1 00:00:03,400 --> 00:00:06,200 バーミリオン会戦の勝者が いずれであったのか 2 00:00:06,200 --> 00:00:08,670 歴史家の評価の 分かれるところである 3 00:00:08,670 --> 00:00:11,100 戦略的には帝国軍の勝利だが 4 00:00:11,100 --> 00:00:13,670 戦術的には同盟軍の勝利 5 00:00:13,670 --> 00:00:15,640 戦場では同盟軍が勝利し 6 00:00:15,640 --> 00:00:18,850 戦場以外では帝国軍が勝利した 7 00:00:18,850 --> 00:00:20,780 さまざまな見解が示されたが 8 00:00:20,780 --> 00:00:26,090 いずれも 万人を納得させるだけの 説得力を有するには至っていない 9 00:00:26,090 --> 00:00:28,020 当事者たちの心境は明白で 10 00:00:28,020 --> 00:00:31,530 双方とも 自分を勝利者だとは みなしていなかった 11 00:00:31,530 --> 00:00:33,490 あるいは 過大評価かもしれないが 12 00:00:33,490 --> 00:00:38,130 2人とも 相手の成功した面を 誰よりも高く評価しており 13 00:00:38,130 --> 00:00:42,530 むしろ コンプレックスの存在すら 自覚していたのである 14 00:00:45,510 --> 00:00:48,480 すでに各地に散っていた 帝国艦隊が再集結し 15 00:00:48,480 --> 00:00:51,450 その総数は およそ4万隻に達します 16 00:00:51,450 --> 00:00:55,520 メルカッツ提督に 早めに 離脱していただいて 正解でしたね 17 00:00:55,520 --> 00:00:58,190 結局 どのくらい 落ちのびさせたんです? 18 00:00:58,190 --> 00:01:01,420 60隻 1万1千820名 19 00:01:01,420 --> 00:01:03,820 公式記録では みんな 戦死者だ 20 00:01:03,820 --> 00:01:08,400 ささやかな数ですな 外の帝国軍の大群に比べれば 21 00:01:08,400 --> 00:01:11,000 我々に残された艦艇で まともに戦えるのは 22 00:01:11,000 --> 00:01:13,000 3千隻あるかないかだ 23 00:01:13,000 --> 00:01:15,840 連中の気が変わって 戦闘再開となったら 24 00:01:15,840 --> 00:01:17,770 今度こそ ひとたまりもない 25 00:01:17,770 --> 00:01:20,810 4万隻の敵艦に囲まれて 紅茶を飲むのは 26 00:01:20,810 --> 00:01:23,580 結構 おつな気分だな 27 00:01:23,580 --> 00:01:25,510 で どうなさるんです? 28 00:01:25,510 --> 00:01:27,510 うん… 29 00:01:45,600 --> 00:01:48,200 あれがヤン・ウェンリーか 30 00:01:48,200 --> 00:01:50,900 失望しているんじゃないかな 31 00:01:50,900 --> 00:01:53,870 小官は ナイトハルト・ミュラーと申します 32 00:01:53,870 --> 00:01:57,680 同盟軍最高の知将たる閣下に お会いできて光栄です 33 00:01:57,680 --> 00:02:00,510 ああ… とんでもない こちらこそ 34 00:02:00,510 --> 00:02:05,020 貴官が 銀河系の私たちと 同じ側に生まれておいでであれば 35 00:02:05,020 --> 00:02:08,890 私は あなたのもとへ 傭兵を学びに伺ったでしょう 36 00:02:08,890 --> 00:02:11,590 そうならなかったことが残念です 37 00:02:11,590 --> 00:02:14,430 恐縮です 私は あなたにこそ 38 00:02:14,430 --> 00:02:17,260 銀河系の こちら側に 生まれていただきたかった 39 00:02:17,260 --> 00:02:21,230 そうすれば 私はいまごろ 家で 昼寝をしていられたでしょうに 40 00:02:21,230 --> 00:02:24,840 うまくいかないものですな まったく 41 00:02:24,840 --> 00:02:26,840 どうぞ ご案内します 42 00:02:49,030 --> 00:02:51,030 あっ… 43 00:03:03,540 --> 00:03:07,010 卿には ぜひ会ってみたいと 長いこと思っていた 44 00:03:07,010 --> 00:03:10,280 ようやく 望みが かなったというわけだ 45 00:03:10,280 --> 00:03:12,280 恐れ入ります 46 00:03:30,500 --> 00:03:34,170 卿とは いろいろと因縁がある 3年前になるが 47 00:03:34,170 --> 00:03:36,740 アスターテの会戦を 覚えているか? 48 00:03:36,740 --> 00:03:39,250 閣下から 通信文をいただきました 49 00:03:39,250 --> 00:03:41,880 「再戦の日まで壮健なれ」と 50 00:03:41,880 --> 00:03:45,120 おかげさまで 悪運強く 生きながらえております 51 00:03:45,120 --> 00:03:47,690 私は卿から返信をもらえなかった 52 00:03:47,690 --> 00:03:51,290 ああ… 非礼のかぎり 申し訳ありません 53 00:03:51,290 --> 00:03:53,890 その借りを 返せというわけではないが 54 00:03:56,560 --> 00:04:00,900 どうだ 私に仕えないか? あっ… 55 00:04:00,900 --> 00:04:03,500 卿は元帥号を授与されたそうだが 56 00:04:03,500 --> 00:04:07,770 私も卿に報いるに 帝国元帥の称号をもってしよう 57 00:04:07,770 --> 00:04:12,410 今日では こちらのほうが より 実質的なものであるはずだが 58 00:04:12,410 --> 00:04:15,920 身に余る光栄ですが 辞退させていただきます 59 00:04:15,920 --> 00:04:18,420 なぜだ? 