1 00:00:01,460 --> 00:00:04,030 (歓声) 2 00:00:04,030 --> 00:00:07,870 ♪♪~ 3 00:00:07,870 --> 00:00:10,970 (ヨブ・トリューニヒト) 「自由惑星同盟の信念を脅かす— 4 00:00:11,010 --> 00:00:12,850 不逞の輩は去った— 5 00:00:13,570 --> 00:00:16,980 だが 我々には 悲しんでいる余裕はない— 6 00:00:16,980 --> 00:00:22,380 銀河帝国を打倒する聖戦は 続いているからだ」 7 00:00:22,380 --> 00:00:30,090 我らが同盟を守るために亡くなった 英雄たちの犠牲の上に 我々の今がある— 8 00:00:30,090 --> 00:00:32,670 我々も 彼らに続くのだ— 9 00:00:32,810 --> 00:00:36,750 さらなる自由と繁栄を 未来の人々に約束するために— 10 00:00:36,830 --> 00:00:40,530 我々の現在を 捧げようではないか!— 11 00:00:41,200 --> 00:00:44,000 それが それこそが— 12 00:00:44,000 --> 00:00:48,840 犠牲となった英雄たちに捧げる 心からの敬意なのだ! 13 00:00:48,840 --> 00:01:01,550 (歓声と拍手) 14 00:01:03,160 --> 00:01:09,260 ♪♪~ 15 00:02:20,930 --> 00:02:28,130 ♪♪ 16 00:02:33,080 --> 00:02:36,570 (ヤン・ウェンリー)なんだって私が あのトリューニヒトの野郎なんかと— 17 00:02:36,610 --> 00:02:38,950 握手しなくてはならないんだ? 18 00:02:39,690 --> 00:02:42,030 (ユリアン・ミンツ) お立場あってのことですから…— 19 00:02:42,130 --> 00:02:43,710 ご辛抱下さい 20 00:02:43,860 --> 00:02:48,070 こんなことになるのなら 戦いに勝つのも考えものだ 21 00:02:48,700 --> 00:02:51,630 おのずと こういう機会が増えることになる 22 00:02:52,570 --> 00:02:56,270 だからといって わざと負けるわけには いきませんからね 23 00:02:56,490 --> 00:02:58,590 いや 負けてやる あ… 24 00:02:58,650 --> 00:03:00,510 惨敗するんだ 25 00:03:00,510 --> 00:03:02,910 そうすれば 私の評価は地に落ち— 26 00:03:02,910 --> 00:03:05,650 私の辞職を止める者も いなくなる 27 00:03:05,650 --> 00:03:10,480 宮仕えの地獄から解放されて 晴れて引退というわけだ 28 00:03:10,910 --> 00:03:12,470 本気ですか? 29 00:03:13,220 --> 00:03:15,160 本気さ 30 00:03:15,160 --> 00:03:20,330 引退して 田舎の小さな家で ひっそり暮らすんだ 31 00:03:20,330 --> 00:03:25,030 寒い夜は 風の音を聞きながら ブランデーをたしなみ— 32 00:03:25,610 --> 00:03:30,570 雨の日は 大気中を遊泳する 壮大な水の旅に 思いをはせ— 33 00:03:30,570 --> 00:03:32,710 ワイングラスを傾ける 34 00:03:34,230 --> 00:03:35,540 フッ… 35 00:03:36,830 --> 00:03:41,350 でも… それで 提督ご自身は 救われるかもしれませんが— 36 00:03:41,950 --> 00:03:45,790 その何万倍もの人たちが 救われない結果になります— 37 00:03:45,790 --> 00:03:49,910 それは 提督のお望みになるところでは ないでしょう? 38 00:03:50,920 --> 00:03:54,120 ハァ… そのとおりだ 39 00:03:56,170 --> 00:03:58,670 ≪(フレデリカ・グリーンヒル) 提督 ユリアン— 40 00:03:59,110 --> 00:04:01,430 そろそろ お時間です 41 00:04:01,430 --> 00:04:02,710 (ユリアン)行きましょう 42 00:04:03,230 --> 00:04:04,710 ああ… 43 00:04:04,740 --> 00:04:16,470 (歓声と拍手) 44 00:04:16,620 --> 00:04:18,820 心の声 人間は死ぬ— 45 00:04:18,820 --> 00:04:20,820 恒星にも寿命がある— 46 00:04:21,730 --> 00:04:25,130 宇宙そのものですら いつかは 存在をやめる— 47 00:04:26,030 --> 00:04:28,370 国家だけが 永遠であるわけがない— 48 00:04:29,290 --> 00:04:32,270 巨大な犠牲なくして 存続できないような国家なら— 49 00:04:33,050 --> 00:04:36,440 さっさと滅びてしまって 一向に かまうものか… 50 00:04:37,250 --> 00:04:40,650 (トリューニヒト) どうしたのかね? 