367 00:22:24,801 --> 00:22:28,263 戦後の責任追及を 回避すればよかったんちゃう? 368 00:22:28,764 --> 00:22:29,806 (コルベール)確かに— 369 00:22:29,890 --> 00:22:32,768 公国は 完全に 負けたわけではありませんから— 370 00:22:32,851 --> 00:22:36,521 領土さえ そのままにしておけば 王国も帝国も— 371 00:22:36,605 --> 00:22:39,232 それ以上 強く言っては こないでしょう 372 00:22:39,483 --> 00:22:40,901 次の手だって— 373 00:22:40,984 --> 00:22:43,236 打ちようもあったかも しれません 374 00:22:43,528 --> 00:22:45,364 (セバスチャン) しかし そう簡単に— 375 00:22:45,447 --> 00:22:47,616 割り切れるわけでは ありません 376 00:22:48,075 --> 00:22:49,701 (ロロア)せやな… 377 00:22:51,328 --> 00:22:53,955 セバスチャンは ソーマに会(お)うたんやろ? 378 00:22:54,039 --> 00:22:56,416 直接 会うてみて どないやった? 379 00:22:56,792 --> 00:22:58,835 そうですね… 380 00:22:58,919 --> 00:23:03,215 見た目は 平凡な青年ですが 人の意見に 素直に— 381 00:23:03,298 --> 00:23:06,176 {\an8}耳を傾けることが できます 382 00:23:06,259 --> 00:23:07,928 {\an8}何より 身内を— 383 00:23:08,011 --> 00:23:11,264 {\an8}とても大切にしている お方だと感じました 384 00:23:12,015 --> 00:23:15,644 {\an8}うちの親父(おやじ)どのとは 真逆の王様やね 385 00:23:16,019 --> 00:23:18,647 {\an8}それなら まだ目があるわ 386 00:23:19,231 --> 00:23:20,816 {\an8}うちの一世一代の— 387 00:23:20,899 --> 00:23:23,360 {\an8}大バクチの相手に ふさわしいわ! 388 00:23:24,069 --> 00:23:26,947 {\an8}姫さま 本当に よろしいのですか? 389 00:23:27,239 --> 00:23:28,156 {\an8}(ロロア)ああ 390 00:23:28,240 --> 00:23:30,117 {\an8}こっから 巻き返すで! 391 00:23:30,200 --> 00:23:31,701 {\an8}これ以上は 兄さんにも— 392 00:23:31,785 --> 00:23:34,121 ソーマにも ええようにはさせへん 393 00:23:34,204 --> 00:23:36,706 最後に笑うんは うちらや! 394 00:23:38,500 --> 00:23:40,335 やらなあかんねん