私は おそらく 60 00:04:18,420 --> 00:04:21,050 閣下のお役には立てないと 思いますので 61 00:04:21,050 --> 00:04:23,020 謙遜か? それとも 62 00:04:23,020 --> 00:04:26,530 私は 主君としての 魅力に欠けると言いたいのか? 63 00:04:26,530 --> 00:04:29,930 そんなことはありません! 64 00:04:29,930 --> 00:04:33,900 私が帝国に生を受けていれば 閣下のお誘いを受けずとも 65 00:04:33,900 --> 00:04:37,500 進んで閣下の旗下に はせ参じていたことでしょう 66 00:04:37,500 --> 00:04:41,880 ですが 私は 帝国人とは 違う水を飲んで育ちました 67 00:04:41,880 --> 00:04:46,280 飲みなれぬ水を飲むと 体を壊す恐れがあると聞きます 68 00:04:48,650 --> 00:04:52,490 その水が かならずしも 卿に合っているとは思えぬ 69 00:04:52,490 --> 00:04:54,990 武勲の巨大さに比べ 報われぬこと 70 00:04:54,990 --> 00:04:58,530 掣肘を受けることが あまりに多くはないか? 71 00:04:58,530 --> 00:05:02,200 私自身は 十分に 報われていると思っております 72 00:05:02,200 --> 00:05:05,400 それに この水の味が 私は好きなのです 73 00:05:05,400 --> 00:05:08,440 卿の忠誠心は 民主主義の上にのみある 74 00:05:08,440 --> 00:05:11,000 と そういうことなのだな? 75 00:05:11,000 --> 00:05:13,540 はあ まあ… 76 00:05:13,540 --> 00:05:16,440 民主主義とは それほどよいものかな? 77 00:05:16,440 --> 00:05:19,350 銀河連邦の民主共和政は 行きつくところ 78 00:05:19,350 --> 00:05:24,250 ルドルフによる銀河帝国を 生み出す 苗床となったではないか 79 00:05:24,250 --> 00:05:27,890 それに卿の愛してやまぬ… ことと思うが 80 00:05:27,890 --> 00:05:30,220 祖国を私の手に売り渡したのは 81 00:05:30,220 --> 00:05:33,190 同盟の国民多数が 自らの意志によって選んだ 82 00:05:33,190 --> 00:05:35,200 元首自身だ 83 00:05:35,200 --> 00:05:38,030 民主共和政とは 人民が自由意志によって 84 00:05:38,030 --> 00:05:41,840 自分たちの 制度と精神を おとしめる政体のことか? 85 00:05:41,840 --> 00:05:44,600 失礼ですが 閣下のおっしゃりようは 86 00:05:44,600 --> 00:05:46,940 火事の原因になるからという 理由で 87 00:05:46,940 --> 00:05:50,210 火そのものを 否定なさるものの ように思われます 88 00:05:50,210 --> 00:05:52,580 ふん… そうかもしれぬが 89 00:05:52,580 --> 00:05:55,580 では 専制政治も 同じことではないのか? 90 00:05:55,580 --> 00:05:58,020 ときに暴君が 出現するからといって 91 00:05:58,020 --> 00:06:02,020 強力な指導性を持った政治の功を 否定することはできまい 92 00:06:02,020 --> 00:06:05,290 私は否定できます どの様にだ? 93 00:06:05,290 --> 00:06:10,130 人民を害する権利は 人民自身にしかないからです 94 00:06:10,130 --> 00:06:13,670 言い換えますと ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムや 95 00:06:13,670 --> 00:06:15,600 また それより はるかに小者ながら 96 00:06:15,600 --> 00:06:18,440 ヨブ・トリューニヒトなどを 政権につけたのは 97 00:06:18,440 --> 00:06:22,310 確かに 人民自身です 他人を責めようがありません 98 00:06:22,310 --> 00:06:24,810 まさに肝心なのは その点であって 99 00:06:24,810 --> 00:06:28,220 専制政治の罪とは 人民が政治の失敗を 100 00:06:28,220 --> 00:06:31,420 他人のせいにできる という点につきるのです 101 00:06:31,420 --> 00:06:33,420 その罪の大きさに比べれば 102 00:06:33,420 --> 00:06:36,720 100人の名君の 善政の功も小さなものです 103 00:06:36,720 --> 00:06:40,660 まして 閣下 あなたのように 聡明な君主の出現が 104 00:06:40,660 --> 00:06:43,160 極めて稀なものであることを 思えば 105 00:06:43,160 --> 00:06:46,770 功罪は明らかなように 思えるのですが 106 