難しい顔をして 51 00:04:42,490 --> 00:04:44,950 今日は 祖国にとって喜ばしい日だ 52 00:04:45,430 --> 00:04:47,350 お互い 笑顔を絶やさず— 53 00:04:48,010 --> 00:04:50,850 主権者たる市民に 礼を欠くことのないよう— 54 00:04:50,850 --> 00:04:53,050 努めようではないか 55 00:04:53,050 --> 00:04:54,860 (ため息) 56 00:04:54,870 --> 00:04:57,460 (エイロン・ドゥメック) では ここで 武官代表 ヤン氏と— 57 00:04:57,460 --> 00:04:59,530 文民代表 トリューニヒト氏に— 58 00:05:00,030 --> 00:05:02,790 皆さんの前で握手して頂きましょう 59 00:05:02,890 --> 00:05:05,570 (歓声と拍手) 60 00:05:06,110 --> 00:05:08,230 では いこうか 61 00:05:09,150 --> 00:05:12,210 (ドゥメック)さあ ヤン大将 どうぞ前へ! 62 00:05:13,070 --> 00:05:15,070 ハァ… 63 00:05:26,050 --> 00:05:30,020 (水音) 64 00:05:30,020 --> 00:05:32,260 (うなり声) 65 00:05:32,260 --> 00:05:33,350 (水を止める音) 66 00:05:33,490 --> 00:05:35,510 (ユリアン) いいかげん 忘れたらどうです? 67 00:05:35,870 --> 00:05:38,070 私だって そうしたいよ 68 00:05:40,150 --> 00:05:45,040 それにしても この私が トリューニヒトと握手しようとは… 69 00:05:45,630 --> 00:05:47,830 お勤め ご苦労さまでした 70 00:05:49,870 --> 00:05:54,380 式典の壇上から 集まった人々を見て ふと思ったんだ 71 00:05:55,490 --> 00:05:58,870 トリューニヒトのような男に 正当な権力を与える— 72 00:05:58,870 --> 00:06:00,750 民主主義とは何なのか 73 00:06:01,630 --> 00:06:05,730 あんな男を支持し続ける民衆とは 何なのか とね 74 00:06:06,130 --> 00:06:08,430 答えは出たんですか? 75 00:06:08,850 --> 00:06:12,130 フン… その時 浮かんだ考えに— 76 00:06:12,130 --> 00:06:14,070 我ながらゾッとしたよ 77 00:06:14,970 --> 00:06:17,500 昔の ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムや— 78 00:06:17,830 --> 00:06:20,770 クーデターを起こした 救国軍事会議の連中は— 79 00:06:21,150 --> 00:06:22,780 その問いの果てに— 80 00:06:22,780 --> 00:06:26,710 これを救うのは 自分しかいないと 確信したにちがいない 81 00:06:27,550 --> 00:06:29,920 まったく 逆説的だが…— 82 00:06:30,230 --> 00:06:32,890 ルドルフを 悪逆な専制者にしたのは— 83 00:06:33,330 --> 00:06:34,890 全人類に対する— 84 00:06:34,930 --> 00:06:37,210 彼の責任感と使命感なんだ 85 00:06:40,750 --> 00:06:42,330 トリューニヒト議長に— 86 00:06:42,330 --> 00:06:45,830 そのような責任感や使命感が あるんでしょうか? 