1 00:00:01,626 --> 00:00:06,631 ♪~ 2 00:01:14,074 --> 00:01:19,079 ~♪ 3 00:01:24,834 --> 00:01:26,961 (ナレーター)赤(あか)カブトの 軍門に下ったマダラが— 4 00:01:27,212 --> 00:01:28,922 突如 ジョンに襲いかかった 5 00:01:35,804 --> 00:01:37,138 銀(ぎん)が救いに飛ぶ 6 00:01:37,305 --> 00:01:41,142 そして危機一髪 ジョンをマダラの魔の手から守った 7 00:01:42,352 --> 00:01:44,979 野犬軍団は 価値ある男を探していた 8 00:01:45,271 --> 00:01:46,731 軍団の小隊長ベンは— 9 00:01:47,148 --> 00:01:49,651 銀とジョンに その男の資質を見いだし— 10 00:01:50,151 --> 00:01:52,153 マダラ撃退に 立ち上がったのだった 11 00:01:52,779 --> 00:01:56,533 その時 野犬軍団のボスが 集合の合図を告げた 12 00:02:05,166 --> 00:02:10,839 (ボスの遠吠(ぼ)え) 13 00:02:11,464 --> 00:02:12,966 (ベン)ボスの集合合図だ 14 00:02:16,678 --> 00:02:18,138 みんな急げ! 15 00:02:23,268 --> 00:02:24,102 行くか? 16 00:02:33,194 --> 00:02:36,364 (ジョン) フンッ 一体どれほどの男が ボスだっていうんだ 17 00:02:36,990 --> 00:02:40,827 (ボスの遠吠え) 18 00:02:41,452 --> 00:02:43,163 (ナレーター) ボスの合図が終わらぬうちに— 19 00:02:43,371 --> 00:02:46,666 次々と各班の隊長が 先頭をきって駆けてくる 20 00:02:47,375 --> 00:02:50,461 5班 先陣をきる小隊長 テリー 21 00:02:51,379 --> 00:02:54,173 8班 小隊長 カラス 22 00:02:55,049 --> 00:02:57,927 11班 小隊長 ルーク 23 00:03:13,860 --> 00:03:15,069 (スミス)弱ったな こいつは 24 00:03:15,612 --> 00:03:16,905 各班ほとんど集まってる 25 00:03:18,656 --> 00:03:20,199 (グレート)俺たちが最後か 26 00:03:20,366 --> 00:03:21,743 まずいぜ ベン 27 00:03:25,079 --> 00:03:25,914 行くぞ 28 00:03:31,502 --> 00:03:33,463 (銀) あのベンって すごいんだね 29 00:03:33,922 --> 00:03:36,758 フンッ 所詮 1小隊の頭よ 30 00:03:37,175 --> 00:03:38,509 俺の相手じゃない 31 00:03:39,344 --> 00:03:40,845 どういうことだい ジョン 32 00:03:41,721 --> 00:03:45,266 俺がボスをたたき潰して この群れを奪い取ってやる 33 00:03:45,558 --> 00:03:47,143 なんだって! 34 00:03:47,477 --> 00:03:48,561 まっ 見てな 35 00:03:50,647 --> 00:03:51,522 ジョン 36 00:03:55,026 --> 00:03:57,111 (スナイパー) 遅いぞ! 1班 2班 3班 37 00:03:57,737 --> 00:04:00,323 我らのおきてを忘れたのか 前へ出ろ! 38 00:04:00,615 --> 00:04:02,617 どうした 聞こえんのか 39 00:04:03,117 --> 00:04:07,121 遅れた責任は全て このわたくしにあります 司令官 40 00:04:09,707 --> 00:04:10,833 おい ベンよ 41 00:04:10,959 --> 00:04:14,462 私の独断で ある男たちを救うために— 42 00:04:14,587 --> 00:04:16,673 マダラと一戦交えておりました 43 00:04:17,173 --> 00:04:18,424 2班 3班の者たちも 44 00:04:18,967 --> 00:04:21,803 えーい くどくど貴様の 理由を聞く気はないわ 45 00:04:22,011 --> 00:04:23,930 規律に弁解を差し挟むでない 46 