00:06:46,770 --> 00:06:50,070 卿の主張は大胆でもあり 斬新でもあるが 107 00:06:50,070 --> 00:06:52,470 極端な気もするな 108 00:06:52,470 --> 00:06:55,240 私としては にわかに首肯はしかねるが 109 00:06:55,240 --> 00:06:58,140 それによって 卿は 私を説得することを 110 00:06:58,140 --> 00:07:02,020 試みているわけなのか? いや そうではないのです 111 00:07:02,020 --> 00:07:05,020 あっ… 私は あなたの主張に対して 112 00:07:05,020 --> 00:07:07,520 アンチテーゼを 提出しているにすぎません 113 00:07:07,520 --> 00:07:10,260 ひとつの正義に対して 逆の方向に 114 00:07:10,260 --> 00:07:12,490 同じだけの質と量を持った正義が 115 00:07:12,490 --> 00:07:16,030 かならず 存在するのではないかと 私は思っていますので 116 00:07:16,030 --> 00:07:18,000 それを 申し上げてみただけのことです 117 00:07:18,000 --> 00:07:21,740 正義は絶対でなく ひとつでさえ ないというのだな? 118 00:07:21,740 --> 00:07:23,700 それが卿の信念というわけか 119 00:07:23,700 --> 00:07:26,010 いや 私がそう思っているだけで 120 00:07:26,010 --> 00:07:28,510 信念というほどのことでは ありません 121 00:07:28,510 --> 00:07:31,980 あるいは宇宙には 唯一無二の真理が存在し 122 00:07:31,980 --> 00:07:35,680 それを解明する方程式が あるかもしれないとも思いますが 123 00:07:35,680 --> 00:07:39,420 ただ それに届くほど 私の手は長くないのです 124 00:07:39,420 --> 00:07:43,320 だとしたら 私の手は卿よりも さらに短い 125 00:07:43,320 --> 00:07:46,160 私は真理など必要としなかった 126 00:07:46,160 --> 00:07:50,760 自分の望むところのものを 自由にするだけの力が必要だった 127 00:07:50,760 --> 00:07:55,300 逆に言えば 嫌いなやつの命令を 聞かずに済むだけの力がな 128 00:07:55,300 --> 00:07:58,870 卿は そう思ったことはないか? 嫌いなやつはいないのか? 129 00:07:58,870 --> 00:08:02,510 私が嫌いなのは 自分だけ安全な所に隠れて 130 00:08:02,510 --> 00:08:07,180 戦争を賛美し 愛国心を強調し 他人を戦場に駆り立てて 131 00:08:07,180 --> 00:08:10,620 後方で安楽な生活を 送るような輩です 132 00:08:10,620 --> 00:08:12,550 こういう連中と 同じ旗のもとにいるのは 133 00:08:12,550 --> 00:08:14,550 耐え難い苦痛です 134 00:08:14,550 --> 00:08:18,360 あなたは違う つねに陣頭に立っておいでです 135 00:08:18,360 --> 00:08:21,360 失礼な申し上げようながら 感嘆を禁じえません 136 00:08:21,360 --> 00:08:25,070 なるほど その点だけは 私を認めてくれるのだな 137 00:08:25,070 --> 00:08:27,070 素直に喜んでおこう 138 00:08:29,900 --> 00:08:33,340 私には友人がいた その友人と2人で 139 00:08:33,340 --> 00:08:36,210 宇宙を手に入れることを 成約しあったとき 140 00:08:36,210 --> 00:08:38,280 同時に こうも誓ったものだ 141 00:08:38,280 --> 00:08:40,710 卑劣な大貴族どものマネはすまい 142 00:08:40,710 --> 00:08:43,810 かならず陣頭に立って戦い 勝利を得ようと 143 00:08:46,120 --> 00:08:50,360 私は その友人のために いつでも犠牲になるつもりだった 144 00:08:50,360 --> 00:08:55,200 だが… 実際には犠牲になったのは いつも彼のほうだった 145 00:08:55,200 --> 00:08:58,100 私は それに甘えて 甘えきって 146 00:08:58,100 --> 00:09:01,900 ついには 彼の命まで 私のために失わせてしまった 147 00:09:04,040 --> 00:09:06,170 その友人が今 生きていたら 148 00:09:06,170 --> 00:09:09,970 私は生きた卿ではなく 卿の死体と対面していたはずだ 149 00:09:12,510 --> 00:09:15,520 はあ… 卿らの首都を占領している 150 00:09:15,520 --> 00:09:19,350 我が軍の指揮官から 先刻 報告が届いた 151 00:09:19,350 --> 00:09:23,890 卿の上官にあたる 宇宙艦隊 司令長官が申し出てきたそうだ 152 00:09:23,890 --> 00:09:26,490 軍部の責任は すべて 自分が取るゆえ 153 00:09:26,490 --> 00:09:29,260 他の者の罪は 問わないでほしいと 154 00:09:29,260 --> 00:09:32,170 ビュコック司令長官らしい おっしゃりようです 155 00:09:32,170 --> 00:09:35,400 ですが そのような申し出は 退けてくださるよう 156 00:09:35,400 --> 00:09:37,340 閣下にお願いします 