1 00:00:00,780 --> 00:00:04,100 《ソーマ:この世界には ゼルリンと呼ばれる生物がいる 2 00:00:04,640 --> 00:00:09,220 特徴としては とにかく弱い 切っても死ぬし潰しても死ぬ 3 00:00:09,500 --> 00:00:13,000 オス メスの区別なく 分裂して増えていく 4 00:00:13,260 --> 00:00:17,000 俺は今 そうした 自分にとって未知の生物を— 5 00:00:17,020 --> 00:00:18,840 食わされようとしていた》 6 00:01:49,540 --> 00:01:51,900 (ジュナ)ではポンチョさん 次の食材は? 7 00:01:52,220 --> 00:01:54,640 (ポンチョ)はい こちらでございます 8 00:02:01,400 --> 00:02:02,990 (3人)ううっ… 9 00:02:06,860 --> 00:02:09,830 (リーシア)それってゼルリンよね? はい 10 00:02:09,830 --> 00:02:12,160 見てのとおりのゼルリンでございます 11 00:02:12,160 --> 00:02:15,000 (トモエ)そ それも 食べられるんですか? 12 00:02:15,000 --> 00:02:17,840 (アイーシャ)ちょっと待ってください はい 13 00:02:17,840 --> 00:02:21,170 そのゼルリンは死んでいるのですか? はい 14 00:02:21,170 --> 00:02:23,680 このゼルリンは すでにシメてあります 15 00:02:23,680 --> 00:02:27,850 まさか… ゼルリンの死体なんて 聞いたことがありません 16 00:02:27,850 --> 00:02:31,020 あっ そうか 言われてみれば変ね 17 00:02:31,020 --> 00:02:33,350 リーシア どういうことだ? 18 00:02:33,350 --> 00:02:36,860 ゼルリンは表面の薄い膜を 切り裂かれただけで— 19 00:02:36,860 --> 00:02:39,190 デロ~ンと体液が流れ出ちゃうの 20 00:02:39,190 --> 00:02:42,690 だから こんなきれいな形で 死体として残るなんて— 21 00:02:42,690 --> 00:02:45,030 ありえないのです なるほど… 22 00:02:45,030 --> 00:02:48,370 で そんなゼルリンが どうなればこうなるんだ? 23 00:02:48,370 --> 00:02:52,300 それは ちょっとしたコツが あるのでございます ハイ 24 00:02:52,300 --> 00:02:54,640 これは はるか西— 25 00:02:54,640 --> 00:02:58,480 帝国内に住まう小さな部族に 教わった方法なのですが 26 00:02:58,480 --> 00:03:03,150 棒などで表面の膜が 破れない程度の打撃を与え— 27 00:03:03,150 --> 00:03:05,980 中にある核を破壊するんです 28 00:03:05,980 --> 00:03:09,820 これを現地では 「ゼルリンの活きジメ」と言います 29 00:03:09,820 --> 00:03:13,160 《って… 魚じゃないんだから》 30 00:03:13,160 --> 00:03:18,660 核を破壊されたゼルリンの体液は 時間がたつことで流動性を失い— 31 00:03:18,660 --> 00:03:20,670 徐々に固まってきます 32 00:03:20,670 --> 00:03:24,340 そのまま更に放置すると体液は 気化していき— 33 00:03:24,340 --> 00:03:26,670 干物のように なってしまうのですが— 34 00:03:26,670 --> 00:03:29,670 このように 死後2時間程度 経過すると— 35 00:03:29,670 --> 00:03:31,840 ある程度 固形化しながらも— 36 00:03:31,840 --> 00:03:36,510 まだ身に張りがあるときならば 調理が可能となるのです ハイ 37 00:03:36,510 --> 00:03:41,520 ♩~ 38 00:03:41,520 --> 00:03:43,860 (3人)ほぅ… 39 00:03:43,860 --> 00:03:47,360 あとは塩を加えた お湯の中で茹でれば— 40 00:03:47,360 --> 00:03:49,360 身は更に固まります 41 00:03:52,300 --> 00:03:55,600 《あれって だしを取りながら煮てるのか》 42 00:03:59,140 --> 00:04:01,310 さぁ おあがりください 43 00:04:01,310 --> 00:04:04,310 (3人)んっ… 44 00:04:04,310 --> 00:04:08,150 うどんみたいだな うどん? 