87 00:06:46,610 --> 00:06:50,270 そいつはどうかな とても そうは見えんが… 88 00:06:51,330 --> 00:06:54,070 なんにせよ これ以上 奴のことを考えるには— 89 00:06:54,290 --> 00:06:56,510 今日は いささか疲れすぎた 90 00:06:56,510 --> 00:07:00,280 そうですね 今日は 早く休みましょう 91 00:07:00,750 --> 00:07:03,520 たまった書類は 僕が片づけておきます 92 00:07:04,110 --> 00:07:05,050 すまんね 93 00:07:05,250 --> 00:07:06,320 いえ 94 00:07:06,320 --> 00:07:08,420 (ため息) 95 00:07:11,230 --> 00:07:14,070 心の声 トリューニヒトは 社会にとって— 96 00:07:14,130 --> 00:07:16,760 悪性の がんのようなもの なのかもしれない— 97 00:07:17,850 --> 00:07:20,530 健全な細胞を食い尽くして 増殖し— 98 00:07:20,990 --> 00:07:24,440 ついには 宿主たる社会を 死に至らしめる— 99 00:07:25,190 --> 00:07:29,140 それが事実なら 悪夢のような話だが… 100 00:07:29,730 --> 00:07:31,110 (通信音) 101 00:07:31,110 --> 00:07:36,650 はい え… 本当ですか!? 分かりました 至急 伝えます— 102 00:07:36,770 --> 00:07:37,810 提督! 103 00:07:38,130 --> 00:07:39,550 何を慌てている? 104 00:07:40,350 --> 00:07:43,750 世の中に 慌てたり 叫んだりするに足るようなものは— 105 00:07:43,910 --> 00:07:45,490 何一つないぞ 106 00:07:45,490 --> 00:07:47,690 でも…— 107 00:07:47,690 --> 00:07:49,700 メルカッツ提督を ご存じでしょう? 108 00:07:50,450 --> 00:07:52,330 帝国軍の名将だ 109 00:07:52,950 --> 00:07:56,040 ローエングラム侯ほど 華麗でも 壮大でもないが— 110 00:07:56,370 --> 00:07:58,100 老練で 隙がない 111 00:07:58,610 --> 00:08:02,780 人望もある お方と聞く それが どうしたというんだい? 112 00:08:03,350 --> 00:08:06,480 その帝国軍の名将が 亡命してきたんです! 113 00:08:07,050 --> 00:08:09,880 ヤン提督 あなたを頼って! 114 00:08:10,950 --> 00:08:12,680 何だって!? 115 00:08:15,660 --> 00:08:18,890 ♪♪~ 116 00:08:19,390 --> 00:08:22,600 (アレックス・キャゼルヌ)それでは まず 武器を預からせて頂けますか 117 00:08:22,870 --> 00:08:24,630 (ベルンハルト・フォン・シュナイダー) 無礼な! 何を言うか! 118 00:08:25,410 --> 00:08:27,430 メルカッツ提督は 捕虜ではない 119 00:08:27,850 --> 00:08:30,340 自由意志により 亡命していらしたのだ— 120 00:08:30,930 --> 00:08:34,210 にもかかわらず 武器を差し出せとは… 121 00:08:34,830 --> 00:08:37,680 客人として遇するのが 礼儀ではないか! 122 00:08:37,680 --> 00:08:43,470 それとも 自由惑星同盟には 礼儀などというものは存在しないのか? 123 00:08:45,610 --> 00:08:49,620 失礼いたしました 無礼をお許し下さい 124 00:08:49,950 --> 00:08:51,270 (ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ) うむ 125 00:08:52,930 --> 00:08:57,260 (ムライ)それで 現在は 賓客待遇になっているそうですが…— 126 00:08:57,750 --> 00:09:00,770 にわかには信じ難い話です 127 00:09:01,370 --> 00:09:04,640 メルカッツ提督が ご家族を連れて見えたのかな? 128 00:09:05,230 --> 00:09:08,640 いえ 家族は なお帝国にあると 129 00:09:09,230 --> 00:09:11,540 そうか… それならいい 130 00:09:11,540 --> 00:09:13,780 (ムライ)よくはありません 131 00:09:13,780 --> 00:09:19,450 家族が帝国にあるということは いわば 人質を残しているも同然 132 00:09:19,690 --> 00:09:23,290 メルカッツ提督が 不穏な目的を抱いてきたと見なすのが— 133 00:09:23,370 --> 00:09:25,150 当然ではありませんか? 