00:04:25,306 --> 00:04:27,934 (銀)ベンの言ったことは本当です (ベン)銀 47 00:04:29,852 --> 00:04:32,981 貴様 何者だ なんだってここに… 48 00:04:33,481 --> 00:04:35,858 私が連れて参りました 司令官 49 00:04:36,109 --> 00:04:37,443 今申し上げました— 50 00:04:37,568 --> 00:04:40,154 マダラに立ち向かっていった 男たちであります 51 00:04:40,363 --> 00:04:41,322 何? 52 00:04:47,161 --> 00:04:48,162 バカな 53 00:04:48,496 --> 00:04:50,039 そこの にやけた野郎は ともかく… 54 00:04:50,498 --> 00:04:51,332 フンッ 55 00:04:52,166 --> 00:04:55,044 こんなチビを我らの仲間に 入れるというのか ベン 56 00:04:57,839 --> 00:04:58,673 司令官 57 00:04:59,007 --> 00:05:03,303 あなたが どう思われても わたくしは戦える男と認めました 58 00:05:03,553 --> 00:05:06,306 貴様 わしに口答えするのか! 59 00:05:06,514 --> 00:05:08,057 小隊長の分際で! 60 00:05:08,433 --> 00:05:11,561 クソッ また始まったぜ 司令官のいびりがよ 61 00:05:11,853 --> 00:05:14,439 (クロス) ベンが最近 めきめき力をつけてきてるんで— 62 00:05:14,731 --> 00:05:17,233 司令官も自分の地位が 危なくなってるのを知って— 63 00:05:17,442 --> 00:05:19,152 イライラしてるんじゃないのかい 64 00:05:20,903 --> 00:05:25,074 (犬たちのざわつき) 65 00:05:26,534 --> 00:05:27,994 (風の音) あっ! 66 00:05:33,374 --> 00:05:34,625 (銀の吠え声) (ベン)ハッ! 67 00:05:39,213 --> 00:05:41,382 貴様 一体なんのマネだ 68 00:05:49,599 --> 00:05:51,893 やっぱり 俺の父さんだ 69 00:05:52,310 --> 00:05:54,812 (ジョン)何! (ベン)銀! お前何を! 70 00:06:12,080 --> 00:06:13,790 ウッ 何をするんだ 71 00:06:14,082 --> 00:06:17,376 貴様 何を言いだすかと思ったら ぬけぬけと 72 00:06:17,877 --> 00:06:19,796 ボスに向かって なんという無礼を 73 00:06:21,923 --> 00:06:23,508 噛(か)み殺してくれるわ! 74 00:06:32,141 --> 00:06:35,394 銀のヤツめ 司令官の一撃をかわした 75 00:06:35,853 --> 00:06:37,188 それだけじゃないよ あの子 76 00:06:38,106 --> 00:06:39,232 牙をむいたよ 77 00:06:40,650 --> 00:06:41,651 殺してやる! 78 00:06:41,859 --> 00:06:43,903 (うなり声) 79 00:06:48,199 --> 00:06:49,200 (ボス)やめい! 80 00:06:49,450 --> 00:06:50,660 (スナイパー)ハッ (銀)あっ 81 00:06:51,994 --> 00:06:54,330 スナイパー そこまでにするがいい 82 00:06:54,664 --> 00:06:56,082 し… しかしボス 83 00:06:56,332 --> 00:06:58,167 確かにベンが言うとおり— 84 00:06:58,376 --> 00:07:01,212 小僧のくせして 男を感じさせるヤツよ 85 00:07:01,379 --> 00:07:02,296 それに— 86 00:07:02,672 --> 00:07:04,173 面白いことを言う 87 00:07:04,507 --> 00:07:05,216 ウッ? 88 00:07:06,050 --> 00:07:08,469 このわしを父と申すとはな 89 00:07:09,220 --> 00:07:10,680 嬉しいぞ 小僧 90 00:07:11,139 --> 00:07:14,559 お前の服従心 しかと受け止めよう 91 00:07:17,645 --> 00:07:19,063 