何それ 45 00:04:08,150 --> 00:04:10,980 あぁ 俺の元いた世界では— 46 00:04:10,980 --> 00:04:13,990 「うどん」っていう これに よく似た食べ物があったんだ 47 00:04:13,990 --> 00:04:19,660 まぁ材料も作り方も全然違うけど そうなんだ 48 00:04:19,660 --> 00:04:23,330 じゃあ ソーマからどうぞ えっ? 49 00:04:23,330 --> 00:04:26,500 よく似たものを 食べてたんでしょう? だったら 50 00:04:26,500 --> 00:04:31,170 そっ そうです まずは陛下から うんうん 51 00:04:31,170 --> 00:04:36,870 では陛下 これを えっ いや でも… 52 00:04:38,840 --> 00:04:42,680 《まぁ リーシアたちにも 慣れない物を食べさせたんだ 53 00:04:42,680 --> 00:04:46,350 俺だけ 逃げるわけにもいかないか》 54 00:04:46,350 --> 00:04:48,350 んっ… 55 00:04:50,290 --> 00:04:52,290 んっ! 56 00:04:52,290 --> 00:04:54,790 ど… どうなの? ソーマ 57 00:04:54,790 --> 00:04:58,290 案外イケるぞ これ! (3人)あっ… 58 00:05:01,800 --> 00:05:04,970 《もっと生臭くて ヌルヌルしてるかと思ったんだが— 59 00:05:04,970 --> 00:05:06,970 ツルツル シコシコしてて— 60 00:05:06,970 --> 00:05:09,640 うどんというよりは くず切りが近いかな 61 00:05:09,640 --> 00:05:14,150 ただ 噛んだときに キュッキュッという独特の食感が》 62 00:05:14,150 --> 00:05:16,150 んっ… (すする音) 63 00:05:18,150 --> 00:05:20,150 で では私も 64 00:05:22,150 --> 00:05:26,990 んっ! これはなかなか 65 00:05:26,990 --> 00:05:28,990 あ… 66 00:05:32,500 --> 00:05:36,100 今まで食べたことない食感だけど 悪くないわ 67 00:05:40,670 --> 00:05:43,670 おだしが効いていておいしいです 68 00:05:45,680 --> 00:05:47,680 んっ… 69 00:05:50,780 --> 00:05:54,580 これが本当に あのゼルリンなのですか? ビックリです 70 00:05:56,960 --> 00:05:59,120 プハーッ 71 00:05:59,120 --> 00:06:03,130 (歓声) 72 00:06:03,130 --> 00:06:07,630 さて お送りしてきました この番組『王様のブリンチ』も— 73 00:06:07,630 --> 00:06:09,970 そろそろお別れのお時間です 74 00:06:09,970 --> 00:06:13,140 司会をやってみて どうでしたか? ポンチョさん 75 00:06:13,140 --> 00:06:15,140 は はい… 76 00:06:15,140 --> 00:06:19,640 ですが司会は自分には 荷が重すぎだと思いますです ハイ 77 00:06:19,640 --> 00:06:22,480 次は誰か代わってください 78 00:06:22,480 --> 00:06:25,320 はてさて 次回はあるのでしょうか? 79 00:06:25,320 --> 00:06:27,320 どうですか? 陛下 えっ? 80 00:06:27,320 --> 00:06:30,320 国民の要望しだい! 81 00:06:30,320 --> 00:06:32,320 だそうです 82 00:06:32,320 --> 00:06:34,990 要望があるといいですね ポンチョさん 83 00:06:34,990 --> 00:06:38,830 わ 私めの需要は いらないのです ハイ 84 00:06:38,830 --> 00:06:42,000 そんなこと言わず また一緒にやりましょうよ 85 00:06:42,000 --> 00:06:44,840 か 勘弁してほしいのであります 86 00:06:44,840 --> 00:06:47,340 それでは皆様 ご機嫌よう! 