134 00:09:25,150 --> 00:09:26,960 いや 違うと思うよ 135 00:09:27,490 --> 00:09:29,430 最初から 私をだます気なら— 136 00:09:29,590 --> 00:09:32,330 家族を残しているとは 言わないだろう 137 00:09:32,750 --> 00:09:37,600 監視役を兼ねて 偽の家族がついてくる という辺りかな 138 00:09:37,830 --> 00:09:41,470 そんなところじゃないか? バグダッシュ中佐 139 00:09:41,470 --> 00:09:44,010 (バグダッシュ) まあ そんなところでしょう 140 00:09:44,410 --> 00:09:47,610 メルカッツ提督という方は 純粋な武人で— 141 00:09:47,890 --> 00:09:51,020 諜報活動や破壊工作には 無縁でしょう— 142 00:09:51,670 --> 00:09:53,970 信用してよいと思いますよ 143 00:09:55,530 --> 00:09:58,420 (ワルター・フォン・シェーンコップ) お前さんより はるかに信用できそうだ 144 00:09:58,790 --> 00:10:02,700 きつい冗談ですなあ シェーンコップ准将 145 00:10:02,700 --> 00:10:08,940 フッ まあ とにかく 私は メルカッツ提督を信じることにする 146 00:10:09,290 --> 00:10:14,070 そして 私の力の及ぶかぎり 彼の権利を擁護する 147 00:10:14,930 --> 00:10:19,810 帝国の宿将と呼ばれる人が 私を頼ってくれるというのだから— 148 00:10:20,510 --> 00:10:22,720 それに 報いなければなるまい 149 00:10:23,350 --> 00:10:26,050 どうしても そうなさるのですね 150 00:10:26,050 --> 00:10:29,290 ああ 私は おだてに弱いんでね 151 00:10:30,010 --> 00:10:33,270 大尉 至急 イゼルローンとつないでくれ 152 00:10:33,270 --> 00:10:34,490 はい 153 00:10:40,270 --> 00:10:42,370 「メルカッツ提督でいらっしゃいますね」 154 00:10:42,790 --> 00:10:44,300 そうです 155 00:10:44,300 --> 00:10:48,610 「ヤン・ウェンリーです お目にかかれて うれしく思います」 156 00:10:48,970 --> 00:10:53,310 こちらこそ 敗残の我が身を 閣下にお預けします 157 00:10:53,730 --> 00:10:59,120 ただ 部下たちに関しては 寛大な処置をお願いいたします 158 00:10:59,690 --> 00:11:03,560 「承知いたしました 良い部下を お持ちのようですね— 159 00:11:04,130 --> 00:11:07,030 なんにせよ このヤン・ウェンリーが お引き受けします— 160 00:11:07,330 --> 00:11:08,810 ご心配なさらずに」 161 00:11:08,810 --> 00:11:10,810 ご厚意に感謝します 162 00:11:11,230 --> 00:11:12,800 「それでは これにて」 163 00:11:12,990 --> 00:11:14,130 はい 164 00:11:19,010 --> 00:11:21,440 貴官の進言に 間違いはなかった— 165 00:11:21,990 --> 00:11:24,940 ヤン提督は 信頼を置ける方のようだ 166 00:11:25,150 --> 00:11:26,550 はっ 167 00:11:26,650 --> 00:11:28,370 〈ヤンは約束を守り— 168 00:11:28,530 --> 00:11:32,450 メルカッツと その部下らの権利を 守るために尽力した— 169 00:11:33,050 --> 00:11:34,950 それを受けて 同盟政府は— 170 00:11:35,190 --> 00:11:39,360 メルカッツに対し 客員提督という身分を用意し— 171 00:11:39,710 --> 00:11:44,550 併せて イゼルローン要塞司令官顧問に 任命した」 172 00:11:46,370 --> 00:11:49,500 (ドゥメック)メルカッツ提督の件は 片がつきました— 173 00:11:49,500 --> 00:11:52,740 …が 問題はヤン・ウェンリーです— 174 00:11:53,110 --> 00:11:56,980 今回は 何しろ内戦ですし 勲章だけで済ませますが— 175 