157 00:09:37,340 --> 00:09:39,810 長官一人に 責任をとらせるのでは 158 00:09:39,810 --> 00:09:42,710 私たちに かい性が なさすぎるというものです 159 00:09:42,710 --> 00:09:45,980 ヤン提督 私は復しゅう者ではない 160 00:09:45,980 --> 00:09:48,880 帝国の大貴族どもにとっては そうであったが 161 00:09:48,880 --> 00:09:53,090 卿らに対しては あくまで互角の 敵視であったと思っている 162 00:09:53,090 --> 00:09:55,960 軍部の最高責任者たる 統合作戦本部長を 163 00:09:55,960 --> 00:09:59,460 収監するのは やむを得ないが 戦火が収まってのち 164 00:09:59,460 --> 00:10:02,960 なお 無用な血を流すのは 私の好むところではない 165 00:10:05,030 --> 00:10:09,340 ところで 卿を自由の身にしたら 卿は今後どうするか? 166 00:10:09,340 --> 00:10:11,340 退役します あっ… 167 00:10:20,080 --> 00:10:22,950 民主共和政とは 人民が自由意思によって 168 00:10:22,950 --> 00:10:26,850 自分たちの 制度と精神を おとしめる政体のことか? 169 00:10:50,610 --> 00:10:56,820 ジーク・カイザー・ラインハルト! ジーク・カイザー・ラインハルト! 170 00:10:56,820 --> 00:11:00,220 ジーク・カイザー・ラインハルト! おおー! 171 00:11:02,520 --> 00:11:05,260 ジーク・カイザー・ラインハルト! 172 00:11:05,260 --> 00:11:09,960 ジーク・カイザー・ラインハルト! ジーク・カイザー… 173 00:11:22,510 --> 00:11:25,110 亡命政権はどうしたか 174 00:11:25,110 --> 00:11:29,120 首相であった レムシャイド伯は 我が軍に私邸を包囲されて自殺 175 00:11:29,120 --> 00:11:33,750 ほかの閣僚は軍務尚書を除いて 全員 逮捕 拘禁してありますが 176 00:11:33,750 --> 00:11:35,690 軍務尚書たるメルカッツは 177 00:11:35,690 --> 00:11:38,590 バーミリオンで 戦死したとの報告が入っている 178 00:11:38,590 --> 00:11:40,560 ほう 問題は 179 00:11:40,560 --> 00:11:43,760 彼らに たてまつられた 幼帝の行方です 180 00:11:43,760 --> 00:11:47,470 帝国からの 誘拐の実行犯である ランズベルク伯アルフレッドが 181 00:11:47,470 --> 00:11:49,470 いずこかへ 連れ去ったもようなのです 182 00:11:49,470 --> 00:11:51,800 捜索の網を広げておりますが 183 00:11:51,800 --> 00:11:54,470 かまわぬ どこへなりと行かせるがいい 184 00:11:54,470 --> 00:11:56,480 滅びるときに 滅び損ねたものは 185 00:11:56,480 --> 00:11:59,450 国でも人でも みじめに朽ち果てていくだけだ 186 00:11:59,450 --> 00:12:02,520 ゴールデンバウム家 再興の夢を 見たいというのであれば 187 00:12:02,520 --> 00:12:06,820 いつまでも ベッドに潜り込んで 現実から目をそらしておればよい 188 00:12:06,820 --> 00:12:10,060 そんなやつらに なぜ こちらが 真剣につきあわねばならぬ 189 00:12:10,060 --> 00:12:11,990 ですが 閣下 放置しておけば 190 00:12:11,990 --> 00:12:14,960 今後 なんらかの火種に ならぬともかぎりません 191 00:12:14,960 --> 00:12:17,800 捜索は お続けになられるべきでしょう 192 00:12:17,800 --> 00:12:20,370 ああ だが 憲兵隊では追い切れまい 193 00:12:20,370 --> 00:12:24,600 司法権の問題も含めて 同盟領の 今後の支配を どのようにするか 194 00:12:24,600 --> 00:12:28,840 卿が中心になって随行してきた 行政専門家の意見を取りまとめよ 195 00:12:28,840 --> 00:12:30,840 御意 196 00:12:36,220 --> 00:12:38,590 すぐに引っ越すにしても とりあえずは 197 00:12:38,590 --> 00:12:41,090 住めるようにはしないと 中尉 198 00:12:41,090 --> 00:12:44,520 どこに置きましょうか? ああ 奥の書斎へ運んでよ 199 00:12:44,520 --> 00:12:47,530 分かりました あれはなんだ?一体? 200 00:12:47,530 --> 00:12:51,300 なんだって おっしゃっても… あれはルイ・マシュンゴ少尉です 201 00:12:51,300 --> 00:12:54,270 そいつは分かっている なぜ あいつまでここにいるんだ? 202 00:12:54,270 --> 00:12:56,270 僕がフェザーンに赴任するとき 203 00:12:56,270 --> 00:12:59,040 護衛をするよう 提督が お命じになったでしょう 204 00:12:59,040 --> 00:13:02,680 そのあと 新たな命令もないので 律儀に守っているんですよ 205 00:13:02,680 --> 00:13:04,680 じゃあ あいつも地球に行くのか? 