87 00:06:54,110 --> 00:06:59,620 まさか『王様のブリンチ』継続の 要望がこんなにくるとはな… 88 00:06:59,620 --> 00:07:02,790 これは次をやらないわけには… 89 00:07:02,790 --> 00:07:04,960 あっ (ノック) 90 00:07:04,960 --> 00:07:06,960 入れ 91 00:07:10,460 --> 00:07:13,130 マルクスが? (セリィナ)はい 92 00:07:13,130 --> 00:07:15,530 何か大事な話があるとか 93 00:07:19,470 --> 00:07:22,970 どうした? マルクス わざわざこんな所で 94 00:07:22,970 --> 00:07:25,810 話なら政務室でもできるだろう 95 00:07:25,810 --> 00:07:28,810 (マルクス)ご多忙のところ 申し訳ありません 96 00:07:28,810 --> 00:07:32,980 ですが 私めの進退に 関わりますこととなれば 97 00:07:32,980 --> 00:07:36,650 あ… あっ マルクス まさか… 98 00:07:36,650 --> 00:07:38,660 前王のアルベルト様は— 99 00:07:38,660 --> 00:07:42,490 陛下の才を見込んで その地位をお譲りなされました 100 00:07:42,490 --> 00:07:46,660 私も前王に ならおうかと思いまして 101 00:07:46,660 --> 00:07:50,940 長きにわたって宰相として 微力を尽くしてまいりましたが— 102 00:07:50,940 --> 00:07:53,100 ここらが引きどきかと 103 00:07:53,100 --> 00:07:57,110 マルクス… 104 00:07:57,110 --> 00:07:59,110 だが 後任はどうする? 105 00:07:59,110 --> 00:08:04,120 ハクヤ殿は才高く また陛下の信も厚い様子 106 00:08:04,120 --> 00:08:07,290 私に代わって 陛下の右腕となって— 107 00:08:07,290 --> 00:08:10,990 この国を支えていくには うってつけかと 108 00:08:17,130 --> 00:08:20,970 わかった 正式な任命は 日を改めてになるが— 109 00:08:20,970 --> 00:08:23,300 その件 了承した 110 00:08:23,300 --> 00:08:27,810 やれやれ これで 肩の荷が下りました 111 00:08:27,810 --> 00:08:31,810 あとは長年の務めに報いる 退職金をいただいて— 112 00:08:31,810 --> 00:08:36,810 それで田舎に屋敷でも買って 豊かな余生をのんびりと 113 00:08:38,820 --> 00:08:41,820 と… 思っておりましたが— 114 00:08:41,820 --> 00:08:45,320 国庫が苦しいのは よ~く承知しております 115 00:08:45,320 --> 00:08:48,490 その職に見合った給金で かまいませんので— 116 00:08:48,490 --> 00:08:52,760 引き続き 陛下のそばで お仕えさせていただければと 117 00:08:52,760 --> 00:08:56,770 マルクス… そなたは賢臣だな 118 00:08:56,770 --> 00:08:59,600 思っていたよりも… ですか? 119 00:08:59,600 --> 00:09:01,610 えっ 120 00:09:01,610 --> 00:09:04,110 フフッ 121 00:09:06,110 --> 00:09:08,110 先ほどの陛下のお言葉— 122 00:09:08,110 --> 00:09:12,120 いかなる褒美よりも ありがたく頂戴いたします 123 00:09:12,120 --> 00:09:16,450 マルクス 俺はこの世界に来て まだ日が浅い 124 00:09:16,450 --> 00:09:18,960 わからないことが たくさんあるし— 125 00:09:18,960 --> 00:09:21,790 宮中のしきたりとかについては なおさらだ 126 00:09:21,790 --> 00:09:23,800 侍中として— 127 00:09:23,800 --> 00:09:26,630 そうしたところを 補ってくれ 頼む 128 00:09:26,630 --> 00:09:28,630 仰せのままに 129 00:09:28,630 --> 00:09:31,640 (ハクヤ)陛下 んっ? 130 00:09:31,640 --> 00:09:34,310 正式な就任前ですが— 131 00:09:34,310 --> 00:09:38,140 宰相として ひとつ 進言したいことがあります 132 