皆も同じだ 92 00:07:19,564 --> 00:07:22,316 ここにいる仲間の全てが 我が子なり 93 00:07:22,608 --> 00:07:23,568 我が同志なり 94 00:07:24,527 --> 00:07:25,611 なんだよ そういうことか 95 00:07:25,736 --> 00:07:26,821 ビックリした 96 00:07:27,488 --> 00:07:29,282 (ジョン)冗談がきついぜ 銀 (銀)いやっ… 97 00:07:29,615 --> 00:07:31,325 そのくらいにしておきな 銀 98 00:07:31,909 --> 00:07:34,078 それ以上のおべっかは 嫌味だぜ 99 00:07:34,495 --> 00:07:35,455 ウッ 100 00:07:38,666 --> 00:07:40,001 (銀) おべっか なんかじゃない 101 00:07:40,626 --> 00:07:42,128 ホントに父さんなんだ 102 00:07:42,628 --> 00:07:44,672 でも… でもなぜ 103 00:07:45,673 --> 00:07:47,008 父さんは確か… 104 00:07:48,885 --> 00:07:50,636 (鳴き声) 105 00:08:03,274 --> 00:08:05,067 (銀) 確か死んだはず 106 00:08:06,861 --> 00:08:08,446 それに父さんだったら— 107 00:08:09,238 --> 00:08:11,199 俺を知らないはずないもの 108 00:08:15,828 --> 00:08:17,288 (ボス)皆よく聞け 109 00:08:17,830 --> 00:08:20,208 赤カブトのいる あの二子峠(ふたごとうげ)に— 110 00:08:20,416 --> 00:08:23,544 今や不穏な動きがあることは 皆も承知しておろう 111 00:08:24,712 --> 00:08:27,131 すでに我々も 侵入できぬほど— 112 00:08:27,381 --> 00:08:30,134 赤カブトの城は 堅固なものになっている 113 00:08:30,593 --> 00:08:32,303 (銀) 赤カブトの城? 114 00:08:40,394 --> 00:08:42,313 (ボス) マダラを配下にしたように— 115 00:08:42,730 --> 00:08:46,067 ヤツは着々と その勢力を 広めようとしているのだ 116 00:08:47,151 --> 00:08:49,779 我らもヤツの砦(とりで)を崩すために— 117 00:08:50,071 --> 00:08:52,740 この一帯の男たちを集めた だが… 118 00:08:53,282 --> 00:08:57,745 だが 今のこの数では まだまだ ヤツの砦を崩すことはできん 119 00:09:03,668 --> 00:09:04,794 世は広い 120 00:09:05,211 --> 00:09:08,464 全国には まだまだ男がいる そこでだ 121 00:09:08,589 --> 00:09:10,424 3か月の猶予をやる 122 00:09:10,841 --> 00:09:13,344 全国から男を集めてくるのだ 123 00:09:15,638 --> 00:09:17,014 (リキ)1班から3班 124 00:09:17,431 --> 00:09:18,266 (一同)お~! 125 00:09:18,808 --> 00:09:22,562 お前たちは南へ飛べ 4班から6班は北へ 126 00:09:22,937 --> 00:09:24,105 ぐお~ 127 00:09:24,564 --> 00:09:26,816 7班から9班は西だ 128 00:09:27,191 --> 00:09:28,859 残りは東 いいな! 129 00:09:29,694 --> 00:09:31,862 (一同)お~! 130 00:09:32,280 --> 00:09:34,323 3か月後の満月の夜 131 00:09:34,740 --> 00:09:37,868 全員ここに集結する 出立は明朝 132 00:09:48,546 --> 00:09:51,299 1匹たりとも 遅れることはならん 133 00:09:51,757 --> 00:09:54,677 赤カブトとの全面戦争は その時だ! 134 00:09:55,261 --> 00:09:58,598 (赤カブトの咆哮(ほうこう)) 135 00:10:31,547 --> 00:10:33,424 (ジョン) 銀 起きているか? 