206 00:13:04,680 --> 00:13:07,280 人は誰も 運命には逆らえませんから 207 00:13:11,720 --> 00:13:16,390 以上の様な点から 同盟を 形式の上でも完全に滅亡させ 208 00:13:16,390 --> 00:13:20,930 直接 支配下に置くことは 時期尚早との意見が多ございます 209 00:13:20,930 --> 00:13:22,860 卿自身はどう思う? 210 00:13:22,860 --> 00:13:26,730 小官も賛成でございます 軍備を放棄させたうえで 211 00:13:26,730 --> 00:13:31,570 形式上の主権を認め 完全併呑は先に伸ばすべきかと 212 00:13:31,570 --> 00:13:34,240 うん ですが 同盟の財政を 213 00:13:34,240 --> 00:13:37,540 さらに悪化させる処置は とっておくべきかと存じます 214 00:13:37,540 --> 00:13:39,880 何しろ 軍事支出が激減する分 215 00:13:39,880 --> 00:13:43,350 財政は健全化するものですから 何も彼らをして 216 00:13:43,350 --> 00:13:46,650 第二のフェザーンたらしめる 必要はありますまい 217 00:13:46,650 --> 00:13:49,020 当然だな 安全保障税なり 218 00:13:49,020 --> 00:13:52,030 駐留艦隊の費用負担なり させればよい 219 00:13:52,030 --> 00:13:56,760 方針としては それでよい 具体的な条約案の作成を急がせよ 220 00:13:56,760 --> 00:13:59,400 はっ 221 00:13:59,400 --> 00:14:02,440 ここなんかどうかしら? どれどれ 222 00:14:02,440 --> 00:14:04,800 うーん フレモント街か ええ 223 00:14:04,800 --> 00:14:07,370 場所も悪くないし 部屋数も多いから 224 00:14:07,370 --> 00:14:09,910 ユリアンたちが帰ってきても 十分に住めますわ 225 00:14:09,910 --> 00:14:11,840 うん いいんじゃないかな 226 00:14:11,840 --> 00:14:14,750 じゃ 申し込んでみますわ 227 00:14:14,750 --> 00:14:17,650 よう お二人さん おそろいで式の相談か? 228 00:14:17,650 --> 00:14:19,650 家探しですよ 退役すると 229 00:14:19,650 --> 00:14:22,090 この官舎も 追い出されてしまいますからね 230 00:14:22,090 --> 00:14:25,960 その件だがな お前さんたちと シェーンコップ アッテンボロー 231 00:14:25,960 --> 00:14:29,360 それにビュコック長官の 退役願いは受理されたがな 232 00:14:29,360 --> 00:14:31,430 俺も含めて ほかのは却下されたよ 233 00:14:31,430 --> 00:14:34,300 事後処理などで 事務仕事が増えますからね 234 00:14:34,300 --> 00:14:36,640 先輩にやめられると 困るんでしょう 235 00:14:36,640 --> 00:14:39,140 ロックウェル大将が 統合作戦本部長に 236 00:14:39,140 --> 00:14:41,370 格上げされるのでね 空席になる 237 00:14:41,370 --> 00:14:45,380 後方勤務本部長代理をやれとさ 宇宙艦隊のほうは? 238 00:14:45,380 --> 00:14:48,680 チュン・ウーチェン総参謀長が 長官代理だ 239 00:14:48,680 --> 00:14:51,980 もっとも 戦艦も空母も 放棄させられるらしいからな 240 00:14:51,980 --> 00:14:55,220 宇宙艦隊といっても 形だけになってしまうが 241 00:14:55,220 --> 00:14:57,890 やはり そうなりましたか こうなると いよいよ 242 00:14:57,890 --> 00:15:00,790 例の「シャーウッドの森」が 意味を持ってくるが 243 00:15:03,230 --> 00:15:05,160 なんにせよ どんな条件がつけられるか 244 00:15:05,160 --> 00:15:10,000 正式発表は 明日の条約調印後になるがな 245 00:15:10,000 --> 00:15:15,780 宇宙暦799年 帝国暦490年 5月25日 246 00:15:15,780 --> 00:15:19,510 帝国と同盟の 正式な停戦条約が結ばれる 247 00:15:19,510 --> 00:15:22,520 首都星ハイネセンの所属する 恒星の名をとって 248 00:15:22,520 --> 00:15:25,250 「バーラトの和約」と呼ばれる この条約が 249 00:15:25,250 --> 00:15:29,690 事実上の降伏文書であることは 誰の目にも明らかだった 250 00:15:29,690 --> 00:15:34,160 この条約調印の直後 ヨブ・トリューニヒト最高評議会議長は 251 00:15:34,160 --> 00:15:38,000 敗戦の責任を取ると称して 辞任を宣言した 252 00:15:38,000 --> 00:15:40,270 この条約の屈辱的内容と 253 00:15:40,270 --> 00:15:44,740 停戦に至った経緯を知った 同盟の市民たちの憤激と憎悪は 254 00:15:44,740 --> 00:15:47,470 帝国軍よりも むしろ 彼らを裏切った 255 00:15:47,470 --> 00:15:50,180 トリューニヒトへと向けられた 256 00:15:50,180 --> 00:15:55,750 「第1条 自由惑星同盟の名称と 主権の存続に関しては 257 00:15:55,750 --> 00:15:59,290 銀河帝国の同意によって これを保障する」か 258 00:15:59,290 --> 00:16:02,020 皮肉なものさ 今まで 公式には 259 00:16:02,020 --> 00:16:05,020 辺境の反乱勢力と されていたわけだからな 260 00:16:05,020 --> 00:16:09,800 で… その反乱勢力の 頭目の地位につくのかね? 