00:09:38,140 --> 00:09:40,140 なんだ? 133 00:09:40,140 --> 00:09:43,840 陛下 休暇を取ってください はっ? 134 00:09:53,830 --> 00:09:58,160 ったく… ハクヤのヤツ 何を言い出すかと思えば 135 00:09:58,160 --> 00:10:02,830 《「上の者が休まないと下の者は 休暇を取りづらい」か 136 00:10:02,830 --> 00:10:06,130 まぁ それはわかるんだけど…》 137 00:10:09,510 --> 00:10:13,180 ((本来なら まとまった休みを 取っていただき— 138 00:10:13,180 --> 00:10:16,350 閑静な地で 静養していただきたいのですが 139 00:10:16,350 --> 00:10:18,350 そんな暇あるのか? 140 00:10:18,350 --> 00:10:22,020 ありません だよなぁ 141 00:10:22,020 --> 00:10:24,520 じゃあ どうしろっていうのさ 142 00:10:24,520 --> 00:10:26,690 もろもろ調整して— 143 00:10:26,690 --> 00:10:29,360 今日一日 休めるようにいたしましたので— 144 00:10:29,360 --> 00:10:32,030 速やかに お出かけください 145 00:10:32,030 --> 00:10:36,530 って… 休みなら 部屋でゴロゴロしてたいんだけど 146 00:10:36,530 --> 00:10:38,540 却下にございます 147 00:10:38,540 --> 00:10:41,370 これは陛下が 休暇を取られていることを— 148 00:10:41,370 --> 00:10:43,370 アピールするのが目的 149 00:10:43,370 --> 00:10:48,210 配下の者たちに よくわかる形で 休暇を満喫していただきたい 150 00:10:48,210 --> 00:10:50,650 《それって 休暇って言えるのか?》 151 00:10:50,650 --> 00:10:55,820 いかがです? これを機に リーシア姫と城下でデートされてきては 152 00:10:55,820 --> 00:10:58,160 はぁ? デート!? 153 00:10:58,160 --> 00:11:00,160 あっ いいですな! 154 00:11:00,160 --> 00:11:02,160 それで親密さを 増していただければ— 155 00:11:02,160 --> 00:11:04,160 そう遠くないうちにお世継ぎも 156 00:11:04,160 --> 00:11:06,160 気が早いって! 157 00:11:06,160 --> 00:11:09,170 まっ リーシアと 出かけるのはいいとして 158 00:11:09,170 --> 00:11:11,340 護衛とか どうするのさ 159 00:11:11,340 --> 00:11:15,170 アイーシャ殿がいるではないですか なるほど 160 00:11:15,170 --> 00:11:18,680 一騎当千の彼女が お側にいれば 安心ですな 161 00:11:18,680 --> 00:11:23,010 いや… デートに別の女の子を 連れてけって どういう… 162 00:11:23,010 --> 00:11:25,020 両手に花ですな 163 00:11:25,020 --> 00:11:28,020 羨ましいかぎりです ですなぁ!)) 164 00:11:28,020 --> 00:11:31,020 ハクヤめ 心にもないことを 165 00:11:31,020 --> 00:11:34,860 フゥーッ! おっ いたいた 166 00:11:34,860 --> 00:11:38,200 フゥ… ハーッ! 167 00:11:38,200 --> 00:11:40,870 んっ… 168 00:11:40,870 --> 00:11:42,870 フッ! 169 00:11:47,370 --> 00:11:49,370 えぇ… 170 00:11:52,980 --> 00:11:54,980 ソニックウインド! 171 00:11:58,980 --> 00:12:00,980 氷剣山! 172 00:12:05,990 --> 00:12:07,990 なんのっ! 173 00:12:13,000 --> 00:12:16,670 やるわね 姫様こそ 174 00:12:16,670 --> 00:12:18,840 訓練とはいえ隙がない 175 00:12:18,840 --> 00:12:23,510 《これが この世界の武人の戦い 176 00:12:23,510 --> 00:12:27,180 じゃなくて これ以上やられたら城が壊れる》 177 00:12:27,180 --> 00:12:29,350 お前ら! いいかげんにしろ! 