136 00:10:35,009 --> 00:10:36,927 (銀)うん? (ジョン)俺は そろそろ消えるぜ 137 00:10:37,094 --> 00:10:37,845 (銀)え? 138 00:10:38,846 --> 00:10:40,848 群れを乗っ取る気もなくなった 139 00:10:42,433 --> 00:10:43,851 あきれた話よ 140 00:10:44,143 --> 00:10:46,604 犬だけで赤カブトをやれると 信じている 141 00:10:46,979 --> 00:10:49,190 俺はごめんだ (銀)ジョン 142 00:10:56,656 --> 00:10:59,158 (銀)ハッ (ジョン)ケッ 誰か来やがった 143 00:11:13,964 --> 00:11:14,965 (ボス) 分からん 144 00:11:15,966 --> 00:11:18,719 なぜ この小僧 わしを父と呼ぶのだ 145 00:11:21,389 --> 00:11:23,974 思い出せん どうしても思い出せん 146 00:11:24,934 --> 00:11:26,310 半年より前… 147 00:11:26,519 --> 00:11:28,938 一体わしは 何をしていたというのだ 148 00:12:05,766 --> 00:12:08,227 (ハイエナ) 見てのとおりですぜ スナイパー様 149 00:12:08,394 --> 00:12:10,438 あのチビの さっきのたわ言 150 00:12:10,604 --> 00:12:13,149 まんざらウソとは 言えませんで 151 00:12:13,816 --> 00:12:17,278 いや~ ボスのあの様子だ こいつは間違いなく… 152 00:12:17,445 --> 00:12:19,071 クソッ ベンの野郎 153 00:12:19,196 --> 00:12:21,323 とんでもねえヤツを 連れてきやがった 154 00:12:21,740 --> 00:12:23,451 このまま黙っていたら— 155 00:12:23,576 --> 00:12:27,455 いずれボスは自分の地位を あのチビに継がせますぜ 156 00:12:28,247 --> 00:12:31,333 そうなったら 今までボスに 忠誠を誓ってきた— 157 00:12:31,459 --> 00:12:35,087 スナイパー様や私は 一体どうなるっていうんです 158 00:12:35,212 --> 00:12:36,422 ねぇ 159 00:12:36,630 --> 00:12:39,633 させん! そんなことは絶対にさせん! 160 00:12:40,551 --> 00:12:41,594 次のボスは… 161 00:12:42,636 --> 00:12:43,804 この俺だ 162 00:12:50,811 --> 00:12:52,646 (銀)ベン… ベン 163 00:12:53,647 --> 00:12:57,276 起きてよ ベン 話があるんだ ベン 164 00:13:01,447 --> 00:13:04,033 疲れてるんだね びくりともしない 165 00:13:04,366 --> 00:13:06,994 銀 早くしろよ 世が明けちまうぜ 166 00:13:07,495 --> 00:13:09,705 ごめんよ ベン 黙って行く 167 00:13:09,997 --> 00:13:11,665 必ず戻ってくるからね 168 00:13:12,082 --> 00:13:13,542 (ジョン)フンッ 先に行くぜ 169 00:13:13,751 --> 00:13:15,586 おっ… 待ってよ ジョン 170 00:13:24,762 --> 00:13:25,971 やめなよ ベン 171 00:13:26,430 --> 00:13:29,767 あんたが選んだ男だよ 必ず帰ってくるさ 172 00:13:30,184 --> 00:13:34,688 いったん仲間に入った以上 群れを離れることは おきて破りだ 173 00:13:34,939 --> 00:13:36,023 ウッ 174 00:13:36,565 --> 00:13:37,483 でもさ… 175 00:13:37,983 --> 00:13:39,693 でも それが どうだって言うのさ 176 00:13:40,236 --> 00:13:41,070 クロス 177 00:13:42,404 --> 00:13:45,282 あの子は 主人に 最後の別れを言いにいったんだ 178 00:13:45,866 --> 00:13:49,787 そうだろ あんただって あの子を信じてるんだろ 179 00:13:54,875 --> 00:13:57,169 