261 00:16:09,800 --> 00:16:12,270 トリューニヒトは 投げ出してしまったし 262 00:16:12,270 --> 00:16:15,170 アイランズは 病床に伏してしまった 263 00:16:15,170 --> 00:16:17,140 誰かが政権を 執らなければならない 264 00:16:17,140 --> 00:16:19,910 そうでないと その7条にある 265 00:16:19,910 --> 00:16:23,780 「皇帝の代理人たる高等弁務官」か そう 266 00:16:23,780 --> 00:16:27,310 その弁務官が 実質上の執政官になってしまう 267 00:16:27,310 --> 00:16:31,580 誰かが 国内をまとめて 弁務官に介入させる口実を与えず 268 00:16:31,580 --> 00:16:35,250 同盟の自主性を 守っていかねばならないんだ 269 00:16:35,250 --> 00:16:37,290 そのとおりだとは思うがね 270 00:16:37,290 --> 00:16:40,990 これじゃ首に縄をかけられて つま先で かろうじて 271 00:16:40,990 --> 00:16:43,030 地面についているような もんじゃないかね 272 00:16:43,030 --> 00:16:45,630 こっから生き延びるのは 至難の業だぞ 273 00:16:45,630 --> 00:16:49,500 それでも いや だからこそ やらねばならん 274 00:16:49,500 --> 00:16:52,470 同盟の最後の命脈を保つために 275 00:16:52,470 --> 00:16:55,310 同盟に割譲させる 3つの星系のうち 276 00:16:55,310 --> 00:16:59,180 ガンダルヴァ星系の惑星 ウルヴァシーに駐留艦隊を置き 277 00:16:59,180 --> 00:17:02,420 その司令官にシュタインメッツを あてるのはよいとして 278 00:17:02,420 --> 00:17:04,780 問題は高等弁務官職かと 279 00:17:04,780 --> 00:17:08,450 高等弁務官は 行政能力も重要であるし 280 00:17:08,450 --> 00:17:10,720 場合によっては 反抗や抵抗の鎮圧に 281 00:17:10,720 --> 00:17:13,030 武力をもって臨むこともあろう 282 00:17:13,030 --> 00:17:16,830 ロイエンタールならば 十分に その職責に耐えられると思うが 283 00:17:16,830 --> 00:17:20,430 御意ですが ロイエンタール ミッターマイヤー両提督は 284 00:17:20,430 --> 00:17:24,300 本国にあって実戦部隊を 統括せねばなりますまい 285 00:17:24,300 --> 00:17:26,610 ならば レンネンカンプをあてよう 286 00:17:26,610 --> 00:17:30,040 恐れながら レンネンカンプは 軍人の型にはまりすぎて 287 00:17:30,040 --> 00:17:32,010 思考が硬直しがちです 288 00:17:32,010 --> 00:17:34,880 特にヤン・ウェンリーに 敗北を強いられているため 289 00:17:34,880 --> 00:17:37,420 同盟に対する態度が 柔軟を欠くものに 290 00:17:37,420 --> 00:17:40,320 なるのではないかと 懸念されますが 291 00:17:40,320 --> 00:17:43,090 レンネンカンプが失敗すれば 切り捨てる 292 00:17:43,090 --> 00:17:46,990 その際 同盟にも責任があれば その罪も問う それだけのことだ 293 00:17:46,990 --> 00:17:49,490 何を思い患うか 294 00:17:53,100 --> 00:17:56,000 閣下が高等弁務官職に ロイエンタール提督を 295 00:17:56,000 --> 00:17:58,000 あてることに 反対なさったのは 296 00:17:58,000 --> 00:18:01,310 何か別の理由がおありと お見受けしましたが 297 00:18:01,310 --> 00:18:04,180 猛獣というものは はっ? 298 00:18:04,180 --> 00:18:07,580 ひとたび野に放てば 危険極まる存在となる 299 00:18:07,580 --> 00:18:10,980 目の届くところで 鎖につないでおくべきものなのだ 300 00:18:12,950 --> 00:18:16,520 ヨブ・トリューニヒト前議長が 面会を申し込んでおりますが 301 00:18:16,520 --> 00:18:19,290 会わぬ! と おっしゃいましても 302 00:18:19,290 --> 00:18:22,530 私は地上で 最大の権力を得たはずなのに 303 00:18:22,530 --> 00:18:25,130 会いたくもない男と 会わねばならないのか 304 00:18:25,130 --> 00:18:27,430 閣下… できることなら 305 00:18:27,430 --> 00:18:30,800 やつのようなクズは 復しゅう心に たけり狂う民衆の中に 306 00:18:30,800 --> 00:18:32,740 放り込んでやりたいくらいなのだ 307 00:18:32,740 --> 00:18:35,980 お気持ちは分かりますが 最高責任者の罪は 308 00:18:35,980 --> 00:18:38,440 不問に伏すと 制約してしまいました 309 00:18:38,440 --> 00:18:40,710 お心にそまぬことと 思いますけれど 310 00:18:40,710 --> 00:18:44,150 それを破棄されては 帝国は制約を守らぬもの 311 00:18:44,150 --> 00:18:48,150 和約も当てにならぬと 不信を買うことになりましょう 312 00:18:48,150 --> 00:18:50,820 チッ! 313 00:18:50,820 --> 00:18:53,090 それで やつは何を求めているのか? 