178 00:12:29,350 --> 00:12:31,350 えっ! 陛下! 179 00:12:34,850 --> 00:12:37,520 デ デート!? あぁ 180 00:12:37,520 --> 00:12:39,520 だめかな? 181 00:12:39,520 --> 00:12:41,860 だ… だめじゃないけど 182 00:12:41,860 --> 00:12:45,530 ハクヤに言われてってのが ちょっと引っ掛かるんだけど 183 00:12:45,530 --> 00:12:48,530 あぁ… それは そうかもしれないが 184 00:12:48,530 --> 00:12:51,140 せっかくの休みが取れたんだ 185 00:12:51,140 --> 00:12:53,640 どっかに出かけるのは アリなんじゃないか? 186 00:12:53,640 --> 00:12:55,640 それもそうね 187 00:12:55,640 --> 00:12:59,480 はい! はい! でしたら森へいらしてください 188 00:12:59,480 --> 00:13:02,980 悪いけど 休暇は今日1日だけだから— 189 00:13:02,980 --> 00:13:05,820 日帰りで行ける所までだな うぅ… 190 00:13:05,820 --> 00:13:11,160 確かに神護の森までは 馬でも片道3日はかかりますが 191 00:13:11,160 --> 00:13:13,160 今回は諦めてくれ 192 00:13:13,160 --> 00:13:15,990 一応 間伐の仕方は教えただろう? 193 00:13:15,990 --> 00:13:18,000 はい 194 00:13:18,000 --> 00:13:23,500 しかしながら ダークエルフの中には 頑迷な者どももおりまして 195 00:13:23,500 --> 00:13:26,000 「森の守護者であるダークエルフが— 196 00:13:26,000 --> 00:13:29,170 神護の森の木を切るとは何事か」と 197 00:13:29,170 --> 00:13:33,340 あぁ… どの世界にも そういうのはいるんだな 198 00:13:33,340 --> 00:13:36,010 ですから陛下には ぜひ— 199 00:13:36,010 --> 00:13:38,520 現地にて彼らを 一喝していただきたく… 200 00:13:38,520 --> 00:13:41,850 わかった。 手が空きしだい 行くことにしよう 201 00:13:41,850 --> 00:13:43,860 お願いします! 202 00:13:43,860 --> 00:13:47,360 そのためなら この身 この命 いかようにもお使いください! 203 00:13:47,360 --> 00:13:51,130 じゃあ早速 頼みがあるんだけど はっ! 204 00:13:51,130 --> 00:13:53,800 伽でございますか! なんでそうなる!? 205 00:13:53,800 --> 00:13:57,130 今 この身を捧げると 誓ったばかりなので 206 00:13:57,130 --> 00:13:59,140 ソーマ… 207 00:13:59,140 --> 00:14:01,810 ちょっ… そんなこと頼むわけないだろう 208 00:14:01,810 --> 00:14:03,810 俺はただ— 209 00:14:03,810 --> 00:14:06,480 城下での護衛役を頼みたいって 言いたかっただけだ 210 00:14:06,480 --> 00:14:10,310 わ… 私がお二人のデートに ついていくのですか? 211 00:14:10,310 --> 00:14:15,150 さすがに俺とリーシアだけだと 何かあったときに大変だからな 212 00:14:15,150 --> 00:14:17,150 デートっていっても— 213 00:14:17,150 --> 00:14:19,660 城下を見て回るだけだから 気にしなくていい 214 00:14:19,660 --> 00:14:23,490 私が気になるんだけど えっ? 215 00:14:23,490 --> 00:14:26,290 あっ… なんでもない! 216 00:14:30,500 --> 00:14:34,010 《これが士官学校の制服か》 217 00:14:34,010 --> 00:14:36,310 お待たせ あっ (ドアの開く音) 218 00:14:42,350 --> 00:14:44,850 リーシアってメガネ似合うんだな 219 00:14:44,850 --> 00:14:47,850 そ… そう? ありがとう 220 00:14:47,850 --> 00:14:49,850 陛下! 221 00:14:49,850 --> 00:14:52,050 私の学生姿はどうですか? 