やっと乳離れ したぐらいなのに— 180 00:13:58,212 --> 00:13:59,421 あの子 誰をも信じさせる— 181 00:13:59,547 --> 00:14:00,798 目をしているよ 182 00:14:01,173 --> 00:14:02,216 自分で産んだ子に— 183 00:14:02,341 --> 00:14:04,218 会いたくなったんじゃねえのか クロス 184 00:14:04,802 --> 00:14:06,554 ちょうど あの小僧くらいのはずだ 185 00:14:06,679 --> 00:14:09,515 ベッ ベン! そいつは言わない約束だろ 186 00:14:09,682 --> 00:14:13,143 おっと すまん 悪気で言ったんじゃねえ 187 00:14:13,602 --> 00:14:15,062 今度 妙なこと言ったら— 188 00:14:15,437 --> 00:14:17,481 いくら あんたでも 承知しないからね 189 00:14:17,731 --> 00:14:20,401 おお 怖い 分かったよ 190 00:14:20,776 --> 00:14:24,613 フッハハハ こいつはベン あんたの一本負けだ 191 00:14:24,905 --> 00:14:27,074 それ以上 クロスと やりあってみろ 192 00:14:27,241 --> 00:14:30,494 食事の時間に 寂しい思いを することになるぜ 193 00:14:30,744 --> 00:14:35,624 ああ 鳥を捕まえることに関しては クロスにかなうヤツはいないからな 194 00:14:38,377 --> 00:14:39,128 (ナレーター) 犬たちは— 195 00:14:39,253 --> 00:14:43,299 もともと本格的な狩猟の訓練を 受けた者たちばかりだった 196 00:14:43,883 --> 00:14:45,092 そしてそれぞれが— 197 00:14:45,301 --> 00:14:48,679 様々な思いで人間との関係を 断ち切って集まっていた 198 00:14:49,597 --> 00:14:51,265 クロス8歳 199 00:14:51,724 --> 00:14:55,561 唯一 この群れの中で 男と認められた雌犬で— 200 00:14:55,686 --> 00:14:56,854 彼女もまた— 201 00:14:58,439 --> 00:14:59,899 主人に捨てられる前は— 202 00:15:00,149 --> 00:15:04,278 銀と同じ年頃の子供に囲まれた 一家の母親であった 203 00:15:04,403 --> 00:15:06,405 (犬たちの吠え声) 204 00:15:06,530 --> 00:15:11,327 1年前 彼女は数頭の仲間と共に この二子峠に入った 205 00:15:12,870 --> 00:15:14,705 (咆哮) 206 00:15:17,333 --> 00:15:19,043 (主人) うわあ! うわあっ 207 00:15:31,347 --> 00:15:32,681 (咆哮) 208 00:15:33,223 --> 00:15:39,021 え… ひい! クロス た… 助けてくれー! クロス! 209 00:15:43,150 --> 00:15:46,403 (ナレーター) クロスは主人を助けるために 捨て身の戦法をとった 210 00:15:46,528 --> 00:15:48,072 (赤カブトのうめき声) 211 00:15:50,950 --> 00:15:53,535 (ナレーター) 仲間も皆 彼女のあとに続いた 212 00:15:54,828 --> 00:15:56,038 (鳴き声) 213 00:16:07,049 --> 00:16:10,719 目の前で次々に仲間が 赤カブトに倒されていく 214 00:16:11,345 --> 00:16:12,429 それでも犬たちは— 215 00:16:12,763 --> 00:16:15,099 重傷を負いながらも 主人の援護を待って— 216 00:16:15,224 --> 00:16:16,850 赤カブトに挑んでいった 217 00:16:17,226 --> 00:16:18,060 だが… 218 00:16:18,560 --> 00:16:20,020 頼みの綱の主人は— 219 00:16:20,145 --> 00:16:23,065 瀕死のクロスたちを見捨てて 逃げていったのだった 220 00:16:23,983 --> 00:16:26,235 その時 彼女は 人間に対して— 221 00:16:26,360 --> 00:16:29,655 絶対的な信頼関係は 