314 00:18:53,090 --> 00:18:57,860 生命と財産の保障 そして 帝国本土における居住権です 315 00:18:57,860 --> 00:19:01,730 何か地位を頂ければ 閣下の おんために働くと申しております 316 00:19:01,730 --> 00:19:04,700 裏切った国民とともに 生活するだけの厚顔さは 317 00:19:04,700 --> 00:19:06,940 さすがにないとみえるな 318 00:19:06,940 --> 00:19:10,910 帝国領であれば 私の 庇護が受けられるというわけか 319 00:19:10,910 --> 00:19:13,080 よし 要求は認めてやる 320 00:19:13,080 --> 00:19:15,010 認めてやるから 会う必要はあるまい 321 00:19:15,010 --> 00:19:18,950 帰らせろ! 承知いたしました 322 00:19:18,950 --> 00:19:21,950 フロイライン! はい? 323 00:19:24,360 --> 00:19:26,290 フロイライン・マリーンドルフ 324 00:19:26,290 --> 00:19:28,660 私は心の狭い男だ 325 00:19:28,660 --> 00:19:31,900 あなたに命を救ってもらったと 分かっているのに 326 00:19:31,900 --> 00:19:35,200 今は礼を言う気になれぬ 少し時間を貸してくれ 327 00:19:38,340 --> 00:19:41,040 こちらこそ 出過ぎたマネをいたしまして 328 00:19:41,040 --> 00:19:43,910 どんな お叱りを受けても 当然のところですのに 329 00:19:43,910 --> 00:19:46,810 そんな風におっしゃられては 赤面のいたりです 330 00:19:46,810 --> 00:19:50,150 ただ ご寛容に甘えまして お願いいたします 331 00:19:50,150 --> 00:19:53,920 ミッターマイヤー ロイエンタール お二方の功績に対しましては 332 00:19:53,920 --> 00:19:56,820 どうか 十分に 報いてやってくださいますよう 333 00:19:56,820 --> 00:19:58,920 ああ そうしよう 334 00:20:04,700 --> 00:20:06,830 俺は これでも ヤン・ウェンリーとは 335 00:20:06,830 --> 00:20:10,440 無二の親友なんだ! それを証明するものがない以上 336 00:20:10,440 --> 00:20:13,240 通すわけにはだな… ああ すまないが 337 00:20:13,240 --> 00:20:15,880 通してやってくれないか 古い友人なんだ 338 00:20:15,880 --> 00:20:17,940 おお 339 00:20:17,940 --> 00:20:22,650 親父さんの葬式以来だから 16年… いや 17年になるかな 340 00:20:22,650 --> 00:20:25,520 えらく疎遠な 無二の親友もいたもんだ 341 00:20:25,520 --> 00:20:28,390 しょうがないだろう ああでも言わなきゃ 342 00:20:28,390 --> 00:20:31,290 おお! お前さんがユリアン・ミンツか 343 00:20:31,290 --> 00:20:34,190 マリネスクから話は聞いてるよ ボリス・コーネフだ 344 00:20:34,190 --> 00:20:36,430 よろしくな こちらこそ 345 00:20:36,430 --> 00:20:39,230 ユリアンを助けてくれて 礼を言う 346 00:20:39,230 --> 00:20:42,130 ベリョースカ号だったな 君の船の人たちには 347 00:20:42,130 --> 00:20:46,040 ずいぶん世話になったようだ その功績はマリネスクのもので 348 00:20:46,040 --> 00:20:48,640 俺が礼を 言われるようなものじゃないが 349 00:20:48,640 --> 00:20:51,140 問題は その俺の船だ 350 00:20:51,140 --> 00:20:53,780 同盟政府は あってなきがごとしだし 351 00:20:53,780 --> 00:20:56,580 まさか 帝国軍に 訴えるわけにもいかんしな 352 00:20:56,580 --> 00:20:59,490 まあ その点は 私がなんとかしよう 353 00:20:59,490 --> 00:21:03,360 ただ その代わり ひとつ 私の頼みを聞いてくれないか? 354 00:21:03,360 --> 00:21:05,930 なんだ? ユリアンと もう一人 355 00:21:05,930 --> 00:21:09,200 旅に出たがっていてね その面倒を見てほしいんだ 356 00:21:09,200 --> 00:21:11,230 乗組員として 旅? 357 00:21:11,230 --> 00:21:13,530 どこへ行こうってんだ? 