222 00:14:54,630 --> 00:14:56,630 あぁ… うん 223 00:14:56,630 --> 00:14:58,800 あんま似合ってない 224 00:14:58,800 --> 00:15:01,970 うぅ… なんでですか!? 225 00:15:01,970 --> 00:15:03,970 なんていうか… 226 00:15:03,970 --> 00:15:07,470 俺の中のダークエルフのイメージに そぐわないっていうか 227 00:15:07,470 --> 00:15:10,140 ダークエルフのイメージとはなんですか! 228 00:15:10,140 --> 00:15:12,140 もっと露出が多いほうが いいんですか? 229 00:15:12,140 --> 00:15:14,150 生まれたままの姿が いいんですか!? 230 00:15:14,150 --> 00:15:16,150 待て待て そうじゃない! 231 00:15:16,150 --> 00:15:18,820 ソーマのイメージがどうだか わからないけど— 232 00:15:18,820 --> 00:15:23,150 私は似合ってると思うわよ 姫様~! 233 00:15:23,150 --> 00:15:26,050 ちょ… なんで抱きつくのよ うぅ~ 234 00:15:29,490 --> 00:15:32,000 そろそろ町に着くわね 235 00:15:32,000 --> 00:15:34,500 いいか この馬車を降りたら— 236 00:15:34,500 --> 00:15:39,170 俺たちは王様でも お姫様でもない ただの士官学校の生徒だ 237 00:15:39,170 --> 00:15:42,840 わかってるわよ そのために制服着てるんだから 238 00:15:42,840 --> 00:15:44,840 了解であります 陛下 239 00:15:44,840 --> 00:15:48,680 アイーシャ お忍びなんだから 陛下呼びはなしだ 240 00:15:48,680 --> 00:15:51,120 はっ ではなんとお呼びすれば… 241 00:15:51,120 --> 00:15:53,120 普通に呼び捨てでいい 242 00:15:53,120 --> 00:15:56,620 なんなら「カズヤ」って 下の名前で呼んでくれ 243 00:15:56,620 --> 00:15:58,620 (2人)えっ? 244 00:15:58,620 --> 00:16:00,790 ソーマの名前って 「ソーマ」じゃなかったの? 245 00:16:00,790 --> 00:16:04,460 はっ? ソーマは苗字に決まってるだろ 246 00:16:04,460 --> 00:16:08,630 カズヤが名前だ だって ソーマ・カズヤなんでしょ? 247 00:16:08,630 --> 00:16:11,140 あぁ ソーマ・カズヤだ 248 00:16:11,140 --> 00:16:13,140 あっ! 249 00:16:13,140 --> 00:16:17,980 《そうか! この国は欧米と一緒で 名前が先にくるんだった~!》 250 00:16:17,980 --> 00:16:23,810 い… 今から訂正できるかな? 無理じゃない? 251 00:16:23,810 --> 00:16:28,150 公文書はもう ソーマ・カズヤ名義になってたと思うし 252 00:16:28,150 --> 00:16:32,160 あ~ もう! まさか こんな失態をやらかしてるとは! 253 00:16:32,160 --> 00:16:35,160 まぁ いいじゃないですか 254 00:16:35,160 --> 00:16:39,500 そうだ 公の席とプライベートで 呼び分けたらどうでしょう 255 00:16:39,500 --> 00:16:42,830 今日みたいな日には カズヤ殿とお呼びしますから 256 00:16:42,830 --> 00:16:46,500 アイーシャにフォローされるなんて… 257 00:16:46,500 --> 00:16:50,440 カズヤ殿の中で 私はいったい どんな扱いなんでしょうか!? 258 00:16:50,440 --> 00:16:53,110 どんなって… 259 00:16:53,110 --> 00:16:55,780 がっかりダークエルフ? 