成り立たないと悟ったのだ 222 00:16:31,115 --> 00:16:32,741 仲間は全て殺され— 223 00:16:33,158 --> 00:16:36,370 重傷で動けない彼女だけが 運よく助かった 224 00:16:37,287 --> 00:16:41,166 それがクロスと赤カブトの 因縁の始まりだった 225 00:16:51,135 --> 00:16:53,512 (クロス) 待ってるよ… 坊や 226 00:16:57,766 --> 00:16:59,727 (ジョン) チッ 何度言や分かるんだ 銀 227 00:16:59,977 --> 00:17:02,146 いいか どんなに数を集めようが— 228 00:17:02,438 --> 00:17:04,398 人間の銃に勝る 武器はないんだ 229 00:17:04,648 --> 00:17:07,901 悪いことは言わね あの群れに 戻るなんてことは考えねえことだ 230 00:17:08,444 --> 00:17:10,904 (銀) 俺は… 俺はそう思わないよ ジョン 231 00:17:11,447 --> 00:17:13,532 (ジョン) チッ お前が親父と勘違いした— 232 00:17:13,657 --> 00:17:14,908 あのボスを 信じるっていうのか 233 00:17:15,534 --> 00:17:16,910 (銀) 勘違いなんかじゃないさ 234 00:17:17,453 --> 00:17:18,787 (ジョン) まあ なんだっていいさ 235 00:17:18,912 --> 00:17:20,664 この俺にも 1つだけ言えることは— 236 00:17:20,789 --> 00:17:23,667 力のねえ者ほど 徒党を 組みたがるってことだ 237 00:17:23,876 --> 00:17:26,545 そいつを地でいってるのが あのボスってわけよ 238 00:17:28,255 --> 00:17:30,424 ジョン! ここでお別れだ 239 00:17:31,175 --> 00:17:32,009 ほう 240 00:17:44,063 --> 00:17:45,481 (ジョン)フンッ (銀)ウッ 241 00:17:46,315 --> 00:17:48,984 お前の… お前のその目 242 00:17:50,235 --> 00:17:52,029 小僧のくせして妙に… 243 00:17:53,363 --> 00:17:56,033 妙に… 妙になんだい ジョン 244 00:17:57,159 --> 00:18:01,955 妙に… 相手を飲み込んじまう 輝きをしてるっていうのよ 245 00:18:02,664 --> 00:18:03,874 この俺でさえ… 246 00:18:04,416 --> 00:18:07,294 時々 お前のことを 認めてやりたくなっちまう 247 00:18:07,920 --> 00:18:08,754 ジョン… 248 00:18:11,298 --> 00:18:12,382 達者でな 249 00:18:13,217 --> 00:18:14,051 ジョンも 250 00:18:14,885 --> 00:18:17,805 留守の間 大輔(だいすけ)のこと よろしく頼むね 251 00:18:18,013 --> 00:18:20,516 ああ だがよ 銀 252 00:18:21,433 --> 00:18:23,185 お前らが帰って来る前に— 253 00:18:23,435 --> 00:18:27,523 俺と俺の主人が赤カブトを 仕留めているだろうぜ 254 00:18:53,799 --> 00:18:54,716 ハッ 255 00:19:01,223 --> 00:19:02,850 ハッ! 大輔! 256 00:19:06,270 --> 00:19:07,437 (大輔)うーん 257 00:19:11,233 --> 00:19:11,900 銀… 258 00:19:13,777 --> 00:19:14,611 う~ん 259 00:19:17,865 --> 00:19:18,866 大輔… 260 00:19:21,160 --> 00:19:22,077 (富士(ふじ))ぎっ 銀… 261 00:19:23,245 --> 00:19:24,079 母さん 262 00:19:24,872 --> 00:19:25,706 母さん 俺… 263 00:19:28,292 --> 00:19:29,251 旅に出る 264 00:19:30,294 --> 00:19:31,128 ハッ 265 00:19:35,632 --> 00:19:38,260 (大輔の寝息) 266 00:19:46,935 --> 