知っているだろう 358 00:21:13,530 --> 00:21:15,630 地球さ 359 00:21:21,270 --> 00:21:24,980 総代主教陛下 ラインハルト・フォン・ローエングラムが 360 00:21:24,980 --> 00:21:28,510 自由惑星同盟を征服いたしました 361 00:21:28,510 --> 00:21:30,820 それで その後どうなっておる 362 00:21:30,820 --> 00:21:33,420 征服地にとどまらず レンネンカンプなる者を 363 00:21:33,420 --> 00:21:38,120 監視役に残し 自分は帝国本土へ 帰還したよしにございます 364 00:21:38,120 --> 00:21:41,890 その際に 例のトリューニヒト なる者を伴いましたとか 365 00:21:41,890 --> 00:21:45,630 あの男 結構 役に立ったようじゃな 366 00:21:45,630 --> 00:21:47,600 それで そのまま帝国でも 彼奴を 367 00:21:47,600 --> 00:21:50,900 カゴの中のくさったリンゴ として使うのか? 368 00:21:50,900 --> 00:21:55,240 いえ 帝国におきましては 別の者を用意してございます 369 00:21:55,240 --> 00:21:57,840 役に立つことは確かであろうな? 370 00:21:57,840 --> 00:22:01,710 重い病人ではございますが あと半年も持ちましたら 371 00:22:01,710 --> 00:22:04,280 我らの目的は達せられましょう 372 00:22:04,280 --> 00:22:06,990 ではよい そなたに任せる 373 00:22:06,990 --> 00:22:09,050 フェザーンのほうは どうなっておるか? 374 00:22:09,050 --> 00:22:11,820 はっ フェザーンに関しましては 375 00:22:11,820 --> 00:22:14,590 いささか 不確定の要素が多すぎます 376 00:22:14,590 --> 00:22:17,960 ルビンスキーとの 連絡はとれているのであろうな? 377 00:22:17,960 --> 00:22:20,570 一応は ですが あの男 378 00:22:20,570 --> 00:22:22,800 どうにも 心の底がしれません 379 00:22:22,800 --> 00:22:26,670 単に服従の精神が疑われるに とどまりません 380 00:22:26,670 --> 00:22:30,240 恐ろしく不貞な野心を 抱いておるように思われます 381 00:22:30,240 --> 00:22:33,810 ご用心のほどを そんなことは承知の上じゃ 382 00:22:33,810 --> 00:22:36,220 我らの 手のひらの上で踊るかぎり 383 00:22:36,220 --> 00:22:40,090 どんな形で舞おうとも 意に介するには及ばぬ 384 00:22:40,090 --> 00:22:42,050 はあ それより 385 00:22:42,050 --> 00:22:44,920 あの不祥者の デグスビイの件じゃ 386 00:22:44,920 --> 00:22:47,660 彼奴が死にましたのは 確実でございますが 387 00:22:47,660 --> 00:22:53,030 問題は死ぬ前に 秘密をもらしたや いなやでございます 388 00:22:53,030 --> 00:22:56,900 ジーク・カイザー・ラインハルト! ジーク・カイザー… 389 00:22:56,900 --> 00:22:58,900 宇宙暦799年 390 00:22:58,900 --> 00:23:02,270 帝国暦490年6月20日 391 00:23:02,270 --> 00:23:06,150 わずか1歳8ヵ月の女帝 カザリン・ケートヘンの親権者 392 00:23:06,150 --> 00:23:10,450 ユルゲン=オファー・フォン・ペグニッツ公爵は 女帝の退位と帝位を 393 00:23:10,450 --> 00:23:15,020 ローエングラム公ラインハルトに 譲るという宣言書に署名した 394 00:23:15,020 --> 00:23:18,660 6月22日 新皇帝ラインハルトの即位 395 00:23:18,660 --> 00:23:20,660 および戴冠の日である 396 00:23:30,140 --> 00:23:35,110 だが そこには ラインハルトが もっとも欲する2人の姿がない 397 00:23:35,110 --> 00:23:37,710 あっ ああ… 398 00:23:58,530 --> 00:24:00,830 おお… 399 00:24:03,300 --> 00:24:12,680 ジーク・カイザー・ラインハルト! ジーク・カイザー・ラインハルト… 400 00:24:12,680 --> 00:24:16,550 宇宙暦799年 新帝国暦1年 401 00:24:16,550 --> 00:24:20,450 ローエングラム王朝が ここに始まる 402 00:24:25,860 --> 00:24:28,890 宇宙暦799年 新帝国暦1年 403 00:24:28,890 --> 00:24:32,630 銀河帝国では 皇帝ラインハルトの 戴冠式が行われ 404 00:24:32,630 --> 00:24:34,600 新たな時代が幕を明けた 405 00:24:34,600 --> 00:24:37,140 一方のヤンも ささやかな儀式をへて 406 00:24:37,140 --> 00:24:40,040 新婚という 新たな時代を迎えていた 407 00:24:40,040 --> 00:24:42,810 安定の時期が 訪れたかに見える銀河系 408 00:24:42,810 --> 00:24:46,250 だが 動乱の火種は 各地にくすぶっていた 409 00:24:46,250 --> 00:24:49,280 次回 銀河英雄伝説 第55話 410 00:24:49,280 --> 00:24:51,820 「儀式から再び幕は上がり…」 411 00:24:51,820 --> 00:24:54,920 銀河の歴史が また1ページ