00:11:57,670 --> 00:12:01,480 次に武勲を立てれば 昇進させざるをえないでしょう 176 00:12:01,930 --> 00:12:04,480 30歳そこそこで 元帥か… 177 00:12:05,070 --> 00:12:09,220 不敗の名将 おまけに若くて独身 178 00:12:09,570 --> 00:12:11,390 退役して 政界入りすれば— 179 00:12:11,650 --> 00:12:14,960 大量得票で当選すること 疑いありませんな 180 00:12:15,770 --> 00:12:17,700 戦場の名将だからといって— 181 00:12:18,050 --> 00:12:21,570 必ずしも 政治的才能が備わっているとはかぎらん 182 00:12:22,450 --> 00:12:24,650 だが 名声に惹かれて— 183 00:12:24,710 --> 00:12:27,710 彼の周囲に群がる連中が 出てくるでしょう— 184 00:12:27,710 --> 00:12:32,990 そうなれば 質はともかく 量的には 無視できない勢力になります 185 00:12:33,810 --> 00:12:38,820 ドーリア会戦の前に 彼は 全軍の将兵に向かって言ったそうです— 186 00:12:39,690 --> 00:12:41,190 「国家の興廃など— 187 00:12:41,190 --> 00:12:45,360 個人の自由と権利に比べれば 取るに足らないものだ」と— 188 00:12:45,730 --> 00:12:47,890 これは 危険な思想です— 189 00:12:47,890 --> 00:12:50,400 個人の自由と権利さえ守れるなら— 190 00:12:50,400 --> 00:12:53,670 同盟が 帝国に取って代わってもかまわない— 191 00:12:53,990 --> 00:12:56,100 ということになりかねない 192 00:12:56,550 --> 00:12:59,510 (アイランズ) いささか 祖国に対する忠誠心の点で— 193 00:12:59,790 --> 00:13:02,510 疑問を抱かざるをえませんな 194 00:13:04,210 --> 00:13:16,820 (歓声) 195 00:13:17,670 --> 00:13:22,130 (ネグロポンティ)ヤンは 事あるごとに 問題発言も繰り返している— 196 00:13:22,570 --> 00:13:25,360 つつけば いくらでも出てくるだろう 197 00:13:25,710 --> 00:13:29,740 (トリューニヒト)ヤン提督の才能は 同盟にとって必要なものだ— 198 00:13:30,130 --> 00:13:32,640 帝国という敵がある以上な— 199 00:13:33,170 --> 00:13:37,850 致命的なものでなければ 時には 黙認することも必要だろう 200 00:13:39,110 --> 00:13:41,810 だが まあ 慌てることもあるまい 201 00:13:42,430 --> 00:13:45,690 しばらくは 情勢の推移を見守るとしよう 202 00:13:47,350 --> 00:13:50,470 (イワン・コーネフ) 聞きましたよ メルカッツ提督の件 203 00:13:50,690 --> 00:13:53,490 (ダスティ・アッテンボロー) ああ ヤン提督も喜んでいる— 204 00:13:53,890 --> 00:13:56,000 今のところは 中将待遇だが— 205 00:13:56,330 --> 00:13:59,230 いずれ 正式な提督に任命されるだろう 206 00:13:59,370 --> 00:14:04,200 (オリビエ・ポプラン)同盟のお偉方は 亡命者には 随分 手厚いんですねえ 207 00:14:04,670 --> 00:14:07,410 我が艦隊は あれだけの戦果をあげたのに— 208 00:14:07,670 --> 00:14:10,310 ヤン提督は 大将に据え置き 209 00:14:10,690 --> 00:14:13,550 よって その部下の昇進も ほぼ なしときた 210 00:14:14,130 --> 00:14:17,420 ドーソン本部長も ビュコック司令長官も大将 211 00:14:18,050 --> 00:14:21,820 その下のヤン提督が 元帥というわけにはいかんだろうよ 212 00:14:22,470 --> 00:14:25,360 提督は それで 納得してるんでしょうか 213 00:14:25,360 --> 00:14:30,830 なに あの人は そもそも そういうことに興味がないのさ 214 00:14:31,270 --> 00:14:34,470 (シェーンコップ) そうか ユリアンも軍曹待遇になったか 215 00:14:34,470 --> 00:14:35,890 (ため息) 216 00:14:35,950 --> 00:14:39,310 (ユリアン)シェーンコップ少将こそ 昇進 おめでとうございます 217 00:14:39,510 --> 00:14:41,110 (シェーンコップ)ありがとう 218 00:14:41,350 --> 00:14:45,330 だが ドーソン大将が 私だけを昇進させて— 219 00:14:45,690 --> 00:14:50,680 我が艦隊の結束に ヒビを入れようと 画策したという うわさを耳にした— 220 00:14:51,450 --> 00:14:53,950 クブルスリー本部長が 復帰されたことだし— 221 00:14:54,210 --> 00:14:56,150 まあ 大丈夫だろうが 222 00:14:57,110 --> 00:14:58,330 実は…— 223 00:14:58,890 --> 00:15:04,130 僕の昇進も トリューニヒト議長じきじきの 口利きだという話があって— 224 00:15:04,470 --> 00:15:07,400 何だか 素直に喜べなくて… 225 00:15:07,400 --> 00:15:10,300 フッ… いいか ユリアン 226 00:15:11,090 --> 00:15:14,840 軍という場所には いろんな人間の思惑が駆け巡っている— 227 00:15:15,630 --> 00:15:19,810 その思惑が 俺たちの身に 降りかかってくることも ままある— 228 00:15:20,430 --> 00:15:24,020 だが そのつど 気をもんでたら 切りがないさ 229 00:15:24,630 --> 00:15:27,490 我々は この際 いいとこ取りをするんだ 230 00:15:28,070 --> 00:15:29,490 分かったか? 231 00:15:29,870 --> 00:15:32,830 分かりました そう考えるようにします 232 00:15:33,110 --> 00:15:34,470 おい ユリアン 233 00:15:34,870 --> 00:15:39,230 私は まだ お前が軍人になることを 認めたわけではないぞ 234 00:15:39,610 --> 00:15:43,570 (シェーンコップ)閣下 ユリアンが 手に持っているものは何です? 235 00:15:43,870 --> 00:15:44,910 ん? 236 00:15:45,250 --> 00:15:47,630 (シェーンコップ)このようなものを たくさん もらう人に— 237 00:15:47,710 --> 00:15:50,710 そんなことを言う資格が あるんですかねえ 238 00:15:51,370 --> 00:15:55,650 ユリアン それは ロッカーにでも放り込んでおいてくれ 239 00:15:55,650 --> 00:15:56,850 (ユリアン)あ… はい 240 00:15:57,010 --> 00:15:59,130 箱は せっけん箱にでもするといい 241 00:15:59,870 --> 00:16:02,190 私は ちょっと ハイネセンに降りてくるよ 242 00:16:02,450 --> 00:16:04,120 (シェーンコップ) では 護衛をつけましょう 243 00:16:04,510 --> 00:16:05,890 (ユリアン)僕もお供します 244 00:16:06,190 --> 00:16:06,890 いや…— 245 00:16:07,350 --> 00:16:09,430 今日は 一人で行ってくるよ 246 00:16:10,210 --> 00:16:11,890 留守を よろしく頼む 247 00:16:12,450 --> 00:16:13,870 くれぐれも お気をつけて 248 00:16:14,050 --> 00:16:15,270 (ドアの開く音) 249 00:16:15,830 --> 00:16:16,870 (ドアの閉まる音) 250 00:16:16,870 --> 00:16:18,470 どこへ行くんでしょう? 251 00:16:19,090 --> 00:16:20,470 さあ? 252 00:16:23,610 --> 00:16:26,610 (鳥のさえずり) 253 00:16:34,250 --> 00:16:38,490 (風の音) 254 00:16:38,490 --> 00:16:43,330 ♪♪~ 255 00:16:44,170 --> 00:16:46,670 (鐘の音) 256 00:16:47,630 --> 00:16:50,970 (ウォルフガング・ミッターマイヤー) 閣下のご意志に従い ついに ここまで来た 257 00:16:52,190 --> 00:16:56,810 古き者どもが去り 今日 新たな秩序が確立される— 258 00:16:57,730 --> 00:17:00,910 良き治世の誕生を 民も歓迎している 259 00:17:01,450 --> 00:17:03,780 (オスカー・フォン・ロイエンタール) 無論 俺も歓迎している 260 00:17:04,730 --> 00:17:07,870 この時代 ここにいられることに血が騒ぐ 261 00:17:08,150 --> 00:17:10,520 フッ では 行こうか 262 00:17:11,490 --> 00:17:12,910 (ロイエンタール)ああ! 263 00:17:13,590 --> 00:17:29,910 ♪♪~ 264 00:17:30,810 --> 00:17:33,680 〈帝国暦488年 10月— 265 00:17:34,570 --> 00:17:39,130 ラインハルト・フォン・ローエングラムは 爵位を公爵に進めた— 266 00:17:40,250 --> 00:17:44,530 そして 帝国軍最高司令官の称号に加え— 267 00:17:44,690 --> 00:17:47,130 帝国宰相の座につき— 268 00:17:47,130 --> 00:17:51,390 政治・軍事 両大権を 独占するところとなった— 269 00:17:52,260 --> 00:17:57,710 ここに ローエングラム公 独裁体制が誕生した〉 270 00:18:03,400 --> 00:18:07,100 (走行音) 271 00:18:17,910 --> 00:18:18,890 (ラインハルト・フォン・ローエングラム) ここまでで よい 272 00:18:19,050 --> 00:18:19,870 (護衛兵)はっ 273 00:18:26,350 --> 00:18:30,220 (鳥のさえずり) 274 00:18:30,220 --> 00:18:34,020 (足音) 275 00:18:49,310 --> 00:18:55,780 (風の音) 276 00:18:55,780 --> 00:19:22,580 ♪♪ 277 00:19:22,580 --> 00:19:25,950 〈故人となった ジークフリード・キルヒアイスには— 278 00:19:25,950 --> 00:19:28,850 帝国元帥の称号が与えられ— 279 00:19:28,850 --> 00:19:34,260 生前に遡って 軍務尚書 統帥本部総長— 280 00:19:34,260 --> 00:19:36,590 宇宙艦隊司令長官— 281 00:19:36,590 --> 00:19:40,430 さらに 帝国軍最高司令官代理— 282 00:19:40,430 --> 00:19:43,570 帝国宰相代理の称号が贈られた— 283 00:19:44,330 --> 00:19:48,570 だが どのような世俗的名誉を もってしても— 284 00:19:48,650 --> 00:19:51,450 赤毛の友の献身には 報いきれぬ— 285 00:19:52,110 --> 00:19:54,370 そう考えた ラインハルトが— 286 00:19:54,470 --> 00:19:57,090 キルヒアイスのために選んだ墓碑銘は— 287 00:19:57,170 --> 00:19:58,810 簡潔を極めた— 288 00:19:59,810 --> 00:20:03,310 ただひと言「わが友」— 289 00:20:03,890 --> 00:20:05,910 それだけであった〉 290 00:20:07,690 --> 00:20:25,470 ♪♪~ 291 00:20:25,470 --> 00:20:30,650 〈宇宙暦797年 帝国暦488年— 292 00:20:31,250 --> 00:20:34,370 人類社会を二分する勢力間において— 293 00:20:34,470 --> 00:20:38,550 戦火が交えられなかった 特異な年であった— 294 00:20:38,550 --> 00:20:42,990 …が 両国で起きた それぞれの内戦の勝者が— 295 00:20:42,990 --> 00:20:47,650 勝利に満足していたかどうかは また 別の問題である— 296 00:20:48,830 --> 00:20:52,190 一方は 巨大なものを得ると同時に— 297 00:20:52,230 --> 00:20:53,930 貴重なものを失い— 298 00:20:54,210 --> 00:20:57,510 一方は 味方を増やすと同時に— 299 00:20:57,550 --> 00:21:00,270 背後の危険も増やすこととなった— 300 00:21:01,430 --> 00:21:06,010 この年 ラインハルト・フォン・ ローエングラムは21歳— 301 00:21:06,170 --> 00:21:08,550 ヤン・ウェンリーは30歳である— 302 00:21:09,650 --> 00:21:17,130 両者とも 過去より未来に 多くのものを持つ年齢であった〉 303 00:21:18,430 --> 00:21:26,170 ♪♪~