00:19:48,854 (富士)そっくりだね (銀)えっ 267 00:19:50,063 --> 00:19:51,940 そういう顔した時のお前… 268 00:19:52,357 --> 00:19:53,734 父さん そっくりだよ 269 00:19:55,611 --> 00:19:56,612 母さん 俺… 270 00:19:59,531 --> 00:20:00,991 いや なんでもない 271 00:20:02,034 --> 00:20:03,493 なんでもないよ 母さん 272 00:20:09,124 --> 00:20:10,459 大輔のこと… 273 00:20:11,293 --> 00:20:12,878 大輔のこと頼むね 274 00:20:14,922 --> 00:20:16,089 行っといで 275 00:20:19,218 --> 00:20:21,136 (銀の鳴き声) 276 00:20:21,428 --> 00:20:26,225 (吠え声) 277 00:20:31,939 --> 00:20:35,192 (遠吠え) 278 00:21:03,512 --> 00:21:07,432 (銀の吠え声) 279 00:21:22,489 --> 00:21:25,409 (遠吠え) 280 00:21:28,996 --> 00:21:31,123 (ナレーター) まだ朝もやの煙る中— 281 00:21:32,874 --> 00:21:35,335 12の班に分かれた 犬の軍団が— 282 00:21:35,544 --> 00:21:37,379 次々に出発していった 283 00:21:47,180 --> 00:21:49,141 (遠吠え) 284 00:21:50,684 --> 00:21:53,437 (ナレーター) ある小隊は西へ また東へ 285 00:21:53,729 --> 00:21:56,315 日本全国へ 散りぢりになっていく 286 00:21:56,898 --> 00:21:59,609 だが南へ行く者も 北へ行く者も— 287 00:21:59,985 --> 00:22:02,279 胸に抱く思いは1つであった 288 00:22:02,654 --> 00:22:04,573 “男を探してくること” 289 00:22:05,240 --> 00:22:08,076 それが何よりも彼らの 使命であったのだ 290 00:22:09,202 --> 00:22:11,663 銀はボスが 父であるかどうか— 291 00:22:11,872 --> 00:22:13,957 もう今は 考えまいと思った 292 00:22:14,791 --> 00:22:17,210 それにも増して 赤カブトを倒すため— 293 00:22:17,461 --> 00:22:19,463 真の男を求めて 旅することに— 294 00:22:19,880 --> 00:22:22,424 熊犬としての血を たぎらせていたのだ 295 00:22:23,342 --> 00:22:26,511 時折 母や 最愛の友である大輔の— 296 00:22:26,845 --> 00:22:28,930 温かいぬくもりが こみ上げてくる 297 00:22:29,639 --> 00:22:31,266 だが 今の銀には— 298 00:22:31,516 --> 00:22:34,227 ぬくもりを拭い去る とても大きな期待が— 299 00:22:34,394 --> 00:22:36,313 その肉体に あふれていたのだ 300 00:22:39,274 --> 00:22:42,069 行け! 行け! 銀! 301 00:22:53,580 --> 00:22:58,585 ♪~ 302 00:24:06,611 --> 00:24:11,616 ~♪ 303 00:24:16,288 --> 00:24:18,206 (ナレーター) 大輔と母に別れを告げた銀は— 304 00:24:18,832 --> 00:24:22,002 仲間たちと男を求めて 冒険の旅に出た 305 00:24:22,961 --> 00:24:25,297 それは青春の旅立ち 306 00:24:25,839 --> 00:24:27,799 そして最初の甲府(こうふ)では— 307 00:24:27,924 --> 00:24:30,468 イノシシを 息の合った攻撃で見事に倒す— 308 00:24:30,635 --> 00:24:32,345 甲斐(かい)犬3匹と出会った 309 00:24:33,013 --> 00:24:34,472 敵か味方か 310 00:24:37,517 --> 00:24:39,519 今 耳を澄ますと— 311 00:24:39,978 --> 00:24:42,355 男たちのドラマが 聞こえてくる