260 00:16:55,780 --> 00:16:58,280 だぁっ… 261 00:16:58,280 --> 00:17:21,970 ♩~ 262 00:17:21,970 --> 00:17:26,140 城下町って これまで 馬で駆け抜けるだけだったから— 263 00:17:26,140 --> 00:17:28,480 こんなふうに回るのってちょっと新鮮 264 00:17:28,480 --> 00:17:30,980 いい息抜きになったな 265 00:17:30,980 --> 00:17:33,480 ハッ… カズヤ殿! 266 00:17:33,480 --> 00:17:35,650 どうした? クセ者? 267 00:17:35,650 --> 00:17:38,160 いえ お腹が空きました 268 00:17:38,160 --> 00:17:40,160 (お腹の鳴る音) 269 00:17:40,160 --> 00:17:42,490 (2人)あぁ… それじゃあ— 270 00:17:42,490 --> 00:17:45,490 ジュナさんが働いてるっていう カフェでメシにするか 271 00:17:48,500 --> 00:17:50,430 (ドアベルの音) 272 00:17:50,430 --> 00:17:53,100 あら! これは陛… こんにちは! ジュナさん 273 00:17:53,100 --> 00:17:56,270 覚えておられるかどうか わかりませんが— 274 00:17:56,270 --> 00:18:01,110 私は越後王国のちりめん問屋の 跡継ぎのカズヤです 275 00:18:01,110 --> 00:18:06,950 あ… そうそう! カズヤさんですね お久しぶりです 276 00:18:06,950 --> 00:18:10,120 お父上はお元気ですか? えぇ 277 00:18:10,120 --> 00:18:13,960 元気すぎて この前も母に 浮気がバレて大変でした 278 00:18:13,960 --> 00:18:15,960 そうですか 279 00:18:15,960 --> 00:18:19,130 カズヤさんも女性の扱いには 気をつけてくださいね 280 00:18:19,130 --> 00:18:21,130 (2人)あ… 281 00:18:21,130 --> 00:18:24,130 《さすがジュナさん 察しがよくて助かるな》 282 00:18:27,300 --> 00:18:29,970 やはり ゼルリンうどんは おいしいですな 283 00:18:29,970 --> 00:18:33,980 ゼルリンうどん 早速 メニューに取り入れたんですね 284 00:18:33,980 --> 00:18:36,150 はい あの放送以来— 285 00:18:36,150 --> 00:18:38,650 食べてみたいという人が 多いものでして 286 00:18:38,650 --> 00:18:43,320 それに まだ食糧不足の影響を 抜けきれてないので— 287 00:18:43,320 --> 00:18:46,660 こういった安価な食材は ありがたいんです 288 00:18:46,660 --> 00:18:51,100 いろいろ手は打ってるんですが… 力不足ですみません 289 00:18:51,100 --> 00:18:53,430 いえ カズヤさんは— 290 00:18:53,430 --> 00:18:56,100 よくやってくださってると 思いますよ 291 00:18:56,100 --> 00:18:59,440 フフッ あ… 292 00:18:59,440 --> 00:19:04,610 なんかソーマってジュナさんにだけ 態度が違うんじゃない? 293 00:19:04,610 --> 00:19:07,610 あぁ… 294 00:19:07,610 --> 00:19:11,950 それは私も… 感じますな… 295 00:19:11,950 --> 00:19:13,950 しかたないだろう 296 00:19:13,950 --> 00:19:16,950 きれいなお姉さんと話してると 緊張するんだよ 297 00:19:16,950 --> 00:19:20,120 それとアイーシャは 食べるか喋るかどっちかにしろ 298 00:19:20,120 --> 00:19:23,130 あっ… 299 00:19:23,130 --> 00:19:25,130 食べるんか~い! 300 00:19:25,130 --> 00:19:28,800 アイーシャさん 最初に王城で 拝見したときには— 301 00:19:28,800 --> 00:19:32,800 王に直談判をする女傑として 凛々しく見えましたが— 302 00:19:32,800 --> 00:19:35,810 今では食べてばかりの がっかりさんですね 303 00:19:35,810 --> 00:19:38,310 んっ… な なんと! 304 00:19:38,310 --> 00:19:40,310 (2人)うんうん 305 00:19:40,310 --> 00:19:43,980 明らかに大食い自慢のポンチョの お株を奪ってるよなぁ 306 00:19:43,980 --> 00:19:47,480 あの凛々しいアイーシャさんは どこへ行ってしまったのかしらね 307 00:19:47,480 --> 00:19:49,490 も… もしや— 308 00:19:49,490 --> 00:19:53,160 身も心も捧げている私が 一向に夜伽に呼ばれぬのは— 309 00:19:53,160 --> 00:19:56,990 この食い意地のせい? なんで話がそこに飛ぶんだよ! 310 00:19:56,990 --> 00:20:00,500 だいたい婚約者がいる俺が そんなことできるはずも… 311 00:20:00,500 --> 00:20:02,500 (3人)えっ? 312 00:20:04,500 --> 00:20:08,670 あの… ソーマ この国は 一夫多妻も認められているわよ 313 00:20:08,670 --> 00:20:13,510 逆に女性も 夫を複数持つことも可能です 314 00:20:13,510 --> 00:20:15,680 珍しいですが 315 00:20:15,680 --> 00:20:18,020 一夫一妻に限ってしまうと— 316 00:20:18,020 --> 00:20:21,520 何かあったときに お家が 断絶してしまいますからな 317 00:20:21,520 --> 00:20:24,860 いや でも… 俺 リーシアの母さん以外— 318 00:20:24,860 --> 00:20:27,520 妃には会ってないんだけど あぁ 319 00:20:27,520 --> 00:20:30,530 本来 王権を持っているのは母上なのよ 320 00:20:30,530 --> 00:20:34,870 先々代国王の娘ね あの王様 婿入りだったのか 321 00:20:34,870 --> 00:20:39,540 えぇ 結婚してからは 国政は父上に委ねていたけどね 322 00:20:39,540 --> 00:20:41,540 だから父上は— 323 00:20:41,540 --> 00:20:44,710 母上をないがしろにして 他の妃なんて持てなかったの 324 00:20:44,710 --> 00:20:48,880 あれ? じゃあ 俺 王位を譲られてよかったのか? 325 00:20:48,880 --> 00:20:52,480 問題ないわ 父上が目立っていたけど— 326 00:20:52,480 --> 00:20:55,650 母上の承諾なくして 禅譲はできないもの 327 00:20:55,650 --> 00:20:59,990 それに 王位継承権を持つのは 私しかいなかったし— 328 00:20:59,990 --> 00:21:03,160 どのみち婿を取る形に なってたと思うわ 329 00:21:03,160 --> 00:21:07,830 父上の場合はそうした事情が あったけど ソーマは違う 330 00:21:07,830 --> 00:21:12,500 だから もし望むなら一夫多妻は… 331 00:21:12,500 --> 00:21:15,670 可能よ リーシアは それでいいのか? 332 00:21:15,670 --> 00:21:20,840 正直 おもしろくはないけど 私含めて8人までなら許すわ 333 00:21:20,840 --> 00:21:24,850 多いな! つぅか その数の基準は何? 334 00:21:24,850 --> 00:21:27,350 1週間に1日は独占できる 335 00:21:27,350 --> 00:21:30,850 そっか… この世界の1週間は 8日だったな 336 00:21:30,850 --> 00:21:32,860 8人いると— 337 00:21:32,860 --> 00:21:34,860 1週間に 一度だけなのでしょうか? 338 00:21:34,860 --> 00:21:37,030 そんなこともないと思いますよ 339 00:21:37,030 --> 00:21:41,200 自分の日と相手の日に お互いを招待し合えば… 340 00:21:41,200 --> 00:21:43,700 なるほど さすがジュナ殿 341 00:21:43,700 --> 00:21:46,700 でも独り占め したくはないですか? 342 00:21:46,700 --> 00:21:49,370 うぅ… 確かに 《いやいや 343 00:21:49,370 --> 00:21:51,810 2人とも なんでこんな話題に 乗ってきてるの? 344 00:21:51,810 --> 00:21:55,110 そもそも8人って どんなハーレムだよ…》 345 00:22:01,490 --> 00:22:03,590 ≪だめなのです! ええっ!? えっ? 346 00:22:06,100 --> 00:22:08,660 絶対にだめなのですよ! ハル! 347 00:22:08,660 --> 00:22:10,660